JP2022101084A - 空気電池用のパッケージ及び空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用前において自己放電現象、負極の不動態化及び電解液の蒸発を防止し、空気電池の使用可能な寿命を延長することが可能な空気電池用のパッケージ及び空気電池を提供する。【解決手段】空気電池1用のパッケージ12は、気体透過性領域14及び、気体透過性領域よりも小さい気体透過係数を有する気体非透過性領域16を含む容器状の外装と、外装内に画定された、空気電池の電極組立体を収容することができる電極組立体収容部と、電極組立体収容部内に画定され、電解液を収容することができる、電極組立体収容部から離隔された空間を画定する電解液収容部18と、を含み、電極組立体を収容した場合に、気体透過性領域の少なくとも一部が正極4に平面視で重なる位置に配置され、電解液収容部が、外装の外部から印加された外力に応じて開放され、電解液を電極組立体収容部に放出することが可能である開放部20を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、空気電池用のパッケージ及び空気電池に関する。
携帯電話やタブレット端末、ウェアラブル機器のような様々な携帯用電子機器の需要は、今後ますます増大すると予測されている。さらに、いわゆる「モノのインターネット」(Internet of Things,IoT)が急速に発展するにつれて、様々な電子機器が身の回りに配置されると予測されている。
このような電子機器のエネルギー源として、リチウムイオン電池が現在の主流である。リチウムイオン電池は、軽量かつ高エネルギー密度であることを特徴とするが、リチウムの反応性の高さや希少性などの問題を有する。
リチウムイオン電池の課題を克服しつつ、さらに電池の特性を向上させる技術として、空気電池が提案されている。空気電池は、負極活物質として金属材料を用い、正極活物質として空気中の酸素を利用する。空気電池の正極及び負極は、正極に空気中の酸素を取り込むことが可能な酸素透過領域を有するパッケージに、電解液とともに封入される。空気電池はリチウムイオン電池をはるかに超えるエネルギー密度を有し、負極材料としてリチウム以外にもアルミニウムや亜鉛などのより一般的、安価かつ安全性の高い金属材料を利用することができる。さらに、空気電池は正極活物質として空気中の酸素を利用するため、空気電池自体には正極活物質を含まない。そのため、空気電池はリチウムイオン電池等と比較して小型化及び軽量化が容易であるという利点を有する。そのため、空気電池は将来主流となる技術であると考えられている。
空気電池は、前述のように正極活物質として空気中の酸素を利用するため、パッケージは空気中の酸素を取り込む構造でなければならない。例えば、特許文献1、2では、パッケージに空気穴を設けた構造が提案されている。
従来の空気電池を、断面図を示す図7及び、平面図を示す図8を参照して説明する。従来の空気電池100は、負極102と、空気極または正極104と、セパレータ106と、これらを封入するパッケージ112と、を含む。負極102、正極104及びセパレータ106は、電解液110に浸されている。負極102は、リチウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムまたはこれらの合金などの金属材料を、負極活物質として含む。セパレータ106は、電解液110を透過させつつ、負極102と正極104との間の接触を防止する多孔質絶縁体材料のシートからなる。正極104は多孔質の導電体、例えば活性炭やカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブ、グラフェンなどからなる。パッケージ112の正極104側の面114には、1つまたは複数の空気穴116が設けられる。空気穴116から、空気中の酸素が正極104に取り込まれ、正極活物質として作用する。
空気電池100の負極102では、金属イオンが電解液に溶解し、電子を放出する。電子は負極リードを通って外部回路に取り出される。一方、正極104では、電子が外部回路から正極リードを通って取り込まれ、金属イオンと酸素が反応して金属の酸化物または水酸化物が形成される。例えば、負極活物質として亜鉛を採用する場合、負極及び正極における反応は次のようになる。
負極:2Zn+4OH→2ZnO+2HO+4e
正極:O+2HO+4e→4OH
また、負極活物質としてリチウムを採用する場合、負極及び正極における反応は次のようになる。
