JP2022102636A - ボイラ及びボイラの腐食抑制方法 - Google Patents

ボイラ及びボイラの腐食抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力波ノズルからの距離に関わらず伝熱管の腐食を抑制する。【解決手段】ボイラは、第1方向に対峙する第1壁及び第2壁を有し燃焼排ガスが流れる煙道と、第1壁と第2壁の間に配置された伝熱管と、第1壁に設置された圧力波ノズルから第2壁へ向けて煙道内に圧力波を放出する圧力波式スートブロワと、煙道内の伝熱管よりも上流において第1方向に分散して配置された複数の吹出口を有し、複数の吹出口から煙道内へ腐食抑制材を吹き出す腐食抑制装置とを備え、第1壁から第2壁までの間が第1方向に複数のエリアに分けられ、圧力波の作用により伝熱管に与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、複数のエリアのうち衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、複数のエリアへ腐食抑制材が供給される。【選択図】図2

Description

本発明は、ボイラの伝熱管の腐食抑制技術に関する。
従来から、バイオマスを燃料とするバイオマス発電ボイラや廃棄物を燃料とする廃棄物発電ボイラにおいて、伝熱管の高温腐食を抑制することが課題となっている。バイオマス発電ボイラや廃棄物発電ボイラは、一般に、燃料を燃焼する燃焼部と、燃焼部で発生した排ガスから熱回収を行って所定の圧力及び温度を持つ蒸気を発生させるボイラ部と、ボイラ部で生成された蒸気でタービンを回転させることにより発電を行う発電部とを備える。バイオマス発電ボイラや廃棄物発電ボイラで用いられる燃料には高濃度の塩素が含まれており、この塩素がアルカリ金属と反応することによって塩化物を形成し、この塩化物を含む飛灰が燃焼部から排ガスの流れの後段へ飛散し、ボイラ部に設けられた伝熱管の表面に付着する。この付着灰は伝熱管の伝熱効率を低下させるだけでなく、伝熱管の腐食環境を形成する。そこで、伝熱管表面の付着灰を除去するためにボイラにスートブロワが備えられることがある。例えば、特許文献1は、スートブロワを備えたボイラが開示されている。
特許文献1のボイラでは、焼却炉に接続された煙道が二箇所の変向部によって第1放射室、第2放射室、及び対流伝熱室に区分され、対流伝熱室に複数の過熱器とエコノマイザとが配置されている。このボイラには、燃料ガスと酸化剤ガスを高圧下で混合し燃焼して圧力波を発生させ、この圧力波を対流伝熱室内に設けられた圧力波ノズルから放出するように構成された圧力波発生装置(圧力波式スートブロワ)が設けられている。対流伝熱室内に放出された圧力波によって、過熱器やエコノマイザの伝熱管に風圧や振動が与えられることにより、伝熱管に付着した灰が除去される。
特開2019-105394号公報
一般に、ボイラの構造的な制約によって、圧力波式スートブロワの圧力波ノズルは伝熱管が配置された煙道の側壁のうちの一つに設置される。圧力波ノズルから放出される圧力波は放射状に伝播して、圧力波ノズルから離れるに従って伝熱管に与えられる風圧や振動は小さくなる。圧力波ノズルから離れた位置の伝熱管では、圧力波ノズルに近い位置の伝熱管と比較して、灰の除去効果が低くなる結果、腐食環境の形成が促進される。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、伝熱管に付着又は堆積している灰の除去を目的とする圧力波式スートブロワを備えたボイラにおいて、圧力波ノズルからの距離に関わらず伝熱管の腐食を抑制する技術を提案することにある。
本願の出願人は、ボイラの伝熱管の腐食を抑制するために、煙道内において伝熱管の上流側に腐食抑制材を吹き込むことを提案している(例えば、特開2014-129914号公報、参照)。この腐食抑制材は、伝熱管の表面に付着する溶融塩粒子の濃度及び接触面積のうち少なくとも一方を低減する作用を有する。本願の発明者らは、このような腐食抑制材の作用と圧力波式スートブロワの作用とを効果的に組み合わせることにより、圧力波ノズルからの距離に関わらず伝熱管の腐食を抑制することに想到した。
本発明の一態様に係るボイラは、
水平な第1方向に対峙する第1壁及び第2壁を有し、燃焼排ガスが流れる煙道と、
前記第1壁と前記第2壁の間に配置された伝熱管と、
前記第1壁に設置された圧力波ノズルを有し、当該圧力波ノズルから前記第2壁へ向けて前記煙道内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワと、
前記煙道内の前記伝熱管よりも上流において前記第1方向に分散して配置された複数の吹出口を有し、前記複数の吹出口から前記煙道内へ前記伝熱管の腐食を抑制する腐食抑制材を吹き出すように構成された腐食抑制装置とを備え、
