JP2022103536A - バッテリパックの冷却構造 - Google Patents

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綱一郎 渡部
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Abstract

【課題】密閉型バッテリパック内部の送風循環効率を改善することにより構造の簡素化とバッテリパック内部の温度分布の均一化および所期の冷却効果を達成する。【解決手段】バッテリケースの上面(11)の車長方向の後部に、車幅方向に延びる傾斜面(122)を介して上方に膨出した膨出部(12)が形成され、その内部は、支持プレート(17)により周辺部を除きバッテリモジュール側と区画され、支持プレート上に配置された送風ファン(5)から送出される空気を、バッテリモジュールの中間に位置した吹出口(427,428)に圧送する送風ダクト(4)は、その前方で分岐して両側に延びる上流部(421,422)を含み、上流部は、膨出部の傾斜面の後方に隣接かつ離間して車幅方向に延びる傾斜前面(421a,422a)を有し、該傾斜前面と前記傾斜面との間に空気流路(420)が形成され、前記吹出口から送出された空気(Fb2)は、前記空気流路を通って膨出部内に循環される。【選択図】図4

Description

本発明は、車両に搭載されるバッテリパックの冷却構造に関する。
車両に搭載されるバッテリパック、例えば、電動車両のバッテリパックは、車両室内空間や荷室空間を確保しつつ大容量化するために、複数の二次電池で構成された複数のモジュールを扁平なケース内部に配列し、車体フロア部やフロア下に配置される。二次電池は充放電時に発熱するので、バッテリパックは冷却構造を備えている。
バッテリパックの冷却構造としては、外気導入する開放型やヒートポンプを利用する密閉型などがあるが、前者は雨水や塵埃の侵入に対する課題があり、後者はバッテリパックの外部に圧縮機や放熱器が必要であり(特許文献1参照)、バッテリパック単体で冷却システムを完結できず、システムが複雑化するうえ、内部のエバポレータで生じる凝縮水などの課題があった。
特開2011-11632号公報
そこで、密閉型のバッテリパック内部に送風ファンを設け、バッテリパック内部の温度分布を均一化させつつ、放熱部材としてのバッテリケースから外部への放熱を効率化する方式が再検討されている。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、バッテリパック内部の送風循環効率を改善し構造の簡素化とバッテリパック内部の温度分布の均一化および所期の冷却効果を達成することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、
実質的に密閉されたバッテリケースの内部に複数のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの冷却構造であって、
前記バッテリケースは、熱伝導性材料により放熱部材として形成され、
前記複数のバッテリモジュールは、相互間に間隙を有して前記バッテリケース内に固定配置されており、
前記バッテリケースの上面の車長方向の後部には、車幅方向に延びる傾斜面を介して上方に膨出した膨出部が形成され、かつ、前記膨出部の内部は、前記バッテリモジュールの上面に沿って延在する支持プレートによって、その周辺部を除く中央部が前記バッテリモジュール側と区画されており、
前記支持プレート上に固定配置された送風ファンと、前記送風ファンから送出される空気を、前記複数のバッテリモジュールの車長方向および車幅方向の中間に位置した少なくとも1つの吹出口に圧送するための送風ダクトと、を備え、
前記送風ダクトは、前記送風ファンの吐出ポートから前方に延びる基部と、該基部の前方で左右に分岐して前記支持プレート上で車幅方向の両側に延び、前記バッテリケースの側部に隣接した屈曲部に至る上流部を含む分岐部と、を備えており、
前記上流部は、前記膨出部の前記傾斜面の後方に隣接かつ離間して車幅方向に延びる傾斜前面を有し、該傾斜前面と前記傾斜面との間に空気流路が形成されており、
前記吹出口から送出された空気は、前記複数のバッテリモジュールの前記間隙、および、前記空気流路を通って、前記膨出部内に循環されるように構成されている、
