JP2022092682A - 紫外線殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人に障害を与えない殺菌機能を備える紫外線殺菌装置を提供する。【解決手段】主に222nmの波長の紫外線を発生する殺菌ランプ1と、冷蔵庫30や保管庫10の庫内、又は洗濯機40の洗濯槽を閉止する扉の開閉を検知する検知装置2と、検知装置2が扉9の開放を検知すると殺菌ランプ1からの照射を遮蔽する遮蔽装置3と、を備える。扉9が開放されたとき、遮蔽装置3が遮蔽部材4によって殺菌ランプ1からの照射を遮蔽することで紫外線の透過が制限されて、222nmの波長のUV-Cと同時に発生する人体に影響を及ぼす230nm乃至300nmの波長のUV-Cの透過を抑制し、に害のない222nmのUV-Cだけを照射する。【選択図】図1
Description
本発明は、紫外線殺菌装置に関し、主に222ナノメートルの波長の紫外線で冷蔵庫や保管庫の庫内、又は洗濯機の洗濯槽内を殺菌する紫外線殺菌装置に関する。
従来から、紫外線による殺菌は古くから知られ、食品関係、医療関係などいろいろな分野で紫外線消毒器として利用されている。人体に悪影響を及ぼすといわれている紫外線の波長は、320nm以下の短波長側(UV-B・UV-C)にあり、目の障害(眼痛・充血・角膜の炎症など)・紅斑や皮膚のDNA損傷による癌の誘発などがあげられる。殺菌ランプは250nm付近のUV-Cを主波長としており、これらの殺菌ランプを裸眼で見たり、無防備で人体を殺菌ランプに曝すことは危険である。
そのため、物品を貯蔵若しくは保管する収納庫の例として、冷蔵庫では、庫内扉が閉止しているとき殺菌ランプにより庫内に紫外線を照射することが知られている(特許文献1を参照)。冷蔵庫に限らず、例えば、美容の分野では使用後のブラシや櫛などの器具を紫外線が照射されている保管庫で消毒して、使用時に保管庫から取り出して使用することが行われている。しかしながら、頻繁に器具の取り出しや収納で扉が開かれ紫外線の照射が停止すると、十分な殺菌が行われなくなる。
一方で、近年、222nmの紫外線は殺菌とウイルスの不活化ができることが知られており、斯かる波長の紫外線を利用した殺菌装置も提案されている(例えば、特許文献2を参照)。この222nmの紫外線の場合、ウイルスの不活化や細菌の殺菌能力はそのままに、人体に無害なことが確認されている。
しかしながら、上記の特許文献2では、クリプトン-塩素ランプ(エキシマランプ)により222nmの紫外線を発生させているが、そのスペクトル分布によれば、人体に有害な222nmの波長域外の紫外線が少なからず発生している。そのため、多層誘電体フィルタや化学フィルタ等のスペクトルフィルタ素子を用いた帯域通過フィルタや長波長阻止フィルタ等で有害な波長の紫外線を除去する。
本発明は、222nmを主波長とする殺菌ランプ1を冷蔵庫や保管庫の庫内、又は洗濯機の洗濯槽内の殺菌用に使用する場合にフィルタを用いずとも、扉を開けたとき人に害を与える紫外線の発生を抑制して、222nmの紫外線だけ照射することができる紫外線殺菌装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の紫外線殺菌装置は、冷蔵庫や保管庫の庫内、又は洗濯機の洗濯槽内(以下、庫内という)を紫外線により殺菌する紫外線殺菌装置であって、前記庫内に向けて主に222ナノメートルの波長の紫外線を発生する1又は複数の殺菌ランプと、前記庫内の内側面にあって前記殺菌ランプからの前記紫外線を反射又は屈折させる反射部材と、前記殺菌ランプからの照射を遮蔽することで前記紫外線の透過を制限する遮蔽装置と、を備える。
このとき、前記反射部材の表面に光触媒層を形成すれば殺菌清浄効果が高まる。
さらに、前記庫内への人のアクセスを検知する検知装置を備えて、前記検知装置が人のアクセスを検知したとき前記遮蔽装置は前記紫外線の透過を制限する。これにより、222ナノメートルの波長以外の有害な紫外線が人に当たることが防止される。
この場合の前記遮蔽装置としては、前記殺菌ランプを覆う遮蔽部材と、前記扉が開いたとき前記遮蔽部材が前記殺菌ランプを覆うように移動させる駆動装置とで構成することができる。例えば、前記遮蔽部材はガラス又はプラスチックで構成される。そのときのガラスの厚さは3mm未満が好ましい。
そして、前記遮蔽部材をガラス又はプラスチックで構成するときには、遮蔽部材の前記殺菌ランプとの対向面には蛍光物質が塗布しておけば、遮蔽部材を通して照明光となって照射される。