前記第1壁から前記第2壁までの間を前記第1方向に複数のエリアに分け、前記複数のエリアの各々について前記圧力波の作用により前記伝熱管に与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、前記複数のエリアのうち前記衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が前記衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、前記複数のエリアへ前記腐食抑制材が供給されることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係るボイラの腐食抑制方法は、
水平な第1方向に対峙する第1壁及び第2壁とを有し、燃焼排ガスが流れる煙道と、前記第1壁と前記第2壁の間に配置された伝熱管と、前記第1壁に設置された圧力波ノズルを有し、当該圧力波ノズルから前記第2壁へ向けて前記煙道内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワとを備えるボイラの腐食抑制方法であって、
前記第1壁から前記第2壁までの間を前記第1方向に複数のエリアに分け、前記複数のエリアの各々について前記圧力波の作用により前記伝熱管に与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、前記複数のエリアのうち前記衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が前記衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、前記複数のエリアへ前記伝熱管の腐食を抑制する腐食抑制材を供給することを特徴としている。
上記構成のボイラ及びその腐食抑制方法によれば、伝熱管が圧力波から受ける衝撃が小さいエリアに、衝撃が大きいエリアと比較して多くの腐食抑制材が供給される。このように、伝熱管が圧力波から受ける衝撃が小さいエリアでは衝撃が大きいエリアと比較して圧力波による付着灰の除去効果は小さいが、そのぶん多くの腐食抑制材が供給される。つまり、圧力波式スートブロワによる付着灰の除去作用が不足するエリアでは、腐食抑制材の作用によって、伝熱管の腐食抑制効果が補われる。このように、腐食抑制材と圧力波式スートブロワの作用とを効果的に組み合わせることにより、圧力波ノズルからの距離に関わらず伝熱管の腐食を抑制することができる。また、腐食抑制材の供給量が適正化され、過剰供給を回避することができる。
本発明によれば、伝熱管に付着又は堆積している灰の除去を目的とする圧力波式スートブロワを備えたボイラにおいて、圧力波ノズルからの距離に関わらず伝熱管の腐食を抑制する技術を提案することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るバイオマス発電ボイラの全体的な構成を示す図である。 図2は、第3煙道の横断面の模式図である。 図3は、第3煙道の縦断面の模式図である。 図4は、圧力波ノズルから放出された圧力波が伝熱管に与えた衝撃によって生じる伝熱管の振動加速度の最大値と、伝熱管の圧力波ノズルからの距離との関係を示したグラフである。 図5は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の調整方法の第1例を説明する図である。 図6は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の調整方法の第2例を説明する図である。 図7は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の調整方法の第3例を説明する図である。 図8は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の調整方法の第4例を説明する図である。 図9は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の例を示す図表である。 図10は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の例を示す図表である。 図11は、複数のエリアへの腐食抑制材の供給量の例を示す図表である。 図12は、変形例に係る腐食抑制装置の構成を示す図である。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下では、本発明が適用されるボイラとしてバイオマス発電ボイラを例に挙げて説明する。但し、本発明は、バイオマス発電ボイラに限定されず、廃棄物発電ボイラなどの腐食抑制が要求される伝熱管を備えるボイラに適用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るバイオマス発電ボイラ100の全体的な構成を示す図である。図1に示すバイオマス発電ボイラ100は、燃料Fとしてのバイオマスを燃焼する燃焼部1と、燃焼部1の排熱を回収するボイラ部2と、ボイラ部2で回収された排熱を利用して発電を行う発電部8とを備える。
