JP2022091424A - スプール、及びスプール弁 - Google Patents

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誠司 青木
Seiji Aoki
良和 田中
Yoshikazu Tanaka
求 稲澤
Motomu Inazawa
直希 畑
Naoki Hata
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Abstract

【課題】ノッチから凹部に流れ出る際に生じる流れの乱れを抑制することができるスプールを提供すること【解決手段】スプール2は、所定方向に延在するスプールであって、複数のノッチ31、33、34が形成されるランド部と、前記ランド部の所定方向一方に隣接する凹部23とを備え、前記ノッチは、前記凹部から離れている第1流路部31aと、前記凹部側に位置する第2流路部31bとを少なくとも有し、前記第1流路部は、前記ランド部の外周面に形成される溝部であり、前記第2流路部は、前記ランド部の外周面に形成される孔部であり、前記孔部の断面積は、前記溝部の断面積より大きくなっている。【選択図】図2

Description

本発明は、流体の流れを制御するスプール、及びそれを備えるスプール弁に関する。
流体の流れを制御する弁として例えばスプール弁がある。そして、スプール弁の一例として、例えば特許文献1に記載されるスプール弁が知られている。特許文献1のスプール弁では、スプールのランド部にノッチが形成されている。ノッチは、ランド部に隣接する凹部に接続されている。それ故、スプール弁では、ノッチ及び凹部を介して2つのポートが繋がるように構成されている。
特開2015-52343号
特許文献1のスプール弁では、ノッチの凹部側の開口において流路面積が急に拡大している。それ故、ノッチから凹部に作動流体が流れ出る際、流体の流れに乱れが発生する。そうすると、流れの乱れに起因する異音が発生する。
そこで本発明は、ノッチから凹部に流れ出る際に生じる流れの乱れを抑制することができるスプールを提供することを目的としている。
本発明のスプールは、所定方向に延在するものであって、 複数のノッチが形成されるランド部と、前記ランド部の所定方向一方に隣接する凹部とを備え、前記ノッチは、前記凹部から離れている第1流路部と、前記凹部側に位置する第2流路部とを少なくとも有し、前記第1流路部は、前記ランド部の外周面に形成される溝部であり、前記第2流路部は、前記ランド部の外周面に形成される孔部であり、前記孔部の開口面積は、前記溝部の断面積より大きくなっているものである。
本発明に従えば、第1流路部及び第2流路部は、ノッチにおいて二段の絞りを形成することによってノッチの断面積を凹部に向かって緩やかに拡大させている。これにより、例えば、ノッチから凹部に流れ出る際に生じる流れの乱れを抑制することができる。
本発明のスプール弁は、第1ポートと、第2ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートの各々が繋がる弁孔とを有しているバルブブロックと、前記弁孔に摺動可能に挿入される前述するスプールと、備え、前記スプールは、前記ランド部が前記第1ポートに臨み且つ前記凹部が前記第2ポートに臨むように前記弁孔に挿入されているものである。
本発明に従えば、前述する機能を有するスプール弁を実現することができる。