さらに、前記遮蔽部材の前記殺菌ランプとの対向する面には蛍光物質が塗布しておけば、遮蔽部材で殺菌ランプを遮蔽したとき、紫外線が蛍光物質にあたって赤,緑,青の光を出し、それが交ざって白色に光り、紫外線殺菌装置は可視光線を放射する照明灯となる。
本発明の紫外線殺菌装置は、主に222ナノメートルの波長の紫外線を照射する殺菌ランプの殺菌力を冷蔵庫や保管庫の庫内、又は洗濯機の洗濯槽内に有効に利用することができる。
本発明に係る紫外線殺菌装置を図面を参照して説明する。図1は、医療や美容の分野で用いられる紫外線殺菌を行う保管庫10の一実施形態の構成を示している。保管庫10は、一側に開口8Aが形成された箱本体8を備え、開口8Aには、一端がヒンジにより開閉自在に支持される扉9が設けられている。この扉9は、箱本体8の開口8A部分に設けられたガスケット8Bによって気密的に開口8Aを閉塞している。
箱本体8の庫内6には棚7が設けられており、この棚6で庫内6は上下に区画されている。係る庫内6内に収容される物品は扉9の開閉により棚7から出し入れされる。扉9の中央には庫内6内が透視できるようガラス又はプラスチックによる透視窓24が設けられている。
庫内6の天井面には殺菌ランプ1が設けられる。殺菌ランプ1は、例えば、放電用ガスとして、希ガス(Kr:クリプトン)とハロゲンガス(Cl:塩素)の混合ガスである塩化クリプトン(KrCl)を用いたエキシマ発光により主に222nmの紫外線を照射する紫外線ランプである。具体的には、図2の側断面図及び図3の軸方向からのA-A断面図に示すように、殺菌ランプ1は、外部と気密が保持される放電管11を備え、放電管11の外周面にはランプ軸方向に沿って電極12,13が対向配置されている。放電管11と電極12,13とは外管14内に収容されている。放電管11及び外管14は石英ガラスで構成されている。
電極12,13の端部には、給電線12a、13aが、互いに軸方向に沿って接続されている。給電線12a、13aは、外部に設置された交流高電圧電源15に給電端子23に接続されて電力が供給される。放電管11の空間14には、塩化クリプトン(KrCl)を含む高圧の放電ガスが封入されている。放電ガスは、放電中にエキシマ分子を生じさせ、波長222nmのエキシマ光を放射させる。
殺菌ランプ1は、図4に示すように、一面が開放された箱状のシェード16内に収容されている。シェード16は内側がアルミによる反射板で形成されており、殺菌ランプ1で発生される紫外線はシェード16の開口面から庫内6に照射されて、収容される物品が清浄される。
シェード16の開口面は遮蔽装置3によって遮蔽されている。後に明らかとなるが、殺菌ランプ1からの紫外線でシェード16の開口面を遮蔽することで、222nmの波長以外の有害な紫外線の照射が抑制される。
遮蔽装置3は遮蔽部材4によってシェード16の開口面を遮蔽するが、この遮蔽部材4には、その両端から立ち上げて形成されている一対の側壁部4a,4bが形成されており、それぞれの側壁部4a,4bは軸17,18が設けられている。軸17,18は、それぞれ側壁部4a,4bに固着されると共に、軸17は駆動装置5に連結されて、軸18はシェード16の側面に設けた軸受け19を介して回動自在に支持されている。よって、本実施形態においては、遮蔽部材4は、シェード16の開口面を開閉自在となっている。
遮蔽装置3は、検知装置2が人の庫内へのアクセスを検知したとき、駆動装置5により軸17を回転駆動する。これにより、軸18も軸受け19を介して回動し、遮蔽部材4は軸17,18を支点にしてシェード16の開口面を閉止する図1に示す状態となる。
人の庫内へのアクセスは、例えば人が扉8を開放することで検知される。この場合の検知装置2は、マイクロスイッチや光電スイッチなどで構成されて扉の開放を検知する扉スイッチである。他には、検知装置2は、庫内へ入る人の手などを直接検知する赤外線スイッチや光電スイッチ、圧力スイッチであってもよい。
遮蔽部材4は、波長300nm以下の領域の紫外線(UV-C)の透過率が低い素材、例えばガラス又はプラスチックの素材で構成されている。図5に示すように、厚さ3mmのガラスの場合、透過率が概ね0%であることが確かめられている。そして、プラスチックの場合ではガラスよりさらに透過率が低くなる。しかし、放電管11及び外管14に使われている石英ガラスは逆に透過率が高く、本明細書で言うところの「ガラス」からは除外する。尚、前述した扉9に設けられる透視窓24には、UV-Cが透過できない厚さ3mm以上のガラス又はプラスチックが用いられる。