〔燃焼部1〕
本実施形態に係るバイオマス発電ボイラ100は、燃焼部1としてストーカ式焼却炉を備える。但し、燃焼部1はストーカ式焼却炉に限定されず公知の焼却炉で構成されていてよい。
燃焼部1には、主燃焼室14(一次燃焼室)と、二次燃焼室19とが設けられている。主燃焼室14の入口には、シュート13を介して投入ホッパ12が接続されている。主燃焼室14の床部には、上方から下方へ向けて階段状に配置された乾燥ストーカ15、燃焼ストーカ16、及び、後燃焼ストーカ17を備えるストーカ式搬送装置が設けられている。後燃焼ストーカ17の下流側には、主燃焼室14から焼却灰を排出する排出シュート18が設けられている。
各段のストーカ15,16,17の下方からは一次燃焼空気51が供給され、この一次燃焼空気51がストーカ15,16,17を下方から貫いて主燃焼室14内へ導入される。また、主燃焼室14の天井から主燃焼室14内へ向けて二次燃焼空気52が供給される。
上記構成の燃焼部1では、投入ホッパ12へ投入された燃料Fは、シュート13を通じて主燃焼室14の入口へ導入される。主燃焼室14に導入された燃料Fは、乾燥ストーカ15、燃焼ストーカ16、及び後燃焼ストーカ17を順に通過する。乾燥ストーカ15上で乾燥されて着火点近傍まで加熱された燃料Fは、燃焼ストーカ16上で着火する。着火した燃料Fの一部は熱分解して、可燃性の熱分解ガスを発生する。この熱分解ガスは、一次燃焼空気51に乗って主燃焼室14の上部へ移動して、二次燃焼空気52と共に炎燃焼する。着火した燃料Fの残部は後燃焼ストーカ17上で燃焼し、燃焼後に残った焼却灰は排出シュート18から排出され、図示しない灰処理設備へ送られる。主燃焼室14の燃焼排ガスは、主燃焼室14の下流側の天井部分から吹き出す二次燃焼空気52と混合され、二次燃焼室19で完全燃焼する。
〔ボイラ部2〕
燃焼部1の二次燃焼室19には第1煙道20、第2煙道21、及び第3煙道22が燃焼排ガスの流れに沿って順に接続されている。第1煙道20と第2煙道21の間、第2煙道21と第3煙道22の間は、燃焼排ガスに同伴する飛灰が落下するように、それぞれ燃焼排ガスの流路が約180°折れ曲がっている。
煙道20,21,22には、燃焼排ガスから熱エネルギーを回収するボイラ部2が構成されている。第1煙道20及び第2煙道21の壁にはボイラドラム24と接続された水管23が張り巡らされている。このボイラドラム24は、過熱器25a,25bと接続されている。
第3煙道22では、燃焼排ガスが下から上へ向かって流れる。第3煙道22は、燃焼排ガスの流れに沿って一次過熱器25aと二次過熱器25bとが設けられている。なお、第3煙道22には、これらの過熱器25a,25bの他に、図示されないスクリーン管、エコノマイザ、三次以上の過熱器などが設けられていてもよい。
一次過熱器25a及び二次過熱器25bの各々は、水平方向に配列された複数の伝熱管Pからなる伝熱管群を備える。伝熱管群は鉛直方向に多段に設けられていてもよい。各伝熱管Pでは、ボイラドラム24から送られてきた温水が、燃焼排ガスとの熱交換により蒸発させられ、更に過熱される。このようにして過熱器25a,25bで生成された過熱蒸気は、発電部8へ送られる。
ボイラ部2を通過した燃焼排ガスは、第3煙道22と接続された排気路28へ排出される。排気路28には、バグフィルタ81や誘引式送風機82などが設けられており、ボイラ部2の排ガスは、バグフィルタ81でダストが分離された後、煙突83から大気へ排出される。
〔発電部8〕
発電部8は、発電機85及びそれを駆動する蒸気タービン84を備える。ボイラ部2から送られた蒸気は蒸気タービン84に導入されて、蒸気タービン84を回転させる。蒸気タービン84の回転により、発電機85で発電が行われる。
〔伝熱管Pの灰除去及び腐食抑制に係る構成〕
上記構成のバイオマス発電ボイラ100では、燃焼部1で生じた飛灰が燃焼排ガスの流れに同伴してボイラ部2の伝熱管Pに付着又は堆積する。伝熱管Pの表面(伝熱面)に付着した灰は、伝熱管Pの伝熱効率を低下させたり、第3煙道22の流路を閉塞したりするだけではなく、塩化物を含むことから伝熱管Pの腐食環境を形成する。そこで、伝熱管Pの表面に付着した灰を取り除くために、ボイラ部2の第3煙道22には圧力波式スートブロワ7が設けられている。
図2及び図3に示すように、第3煙道22は、第1壁61、第2壁62、第3壁63、及び第4壁64によって包囲された空間として形成されている。第1壁61と第2壁62は水平な第1方向X1に対峙している。また、第3壁63と第4壁64は水平な第2方向X2に対峙している。
