JP2022109028A - 接点開閉機構、及びこれを備えた電磁継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】一実施形態によると、接点開閉において、接点接触箇所の抵抗を低減するとともに、接点間の接触のための駆動に必要な駆動力の増大を抑制することができるものを提供する。【解決手段】一実施形態において、ドット状またはバー状の、一の可動接点と、これに対応する一の固定接点とが突き当てられるのに代えて、または、突き当てられるのに加えて、一の可動接点と、一の固定接点との間での電気的接触を実現する、板バネ状の接触バネを備える。この接触バネは、可動接点または固定接点の周縁の近傍に植え付けられて、他方の接点へと向かって延びており、対応する接点同士が接近した際に、他方の接点の周縁の近傍にある傾斜面、稜部または側面に引き付けられるか、押し当てられる。【選択図】図1

Description

本発明は、接点開閉機構、及び、この接点開閉機構を備えた電磁継電器、特に、パワーリレーに関するものである。
従前より、一典型例の電磁継電器として、次の(1)~(4)を備えたものが用いられている。(1)電磁石、(2)電磁石の励磁・非励磁にしたがって振れ動く可動鉄片(接極子)、(3)可動鉄片の振れ動きにともなって振れ動く、板バネ状の可動接触片、及びその自由端側に位置する可動接点、及び、(4)この振れ動きに伴い可動接点が接触及び分離される固定接点を一方の端部に有する固定端子部材。
また、他の一典型例(プランジャ方式)の電磁継電器として、例えば、次の(i)~(iv)を備えたものが用いられている。(i)ソレノイドアクチュエータ、(ii)ソレノイドアクチュエータの励磁・非励磁にしたがって、その軸方向の位置が切り換えられるプランジャ、(iii)プランジャにより、その軸方向に位置が切り換えられる可動端子部、及び、この可動端子に備えられる可動接点、及び、(iv)この位置の切り換えに伴い可動接点が接触及び分離される固定接点が備えられた固定端子部。
上記のプランジャ方式の電磁継電器では、典型的には、プランジャの軸方向を上下方向とし、その自由端の側を上方とした場合に、プランジャの上端部に一つの左右に延びる可動端子部が備えられ、この可動端子部に左右一対の可動接点が備えられる。この左右の可動接点が、その上方または下方の対応する固定接点に接触されると、左右の固定端子部が、左右の接点接触部と、可動端子部の他の部分とを通じて、電気的に接続され、これにより、電磁継電器の出力側の回路がオン状態となる。
可動接点及び固定接点は、一典型例によると、接点リベット(カシメ)のリベット頭部(カシメ頭)から形成されるような、ドット状、特には円形ドット状である。すなわち、比較的面積の小さいドット状の箇所にて、電気的接続のための接触が行われる。特に、リベット頭部(カシメ頭)が膨出状(ドーム状)などである場合、点接触であるといえる。
可動接点及び固定接点は、他の一典型例によると、バー状の金属部により形成される。このバー状の金属部は、可動端子部の駆動方向に対して垂直の方向に延びている。すなわち、可動端子部が固定端子部へと突き当てられ、また、引き離される方向に対して垂直な方向に延びるバー状となっている。通常、可動接点をなすバー状部分と、固定接点をなすバー状の部分とが、互いに交差する方向に延びるクロスバー方式となっている。この場合も、比較的狭小な領域にて、電気的接続のための接触が行われる。
可動接点と、固定接点との接触の方式について、上記の典型例とは異なる方式についても検討がなされている。特許文献1では、プランジャ式の電磁継電器において、可動端子部が、左右へと開いて延びた状態と、少し閉じて左右方向に縮んだ状態とを取れるように形成されている。そして、この可動端子部が、左右の固定端子部の間にて、左右へと開いて「突っ張り状態」となることで、左右方向での端子接触を実現している。なお、図21及び図28の例では、駆動方向での端子接触も同時に実現されている。また、図38の例では、U字状のバネからなる可動端子側の接触片が、柱状の固定端子部の下端面及び側端面に接触している。
