JP2022092509A - 非水電解液及びこれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイレート特性に優れる非水電解液の提供。【解決手段】スクシノニトリル及びビニレンカーボネートを含む溶媒と、リチウム塩とを含み、前記ビニレンカーボネートの含有量が10質量%以上である、非水電解液。【選択図】なし

Description

本発明は非水電解液及びこれを用いた二次電池に関する。
リチウムイオン電池用電解液において、ニトリル基を有する有機溶媒は電位窓の向上に寄与するが、粘度が高いため比伝導度の低下を招く場合がある。
特許文献1は、電位窓が広く、粘度が低く、比伝導度が大きいリチウムイオン電池用電解液を目的とするもので、実施例には、溶媒がジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びγ-ブチロラクトンから選ばれる1種又は2種と、特定のニトリル化合物との混合物であり、リチウム塩の含有量が1mol/Lである電解液、及びこれを用いた二次電池が記載されている。
特開2017-10924号公報
近年、電子機器の高性能化に伴って、より高い出力パワーが取り出せる二次電池の開発が期待されている。そのために、電解液のハイレート特性の向上が望まれる。
本発明は、ハイレート特性に優れる非水電解液及びこれを用いた二次電池の提供を目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] スクシノニトリル及びビニレンカーボネートを含む溶媒と、リチウム塩とを含み、前記ビニレンカーボネートの含有量が5質量%以上である、非水電解液。
[2] 前記溶媒の総含有量に対する、前記スクシノニトリルと前記ビニレンカーボネートの合計の含有量の比率を表す、(SN+VC)/溶媒が70質量%以上である、[1]の非水電解液。
[3] 前記ビニレンカーボネートの含有量に対する、前記スクシノニトリルの含有量の質量比を表すSN/VCが1以上である、[1]又は[2]の非水電解液。
[4] 前記リチウム塩の含有量が2.0mol/L未満である、[1]~[3]のいずれかの非水電解液。
[5] 前記リチウム塩として、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド及びリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの一方又は両方を含む、[1]~[4]のいずれかの非水電解液。
[6] [1]~[5]のいずれかの非水電解液を備える、二次電池。
本発明によれば、ハイレート特性に優れる非水電解液及びこれを用いた二次電池を提供できる。
実施例における測定結果を示すグラフである。 実施例における測定結果を示すグラフである。
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載した数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
<非水電解液>
本実施形態の非水電解液は電解質塩と溶媒を含む。電解質塩はリチウム塩である。溶媒は、スクシノニトリル及びビニレンカーボネートを含む。
[リチウム塩(電解質塩)]
非水電解液二次電池において公知のリチウム塩を用いることができる。
具体的には、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下、「LiFSI」とも記す。)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「LiTFSI」とも記す。)、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム(Li[CB、以下「LiBOB」とも記す。)、オキサラトジフルオロホウ酸リチウム(LiBF(C)、以下「LiDFOB」とも記す。)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、LiPF(CFCF、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、ビス(オキサラト)ホウ酸リチウム(Li[CB)、リチウムビス(ペルフルオロエチルスルホニル)イミド(Li(CSON)、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム(LiCBF)、ジシアノ(オキサラト)ホウ酸リチウム(LiCB(CN))、シアノフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム(LiCB(CN)F)、チオシアン酸リチウム(LiSCN)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、テトラフルオロアルミン酸リチウム(LiAlF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、リチウムジニトラミド(LiN(NO)、LiB1212-xが例示できる。リチウム塩は1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
これらのうち、電導度の点で、LiFSI、LiTFSI、LiBOB、LiDFOB、及びLiBF4からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
特に溶解性および導電性の点で、リチウム塩がLiFSI及びLiTFSIの一方又は両方を含むことが好ましい。
非水電解液の総質量に対して、リチウム塩の含有量は2.0mol/L未満が好ましく、1.5mol/L未満がより好ましい。上記上限値以下であると十分な導電率を担持しなおかつ適切な粘度にできる。下限は導電性の点で、0.5mol/L以上が好ましく、0.7mol/L以上がより好ましい。
リチウム塩の含有量に対する、LiFSIとLiTFSIの合計の含有量の比率を表す、(LiFSI+LiTFSI)/リチウム塩は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。上記下限値以上であると導電性に優れ、結果としてサイクル特性やハイレート特性に優れる。
