JP2022095051A - 露光装置、露光方法、及び物品の製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アライメント及びフォーカス制御を行う上で、製造コストの増加を抑制すること。【解決手段】露光光によりマスクを照射し、投影光学系を介して前記マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光装置であって、露光光とは異なる照明光を照射する光源511と、投影光学系を介さずに、基板に形成されている基板マーク62を通過した前記照明光の光量を検出する検出光学系52と、マスクと基板との相対位置を制御する制御部と、を有し、制御部は、第1タイミング及び第1タイミングよりも後の第2タイミングで検出光学系により検出された光強度分布に基づいて、投影光学系の光軸方向におけるマスクと基板との相対位置、及び光軸方向に対して垂直な方向におけるマスクと基板との相対位置を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、露光装置、露光方法、及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスや、フラットパネルディスプレイ(FPD)などのデバイスを製造する際のフォトリソグラフィ工程において、マスクのパターンを基板に転写する露光装置が用いられている。露光装置では、マスクのパターンを基板へと正確に転写するために、アライメント(投影光学系の光軸と垂直方向におけるマスクと基板との相対位置合わせ)及びフォーカス制御(投影光学系の光軸の方向におけるマスクと基板との相対位置合わせ)が実行される。特許文献1では、ウエハ上のマークを検出する焦点位置検出系により、投影光学系を介さずにフォーカス制御を行う露光装置が開示されている。
特開平9-92607号公報
投影光学系の光軸と垂直方向における基板の位置を計測する際には、上記の焦点位置検出系とは別の光学系であるアライメント検出系による計測が必要とされていた。しかしながら、複数の光学系を構成してフォーカス制御とアライメントを行う場合には、装置の構成が複雑になり製造コストが増加することが懸念される。
そこで、本発明は、アライメント及びフォーカス制御を行う上で、製造コストの増加を抑制するために有利な露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての露光装置は、露光光によりマスクを照射し、投影光学系を介して前記マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光装置であって、前記露光光とは異なる照明光を照射する光源と、前記投影光学系を介さずに、前記基板に形成されている基板マークを通過した前記照明光の光量を検出する検出光学系と、前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出光学系により検出された光強度分布に基づいて、前記投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする。
本発明によれば、アライメント及びフォーカス制御を行う上で、製造コストの増加を抑制するために有利な露光装置を提供することができる。
第1実施形態における露光装置の構成を示す概略図である。 アライメント機構の構成を示す図である。 基板に設けられた基板マークの例を示す図である。 像面湾曲と基板マーク像との関係を説明するための縦収差図である。 基板の位置の変化量を算出する方法を説明するための図である。 第2実施形態における露光装置の構成を示す概略図である。 第3実施形態におけるアライメント機構の構成の一例を示す図である。 第3実施形態におけるアライメント機構の構成の一例を示す図である。 従来のアライメント機構の構成を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本実施形態における露光装置の構成について説明する。本実施形態における露光装置は、半導体デバイスやFPDなどのデバイスの製造工程であるフォトリソグラフィ工程に用いられるリソグラフィ装置である。本実施形態における露光装置は、ステップ・アンド・スキャン方式を採用し、パターンが形成された面を有するマスクを介して基板を露光し、マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う。本実施形態における露光方式は、ステップ・アンド・スキャン方式であるが、これに限らず、ステップ・アンド・リピート方式等他の露光方式で露光処理を行なう形態としても良い。また、以下の実施形態では、投影露光装置を用いる例について説明するが、これに限らず、例えば、インプリント装置や描画装置などでも良い。
図1を用いて、本実施形態における露光装置の構成を説明する。図1は、本実施形態における露光装置1の構成を示す概略図である。図1(a)は、露光装置1の全体の構成を示す概略図である。本実施形態では、投影光学系の光軸に平行な方向をZ軸方向、このZ軸方向に垂直な任意の平面をXY平面として座標系を定義する。