特許文献2に開示されたプランジャ式の電磁継電器では、左右方向に延びる可動端子部(可動接触片)が、複数の金属板を前後方向または上下方向に積層して形成されている。図5(代表図)に記載の実例では、前後方向に積層された金属板が、それぞれ独立に動くことができるので、全ての金属板(接触片)を、固定接点に接触させることができるとしている([0132])。図22に記載の例では、固定端子部が下方へ向けてテーパー状となっており、この固定端子部が、前後方向に積層された金属板により形成された孔に差し込まれるようにして、接点接触が行われる。また、図28に記載の例では、上下方向に積層される金属板が、いずれも板バネ状で、それぞれの左右端部が、上記と同様にテーパー状の固定端子部に突き当てられている。
特許文献3に開示されたプランジャ式の電磁継電器では、左右の円柱状の固定端子部が、前後にある2枚の可動接触片により挟み込まれるようにして、接点接触が実現される。この2枚の可動接触片は、下端部にて振れ動き可能に指示され、プランジャの上下動により、振れ動くことで、固定端子部に対する挟み込み、及び、その解除を行っている。
特開2019-67507号公報 特開開2019-67508号公報 米国特許出願公開2020/0312597
本件発明者らは、特許文献1~3のようにすると、可動端子を駆動するための駆動力が増大するとともに、接点開閉箇所の所要スペースが増大するなどの問題が生じると考えた。そして、従来の典型的な接点の構造を大きく変更することなしに、接点接触箇所の抵抗による発熱を低減して、通電性能を向上させることを目指した。特には、可動接点及び固定接点を形成する部分が、ドット状またはバー状であるという、一般的な構造を維持しつつ、接点接触箇所の抵抗を低減するとともに、接点接触のための駆動力を同レベルまたはより低いレベルにすることを目指した。
好ましい実施形態において、接点開閉機構は、(1)アクチュエータの駆動・非駆動にしたがって、位置・姿勢(位置及び姿勢の少なくと一方)が切り換えられる駆動伝達部、(2)少なくとも一つのドット状またはバー状可動接点が備えられ、駆動伝達部の位置・姿勢の切り換えにしたがって、位置・姿勢が切り換えられる可動端子部、(3)駆動伝達部の位置・姿勢の切り換えに伴う可動端子部の位置の移動により、この位置の移動の方向(駆動方向)にて、可動接点が接近または突き当てられ、また、引き離される、少なくとも一つのドット状またはバー状固定接点が備えられた固定端子部、及び、(4)一の可動接点と、これに対応する一の固定接点とが突き当てられるのに代えて、または、突き当てられるのに加えて、一の可動接点と、一の固定接点との間での電気的接触を実現する、板バネ状の接触バネを備え、この接触バネは、(4-1)一つの接点開閉箇所をなす可動端子部及び固定端子部のうちの一方に固定されるとともに、可動接点または固定接点の周縁の近傍、または、これら接点における中心部から外れた箇所に配置される根元端部、及び、(4-2)接触バネの根元端部から、一つの接点開閉箇所をなす可動端子部及び固定端子部のうちの他方の側へと向かって延びるバネ本体部を備え、このバネ本体部は、可動接点と、これに対応する固定接点とが接近した際に、可動接点または固定接点の周縁の近傍にある傾斜面、稜部または側面に対して、可動端子部の位置の移動の方向(駆動方向)から傾斜した方向にて、引き付けられるか押し当てられることで、接点間の電気的接触を実現する。また、好ましい実施形態において、電磁継電器は、このような接点開閉機構と、電磁アクチュエータとを備える。