バッテリパックの冷却構造にある。
本発明に係るバッテリパックの冷却構造は、上記構成により、バッテリモジュールの中間部に吹出された空気によりバッテリモジュールが冷却され、バッテリモジュールとの熱交換により昇温し上方に移動した空気は、バッテリケース上面に沿って後方に移動し、膨出部の内部に吸引回収され送風ファンに循環される過程で、バッテリケース上面との熱交換による外部への放熱が促進される。
この際、バッテリケース後部の傾斜面の後方に隣接かつ離間して車幅方向に延びる送風ダクト上流部の傾斜前面によって、バッテリモジュール側から膨出部内に循環される空気が案内され、バッテリケースの傾斜面に沿って車幅方向に拡散されながら膨出部内に流入するので、バッテリケース上面~傾斜面~膨出部上面の広範囲における熱交換による外部への放熱が促進される。
また、支持プレートおよび送風ダクト上流部によって、送風ファンが設置されている膨出部内(陰圧区域)と、吹出口があるバッテリモジュール側(陽圧区域)とが、空気流路以外で区画されている構成により、バッテリモジュールで発生する熱を膨出部に隔離することができ、膨出部上面から放熱しながらモジュール側の温度上昇を抑制しかつ温度分布を均一化することができる。
バッテリパックの外観を示す斜視図である。 バッテリパックの内部を示す斜視図である。 バッテリパックの内部を示す平面図である。 図1のA-A断面図である。 図1のB-B断面図である。 図4の要部拡大断面図である。 送風ファンおよび送風ダクトを示す斜視図である。 図4の要部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(バッテリパックの概要)
本発明の実施形態に係るバッテリパック1は、図1に示されるように、車両のフロア下への搭載を前提として、後部の膨出部12を除き全体的に扁平な形状をなしている。なお、以下の説明において、特に記載のない場合、「前後」は、車長方向FRにおける前後各側を意味し、「左右」は車長方向前方Fに向かって車幅方向Wにおける左右各側を意味し、「上下」は車高方向Hにおける上下各側に対応している。
図1~図5に示されるように、バッテリパック1は、アッパケース10とロアケース20からなるバッテリケースの内部に、複数のバッテリモジュール31、32を備える。各バッテリモジュール31、32は、相互に直列接続された複数の二次電池セル(リチウムイオン二次電池など)が、ボックス状または枠状のインナーケース内に積層状態に保持されることでモジュール化されたものである。
アッパケース10およびロアケース20は、鋼、ステンレス、アルミニウム合金など熱伝導性の良好な金属のプレス成形品などによりシェル状ないしはトレー状に形成されており、それら自体が外部への放熱部材としての機能を有している。
バッテリパック1の上側部分を構成するアッパケース10は、図1に示されるように、その車長方向前部から後部にかけての上面11に、車幅方向Wの中央に車長方向FRに延びる畝部13が形成され、その左右各側に車長方向FRに平行に延びる3条の小畝部15(ビード部151,152,153)が形成されている。また、膨出部12の前側の傾斜面122における畝部13との会合部14は、膨出部12に向けて上昇しかつ拡開した漏斗状に形成されている。
上記の畝部13および小畝部15は、アッパケース10の上面11の面剛性を向上させるための補強構造(補強ビード部)であると同時に、後述するように、アッパケース10の内部における循環空気の流路(帰還流路)を形成する冷却構造の構成要素でもある。
なお、畝部13は、車長方向FRの前側部分よりも後側部分の突出高が大きくなるように形成されるか、または、膨出部12に向かうほど畝部13の突出高が増加するように形成されていることが好ましい。
アッパケース10の上面11は、上記の畝部13および小畝部15を有するものの、全体としては概ね平坦に形成されているのに対し、アッパケース10の後部には、車両の後部座席下のキックアップ部の下部空間に収容されるべく上方に膨出した膨出部12が形成されている。この膨出部12によって上方に拡張された内部空間は、冷却システムを構成する送風ダクト4や送風ファン5などの設置スペースであると同時に、後述のようにバッテリモジュール31、32から離隔された放熱空間でもある。
