JP2022093909A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨時間を短縮しつつ高品質な被加工物を得ることが可能な研磨パッドを提供する。【解決手段】被加工物を研磨する研磨パッドであって、気孔を有する樹脂を含む円盤状の研磨層を備え、研磨層は、被加工物と接触する第1の研磨面を含む第1の研磨層と、被加工物と接触する第2の研磨面を含む第2の研磨層と、を備え、第1の研磨層の硬度は、第2の研磨層の硬度よりも高い。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物を研磨する研磨パッドに関する。
デバイスチップの製造工程では、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハを分割予定ラインに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
近年では、電子機器の小型化、薄型化に伴い、デバイスチップにも薄型化が求められている。そこで、ウェーハの分割前に、研削加工によってウェーハを薄化する工程が実施されることがある。研削加工には、被加工物を保持するチャックテーブルと、研削砥石を含む研削ホイールが装着される研削ユニットとを備える研削装置が用いられる(特許文献1参照)。ウェーハをチャックテーブルによって保持した状態で、チャックテーブルと研削ホイールとをそれぞれ回転させながら研削砥石をウェーハに接触させることにより、ウェーハが研削、薄化される。
研削加工後のウェーハには、研削砥石の接触によって形成された傷(研削痕、ソーマーク)が残存する。そして、研削痕が残存した状態のウェーハを分割してデバイスチップを製造すると、デバイスチップに研削痕が残存し、デバイスチップの抗折強度(曲げ強度)が低下する。そのため、研削痕はデバイスチップの品質低下の原因となる。
そこで、研削加工後には、ウェーハの研削された面(被研削面)に対して研磨加工が施される。研磨加工は、円盤状の研磨パッドを回転させてウェーハの被研削面に押し当てることによって実施される(特許文献2参照)。研磨加工によって、ウェーハの被研削面に残存する研削痕が除去され、ウェーハの分割によって得られるデバイスチップの抗折強度の低下が抑制される。
特開2000-288881号公報 特開平8-99265号公報
ウェーハ等の被加工物に対する研磨加工に用いられる研磨パッドは、被加工物に接触して被加工物を研磨する研磨層を備える。研磨層の材質や硬度は、研磨加工の対象となる被加工物の材質等に応じて適宜選択される。そして、研磨パッドの研磨層を回転させて被加工物の被研削面に接触させると、被加工物の被研削面が研磨され、被研削面に残存する研削痕が除去される。
ここで、研磨パッドの研磨層の硬度は、研磨加工における加工条件及び加工結果に影響を与えることが確認されている。具体的には、研磨層の硬度が高いと、研削痕の除去に要する研磨時間が短くなるが、研磨加工後の被加工物の表面粗さが大きくなり、被加工物の品質が低下する。一方、研磨層の硬度が低いと、研磨加工後の被加工物の表面粗さは低減されるものの、研削痕の除去に要する研磨時間は長くなる。そのため、研磨時間の短縮と被加工物の品質向上との一方を優先すると、他方が犠牲になってしまう。
また、研磨層の硬度を中程度に設定することにより、研磨時間と被加工物の表面粗さとを共に一定以下に抑えることが可能となる場合もある。しかしながら、中硬度の研磨層を用いても、高硬度の研磨層を用いた場合と同程度に研磨時間を短縮することはできず、また、低硬度の研磨層を用いた場合と同程度に被加工物の表面粗さを低減することもできない。すなわち、研磨加工においては、研磨時間の短縮と被加工物の品質の向上とを両立させることが難しい。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、研磨時間を短縮しつつ高品質な被加工物を得ることが可能な研磨パッドの提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、被加工物を研磨する研磨パッドであって、気孔を有する樹脂を含む円盤状の研磨層を備え、該研磨層は、該被加工物と接触する第1の研磨面を含む第1の研磨層と、該被加工物と接触する第2の研磨面を含む第2の研磨層と、を備え、該第1の研磨層の硬度は、該第2の研磨層の硬度よりも高い研磨パッドが提供される。