図6は、塩化クリプトン(KrCl)エキシマランプのスペクトルを示し、殺菌ランプ1は、主に222nmの波長のUV-Cを発生すると同時に、人体に影響がある230nm乃至300nmの波長のUV-Cも発生する。したがって、検知装置2が扉9の開放を検知したとき、駆動装置5が遮蔽部材4をシェード16の開口面を覆うように移動することで、殺菌ランプ1から照射されるUV-Cが遮蔽される。これにより、222nmの波長も含めた全ての波長のUV-Cの透過が制限されるため、発生量の少ないその他の波長域の有害なUV-Cは透過できず、殺菌ランプ1は222nmのUV-Cだけが遮蔽部材4を透過するので人に影響を及ぼすことが防止される。よって、遮蔽部材4の厚さは、スペクトルから222nm以外の波長のUV-Cを無視できる程度に量を抑制できる寸法に設定されるが、遮蔽部材4をガラスで構成するときには3mm未満とすれば良いことが前述した図5から理解される。
ある実施形態では、遮蔽部材4のシェード16の開口面と対向する面に蛍光物質を塗布すれば、遮蔽部材4が殺菌ランプ1を覆うと発生するUV-Cを人に無害な可視光線となる。この場合、遮蔽部材4をガラスやプラスチックで形成すれば、殺菌ランプ1からのUV-Cが遮蔽部材4に塗布されている蛍光物質にあたると、遮蔽部材4は赤,緑,青の光を出しそれが交ざって白色に光って見えるため殺菌ランプ1は通常の照明となる。
保管庫10は、検知装置2が人を検知したとき殺菌ランプ1からの222nmの波長のUV-Cの出力が小さくなって殺菌効率を低下させるが、検知装置2が扉9の閉止を検知すると、駆動装置5は軸17を逆方向に回転させて、遮蔽部材4はシェード16の開口面を開放することで殺菌効果を回復させる。よって、保管庫10は、検知装置2が閉止しているときには殺菌ランプ1のUV-Cを庫内にそのまま照射し、検知装置2を開放したときにはUV-Cを遮蔽装置3により低減させて庫内に照射する。このようにして、遮蔽装置3は検知装置2が開いたとき殺菌ランプ1からの照射を遮蔽して紫外線の透過を制限することで、人に無害な222nmのUV-Cだけを庫内に照射する。
保管庫10の庫内面を殺菌ランプ1からの紫外線を前方へ向けて反射又は屈折させる反射面(反射部材)とすることで、庫内を均一に殺菌する。例えば、反射させる面をアルミやステンレスによる鏡面としたり、或いは表面に酸化チタンや酸化亜鉛等の反射材を塗布して形成する。また、白色の樹脂板を庫内面とすることでも反射面となる。また、紫外線を特定の方向に屈折させるプリズムも反射部材とすることもできる。好ましくは、反射部材である反射面とプリズムとを併用すれば、より均一に庫内に紫外線が照射でき効果を高められる。
さらに、反射部材の表面に光触媒を塗布すれば、紫外線を照射すると活性酸素を生じ酸化作用により汚染水や庫内空気の浄化が行われる。このとき、内面に酸化チタンを塗布すれば反射と光触媒とが兼用される。
本発明を冷蔵庫に適用するときの実施形態を説明する。図7は本発明にかかる冷蔵庫30の一部切断概要側面図を示している。冷蔵庫本体31の庫内は、上方から冷蔵室32、野菜室33、冷凍室(図示していない)の順に配置されている。尚、同図において、上記で説明した実施形態と同じ符号で示された殺菌ランプ1及び遮蔽装置3についての説明は省略する。冷蔵室32の前面開口は開閉式の冷蔵室扉39となっている。
冷蔵室32の庫内天井面には庫内照明ランプ36と共に殺菌ランプ1が設けられている。庫内照明ランプ36は常時は消灯しているが、冷蔵室扉39が開放されたとき点灯する。一方、殺菌ランプ1は常時点灯であるが、冷蔵室扉39が開放されたときには、駆動装置5が遮蔽部材4をシェード16の開口面を覆うように移動することで、殺菌ランプ1から照射されるUV-Cの量が低減される。よって、この冷蔵庫の例では、扉スイッチが庫内への人のアクセスを検知する検知装置となっている。この場合、前述したように遮蔽部材4のシェード16の開口面との対向面に蛍光物質を塗布して、遮蔽部材4をシェード16の開口面を覆ったとき殺菌ランプ1から発生するUV-Cを可視光線にして照明に利用することもできる。
