JP2022105025A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
Description
作業車両は、走行可能な車体と、前記車体の操舵を行うステアリングハンドルと、前記ステアリングハンドルによる手動操舵と、前記車体が予め設定された走行基準ラインに平行な走行予定ラインに沿って走行するように前記ステアリングハンドルを操舵する自動操舵とのいずれかで、前記車体の走行を制御可能な制御装置と、前記制御装置が前記自動操舵による前記車体の走行の制御を開始する前に、前記自動操舵を開始するため前記車体の進行方向を整える指令を表示する表示装置であって、前記制御装置が前記自動操舵による前記車体の走行の制御を開始する前に、前記走行基準ラインに対する前記車体の操舵方向を示す操舵指示部を表示することで前記車体の進行方向を整える指令を表示する表示装置と、を備えている。
作業車両は、前記車体に設けられ、且つ測位衛星の信号に基づいて前記車体の位置を検出する位置検出装置と、前記位置検出装置で検出された前記車体の位置の補正を指令する補正スイッチと、前記補正スイッチの操作により補正された前記車体の位置である補正車体位置と、走行予定ラインに基づいて前記車体を自動操舵する自動操舵機構と、を備える。
<作業車両の概略>
図20は作業車両1の一実施形態を示す側面図であり、図20は作業車両1の一実施形態を示す平面図である。本実施形態の場合、作業車両1はトラクタである。但し、作業車
両1は、トラクタに限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよいし、ローダ作業機等の建設機械(建設車両)等であってもよい。
原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等であって、この実施形態ではディーゼルエンジンで構成されている。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。車体3には運転席10が設けられている。
シャトル部5dは、シャトル軸12と、前後進切替部13とを有している。シャトル軸12には、副変速部5cから出力された動力がギア等を介して伝達される。前後進切換部13は、例えば、油圧クラッチ等で構成され、油圧クラッチの入切によってシャトル軸12の回転方向、即ち、トラクタ1の前進及び後進を切り換える。シャトル軸12は、後輪デフ装置20Rに接続されている。後輪デフ装置20Rは、後輪7Rが取り付けられた後車軸21Rを回転自在に支持している。
ラッチ17には油路が接続され、当該油路には油圧ポンプから吐出した作動油が供給される第1作動弁25に接続されている。第1クラッチ17は、第1作動弁25の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。第2クラッチ18には油路が接続され、当該油路には第2作動弁26に接続されている。第2クラッチ18は、第2作動弁26の開度によって接続状態と切断状態とに切り換わる。第1作動弁25及び第2作動弁26は、例えば、電磁弁付き二位置切換弁であって、電磁弁のソレノイドを励磁又は消磁することにより、接続状態又は切断状態に切り換わる。
<位置検出装置の概要>
トラクタ1は、位置検出装置40を備えている。位置検出装置40は、D-GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する装置である。即ち、位置検出装置40は、測位衛星から送信された受信信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、受信信号に基づいて位置(例えば、緯度、経度)を検出する。位置検出装置40は、受信装置41と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)42とを有している。受信装置41は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された受信信号を受信する装置であり、慣性計測装置42とは別に車体3に取付けられている。この実施形態では、受信装置41は、車体3に設けられたロプスに取付けられている。なお、受信装置41の取付箇所は、実施形態に限定されない。
<操舵装置、手動操舵、自動操舵の概略>
