JP2022104265A - 摩耗量推定システム、演算モデル生成システムおよび摩耗量推定方法 - Google Patents

摩耗量推定システム、演算モデル生成システムおよび摩耗量推定方法 Download PDF

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Masahiro Segawa
佐知子 中島
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壮至 土本
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Abstract

Figure 2022104265000001
【課題】タイヤの摩耗量の推定精度を向上することができる摩耗量推定システム、演算モデル生成システムおよび摩耗量推定方法を提供する。
【解決手段】摩耗量推定システム100は、車両情報取得部12、路面状態推定部13および摩耗量算出部15を備える。車両情報取得部12は、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する。路面状態推定部13は、車両の走行中にタイヤ7が接触する路面に関する路面状態を推定する。摩耗量算出部15は、入力された情報に基づいてタイヤ7の摩耗量を算出する演算モデル15aを有し、車両情報取得部12により取得した情報、および路面状態推定部13により推定した路面状態を演算モデル15aに入力してタイヤ7の摩耗量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に装着されるタイヤの摩耗量を推定する摩耗量推定システム、演算モデル生成システムおよび摩耗量推定方法に関する。
一般に、タイヤは走行状態や走行距離等に応じて摩耗が進行する。また昨今ではタイヤの圧力および温度を計測するセンサをタイヤに取り付け、計測した圧力および温度を表示する装置などが製品化されている。
特許文献1には従来のタイヤ摩耗推定システムが記載されている。このタイヤ摩耗推定システムは、第1の予測変数を生成するためにタイヤに取り付けられた少なくとも1つのセンサと、第2の予測変数に関するデータを記憶するルックアップテーブルおよびデータベースの少なくとも一方と、少なくとも1つの乗物影響を含む予測変数のうちの一方と、予測変数を受け取り、少なくとも1つのタイヤに関する推定摩耗率を生成するモデルと、を有する。
特開2018-158722号公報
特許文献1に記載のタイヤ摩耗推定システムは、例えばホイール位置およびドライブトレーンを乗物影響として用いてタイヤの摩耗量を推定する。このような乗物影響が同等の条件であっても、タイヤの摩耗量を推定する上で、タイヤが接触する路面の状態なども摩耗量の多寡を生じる要因となることから、タイヤの摩耗量の推定に改善の余地があることに本発明者は気づいた。すなわち、タイヤの摩耗量を推定する上で、タイヤが接触する路面の状態や、各種タイヤの耐摩耗性能などの要因がタイヤ摩耗に影響を及ぼすことを考慮する必要があると考えた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タイヤの摩耗量の推定精度を向上することができる摩耗量推定システム、演算モデル生成システムおよび摩耗量推定方法を提供することにある。
本発明のある態様の摩耗量推定システムは、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得部と、車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定部と、入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルを有し、前記車両情報取得部により取得した情報、および前記路面状態推定部により推定した路面状態を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出部と、を備える。
本発明の別の態様は演算モデル生成システムである。演算モデル生成システムは、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得部と、車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定部と、入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルを有し、前記車両情報取得部により取得した情報、および前記路面状態推定部により推定した路面状態を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出部と、前記タイヤで計測される摩耗量と前記摩耗量算出部により算出された摩耗量とを比較して前記演算モデルを学習させる学習処理部と、を備える。