本発明によれば、ノッチから凹部に流れ出る際に生じる流れの乱れを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るスプール弁を示す断面図である。 図1のスプール弁に備わるスプールを斜め上から見た斜視図である。 図2のスプールを軸線まわりに90度回転させてみた斜視図である。 図2のスプールを正面から見た正面図である。 図4のスプールを切断線V-Vで切断して見た断面図である。 図1のスプール弁におけるスプールの動きを示す図であり、(a)はスプールが連通位置に位置する状態を示す図であり、(b)はスプールが閉位置に位置する状態を示す図であり、(c)はスプールの第1ノッチが第1ポートに到達した状態を示す図である。 図1のスプール弁におけるスプールの動きを示す図であり、(a)はスプールの第3ノッチが1ポートに到達した状態を示す図であり、(b)はスプールの第4ノッチが第1ポートに到達した状態を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態のスプール弁1及びスプール2について前述する図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明するスプール弁1及びスプール2は、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
<スプール弁>
図1に示すスプール弁1は、図示しない液圧回路に備わっている。そして、スプール弁1は、液圧回路を流れる液体の一例である作動液(例えば、油又は水)の流れを制御する。更に詳細に説明すると、スプール弁1は、バルブブロック11と、スプール2と、ばね機構13とを備えている。
<バルブブロック>
バルブブロック11は、弁孔11aと、第1ポート11bと、第2ポート11cと、を有している。弁孔11aは、所定の軸L1に沿って延在している。そして、弁孔11aは、軸L1が延在する軸方向一方が開口している。第1ポート11b及び第2ポート11cの各々は、弁孔11aに繋がっている。更に詳細に説明すると、第1ポート11b及び第2ポート11cの各々は、弁孔11aの内周面に形成されている。そして、第1ポート11b及び第2ポート11cは、軸方向に間隔をあけて配置されている。なお、本実施形態において、第2ポート11cは、弁孔11aにおいて第1ポート11bより開口側に位置している。そして、弁孔11aの内周面には、2つのポート11b,11cの間に凹所11fが形成されている。凹所11fは、弁孔11aの内周面において周方向全周にわたって形成されている。
<スプール>
スプール2は、図2乃至図4に示すように所定方向である弁軸方向に延在している。そして、スプール2は、ランド部21,22と、凹部23とを有している。更に詳細に説明すると、スプール2は、円筒状に形成されており、スプール2の弁軸L2が弁軸方向に延在している。ランド部21,22は、スプール2において半径方向に突出している。また、ランド部21,22は、スプール2において弁軸方向に間隔をあけて配置されている。また、凹部23は、ランド部21,22の1つである第1ランド部21の弁軸方向一方に隣接するように形成されている。スプール2は、本実施形態において2つのランド部21,22を有している。そして、2つのランド部21,22は、スプール2の両端部に夫々形成されている。また、凹部23は、ランド部21,22の間であってスプール2の中間部分に形成されている。
第1ランド部21は、ラウンド溝30と、複数のノッチ31~34を有している(図5も参照)。図1に示すようにラウンド溝30は、第1ランド部21において凹部23に開口し、且つ弁軸方向他方側に凹むように形成されている。更に詳細に説明すると、ラウンド溝30は、第1ランド部21の凹部23に臨む面、即ち弁軸方向一方側の面(以下、「一端面」という)に形成されている、そして、ラウンド溝30は、一端面から弁軸方向他方側に凹んでいる。また、ラウンド溝30は、第1ランド部21の外周面から半径方向内側に離して形成されている。そして、ラウンド溝30は、第1ランド部21の一端面において周方向全周にわたって形成されている。本実施形態においてラウンド溝30は、円環状に形成されている。
<ノッチ>
複数のノッチ31~34は、図2及び3に示すように第1ランド部21の外周面に形成されている。更に詳細に説明すると、複数のノッチ31~34は、第1ランド部21の外周面において間隔をあけて配置されている。そして、複数のノッチ31~34は、互いに異なる形状の第1乃至第4ノッチ31~34が含まれている。そして、第1乃至第4ノッチ31~34の各々は、以下のような形状を有している。