冷蔵室32の庫内面は、殺菌ランプ1からのUV-Cを前方へ向けて反射させる反射面(反射部材)とすることで、庫内を均一に殺菌する。例えば、反射させる面をアルミやステンレスによる鏡面としたり、或いは表面に酸化チタンや酸化亜鉛等の反射材を塗布して形成する。また、白色の樹脂板を庫内面とすることでも反射面となる。そして、プリズムも反射部材として用いることができる。さらに、反射面には表面に光触媒を塗布すれば、紫外線を照射すると活性酸素を生じ酸化作用により汚染水や庫内空気の浄化が行われる。このとき、内面に酸化チタンを塗布すれば反射と光触媒とが兼用される。
野菜室33の前面開口は引き出し式の引き出し扉34となっている。引き出し扉34には上方が開放された収納容器35が設けられ、収納容器35は引き出し扉34と一緒に前後方向に移動する。収納容器35の殺菌ランプ1からのUV-Cを前方へ向けて反射させる反射部36が配置されている。反射部36は鏡のような反射率の高い反射材を新たに設ける手段であってもよく、特に設けずとも白色や透明な樹脂で収納容器35の後壁33Aを形成するものであってもよい。
冷蔵室32と野菜室33は仕切板37によって上下に仕切られている。仕切板37は野菜室33の天板となっており、前方には野菜室33の庫内を前方から後方に向けてUV-Cを照射するよう殺菌ランプ1が配置されている。野菜室33は引き出し扉34が引き出されて、収納容器35が前方に移動して開放したとき、殺菌ランプ1は野菜室33の収納容器35の後壁33Aで隠されるため、UV-Cが人に照射されることがない。よって、野菜室33の殺菌ランプ1には遮蔽装置3を特に設けずともよい。
また、仕切板37をUV-Cから可視光が透過可能な材質で成形されたものであれば、野菜室33の殺菌ランプ1は省略することができ、冷蔵室32に設けた殺菌ランプ1により、冷蔵室32及び野菜室33の庫内をUV-Cで清浄することができる。そして、冷蔵室32及び野菜室33の庫内面は白色の樹脂板で構成されており、庫内照明ランプ36と殺菌ランプ1からの照明光及びUV-Cは冷蔵室32と野菜室33との各庫内面で反射されて庫内を略均一に照射する。また、庫内面を鏡面としたり、反射材を塗布したりすればより有効である。そして、プリズムも反射部材として用いることができる。さらに、反射面の表面に光触媒を塗布すればUV-Cによる殺菌効果が高まる。
本発明を洗濯機に適用するときの実施形態を説明する。図8は洗濯機40の全体構成を示しており、外箱41内に水槽42を防振吊棒47により振動吸収バネ4を介して吊支し、水槽42内に底部に回転翼46を設けた洗濯槽43を回転自在に配設している。そして、水槽42の下方には、モータ44と、モータ44の駆動力を減速して回転翼46の主軸に伝達する変速ギアボックス45とが配設されている。水槽42は内側表面を紫外線が反射可能なよう、例えば、ステンレス材で構成されて、且つその表面に光触媒層が形成されている。洗濯槽43は脱水槽を兼用するもので、内側表面と外側表面ともに紫外線が反射可能なよう、例えば、ステンレス材で構成されて、且つその表面に光触媒層が形成されている。洗濯機40では、水槽42及び洗濯槽43の内側が殺菌対象の庫内(槽内)となる。
外箱41の上部パネル51に形成した洗濯物の投入用の開口48を蓋扉49で開閉自在に覆い、開口48の縁に蓋扉49の開閉を検知するマイクロスイッチや光電スイッチなどで構成される検知装置(図示せず)が取り付けられている。蓋扉49の裏側には、上記で説明した実施形態と同じ符号で示された殺菌ランプ1及び遮蔽装置3が設けられている。蓋扉49が閉じられていると、殺菌ランプ1から洗濯槽43内にUV-Cが照射され、さらに洗濯槽43に設けられた多数の脱水孔50から透過して水槽42の表面にも照射される。よって、UV-Cは水槽42や洗濯槽43の表面で反射されて殺菌や防カビの作用で洗濯機40の内部が清浄される。特に、人の目の届かない水槽42と洗濯槽43との間の隙間には洗濯工程で発生する汚物や汚水が蓄積してカビや異臭の発生部となりやすいが、照射されるUV-Cのこの隙間での繰り返しの反射で効果的に清浄される。
尚、図示の例では、蓋扉49の裏側に殺菌ランプ1及び遮蔽装置3が設けられているが、上部パネル51の槽内に対向している面や水槽42と洗濯槽43との間の隙間を塞ぐ閉塞板53の裏側に配置してもよい。
洗濯機40の場合の殺菌ランプ1は、洗濯機が洗濯やすすぎ、脱水等の一連の洗濯動作を終了し、蓋扉49が閉められているときに点灯させるのが好ましい。このとき、脱水後に未だ洗濯物を取り出さない状態から殺菌ランプ1を点灯させれば、洗濯物が洗濯槽43の中に放置されていても洗濯物にUV-Cを照射することで、洗濯物にカビが生じたり嫌な臭いが付着したりすることが防止される。