負極:4Li→4Li+4e
正極:O+2HO+4e→4OH
また、負極活物質としてアルミニウムを採用する場合、負極及び正極における反応は次のようになる。
負極:Al+3OH→Al(OH)+3e
正極:O+2HO+4e→4OH
空気電池の使用前においては、酸素との反応を抑制し、自己放電現象を防止するために、酸素を遮断するための包装に空気電池を保管したり、空気取り入れ口をシール等でふさぐ仕組みが採用されたりしている。しかしながら、このような包装やシールを利用したとしても、酸素を完全に遮断することは困難であり、空気電池に侵入した酸素により、時間とともに電気化学的な反応により自己放電反応が進み、空気電池の使用可能な寿命が短縮されるという問題があった。また、負極活物質としてアルミニウムを採用する場合、空気電池に侵入した酸素により、アルミニウムの不動態化が進むことにより、空気電池が本来有している高いエネルギー密度を完全に引き出すことができないという問題があった。さらに、空気穴から電解液の蒸発が進行し、空気電池の使用可能な寿命が短縮されるという問題があった。
特開2019-067618号公報 特開2019-003940号公報
本発明は、前述のような課題に鑑みてなされたものであって、使用前において自己放電現象、負極の不動態化、ガス発生及び電解液の蒸発を防止し、空気電池の使用可能な寿命を延長することを目的とする。
本発明の第1の実施形態は、気体透過性領域及び、気体透過性領域よりも小さい気体透過係数を有する気体非透過性領域を含む容器状の外装と、外装内に画定された、空気電池の負極、正極及び負極と正極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体を収容することができる電極組立体収容部と、電極組立体収容部内に画定され、電解液を収容することができる、電極組立体収容部から離隔された空間を画定する電解液収容部と、を含む、空気電池用のパッケージであって、電解液収容部が、外装の外部から印加された外力に応じて開放され、電解液を電極組立体収容部に放出することが可能である開放部を含む、空気電池用のパッケージに関する。
本発明の第1の実施形態において、空気電池用パッケージは、複数の電解液収容部を含みうる。
本発明の第1の実施形態において、開放前において、開放部が接着剤または粘着剤で封止されうる。
本発明の第1の実施形態において、開放部が、逆止弁を含みうる。
本発明の第1の実施形態において、電解液収容部が、外装の外部から電解液を注入することが可能な電解液注入部を含みうる。
本発明の第1の実施形態において、電極組立体収容部に開放された電解液を外部に排出することが可能な電解液排出部を含みうる。
本発明の第1の実施形態において、外装の外部表面に、電解液収容部の位置に対応する指示部を有しうる。
本発明の第2の実施形態は、本発明の第1の実施形態の空気電池用のパッケージと、電極組立体収容部に収容された、負極、正極及び負極と正極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、を含む、空気電池に関する。
本発明の第2の実施形態において、空気電池は、電解液収容部に収容された電解液をさらに含みうる。
本発明の空気電池用パッケージ及び空気電池によれば、使用前において自己放電現象を防止し、空気電池の使用可能な寿命を延長することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る空気電池の平面図を示す。 図1に示された空気電池の断面図を示す。 図1に示された空気電池の断面図を示す。 本発明の第2の実施形態に係る空気電池の平面図を示す。 本発明の第3の実施形態に係る空気電池の平面図を示す。 本発明の第4の実施形態に係る空気電池の平面図を示す。 従来の空気電池の断面図を示す。 図7に示された空気電池の平面図を示す。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る空気電池1の平面図を示し、図2に、空気電池1の使用前における図1の空気電池1の断面図を示す。また、図3に、空気電池1の使用開始後における図1の空気電池1の断面図を示す。空気電池1は、負極2、空気極または正極4及び負極2と正極4との間に配置されたセパレータ6を含む電極組立体8と、電極組立体8を収容するための電極組立体収容部28を画定する空気電池用のパッケージ12と、を含む。パッケージ12は、容器状の外装を構成する。空気電池1はまた、空気電池用のパッケージ12の内部に、電極組立体収容部28から離隔された空間を画定し、空間の内部に電解液10を収容する電解液収容部18を含む。空気電池1は、例えば、パウチ型電池の形態を有するが、ボタン電池型、乾電池型など様々な形態を有しうる。