本発明の別の態様は摩耗量推定方法である。摩耗量推定方法は、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得ステップと、車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定ステップと、入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルに、前記車両情報取得ステップにより取得した情報、および前記路面状態推定ステップにより推定した路面状態を入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出ステップと、を備える。
本発明によれば、タイヤの摩耗量の推定精度を向上することができる。
実施形態に係る摩耗量推定システムの機能構成を示すブロック図である。 車載計測装置の機能構成を示すブロック図である。 路面状態推定部によって推定する路面状態を示す図表である。 タイヤ過酷度の算出について説明するための模式図である。 タイヤ過酷度の各領域における値の一例を示す図表である。 演算モデルの摩耗量推定および学習について説明するための模式図である。 演算モデル生成システムの機能構成を示すブロック図である。 演算モデル生成システムによる演算モデル生成の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図1から図8を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る摩耗量推定システム100の機能構成を示すブロック図である。摩耗量推定システム100は、車両に搭載された車載計測装置70と、気象情報サーバ装置80と、車両に装着された各タイヤ7の摩耗量を推定する摩耗量推定装置10とを備える。
摩耗量推定装置10は、例えばインターネット等の通信ネットワーク9を介して車両に搭載された車載計測装置70から車両の速度および位置情報等の車両計測情報、並びにタイヤ7で計測されるタイヤ計測情報を取得する。また摩耗量推定装置10は、気象情報サーバ装置80から気象情報を取得する。摩耗量推定装置10は、取得した情報に基づいて学習型の演算モデルによる演算を行って各タイヤ7の摩耗量を推定する。
図2は、車載計測装置70の機能構成を示すブロック図である。車載計測装置70は、車両計測部71、タイヤ計測部72、情報取得部73および通信部74を備える。車載計測装置70における各部は、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする電子素子や機械部品などで実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろな形態で実現できることは、当業者には理解されるところである。
車両計測部71は、車両に搭載された速度メータ71aおよびGPS受信機71bを有する。速度メータ71aは、車両の速度を計測する。GPS受信機71bは、車両の現在の位置情報(緯度、経度および高度)を計測する。また車両計測部71は、例えば加速度センサを有し、車両の3軸方向の加速度を計測するようにしてもよい。尚、車両の速度メータ71aから速度に関する情報を取得することに限られず、GPSの位置情報を利用してもよい。例えばGPSの位置情報の取得間隔が3秒であり、その3秒間に25m進んだ場合、時速30km/hで25m進んだとの速度に関する情報が算出される。
タイヤ計測部72は、温度センサ72aおよび圧力センサ72bを有する。温度センサ72aおよび圧力センサ72bは、車両に装着されたタイヤ7のエアバルブ等に配設されていたり、あるいはベルト等によってホイールに強固に巻き付け固定されており、それぞれタイヤ7の温度および空気圧を計測する。温度センサ72aは、タイヤ7のインナーライナー等に配設されていてもよい。
情報取得部73は、車両計測部71で計測された車両計測情報(速度、位置情報、加速度等)およびタイヤ計測部72で計測されたタイヤ計測情報(タイヤの温度および空気圧等)を取得する。情報取得部73は、車両計測情報およびタイヤ計測情報に含まれる各計測データに対して、計測された時刻情報、または取得した時刻情報を対応付ける。情報取得部73は、車両計測情報およびタイヤ計測情報を各計測データに対応付けられた時刻情報とともに通信部74から摩耗量推定装置10へ送信する。
情報取得部73は、車両にデジタルタコメータ等の装置が搭載されている場合には、当該装置において収集した車両の速度、加速度および位置情報等を取得するようにしてもよい。通信部74は、例えばWiFi(登録商標)等の無線通信によって通信ネットワーク9に通信接続し、情報取得部73が取得した車両計測情報、タイヤ計測情報および時刻情報を通信ネットワーク9を介して摩耗量推定装置10へ送信する。