好ましい実施形態において、接触バネは、一つの可動接点と一つの固定接点とからなる接点開閉箇所ごとに、少なくとも一対が備えられ、この一対をなす2つの接触バネは、互いに接近または突き当てられる接点の中心部同士を結ぶ線を挟むように、接点開閉箇所における互いに逆側に配置されるのでありうる。
好ましい実施形態において、可動接点及び固定接点は、それぞれ可動端子部及び固定端子部に備えられる非バネ性の部分または部材により形成され、この部分または部材は、ドット状であるか、または、可動端子部の位置の移動の方向(駆動方向)に対して垂直な方向に延びるバー状でありうる。
好ましい実施形態において、可動接点または固定接点は、可動端子部または固定端子部の他の部分から、対応する固定接点または可動接点の側へと突出または膨出する凸部として形成され、この凸部の周縁部またはその近傍に、接触バネが押し当てられる傾斜面、稜部または側面が形成されている。
好ましい実施形態において、接触バネのバネ本体部は、互いに接近されるか接触される両接点の中心部同士を結ぶ線から見て外側へと、傾斜、湾曲または屈曲したバネ先端部を備える。
好ましい実施形態において、両接点が突き当てられる直前に、互いに接触される両接点の中心部同士を結ぶ線から見て内側へと、バネ先端部を押し込むための、バネ押し部材をさらに備える。
好ましい実施形態において、バネ先端部と、これに接触する、接点をなす凸部の傾斜面、稜部または側面との間には、これらの一方から他方への微小な突出部または凹部が備えられる。
他の好ましい実施形態において、アクチュエータは、ソレノイドや、ピエゾ素子などを用いたプランジャ型のものである。この場合、プランジャが駆動伝達部をなし、平坦な細長い小片状の一つの可動端子部材に、一対の可動接点が備えられる。この可動端子部材における、固定接点とは逆側に、コイル状の復帰バネを備えることができる。
好ましい実施形態によると、少なくとも、下記(i)~(iii)のいずれかの効果を得ることができる。
(i) 本来の接点接触箇所に加えて、接触バネによる接触箇所が生じるので、通電量の分配により、発熱量を抑えることができる。
(ii) 複数の接触バネが、接点接触箇所の中心部から見て逆側に配置される場合、これら接触バネを通る電流の方向が同じであるため、互いに発するローレンツ力により、自発的に接触力を増加させることができる。
(iii) 接触バネの接触の方向は、可動端子部の位置の移動の方向(駆動方向)とは異なるため、電磁反発による接点開離を抑制できる。
実施形態1の電磁継電器についてのカバーを取った際の斜視図、及び、要部の側面図である。 実施形態2の電磁継電器についての軸方向断面図、及び、要部の斜視図である。 各実施形態の電磁継電器についての作動様式の要点を説明するための、一連の模式的な要部断面図である。 変形実施形態1~7について、図3の上端部と同様に模式的に示す、一連の要部断面図である。 変形実施形態8~15について、図3の上端部と同様に模式的に示す、一連の要部断面図である。 変形実施形態16~18について、図3と同様に模式的に示す、一連の要部断面図である。 変形実施形態16~18について、図3と同様に模式的に示す、一連の要部断面図である。
<実施形態1>
実施形態1の電磁継電器について、図1を用いて説明する。図1には、斜視図により、直方体カップ状のカバーを取り除いた際の外観を示すとともに、要部を拡大して、側面図により示す。実施形態1の説明において、樹脂製ベース10が下方側に位置し、電磁石ブロック55が後方側に位置し、接点開閉箇所が正面側(前方側)に位置するものとする。しかし、これは、実際に使用される際の配置とは、無関係である。