なお、好ましくは、該第1の研磨層及び該第2の研磨層は、該研磨層の周方向に沿って交互に設けられている。また、好ましくは、該第1の研磨層及び該第2の研磨層は、該研磨層の中心部から外周縁に至る扇形に形成されている。また、好ましくは、該研磨層は、複数の該第1の研磨層と、複数の該第2の研磨層とを備える。
また、好ましくは、デュロメータ タイプDによって測定される該第1の研磨層の硬度は、41以上70以下であり、デュロメータ タイプDによって測定される該第2の研磨層の硬度は、25以上40以下である。
本発明の一態様に係る研磨パッドは、気孔を有する樹脂を含む研磨層を備え、研磨層は互いに硬度が異なる第1の研磨層及び第2の研磨層を備える。そして、該研磨パッドによって被加工物を研磨することにより、研磨時間を短縮しつつ高品質な被加工物を得ることが可能となる。
研磨装置を示す斜視図である。 研磨層を示す平面図である。 図3(A)は8分割された研磨層を示す平面図であり、図3(B)は16分割された研磨層を示す平面図である。 図4(A)は矩形状の第1の研磨層及び第2の研磨層を備える研磨層を示す平面図であり、図4(B)は帯状の第1の研磨層及び第2の研磨層を備える研磨層を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る研磨パッドを用いて被加工物を研磨することが可能な研磨装置の構成例について説明する。図1は、研磨装置2を示す斜視図である。なお、図1において、X軸方向(第1水平方向)とY軸方向(第2水平方向)とは、互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(鉛直方向、上下方向、高さ方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
研磨装置2は、研磨パッド12を支持する支持ユニット4と、被加工物11を保持する保持ユニット20とを備える。保持ユニット20によって保持された被加工物11を研磨パッド12に押し当てることにより、被加工物11に研磨加工が施される。
支持ユニット4は、金属、セラミックス、樹脂等でなる円盤状の支持台(定盤)6を備える。支持台6の上面は、水平方向(XY平面方向)に概ね平行な平坦面であり、研磨パッド12を支持する円形の支持面6aを構成している。
支持台6の下面側の中央部は、Z軸方向に沿って配置された円筒状のスピンドル8の上端側に固定されている。また、スピンドル8の下端側には、スピンドル8を回転させるモータ等の回転駆動源10が連結されている。支持台6は、回転駆動源10からスピンドル8を介して伝達される動力によって、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。
支持台6上には、被加工物11を研磨する研磨パッド12が固定される。研磨パッド12は、円盤状の研磨層14を備え、研磨層14は接着剤等によって支持台6の支持面6aに貼付される。研磨層14の上面は、被加工物11を研磨する研磨面に相当し、水平方向(XY平面方向)に概ね平行に配置される。
研磨層14は、砥粒(固定砥粒)と、砥粒を保持する結合材とを含んで構成される。砥粒及び結合材の材質は、被加工物11に材質等に応じて自由に設定できる。例えば、シリカ(SiO)でなる砥粒と、気孔を有する樹脂を主成分として含む結合材とを用いることが好ましい。なお、砥粒のサイズに制限はなく、例えば平均粒径が100nm以上10μm以下の砥粒が用いられる。また、気孔を有する樹脂としては、ポリウレタン等の発泡樹脂(発泡プラスチック)を用いることができる。
研磨層14は、互いに硬度が異なる第1の研磨層16及び第2の研磨層18を、少なくとも1枚ずつ含む。なお、第1の研磨層16及び第2の研磨層18の詳細については後述する(図2~図4(B)参照)。
支持ユニット4の上方には、保持ユニット20が設けられている。保持ユニット20は、被加工物11を保持する円盤状の保持部22を備える。保持部22は、研磨層14の中心と外周縁との間の領域と重なるように配置される。
保持部22の下面側には、被加工物11を保持する保持部材(不図示)が設けられている。例えば保持部材は、被加工物11よりも直径が大きい円形の基材と、基材の表面(下面)側に設けられた保持膜(バッキングフィルム)とを備える。例えば、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂でなり、保持膜はスエード調のウレタンフォーム等でなる。保持部材は、保持膜が保持部22の下面側で露出するように配置される。
