JP2022091540A - 便秘改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、本発明は、便秘改善剤として有効な新たな素材を提供すること、及び便秘に伴う不快な状態の改善剤として有効な新たな素材を提供することである。【解決手段】(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌と酢酸菌(グルコン酸菌)を含む組み合わせは、便秘の改善、及び便秘に伴う不快な状態の改善に有効である。【選択図】なし

Description

本発明は、便秘改善剤に関する。
便秘とは排泄物が長時間腸内にとどまり、水分が吸収されて排便に困難を伴う状態、又は排便がまれ(数日間に1回程度)である状態をいう。通常、1日に1~2回の排便が正常といわれているが、2~3日に1回の排便であっても便通状態が普通で、本人が苦痛を感じない場合には便秘とはいわない。一方、毎日排便があっても便が硬くて量が少なく残便感がある場合や、排便に苦痛を感じる場合には便秘とみなされる(非特許文献1~3)。
便秘であることで腸内に便が長時間滞留し、このことによって本来なら体外に排泄するべき物質が腸内にあることで、腸内環境が乱れ、大腸がんなどの原因となる可能性がある。従って、腸内の便は定期的に排出されるようにすべきである。
さらに、便秘が慢性化すると、便秘症状自体への意識が過剰となったり、排便行為に対する羞恥心等、便秘であることが日常行動へ支障を来すようになったり、心理的にも影響が出る。これらの心理的な影響は、慢性便秘の疾患特異的QOL評価尺度として世界中で用いられているPAC-QOLに、11項目からなる「心配/関心」及び8項目からなる「精神的不快感」として掲載されている(非特許文献4)。
山下誠:便秘症日本臨床別冊(消化器症候群・下巻)、653~655、(1994) 古川清憲:常習性便秘臨床栄養(臨時増刊・今日の治療食指針―1)、89(4):391~393、(1996) 佐々木大輔:慢性便秘症medicina,32(12):222~223、(1995) J Gastroenterol 49: 667-673, 2014.
便秘の改善を謳う健康食品は数多く存在する。しかしながら、個々人の便秘症状の健康食品に対する感受性は極めて多様であり、市販されている様々な健康食品を利用しても、便秘が解消されずに悩む人も少なくない。また、便秘が長引くことによる心理的な影響は、便秘症状の憎悪因子ともなり、さらなる悪循環を招来しうる。
そこで本発明は、便秘改善剤として有効な新たな素材を提供することを目的とする。また、本発明は、便秘に伴う不快な状態の改善剤として有効な新たな素材を提供することを別の目的とする。
本発明者は、野菜発酵末、麹末及び乳酸菌末を含む食品が、便秘の改善、及び/又は便秘に伴う不快な状態の改善に有効であることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘改善剤。
項2. 慢性便秘を改善するために用いられる、項1に記載の便秘改善剤。
項3. 排便回数及び/又は量を改善するために用いられる、項1又は2に記載の便秘改善剤。
項4. 便通異常を改善するために用いられる、項1~3のいずれかに記載の便秘改善剤。
項5. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、腹部膨満感改善剤。
項6. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘症状への意識過剰改善剤。
項7. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、排便行為に対する羞恥心改善剤。
項8. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘時の食欲低減改善剤。
本発明によれば、便秘改善剤として有効な新たな素材、及び便秘に伴う不快な状態の改善剤として有効な新たな素材が提供される。
1.便秘改善剤
本発明の便秘改善剤は、(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含むことを特徴とする。以下、本発明の便秘改善剤について詳述する。
(A)野菜、果物及び穀物の発酵物
本発明の便秘改善剤は、(A)成分として、野菜、果物及び穀物の発酵物を含む。なお、野菜とは、葉野菜、茎野菜、根野菜、実野菜、花野菜、野草、キノコ、及び海藻を含む意であり、穀物とは、禾穀類及び豆類を含む意である。