実施形態1の電磁継電器101は、矩形で全体として平坦な樹脂製ベース6と、この後方側の領域に装着される電磁石51と、電磁石51の上面の磁極部から前面の一部にまで延びる側面視で「く」の字状の可動鉄片52と、可動鉄片52の下端部に組付けられた、樹脂製で全体として平坦な可動カード(card)部材55と、この可動カード部材55により前後方向(接点開閉方向)に位置を動かされる(駆動される)可動端子部3と、その前方に位置する固定端子部2とを備える。なお、樹脂製ベース10の下面からは、固定接点用及び可動接点用の入出力端子22,32、及び、一対のコイル入力端子53が突き出している。また、電磁石51の前面側のヨーク54、及び可動鉄片52に沿って、復帰バネとしてヒンジバネ56が備えられている。
図示の具体例で、可動端子部3は、下端部が樹脂製ベース6に埋め込まれた板バネ状の可動接触片31の上端部により、接点リベット(カシメ)4が組付けられて形成されている。可動接点3Aは、接点リベット(カシメ)4のリベット頭部(カシメ頭)4Aにより形成されている。
また、図示の具体例で、固定端子部2は、下端部が樹脂製ベース6に埋め込まれた、上下に延びる短冊状の金属板21の上端部により、接点リベット(カシメ)4が組付けられて形成されている。固定接点2Aも、可動接点3Aと同様に、接点リベット(カシメ)4のリベット頭部(カシメ頭)4Aにより形成されている。また、図示の具体例で、リベット頭部(カシメ頭)4Aは、膨出状(ドーム状)であり、これらの頂点同士が接触することで、接点同士の接触が実現されている。
特には、図1の要部拡大側面図の部分に示されたように、可動接点3Aの周縁部から、固定接点2Aの側へと、板バネ状の接触バネ1が延びている。この接触バネ1は、リベット頭部(カシメ頭)4Aからなる可動接点3A及び固定接点2Aが互いに突き当てられる直前に、固定接点2Aの周縁部をなす側端面または稜部もしくは傾斜面との接触を開始する。このようにして、ドット状の接点同士が突き当てられる前から、接点同士の間での電気的接触を実現することができる。
接触バネ1の寸法構成やバネ係数の設定により、本来の接点同士が接触せずに、接触バネ1のみにより接点開閉箇所での電気的接触が実現されるようにすることもできる。また、ドット状の接点同士が突き当てられるように構成した場合、接触バネ1により、追加的な電気的接触を実現することができる。
図示の例で、接触バネ1は、各可動接点3Aの上下左右から、4本が延びており、上下及び左右にて、対をなして接点接触箇所の逆側に位置する
なお、図示の具体例で、接触バネ1は、バネ本体部11を支持する根元部12が、接点リベット(カシメ)4の周縁部に埋め込まれている。例えば、接点リベット4を、可動接触片31または金属板21の穴に差し込む際に、同時に差し込んで、リベット足4Bを形成するカシメ加工により固定されるようにすることができる。なお、接触バネ1のバネ先端部13は、接点開閉箇所から見て、根元部12よりも、少しだけ外側に位置する。
一具体例において、接触バネ1は、厚みが0.2mm以下、特には0.03mm~0.2mmまたは0.05mm~0.18mmの薄片状の金属板(例えば銅板)からなるものでありうる。また、一具体例において、接触バネ1のバネ本体部11は、例えば、1~3mmの一定の幅を有し、可動接点3Aまたは固定接点2Aから(リベット頭4Aの頂点または頂面から)、固定接点2Aまたは可動接点3Aへと向かって(接点の開閉駆動方向へと)、0.3~1mmだけ突き出すのでありうる。
<実施形態2>
実施形態2のプランジャ式の電磁継電器について、図2を用いて説明する。図2は、プランジャの軸に沿った断面図、及び、要部をなす接点開閉箇所の斜視図である。実施形態2の説明において、プランジャ8における自由端の側を上方とし、2つの固定端子22-1及び22-2が並べられる方向を左右方向として説明する。