被加工物11を水等で濡らした状態で保持膜に密着させると、被加工物11が表面張力によって保持膜に吸着し、保持部22によって保持される。ただし、保持部22による被加工物11の保持方法に制限はない。
保持部22の上面側の中央部は、Z軸方向に沿って配置された円筒状のスピンドル24の下端側に固定されている。また、スピンドル24の上端側には、スピンドル24を駆動させる駆動機構26が連結されている。駆動機構26は、スピンドル24を回転させるモータ等の回転駆動源と、スピンドル24をZ軸方向に沿って移動(昇降)させるエアシリンダ等の昇降機構とを備える。
保持部22は、駆動機構26の回転駆動源からスピンドル24を介して伝達される動力によって、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。また、駆動機構26の昇降機構によってスピンドル24を昇降させることにより、保持部22がZ軸方向に沿って移動し、研磨パッド12に対して相対的に接近及び離隔する。
また、支持ユニット4の上方の保持ユニット20が設けられていない領域には、研磨パッド12に研磨液を供給する供給ユニット28が設けられている。供給ユニット28は、研磨液供給源(不図示)に接続されたノズル30を備えており、ノズル30は研磨パッド12の上面(研磨面)に向かって研磨液32を所定の流量で供給する。
なお、研磨液32の材料に制限はない。例えば研磨液32として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が溶解したアルカリ溶液や、有機酸等が溶解した酸性溶液を用いることができる。また、研磨液32として純水を用いることもできる。
なお、研磨層14には、砥粒(固定砥粒)が含まれていなくてもよい。この場合には、供給ユニット28から供給される研磨液として、砥粒(遊離砥粒)が分散された薬液(スラリー)が用いられる。遊離砥粒としては、例えば平均粒径が80nm程度のコロイダルシリカが用いられる。ただし、薬液の材料、砥粒の材質、砥粒の粒径等は、被加工物11の材質等に応じて適宜選択される。
研磨装置2で被加工物11を研磨する際は、まず、保持ユニット20によって被加工物11が保持される。例えば、被加工物11はシリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面及び裏面を備える。
被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、被加工物11の表面側には、分割予定ラインによって区画された領域にそれぞれ形成された複数のデバイスが設けられている。デバイスの例としては、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等が挙げられる。被加工物11を分割予定ラインに沿って分割すると、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが得られる。
なお、被加工物11の種類、材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなるウェーハ(基板)であってもよい。また、被加工物11に形成されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物11にはデバイスが形成されていなくてもよい。
そして、研磨パッド12を回転駆動源10によって所定の方向(矢印Aで示す方向)に所定の回転数で回転させつつ、被加工物11を保持した保持部22を駆動機構26によって所定の方向(矢印Bで示す方向)に所定の回転数で回転させた状態で、保持部22を駆動機構26によって下降させる。これにより、被加工物11が研磨パッド12の研磨層14の上面(研磨面)に接触し、研磨される。被加工物11の研磨は、被加工物11が所定の厚さになるまで継続される。
例えば、被加工物11からデバイスチップを製造する際には、被加工物11の分割前に、被加工物11の裏面側に研削砥石を接触させて被加工物11を薄化する研削加工が実施される。しかしながら、研削加工後の被加工物11の裏面側には、研削砥石の移動経路に沿って形成された曲線状の傷(研削痕、ソーマーク)が残存する。この研削痕の残存は、デバイスチップの抗折強度が低下する原因となる。