バッテリパック1は、バッテリモジュール31、32とその制御機器をロアケース20に収容し、冷却システムを構成する送風ダクト4や送風ファン5などの構成部品を配設して必要な配線を完了した状態で、ロアケース20の周囲のフランジ部20fと、アッパケース10のフランジ部10fを、シール材20cを介してボルトなどで接合して一体化することにより、防水性、気密性が確保されるように構成されている。
ロアケース20の下面には、バッテリパック1の支持枠となるサポートフレーム25が固定されている。サポートフレーム25は、図4に示されるように、左右一対のサイドフレーム250とそれらの間に車幅方向Wに延在しかつ剛結合された複数のクロスフレーム251,252,253,254,255とによりラダー状に構成されている。
バッテリパック1には、車体への取付け部として、左右各側に4つの取付けブラケット21,22,23,24が設けられている。これらのうち、最前部を除く取付けブラケット22,23,24は、バッテリパック1のアッパケース10のフランジ部10fに接合されたアッパブラケットと、ロアケース20のフランジ部20fに接合されたロアブラケットとで構成されている。バッテリパック1は、各取付けブラケット21,22,23,24のボルト孔に下方から挿通されたボルトを、車体側取付け部のウエルドナットに締結することにより、車体に固定される。
なお、バッテリパック1は、ロアケース20の前端面に車両の駆動用モータへの電力入出力用の高電圧コネクタ33が配設され、アッパケース10(膨出部12)の後面には充電用の高電圧コネクタ36が配設されている。また、アッパケース10の上面11には、点検時や非常時にバッテリモジュール31,32の電力を遮断するためのサービスプラグ34が配設され、アッパケース10の膨出部12の上面121には、制御用コネクタ35が配設されている。
(バッテリモジュールの配置)
バッテリパック1の内部には、図2および図3に示されるように、最前部に4つのバッテリモジュール32(32a,32j)が、それぞれの長手方向を車長方向FRに一致させかつ相互間に間隙320,322を有して横並びに配置されており、それらの後方となるバッテリパック1の中間部には、同様の配列で4つのバッテリモジュール32(32b)が、それぞれの長手方向を車長方向FRに一致させて横並びに配置されている。
図示例では、最前部の右から2番目のモジュール32jは、高電圧コネクタ33への電力の供給/遮断を行うリレー回路などを備えたジャンクションボックスとなっているが、例えば、この機能を膨出部12のジャンクションボックス38に集約して、バッテリモジュールとすることもでき、便宜的にバッテリモジュール32として説明する。
バッテリパック1の内部の後部には、図3に破線で示されるように、中間部のバッテリモジュール32bに対して間隙330を有して、4つのバッテリモジュール31(31c,31d)が、それぞれの長手方向を車幅方向Wに一致させかつ相互間に間隙310,312を有して並設されている。これらのうち、左側の2つのバッテリモジュール31dは、他のバッテリモジュールよりも二次電池セルの組数が少なく、モジュールの長手方向の長さが短いハーフサイズのモジュールとなっている。
各バッテリモジュール31、32は、図4および図5に示されるように、ロアケース20の内底部に配設された補強フレーム26,27,28に固定されている。
すなわち、最前部および中間部のバッテリモジュール32は、図4に示されるように、ロアケース20の内底部の最前部から中間部にかけて前後に離間して3箇所配設された車幅方向Wに延びる補強フレーム26に長手方向の前後両端部においてボルトで固定され、後部の4つのバッテリモジュール31は、図5に示されるように、ロアケース20の内底部の後部の両側部と中間部に離間して配設された車長方向FRに延びる補強フレーム27,28に長手方向の左右両端部においてボルトで固定されている。
なお、以下の説明において、バッテリパック1の後部の4つのバッテリモジュール31(31c,31d)を第1バッテリモジュール群31と総称し、先述したバッテリパック1の最前部および中間部の8つのバッテリモジュール32(32a,32b)を第2バッテリモジュール群32と総称する場合がある。
(バッテリモジュールの冷却システム)
図2~図5に示されるように、バッテリパック1の後部に配置された4つのバッテリモジュール31の上側には、冷却システムを構成する送風ダクト4や送風ファン5を配設するための支持プレート17が設けられている。