図2に示されるように、使用開始前の空気電池1の電解液10は、電極組立体8から離隔された状態で電解液収容部18内に収容されており、電極組立体収容部28には存在しない。そのため、電極組立体収容部28の電極組立体8を除く領域は、空気で満たされ、または真空でありうる。
電解液収容部18は、開放部20を有する。使用開始前は、開放部20は閉じられており、電解液10を電解液収容部18の内部に保持する。そのため、開放部20は、開放前において、例えば、接着剤もしくは粘着剤によって封止され、または電解液10を電解液収容部18の内部に保持する逆止弁を有することが好適である。逆止弁は、電解液収容部18内の電解液10に所定の圧力が加えられると開放して電解液10を電極組立体収容部28に供給するが、電解液10が電極組立体収容部28から電解液収容部18内に戻ることを防止するように構成される。
空気電池1を使用する際には、図3に示されるように、電解液収容部18に設けられた開放部20を開放し、電極組立体収容部28が電解液10で満たされるようにする。電極組立体収容部28が電解液10で満たされると、電極組立体8は、空気電池として電力を外部に出力することが可能になる。開放部20を解放するために、パッケージ12の外部から、例えばパッケージ12を指で押すことにより電解液収容部18に外力を印加して、電解液10の圧力により開放部20を開放することができる。適切に電解液収容部18に外力を印加することができるように、パッケージ12の外部には、電解液収容部18の位置を示す指示部26を設けることもできる。指示部26は、パッケージ12の外部表面に印刷されてもよく、突起として設けられてもよい。
負極2は負極活物質として金属を含み、好適には、リチウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムまたはナトリウムなどの、イオン化傾向の高い金属を含む。以下、負極活物質がアルミニウムである場合を例として説明する。しかし、負極活物質としてアルミニウム以外の材料を採用することも可能である。その際の正極及び負極における化学反応は、負極活物質の材料に応じて、金属酸化物が生成されるか、金属水酸化物が生成されるか、金属酸化物または水酸化物は正極で生成されるか、負極で生成されるかなどの相違点はあるものの、空気電池の当業者には明らかである。
負極2には負極リード22が接続されている。負極活物質が電解液10中に溶解し、イオン化した際に放出される電子は、負極リード22を介して外部回路に取り出される。
正極4は、例えば多孔質炭素などの、多孔質導電体を含む。多孔質炭素は、正極活物質及び負極活物質に対して化学的に安定である。また、多孔質であるため、表面積が大きく、正極活物質や負極活物質を効率的に正極内に取り込む。そのため、電池の反応効率を向上させることができる。
負極活物質としてアルミニウムを採用する場合、空気から取り込まれた酸素は、正極4の空孔内で電子を受け取り、電解液中の水と反応して水酸化物イオンとなる。次いで、水酸化物イオンは、負極2に移動して、水酸化アルミニウムを生成する。したがって、空気電池1では、空気から取り込まれた酸素が正極活物質として働き、正極4は、酸素に電子を受け渡す機能を果たすのみである。本実施形態では、水酸化物イオンが負極に移動して水酸化アルミニウムを生成する例を説明したが、負極活物質の材料によっては、負極において金属酸化物が生成されてもよく、金属イオンが正極に移動し、正極において金属酸化物または水酸化物が生成されてもよい。負極活物質としてアルミニウムを採用した場合の負極及び正極における反応は次のとおりである。
負極:Al+3OH→Al(OH)+3e
正極:O+2HO+4e→4OH
正極4には正極リード24が接続されている。外部回路からの電子は、正極リード24を介して正極4に到達する。
セパレータ6は、負極2と正極4との間に配置され、負極2と正極4との接触を防ぎつつ、電解液10、金属イオン、水酸化物イオンなどの透過を可能にする、多孔質ポリマーなどの絶縁性多孔質材料からなる。セパレータ6は、析出した金属酸化物または金属水酸化物がデンドライトを形成しても、負極2と正極4との短絡を生じないような機械的強度を有する。