野菜、果物及び穀物の種類としては特に限定されないが、便秘改善効果をより一層高める観点から、好ましくは、前記の野菜が、ニンジン、サツマイモ(好ましくはムラサキイモ)、タマネギ、カボチャ、ウコン、トマト、ニンニク、モロヘイヤ、大麦若葉、ケール、ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ(緑キャベツ、赤キャベツが挙げられる)、パセリ、ショウガ、セロリ、ダイコン、キュウリ、ナス、小松菜、ピーマン、ゴーヤ、シソ、ヨモギ、レイシ、日本山人参、コンブ、シイタケ、キクラゲ、ワカメ、ヒバマタ、根コンブ、アカメガシワ、オオバコ、クマザサ、スギナ、ビワの葉、マイタケ、ヒジキ、チンゲンサイ、レンコン、ビタミン菜、ゴボウ、アスパラガス、セリ、ミツバ、及びミョウガからなる群より選択される1又は複数種であり;前記の果物が、イチゴ、リンゴ、カンキツ(ユズ、ミカン(温州ミカンを指す)、キンカン、レモン、イヨカンが挙げられる)、カキ、キウイフルーツ、プルーン、ブドウ、モモ、ベリー(ブルーベリー、ヤマモモ、ヤマブドウ、キイチゴ、ブラックベリー、ユフイチゴが挙げられる)、アケビ、ナシ、ウメ、イチジク、カリン、及びグミからなる群より選択される1種又は複数種であり;前記の穀物が、トウモロコシ(好ましくはスイートコーン)、玄米(玄米全体を用いてもよいし、米ぬかを用いてもよいし、それらの両方を用いてもよい)、大豆、及びカカオ豆(好ましくはココア)からなる群より選択される1種又は複数種である。
さらに、便秘改善効果をより一層高める観点から、より好ましくは、上記の野菜は、ニンジン、ムラサキイモ、タマネギ、カボチャ、緑キャベツ、ウコン、トマト、ニンニク、モロヘイヤ、大麦若葉、ケール、ほうれん草、ブロッコリー、赤キャベツ、パセリ、ショウガ、セロリ、ダイコン、キュウリ、ナス、小松菜、ピーマン、ゴーヤ、シソ、ヨモギ、レイシ、日本山人参、コンブ、シイタケ、キクラゲ、ワカメ、ヒバマタ、根コンブ、アカメガシワ、オオバコ、クマザサ、スギナ、ビワの葉、マイタケ、ヒジキ、チンゲンサイ、レンコン、ビタミン菜、ゴボウ、アスパラガス、セリ、ミツバ、及びミョウガのうちの複数種、さらに好ましくは全種を含み;前記の果物は、イチゴ、リンゴ、ユズ、カキ、キウイフルーツ、プルーン、ブドウ、モモ、ミカン、キンカン、レモン、ブルーベリー、アケビ、ヤマモモ、ナシ、ウメ、イヨカン、イチジク、ヤマブドウ、カリン、キイチゴ、グミ、ブラックベリー、及びフユイチゴのうちの複数種、さらに好ましくは全種を含み;前記の穀物は、スイートコーン、玄米、米ぬか、大豆、及びココアのうちの複数種、さらに好ましくは全種を含む。
本発明で用いられる(A)成分の具体的な態様としては、野菜、果物及び穀物に相当する具体的な植物それぞれの単独発酵物を含む混合物、上記の植物のうち複数種(全種を除く)の混合発酵物を含む混合物、及び上記の植物の全種の混合発酵物、並びにこれらの組み合わせ形態が挙げられる。便秘改善効果をより一層高める観点から、(A)成分の具体的な態様としては、好ましくは、上記の植物のうち複数種(全種を除く)の混合発酵物を含む混合物、及び上記の植物の全種の混合発酵物、並びにこれらの組み合わせ形態が挙げられる。また、上記の混合発酵物は、便秘改善効果をより一層高める観点から、少なくとも野菜及び果物の混合発酵部物であることが好ましい。
便秘改善効果をより一層高める観点から、(A)成分のより一層好ましい態様としては、ニンジン、ムラサキイモ、タマネギ、カボチャ、キャベツ、ウコン、トマト、ニンニク、モロヘイヤ、大麦若葉、ケール、ほうれん草、ブロッコリー、赤キャベツ、パセリ、ショウガ、及びセロリの混合発酵物1と、黒砂糖、キャベツ、イチゴ、リンゴ、ダイコン、トマト、ユズ、カキ、キウイフルーツ、キュウリ、ナス、ほうれん草、小松菜、ピーマン、セロリ、ゴーヤ、シソ、ニンジン、プルーン、ヨモギ、大豆、ブドウ、モモ、ミカン、カボチャ、レイシ、日本山人参、ケール、大麦若葉、モロヘイヤ、コンブ、玄米、スイートコーン、キンカン、シイタケ、米ぬか、レモン、ココア、キクラゲ、ワカメ、ヒバマタ、根コンブ、ブルーベリー、アケビ、ヤマモモ、アカメガシワ、オオバコ、クマザサ、スギナ、ビワの葉、マイタケ、ヒジキ、ナシ、チンゲンサイ、ウメ、レンコン、ウコン、イヨカン、ビタミン菜、イチジク、ヤマブドウ、ゴボウ、ブロッコリー、ショウガ、カリン、パセリ、アスパラガス、セリ、キイチゴ、ミツバ、ミョウガ、ブラックベリー、及びフユイチゴの混合発酵物2との混合物が挙げられる。