図1に戻り、気象情報サーバ装置80は各地における気象情報を提供する。気象情報サーバ装置80が提供する気象情報は、各地における降水量、積雪量、降雪量、気温および日照時間等を含む情報である。摩耗量推定装置10は、気象情報サーバ装置80から車両が走行している場所における気象情報を取得する。
摩耗量推定装置10は、通信部11、車両情報取得部12、路面状態推定部13、タイヤ過酷度算出部14、摩耗量算出部15および記憶部16を備える。摩耗量推定装置10における各部は、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする電子素子や機械部品などで実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろな形態で実現できることは、当業者には理解されるところである。
通信部11は、無線または有線通信によって通信ネットワーク9に通信接続し、車載計測装置70の通信部74との間で通信する。また通信部11は、通信ネットワーク9を介して気象情報サーバ装置80との間で通信する。
車両情報取得部12は、車両に搭載された車載計測装置70から送信された車両計測情報(速度、位置情報、加速度等)およびタイヤ計測情報(タイヤの温度および空気圧等)を取得する。車両情報取得部12は、車両計測情報に基づいて車両の走行距離を算出して取得する。
車両の走行距離は、車両計測情報における速度のデータと、当該データに対応付けられた時刻のデータに基づいて算出する。即ち、時系列的に並んだ速度および時間のデータにおいて、1つの速度のデータに、次の時点までの時間差分を乗算することによって車両の走行距離を算出することができる。ここで云う走行距離は、車両の全走行距離ではなく、取得された1つの速度のデータに対して、当該速度で車両が進んだ距離を表しており、言い換えると、微分された走行距離であると理解される。
例えば、ある時点で取得された速度のデータが時速30km/hとし、次の計測時点までの時間差が3秒とすると、これらを乗算して、当該データに対して走行距離が25mと算出され、時速30km/hで25m進んだとの走行距離に関する情報が取得される。
車両情報取得部12は、車両の走行距離に関する情報が、車両または車両管理用の外部装置等から時間的に細かく(例えば数秒毎に)提供されていれば、自ら走行距離を算出する必要はなく、車両または外部装置から走行距離に関する情報を取得するとよい。
車両情報取得部12は、取得した走行距離を摩耗量算出部15へ出力する。車両情報取得部12は、取得したタイヤ計測情報(タイヤの温度および空気圧等)を摩耗量算出部15へ出力する。車両情報取得部12は、取得した車両計測情報における位置情報を路面状態推定部13へ出力する。
車両情報取得部12は、摩耗量算出部15において車両の加速度を入力要素として用いる演算モデルに基づくタイヤの摩耗量推定を行う場合、車両計測における加速度のデータを摩耗量算出部15へ出力する。
また車両情報取得部12は、車両仕様データ16aおよびタイヤ仕様データ16bを記憶部16から取得する。記憶部16は、例えばSSD(Solid State Drive)、ハードディスク、CD-ROM、DVD等によって構成される記憶装置であり、予め各種の車両およびタイヤ7の仕様に関して提供されているデータを記憶している。
車両仕様データ16aには、例えばメーカー、車両名、車両型式、車体重量、ドライブトレーン、全長、車幅、車高、最大積載荷重などの車両の性能等に関する情報が含まれる。また、タイヤ仕様データ16bには、例えばメーカー、商品名、タイヤサイズ、タイヤ幅、扁平率、耐摩耗性能、タイヤ強度、静的剛性、動的剛性、タイヤ外径、ロードインデックス、製造年月日など、タイヤ7の性能に関する情報が含まれる。
車両情報取得部12は、車両仕様データ16aのうち、摩耗量算出部15において用いるデータを抽出して摩耗量算出部15へ出力する。本実施形態において、車両情報取得部12は、少なくとも車両の最大積載荷重のデータを記憶部16から読み出し、摩耗量算出部15へ出力する。
車両情報取得部12は、タイヤ仕様データ16bのうち、摩耗量算出部15において用いるデータを抽出して摩耗量算出部15へ出力する。本実施形態において、車両情報取得部12は、少なくともタイヤ7の耐摩耗性能のデータを記憶部16から読み出し、摩耗量算出部15へ出力する。
路面状態推定部13は、入力された車両の位置情報に基づいて通信部11を介して気象情報サーバ装置80から車両の位置に応じた気象情報を取得する。気象情報サーバ装置80は各地における気象情報を提供する。上述のように、気象情報サーバ装置80が提供する気象情報は、降水量、積雪量、降雪量、気温および日照時間等を含む情報である。