[溶媒]
溶媒はスクシノニトリルとビニレンカーボネートを含む。スクシノニトリル及びビニレンカーボネート以外のその他の溶媒を含んでもよい。
その他の溶媒は、前記リチウム塩、及び必要に応じて添加する成分を溶解又は分散できる非水溶媒であればよく、特に限定しない。非水電解液二次電池において公知の溶媒を用いることができる。その他の溶媒は1種でもよく2種以上でもよい。
その他の溶媒としては、下記式(1)で表されるジニトリル化合物(スクシノニトリルを除く。)、鎖状カーボネート、環状カーボネート(ビニレンカーボネートを除く。)、エーテル化合物、芳香族カルボン酸エステル、ラクトン骨格を有する化合物、リン酸エステル、ホスファゼン骨格を有する化合物、モノニトリル化合物、硫黄含有化合物、芳香族ニトリル化合物、ニトロメタン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン、3-メチル-2-オキサゾリジノン等が例示できる。
NC-R-CN ・・・(1)
式(1)においてRは有機基である。
Rの炭素数は1以上であり、1~12が好ましく、1~8がより好ましく、1~6がさらに好ましい。
Rは、炭素原子以外の原子を有してもよい。例えば、ハロゲン原子、ヘテロ原子を有してもよい。
Rは、置換基を有してもよい。置換基としては、アミノ基、イミノ基、アミド基、エーテル結合を有する基、チオエーテル結合を有する基、エステル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、シアノ基、ジスルフィド基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホニル基等が例示できる。
式(1)において、Rは、直鎖状又は分岐状の2価の脂肪族アルキル基が好ましい。前記2価の脂肪族アルキル基は、炭素原子間にエーテル結合を有してもよく、水素原子の一部をハロゲン原子に置換してもよい。
式(1)で表されるジニトリル化合物として以下の化合物が例示できる。
直鎖状のジニトリル化合物としては、スクシノニトリル(以下、「SN」とも記す。)、マロノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、1,5-ジシアノペンタン、1,6-ジシアノヘキサン、1,7-ジシアノヘプタン、1,8-ジシアノオクタン、1,9-ジシアノノナン、1,10-ジシアノデカン、1,12-ジシアノドデカン等が例示できる。
分岐状のジニトリル化合物としては、テトラメチルスクシノニトリル、2-メチルグルタロニトリル、2,4-ジメチルグルタロニトリル、1,4-ジシアノペンタン、1,5-ジシアノヘプタン、1,7-ジシアノオクタン、1,8-ジシアノノナン等が例示できる。
エーテル結合を含む脂肪族炭化水素基を有するジニトリル化合物、又はエーテル結合を含む直鎖状もしくは分岐状の2価のアルキル基を有するジニトリル化合としては、エチレングリコールビス(2‐シアノエチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(2‐シアノエチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(2‐シアノエチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(2‐シアノエチル)エーテル、1,3‐ビス(2‐シアノエトキシ)プロパン、1,4‐ビス(2‐シアノエトキシ)ブタン、1,5‐ビス(2‐シアノエトキシ)ペンタン等が例示できる。
式(1)で表されるジニトリル化合物は常温で固体又は液体であり、固体の場合には融点以上の温度で融解させて液体にした状態で電解質塩等と混合し、溶液とした状態で使用することが好ましい。又は、固体の状態で電解質塩等と混合した後、融点以上の温度でジニトリル化合物を融解させ、溶液とした状態で使用してもよい。
鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、メチルフェニルカーボネート等が例示できる。
環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート(以下、「EC」とも記す。)、プロピレンカーボネート(以下、「PC」とも記す。)、2,3-ジメチルエチレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が例示できる。また、フッ素原子を有する環状カーボネートとして、フルオロエチレンカーボネート(以下、「FEC」とも記す。)、1,2-ジフルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等が例示できる。また、不飽和結合を有する環状カーボネートとして、ビニレンカーボネート(以下、「VC」とも記す。)、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート等が例示できる。
エーテル化合物としては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、2,6-ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、クラウンエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエ-テル、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン等が例示できる。
芳香族カルボン酸エステルとしては、安息香酸メチル、安息香酸エチル等が例示できる。
ラクトン骨格を有する化合物としては、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン等が例示できる。
リン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリトリル、リン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)等が例示できる。