<第1ノッチ>
第1ノッチ31は、図1に示すように2つの流路部31a,31bを有している。第1ノッチ31は、第1ランド部21において複数形成されている(図2及び3参照)。第1ノッチ31は、本実施形態において第1ランド部21に4つ形成されており、周方向に互いに間隔をあけて配置されている(図5参照)。
第1流路部31aは、第1ランド部21の外周面に形成される溝部である。第1流路部31aは、凹部23から弁軸方向他方側に離れている。即ち、第1流路部31aは、第1ランド部21の一端面から弁軸方向他方側に離して形成されている。更に詳細に説明すると、第1流路部31aは、弁軸方向に延在している。また、第1流路部31aの弁軸方向両端部は弁軸方向に閉じられている。即ち、第1流路部31aの両端部は、第1ランド部21の各端部まで延在していない。本実施形態において、第1流路部31aの両端部は、半円状に形成されている。更に、第1流路部31aの底面31dは、凹部23に向かうにつれて半径方向内側に傾斜している。即ち、第1流路部31aは、テーパ状に形成されている。
第2流路部31bは、第1ランド部21の外周面に形成される孔部である。更に詳細に説明すると、第2流路部31bは、第1流路部31aの弁軸方向一方側の端部に対応させて形成されている。また、第2流路部31bは、第1流路部31aの底面31dから半径方向内方に延在している。そして、第2流路部31bは、図1及び5に示すように第1ランド部21のラウンド溝30に開口している。第2流路部31bは、本実施形態においてスプール2の弁軸L2に向かって延在している。そして、第2流路部31bは、ラウンド溝30の半径方向外側の周面にて開口している。
また、第2流路部31bの開口面積は、第1流路部31aの断面積より大きくなっている。第1流路部31aの断面積は、第1流路部31aの延在方向に直交する仮想平面でスプール2を切断した際の溝部における断面の面積である。第1流路部31aの断面積は、例えば第2流路部31bの軸線を含み且つ第1流路部31aの延在方向に直交する仮想平面でスプール2を切断した際の溝部における断面の面積である。更に詳細に説明すると、第1流路部31aの断面積は、前述する仮想平面でスプール2を切断した断面において、仮想延長面2bと、第1流路部31aの側面31cと、第1流路部31aの底面31dとで囲まれた領域の面積である。なお、仮想延長面2bは、スプール2の外周面の第1流路部31a上にも延びていると仮定した際の仮想曲面である。
<第2ノッチ>
第2ノッチ32は、図2乃至4に示すように第1ノッチ31と同様に2つの流路部32a,32bを有している。そして、第2ノッチ32は、何れかの第1ノッチ31に隣接するように第1ランド部21の外周面に形成されている。第2ノッチ32は、本実施形態において2つ形成されている。そして、2つの第2ノッチ32は、弁軸L2に対して対称に位置している。更に、2つの第2ノッチ32は、2つの第1ノッチ31の各々の周方向一方側に夫々隣接している。
2つの流路部32a,32bは、第1ノッチ31の2つ流路部31a,31bと類似している。ただし、以下の点で異なっている。即ち、第1流路部32aもまた第1ランド部21の外周面に形成される溝部であるが、第1ノッチ31の第1流路部31aより弁軸方向において短い。即ち、第1ノッチ31の第1流路部31aは、第2ノッチ32の第1流路部32aより弁軸方向他方側に延在している。更に詳細に説明すると、第1流路部32aの弁軸方向一方側の端部が第1ノッチ31の第1流路部31aの弁軸方向一方側の端部と弁軸方向において位置が一致している。他方、第1流路部32aは、第1ノッチ31の第1流路部31aより短尺に形成されている。
<第3ノッチ>