露光装置1は、マスク20を照明する照明光学系10と、マスク20を保持するマスクステージ30と、マスク20のパターンを基板60に投影する投影光学系40と、基板60を保持する基板ステージ70を有する。また、露光装置100は、アライメント機構50と、露光装置100の各部を制御する制御部80を有する。
照明光学系10は、光源(不図示)から射出された露光光を所望のスリット形状(例えば、円弧形状や矩形形状)に整え、所定の倍率で、マスク20の一部を照射する。マスク20及び基板60は、マスクステージ30及び基板ステージ70によってそれぞれ保持されており、光学的に結像共役な位置にそれぞれ配置される。投影光学系40は、マスク20に形成されているパターンを基板60へと所定の倍率(例えば、1/2倍や等倍)に投影する。マスクステージ30は、基板ステージ70と同期しながらXY平面を駆動する。これにより、マスク20に形成されたパターンを走査しながら基板60に露光することができる。
マスク20のパターンを正確に基板60上に露光するためには、マスク20と基板60の位置合わせ(アライメント)が必要となる。マスク20及び基板60に設けられたアライメント用のマークの位置を、アライメント機構(例えば、TTL方式のアライメント機構やオフアクシスアライメント機構)を用いて検出し、その情報をもとにマスク20と基板60とのアライメントを行う。
ここで、従来のアライメント機構の構成及び課題について説明する。図9は、従来のアライメント機構の構成を示す図である。従来のアライメント機構では、例えば、基板マーク109のXY平面における位置を検出する基板マーク検出系101と、基板マーク109のZ軸方向における位置(フォーカス位置)を検出する焦点位置検出系104をそれぞれ別の構成として備えている。
基板マーク検出系101は、例えば、光源を含む照明部102により照明された照明光に対する基板マーク109からの反射光をCCDカメラで撮像し、撮像した画像に基づいて基板マーク109の位置を算出することができる。また、焦点位置検出系104は、例えば、照明部105に構成されたパターンを斜入射で基板マーク109に投影することで、レジスト108の表面のデフォーカス量に応じたパターン像のシフトが発生する。このシフト量を、例えば、ラインセンサのような撮像素子を用いて撮像し、シフト量を撮像素子上の画素のズレと対応させることで、基板マーク109のフォーカス位置を算出することができる。
以上のように、従来のアライメント機構では、基板マーク109のXY平面における位置とZ軸方向における位置の算出には、異なる検出系を用いていた。そのため、それぞれの構成毎に光源や撮像素子を用意して光学系を構成する必要がある。そこで、本実施形態におけるアライメント機構50を用いることにより、製造コストの増加を抑制する。
図2を用いて、本実施形態のアライメント機構50を説明する。図2は、本実施形態におけるアライメント機構50の構成を示す図である。アライメント機構50は、基板60に設けられた基板マーク62を照明するための照明部51と、照明部により照明された光が基板60で反射された反射光を検出するための検出光学系52を有する。
照明部51は、光源511、コンデンサーレンズ512及び513、視野絞り514、ハーフミラー522、対物レンズ521により構成される。光源511は、例えば、LEDを用いて照明光を供給する。光源511の構成として、例えば、光ファイバーのようなライトガイドを介して照明光を供給しても良い。光源511から出射された照明光は、コンデンサーレンズ512を透過した後、視野絞り514で光束を制限され、コンデンサーレンズ513を透過し、例えば、ビームスプリッターのようなハーフミラー522で反射され、対物レンズ521に入射する。対物レンズ521を透過した照明光は、レジスト61を介して、ケーラー照明で基板60に設けられた基板マーク62を照射する。ここで、基板マーク62は、XY平面内に、例えば、矩形上の形をしたマークが、任意の本数及び間隔で配置されている。
検出光学系52は、照明部51に構成されている部材と共通する部材を一部に含み、対物レンズ521、ハーフミラー522、結像レンズ523、撮像素子524、演算部527により構成される。照明光は、基板マーク62を通過して基板60を反射し、対物レンズ521、ハーフミラー522、結像レンズ523を介し、撮像素子524(例えばCCDカメラやラインセンサ)の受光面525に基板マーク62の基板マーク像526を結像させる。本実施形態において、照明光は、基板マーク62を通過した後に反射される形態を想定しているが、これに限らず、基板マーク62を通過してそのまま透過する形態であっても良い。ここで、受光面525は、基板マーク62に対して光学的に結像共役な位置に配置される。演算部527は、撮像素子524で撮像した基板マーク像526の位置と光強度の情報に基づき、基板マーク62の基板60に対してXY平面における結像位置(以下、XY位置)と、Z軸方向の結像位置(以下、フォーカス位置)とをそれぞれ算出する。