タイヤ7の摩耗量を推定するための路面状態の尺度は、例えば降水量の多寡などに基づいて種々の方法で定めることができる。本実施形態では、路面状態推定部13は、路面状態を5つの状態に区分して推定する。
図3は、路面状態推定部13によって推定する路面状態を示す図表である。路面状態推定部13は、路面状態を乾燥、準湿潤、湿潤、氷結および積雪のいずれの状態にあるかを推定する。5つの状態に区分する。乾燥状態は、降水量が所定量(例えば0.5mm/h)未満である場合とする。準湿潤状態は、降水量が所定範囲内(例えば0.5mm/h以上、1.5mm/h未満)である場合とする。
湿潤状態は、降水量が所定量(例えば1.5mm/h)以上である場合とする。氷結状態は、降水量が所定量(例えば0.5mm/h)以上であり、気温が0℃以下である場合とする。積雪状態は、積雪量が0より大きい場合、または降雪量が0より大きい場合とする。
路面状態推定部13は、推定した路面状態を摩耗量算出部15へ出力する。また、路面状態推定部13は、気象情報サーバ装置80から取得した気象情報のうち、気温および日照時間のデータを、タイヤ過酷度算出部14へ出力する。
タイヤ過酷度算出部14は、気温および日照時間のデータに基づいて、タイヤ7の摩耗に対する気象条件の過酷度を算出する。一般的にタイヤ7を構成する樹脂材料は、温度の変化や太陽光に曝されることで受ける組織のダメージなどの要因がタイヤ7の摩耗進行に影響を及ぼす。タイヤ過酷度算出部14は、気温および日照時間に基づくタイヤ7の摩耗に対する過酷度を定め、タイヤ過酷度として摩耗量算出部15へ出力する。
図4は、タイヤ過酷度の算出について説明するための模式図である。図4では、横軸に気温を、縦軸に日照時間を取り、所定の測定期間(例えば1月)に亘って計測された気温と日照時間をプロットしている。日照時間は、1日のうちで、日照計によって観測される太陽が照っている時間であり、車両が走行している場所において計測されたものを気象情報サーバ装置80から取得して利用する。タイヤ過酷度算出部14は、気温として例えば1日の車両の走行時間中の平均気温を用いる。
タイヤ過酷度算出部14は、図4における横軸の気温について3分割、縦軸の日照時間について3分割し、合計9つのセクションA1~A9に分割している。タイヤ過酷度算出部14は、各セクションにおける頻度データをタイヤ過酷度として算出する。タイヤ過酷度算出部14は、例えばプロットした総数を10000とし、A1の領域に入るデータが50あったとすると、A1における頻度を0.005(=50/10000)と算出する。尚、各軸における分割数は3に限られず2以上とすればよい。
図5は、タイヤ過酷度の各領域における値の一例を示す図表である。各セクションごとの頻度を足すと1になる。A3、A6およびA9のセクションでは気温が高く、タイヤ7も高温となることが予想され、これらのセクションでの頻度が高い場合、摩耗量が多くなると考えられる。また、A7、A8およびA9のセクションでの頻度が高い場合、日照時間が長く、タイヤ7への日照の影響で摩耗量が多くなると考えられる。
摩耗量算出部15は、演算モデル15aを有し、タイヤ7の摩耗量を推定する。演算モデル15aは、入力された情報に基づいてタイヤ7の摩耗量を算出する学習型モデルである。図6は、演算モデル15aの摩耗量推定および学習について説明するための模式図である。演算モデル15aへの入力データは、概ね車両計測情報、タイヤ計測情報、気象情報、車両仕様データおよびタイヤ仕様データの各系統に分類される。
車両計測情報関連の入力データは、車両の加速度および走行距離を含む。走行距離は、上述のように車両情報取得部12において算出される。タイヤ計測情報関連の入力データは、タイヤの温度および空気圧を含む。気象情報関連の入力データは、路面状態推定部13で推定される路面状態、およびタイヤ過酷度算出部14で算出されたタイヤ過酷度を含む。タイヤ過酷度は、上述のように気温と日照時間に基づいて算出される。
車両仕様データ関連の入力データは、車両の最大積載荷重を含む。また、タイヤ仕様データ関連の入力データは、タイヤ7の耐摩耗性能を含む。タイヤ7の耐摩耗性能として、具体的にJIS-K6264で規定されているランボーン摩耗試験によって、標準配合を100として各種トレッド配合の耐摩耗性能を指標化したタイヤ摩耗指標値を用いることができる。このタイヤ摩耗指標値は、予めタイヤ仕様データ16bに含んでおくものとする。
演算モデル15aは、例えばニューラルネットワーク等の学習型モデルを用いる。演算モデル15aは、例えばDNN(Deep Neural Network)や、決定木などの手法を用いて構築される。また演算モデル15aは、例えば入力情報に対する多重線形回帰モデルとし、学習によってモデル生成されるものであってもよい。