一次過熱器25aは第1伝熱管P1から第n伝熱管Pnまでのn本の伝熱管Pで構成されている(nは2以上の自然数である。個々の伝熱管を意識的に区別する場合にはPの右に1~nの添え字を付ける。)。n本の伝熱管Pは、第1壁61から第2壁62へ向かう第1方向X1に平行に並び、主に第3壁63に支持されている。同様に、二次過熱器25bは第1伝熱管P1から第n伝熱管Pnまでのn本の伝熱管Pで構成されている。n本の伝熱管Pは、第1壁61から第2壁62へ向かう第1方向X1に平行に並び、一次過熱器25aの上方において主に第3壁63に支持されている。
第1壁61には、一次過熱器25aと二次過熱器25bの上下間に圧力波(例えば、衝撃波)を放出する圧力波式スートブロワ(以下、単に「スートブロワ7」と称する。)が設けられている。スートブロワ7は、燃料ガスと酸化剤ガスとを高圧下で混合し、それを燃焼して圧力波を発生させるように構成されている。スートブロワ7は、第1壁61に挿通され、第3煙道22内において第1壁61又はその近傍に開口する圧力波ノズル71を有する。スートブロワ7で発生した圧力波は圧力波ノズル71から第1方向X1へ放出される。圧力波は圧力波ノズル71から第3煙道22内を放射状に伝播し、圧力波の一部は第2壁62で反射する。この圧力波は、伝熱管Pに風圧と衝撃とを与え、伝熱管Pに付着又は堆積している灰が除去される。
図4は、圧力波ノズル71から放出された圧力波が伝熱管P1~Pnに与えた衝撃によって生じる伝熱管P1~Pnの振動加速度の最大値(対数)と、伝熱管P1~Pnの圧力波ノズル71からの距離との関係(即ち、第1方向X1の振動加速度分布)を示したグラフである。ここで、第1伝熱管P1が圧力波ノズル71に最も近く、第n伝熱管Pnが圧力波ノズル71から最も遠い。
伝熱管Pの振動加速度は、伝熱管Pに与えられた衝撃の大きさの指標となる。従って、第1方向X1の振動加速度分布から、概して、圧力波ノズル71からの距離が大きくなるに従って伝熱管Pに与えられる衝撃が小さくなることが明らかである。つまり、圧力波ノズル71からの距離が大きくなるに従って、スートブロワ7による灰の除去効果(スートブロー効果)が小さくなる。なお、圧力波ノズル71からの距離が最も大きな伝熱管(第nの伝熱管)では、第2壁62で跳ね返った圧力波により検出される振動加速度が大きくなっている。灰の除去効果の大きい伝熱管Pでは、付着灰の殆どが除去されることから、灰の除去のみである程度の腐食抑制効果が期待される。一方で、灰の除去効果が小さい伝熱管Pでは、付着灰が残り、それが伝熱管Pの腐食環境の形成を促進させるおそれがある。
そこで、ボイラ部2の第3煙道22には腐食抑制装置9が設けられている。腐食抑制装置9は、第3煙道22内の燃焼排ガスの流れにおいて伝熱管Pの上流側に設けられた複数の吹出口Nを有し、複数の吹出口Nから第3煙道22内へ腐食抑制材を供給するように構成されている。複数の吹出口Nは、第1方向X1に分散して配置されている。
腐食抑制材は、粒子径が0.1μm以上10μm未満の粒子であって、Ca、Si、Al、Mg及びFeのうち少なくとも1つの元素を主成分とする化合物(例えばCaO、SiO)であってよい。このような腐食抑制材の具体例として、けい砂、珪藻土、ドロマイト、ゼオライトなどが挙げられる。これらの腐食抑制材は、伝熱管Pの表面に付着することにより、伝熱管Pの表面への溶融塩の付着を阻害し、伝熱管Pの腐食を抑制する効果が期待される。
或いは、腐食抑制材は水蒸気であってもよい。伝熱管Pの環境の水蒸気濃度が高いほど腐食性成分の生成が抑えられて伝熱管Pの腐食を抑制する効果が期待される。腐食抑制材としての水蒸気は、過熱器25a,25bで生成された蒸気、又は、蒸気タービン84から抽気された蒸気が用いられてよい。
図2に示すように、第3煙道22内は、第1壁61から第2壁62の間が第1方向X1に並ぶ複数のエリアAに区分されている。図2に示す例では、第1壁61側から第1エリアA1、第2エリアA2、及び第3エリアA3の3つのエリアAに区画されている。腐食抑制装置9は、第3壁63(又は第4壁64)において一次過熱器25よりも下方(上流側)に開口する複数の吹出口Nを有する。本実施形態においては、複数の吹出口Nは第3壁63に設けられているが、複数の吹出口Nは第3煙道22の底部に設けられていてもよい。複数のエリアAの各々には、少なくとも1つの吹出口Nが配置されている。或るエリアAに設けられた吹出口Nの吹出量の合計を、当該エリアAへの腐食抑制材の供給量と見做す。
複数のエリアAの各々について圧力波の作用により伝熱管Pに与えられる衝撃の大きさ(又は衝撃の大きさの度合い)を表したものを「衝撃指標」と規定する。複数のエリアAのうち衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、複数の吹出口Nの各々からの腐食抑制材の吹出量が設定される。以下、複数のエリアAの各々へ腐食抑制材の供給量の調整方法の第1~4例と、供給量の決定方法の第1~3例について説明する。