実施形態2の電磁継電器102は、下方にソレノイドアクチュエータ75が備えられ、その上方の、ガス封止された開閉作動室71中に接点開閉箇所が備えられる。ソレノイドアクチュエータ75は、可動鉄心77、固定鉄心、及び、これらの間に配置される復帰バネ79、これらの外側のコイル76及びヨーク54を含む。
開閉作動室71内には、プランジャ8の上端に、左右に水平に延びる可動端子部3が備えられ、その左右の端部の上面に可動接点3A及び3Bが備えられる。左右の可動接点3A及び3Bは、それぞれ、その真上にある、左右の固定接点2A及び2Bと向かい合っている。なお、開閉作動室71内にて、プランジャ8の周りに接点バネ81が備えられ、プランジャ8の所定の高さ位置に、接点バネ81を下方から支持する保持用フランジ82が備えられる。また、プランジャ8の上端部には抜け止めフランジ83が備えられる。
開閉作動室71の左右の壁をそれぞれ突き通して左右に延びるようにして、左右の固定端子部2-1及び2-2をなす水平の金属板が備えられる。これら金属板における、壁の外側に突き出す部分が、固定接点用の入出力端子21-1及び21-2をなす。左右の固定端子部2-1及び2-2の自由端部の下面に、それぞれ、固定接点2A及び2Bが備えられる。
図示の具体例で、左右の接点開閉箇所は、ツイン接点となっている。すなわち、前後に、二つのドット状の接点開閉部が並んでいる。また、図示の具体例で、可動接点3A及び3Bをなす突起部は、短円柱形であり、固定接点2A及び2Bをなす突起部は、円錐台形である。可動接点としてのドット状の面と、固定接点としてのドット状の面との間で、接点接触が実現される。
図示の具体例で、可動接点3A及び3Bの各突起の周縁部から、接点バネ1が、固定接点2A及び2Bの側へと延びている。要部拡大斜視図に示すように、接点接触がなされる際に、接点バネ1の少なくとも先端部13が、固定接点2A及び2Bをなす各突起部の周囲の傾斜面に押し当てられる。
<ローレンツ力>
本願各実施形態により得られるローレンツ力について、図3の模式図を用いて説明する。可動接点3Aと固定接点2Aとが互いに突き当てられる前に、少なくとも一対の接触バネ1が、固定接点2Aの周縁部に突き当てられることで、接点間の、部分的な電気的接触が実現される。このようにして、対をなす接触バネ1に、ある程度の電流が流れることになり、この結果、ローレンツ力でもって、対をなす接触バネ1が、固定接点2Aを挟み込むようにして引き付け合うこととなる。
このようにして接触バネ1は、バネ力に加えて、ローレンツ力により固定接点2Aをなす部材へと引き付けられる。また、このように引き付けられる方向(バネ当接方向)Z2は、可動接点3Aが固定接点2Aへと突き当てられていく方向(接点駆動方向)Z1に対して、斜めに傾斜している。その結果、接点接触時の電磁反発を軽減することができる。
以下に、種々の変形実施形態について、図4~7の模式図を用いて説明する。
図4に示す変形実施形態1~7は、下記のとおりである。
<変形実施形態1>
接触バネ1を、可動端子部3でなく固定端子部2に配置することができる。作用効果は、同一といえる。但し、接触バネ2が接触する、接点周縁部には、傾斜面が形成されているのが望ましい。
<変形実施形態2>
接触バネ1を、可動端子部3及び固定端子部2に配置することができる。詳しくは、互いに突き当てられるドット状の固定接点2A及び可動接点3Aを囲む箇所に、いずれも、2対の接触バネ1を植え付けておくことができる。すなわち、固定接点2Aの周縁部、及び、対応する可動接点3Aの周縁部から、接触バネ1が、互いに逆方向に延びるようにすることができる。この際、図示のように互いに干渉しないように、互い違いの位置に接触バネ1を配置することができる。すなわち、固定接点2Aの上下左右に接触バネ1を植え付けた場合、可動接点3Aの周縁部では、それぞれ約45度ずれた位置に接触バネ1を植え付けることができる。
