JP2022090474A - エアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法および検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エアセクションにおけるパンタグラフを経由したトロリ線の短絡を検出する。【解決手段】第1の電源供給系11Aに接続された第1のトロリ線12Aの給電区間と、第2の電源供給系11Bに接続された第2のトロリ線12Bの給電区間とに第1、第2の電気鉄道車両13A、13Bを走行させる工程と、第1、第2のトロリ線12A、12Bとが並行するエアセクションASにおいて、第1、第2のトロリ線12A、12Bにパンタグラフ14が接触した状態で第1の電気鉄道車両13Aを走行させる工程と、エアセクションAS外で第2のトロリ線12Bから第2の電気鉄道車両13Bへ電源を供給する工程と、第1、第2の電源供給系11A、11Bと、第1、第2の電気鉄道車両13A、13Bとを流れる電流を測定する工程と、第1の電気鉄道車両の舟体を流れる電流を推定する工程とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、エアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法および検出装置に関する。
変電所から電気鉄道車両へ電源を供給する一の給電区間と、前記一の給電区間に隣接する他の給電区間との間には、前記一の給電区間に接続されたトロリ線と、他の給電区間に接続されたトロリ線とを並行して配置したエアセクションと呼ばれる給電区間が設けられる。
図8は、前記エアセクションにおける電気鉄道車両のパンタグラフ(より具体的にはその舟体)とトロリ線との位置関係の例を示す。
符号10は変電所で、この変電所10は、第1の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Aと第2の電源供給系11Bとに各々電源(例えば直流1.5kV)を供給している。前記第1の電源供給系11Aの端部には、エアセクションを構成するトロリ線12Aが接続され、前記第2の電源供給系11Bの端部には、エアセクションを構成するトロリ線12Bが接続されている。各トロリ線12A、12Bは、一端から他端へ向かって、地上高が高くなるように傾斜して敷設されている。
符号10は変電所で、この変電所10は、第1の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Aと第2の電源供給系11Bとに各々電源(例えば直流1.5kV)を供給している。前記第1の電源供給系11Aの端部には、エアセクションを構成するトロリ線12Aが接続され、前記第2の電源供給系11Bの端部には、エアセクションを構成するトロリ線12Bが接続されている。各トロリ線12A、12Bは、一端から他端へ向かって、地上高が高くなるように傾斜して敷設されている。
前記第1、第2の電源供給系11A、11Bには、一台の電気鉄道車両13が図中左から右へ向かって進行しており、(a)(b)(c)(d)(e)は、前記電気鉄道車両13が進行に伴って移動する各地点の位置(図8の左右方向への座標)を示している。
前記エアセクションを電気鉄道車両13が進行すると、図8の(a)(b)(c)(d)(e)の各位置における、トロリ線12A、12Bと電気鉄道車両13のパンタグラフ(舟体)14との位置関係は、図9のように変化する。
(a)の位置では、進行方向前方側のトロリ線12Bの先端が図中左側へ徐々に高くなっているため、第1の電源供給系11Aのトロリ線12Aが舟体14に接触し、第2の電源供給系11Bのトロリ線12Bが舟体14から離れた位置にある。ここで、トロリ線12Bと舟体14との間には、アークが発生しない程度に充分な距離があるものとする。
(b)の位置では、トロリ線12Bが(a)の位置より低いため、舟体14に接近し、アークが発生して放電することがある。なおトロリ線12Aは、低い位置にあって、舟体14に接触している。
(a)の位置では、進行方向前方側のトロリ線12Bの先端が図中左側へ徐々に高くなっているため、第1の電源供給系11Aのトロリ線12Aが舟体14に接触し、第2の電源供給系11Bのトロリ線12Bが舟体14から離れた位置にある。ここで、トロリ線12Bと舟体14との間には、アークが発生しない程度に充分な距離があるものとする。
(b)の位置では、トロリ線12Bが(a)の位置より低いため、舟体14に接近し、アークが発生して放電することがある。なおトロリ線12Aは、低い位置にあって、舟体14に接触している。
(c)の位置では、トロリ線12A、12Bがほぼ同じ高さの低い位置にあるので、トロリ線12A、12Bのいずれもが舟体14に接触している。
(d)の位置では、トロリ線12Aが(c)の位置より高いため、舟体14から僅かに離れていることから、アークが発生して放電することがある。なおトロリ線12Bは舟体14に接触している。
(e)の位置では、トロリ線12Aがさらに高い位置にあるため、トロリ線12Aと舟体14との間に十分な距離があり、アークが発生することはない。