第3ノッチ33は、図2乃至図4に示すように第1ランド部21の外周面において切欠き状に形成されている。即ち、第3ノッチ33は、凹部23に開口している。また、第3ノッチ33の一部分は、第1ランド部21の周方向に見て他のノッチ31,32,34と重なるように形成されている。即ち、第3ノッチ33の一部分の位置が弁軸方向において他のノッチ31,32,34の位置と重なる。また、第3ノッチ33は、第4ノッチ34より弁軸方向他方側に延在している。更に詳細に説明すると、第3ノッチ33は、第1ランド部21の一端面から弁軸方向他方側に延在している。即ち、第3ノッチ33の弁軸方向一方側が凹部23に開口し、第3ノッチ33の弁軸方向他方側が閉じている。また、第3ノッチ33の弁軸方向他方側の部分が第1ランド部21の周方向に見て他のノッチ31,32,34と重なるように形成されている(図5参照)。なお、第3ノッチ33は、図2乃至図4に示すように本実施形態において以下のように形成されている。即ち、第3ノッチ33の弁軸方向一方側の部分は矩形状に形成され、第3ノッチ33の弁軸方向他方側の部分は半円状に形成されている。また、第3ノッチ33の弁軸方向一方側の部分は、第1ノッチ31及び第2ノッチ32の第1流路部31a,32aより幅広に形成されている。更に、第3ノッチ33の底面33aは、弁軸方向他方側の部分においてテーパ状に形成されている。即ち、第3ノッチ33の底面33aは、弁軸方向一方に向かうにつれて半径方向内方に向かって傾斜している。それ故、第3ノッチ33の断面積は、弁軸方向他方に進むにつれて小さくなっている。ここで、第3ノッチ33の断面積は、第3ノッチ33の延在方向に直交する仮想平面で切断した断面の面積である。また、第3ノッチ33は、図5に示すように第1ランド部21の外周面に2つ形成されている。2つの第3ノッチ33は、弁軸L2に対して対称に位置している。更に、2つの第3ノッチ33は、第2ノッチ32が隣接する第1ノッチ31と別の第1ノッチ31各々の周方向一方側に夫々隣接している。即ち、2つの第3ノッチ33は、2つの第2ノッチ32に対して弁軸L2周りに90度ずらして配置されている。なお、第1乃至第3ノッチ31~33の弁軸L2周りにおける配置は、前述する配置に限定されない。
<第4ノッチ>
第4ノッチ34もまた、第1ランド部21の外周面において切欠き状に形成されている。そして、第4ノッチ34は、凹部23に開口している。また、第4ノッチ34は、第3ノッチ33より幅広に形成されている。更に詳細に説明すると、第4ノッチ34は、第1ランド部21の一端面から弁軸方向他方側に延在している。そして、第4ノッチ34の弁軸方向一方側が凹部23に開口し、第4ノッチ34の弁軸方向他方側が閉じている。また、第4ノッチ34は、第3ノッチ33より弁軸方向において短く形成されている。なお、第4ノッチ34は、本実施形態において以下のように形成されている。第4ノッチ34は半円状に形成されている。また、第4ノッチ34の底面34aは、平坦に形成されている。更に、第4ノッチ34は、図5に示すように第1ランド部21の外周面に2つ形成されている。そして、2つの第4ノッチ34は、弁軸L2に対して対称に位置している。更に、周方向において、夫々の第4ノッチ34は、第1ノッチ31を挟んで、第3ノッチ33の反対側に配置されている。
<連通溝>
連通溝35は、図2乃至4に示すように第1ランド部21において複数形成されている。連通溝35は、本実施形態において第1ランド部21に4つ形成されており、周方向に互いに間隔をあけて配置されている。また、連通溝35は、弁軸方向に延在している。そして、連通溝35は、複数のノッチ31~34より弁軸方向他方側に延在している。また、連通溝35は、弁軸方向両端部が閉じられている。更に詳細に説明すると、連通溝35は、第1ランド部21の外周面に形成される溝部である。そして、連通溝35は、凹部23から弁軸方向他方側に離れている。即ち、連通溝35は、第1ランド部21の一端面から弁軸方向他方側に離して形成されている。連通溝35は、本実施形態において以下のように形成されている。即ち、連通溝35は、弁軸方向に長尺な短冊状に形成されている。そして、連通溝35の弁軸方向両端部が半円状に形成されている。そして、連通溝35の弁軸方向一方側の端部は、第1流路部31a,32aの弁軸方向一方側の端部と軸線方向において一致している。そして、連通溝35は、第1流路部31a,32aより長尺に形成されている。更に、連通溝35は、図5に示すように第1ランド部21の外周面に4つ形成されている。そして、連通溝35は、周方向において互いに隣接する第1ノッチ31及び第2ノッチ32を周方向両側から挟むように夫々配置されている。