<変形実施形態3>
接触バネ1を、可動端子部3及び固定端子部2に配置するにあたり、変形実施形態2のように互い違いとするのでなく、接点の中心からの距離を相異なるようにして、内外に配置することができる。この場合、外側に配置される2対の接触バネ1は、固定接点2Aの周縁に、上下左右に配置し、内側に配置される2対の接触バネ1は、可動接点3Aの内部にて接点中心部を外した位置に、上下左右に配置することができる。
<変形実施形態4>
可動端子部3及び固定端子部2は、いずれもバー状の接点をなすものであっても良く、特に、バー状の固定接点2Aとバー状の可動接点3Aとが、互いに平行で、互いにほぼ重なり合うようにして突き合わされるのであっても良い。この場合、バー状の可動接点3Aまたはバー状の固定接点2Aをなす細長い矩形の上下の長辺に沿って、接触バネ1が植え付けられるのであっても良い。
<変形実施形態5>
可動端子部3及び固定端子部2の少なくとも一方について、接点2Aまたは3Aが、バー状であっても良く、一つのバー状の接点2Aまたは3Aが、2つのドット状の接点に突き当て可能となっているのであっても良い。この場合、接点同士の開閉部分ごとに、少なくとも一対の接触バネ1が備えられる。
<変形実施形態6>
変形実施形態3のように、内側に2対、外側に2対などと、内外にずらして配置する場合に、内側の接触バネ1について、外側の接触バネ1よりもバネ係数を大きく設定することができる。このようにするならば、電気的接触の結果、電流が流れてローレンツ力が発生する際、外側の接触バネ1が、内側(対応する接点の中心を結ぶ線に近い側)へと引っ張られて、あまり変形しない内側の接触バネ1に近接することとなる。そのため、内側の接触バネ1と外側の接触バネ1とで、通電経路が近くなり、さらに大きなローレンツ力を得ることができる。
<変形実施形態7>
接触バネ1のバネ本体部11における根元部12の近傍に、内側へと湾入するくびれ部11Aを形成するならば、上下左右の接触バネ1の間の距離が、このくびれ部11Aにて小さくなる。すなわち、この場合も、通電経路が近くなり、さらに大きなローレンツ力を得ることができる。
以下に、図5の模式図を用いて、変形実施形態8~15について説明する。
<変形実施形態8>
接点接触時における、接触バネ1と、相手側の接点(固定接点2Aまたは可動接点3A)との間での接触を、より安定させるために、バネ先端部13の近傍に、ジグザグ状の屈曲部13Aを形成しておくことができる。
<変形実施形態9>
変形実施形態8のジグザグ状の屈曲部13Aに代えて、バネ先端部13の近傍に、ポンチ加工による膨出部13Bを形成しておくことができる。
<変形実施形態10~11>
変形実施形態8~9のようにバネ先端部13を加工するとともに、これに対応する、相手側の接点(固定接点2Aまたは可動接点3A)の接触部に、ドット状接点の周方向に延びる溝16を形成しておくことができる。
<変形実施形態12~13>
固定接点2Aまたは可動接点3Aにおける、接触バネ1との接触箇所は、円柱状または直方体状の突出部における稜部であってもよく(変形実施形態12)、また、このよう稜部に対して面取りを行った面取り部であっても良い(変形実施形態13)。
<変形実施形態14>
固定接点2Aまたは可動接点3Aにおける、接触バネ1との接触箇所に、摺動グリース17を塗布しておいても良い。
<変形実施形態15>
接点開閉箇所を両側から挟むように、永久磁石を配置するなどの方法により磁界をかけるならば、ローレンツ力の効果をさらに高めることができる。
次に、図6の模式図を用いて、変形実施形態16~18について説明する。これらの実施形態では、接触バネ1の先端部13と、固定接点2Aまたは可動接点3Aとの接触を助けるために、バネ押し柱15が備えられている。