ホスファゼン骨格を有する化合物としては、ヘキサメトキシホスファゼン、ヘキサキス(2,2-ジフルオロエトキシ)ホスファゼン、ヘキサキス(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)ホスファゼン等が例示できる。
モノニトリル化合物としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、バレロニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル等が例示できる。
硫黄含有化合物としては、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、3-メチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン等が例示できる。
芳香族ニトリル化合物としては、ベンゾニトリル、トルニトリル等が例示できる。
非水電解液の総質量に対して、ビニレンカーボネートの含有量は5~50質量%が好ましく、10~40質量%以上がより好ましい。上記下限値以上であるとVCによる高いハイレート特性および低温特性を効果的に発揮でき、なおかつ粘度を抑制する効果に優れる。粘度が高すぎるとセルの高抵抗化によってサイクル特性やハイレート特性を損なうおそれがある。上記上限値以下であるとVCに由来する酸化及び還元反応によるサイクル特性の低下が生じ難い。
溶媒の総含有量に対する、スクシノニトリルとビニレンカーボネートの合計の含有量の比率を表す、(SN+VC)/溶媒は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、100質量%でもよい。上記下限値以上であると導電性に優れ、結果的にサイクル特性やハイレート特性に優れる。
ビニレンカーボネートの含有量に対する、スクシノニトリルの含有量の含有量の質量比を表すSN/VCは、1以上が好ましい。上記下限値以上であるとVCに由来する酸化及び還元反応によるサイクル特性の低下が生じ難い。
[その他の成分]
非水電解液は、本発明の効果を損なわない範囲で、リチウム塩及び溶媒以外のその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、非水電解液二次電池において公知の添加剤を用いることができる。その他の成分は1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
その他の成分としては、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;エチレンサルファイト、1,3-プロパンスルトン、1,3-プロパ-1-エンスルトン、1,4-ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブサルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、テトラメチルチウラムモノスルフィド、トリメチレングリコール硫酸エステル等の含硫黄化合物;1-メチル-2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピペリドン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルスクシンイミド等の含窒素化合物;モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩等のリン酸塩;ヘプタン、オクタン、シクロヘプタン等の飽和炭化水素化合物;等が例示できる。
非水電解液の総質量に対して、その他の成分の合計の含有量は、例えば20質量%以下が好ましい。ゼロでもよい。
<二次電池>
本実施形態の二次電池は、電解液として本実施形態の非水電解液を用いたリチウムイオン二次電池である。好ましくは、正極、負極、セパレータ、非水電解液、及び外装材を備える。二次電池の形状は、特に限定せず、例えば円筒型、角型、コイン型、シート型が例示できる。
好ましい一態様では、シート状の正極と、シート状の負極を、シート状のセパレータを介して積層した状態とし、これらを外装体に収容し、非水電解液を充填し、密封して二次電池を製造する。
正極は、正極活物質、導電助剤及び結着剤等を分散媒に分散させた正極用スラリーを、正極集電体の表面上に塗布し、分散媒を除去して正極活物質層を形成することで製造できる。
正極集電体は、導電性金属箔で構成できる。例えばアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金等を使用できる。
正極活物質は、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウム等の遷移金属酸化物が例示できる。正極活物質は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
導電助剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンナノファイバー等を使用できる。
結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン等を使用できる。
負極は、負極活物質、結着剤、および必要に応じて加える導電助剤を分散媒に分散させた負極用スラリーを、負極集電体の表面上に塗布し、分散媒を除去して負極活物質層を形成することで製造できる。
負極集電体は、導電性金属箔で構成できる。例えば銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金を使用できる。
負極活物質は、金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る炭素系材料(炭素粉末、黒鉛粉末等)、金属酸化物等が例示できる。負極活物質は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC)等を使用できる。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ等を使用できる。