支持プレート17は、その車幅方向両側において脚部18を介して補強フレーム27に固定されている。脚部18は、支持プレート17の下面に沿って車幅方向Wに延びる枠材の両端を下方に折曲した逆U字状の部材で形成されており、それぞれの下端部(フランジ部)で補強フレーム27にボルトで固定されている。
支持プレート17は、バッテリモジュール31の上面との間に間隔を有して、アッパケース10の上面11と略等しい高さに延設されており、アッパケース10の膨出部12の内部空間を、周辺部を除き、下部のバッテリモジュール31側に対して部分的に仕切るように設けられており、膨出部12の側面や後面との間には間隔を有している。
支持プレート17の車幅方向Wの略中央部には送風ファン5が配設されている。また、送風ファン5の右側にはバッテリの充放電管理やセルバランス制御などを行うための制御装置37が配設され、送風ファン5の左側には高電圧コネクタ36のためのジャンクションボックス38が配設されており、それらの前側となる支持プレート17の前縁部に沿って送風ダクト4(第2分岐ダクト部42)が配設されている。
送風ファン5としては、遠心ファン(シロッコファンまたはターボファン)を好適に用いることができ、回転軸方向を車高方向Hに一致させかつファンケース上部に吸気口50が位置するように支持プレート17上にボルトで固定されている。図示例では、ファンハブの内側にモータが配置されたシロッコファンとすることで、下方へのモータハウジングの突出がなく、吸気口50の上側に十分な空気流路が確保されるようにしている。
送風ダクト4は、送風ファン5の吐出ポート54から前方に延びる基部40と、図5および図6に示されるように、基部40の略中間部の底部の連通部410から支持プレート17の開口部70を貫通して下方に延びる第1分岐ダクト部41と、図2および図3に示されるように、基部40の前端部に接続される第2分岐ダクト部42と、を含む。
(送風ダクト;第1分岐ダクト部)
第1分岐ダクト部41は、図3および図5に示されるように、第1バッテリモジュール群31の4つのバッテリモジュール31c,31dの車長方向FRおよび車幅方向Wの中間部(310,312)から、それぞれのバッテリモジュール31c,31dの間隙310,310に向けて左右両方向に開口した一対の第1吹出口417,418に連通している。
第1分岐ダクト部41は、図6に示されるように、基部40とは別部材で構成され、かつ、基部40とは直接接続されていない。すなわち、第1分岐ダクト部41は、その下端部41bに厚肉部41eが設けられており、この下端部41b(厚肉部41e)がバッテリモジュール31,31の間隙310に嵌入された状態で、連通部410に臨む上端部41aが、弾性シール部材を介して支持プレート17の開口部70の周囲の下面に当接することで、支持プレート17と補強フレーム28の間に保持されている。厚肉部41eは、第1分岐ダクト部41の下端部41bに突設されたリブ、または、下端部41bと別部材で構成されたスペーサであっても良い。
このような第1分岐ダクト部41の取付けは、支持プレート17の下側の4つのバッテリモジュール31c,31dの取付けおよび配線が完了した後に、第1分岐ダクト部41をバッテリモジュール31c,31dの間隙に上方から挿入し、下端部41b(厚肉部41e)をバッテリモジュール31,31の側面と補強フレーム28の上面で保持することにより仮固定した状態で、それらの上側に支持プレート17を取付け、弾性シール部材を介して支持プレート17と補強フレーム28とで上下両側から拘束することによりなされる。
その後、支持プレート17の上面に送風ファン5とともに送風ダクト4の基部40が固定され、連通部410の周囲の下面が、弾性シール部材を介して支持プレート17の開口部70の周囲の上面に当接することで、基部40から連通部410を経て第1吹出口417,418に至る第1分岐ダクト41の送風流路が形成される。
(送風ダクト;第2分岐ダクト部)
第2分岐ダクト部42は、図2、図3および図7に示されるように、支持プレート17の前縁部に沿って基部40の前端部から車幅方向Wの両側に延びる上流部(第1区間)421、バッテリケース1の側部に隣接した第1の屈曲部423に至る上流部(第2区間)422、第1の屈曲部423から車長方向前下方に延びる下流部(第1区間)424、その前方の第2の屈曲部425にて屈曲して車幅方向Wの中央側に延びる下流部(第2区間)426を含む。