そこで、研削加工後の被加工物11の裏面側に、上記の研磨パッド12を用いた研磨加工が施される。これにより、被加工物11の裏面側に残存する研削痕が除去され、デバイスチップの抗折強度の低下が抑制される。
図2は、研磨パッド12の研磨層14を示す平面図である。研磨層14は、第1の研磨層16及び第2の研磨層18を備える。図2には、研磨層14が4分割され、第1の研磨層16と第2の研磨層18とをそれぞれ2枚ずつ備える例を示している。例えば、第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、研磨層14の中心部から外周縁に至る扇形に形成され、中心を共有するように研磨層14の周方向に沿って交互に設けられる。
第1の研磨層16の上面は、研磨加工時に被加工物11に接触する平坦な第1の研磨面16aを構成している。同様に、第2の研磨層18の上面は、研磨加工時に被加工物11に接触する平坦な第2の研磨面18aを構成している。なお、第1の研磨層16の厚さと第2の研磨層18の厚さとは概ね等しく、第1の研磨面16aと第2の研磨面18aとは概ね同一平面上に配置されている。
また、第1の研磨層16の硬度は、第2の研磨層18の硬度よりも高い。そのため、研磨層14は、硬度が高い領域と低い領域とが研磨層14の周方向に沿って交互に配列されるように構成されている。例えば、第1の研磨層16及び第2の研磨層18の空孔率や材質を適宜変更することにより、所望の硬度を有する第1の研磨層16及び第2の研磨層18が得られる。
図1に示すように、研磨パッド12を回転させつつ被加工物11を研磨層14に接触させると、被加工物11は研磨層14に対して、研磨層14の周方向に沿って相対的に移動する。その結果、被加工物11は、硬度の高い第1の研磨層16と硬度の低い第2の研磨層18とに交互に接触する。
ここで、研磨パッド12の研磨層14の硬度は、研磨加工における加工条件及び加工結果に影響を与えることが確認されている。具体的には、研磨層14の硬度が高いと、研削痕の除去に要する研磨時間が短くなるが、研磨加工後の被加工物11の表面粗さが大きくなり、被加工物11の品質が低下する。一方、研磨層14の硬度が低いと、研磨加工後の被加工物11の表面粗さは低減されるものの、研削痕の除去に要する研磨時間は長くなる。そのため、仮に研磨層14が単一層である場合には、研磨時間の短縮と被加工物の品質の向上とを両立させることが難しい。
一方、図2に示すように、研磨層14に硬度が高い第1の研磨層16と硬度が低い第2の研磨層18とが含まれていると、研磨時間が第1の研磨層16による研磨によって短縮されるとともに、被加工物11の表面粗さが第2の研磨層18による研磨によって低減される。これにより、研磨時間の短縮と被加工物11の品質の向上とを高いレベルで両立させることが可能となる。
例えば、表面に凹凸を有する被加工物11を、第1の研磨層16及び第2の研磨層18の両方に接触させて研磨する場合について考える。この場合、まず、硬度が高い第1の研磨層16によって、被加工物11の表面に形成された凹凸の凸部が優先的に研磨される。これにより、凸部の高さが短い研磨時間で効率よく低減される。また、凸部が低くなると、硬度が低く柔軟な第2の研磨層18が、隣接する凸部の間(凹部)に入り込みやすくなる。そして、第1の研磨層16によって凹凸の高低差が低減された被加工物11の表面に、第2の研磨層18が凹凸に沿うように接触し、被加工物11の表面の全体が第2の研磨層18によって研磨される。その結果、被加工物11の表面が平坦化される。このような第1の研磨層16と第2の研磨層18との相乗効果により、被加工物11の研磨時間が短縮されるとともに、被加工物11の表面粗さが効果的に低減されるものと推察される。
なお、第1の研磨層16の硬度は、研磨時間が一定以下に短縮されるように適宜設定される。また、第2の研磨層18の硬度は、研磨加工後の被加工物11の表面粗さが一定以下に低減されるように適宜設定される。具体的には、デュロメータ タイプDによって測定される第1の研磨層16の硬度は、41以上70以下であることが好ましい。また、デュロメータ タイプDによって測定される第2の研磨層18の硬度は、25以上40以下であることが好ましい。