図7は、演算モデル生成システム110の機能構成を示すブロック図である。演算モデル生成システム110は、摩耗量推定システム100の構成に加えて、タイヤ摩耗量計測装置60、および学習処理部21を有する演算モデル生成装置20を備える。
タイヤ摩耗量計測装置60は、タイヤ7のトレッドに設けられた溝の深さを直接計測し、タイヤ7の摩耗量を取得する。作業者が計測器具やカメラ、目視等によって各溝の深さを計測し、タイヤ摩耗量計測装置60は、作業者が入力する計測データを記憶するものであってもよい。また、タイヤ摩耗量計測装置60は、機械的あるいは光学的な方法によって溝の深さを計測して摩耗量を記憶する専用の装置であってもよい。
具体的には、タイヤ摩耗量計測装置60は、例えば、タイヤの溝が4本あった場合に、幅方向の4か所で計測し、さらに同一溝の周方向、例えば120°間隔で、3か所計測する。これにより、タイヤの幅方向または周方向での偏摩耗データもタイヤ摩耗量計測装置60に記憶される。なお、タイヤ摩耗量計測装置60は、タイヤの摩耗で直径が変わるため、走行距離とタイヤの回転数・速度の情報から計算によって溝の深さを間接的に計測してもよい。加えて、溝の深さを直接計測するものに、走行距離とタイヤの回転数・速度から計算によって予測するもの、とを併用してもよい。
演算モデル生成装置20は、摩耗量推定装置10の各構成に加えて学習処理部21を有する。演算モデル生成装置20における摩耗量推定装置10の各構成に相当する部分は、摩耗量推定装置10のそれらと同等の機能を有するが、演算モデル15aは学習前または学習中のものとなる。
学習処理部21は、通信部11を介してタイヤ摩耗量計測装置60からタイヤ7の摩耗量を取得する。図6を参照し、演算モデル15aの学習過程では、入力情報に基づいて演算モデル15aによって出力データとしてのタイヤ7の摩耗量を推定し、教師データと比較する。教師データは、タイヤ摩耗量計測装置60によって計測されたタイヤ7の摩耗量を用いる。
学習処理部21は、演算モデル15aによって推定したタイヤ7の摩耗量と教師データとを比較し、重みづけ等の演算過程における各種係数を演算モデル15aに新たに設定し、モデルの更新を繰り返すことで学習を実行する。摩耗量推定システム100は、演算モデル生成システム110によって学習済みの演算モデル15aを用いてタイヤ7の摩耗量を推定する。尚、学習処理部21は、勾配ブースティングなどの公知の学習方法を用いることができる。また演算モデル15aの検証には、ランダムデータサンプリングや交差検証などの公知の検証方法を用いることができる。
次に摩耗量推定システム100および演算モデル生成システム110の動作を説明する。図8は、演算モデル生成システム110による演算モデル生成の手順を示すフローチャートである。車両情報取得部12は、車両計測情報およびタイヤ計測情報の取得を開始する(S1)。また、演算モデル生成装置20の車両情報取得部12は、ステップS1において、記憶部16から車両の最大積載荷重、およびタイヤの耐摩耗性能を読み出す。車両情報取得部12は、上述のように走行距離の算出を開始する(S2)。
路面状態推定部13は、車両の位置情報に基づいて気象情報サーバ装置80から気象情報を取得し(S3)、取得した気象情報に基づいて路面状態を推定する(S4)。タイヤ過酷度算出部14は、図4に示すように気温および日照時間をプロットし各セクションごとの頻度を求め、タイヤ過酷度を算出する(S5)。
摩耗量算出部15は、車両情報取得部12、路面状態推定部13およびタイヤ過酷度算出部14からの入力データを取得し、演算モデル15aによってタイヤ7の摩耗量を算出して推定する(S6)。学習処理部21は、演算モデル15aによって算出されたタイヤ7の摩耗量と、タイヤ摩耗量計測装置60によって計測された教師データとしてのタイヤ7の摩耗量とを比較する(S7)。学習処理部21は、ステップS7による比較結果に基づいて演算モデルを更新し(S8)、処理を終了する。演算モデル生成装置20は、これらの処理を繰り返すことによって、演算モデル15aを更新し、タイヤ摩耗量の推定の精度が高められる。
摩耗量推定システム100は、演算モデル生成装置20によって生成された学習済みの演算モデル15aを利用して、タイヤ7の摩耗量を推定する。摩耗量推定システム100は、図8に示したフローチャートにおけるステップS1からステップS6までの処理を実行することによって、タイヤ7の摩耗量を推定する。
摩耗量推定システム100は、車両の積載荷重(最大積載荷重)、走行距離および路面状態を入力データとして含む演算モデル15aに基づいてタイヤ7の摩耗量を推定することによって、路面との摩擦状況を模擬して摩耗量推定の精度を向上することができる。このことは、演算モデル生成システム110についても同様であり、演算モデル生成システム110は、タイヤ7の摩耗量を精度良く推定する演算モデル15aを生成することができる。