下流部(第2区間)426は、第2バッテリモジュール群32の左右各4つのバッテリモジュール32a,32bの車長方向FRおよび車幅方向Wの中間部(320,322)から、それぞれのバッテリモジュール32a,32bの間隙320に向けて、前方および後方に開口した各一対の第2吹出口427,428に連通している。
第2分岐ダクト部42の上流部421,422は、左右の第2区間422の前下部ほか複数の取付け部において支持プレート17に締結部材などで固定されている。第2分岐ダクト部42の下流部424,426は、第1区間424の側部ほか複数の取付け部においてロアケース20の内底部に締結部材などで固定されている。
なお、送風ダクト4の基部40、第1分岐ダクト部41、第2分岐ダクト部42は、好適には、適度な断熱性を有するプラスチック成形品で構成されており、図7に示される例では、第2分岐ダクト部42は、上流部第2区間422から第1の屈曲部423を経て下流部第1区間424の接続部424bまでが一体に形成され、接続部424bにおいて、下流部第1区間424の前側部分に接続されている。
(空気流路を形成する第2分岐ダクト部上流部)
第2分岐ダクト部42の上流部421,422は、図6~図8に示されるように、基部40が接続する中央部の両側で底面が上昇しており、上昇した底面と支持プレート17との間に、バッテリパック32から後部のジャンクションボックス38に至る給配電部品39(391,392,393,394)の設置スペースが設けられているが、車長方向FRの前方側には、左右の第1の曲り部423の間で車幅方向Wに延びる一様な傾斜前面421a,422aを有しており、台形状の断面をなしている。
このような上流部421,422の傾斜前面421a,422aは、図8に示されるように、膨出部12の傾斜面122の後方に隣接かつ離間して車幅方向Wに延びており、傾斜面122との間に空気流路420が形成されている。
この空気流路420は、後述するように、送風ダクト4の吹出口417,418,427,428が配置されている支持プレート17のバッテリモジュール31,32側(陽圧区域110)と、送風ファン5が設置されている膨出部12内部(陰圧区域120)との間の連通部における狭窄部となっている。
しかし、上流部421,422の底面側では先述した給配電部品39(393,394)などによって空気の流路が狭められかつ流路抵抗が大きいので、傾斜面122と傾斜前面421a,422aとの間の空気流路420が、陽圧区域110から陰圧区域12への主な空気流路となる。換言すれば、膨出部12の傾斜面122付近では、支持プレート17の前縁ではなく、送風ダクト4の上流部421,422によって、陽圧区域110と陰圧区域120が区画されることになる。
(バッテリパック内部の空気循環と冷却作用)
以上のように構成された冷却システムは、送風ファン5が作動することにより、膨出部12内の空気が吸気口50から吸入され、
(i)送風ダクト4の基部40から下方に延びる第1分岐ダクト部41を通じて圧送され、第1吹出口417,418から左右各側に吹出される第1の冷却風Fc,Fd(図3、図5、図6)、および、
(ii)送風ダクト4の基部40から第2分岐ダクト部42の上流部421,422、下流部424,426を通じて圧送され、左右各側の第2吹出口427,428から前後各側に吹出される第2の冷却風Fa,Fb(図2~図4)が生成される。
第1の冷却風Fc,Fdは、図3および図5に示されるように、第1バッテリモジュール群31の4つのバッテリモジュール31c,31dの中間部から、それぞれのバッテリモジュール31c,31dの車幅方向Wの間隙310,310に沿って左右各側に流れ、この過程で、各バッテリモジュール31c,31dとの熱交換により各バッテリモジュール31c,31dが冷却される。
各バッテリモジュール31c,31dとの熱交換により加温された空気は、図5に矢印Fc1,Fd1で示されるように、バッテリパック1内の左右両側の間隙部から上昇し、送風ファン5の吸引により僅かに陰圧になっている支持プレート17の上側の膨出部12内に回収され、ロアケース20および膨出部12の側壁部から膨出部12の天井部に沿って流れる過程で、ロアケース20およびアッパケース10との熱交換により放熱しながら、矢印Fc2,Fd2で示されるように、送風ファン5の吸気口50に吸引される。