負極2、正極4及び、負極2と正極4との間に配置されたセパレータ6によって電極組立体8が形成される。電極組立体8は、応用分野や求められる形状に応じて、積層体、巻回体などの様々な形状を有することが可能である。しかし、空気電池1は空気中の酸素を正極活物質として利用するため、十分な酸素を正極4に取り込むことが必要である。電極組立体8が積層体や巻回体などの形状を有する場合、正極4が電極組立体8の内側に位置することとなり、空気中の酸素が正極4に到達することが困難になる。そのため、空気中の酸素を正極4に効率的に取り込むことができるように、電極組立体8は、シート状に形成されることが好適である。電極組立体8をシート状に形成すると、薄型の空気電池を得られるという利点も有する。
パッケージ12を構成するパッケージ材は、気体透過性領域14と、気体非透過性領域16と、を含む。気体透過性領域14は、電極組立体8がパッケージ12に収容されると、正極4が気体透過性領域14に対応する位置にあるように構成される。例えば、パッケージ12に電極組立体8を収容すると、気体透過性領域14の少なくとも一部が、正極4に平面視で重なる。
気体透過性領域14は、気体非透過性領域16に比べて大きな気体透過係数を有する。気体透過性領域14の材料としては、特に大きな酸素透過性係数を有することが好適である。そのような気体透過性領域14の材料としては、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリメチルペンテンなどが好適である。このような材料を用いて気体透過性領域14を形成すると、空気電池を作動させるのに十分な酸素を空気中から取り込むことができる。
一方、気体非透過性領域16は、気体透過性領域14よりも小さい気体透過係数を有する。このような気体透過係数を有する材料として、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられる。また、上記の、またはそれ以外の周知のフィルムに蒸着されたアルミニウム薄膜や、金属酸化物の薄膜などの、気体の透過を防止するために一般にバリアフィルムとして使われる無機物の蒸着フィルムも利用可能である。
このように構成された第1の実施形態に係る空気電池1は、使用開始前は電解液10を電極組立体8から離隔された状態で電解液収容部18に収容することができる。したがって、正極4が酸素と触れたとしても、電極組立体8で電池反応が生じず、自己放電現象が防止される。そのため、使用開始前の空気電池1が、酸素を遮断する包装なしに、または酸素を遮断する能力が低い簡素な包装を有するのみで長時間保管されたとしても、使用開始後には、空気電池1は負極活物質の量に応じた所定の使用可能な寿命の間、電力を取り出すことが可能になる。また、負極活物質にアルミニウムを採用する場合、空気電池1を保管している間に酸素が侵入し、アルミニウムの不動態化が生じるのを防ぐことができる。さらに、保管している間に電解液10が気体透過性領域14から蒸発するのを防ぐことができる。また、使用の際には、パッケージ12の外部から電解液収容部18に外力を印加することにより、電極組立体収容部28内を容易に電解液10で満たすことができ、空気電池1を容易に動作可能にすることができる。
また、空気電池1の出力により動作するデバイスが所定の時間だけ休止する場合、電解液10には、負極活物質から溶解したイオンが含まれ、または気体透過性領域14から電解液10が蒸発し、空気電池1の使用可能な寿命が低下する可能性がある。しかし、開放部20に逆止弁が採用される場合、電解液収容部18内の電解液10の一部のみを電極組立体収容部28に供給して空気電池1を動作させることができる。そのため、空気電池1の使用を開始する場合、開放部20に設けられた逆止弁により、必要な量の電解液10のみを電極組立体収容部28に供給することができる。使用を休止したのち、空気電池1の使用を再開する場合、電解液収容部18から新たな電解液10を電極組立体収容部28に供給することができる。そのため、空気電池1の使用可能な寿命の低下を防止することができる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る空気電池41を示している。図4に示された空気電池1は、図1から3に示された空気電池1と同様の構成を有するが、複数の電解液収容部(電解液収容部18Aから18D)を含み、それに対応した複数の開放部及び複数の指示部(開放部20Aから20D、指示部26Aから26D)を含む点において、図1から3に示された空気電池1と異なる。図4には、例として、4つの電解液収容部18Aから18Dが示されているが、電解液収容部の数は4つに限定されず、2以上の複数の電解液収容部を含むものであればよい。電解液収容部18Aから18Dには、それぞれ電解液10が収容されており、電解液10は、電極組立体8が収容された電極組立体収容部28から離隔されている。