(A)成分の発酵に用いられる微生物としては、麹菌以外であれば特に限定されない。具体的な微生物としては、乳酸菌、酵母、グルコン酸菌(酢酸菌)等が挙げられる。これら微生物は、上記植物(原料)が生来的に有しているものであってもよいし、(A)成分の調製時にスタータ菌として添加されるものであってもよいし、その両方であってもよい。乳酸菌の具体例としては、例えば、Lactobacillus acidophilus、L. acetotolerans、L. amylovorus、L. brevis、L. buchneri、L. casei、L. fermentum、L. kefiranofaciens、L. plantarum、Lactococcus lactis、Leuconostoc mesenteroides、Pediococcus acidilactici、P. damnosus、P. pentosaceus、P.urinaeequi等が挙げられる。グルコン酸菌の具体例としては、Gluconobacter oxydansが挙げられる。酵母の具体例としては、例えば、Saccharomyces属酵母及びCandida属酵母等が挙げられる。酵母の具体例としては、Gluconobacter属等が挙げられる。これらの微生物は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。これらの微生物の中でも、便秘改善効果をより一層高める観点から、好ましくはグルコン酸菌(酢酸菌)が挙げられる。
(A)成分の調製方法としては特に限定されず、植物発酵物の調製法として公知の方法を当業者が適宜選択することができる。例えば、葉野菜、茎野菜、根野菜、実野菜、花野菜及び果物については、それぞれ個別に黒砂糖漬けにし、細胞を破壊することなく浸透圧抽出等によりエキスの形態とし;野草については熱水抽出等によりエキスの形態とし;キノコ、海草、及び穀物については粉末の形態とし、必要に応じて混ぜ合わせてペースト状としたのち、スタータ菌(例えば乳酸菌等)及び/又は原料植物が生来に有している天然酵母を利用し、発酵及び熟成(例えば1~4年)することにより、(A)成分を調製することができる。
(A)成分には、発酵により産生された多種多様な成分(例えば、タンパク質、脂質、炭水化物、無機質、ビタミン、アミノ酸、食物繊維、有機酸)を含んでいるが、便秘改善効果をより一層高める観点から、特にグルコン酸を含んでいることが好ましい。
本発明の便秘改善剤中における(A)成分の含有量としては特に限定されないが、例えば、30~100重量%、好ましくは50~99重量%が挙げられる。また、本発明の便秘改善剤中におけるグルコン酸含量としては、例えば1~10重量%、好ましくは3~8重量%、より好ましくは3.5~4.5重量%が挙げられる。
(B)麹
本発明の便秘改善剤は、(B)成分として麹を含む。麹とは、麹菌を用いた発酵物をいう。
(B)成分としては、植物の麹(つまり、植物を麹菌で発酵させた発酵物)であれば特に限定されないが、便秘改善効果をより一層高める観点から、好ましくは穀物及び/又はショウガの麹が挙げられる。穀物としては特に限定されないが、便秘改善効果をより一層高める観点から、大麦、あわ、ひえ、きび、タカキビ、紫黒米、及びうるち米からなる群より選択される1種又は複数種であり、より好ましくは、大麦、あわ、ひえ、きび、タカキビ、紫黒米、及びうるち米の全種である。
本発明で用いられる(B)成分の具体的な態様としては、上記植物の単独発酵物、当該単独発酵物の混合物、上記の植物のうち複数種の混合発酵物、及び単独発酵物と混合発酵物との混合物が挙げられる。
便秘改善効果をより一層高める観点から、(B)成分のより一層好ましい態様としては、大麦、あわ、ひえ、きび、タカキビ、紫黒米、及びうるち米の混合発酵物と、ショウガ麹(ショウガの単独発酵物)との混合物が挙げられる。
(B)成分の発酵に用いられる微生物としては、麹菌であれば特に限定されない。具体的な麹菌としては、黄麹(Aspergillus oryzae)等が挙げられる。これら麹菌は、上記植物(原料)が生来的に有しているものであってもよいし、(B)成分の調製時にスタータ菌として添加されるものであってもよいし、その両方であってもよい。また、これらの麹菌は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の調製方法としては特に限定されず、麹の調製法として公知の方法を当業者が適宜選択することができる。
本発明の便秘改善剤中における(B)成分の含有量としては特に限定されないが、例えば3~20重量%、好ましくは5~16重量%、さらに好ましくは8~13重量%が挙げられる。
乳酸菌
本発明の便秘改善剤は、乳酸菌を含む。乳酸菌は、植物性乳酸菌であってもよいし、動物性乳酸菌であってもよい。便秘改善効果をより一層高める観点から、乳酸菌は、植物性乳酸菌であることが好ましい。植物性乳酸菌としては特に限定されず、例えば、Lactobacillus属(L.casei等)、Streptococcus属等が挙げられ、好ましくはLactobacillus属、より好ましくはL.caseiが挙げられる。これらの乳酸菌は、1種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。これらの乳酸菌の中でも、便秘改善効果をより一層高める観点から、好ましくはL.caseiが挙げられる。