以上の通り、本実施形態に係る研磨パッド12は、気孔を有する樹脂を含む研磨層14を備え、研磨層14は互いに硬度が異なる第1の研磨層16及び第2の研磨層18を備える。そして、研磨パッド12によって被加工物を研磨することにより、研磨時間を短縮しつつ高品質な被加工物を得ることが可能となる。
なお、図2には研磨層14が4分割された構成例を示しているが、研磨層14の分割数、すなわち、研磨層14に含まれる第1の研磨層16及び第2の研磨層18の枚数に制限はない。図3(A)は8分割された研磨層14(研磨層14A)を示す平面図であり、図3(B)は16分割された研磨層14(研磨層14B)を示す平面図である。
研磨層14Aは、扇形に形成された第1の研磨層16及び第2の研磨層18をそれぞれ4枚ずつ備え、第1の研磨層16と第2の研磨層18とは中心を共有するように研磨層14Aの周方向に沿って交互に配列されている。また、研磨層14Bは、扇形に形成された第1の研磨層16及び第2の研磨層18をそれぞれ8枚ずつ備え、第1の研磨層16と第2の研磨層18とは中心を共有するように研磨層14Bの周方向に沿って交互に配列されている。
また、研磨層14によって被加工物11が研磨される際(図1参照)、被加工物11が第1の研磨層16及び第2の研磨層18の両方に接触可能であれば、第1の研磨層16及び第2の研磨層18の形状及び配置に制限はない。例えば、第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、扇形以外の形状で形成されてもよい。
図4(A)は、矩形状の第1の研磨層16及び第2の研磨層18を備える研磨層14(研磨層14C)を示す平面図である。例えば第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、正方形状又は直方体状に形成され、互いに垂直な2方向(第1の研磨層16及び第2の研磨層18の外周縁と平行な方向)に沿って交互に配列されている。すなわち、第1の研磨層16の4辺はそれぞれ第2の研磨層18と隣接し、第2の研磨層18の4辺はそれぞれ第1の研磨層16と隣接している。そのため、研磨層14Cは、第1の研磨層16及び第2の研磨層18が市松模様状に配列された構造を有する。
図4(B)は、帯状(線状)の第1の研磨層16及び第2の研磨層18を備える研磨層14(研磨層14D)を示す平面図である。図4(B)に示すように、第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、長さ方向が第1の方向(紙面上下方向)に沿い、幅方向が第1の方向と垂直な第2の方向(紙面左右方向)に沿うように配置されている。また、第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、第2の方向に沿って交互に配列されている。
研磨層14C,14Dにおいても、第1の研磨層16及び第2の研磨層18は、研磨層14C,14Dの周方向に沿って交互に配置されている。そのため、研磨層14C,14Dで被加工物11を研磨する場合にも(図1参照)、被加工物11は第1の研磨層16及び第2の研磨層18の両方に接触する。
その他、本実施形態に係る研磨パッド12の構造、被加工物11の研磨方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更できる。例えば、本実施形態に係る研磨パッド12の研磨層14に含まれる第1の研磨層16と第2の研磨層18との形状及び大きさは、互いに異なっていてもよい。
次に、本実施形態に係る研磨パッドによって被加工物を研磨し、研磨時間と被加工物の品質とを評価した結果について説明する。本評価では、研削加工によって研削痕が形成された被加工物に対して、第1の研磨層及び第2の研磨層を含む研磨パッドを用いた研磨加工を施し、研削痕の除去に要する研磨時間と、研磨加工後のウェーハの表面粗さ(Ra)を測定した。
被加工物としては、直径200mmのシリコンウェーハを用いた。まず、3枚のシリコンウェーハを準備し、各シリコンウェーハの裏面側に研削砥石を用いた研削加工を施すことによってシリコンウェーハを薄化した。研削加工後のシリコンウェーハの裏面側には、研削砥石の移動経路に沿って形成された曲線状の研削痕が残存していた。