<腐食抑制材の供給量の調整方法の第1例>
図5に示すように、複数のエリアAの各々に同じ数の吹出口Nが設けられている。各吹出口Nは風箱93と接続されており、風箱93には送風機94と腐食抑制材添加装置95とが接続されている。送風機94の稼働により、腐食抑制材が搬送気体と供に風箱93に導入され、腐食抑制材が搬送気体に乗せられて吹出口Nから第3煙道22内へ吹き出す。なお、腐食抑制材として水蒸気が用いられる場合には、送風機94及び腐食抑制材添加装置95に代えて、風箱93には蒸気タービン84から抽気する管(図示略)が接続されてもよい。
エリアAごとに所望の腐食抑制材の供給量が得られるように、各吹出口Nの開口面積が設計される。例えば、腐食抑制材の供給量の多いエリアAに配置される吹出口Nの開口面積は、腐食抑制材の供給量の少ないエリアAに配置される吹出口Nの開口面積よりも大きい。
<腐食抑制材の供給量の調整方法の第2例>
図6に示すように、エリアAごとに所望の腐食抑制材の供給量が得られるように、各エリアAに設けられる吹出口Nの数が設計される。例えば、腐食抑制材の供給量の少ない第1エリアA1、多い第3エリアA3、中間の第2エリアA2を形成するために、第1エリアA1に一箇所、第2エリアA2に二箇所、第3エリアA3に三箇所の吹出口Nが設けられる。なお、各吹出口Nからの吹出量は同一である。
<腐食抑制材の供給量の調整方法の第3例>
図7に示すように、各エリアAに同じ数の吹出口Nが設けられる。エリアAごとに風箱93、送風機94、及び腐食抑制材添加装置95が設けられており、各吹出口Nは自身の所属するエリアAの風箱93と接続されている。エリアAごとに所望の腐食抑制材の供給量が得られるように、エリアAごとに送風機94の送風量と腐食抑制材の添加量とが設定される。
<腐食抑制材の供給量の調整方法の第4例>
図8に示すように、各エリアAに同じ数の吹出口Nが設けられている。各吹出口Nは一つの風箱93と接続されており、風箱93には一つの送風機94と一つの腐食抑制材添加装置95とが接続されている。各吹出口Nへ送られる腐食抑制材が可変となるように各吹出口Nに対しダンパ96(流量調整装置)が設けられる。エリアAごとに所望の腐食抑制材の供給量が得られるように、吹出口Nごとにダンパ96の開度が調整される。
<腐食抑制材の供給量の決定方法の第1例>
圧力波の作用による伝熱管Pの第1方向X1の振動加速度分布(図4、参照)は、実験により得られる。振動加速度分布は実際には伝熱管Pへの灰の付着によって変化するが、実験により得られた振動加速度分布を各エリアAへの腐食抑制材の供給量を決定するために利用してよい。
第1方向X1の振動加速度分布を複数のエリアAの各々と対応させ、各エリアAについて振動加速度に基づいて衝撃指標を求める。衝撃指標は、例えば、複数のエリアAの各々において該当エリアAに属する伝熱管Pの振動加速度の最大値の平均値である。但し、衝撃指標はこれに限定されず、複数のエリアAの各々において該当エリアAに属する伝熱管Pの振動加速度の平均値、最大値、最大値の平均値、及び積算値(和)のいずれか一つであってよい。また、衝撃指標は、複数のエリアAの各々において該当エリアAに属する伝熱管Pの振幅の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値のうちいずれか一つであってもよい。或いは、衝撃指標は、複数のエリアAの各々において該当エリアAに属する伝熱管Pの振動数の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値であってもよい。どのような衝撃指標が採用されるかは、腐食抑制装置9が適用されるボイラ100に応じて決定されてよい。
衝撃指標の最も小さいエリアAへの供給量が衝撃指標の最も大きいエリアAへの供給量よりも多くなるように、複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量が決定される。例えば、図4に示す例では、複数のエリアAにおいて、第1エリアA1の衝撃指標が最も大きく、第3エリアA3の衝撃指標が最も小さい。そこで、図9に示すように、第3エリアA3の腐食抑制材の供給量を1、第1エリアA1の腐食抑制材の供給量を1よりも小さい0.2程度と決定されてよい。ここで各供給量は、予め設定された腐食抑制材の供給量の標準値を1とした場合の割合で表されている。腐食抑制材の供給量の標準値は、腐食抑制装置9が適用されるボイラ100の規模や腐食抑制材の種類に応じて設定されてよい。
図9に示すように、衝撃指標が最大及び最小ではないエリアの腐食抑制材の供給量は、