図1に示すように、トラクタ1は、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、運転者の操作によって車体3の操舵を行う手動操舵と、運転者の操作によらずに自動的に車体3の操舵を行う自動操舵とを行うことが可能な装置である。
図2に示すように、自動操舵を行うに際しては、まず、自動操舵を行う前に走行基準ラインL1を設定する。走行基準ラインL1の設定後に、当該走行基準ラインL1に平行な走行予定ラインL2の設定を行うことによって自動操舵を行うことができる。自動操舵では、位置検出装置40によって測定された車体位置と走行予定ラインをL2とが一致するように、トラクタ1(車体3)の進行方向の操舵を自動的に行う。
<表示装置の概要>
図1、図20に示すように、トラクタ1は、表示装置45を備えている。表示装置45は、トラクタ1に関する様々な情報を表示可能な装置であって、少なくともトラクタ1の運転情報を表示可能である。表示装置45は、運転席10の前方に設けられている。
<設定スイッチ、操舵切換スイッチの概要>
図1に示すように、トラクタ1は、設定スイッチ51を備えている。設定スイッチ51は、少なくとも自動操舵の開始前の設定を行う設定モードに切り換えるスイッチである。設定モードは、自動操舵を開始する前に当該自動操舵に関する様々な設定を行うモードであり、例えば、走行基準ラインL1の始点、終点の設定等を行うモードである。
<補正スイッチの概要>
トラクタ1は、補正スイッチ53を備えている。補正スイッチ53は、位置検出装置40によって測定された車体位置(緯度、経度)を補正するスイッチである。即ち、補正スイッチ53は、受信信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)と、慣性計測装置42で計測した測定情報(加速度、角速度)とで演算された車体位置(演算車体位置という)を補正するスイッチである。
補正スイッチ53がプッシュスイッチである場合、当該プッシュスイッチの操作回数に基づいて、補正量が設定される。補正量は、補正量=操作回数×1回の操作回数当たりの補正量により決定される。例えば、図3Aに示すように、プッシュスイッチを操作する毎に、補正量が数センチ或いは数十センチずつ増加する。プッシュスイッチの操作回数は、第1制御装置60Aに入力され、当該第1制御装置60Aが操作回数に基づいて補正量を設定(演算)する。
図5Aは、自動操舵中で直進中に演算車体位置W1が右にずれた場合の状態を示している。図5Aに示すように、自動操舵が開始された状態において、実際のトラクタ1(車体3)の位置(実際位置W2)と演算車体位置W1とが一致し、且つ、実際位置W2と走行予定ルートL2とが一致している場合、トラクタ1は走行予定ルートL2に沿って走行する。即ち、位置検出装置40の測位に誤差がなく、位置検出装置40で検出した車体位置(演算車体位置W1)が実際位置W2と同じである区間P1では、トラクタ1は走行予定ルートL2に沿って走行する。なお、位置検出装置40の測位に誤差がなく補正も行われていない場合は、演算車体位置W1と、補正量で補正した補正後の車体位置(補正車体位置)W3とは同じ値である。補正車体位置W3は、補正車体位置W3=演算車体位置W1-補正量である。
23にて第1補正部53Aを操舵して左補正量を零から増加させたとする。そうすると、演算車体位置W1に対して左補正量が加えられ、補正後の車体位置(補正車体位置)W3は、実際位置W2と略同じにすることができる。つまり、第1補正部53Aによって左補正量を設定することにより、位置P22の付近において発生したズレ量W5を解消する方向に、位置検出装置40の車体位置を補正することができる。なお、図5Bの位置P23に示すように、車体位置の補正後、トラクタ1の実際位置W2が走行予定ルートL2から右側に離れている場合は、トラクタ1は左に操舵され、当該トラクタ1の実際位置W2を、走行予定ルートL2に一致させることができる。
<設定スイッチ、操舵切換スイッチ、補正スイッチの配置>
次に、設定スイッチ51、補正スイッチ53、画面切換スイッチ54について説明する。