<変形実施形態16>
バネ押し柱15は、接触バネ1との接触される側に端子部(固定端子部3または可動端子部2)に固定されている。そして、可動端子部3に接触バネ1が植え付けられる場合、可動端子部3が固定端子部2へと駆動されて接近する際に、接触バネ1の先端部13と、バネ押し柱15との接触部15Aを通じて、固定接点2Aの側、すなわち、内側へと押し込まれる。
<変形実施形態17>
バネ押し柱17は、接点駆動方法に沿って、接触バネ1が植え付けられた端子部の側へと移動可能となっている。例えば、実施形態1の可動カード部材55、または、実施形態2のプランジャ8に連結されたリンク部材により、バネ押し柱17が駆動されるようにすることができる。この結果、可動端子部3を駆動するのに必要な駆動力を低減することができる。
<変形実施形態18>
バネ押し柱18は、自由端側が、内側へとすぼむように振れ動かせることができるように構成されている。他の点では、変形実施形態17と同様である。
次に、図7の模式図を用いて、変形実施形態19~21について説明する。
<変形実施形態19>
接触バネ1は、可動端子部3または固定端子部2における、可動接点3Aまたは固定接点2Aを形成する箇所と一体に形成されている。すなわち、接点部分が、接触バネ1をなす板バネ材の根本側部分と重ねられて積層される、多数の薄い金属板により形成されている。ここで、積層する金属板の枚数は、例えば10~500枚または30~300枚でありうる。また、積層する金属板の厚みは、互いに同じでも異なってもよく、接触バネ1をなす板バネ材の厚みと同じでも異なってもよい。
<変形実施形態20>
一対の接触バネ1が一体に形成され、その共通の根元部12が、接点リベットのリベット頭4Aと、可動端子部3または固定端子部2の他の部分(特には、実施形態1の金属板31,21)との間に挟み込まれている。なお、ロウ付け、溶接、ネジ止めなどにより、同様に固定することもできる。
<変形実施形態21>
可動端子部3または固定端子部2と、一種の接触バネ19とを、一枚の板バネ部材から折り曲げて一体に形成することもできる。
本願において、本来の接点の形状について、便宜上、ドット状またはバー状との表現を用いたが、例えば、ドーナツ状、L字状など、一つのまとまった形態をなすものならば、いずれも本願発明の範囲に含まれる。本願において、本来の接点同士が実際には突き当てられない場合、接点の形状を正確に把握することが困難な場合もありうるが、通常の状態よりも接点間にて、接点駆動方向に強く押し付けられた場合に、非常に近接するか、またはほぼ接触する領域として捉えることができる。
1 接触バネ 101~102 実施形態1~2の電磁継電器(パワーリレー)
11 バネ本体部 11A バネくびれ部
12 バネ根元部 13 バネ先端部
13A ジグザグ状屈曲部 13B ポンチ加工による膨出部
15 固定のバネ押し柱 15A バネ押し柱と接触バネとの接触部
16 バネ接触部用の溝
17 接点開閉方向に可動のバネ押し柱
18 振れ動き可能なバネ押し柱
2 固定端子部 2A,2B 固定接点
21 固定接点保持用金属板 22 固定接点用入出力端子
3 可動端子部 3A,3B 可動接点
31 板バネ状の可動接触片(実施形態1) 32 可動接点用入出力端子
4 接点リベット(カシメ)
4A 接点用のリベット頭部
4B リベット足(カシメ加工によるフランジ形成部)
5 電磁石ブロック
51 電磁石
52 可動鉄片
53 コイル端子
54 ヨーク
55 樹脂製の可動カード部材(駆動端連結部)
56 ヒンジバネ(復帰バネ)
6 樹脂製ベース(ベース部材)
7 ケーシング
71 ガス封止された開閉作動室
75 ソレノイドアクチュエータ
76 コイル
77 可動鉄心
78 固定鉄心