ここで、車両の実際の積載荷重を図る手段がない場合を考慮し、車両に最大積載荷重が積載されていると仮定している。この場合、摩耗量推定システム100は、車両の各車軸に装着されている各タイヤ7が受ける軸重を、車両の重心と軸距離に基づいて各軸に配分して計算し、演算モデル15aへ入力するようにしてもよい。また、摩耗量推定システム100の摩耗量算出部15は、車両が現在積載している荷重を計測することができる場合には、車両仕様データとしての最大積載荷重に代えて、時々刻々と計測される積載荷重を演算モデル15aの入力データとして用いてもよい。例えば、車体のサスペンション部分に荷重を計測する専用のセンサーを取り付け、各軸重、総重量、最大積載量等を常時計測するように構成した場合には、リアルタイムの軸重を演算モデル15aへの入力データとしてタイヤ7の摩耗量を推定することができる。
摩耗量算出部15は、車両の走行距離が時々刻々計測されて車載の装置等から提供される場合には、車両情報取得部12による算出に代えて、提供される走行距離を用いてもよい。
摩耗量推定システム100の路面状態推定部13は、車両の位置に基づいて気象情報を取得することで、タイヤ7が接触する路面が受けている外部環境を取得し、車両走行中の場所に応じて路面状態を推定してタイヤ7の摩耗量推定に用いることができる。
また路面状態推定部13は、気象情報に含まれる気温および降水量(積雪量、降雪量を含む)を用いることによって、乾燥、準湿潤、湿潤、氷結および積雪等の各状態を推定することができ、タイヤ7の摩耗量推定精度を向上させることができる。
摩耗量推定システム100は、気温および日照時間に基づくタイヤ7の摩耗に対する過酷度をタイヤ過酷度算出部14によって算出し、演算モデル15aの入力データとして用いることで、タイヤ7の摩耗量の推定精度を向上することができる。また、摩耗量推定システム100は、タイヤ仕様データ関連の入力データとしてタイヤ7の耐摩耗性能を指標化したタイヤ摩耗指標値を用いることで、個々のタイヤ7のトレッド配合の耐摩耗性能を反映した摩耗量の推定を行うことができる。
次に各実施形態に係る摩耗量推定システム100、および演算モデル生成システム110の特徴について説明する。
摩耗量推定システム100は、車両情報取得部12、路面状態推定部13および摩耗量算出部15を備える。車両情報取得部12は、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する。路面状態推定部13は、車両の走行中にタイヤ7が接触する路面に関する路面状態を推定する。摩耗量算出部15は、入力された情報に基づいてタイヤ7の摩耗量を算出する演算モデル15aを有し、車両情報取得部12により取得した情報、および路面状態推定部13により推定した路面状態を演算モデル15aに入力してタイヤ7の摩耗量を算出する。これにより、摩耗量推定システム100は、路面との摩擦状況を模擬して摩耗量推定の精度を向上することができる。
また路面状態推定部13は、気象情報に基づいて路面状態を推定する。これにより、摩耗量推定システム100は、タイヤ7が接触する路面が受けている外部環境を取得し、車両走行中の場所に応じて路面状態を推定してタイヤ7の摩耗量推定に用いることができる。
また路面状態推定部13は、気象情報として降水量レベルと気温を用いる。これにより、摩耗量推定システム100は、乾燥、準湿潤、湿潤、氷結および積雪等の各状態を推定することができ、タイヤ7の摩耗量推定精度を向上させることができる。
また摩耗量推定システム100は、気温および日照時間に基づいてタイヤに対する気象条件の過酷度を算出するタイヤ過酷度算出部14を更に備える。摩耗量算出部15は、タイヤ過酷度算出部14によって算出された過酷度を演算モデル15aに入力してタイヤ7の摩耗量を算出する。これにより、摩耗量推定システム100は、タイヤ7の摩耗量の推定精度を向上することができる。
また摩耗量算出部15は、タイヤ7の耐摩耗性能を指標化した摩耗指標値を演算モデル15aに入力してタイヤの摩耗量を算出する。これにより、摩耗量推定システム100は、個々のタイヤ7のトレッド配合の耐摩耗性能を反映した摩耗量の推定を行うことができる。