パネルカバー178は、表示装置45を支持している。パネルカバー178の上板部178aには、表示装置45を支持する支持部178eが設けられている。支持部178eは、ステアリングシャフト31の前方且つステアリングハンドル30の下方において表示装置45を支持している。また、上板部178aは、設定スイッチ51、補正スイッチ53、画面切換スイッチ54が取り付けられた取付面178fを有している。取付面178fは、支持部178eの後方であって且つステアリングハンドル30の下方に設けられている。支持部178eと取付面178fとは連続しており、支持部178eは上板部178aの前部に位置し、取付面178fは上板部178aの後部に位置している。設定スイッチ51、補正スイッチ53、画面切換スイッチ54は、取付面178fに取り付けられている。これにより、設定スイッチ51、補正スイッチ53、画面切換スイッチ54は、ステアリングシャフト31の周囲に配置されている。
設定スイッチ51は、ステアリングシャフト31の一側方(左方)に配置されている。操舵切換スイッチ52は、ステアリングシャフト31の一側方(左方)に配置されている。本実施形態の場合、操舵切換スイッチ52は、揺動可能なレバーから構成されている。操舵切換スイッチ52は、ステアリングシャフト31側に設けられた基端部を支点として揺動可能である。操舵切換スイッチ52の基端部は、コラムカバー179の内部に設けられている。操舵切換スイッチ52は、コラムカバー179の一側方(左方)に突出している。
<制御装置の概略>
図1に示すように、トラクタ1は、複数の制御装置60を備えている。複数の制御装置60は、トラクタ1における走行系の制御、作業系の制御、車体位置の演算等を行う装置である。複数の制御装置60は、第1制御装置60A、第2制御装置60B及び第3制御装置60Cである。
<表示装置の詳細>
車体3の走行に関する設定は、表示装置45により行うことができる。
図1に示すように、表示装置45は、検出装置47が検出した様々な情報を、車載ネットワーク等を介して取得可能である。検出装置47は、アクセルペダルセンサ、シフトレバー検出センサ、クランク位置センサ、燃料センサ、水温センサ、原動機回転センサ、操舵角センサ、油温センサ、車軸回転センサ等である。例えば、表示装置45は、運転情報として、燃料センサが検出した燃料残量、水温センサが検出した水温値、原動機回転センサが検出した原動機回転数等を表示することができる。
<運転画面M1について>
図6Aは、トラクタ1の運転画面M1を示している。運転画面M1は、設定スイッチ51がOFFである場合、即ち、設定モードが無効である場合において、可変表示部46Bに表示される画面である。
運転画面M1は、複数のアイコン部66を表示するアイコン表示部67を有している。アイコン表示部67は、様々な情報をアイコン部66で示す部分である。即ち、自動操舵等の走行に関する設定、例えば、設定モードで設定された設定状態をアイコン部66で表示する。アイコン表示部67は、運転表示部61とは異なる位置であって、例えば、運転画面M1の上部に配置されている。
第4アイコン部66Dは、自動操舵の条件が整っている場合に表示される。例えば、第4アイコン部66Dは、設定モードが有効、走行基準ラインL1の設定の完了、走行予定ラインL2が設定可能な状況になった場合に表示される。
第8アイコン部66Hは、自動操舵の条件に応じて表示が変化する。第8アイコン部66Hは、何らかの事情で自動操舵が行えない状態になった場合、例えば、設定モードが無効、受信装置41の受信信号の受信感度が低く車体位置が検出できない場合、走行基準ラインL1の設定が行われていない場合などは、自動操舵が行えないことを示す灰色になる。また、第8アイコン部66Hは、何らかの事情で自動操舵が行える状態になった場合、例えば、設定モードが有効で且つ受信装置41の受信信号の受信感度が所定以上で車体位置が検出でき、さらに、走行基準ラインL1の設定が行われている場合は、自動操舵が行えることを示す緑色になる。なお、第8アイコン部66Hにおける表示形態は、上述した表示形態に限定されない。
<運転画面M2について>
図6Bは、トラクタ1の運転画面M2を示している。運転画面M2は、設定スイッチ51がONである場合、即ち、設定モードが有効である場合において、可変表示部46Bに表示される画面である。運転画面M2も運転画面M1と同様に、運転表示部61及びアイコン表示部67を含んでいる。言い換えれば、運転画面M2は、少なくとも運転情報について、運転画面M1と同じ情報を表示することが可能な画面である。運転表示部61及びアイコン表示部67は、運転画面M1と同様であるため説明を省略する。