セパレータの材質は特に限定しない。例えば、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)又はセルロース系の材料からなる、微多孔性の高分子膜又は不織布、ガラスファイバーからなる織布または不織布等を、セパレータとして用いることができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、これら実施例は本発明を限定するものではない。
表に示す略号は以下の通りである。
SN:スクシノニトリル。
VC:炭酸ビニレン。
EC:炭酸エチレン。
FEC:炭酸フルオロエチレン。
PC:炭酸プロピレン。
LiTFSI:リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド。
LiFSI:リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド。
LiBOB:リチウムビスオキサレートボラート。
<例1~13:非水電解液の調製>
例1~4は実施例、例5~13は比較例である。
[例1]
表1に示す配合で10gの非水電解液を製造した。
すなわち、6.2gのSNを60℃で融解し、LiTFSI、LiFSI、LiBOB、及びVCをそれぞれ2.4g、0.3g、0.1gおよび1.0g添加し、60℃で溶解して非水電解液を得た。
[例2~13]
表1、2に示すとおりに配合を変更したほかは例1と同様にして、10gの非水電解液を製造した。
[製造例1]
例1~13で得た非水電解液を用いて正極ハーフコインセルを製造した。
まず、オリビン型リン酸鉄リチウムを活物質とした正極、Li箔、ポリプロピレン製セパレータおよびグラスウールをそれぞれφ14mm、φ16mm、φ19mmおよびφ16mmに打ち抜いた。
コイン型の外装体を構成するための部品として、ケース、ガスケットリング、1mmスペーサー、ウェーブワッシャーおよびキャップを用意した。
次いで、ケース、1mmスペーサー、正極、グラスウール、ポリプロピレン製セパレータ、ガスケットリング、Li箔、ウェーブワッシャーおよびキャップの順番で積層した。これに前記各例で調製した電解液を300μL注液し、カシメ機でかしめて正極ハーフコインセルを組み立てた。
(ハイレート特性の評価)
前記正極ハーフコインセルを用い、下記の方法で10Cにおける放電容量を測定してハイレート特性を評価した。結果を表1、2及び図1に示す。
図1のグラフにおいて、縦軸は10Cにおける放電容量(単位:mAh/g)、横軸は非水電解液の総質量に対すVCの含有量(単位:質量%)である。
[10C放電容量の測定方法]
正極ハーフコインセルを用い、以下の方法で充放電を行った。
恒温槽に正極ハーフコインセルを格納し、恒温槽内の温度を25℃に保ちながら2時間待機した。その後、25℃の恒温槽内において充放電を行った。まず、3.8Vまで10Cで電流を一定として充電し、3.8Vを保ちながら0.05Cを終止電流値として電流を低下させながら充電した。充電終了後は10分間待機し、その後に10Cで電流を一定として放電した。取得した放電容量を活物質の質量で割ることで活物質の質量当たりの放電容量(単位:mAh/g)を算出し、10C放電容量とした。
(低温特性の評価)
前記正極ハーフコインセルを用い、下記の方法で-20℃放電容量を測定して低温特性を評価した。結果を表1、2及び図2に示す。
図2のグラフにおいて、縦軸は-20℃における放電容量(単位:mAh/g)、横軸は非水電解液の総質量に対すVCの含有量(単位:質量%)である。
[-20℃放電容量の測定方法]
正極ハーフコインセルを用い、以下の方法で充放電を行った。
恒温槽に正極ハーフコインセルを格納し、恒温槽内の温度を-20℃に保ちながら2時間待機した。その後、-20℃の恒温槽内において充放電を行った。まず、3.8Vまで0.2Cで電流を一定として充電し、3.8Vを保ちながら0.05Cを終止電流値として電流を低下させながら充電した。充電終了後は10分間待機し、その後に0.2Cで電流を一定として放電した。取得した放電容量を活物質の質量で割ることで活物質の質量当たりの放電容量(単位:mAh/g)を算出し、-20℃放電容量とした。
Figure 2022092509000001
Figure 2022092509000002
表1、2及び図1の結果に示すように、溶媒がSNとVCの混合物であり溶媒の含有量を一定とした例1~4は、VCの含有量が増加するにしたがってハイレート特性が向上した。
これに対し、VCに代えてEC、FEC又はPCを用いた例6、7、例8~10、又は例11~13は、EC、FEC又はPCの含有量が増加してもハイレート特性は向上しなかった。
また、表1、2及び図2の結果に示すように、溶媒がSNとVCの混合物である例1~4は、VCに代えてEC、FEC又はPCを用いた例6、7、例8~10、又は例11~13に比べて、低温特性が良かった。

Claims (6)

  1. スクシノニトリル及びビニレンカーボネートを含む溶媒と、リチウム塩とを含み、
    前記ビニレンカーボネートの含有量が5質量%以上である、非水電解液。
  2. 前記溶媒の総含有量に対する、前記スクシノニトリルと前記ビニレンカーボネートの合計の含有量の比率を表す、(SN+VC)/溶媒が70質量%以上である、請求項1に記載の非水電解液。
  3. 前記ビニレンカーボネートの含有量に対する、前記スクシノニトリルの含有量の質量比を表すSN/VCが1以上である、請求項1又は2に記載の非水電解液。
  4. 前記リチウム塩の含有量が2.0mol/L未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の非水電解液。
  5. 前記リチウム塩として、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド及びリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの一方又は両方を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の非水電解液。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の非水電解液を備える、二次電池。
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