衝撃指標が最大のエリアの供給量以上で最小のエリアの供給量以下の値とされる。例えば、図4に示す例において、第2エリアA2の腐食抑制材の供給量は、第1エリアA1の供給量よりも多く、第3エリアA3の供給量よりも少ない値であってよい(図9、参照)。或いは、第2エリアA2の腐食抑制材の供給量は、第1エリアA1の供給量及び第3エリアA3の供給量のいずれか一方と同じであってよい(図10、参照)。複数のエリアAが細かく設定される場合には、図11に示すように、図4に示す伝熱管Pの第1方向X1の振動加速度分布と対応づけて、衝撃指標の小さいエリアほど腐食抑制材の供給量が多くなるように、各エリアの腐食抑制材の供給量が決定されてよい。
<腐食抑制材の供給量の決定方法の第2例>
圧力波の作用による伝熱管Pの第1方向X1の振動加速度分布(図4、参照)から明らかなように、圧力波ノズル71から遠いエリアほど衝撃指標が小さく、圧力波ノズル71から近いエリアほど衝撃指標が大きい。そこで、複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量が、圧力波ノズル71からの距離が大きくなるほど多くなるように決定される。例えば、図4に示す例では、第1エリアA1、第2エリアA2、第3エリアA3の順に腐食抑制材の供給量が多くなる(図9、参照)。
<腐食抑制材の供給量の決定方法の第3例>
図12に示すように、腐食抑制装置9は、複数の吹出口Nの各々の吹出量を調整する調整装置73と、第1方向X1に分散して配置されて伝熱管Pの振動加速度を検出する複数の振動センサ74と、調整装置73を制御する制御装置75とを有する。調整装置73は、前述の複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量の調整方法の第3例では送風機94及び腐食抑制材添加装置95が該当し、第4例では送風機94、腐食抑制材添加装置95、及びダンパ96が該当する。振動センサ74は全ての伝熱管Pに設けられる必要はないが、伝熱管Pの第1方向X1の振動加速度分布を測定するために、複数の振動センサ74が第1方向X1に分散して配置されている必要がある。制御装置75は、複数の振動センサ74で検出された振動加速度を取得し、圧力波の作用による伝熱管Pの第1方向X1の振動加速度分布を測定する。制御装置75は、測定された振動加速度分布に基づいて複数のエリアAの各々の衝撃指標を求め、求めた衝撃指標に基づいて腐食抑制材の供給量を決定する。更に、制御装置75は、複数のエリアAの各々に決定された供給量の腐食抑制材が供給されるように調整装置73を動作させる。ここで、制御装置75は第1例又は第2例と同様に、衝撃指標に基づいて複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量を決定してよい。また、衝撃指標として振幅に関する値が用いられる場合には、上記の振動センサ74として伝熱管Pの振幅を検出するものが採用されて、上記の「振動加速度」を「振幅」に読み替えて、同様の方法で複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量を決定することができる。
以上に説明したように、本実施形態のボイラ100は、
水平な第1方向X1に対峙する第1壁61及び第2壁62を有し、燃焼排ガスが流れる煙道(第3煙道22)と、
第1壁61と第2壁62の間に配置された伝熱管Pと、
第1壁61に設置された圧力波ノズル71を有し、当該圧力波ノズル71から第2壁62へ向けて煙道22内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワ7と、
煙道22内の伝熱管Pよりも上流において第1方向X1に分散して配置された複数の吹出口Nを有し、複数の吹出口Nから煙道22内へ伝熱管Pの腐食を抑制する腐食抑制材を吹き出すように構成された腐食抑制装置9とを備え、
複数のエリアAの各々について圧力波の作用により伝熱管Pに与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、複数のエリアAのうち衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、複数のエリアAへ腐食抑制材が供給されることを特徴としている。
また、本実施形態に係るボイラ100の腐食抑制方法は、水平な第1方向X1に対峙する第1壁61及び第2壁62を有し、燃焼排ガスが流れる煙道(第3煙道22)と、第1壁61と第2壁62の間に配置された伝熱管Pと、第1壁61に設置された圧力波ノズル71を有し、当該圧力波ノズル71から第2壁62へ向けて煙道22内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワ7とを備えるボイラ100の腐食抑制方法であって、