本実施形態における検出光学系52は、両側テレセントリック光学系であり、像面湾曲収差の光学特性を有している。これにより、撮像素子524で検出される基板マーク像526は、検出光学系52の光学特性の作用を受けるため、基板マーク像526の像面と受光面525とが完全に一致せずに、一部のみ重複する。即ち、基板60上のX軸方向及びY軸方向にそれぞれ配置されている基板マーク62の配置位置の違いにより、受光面525上ではそれに対応した基板マーク像526の光軸方向(Z方向)の結像位置に差が生じる。そのため、本実施形態におけるアライメント機構50では複数の光源や撮像素子を用いることなく、フォーカス状態が異なる基板マーク像526をデフォーカスにより生じうる光学系の倍率変化の影響を受けることなく検出することができる。
本実施形態における像面湾曲収差を発生させる量の指標としては、ベストフォーカスでのパターン強度を1とした場合に、周辺に在る同じ線幅のパターン強度が0.2以上となる像面湾曲収差量であることが望ましい。理由としては、パターン強度が0.2以上ならば、十分に計測可能なコントラストを得ることができるためである。以上のように、検出光学系52が像面湾曲収差を有することで、簡便な構成の検出系でXY位置とフォーカス位置を計測することができる。
図3を用いて、本実施形態の基板マーク62を説明する。図3(a)~(c)は、本実施形態における基板60に設けられた基板マーク62の例を示す図である。本実施形態におけるアライメント機構50は、検出光学系52の像面湾曲収差を利用し、基板マーク62のXY位置とフォーカス位置を算出する。基板マーク62が検出光学系52の光軸621に位置する場合には、上記の収差の影響を受けないため、基板マーク62は、検出光学系52の光軸621とは異なる位置に配置されていることが好ましい。また、像面湾曲収差により異なるフォーカス位置の光強度情報を得るためには複数のマークが必要であるため、基板マーク62は任意の間隔で複数の本数設けられていることが望ましい。以下の説明では、基板マーク62を構成するマークを要素マークと呼ぶ。
基板マーク62は、少なくとも2つ以上の基準マーク622と、X軸に対して垂直な方向のX基板マーク623と、Y軸に対して垂直な方向のY基板マーク624とを含みうる。ここで、基準マーク622は、例えば像面湾曲収差によるデフォーカスの影響を受けにくくするため、太い線幅に設定するのが好ましい。図3(a)は、X軸上とY軸上に基準マーク622をそれぞれ配置し、またX軸とY軸上にX基板マーク623とY基板マーク624とをそれぞれ配置した例である。図3(a)のようにX軸及びY軸方向に複数の要素マークを配置することにより、像面湾曲の影響を受ける。また、図3(b)と図3(c)は、X軸とY軸に対して45°の仮想的な直線625付近に基準マーク622と、X基板マーク623と、Y基板マーク624とをそれぞれ配置した例である。このように、マーク同士を接近させることにより、基板マーク62の配置領域を小さくすることが可能となり、基板マーク62の配置の自由度をあげることができる。また、検出光学系52の結像倍率を大きくすることができるため、より高精度な計測が可能となる。
次に、図4を用いて、検出光学系52の像面湾曲収差と基板マーク像526との関係を説明する。図4(a)~(d)は、検出光学系52が有する像面湾曲収差の縦収差図の例を示したものである。ここで、図4(a)~(d)における縦軸は像高(撮像素子524上に形成される基板マーク像の位置)、横軸は光軸方向(Z方向)の結像位置をそれぞれ示す。また、本実施形態において、メリジオナル方向とサジタル方向の像面湾曲収差の発生量は同じとする。
図4(a)において、像高700の領域(基板マーク配置領域)に相当する基板60の位置に基板マーク62を配置した場合を仮定する。この場合には、光軸方向の結像位置が0(つまりベストフォーカス)となる像高701が1点存在し、像高が大きくなるほどマイナス方向のデフォーカスが発生し、像高が小さくなるほどプラス方向のデフォーカスが発生する。これは、基板マーク像526の像面は、受光面525と交差することを意味する。
図4(b)に示すような像面湾曲収差を光学系が有する場合は、基板マーク配置領域の像高702において光軸方向の結像位置が0となり、像高変化に対しては常にマイナス方向のデフォーカスが発生する。これは、基板マーク像526の像面が、受光面525と接することを意味する。
図4(c)に示すように、基板マーク配置領域700において、基板マーク像526の像面と受光面525とが複数回交差する(結像位置が0となる像高が複数存在する)場合もありうる。
また、図4(d)に示すような像面湾曲収差の場合は、基板マーク配置領域700の像高において光軸方向の結像位置が0となる像高が存在しない。このような場合は、例えば、基板マーク配置領域内の任意の像高で光軸方向の結像位置が0となるように、アライメント機構50のZ方向の位置を予め調整しておく必要がある。