第2の冷却風Fa,Fbは、図2~図4に示されるように、第2バッテリモジュール群32の左右各4つのバッテリモジュール32a,32bの中間部から、それぞれのバッテリモジュール32a,32bの車長方向FRの間隙320,320に沿って前後各側に流れ、この過程で、各バッテリモジュール32a,32bとの熱交換により各バッテリモジュール32a,32bが冷却される。
最前部の各バッテリモジュール32aとの熱交換により加温された空気は、図4に矢印Fa1で示されるように、バッテリパック1内の前部で上昇し、アッパケース10の天井部(11,13)に沿って、アッパケース10との熱交換により放熱しながら、送風ファン5の吸引により僅かに陰圧になっている膨出部12に向けて後方に流れる。一方、中間部の各バッテリモジュール32bとの熱交換により加温された空気も、アッパケース10との熱交換により放熱しながら、矢印Fb1,Fb2で示されるように後方に流れ、膨出部12内に回収され、送風ファン5の吸気口50に吸引される。
以上述べたように、バッテリパック1の膨出部12の内部(陰圧区域120)は、周辺部を除いて支持プレート17で下側と仕切られ、かつ、送風ファン5(吸気口50)が配設されることで、僅かに陰圧となっており、天井部に沿って吸気口50に向かう空気流Fb2,Fc2,Fd2を生じている。
一方、第1バッテリモジュール群31が配設され、送風ダクト4の第1吹出口417,418から左右各側に冷却風Fc,Fdが吹出されるバッテリパック1の後部(第1陽圧区域)、および、第2バッテリモジュール群32が配設され、第2吹出口427,428から前後各側に第2の冷却風Fa,Fbが吹出されるバッテリパック1の前部ないし中間部(第2陽圧区域)は、僅かに陽圧となっている。
上記のような陰圧区域(120)と第1および第2陽圧区域(110)の圧力差と、第1および第2バッテリモジュール群31,32との熱交換による冷却風の昇温により、アッパケース10の内側面や内天井面に沿って相対的に最高位にある膨出部12に至る空気循環が促進され、それに伴い、アッパケース10の上面11や膨出部12の上面121における熱交換が促進され、第1および第2バッテリモジュール群31,32の冷却効果が得られるとともに、第1および第2バッテリモジュール群31,32の温度分布が均一化される。
特に、図8に示されるように、第2バッテリモジュール群32側の陽圧区域110と陰圧区域120の境界領域となる膨出部12の傾斜面122付近では、送風ダクト4(上流部421,422)の傾斜前面421a,422aとの間に、前下方から後上方に向かうに従って車高方向Hの間隔が狭くなるように形成された空気流路420が形成されているので、バッテリモジュール32側で昇温した空気Fb2が、傾斜前面421a,422aで案内され、アッパケース10の傾斜面122に沿って膨出部12の内部(陰圧区域120)に流入することにより、この区間における熱交換が促進される。
また、畝部13が車幅方向Wの略中央部に形成され、これに対応して、送風ファン5が膨出部12の車幅方向Wの略中央に配置されていることにより、最も空気流路断面が大きい主空気流路となる畝部13から送風ファン5の吸気口50への空気循環が促進される。これとともに、畝部13と膨出部12の前側の傾斜面122との会合部14が膨出部12に向けて上昇しかつ拡開した漏斗状に形成されている構成により、主空気流路となる畝部13から傾斜面122に沿って流れる空気Fb2が、車幅方向Wに薄く拡げられるようにして膨出部12の内部(陰圧区域120)に流入することで、熱交換領域が分散され、効率的な放熱が可能となる利点もある。
さらに、アッパケース10の上面11に形成された車長方向FRの畝部13および小畝部15によって、第2バッテリモジュール群32の上面とアッパケース10の内天井面との間に、車長方向FRに配向された空気流路断面積が確保され、アッパケース10の内天井部に沿って後方に流れる空気流Fb1の形成が促進される。
また、アッパケース10の上面11に形成された車長方向FRの畝部13および小畝部15によって、アッパケース10の上面11における熱交換面積が増加し、それによる熱交換効率、放熱効率の向上も期待できる。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内でさらに各種の変形および変更が可能であることを付言する。