このように構成されているスプール2は、バルブブロック11の弁孔11aに摺動可能に挿入されている。更に詳細に説明すると、スプール2は、第1ランド部21を弁孔11aの底側に配置させて弁孔11aに摺動可能に挿入されている。そして、第1乃至第4ノッチ31~34及び連通溝35は、スプール2の位置に応じて第1ポート11bに接続されるように配置される。また、凹部23は、第2ポート11cに常時接続されるように配置されている。また、スプール2は、弁孔11aの底と第1ランド部21との間に第1パイロット室11iを形成し、第2ランド部22より開口側に第2パイロット室11jを形成している。各室11i,11jには、第1パイロット圧及び第2パイロット圧が導かれている。
<ばね機構>
ばね機構13は、第2パイロット圧に抗する方向にスプール2を付勢している。即ち、ばね機構13は、スプール2を弁軸方向一方に付勢する。更に詳細に説明すると、圧縮コイルばね13bは、スプール2に連結されているロッド13aを軸方向一方に付勢している。そして、ばね機構13には、キャップ14が被せられている。即ち、キャップ14は、ばね機構13と共に弁孔11aの開口に被せられている。
<スプール弁の動作>
以下では、図6(a)~(c)及び図7(a),(b)を参照しながらスプール弁1におけるスプール2の動作が説明される。なお、図6(a)~(c)及び図7(a),(b)では、説明の便宜上、各ノッチ31~34及び連通溝35の位置を変えて記載している。
スプール弁1では、第1及び第2パイロット圧の差圧に応じてスプール2の位置が変わる。第1及び第2パイロット圧の差圧がばね機構13の付勢力に応じた所定値以下の状態において、スプール2は図6(a)に示す連通位置に位置する。この状態では、第1乃至第4ノッチ31~34の全てが第1ポート11bより軸方向一方側に位置している。それ故、第1乃至第4ノッチ31~34の全てが第1ポート11bから遮断されている。他方、連通溝35は、他のノッチ31~34より弁軸方向他方側に延在しているので、所定方向他方側に位置する第1ポート11bに接続される。即ち、連通溝35の弁軸方向他方側の部分が第1ポート11bに接続され、且つ連通溝35の弁軸方向一方側の部分が凹所11fに接続されている。これにより、第1ポート11bと第2ポート11cが複数の連通溝35、凹所11f、及び凹部23によって接続される。これにより、連通位置においては、連通溝35によって複数のノッチ31~34を介さず2つのポート11b,11cを繋ぐことができる。
他方、第1及び第2パイロット圧の差圧が所定値を超えると、付勢力に抗してスプール2が軸方向他方へと移動する。そして、スプール2がやがて図6(b)に示す閉位置へと達する。閉位置では、第1乃至第4ノッチ31~34の全てが第1ポート11bより軸方向一方側に位置している。即ち、第1乃至第4ノッチ31~34の全てが第1ポート11bから遮断されている状態が維持される。更に、連通溝35の弁軸方向一方側の端部が凹所11fより軸方向他方側に位置する。これにより、連通溝35もまた第1ポート11bから遮断される。これにより、第1ポート11b及び第2ポート11cとの間が閉じられる。