表示装置45は、運転画面M2における運転表示部61を示す色(着色)を、運転画面M1における運転表示部61を示す色(着色)とは異なる色にしている。詳しくは、表示装置45は、運転画面M2におけるレベル表示部63の目盛部65の色、即ち、第1ライン65A、第2ライン65B及び第3ライン65Cの色は、運転画面M1と同じ色にしつつ、運転画面M2の指標部80の色を運転画面M1とは異なる色にしている。即ち、設定モードを有効にした場合は、指標部80の色が、設定モードを無効にした指標部80の色とは異なる色になる。
運転画面M2においては、設定モードになっているため、自動操舵の開始前の設定を行うことができる。図7A~図7Cは、自動操舵の開始前の設定として、走行基準ラインL1の始点P10及び終点P11の設定時の運転画面M2の画面推移を示している。図7Aに示すように、走行基準ラインL1の設定が行われていない場合、運転画面M2には、第2アイコン部66B及び第3アイコン部66Cが表示されない。運転者が操舵切換スイッチ52の操作によって走行基準ラインL1の始点P10の設定を行うと、図7Bに示すように、運転画面M2には、第2アイコン部66Bが表示される。また、運転者が操舵切換スイッチ52の操作によって走行基準ラインL1の終点P11の設定を行うと、図7Cに示すように、運転画面M2には、第3アイコン部66Cが表示される。
<ガイダンス画面M3について>
さて、走行基準ラインL1の設定後において、自動操舵を行うためには、自動操舵の条件を整える必要がある。例えば、図8に示すように、トラクタ1を旋回後に当該トラクタ1の向き(進行方向)が走行基準ラインL1に対して平行でない場合、当該走行基準ラインL1に平行な走行予定ラインL2に沿ってトラクタ1を操舵することが難しく、このような場合は、自動操舵の条件は整っていないと判断される。このように、運転画面M2によって走行基準ラインL1の設定後、自動操舵の条件が整っていない場合は、図9A~図9Dに示すように、表示装置45は、可変表示部46Bに表示する画面を運転画面M2からガイダンス画面M3に切り換える。
手方向に対して左側に斜めになっている場合は、ガイダンス画面M3は、車体3の向きを右に向ける指示を行う。
図9Aに示すように、メッセージ表示部70は、車体3の進行方向を右に向ける必要がある場合には、車体3を右に向ける旨の文字を表示する。図9Bに示すように、メッセージ表示部70は、車体3の進行方向を左に向ける必要がある場合には、車体3を左に向ける旨の文字を表示する。
ハンドル表示部68は、ステアリングハンドル30において運転者が把持する円形状の把持部68Aと、把持部68Aを連結する連結部68Bとを有している。ハンドル表示部68の操舵方向は、車体3の操舵方向の指示に応じて変更される。
ることで操舵方向が右であることを示す。図9Bに示すように、ハンドル表示部68は、車体3の進行方向を左に向ける必要がある場合には、把持部68A及び連結部68Bを、把持部68の中心周りに左に回転させることで操舵方向が左であることを示す。図9Cに示すように、車体3の進行方向を維持する場合には、把持部68A及び連結部68Bの回転を行わないことで操舵方向が真っ直ぐであることを示す。
具体的には、補正表示部71は、第1補正表示部72と、第2補正表示部73とを含んでいる。第1補正表示部72は、車体3の幅方向における一方側、即ち、左側の車体位置の補正量(左補正量)を表示する部分である。第2補正表示部73は、車体3の幅方向における他方側、即ち、右側の車体位置の補正量(右補正量)を表示する部分である。運転
画面M2には、補正スイッチ53が操作された場合、第1補正表示部72及び第2補正表示部73のいずれか一方が表示される。
以上、運転画面M2に補正表示部71が表示されるため、運転者は、自動操舵中に補正表示部71を見ることにより、補正スイッチ53による補正量と、どちらの方向の補正量を行っているかを簡単に把握することができる。
<ガイダンス画面M4について>