次に、図5を用いて、基板マーク62のXY平面における位置の変化量である変化量ΔX及び変化量ΔYと、フォーカス位置の変化量ΔZを算出するための方法について説明する。図5(a)~図5(d)に示すグラフの点線は、第1タイミングでの計測値の波形を示しており、グラフの実線は第1タイミングより後の第2タイミングにおける計測値の波形をそれぞれ示す。第2タイミングとは、例えば、第1タイミングの後に所定回数又は所定時間の露光処理を行った後のタイミングである。
また、図5(a)~図5(d)に示すグラフの縦軸は光強度、横軸は撮像素子の受光面上のX軸方向の位置を示す。図5(a)~図5(d)では、X軸方向の光強度について図示した上でX軸方向における位置の変化量である変化量ΔXについて説明するが、Y軸方向についての議論も同様であるため、本実施形態における説明では省略する。図5(a)~図5(d)では、図3で説明した基板マーク62と同様に、基準マーク622がX軸及びY軸に垂直な方向にそれぞれ1つずつ配置され、X基板マーク623及びY基板マーク624がそれぞれ5本の要素マークから構成されている場合を示す。
図5(a)は、X基板マーク623において、フォーカス位置の変化がない状態でX軸方向の位置が変化した場合に得られる光強度分布を示す図である。基板マーク62のX軸方向の位置に変化が生じた場合、第1タイミングにおける各波形のピーク値のX座標(X~X)から第2タイミングにおける各波形のピーク値のX座標(X´~X´)へと全体がシフトする。このとき、各波形のピーク値の位置変化量ΔS(aは、基板マーク62を構成する要素マークの番号)は、X0、´、Xa、´、及び受光面の基準となる位置である基準画素位置のX座標であるXを用いて、以下の式(1)のように表せる。
ΔS=((X´-X´)-(X-X))+((X´-X)-(X-X))
・・・(1)
撮像素子524で基板マーク像526を撮像する前に基準画素位置Xを決めておき、基準マーク622からの差分ΔSを予め算出しておくことで、基板差や基板位置による位置計測の誤差やアライメント装置起因での一律シフト成分を除去することができる。また、式(1)により算出された各要素マークの位置変化量によって、最終的な基板60全体としての位置変化量ΔSは、これらを平均化した値とするのが好ましい。このようにして得られた位置変化量ΔSは受光面上でのズレであるため、撮像素子の画素サイズと検出光学系52の結像倍率に基づいて演算処理をすることで、基板上での基板マークのXY位置の変化量を算出することができる。
図5(b)は、X基板マーク623において、X軸方向の位置の変化がない状態でフォーカス位置が変化した場合に得られる光強度分布を示す図である。基板マーク62のフォーカス位置に変化が生じた場合、基板マーク62を構成する要素マークに応じた各波形のピーク値の大小が変化する。第1タイミングでの計測結果と第2タイミングでの計測結果のそれぞれに対して、各要素マークに応じた各波形のピーク値を含むような包絡線を描き、その包絡線に対して2次フィッテイングを行う。このときに得られる2次曲線の極値のX座標をf及びfとする。fは第1タイミングでの計測結果に対応しており、fは第1タイミングでの計測結果に対応している。基準マークのピーク値を基準としたフォーカス位置変化量ΔFは、f及びfと、基準マークのピーク値のX座標(X及びX´)、基準画素位置のX座標(X)を用いて、以下の式(2)のように表せる。
ΔF=((f-X´)-(f-X))+((X´-X)-(X-X))
・・・(2)
式(2)により得られたフォーカス位置変化量ΔFは、位置変化量ΔSと同様に受光面上でのズレである。最終的な基板60上の基板マーク62のフォーカス位置ΔZは、撮像素子の画素サイズPと、検出光学系52の結像倍率βと、基板マーク像と受光面とがなす角度θとを用いて、以下の式(3)のように表せる。
Figure 2022095051000002
図5(c)、図5(d)は、XY位置の変化とフォーカス位置の変化が両方起きた場合に得られる光強度分布の例を示した図である。このときのXY位置の位置変化量ΔSは、フォーカス位置変化量ΔFの影響を受けず、独立して求めることができる。これは、フォーカス位置の変化では、各要素マークに応じた各波形のピーク値の大小は変化するが、ピーク値のX軸方向のシフトは発生しないためである。したがって、XY位置の位置変化量ΔSは、図5(a)と同様にして算出することができる。一方で、フォーカス位置変化量ΔFは、各波形のピーク値を含むように描いた包絡線の重心位置の変化に加え、XY位置の位置変化量ΔSの影響を受ける。つまり、第2タイミングで得られる2次曲線の極値のX座標であるf´は、フォーカス位置変化による極値のX座標値fとXY位置の位置変化量ΔSの足し合わせになる。これより、フォーカス位置変化ΔFは、以下の(4)のように表せる。
ΔF=[((f+ΔS)-X)-(f-X)]+((X´-X)-(X-X))
・・・(4)