第1及び第2パイロット圧の差圧が更に大きくなると、スプール2が閉位置から更に軸方向他方側に移動する。そして、スプール2は、図6(c)に示す開位置に達する。開位置では、まず第1ノッチ31の第1流路部31aが第1ポート11bに達する。これにより、第1ノッチ31が第1ポート11bと繋がる。これにより、第1ポート11bと第2ポート11cとが第1ノッチ31、ラウンド溝30、及び凹部23を介して接続される。そうすると、第1ポート11bと第2ポート11cとの間で作動油が流れる。例えば、第1ポート11bから第2ポート11cに作動液が流れる場合、作動液は、第1ポート11bから第1ノッチ31の第1流路部31aに流れ込む。その後、作動液は、第2流路部31bを通ってラウンド溝30に導かれる。更に、作動液は、ラウンド溝30から凹部23を介して第2ポート11cに導かれる。スプール2では、第2流路部31bの開口面積が第1流路部31aの断面積より大きい。それ故、第1流路部31a及び第2流路部31bは、第1ノッチ31において二段の絞りを形成することによって第1ノッチ31の断面積(スプール弁1において流路面積)を凹部23に向かって緩やかに拡大させる。これにより、第1ノッチ31から凹部23に作動液が流れ出る際に生じる流れの乱れを抑制することができる。これにより、流れの乱れに伴って発生する異音等の発生を抑制できる。また、スプール2では、第2流路部31bからラウンド溝30を介して凹部23に流体を流すので、第2流路部31b、ラウンド溝30、及び凹部23という順序で断面積を緩やかに拡大させることができる。これにより、第1ノッチ31から凹部23に流れ出る際に生じる流れの乱れの抑制効果を更に向上させることができる。
また、開位置を含む連通位置以外では、連通溝35の両端部が閉じられているので、スプール2を閉位置より所定方向移動させた際も所定方向一方側にある第1ポート11bに対して連通溝35を閉じたままにできる。それ故、連通位置以外では、連通溝35を介さず第1及び第2ノッチ31,32を介して2つのポート11b,11cを繋ぐことができる。それ故、連通位置での2つのポート11b,11cの接続と、それ以外の位置での前述するような効果を達成することができる。
第1及び第2パイロット圧の差圧が更に大きくなると、第1ノッチ31の次に第2ノッチ32の第1流路部32aが第1ポート11bに達する。そうすると、第1ノッチ31に加えて第2ノッチ32も第1ポート11bと繋がる。このようにスプール2は、スプール2を移動させることによって、第1ポート11bに対して第1ノッチ31及び第2ノッチ32を順に繋げることができる。これにより、流す流量を段階的に増加させることができる。これにより、作動液の流れの乱れを抑制しつつ作動液の流量を確保することができる。なお、第2ノッチ32もまた、第1ノッチ31と同様に流れの乱れを抑制する効果等を奏する。
第1及び第2パイロット圧の差圧が更に大きくなると、第2ノッチ32の次に第3ノッチ33が第1ポート11bに達する(図7(a)参照)。そうすると、第1ノッチ31及び第2ノッチ32に加えて第3ノッチ33も第1ポート11bと繋がる。第3ノッチ33は、切欠き状に形成されているので、第1及び第2ノッチ31,32より大きな流量を流し且つ制御することができる。また、第3ノッチ33は、第1及び第2ノッチ31,32と少なくとも一部分が重なっているので、流量制御時の流量変化を滑らかにすることができる。更に、本実施形態では、第3ノッチ33の断面積が弁軸方向に進むにつれて小さくなるようにテーパ状に形成されている。それ故、スプール2を移動させた際、第3ノッチ33が第1ポート11bに接続された直後からその後において流路面積が緩やかに変化する。それ故、スプール弁1の制御性を向上させることができる。
第1及び第2パイロット圧の差圧が更に大きくなると、第3ノッチ33の次に第4ノッチ34が第1ポート11bに達する(図7(b)参照)。そうすると、全てのノッチ31~34が第1ポート11bと繋がる。第4ノッチ34は、第3ノッチ33より幅広く開口しているので、より多くの作動液を凹部23に流すことができる。これにより、スプール2が移動して第4ノッチ34が第1ポート11bに繋がることによって、大きな流量の作動液を第1ポート11bから第2ポート11cに流出させることができる。特に、本実施形態の第4ノッチ34では、底面34aが平坦に形成されているので、より多くの流体を流すことができる。