上述した実施形態では、表示装置45に運転画面M1を表示している状態で、設定スイッチ51をOFFからONにした場合に運転画面M2を経由して、車体3の走行に関する指令を表示するガイダンス画面M3を表示していたが、運転画面M1を表示した状態から画面切換スイッチ54を操作した場合又は運転画面M2を表示した状態から画面切換スイッチ54を操作した場合、図12A~図12Cに示すようなガイダンス画面M4を表示することが可能である。ガイダンス画面M4は、走行に関する設定を行う画面であって、例えば、走行基準ラインL1の設定、車体3の走行条件を整える指令(内容)を表示する画面である。言い換えれば、ガイダンス画面M4は、走行条件を整えるためのナビゲーションを表示可能な画面である。
メッセージ表示部77は、様々な指令を文字で表示する部分であって、図12Aに示すように、設定モードが無効に設定された場合、メッセージ表示部77は、設定スイッチ51をONにする旨の表示、例えば、「GSモードにして下さい」を表示する。図12Bに示すように、設定モードが有効に設定された場合、メッセージ表示部77は、走行基準ラインL1の始点P10を設定する旨の表示、例えば、「始点を登録して下さい」を表示する。また、図12Cに示すように、メッセージ表示部77は、走行基準ラインL1の始点P11を設定する旨の表示、例えば、「終点を登録して下さい」を表示する。
以上、ガイダンス画面M4では、走行基準ラインL1の設定を説明付きで行うことができる。即ち、運転画面M2においても走行基準ラインL1の設定を行うことができるが、表示装置45は、運転画面M4とは別にガイダンス画面M4を表示するため、運転者は、自動操舵の設定を知らなくてもガイダンス画面M4によって走行基準ラインL1の設定を行うことができる。
また、図12A~図12Cに示したように、ガイダンス画面M4において、走行基準ラインL1の設定後、自動操舵の条件が整っていない場合、表示装置45は、図9A~図9Dに示すように、可変表示部46Bに表示する画面をガイダンス画面M4からガイダンス画面M3に切り換える。また、表示装置45は、可変表示部46Bに表示する画面をガイダンス画面M4からガイダンス画面M3に切り換えた後、自動操舵の条件が整った場合には、図14Aに示すように、再びガイダンス画面M4を表示する。
図14B及び図14Cに示すように、自動操舵の開始後、ガイダンス画面M4には、メッセージ表示部77とは他にメッセージ表示部82が表示される。メッセージ表示部82には、操舵切換スイッチ52が操作することにより自動操舵を停止(終了)させる旨の表示、例えば、「レバー上操作で機能停止」を表示する。自動操舵の開始後、ガイダンス画面M4には、矢印部81が表示される。矢印部81は、ハンドル表示部68及び切換表示部78の近傍に位置していて、自動操舵の終了を指示するための操舵切換スイッチ52の操作方向を示している。
さて、表示装置45は、上述したように、自動操舵等の走行条件を整った後に、自動操舵等の走行を維持するための条件を表示可能である。具体的には、表示装置45は、自動操舵中において、当該自動操舵を維持するガイダンス画面M4を表示する。図14B及び図14Cに示すガイダンス画面M4を表示しながら自動操舵を行っている状況において、トラクタ1(車体3)の車速が予め定められた速度以上になった場合、図14B及び図14Cに示すガイダンス画面M4が図15Aのガイダンス画面M4に切り換わる。図15Aのガイダンス画面M4のメッセージ表示部77は、自動操舵中のトラクタ1の状態、即ち、車速が超過している旨を表示する。また、ガイダンス画面M4のメッセージ表示部82は、自動操舵を維持する条件として、車速を低下させる旨の表示、「速度が超過しています。速度を落としてください」を表示する。また、ガイダンス画面M4の運転表示部61は、車速表示部90を含んでいる。車速表示部90は、現在の車速、即ち、自動操舵中の車速を数字で表示する。運転者がアクセル等の操作によって、トラクタ1(車体3)の車速を自動操舵で定められた車速以下に減少させると、ガイダンス画面M4は、再び図14B及び図14Cに示すガイダンス画面M4に切り換わる。
制御装置60は、補正スイッチ53の操作量に基づいて、車体3の位置の補正量を設定する。これによれば、運転者が補正スイッチ53の操作量を調整するだけで、補正量を変更することができる。