式(4)で示すように、XY位置の変化とフォーカス位置の変化が両方起きた場合は、先ずXY位置の位置変化量ΔSを算出し、その後フォーカス位置変化量ΔFを算出する手順となる。このような手順を経ることにより、XY位置の変化とフォーカス位置の変化が両方起きた場合においても、XY位置(ΔX、ΔY)とフォーカス位置(ΔZ)をそれぞれ算出することができる。また、上記の方法で算出したXY位置(ΔX、ΔY)は、投影光学系を介さずに基板マークを計測した結果であるため、投影光学系による影響を考慮していない。そこで、投影光学系を介して基板マークを計測した結果とのズレを補正することで、投影光学系による影響を考慮したアライメントを行うことができる。
以上の方法により、基板マークのXY位置とフォーカス位置を計測することができる。このような計測原理を用いることで、アライメントとフォーカス制御を同一の光学系で行うことが可能となり、装置の製造コストの増加を抑制することができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、照明光が露光装置1の投影光学系40を介さないでアライメントを行う例について説明した。本実施形態では、照明光が露光装置1の投影光学系40を介する、いわゆる、TTL(Through The Lens)方式でアライメントを行う例について説明する。尚、アライメント機構50が配置される位置以外の露光装置の構成については、第1実施形態で説明した露光装置1と同様であるため詳細な説明は省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
図6は、本実施形態における露光装置1の構成を示す概略図である。本実施形態におけるアライメント機構50は、照明光学系10の直下に配置される。アライメント機構50は、アライメント機構50は、マスク20に設けられたマスクマークと、基板60に形成された基板マークとを投影光学系40を介して撮像する。これにより得られた光強度分布に基づいて、第1実施形態と同様に、マスク20と基板60の相対位置を算出し、アライメントを行う。
以上の方法により、基板マークのXY位置とフォーカス位置を計測することができる。このような計測原理を用いることで、アライメントとフォーカス制御を同一の光学系で行うことが可能となり、装置の製造コストの増加を抑制することができる。
<第3実施形態>
第1実施形態では、基板に基板基準マークが設けられている例について説明した。本実施形態では、基板に基板基準マークを設けない例について説明する。尚、露光装置の構成については、第1実施形態で説明した露光装置1と同様であるため詳細な説明は省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
図7は、本実施形態におけるアライメント機構800の構成を示す図である。本実施形態では、アライメント機構800の照明部801において、装置基準マークが設けられている装置基準マーク基板802が備えられている。ここで、装置基準マーク基板802は、基板基準マーク622に準ずるものであり、基板マーク62と光学的に共役となる位置(例えば、照明部801の視野絞り514の位置)に配置されることが望ましい。装置基準マークは、基板マーク62と重ならない位置に配置され、例えば光軸付近に少なくとも2つ以上形成されることが望ましい。
また、本実施形態におけるアライメント機構は図8に示すような構成であっても良い。図8は、本実施形態におけるアライメント機構900の構成を示す図である。アライメント機構900において、検出光学系901内の中間絞り902の位置に装置基準マーク基板802を構成しても良い。この場合、検出光学系901は、リレーレンズ903で一度中間結像の像を結び、中間結像の像を結像レンズ523で受光面525に結像させるように構成される。
このように、アライメント機構に装置基準マークを設けた装置基準マーク基板802を配置することで、基板マーク62のXY位置を算出する際に誤差要因として発生しうるアライメント機構50自身のXY位置ズレの補正を行うことができる。これにより、アライメントの精度を向上させることができる。
本実施形態におけるアライメント機構においても、第1実施形態と同様な方法により、基板マークのXY位置とフォーカス位置を計測することができる。このような計測原理を用いることで、アライメントとフォーカス制御を同一の光学系で行うことが可能となり、装置の製造コストの増加を抑制することができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板上に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 露光装置
20 マスク
40 投影光学系
52 検出光学系
60 基板
62 基板マーク
80 制御部
511 光源

Claims (13)

  1. 露光光によりマスクを照射し、投影光学系を介して前記マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光装置であって、
    前記露光光とは異なる照明光を照射する光源と、
    前記投影光学系を介さずに、前記基板に形成されている基板マークを通過した前記照明光の光量を検出する検出光学系と、