乳酸菌の具体的な態様としては、上記(A)成分の発酵物に含まれうる乳酸菌(つまり、(A)成分の発酵調製に用いられた菌として乳酸菌を用いた場合に、(A)成分の含有成分として含まれる乳酸菌)、及び上記(A)成分とは別に添加された乳酸菌が挙げられる。本発明においては、便秘改善効果をより一層高める観点から、乳酸菌は、少なくとも、上記(A)成分とは別に添加された乳酸菌を含むことが好ましい。
乳酸菌としては、生菌であってもよいし、死菌であってもよい。本発明の便秘改善剤は便秘改善効果に優れているため、死菌であっても効果的に便秘改善効果を奏することができる。この観点から、乳酸菌の好適な例として死菌が挙げられる。
その他の成分
本発明の便秘改善剤は、必要に応じて、上記成分以外の他の栄養成分及び/又は薬理成分を含有していてもよい。このような栄養成分や薬理成分としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、カフェイン類、強心利尿剤、抗菌剤、生薬末、生薬エキス、ビタミン類等が挙げられる。これらの栄養成分や薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する成分の種類等に応じて適宜設定される。
これらの他の栄養成分及び/又は薬理成分の中でも、便秘改善効果をより一層高める観点から、好ましくは消化剤が挙げられ、より好ましくはパパインが挙げられる。本発明の便秘改善剤がパパインを含む場合、パパインは、パパイヤエキスの形態で含むことができる。パパインをパパイヤエキスの形態で含む場合、本発明の便秘改善剤中のパパイヤエキスの含有量としては、0.5~6重量%、好ましくは2~3重量%が挙げられる。
本発明の便秘改善剤においては、上記成分の他に、更に製剤形態に応じた添加剤及び/又は基剤を含んでもよい。添加剤及び基剤としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤等が挙げられる。
添加剤及び基剤の具体例としては、賦形剤として、デンプン、デキストリン、乳糖、結晶セルロース、合成ハイドロタルサイト、無水リン酸水素カルシウム、酸化ケイ素、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等が挙げられ;崩壊剤として、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポピドン等が挙げられ;滑沢剤として、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。これらの添加剤及び基剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの添加剤及び基剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの添加剤及び基剤の含有量については、使用する添加剤及び基剤の種類、本発明の便秘改善剤の製剤形態等に応じて適宜設定される。
また、上記の添加剤及び基剤の含有量については、便秘改善剤の製剤形態、使用する添加剤及び基剤の種類等に応じて適宜設定される。好ましくは、本発明の便秘改善剤中の添加剤及び基剤の総量としては、例えば20~50重量%が挙げられる。
製剤形態
本発明の便秘改善剤の製剤形態については、経口投与が可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、トローチ剤、チュアブル剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、丸剤等の固形状製剤;ゼリー剤等の半固形状製剤;液剤、懸濁剤、シロップ剤等の液状製剤が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、含有成分の安定性や携帯性等の観点から、好ましくは固形状製剤、より好ましくは錠剤が挙げられる。
製造方法
本発明の便秘改善剤は、上記(A)成分及び上記(B)成分と、場合により乳酸菌と、さらに必要に応じて配合されるその他の成分とを用いて、医薬分野で採用されている通常の製剤化手法に従って製剤化すればよい。
用途
本発明の便秘改善剤は、便秘を改善する目的で用いられる。当該便秘の好ましい例としては、慢性便秘が挙げられる。また、本発明の便秘改善剤は、好ましくは、排便回数及び/又は量を改善する目的で用いることができる。排便回数及び/又は量を改善するとは、具体的には、排便回数を増加させ、及び/又は排便量を増加させることをいい、排便したくても出来ずに終わる症状の改善も含む。さらに、本発明の便秘改善剤は、好ましくは、便通異常を改善する目的でも用いることができる。便通異常とは、便秘と下痢(下痢様便、水様便)とを繰り返す症状であり、便通異常を改善するとは、便秘を改善しながら下痢の回数も低減することをいう。