次に、研削痕が残存した状態の3枚のシリコンウェーハの裏面側を、3種類の研磨パッドを用いてそれぞれ研磨した。研磨パッドとしては、比較例に係る2種類の研磨パッド(研磨パッドA,B)と、実施例に係る1種類の研磨パッド(研磨パッドC)とを用いた。研磨パッドA,B,Cにはそれぞれ、シリカ(SiO)でなる砥粒(平均粒径100nm)がポリウレタンを主成分とする結合材によって保持された円盤状の研磨層(直径450mm、厚さ3~4mm)を用いた。
比較例に係る研磨パッドA,Bとしては、単一の研磨層を備える研磨パッドを用いた。一方、実施例に係る研磨パッドCとしては、研磨層が8分割され、扇形に形成された第1の研磨層と第2の研磨層とをそれぞれ4枚ずつ備える研磨パッドを用いた(図3(A)参照)。表1に、研磨パッドA,B,Cに含まれる研磨層の硬度を示す。なお、硬度の測定には、デュロメータ タイプDを用いた。
Figure 2022093909000002
シリコンウェーハの研磨には、研磨装置2(図1参照)を用いた。なお、研磨パッドの回転数は90rpm、シリコンウェーハの回転数は95rpmに設定した。また、研磨パッドをシリコンウェーハに押し付ける強さ(荷重)は、30kPaに設定した。さらに、研磨液として無機アルカリを含むスラリーを用い、研磨液の流量は200ml/minに設定した。
研磨加工は、シリコンウェーハの裏面側に残存する研削痕が除去されるまで行った。そして、研削痕の除去に要したシリコンウェーハの研磨時間及びシリコンウェーハの除去量(厚さの減少量)を測定した。また、シリコンウェーハの研磨時間及び除去量に基づいて、研磨レートを算出した。さらに、研磨加工後のシリコンウェーハの裏面側の表面粗さ(Ra)を測定した。表2に、測定結果を示す。
Figure 2022093909000003
表2に示すように、高硬度の研磨層を備える研磨パッドAを用いると、シリコンウェーハの研磨時間及び除去量が低減される代わりに、シリコンウェーハの表面粗さが大きくなった。また、低硬度の研磨層を備える研磨パッドBを用いると、シリコンウェーハの表面粗さは低減されるものの、シリコンウェーハの研磨時間及び除去量は増加した。
一方、高硬度の研磨層及び低硬度の研磨層を備える研磨パッドCを用いると、研削痕の除去に要するシリコンウェーハの研磨時間及び除去量が、研磨パッドAを用いた場合と同程度に抑えられ、高い研磨レートが実現された。さらに、シリコンウェーハの表面粗さが、研磨パッドBを用いた場合と同程度に抑えられた。
上記の評価結果より、本実施形態に係る研磨パッドを用いることにより、研磨時間(除去量)の低減と研磨加工後の被加工物の品質の向上とを、高いレベルで両立させることが可能であることが確認された。
11 被加工物
2 研磨装置
4 支持ユニット
6 支持台(定盤)
6a 支持面
8 スピンドル
10 回転駆動源
12 研磨パッド
14,14A,14B,14C,14D 研磨層
16 第1の研磨層
16a 第1の研磨面
18 第2の研磨層
18a 第2の研磨面
20 保持ユニット
22 保持部
24 スピンドル
26 駆動機構
28 供給ユニット
30 ノズル
32 研磨液

Claims (5)

  1. 被加工物を研磨する研磨パッドであって、
    気孔を有する樹脂を含む円盤状の研磨層を備え、
    該研磨層は、該被加工物と接触する第1の研磨面を含む第1の研磨層と、該被加工物と接触する第2の研磨面を含む第2の研磨層と、を備え、
    該第1の研磨層の硬度は、該第2の研磨層の硬度よりも高いことを特徴とする研磨パッド。
  2. 該第1の研磨層及び該第2の研磨層は、該研磨層の周方向に沿って交互に設けられていることを特徴とする請求項1記載の研磨パッド。
  3. 該第1の研磨層及び該第2の研磨層は、該研磨層の中心部から外周縁に至る扇形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の研磨パッド。
  4. 該研磨層は、複数の該第1の研磨層と、複数の該第2の研磨層とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. デュロメータ タイプDによって測定される該第1の研磨層の硬度は、41以上70以下であり、
    デュロメータ タイプDによって測定される該第2の研磨層の硬度は、25以上40以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の研磨パッド。
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