第1壁61から第2壁62までの間を第1方向X1に複数のエリアAに分け、複数のエリアAの各々について圧力波の作用により伝熱管Pに与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、複数のエリアAのうち衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、複数のエリアAへ伝熱管Pの腐食を抑制する腐食抑制材を供給することを特徴としている。
上記において、衝撃指標は、複数のエリアAの各々において該当エリアに属する伝熱管Pの振動加速度の平均値、最大値、最大値の平均値、及び積算値、並びに、伝熱管Pの振幅の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値のうちいずれか一つであってよい。
上記において、衝撃指標の小さいエリアほど供給量が多くなるように、複数のエリアAの各々への腐食抑制材が供給されてよい。また、圧力波ノズル71から離れたエリアほど供給量が多くなるように、複数のエリアAの各々への腐食抑制材が供給されてよい。
上記構成のボイラ100及びその腐食抑制方法によれば、伝熱管Pが圧力波式スートブロワ7の発した圧力波から受ける衝撃が小さいエリアに、衝撃が大きいエリアと比較して多くの腐食抑制材が供給される。このように、伝熱管Pが圧力波から受ける衝撃が小さいエリアでは衝撃が大きいエリアと比較して圧力波による付着灰の除去効果は小さいが、そのぶん多くの腐食抑制材が供給される。つまり、圧力波式スートブロワ7による付着灰の除去作用が不足するエリアでは、腐食抑制材の作用によって、伝熱管Pの腐食抑制効果が補われる。このように、腐食抑制材と圧力波式スートブロワ7の作用とを効果的に組み合わせることにより、圧力波ノズル71からの距離に関わらず伝熱管Pの腐食を抑制することができる。また、腐食抑制材の供給量が適正化され、過剰供給を回避することができる。
上記構成のボイラ100において、腐食抑制装置9は、複数の吹出口Nの各々の吹出量を調整する調整装置73と、第1方向X1に分散して配置されて伝熱管Pの振動加速度を検出する複数の振動センサ74と、調整装置73を制御する制御装置75とを有していてもよい。ここで、制御装置75は、複数の振動センサ74の検出結果に基づいて第1方向X1の振動加速度分布を測定し、振動加速度分布に基づいて複数のエリアAの各々の衝撃指標を求め、求めた衝撃指標に基づいて複数のエリアAの各々の腐食抑制材の供給量を決定し、複数のエリアAの各々に決定された供給量の腐食抑制材が供給されるように調整装置73を動作させる。
同様に、上記ボイラ100の腐食抑制方法は、第1方向X1に分散した複数箇所で伝熱管Pの振動加速度を検出すること、検出された値に基づいて第1方向X1の振動加速度分布を測定すること、振動加速度分布に基づいて複数のエリアAの各々の衝撃指標を求めること、求めた衝撃指標に基づいて複数のエリアAの各々への腐食抑制材の供給量を決定すること、及び、伝熱管Pの上流において複数のエリアAの各々に決定された供給量の腐食抑制材を供給すること、を含む。
上記のボイラ100及びその腐食抑制方法によれば、ボイラ100の稼働中に変化する伝熱管Pへの灰の付着状況に応じて適切な量の腐食抑制材を供給することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態ではボイラ100の腐食抑制方法を過熱器25a,25bの伝熱管Pに適用させて説明したが、この腐食抑制方法が煙道20,21,22に配置される他の配管に適用されてもよい。
例えば、上記実施形態では、伝熱管Pの振動加速度、振幅、又は振動数を用いて衝撃指標を求めているが、衝撃指標の算出に振動加速度、振幅、及び振動数以外の伝熱管Pに与えられる衝撃を表し得る値が用いられてもよい。
1 :燃焼部
2 :ボイラ部
7 :圧力波式スートブロワ
8 :発電部
9 :腐食抑制装置
20,21,22 :煙道
61 :第1壁
62 :第2壁
71 :圧力波ノズル
73 :調整装置
74 :振動センサ
75 :制御装置
100 :ボイラ
N :吹出口
P :伝熱管
X1 :第1方向

Claims (10)

  1. 水平な第1方向に対峙する第1壁及び第2壁を有し、燃焼排ガスが流れる煙道と、
    前記第1壁と前記第2壁の間に配置された伝熱管と、
    前記第1壁に設置された圧力波ノズルを有し、当該圧力波ノズルから前記第2壁へ向けて前記煙道内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワと、
    前記煙道内の前記伝熱管よりも上流において前記第1方向に分散して配置された複数の吹出口を有し、前記複数の吹出口から前記煙道内へ前記伝熱管の腐食を抑制する腐食抑制材を吹き出すように構成された腐食抑制装置とを備え、