1 バッテリパック
4 送風ダクト
5 送風ファン
10 アッパケース
11 上面
12 膨出部
13 畝部
14 会合部(漏斗形状部)
15 小畝部
17 支持プレート
18 脚部
20 ロアケース
26,27,28 補強フレーム
31,31c,31d バッテリモジュール(第1バッテリモジュール群)
32,32a,32b バッテリモジュール(第2バッテリモジュール群)
40 基部
41 第1分岐ダクト部
42 第2分岐ダクト部
50 吸気口
54 吐出ポート
70 開口部
122 傾斜面
310,312,320,322,330 間隙
410 連通部
420 空気流路
417,418 第1吹出口
421,422 上流部
421a,422a 傾斜前面
424,426 下流部
427,428 第2吹出口

Claims (6)

  1. 実質的に密閉されたバッテリケースの内部に複数のバッテリモジュールを備えたバッテリパックの冷却構造であって、
    前記バッテリケースは、熱伝導性材料により放熱部材として形成され、
    前記複数のバッテリモジュールは、相互間に間隙を有して前記バッテリケース内に固定配置されており、
    前記バッテリケースの上面の車長方向の後部には、車幅方向に延びる傾斜面を介して上方に膨出した膨出部が形成され、かつ、前記膨出部の内部は、前記バッテリモジュールの上面に沿って延在する支持プレートによって、その周辺部を除く中央部が前記バッテリモジュール側と区画されており、
    前記支持プレート上に固定配置された送風ファンと、前記送風ファンから送出される空気を、前記複数のバッテリモジュールの車長方向および車幅方向の中間に位置した少なくとも1つの吹出口に圧送するための送風ダクトと、を備え、
    前記送風ダクトは、前記送風ファンの吐出ポートから前方に延びる基部と、該基部の前方で左右に分岐して前記支持プレート上で車幅方向の両側に延び、前記バッテリケースの側部に隣接した屈曲部に至る上流部を含む分岐部と、を備えており、
    前記上流部は、前記膨出部の前記傾斜面の後方に隣接かつ離間して車幅方向に延びる傾斜前面を有し、該傾斜前面と前記傾斜面との間に空気流路が形成されており、
    前記吹出口から送出された空気は、前記複数のバッテリモジュールの前記間隙、および、前記空気流路を通って、前記膨出部内に循環されるように構成されている、
    バッテリパックの冷却構造。
  2. 前記上流部の前記傾斜前面と前記膨出部の前記傾斜面との間の前記空気流路は、前下方から後上方に向かうに従って車高方向の間隔が狭くなるように形成されている、請求項1に記載のバッテリパックの冷却構造。
  3. 前記バッテリケースの前記上面の車幅方向の略中央部には、上方に突出して車長方向に延びる畝部が形成され、前記畝部の内面と前記バッテリモジュールの上面との間に、前記傾斜面の前記空気流路に連通する空気流路が形成されており、前記送風ファンは、前記膨出部の車幅方向略中央に配置されている、請求項1または2に記載のバッテリパックの冷却構造。
  4. 前記畝部と前記傾斜面との会合部は、前記傾斜面より小さい傾斜を有する緩傾斜区間となっている、請求項1~3の何れか一項に記載のバッテリパックの冷却構造。
  5. 前記複数のバッテリモジュールは、前記バッテリケースの前記膨出部の下部に相互間に間隙を有して固定配置された第1のバッテリモジュール群と、前記第1のバッテリモジュール群より車長方向前方に相互間に間隙を有して固定配置された第2のバッテリモジュール群と、を含み、前記第2のバッテリモジュール群は、それらの長手方向を車長方向に一致させて並設されており、前記少なくとも1つの吹出口は、前記第2のバッテリモジュール群の車長方向に延びる間隙に車長方向に向けて配設された少なくとも1つの吹出口を含む、請求項1~4の何れか一項に記載のバッテリパックの冷却構造。
  6. 前記分岐部は、前記屈曲部から車長方向前下方に延び、第2の屈曲部にて車幅方向の中央側に屈曲して前記吹出口に至る下流部をさらに含む、請求項5に記載のバッテリパックの冷却構造。
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