79 復帰バネ
8 プランジャ(実施形態2)
81 接点バネ
82 接点バネ保持用フランジ
83 抜け止めフランジ
Z1 接点駆動方向 Z2 引き付けの方向

Claims (8)

  1. アクチュエータにより位置・姿勢が切り換えられる駆動伝達部と、
    少なくとも一つのドット状またはバー状の可動接点が備えられ、前記駆動伝達部により、位置・姿勢が切り換えられる可動端子部と、
    前記駆動伝達部の位置・姿勢の切り換えに伴う前記可動端子部の位置の移動により、この位置の移動の方向にて、前記可動接点が接近または突き当てられ、また、引き離される、少なくとも一つのドット状またはバー状の固定接点が備えられた固定端子部と、
    一の前記可動接点と、これに対応する一の前記固定接点とが突き当てられるのに代えて、または、突き当てられるのに加えて、前記一の可動接点と、前記一の固定接点との間での電気的接触を実現する、板バネ状の接触バネとを備え、
    前記接触バネは、
    一つの接点開閉箇所をなす前記可動端子部及び前記固定端子部のうちの一方に固定されるとともに、前記可動接点または前記固定接点の周縁の近傍、または、これら接点における中心部から外れた箇所に配置される根元端部と、
    前記根元端部から、前記一つの接点開閉箇所をなす前記可動端子部及び前記固定端子部のうちの他方の側へと向かって延びるバネ本体部とを備え、
    前記バネ本体部は、
    前記可動接点と、これに対応する前記固定接点とが接近した際、または突き当てられる前に、前記可動接点または前記固定接点の周縁の近傍にある傾斜面、稜部または側面に対して、前記位置の移動の方向から傾斜した方向にて、引き付けられるか押し当てられることで、前記電気的接触を実現する、接点開閉機構。
  2. 前記接触バネは、一つの前記可動接点と一つの前記固定接点とからなる接点開閉箇所ごとに、少なくとも一対が備えられ、この一対をなす2つの前記接触バネは、前記中心部同士を結ぶ線を挟むように、接点開閉箇所における互いに逆側に配置される、請求項1に記載の接点開閉機構。
  3. 前記接触バネは、厚みが0.2mm以下の金属板より形成される、請求項1または2に記載の接点開閉機構。
  4. 前記可動接点または前記固定接点は、前記可動端子部または前記固定端子部の他の部分から、対応する前記固定接点または前記可動接点の側へと突出または膨出する凸部として形成され、
    前記凸部の周縁部またはその近傍に、前記の傾斜面、稜部または側面が形成されている、請求項1~3のいずれかに記載の接点開閉機構。
  5. 前記接触バネのバネ本体部は、互いに対応する前記可動接点と前記固定接点との中心部同士を結ぶ線から見て外側へと、傾斜、湾曲または屈曲したバネ先端部を備える、請求項1~4のいずれかに記載の接点開閉機構。
  6. 前記接触バネが前記可動接点または前記固定接点に押し当てられるのに寄与すべく、前記バネ先端部について、前記中心部同士を結ぶ線から見て内側へと押し込むための、バネ押し部材が、前記固定接点または前記可動接点の周縁に近接して備えられる、請求項5に記載の接点開閉機構。
  7. 前記位置の移動の方向における、前記可動接点が前記固定接点から引き離される向きへの応力を少なくとも部分的に打ち消すべく、前記バネ先端部と、前記の傾斜面、稜部または側面との間には、これらの一方から他方への突出部または凹部が備えられる、請求項5または6に記載の接点開閉機構。
  8. 前記アクチュエータとしての、電磁石ブロック及び可動鉄片、ソレノイドアクチュエータ、またはその他の電磁アクチュエータと、
    請求項1~7のいずれかに記載の接点開閉機構とを備える電磁継電器。
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