    前記第1壁から前記第2壁までの間を前記第1方向に複数のエリアに分け、前記複数のエリアの各々について前記圧力波の作用により前記伝熱管に与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、前記複数のエリアのうち前記衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が前記衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、前記複数のエリアへ前記腐食抑制材が供給される、
    ボイラ。
  2. 前記衝撃指標が、前記複数のエリアの各々において該当エリアに属する前記伝熱管の振動加速度の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値、並びに、前記伝熱管の振幅の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値のうちいずれか一つである、
    請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記衝撃指標の小さいエリアほど供給量が多くなるように、前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材が供給される、
    請求項1又は2に記載のボイラ。
  4. 前記圧力波ノズルから離れたエリアほど供給量が多くなるように、前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材が供給される、
    請求項1又は2に記載のボイラ。
  5. 前記腐食抑制装置は、前記複数の吹出口の各々の吹出量を調整する調整装置と、前記第1方向に分散して配置されて前記伝熱管の振動加速度を検出する複数の振動センサと、前記調整装置を制御する制御装置とを有し、
    前記制御装置は、前記複数の振動センサの検出結果に基づいて前記第1方向の振動加速度分布を測定し、前記振動加速度分布に基づいて前記複数のエリアの各々の前記衝撃指標を求め、前記衝撃指標に基づいて前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材の供給量を決定し、前記複数のエリアの各々に決定された供給量の前記腐食抑制材が供給されるように前記調整装置を動作させる、
    請求項1~3のいずれか一項に記載のボイラ。
  6. 水平な第1方向に対峙する第1壁及び第2壁とを有し、燃焼排ガスが流れる煙道と、前記第1壁と前記第2壁の間に配置された伝熱管と、前記第1壁に設置された圧力波ノズルを有し、当該圧力波ノズルから前記第2壁へ向けて前記煙道内に圧力波を放出するように構成された圧力波式スートブロワとを備えるボイラの腐食抑制方法であって、
    前記第1壁から前記第2壁までの間を前記第1方向に複数のエリアに分け、前記複数のエリアの各々について前記圧力波の作用により前記伝熱管に与えられる衝撃の大きさを表したものを衝撃指標とし、前記複数のエリアのうち前記衝撃指標が最も小さいエリアへの供給量が前記衝撃指標の最も大きいエリアへの供給量よりも多くなるように、前記複数のエリアへ前記伝熱管の腐食を抑制する腐食抑制材を供給する、
    ボイラの腐食抑制方法。
  7. 前記衝撃指標が、前記複数のエリアの各々において該当エリアに属する前記伝熱管の振動加速度の平均値、最大値、最大値の平均値、及び積算値、並びに、前記伝熱管の振幅の平均値、最大値、最大値の平均値及び積算値のうちいずれか一つである、
    請求項6に記載のボイラの腐食抑制方法。
  8. 前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材の供給量は、前記衝撃指標の小さいエリアほど多い、
    請求項6に記載のボイラの腐食抑制方法。
  9. 前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材の供給量は、前記圧力波ノズルから離れたエリアほど多い、
    請求項6に記載のボイラの腐食抑制方法。
  10. 前記第1方向に分散した複数箇所で前記伝熱管の振動加速度を検出すること、
    前記検出された前記振動加速度に基づいて前記第1方向の振動加速度分布を測定すること、
    前記振動加速度分布に基づいて前記複数のエリアの各々の前記衝撃指標を求めること、
    前記衝撃指標に基づいて前記複数のエリアの各々への前記腐食抑制材の供給量を決定すること、及び、
    前記複数のエリアの各々に決定された供給量の前記腐食抑制材を供給すること、を含む、
    請求項6~8のいずれか一項に記載のボイラの腐食抑制方法。
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