演算モデル生成システム110は、車両情報取得部12、路面状態推定部13、摩耗量算出部15および学習処理部21を備える。車両情報取得部12は、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する。路面状態推定部13は、車両の走行中にタイヤ7が接触する路面に関する路面状態を推定する。摩耗量算出部15は、入力された情報に基づいてタイヤ7の摩耗量を算出する演算モデル15aを有し、車両情報取得部12により取得した情報、および路面状態推定部13により推定した路面状態を演算モデル15aに入力してタイヤ7の摩耗量を算出する。学習処理部21は、タイヤ7で計測される摩耗量と摩耗量算出部15により算出された摩耗量とを比較して演算モデル15aを学習させる。これにより、演算モデル生成システム110は、タイヤ7の摩耗量を精度良く推定する演算モデル15aを生成することができる。
摩耗量推定方法は、車両情報取得ステップ、路面状態推定ステップおよび摩耗量算出ステップを備える。車両情報取得ステップは、車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する。路面状態推定ステップは、車両の走行中にタイヤ7が接触する路面に関する路面状態を推定する。摩耗量算出ステップは、入力された情報に基づいてタイヤ摩耗量を算出する演算モデル15aに、車両情報取得ステップにより取得した情報、および路面状態推定ステップにより推定した路面状態を入力してタイヤ7の摩耗量を算出する。この摩耗量推定方法によれば、路面との摩擦状況を模擬して摩耗量推定の精度を向上することができる。
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
7 タイヤ、12 車両情報取得部、 13 路面状態推定部、
14 タイヤ過酷度算出部、 15 摩耗量算出部、 15a 演算モデル、
21 学習処理部、 100 摩耗量推定システム、
110 演算モデル生成システム。

Claims (7)

  1. 車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得部と、
    車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定部と、
    入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルを有し、前記車両情報取得部により取得した情報、および前記路面状態推定部により推定した路面状態を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出部と、
    を備えることを特徴とする摩耗量推定システム。
  2. 前記路面状態推定部は、気象情報に基づいて路面状態を推定することを特徴とする請求項1に記載の摩耗量推定システム。
  3. 前記気象情報として降水量レベルと気温を用いることを特徴とする請求項2に記載の摩耗量推定システム。
  4. 気温および日照時間に基づいてタイヤに対する気象条件の過酷度を算出するタイヤ過酷度算出部を更に備え、
    前記摩耗量算出部は、前記タイヤ過酷度算出部によって算出された過酷度を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の摩耗量推定システム。
  5. 前記摩耗量算出部は、タイヤの耐摩耗性能を指標化した摩耗指標値を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の摩耗量推定システム。
  6. 車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得部と、
    車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定部と、
    入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルを有し、前記車両情報取得部により取得した情報、および前記路面状態推定部により推定した路面状態を前記演算モデルに入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出部と、
    前記タイヤで計測される摩耗量と前記摩耗量算出部により算出された摩耗量とを比較して前記演算モデルを学習させる学習処理部と、
    を備えることを特徴とする演算モデル生成システム。
  7. 車両の積載荷重および走行距離を含む情報を取得する車両情報取得ステップと、
    車両の走行中にタイヤが接触する路面に関する路面状態を推定する路面状態推定ステップと、
    入力された情報に基づいてタイヤの摩耗量を算出する演算モデルに、前記車両情報取得ステップにより取得した情報、および前記路面状態推定ステップにより推定した路面状態を入力してタイヤの摩耗量を算出する摩耗量算出ステップと、
    を備えることを特徴とする摩耗量推定方法。
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