洗濯物を取り出すのに蓋扉49が開けられるのを検知装置が検知したとき、遮蔽装置3は、駆動装置5が遮蔽部材4をシェード16の開口面を覆うように移動することで、殺菌ランプ1から照射されるUV-Cの量が低減される。したがって、使用者に有害なUV-Cが照射されることがない。そして、洗濯物の取り出し後に蓋扉49が閉じられると、遮蔽装置3が遮蔽部材4を移動させてシェード16の開口面を開放することで、殺菌ランプ1から照射されるUV-Cが十分に照射されることになり洗濯機内は効果的に清浄される。殺菌ランプ1の点灯は、使用者のスイッチ操作によりオン・オフが選択されてもよいし、或いは蓋扉49が閉止されてから所定のタイマー時間に亘りオンされてもよい。
以上詳述したように、本発明による紫外線殺菌装置は、人体に害を及ぼさないピーク波長が主に222nmのUV-Cを照射することで庫内の殺菌等を行うが、庫内の扉の開放を検知したときには、UV-Cを照射する殺菌ランプを遮蔽部材により遮蔽してUV-Cの透過量を制限することで、222nmに伴って発生する254nmなどの有害なUV-Cの透過を抑制する。よって、庫内の扉が開放されたときには、222nmのUV-Cのみによる殺菌を行うため人に害を与えることがない。
1 殺菌ランプ
2 検知装置
3 遮蔽装置
4 遮蔽部材
5 駆動装置
9 扉
10 保管庫
30 冷蔵庫
40 洗濯機
2 検知装置
3 遮蔽装置
4 遮蔽部材
5 駆動装置
9 扉
10 保管庫
30 冷蔵庫
40 洗濯機
Claims (7)
- 冷蔵庫や保管庫の庫内、又は洗濯機の洗濯槽内(以下、庫内という)を紫外線により殺菌する紫外線殺菌装置であって、
前記庫内に向けて主に222ナノメートルの波長の紫外線を発生する1又は複数の殺菌ランプと、
前記庫内の内側面にあって前記殺菌ランプからの前記紫外線を反射又は屈折させる反射部材と、
前記殺菌ランプからの照射を遮蔽することで前記紫外線の透過を制限する遮蔽装置と、
を備える紫外線殺菌装置。 - 前記庫内への人のアクセスを検知する検知装置を備えて、前記検知装置が人のアクセスを検知したとき前記遮蔽装置は前記紫外線の透過を制限する請求項1に記載の紫外線殺菌装置。
- 前記反射面に表面に光触媒層を形成した請求項1に記載の紫外線殺菌装置。
- 前記遮蔽装置は、
前記殺菌ランプを覆う遮蔽部材と、
前記扉が開いたとき前記遮蔽部材が前記殺菌ランプを覆うように移動させる駆動装置と、
を備える請求項1に記載の紫外線殺菌装置。 - 前記遮蔽部材は、ガラス又はプラスチックで構成される請求項4に記載の紫外線殺菌装置。
- 前記ガラスの厚さは3mm未満である請求項5に記載の紫外線殺菌装置。
- 前記遮蔽部材の前記殺菌ランプとの対向する面には蛍光物質が塗布されている請求項5又は6に記載の紫外線殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020205531A JP2022092682A (ja) | 2020-12-11 | 2020-12-11 | 紫外線殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020205531A JP2022092682A (ja) | 2020-12-11 | 2020-12-11 | 紫外線殺菌装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022092682A true JP2022092682A (ja) | 2022-06-23 |
Family
ID=82069509
Family Applications (1)
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JP2020205531A Pending JP2022092682A (ja) | 2020-12-11 | 2020-12-11 | 紫外線殺菌装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2022092682A (ja) |
-
2020
- 2020-12-11 JP JP2020205531A patent/JP2022092682A/ja active Pending
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