<その他の実施形態>
本実施形態のスプール2では、第1ランド部21に各種ノッチ31~34及び連通溝35が形成されているが、それら全てが形成されている必要はない。第1ランド部21には、第1ノッチ31及び第2ノッチ32の少なくとも一種類が複数形成されていればよい。また、第1ノッチ31及び第2ノッチ32の各々は、2つの流路部31a,31b,32a,32bを有しているが、流路部を3つ以上有していてもよい。また、第1流路部31a,32aの延在方向は、弁軸方向に限定されず、弁軸方向に対して、傾く方向であってもよい。
また、スプール2において、第2ランド部22も必ずしも形成されている必要はなく、また2つのランド部21,22以外のランド部が形成されてもよい。更に、ランド部21には必ずしもラウンド溝30が形成されている必要はない。例えば、第2流路部31b,32bが第1流路部31a,32aから弁軸方向一方に向かうにつれて半径方向内側に傾斜させるように形成される。これにより、第2流路部31b,32bが凹部23に直接開口するようになる。
1 スプール弁
2 スプール
11 バルブブロック
11a 弁孔
11b 第1ポート
11c 第2ポート
21 第1ランド部
23 凹部
30 ラウンド溝
31 第1ノッチ
31a 第1流路部
31b 第2流路部
32 第2ノッチ
32a 第1流路部
32b 第2流路部
33 第3ノッチ
34 第4ノッチ
34a 底面
35 連通溝

Claims (9)

  1. 所定方向に延在するスプールであって、
    複数のノッチが形成されるランド部と、
    前記ランド部の所定方向一方に隣接する凹部とを備え、
    前記ノッチは、前記凹部から離れている第1流路部と、前記凹部側に位置する第2流路部とを少なくとも有し、
    前記第1流路部は、前記ランド部の外周面に形成される溝部であり、
    前記第2流路部は、前記ランド部の外周面に形成される孔部であり、
    前記孔部の開口面積は、前記溝部の断面積より大きくなっている、スプール。
  2. 前記ランド部は、前記凹部に開口し、且つ所定方向他方側に凹むラウンド溝を有し、
    前記孔部は、前記ラウンド溝に開口している、請求項1に記載のスプール。
  3. 前記複数のノッチは、第1ノッチ及び第2ノッチを有し、
    前記第1ノッチの前記第1流路部は、前記第2ノッチの前記第1流路部より所定方向他方側に延在している、請求項1又は2に記載のスプール。
  4. 前記複数のノッチは、前記凹部に開口する切欠き状の第3ノッチを有し、
    前記第3ノッチは、前記ランド部の周方向に見て他の前記ノッチと一部が重なるように形成されている、請求項1乃至3の何れか1つに記載のスプール。
  5. 前記第3ノッチは、所定方向他方側に進むにつれて断面積が小さくなるようにテーパ状に形成されている、請求項4に記載のスプール。
  6. 前記複数のノッチは、前記凹部に開口する切欠き状の第4ノッチを有し、
    前記第3ノッチは、前記第4ノッチより所定方向他方側に延在し、
    前記第4ノッチは、前記第3ノッチより幅広く開口している、請求項4又は5に記載のスプール。
  7. 前記第4ノッチの底面は、平坦に形成されている、請求項6に記載のスプール。
  8. 前記ランド部には、前記複数のノッチより所定方向他方側に延在し、且つ所定方向両端部が閉じている連通溝が形成されている、請求項1乃至7の何れか1つに記載のスプール。
  9. 第1ポートと、第2ポートと、前記第1ポートと前記第2ポートの各々が繋がる弁孔とを有しているバルブブロックと、
    前記弁孔に摺動可能に挿入される請求項1乃至8の何れか1つに記載のスプールと、備え、
    前記スプールは、前記ランド部が前記第1ポートに臨み且つ前記凹部が前記第2ポートに臨むように前記弁孔に挿入されている、スプール弁。
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