第2の実施形態に係る空気電池41を使用する場合、パッケージ12を介して電解液収容部18Aに加えられた外力によって、開放部20Aが開口し、電解液10が電極組立体収容部28内に供給される。空気電池41が動作すると、電解液10には負極活物質から溶解したイオンが増加したり、電解液10が気体透過性領域14を通って蒸発したりするため、空気電池41の出力は時間とともに低下しうる。空気電池41の出力が所定の値よりも低下すると、使用者は、パッケージ12を介して電解液収容部18Bに外力を印加し、開放部20Bを介して電解液10を電極組立体収容部28内に供給することができる。新たな電解液10が電極組立体収容部28内に供給されるため、空気電池41は、再び所定の出力で動作を再開しうる。
このように構成された空気電池41は、例えば、断続的に動作するデバイス、すなわち空気電池41の使用寿命よりも短い時間だけ動作したのち、動作を休止し、所定の時間が経過したのち動作を再開するようなデバイスへの応用に適している。すなわち、使用者は、電解液収容部18Aに収容された電解液10を電極組立体収容部28に供給して、空気電池41を所定の時間動作させてデバイスを動作させる。デバイスの動作が終了すると、使用者は、空気電池41をデバイスから取り外して、またはデバイスとともに保管することができる。所定の時間が経過したのち、使用者は、電解液収容部18Bに収容された電解液10を電極組立体収容部28に供給して、デバイスの駆動を再開することができる。そのため、本発明の第2の実施形態に係る空気電池41は、デバイスの動作を休止し、空気電池41を保管している間に生じる空気電池41に侵入した酸素による自己放電現象、負極活物質(特にアルミニウムの場合)の不動態化、及び気体透過性領域14からの電解液10の蒸発による使用寿命の低下を防止することができる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る空気電池51を示している。図5に示された空気電池51は、図4に示された本発明の第2の実施形態に係る空気電池41と同様の構成を有するが、パッケージ12に、電極組立体収容部28とパッケージ12の外部とを連通する電解液排出部30を含む点で、図4に示された空気電池41と異なる。
電解液排出部30は、通常は閉じられて、電解液10を電極組立体収容部28に保持する。しかし、例えば、空気電池51の使用を休止したのち、電解液排出部30を開放して電解液10をパッケージ12の外部に排出することができる。そのため、空気電池51の使用を再開する場合、電解液排出部30を閉じ、電解液収容部18から新たな電解液10を供給することにより、空気電池51は再び所定の電力を出力することが可能になる。
電解液排出部30としては、一般的な弁など、開閉が容易であり、閉じられた場合には確実に電解液10を電極組立体収容部28に保持することが可能な周知の構成を利用することができる。
また、本発明の第3の実施形態に係る空気電池51は、複数の電解液収容部18Aから18Dを含むが、電解液排出部30は、図1から3に示された、電解液収容部18を1つだけ含むような空気電池1にも採用することが可能である。特に、電解液収容部18の開放部20が逆止弁を含む場合、複数回に分けて電解液10の一部のみを電極組立体収容部28に供給することができるので、前回の使用時に供給された電解液10を電解液排出部30から排出したのち、新たな電解液10を供給することができ、有利である。
図6に、本発明の第4の実施形態に係る空気電池61を示している。図6に示された空気電池61は、図1から3に示された本発明の第1の実施形態に係る空気電池1と同様の構成を有するが、パッケージ12に、電解液収容部18とパッケージ12の外部とを連通する電解液注入部32を含む点で、図1から3に示された空気電池1と異なる。