    前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出光学系により検出された光強度分布に基づいて、前記投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする露光装置。
  2. 前記制御部は、前記第1タイミングで前記検出光学系により得られた前記光強度分布の包絡線の極値と、前記第2タイミングで前記検出光学系により得られた前記光強度分布の包絡線の極値との差分に基づいて、前記光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記制御部は、前記光軸方向に対して垂直な方向における前記基板マークの位置変化量を算出した後に、前記光軸方向における前記基板マークの位置変化量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記第2タイミングは、前記第1タイミングの後に所定回数又は所定時間の露光処理を行った後のタイミングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記検出光学系は、前記基板マークの像面が前記検出光学系の受光面に対して、一部のみ重複する光学特性を有する光学系であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記検出光学系は、像面湾曲を有する光学系であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記検出光学系は、両側テレセントリック光学系であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記検出光学系は、前記照明光を受光するラインセンサを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 露光光によりマスクを照射し、投影光学系を介して前記マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光装置であって、
    前記露光光とは異なる照明光を照射する光源と、
    前記投影光学系を介さずに、前記基板に形成されている基板マークを通過した前記照明光の光量を検出する検出光学系と、
    前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出光学系により検出された光強度分布に基づいて、前記投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする露光装置。
  10. マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光装置であって、
    前記マスクのパターンを前記基板に投影する投影光学系と、
    前記基板に形成されている基板マークを通過した照明光の光量を検出する検出光学系と、
    前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出光学系により検出された光強度分布に基づいて、前記投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする露光装置。
  11. 露光光によりマスクを照射し、投影光学系を介して前記マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光方法であって、
    前記投影光学系を介さずに、前記基板に形成されている基板マークを通過した前記露光光とは異なる照明光の光量を検出する検出工程と、
    前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出工程により検出された光強度分布に基づいて、前記投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする露光方法。
  12. マスクのパターンを基板に転写する露光処理を行う露光方法であって、
    前記基板に形成されている基板マークを通過した照明光の光量を検出する検出工程と、
    前記マスクと前記基板との相対位置を制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程は、第1タイミング及び前記第1タイミングよりも後の第2タイミングで前記検出工程により検出された光強度分布に基づいて、前記マスクのパターンを前記基板に投影する投影光学系の光軸方向における前記マスクと前記基板との相対位置、及び前記光軸方向に対して垂直な方向における前記マスクと前記基板との相対位置を制御することを特徴とする露光方法。
  13. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光された前記基板を現像する工程と、
    現像された前記基板から物品を製造する工程と、を含むことを特徴とする物品の製造方法。

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