また、作業車両1は、ステアリングハンドル30と、ステアリングハンドル30による手動操舵と、走行予定ラインに基づくステアリングハンドル30の自動操舵とのいずれかで走行可能な車体3と、少なくとも自動操舵の開始前の設定を行う設定モードを有効又は無効に切り換える設定スイッチ51と、車体3の走行時の運転情報を表示する運転表示部61を有し、且つ、設定モードが有効に切り換えられた場合に運転表示部61の表示状態を設定モードが無効とは異なる表示状態に変更する表示装置45と、を備えている。これによれば、手動操舵と自動操舵とを行うことができる車体3において、運転者が運転表示部61を見るだけで、運転者が簡単に自動操舵前の設定を行うことができる状態であるか否かを簡単に把握することができる。
、設定モードが無効とは異なる色に変更する。これによれば、運転者が運転を行う際に特に注視する原動機の回転数の色の違いによって、設定モードが有効であるか無効であるかを指し示すことができる。言い換えれば、運転者に対して設定モードが有効であることをいち早く気付かせることができる。
作業車両1は、車体3に設けられ、且つ測位衛星の信号に基づいて車体3の位置を検出する位置検出装置40と、位置検出装置40で検出された車体3の位置の補正する補正スイッチ53と、を備え、運転表示部61は、運転情報として補正スイッチ53による車体3の位置の補正量を表示する補正表示部71を含み、表示装置45は、設定モード時に補正表示部71を表示する。これによれば、運転者は、運転表示部61に表示された運転情報と補正表示部71に表示された補正量とを同時に把握することができ、自動操舵の状況を把握しやすい。
いて簡単に把握することができる。
作業車両1は、少なくとも自動操舵の開始前の設定を行う設定モードに切り換える設定スイッチ51を備え、設定モード時に、ハンドル表示部68及び運転表示部61は同一画面に表示される。これによれば、自動操舵の開始前の設定について、ハンドル表示部68及び運転表示部61を見ながら簡単に行うことができる。
作業車両1は、運転席10を備え、表示装置45は、運転席10の前方、且つ、ステアリングハンドル30に対応する位置に設けられている。これによれば、運転者が通常運転席10に座って運転をする状態で、表示装置45に表示されたガイダンス画面を見ることができ、ガイダンス画面の情報を把握しつつ運転を行うことができる。
作業車両1は、走行可能な車体3と、車体3の操舵を行うステアリングハンドル30と、少なくとも車体3の走行条件を整える指令を表示するガイダンス画面を表示可能な表示装置45と、を備えている。これによれば、作業車両1において走行条件を整えて走行を行うことが必要な場合に、運転者は、ガイダンス画面を見るだけで簡単に走行条件を整えることができる。
表示装置45は、自動操舵の開始後に走行を維持するための条件として、自動操舵を維持するための条件を表示する。これによれば、車体3の自動操舵を開始した後も、自動操舵を維持するための条件を整えることができる。
作業車両1は、車体3に設けられ、且つ測位衛星の信号に基づいて車体3の位置を検出する位置検出装置40と、位置検出装置40で検出された車体3の位置の補正を指令する補正スイッチ53と、補正スイッチ53の操作により補正された車体3の位置である補正車体位置と、走行予定ラインL1に基づいて車体3を自動操舵する自動操舵機構37とを備え、表示装置45は、補正スイッチ53による車体3の位置の補正量をガイダンス画面に表示する。これによれば、ガイダンス画面を表示させながらでも自動操舵を行うことができる。
<操舵スイッチについて>
上述した実施形態では、位置検出装置40で検出された演算車体位置を補正した補正車体位置と、走行予定ラインに基づいて車体3を自動操舵する場合、演算車体位置を補正する補正スイッチ53によって車体3の操舵を変更することができる。即ち、補正スイッチ53は、ステアリングハンドル30とは別に車体3の操舵を行う操舵スイッチとして機能する。即ち、作業車両1は、操舵スイッチを備えている。操舵スイッチの説明は、上述した実施形態における補正スイッチ53を、操舵スイッチ53に読み替えればよく、操舵スイッチの説明を省略する。第1補正部53Aを第1操舵部、第2補正部53Bを第2操舵部に読み替えればよく、第1操舵部及び第2操舵部の説明を省略する。
また、操舵スイッチは、車体3の操舵を押圧の操作又はスライドの操作により行うスイッチである。これによれば、運転者が操舵スイッチを押圧の操作及びスライドの操作のいずれかを行うことにより簡単に車体3の操舵を行うことができる。
作業車両1は、車体3に設けられ、且つ測位衛星の信号に基づいて車体3の位置を検出する位置検出装置40と、位置検出装置40で検出された車体3の位置に基づいて車体3