(d)の位置では、トロリ線12Aが(c)の位置より高いため、舟体14から僅かに離れていることから、アークが発生して放電することがある。なおトロリ線12Bは舟体14に接触している。
(e)の位置では、トロリ線12Aがさらに高い位置にあるため、トロリ線12Aと舟体14との間に十分な距離があり、アークが発生することはない。
図8の例の送電系では、一の変電所10から複数の電源供給系へ送電していたが、実際の送電系では、特定の変電所への負荷の集中を防止し、あるいは、電気鉄道車両13への継続的な給電を担保する目的で、複数の変電所から複数の電源供給系へ送電している。
図10は、第1~第3の変電所10A、10B、10Cから、第1および第2の電源供給系11A、11Bへ電源供給する場合の電源供給系統を示している。
ここで、第1の電源供給系11Aと、第2の電源供給系11BとのエアセクションAS内となる(f)の位置に電気鉄道車両13Aが停止すると、その舟体14との接触あるいはアーク放電によって、並行するトロリ線12A、12Bは、これら並行に敷設された給電区間となるエアセクションASにおいて、舟体14を介して短絡状態となることがある。
図10は、第1~第3の変電所10A、10B、10Cから、第1および第2の電源供給系11A、11Bへ電源供給する場合の電源供給系統を示している。
ここで、第1の電源供給系11Aと、第2の電源供給系11BとのエアセクションAS内となる(f)の位置に電気鉄道車両13Aが停止すると、その舟体14との接触あるいはアーク放電によって、並行するトロリ線12A、12Bは、これら並行に敷設された給電区間となるエアセクションASにおいて、舟体14を介して短絡状態となることがある。
さらに、この短絡状態で第2の電源供給系11Bを第2の電気鉄道車両13Bが力行していると、図10に矢印で示すように、この第2の鉄道車両13Bへの給電のため、前記エアセクションASを経由して、第1の電源供給系11A~第2の電源供給系11Bへ継続して過大な電流が流れ、そのジュール熱によって第1の電源供給系11A、第2の電源供給系11Bのき電線やトロリ線が溶断に到ることがあり得る。
この短絡の原因となるアークの発生を検出する技術に関連して、特許文献1、2が提案されている。
しかしながら、特許文献1、2には、単に舟体とトロリ線との間に発生するアークを検出する技術が開示されているに過ぎない。
したがって、エアセクションにおけるトロリ線と舟体とを経由する短絡そのものを確実に検出する技術は未だ提案されていなかった。
したがって、エアセクションにおけるトロリ線と舟体とを経由する短絡そのものを確実に検出する技術は未だ提案されていなかった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、エアセクションにおける短絡を判定することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願にかかるエアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法は、第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線から電源供給可能な給電区間と、該第1の電源供給系とは異なる第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線から電源供給可能な給電区間とに第1の電気鉄道車両と第2の電気鉄道車両とを走行させる工程と、前記第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線と、前記第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線とが所定の距離にわたって互いに電気的に絶縁された状態で並行して配置されたエアセクションにおいて、前記第1、第2のトロリ線の少なくともいずれかにパンタグラフの舟体が接触した状態で第1の電気鉄道車両を走行させる工程と、前記エアセクション以外の区間で第2のトロリ線から第2の電気鉄道車両のパンタグラフへ電源を供給する工程と、前記第1の電源供給系と、前記第2の電源供給系と、前記第1の電気鉄道車両と、前記第2の電気鉄道車両と、のそれぞれを流れる電流を測定する工程と、測定された電流値から前記第1の電気鉄道車両の舟体を流れる電流を推定する工程とを有することを特徴とする。
また、本願にかかるエアセクションにおけるトロリ線短絡検出装置は、第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線から電源供給可能な給電区間と、該第1の電源供給系とは異なる第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線から電源供給可能な給電区間とを有し、前記第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線と、前記第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線とが所定の距離にわたって互いに電気的に絶縁された状態で並行して配置されたエアセクションに在線する鉄道車両のパンタグラフの舟体の短絡を検出するシステムであって、前記第1の電源供給系と、前記第2の電源供給系と、前記エアセクションに在線する第1の電気鉄道車両と、前記第1、第2のトロリ線の少なくともいずれかの前記エアセクション外の区間に在線する第2の電気鉄道車両とのそれぞれを流れる電流を測定する電流検出部と、測定された電流値から前記第1の電気鉄道車両の舟体を流れる電流を推定する制御部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、エアセクションに在線する電気鉄道車両のパンタグラフの舟体を経由する短絡の検出が可能となる。