電解液注入部32は、通常は閉じられて、電解液10を電解液収容部18内に保持する。電解液10を電極組立体収容部28に供給し、空気電池61を動作させた後、電解液注入部32を介して新たな電解液10を注入することができる。空気電池61を所定の時間使用すると、負極活物質から電解液10に溶解した金属イオンの濃度が高い状態になる可能性がある。また、空気電池61の使用を休止して保管すると、電解液10が気体透過性領域14を介して蒸発する可能性がある。そのため、空気電池61の使用を再開しても所定の出力を得ることができず、空気電池61の使用可能な寿命が短縮される可能性がある。しかし、空気電池61の使用を再開する際に、電解液注入部32から新たな電解液10を注入すれば、再び所定の出力で空気電池61を使用することができ、空気電池61の使用可能な寿命の短縮を防止することができる。また、空気電池61の使用期間全体にわたって必要な電解液10をあらかじめ保持する必要がないため、電解液収容部18を小型化することができ、空気電池61の小型化につながる。
電解液注入部32は、電解液収容部18からパッケージ12の外部への漏出を防止するために、逆止弁等の周知の構成を利用することが有利である。
また、図6では、空気電池61が単一の電解液収容部18を有する構成を例示したが、図4に示される空気電池41のように、複数の電解液収容部を有する場合、各電解液収容部にそれぞれ電解液注入部32を設けることもできる。また、図5に示される空気電池51のように、電解液排出部30を設け、使用を終えた電解液10をパッケージ12の外に排出したのち、新たな電解液10を注入することも可能である。
以上、本発明の実施形態を例示的に説明したが、当業者であれば、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに、様々な改変、変更が可能であることは容易に理解されるであろう。
1、41、51、61 空気電池
2 負極
4 正極
6 セパレータ
8 電極組立体
10 電解液
12 パッケージ
14 気体透過性領域
16 気体非透過性領域
18 電解液収容部
20 開放部
22 負極リード
24 正極リード
26 指示部
28 電極組立体収容部
30 電解液排出部
32 電解液注入部
100 従来の空気電池
102 負極
104 正極
106 セパレータ
110 電解液
112 パッケージ
114 パッケージの面
116 空気穴

Claims (9)

  1. 気体透過性領域及び、前記気体透過性領域よりも小さい気体透過係数を有する気体非透過性領域を含む容器状の外装と、
    前記外装内に画定された、空気電池の負極、正極及び前記負極と前記正極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体を収容することができる電極組立体収容部と、
    前記電極組立体収容部内に画定され、電解液を収容することができる、前記電極組立体収容部から離隔された空間を画定する電解液収容部と、
    を含む、空気電池用のパッケージであって、
    前記電解液収容部が、前記外装の外部から印加された外力に応じて開放され、前記電解液を前記電極組立体収容部に放出することが可能である開放部を含む、空気電池用のパッケージ。
  2. 複数の前記電解液収容部を含む、請求項1に記載の空気電池用のパッケージ。
  3. 開放前において、前記開放部が接着剤または粘着剤で封止された、請求項1に記載の空気電池用のパッケージ。
  4. 前記開放部が、逆止弁を含む、請求項1に記載の空気電池用のパッケージ。
  5. 前記電解液収容部が、前記外装の外部から電解液を注入することが可能な電解液注入部を含む、請求項1に記載の空気電池用のパッケージ。
  6. 前記電極組立体収容部に開放された電解液を外部に排出することが可能な電解液排出部を含む、請求項1に記載の空気電池用のパッケージ。
  7. 前記外装の外部表面に、前記電解液収容部の位置に対応する指示部を有する、請求項1または2に記載の空気電池用のパッケージ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の空気電池用のパッケージと、
    前記電極組立体収容部に収容された、負極、正極及び前記負極と前記正極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、
    を含む、空気電池。
  9. 前記電解液収容部に収容された電解液をさらに含む、請求項8に記載の空気電池。
JP2020215468A 2020-12-24 2020-12-24 空気電池用のパッケージ及び空気電池 Pending JP2022101084A (ja)

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