本発明の便秘改善剤は、便秘に伴う種々の不快な状態を改善する目的でも用いることができる。当該不快な状態とは、身体的な状態及び精神的な状態のいずれか又は両方を含む。具体的には、便秘に伴う種々の不快な状態の改善として、腹部膨満感の改善、便秘の疾患特異的QOL評価尺度(PAC-QOL)の項目(以下において、単に「項目」と記載する。)「Worries/concerns(心配と懸念)」の改善、項目「Psychosocial discomfort(心理社会的不快感)」の改善が挙げられる。項目「Worries/concerns(心配と懸念)」の改善については、好ましくは、便秘症状への意識過剰の改善(具体的には、便秘の状態を腹立たしく思う症状(項目14)の改善、便秘のためにストレスを感じる症状(項目16)の改善が挙げられる)、人と一緒にいる時、落ち着かない気持ちになる症状(項目5)の改善、食欲減退(項目8)の改善、食べ物を自由に選べないことに不安を感じる症状(項目9)の改善が挙げられる。項目「Psychosocial discomfort(心理社会的不快感)」については、排便行為に対する羞恥心の改善(具体的には、外出先でトレイに長い間入っていることを恥ずかしいと感じる症状(項目10)の改善)、便秘のことが頭から離れない症状(項目15)の改善、便秘のために普段に比べて自信が失われる症状(項目17)の改善、いつ排便できるか分からないことに不安を感じる症状(項目19)の改善、排便できなくていらだちが次第につのる症状(項目21)の改善、からだが正常に機能していないと感じる症状(項目23)の改善が挙げられる。
用量・用法
本発明の便秘改善剤は、経口投与によって使用される。本発明の便秘改善剤の用量については、投与対象者の年齢、体質、症状の程度等に応じて適宜設定されるが、例えば、ヒト1人に対して1日当たり、(A)成分、(B)成分及び乳酸菌の総量(乾燥重量)で0.5~1gとなる量で、1日1~4回、好ましくは2~3回の頻度で服用すればよい。
一日の中での服用タイミングについては、特に制限されず、食前、食後、又は食間のいずれであってもよい。なお、便秘改善効果をより一層高める観点から、本発明の便秘改善剤は、1週間以上、好ましくは2週間以上、さらに好ましくは4週間以上継続して服用することが好ましい。
2.便秘に伴う不快な状態の改善剤
(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む成分の組み合わせは、上述の通り、便秘に伴う種々の不快な状態を改善することができる。従って、本発明は、(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、腹部膨満感改善剤と;(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘症状への意識過剰改善剤と;(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、排便行為に対する羞恥心改善剤と;(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘時の食欲低減改善剤も提供する。これらの腹部膨満感改善剤、便秘症状への意識過剰改善剤、排便行為に対する羞恥心改善剤、及び(A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘時の食欲低減改善剤は、それ自体は直接的に便秘を改善する目的の有無にかかわらず用いることができる。例えば、便秘時の食欲低減改善剤は、それ自体が直接的に便秘を改善する目的がなくとも、他の便秘改善剤と併用し、便秘に伴う種々の不快な状態を改善することで、便秘改善効果を高めるために用いることができる。
本発明の腹部膨満感改善剤、便秘症状への意識過剰改善剤、及び、排便行為に対する羞恥心改善剤において、有効成分((A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む成分の組み合わせ)、含有量、製剤形態、用量等については、上記「1.便秘改善剤」の場合と同様である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[被験食品及びプラセボ食品の調製]
表1Aに示す組成の被験食品及びプラセボ食品を調製した。調製した食品それぞれの栄養分及びその含有量を表1Bに示す。なお、表1Aにおいて、「発酵野菜エキス含有野菜粉末」及び「植物発酵エキス」の調製に用いられた微生物は、グルコン酸菌(Gluconobacter oxydans)である。また、「多穀麹粉末」及び「ショウガ麹」の調製に用いられた麹は、黄麹(Aspergillus oryzae)である。なお、「キャベツ」は緑キャベツを指し、「ミカン」は温州ミカンを指す。