を自動操舵する自動操舵機構37と、を備え、操舵スイッチは、押圧又はスライドの操作が行われた際に位置検出装置40で検出された車体3の位置の補正を指令し、自動操舵機構は、操舵スイッチの押圧の操作又はスライドの操作により補正された車体3の位置である補正車体位置と、走行予定ラインに基づいて車体3を自動操舵する。これによれば、自動操舵機構によって自動操舵が行われている場合に、操舵スイッチを操舵することにより、簡単に自動操舵時の操舵方向を変更することができる。
トラクタ1は、操舵スイッチ153を備えている。操舵スイッチ153は、押圧可能なプッシュスイッチ又はスライド可能なスライドスイッチで構成されている。以下、操舵スイッチ153がプッシュスイッチ、スライドスイッチのそれぞれである場合について説明する。
操舵スイッチ153がプッシュスイッチである場合、第1操舵部153A及び第2操舵部153Bは、操作を行う毎に自動的に復帰するON又はOFFのスイッチである。第1操舵部153Aを構成するスイッチと第2操舵部153Bを構成するスイッチとは一体化されている。なお、第1操舵部153Aを構成するスイッチと第2操舵部153Bを構成するスイッチとは互いに離間して配置されていてもよい。第1操舵部153Aを押圧する毎に、車体3の左側に対応する操舵量(左操舵量)が増加する。また、第2操舵部153Bを押圧する毎に、車体3の右側に対応する操舵量(右操舵量)が増加する。
第4制御装置60Dを備えている。第4制御装置60Dは、操舵スイッチ153の操作に基づいて、ステアリングモータ38を制御する。第4制御装置60Dは、第1操舵部153Aが操作されると、当該第1操舵部153Aで設定された左操舵量に対応して、ステアリングシャフト31の回動量(回転角)を設定して、トラクタ1の操舵方向が左方向となるようにステアリングモータ38の回転軸を回転させる。第4制御装置60Dは、第2操舵部153Bが操作されると、当該第2操舵部153Bで設定された右操舵量に対応して、ステアリングシャフト31の回動量(回転角)を設定して、トラクタ1の操舵方向が右方向となるようにステアリングモータ38の回転軸を回転させる。このように、操舵スイッチ153を操作することによって、トラクタ1を左又は右に操舵することができる。なお、上述した変形例では、操舵機構137によってステアリングモータ38を回動していたが、これに代えて、制御弁34をスプールの移動量を設定可能な電磁弁付き制御弁等で構成し、第4制御装置60Dは、左操舵量又は右操舵量に応じて、制御弁34の切換位置及び開度を制御することでトラクタ1の操舵を行ってもよい。
3 車体
30 ステアリングハンドル
37 自動操舵機構
40 位置検出装置
45 表示装置
46 表示部
53 補正スイッチ
68 ハンドル表示部
69 操舵指示部
L2 走行予定ライン
M3、M4、M5 ガイダンス画面
Claims (3)
- 走行可能な車体と、
前記車体の操舵を行うステアリングハンドルと、
前記ステアリングハンドルによる手動操舵と、前記車体が予め設定された走行基準ラインに平行な走行予定ラインに沿って走行するように前記ステアリングハンドルを操舵する自動操舵とのいずれかで、前記車体の走行を制御可能な制御装置と、
前記制御装置が前記自動操舵による前記車体の走行の制御を開始する前に、前記自動操舵を開始するため前記車体の進行方向を整える指令を表示する表示装置であって、前記制御装置が前記自動操舵による前記車体の走行の制御を開始する前に、前記走行基準ラインに対する前記車体の操舵方向を示す操舵指示部を表示することで前記車体の進行方向を整える指令を表示する表示装置と、
を備えている作業車両。 - 前記表示装置は、前記操舵指示部に、前記車体の進行方向に対応して前記車体の操舵方向を光源にて表示する請求項1に記載の作業車両。
- 前記車体に設けられ、且つ測位衛星の信号に基づいて前記車体の位置を検出する位置検出装置と、
前記位置検出装置で検出された前記車体の位置の補正を指令する補正スイッチと、
前記補正スイッチの操作により補正された前記車体の位置である補正車体位置と、走行予定ラインに基づいて前記車体を自動操舵する自動操舵機構と、
を備える請求項1又は2に記載の作業車両。
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