Figure 2022091540000001
Figure 2022091540000002
[被験者]
表2に示す、年齢が20歳以上60歳未満の慢性便秘状態(排便回数は3~5日/週)にある健常な男女60名を被験者とした。
Figure 2022091540000003
[試験方法]
被験者に、被験食品又はプラセボ食品を、1日1回、4錠を服用させ、初期(試験開始前)、試験開始後2週間経過時、試験開始後4週間経過時で、表3に示す尺度CAS-MT並びに表4A及び表4Bに示す尺度PAC-QOLについて評価アンケートを行った。また、便の状態を表す世界的な基準である「ブリストル便形状スケール」についても評価を行った。
Figure 2022091540000004
Figure 2022091540000005
Figure 2022091540000006
[結果]
CAS-MTの評価結果を表5に、PAC-QOLの評価結果を表6A~表6Cに示し、被験食摂取前1週間の便の状態についてブリストルスケール中央値2以上の被験者についてのPAC-QOLの結果を表7に示す。
Figure 2022091540000007
Figure 2022091540000008
Figure 2022091540000009
Figure 2022091540000010
Figure 2022091540000011
これらの結果が示すように、野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに麹を含み、且つ乳酸菌を含む被験食品の摂取により、慢性便秘の改善が認められた(表6Cの総スコア、表7の総スコア)。好ましい改善症状の例としては、プラセボ群と対比して有意差が認められた、排便回数の改善(表5項目3、表6C項目25)、排便量の改善(表5項目6)、便通異常の改善(下痢様便、水様便の回数の低減(表5項目8))であった。また、他に好ましい改善症状としては、プラセボ群では有意差がなく被験食品群でのみ有意差が認められた、排便したくても出来ずに終わる症状の改善(表6A項目4)であった。
さらに、慢性便秘の改善とともに、便秘に伴う種々の不快な状態の改善が認められた。好ましい改善症状としては、プラセボ群と対比して有意差が認められた、腹部膨満感の改善(表6A項目1)、心配と懸念の改善(表6C項目「Worries/concerns」)、心配と懸念の改善のうちの便秘症状への意識過剰の改善(表6B項目14,16)、心理社会的不快感(表6C項目「Psychosocial discomfort」)、心理社会的不快感のうちの排便行為に対する羞恥心の改善(表6A項目10)であった。他に好ましい改善症状としては、プラセボ群では有意差がなく被験食品群でのみ有意差が認められた、心配と懸念の改善のうちの、人と一緒にいる時、落ち着かない気持ちになる症状の改善(表6A項目5)、食欲減退の改善(表6A項目8)、食べ物を自由に選べないことに不安を感じる症状の改善(表6A項目9)、及び心理社会的不快感のうちの、便秘のことが頭から離れない症状の改善(表6B項目15)、便秘のために普段に比べて自信が失われる症状の改善(表6B項目17)、いつ排便できるか分からないことに、不安を感じる症状の改善(表6B項目19)、排便できなくて、いらだちが次第につのる症状の改善(表6B項目21)、からだが正常に機能していないと感じる症状の改善(表6B項目23)であった。

Claims (8)

  1. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘改善剤。
  2. 慢性便秘を改善するために用いられる、請求項1に記載の便秘改善剤。
  3. 排便回数及び/又は量を改善するために用いられる、請求項1又は2に記載の便秘改善剤。
  4. 便通異常を改善するために用いられる、請求項1~3のいずれかに記載の便秘改善剤。
  5. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、腹部膨満感改善剤。
  6. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘症状への意識過剰改善剤。
  7. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、排便行為に対する羞恥心改善剤。
  8. (A)野菜、果物及び穀物の発酵物、並びに(B)麹を含み、且つ乳酸菌を含む、便秘時の食欲低減改善剤。
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