図1~図3を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。なお、図中図10と共通の構成要素には同一符号を付し、個々の構成要素についての説明の一部を省略する。
この第1実施形態では、変電所への負荷の集中を防止し、あるいは、電気鉄道車両への継続的な給電を担保する目的で、第1~第3の変電所10A、10B、10Cから複数の電源供給系へ電源を供給することが可能な構成を採用している。
第2の変電所10Bは、第1の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Aへ電源を供給するとともに、第1の電源供給系11Aとは異なる第2の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Bにも電源を供給することが可能に構成され、スイッチの開閉によって、前記第1の電源供給系11A、第2の電源供給系11Bへの電源の供給、停止を切り替えることができる。
この第1実施形態では、変電所への負荷の集中を防止し、あるいは、電気鉄道車両への継続的な給電を担保する目的で、第1~第3の変電所10A、10B、10Cから複数の電源供給系へ電源を供給することが可能な構成を採用している。
第2の変電所10Bは、第1の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Aへ電源を供給するとともに、第1の電源供給系11Aとは異なる第2の電源供給系(より具体的にはそのき電線)11Bにも電源を供給することが可能に構成され、スイッチの開閉によって、前記第1の電源供給系11A、第2の電源供給系11Bへの電源の供給、停止を切り替えることができる。
また、前記第2の変電所10Bから電源の供給を受ける第1の電源供給系11Aには、スイッチの開閉により、第1の変電所10Aからも電源を供給することができる。この第1の変電所10Aは、スイッチの開閉により、前記第1の電源供給系11A、第2の電源供給系11Bとは異なる第3の電源供給系11Cにも電源を供給することができるよう構成されている。
また前記第3の変電所は、スイッチの切り替えにより、前記第1~第3の電源供給系11A~11Cとは異なる第4の電源供給系11Dにも電源を供給することができるよう構成されている。
また前記第3の変電所は、スイッチの切り替えにより、前記第1~第3の電源供給系11A~11Cとは異なる第4の電源供給系11Dにも電源を供給することができるよう構成されている。
さらに、前記第1~第3の変電所10A~10Cから第1~第4の電源供給系11A~11Dとへ向かう送電線には、それぞれ電流検出部15が設けられている。この電流検出部15には、例えば、電線の周囲に設けた分割可能なコイルに生じる磁界によって該電線を流れる電流を測定するクランプメータが採用されている。このクランプメータは、既設の電線への非接触での取り付けの容易さから電流センサとして採用されているが、この電流センサとして、送電線等に直接接続されて電流を測定する電流計を採用しても良い。なお、説明の便宜上、図1、2にあっては、エアセクションASにおける短絡の検出に直接利用される電流検出部としての送電側センサに15A~15Dの符号を付して区別し、電流検出部としての車両側センサに15E~15Gの符号を付して区別する。
前記第1の変電所10Aは、第1の電源供給系11Aに直流電源を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Aが設けられている。
前記第2の変電所10Bは、第1の電源供給系11Aに直流電源を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Bが設けられている。また第2の変電所10Bは、第2の電源供給系11Bに直流電流を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Cが設けられている。
前記第3の変電所10Cは、第2の電源供給系11Bに直流電源を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Dが設けられている。また第3の変電所10Cは、前記第1、第2の電源供給系11A、11Bとは異なる第4の電源供給系11Dに直流電源を供給している。
なお前記変電所10A~10Cと、電源供給系11A~11Dの間には、それぞれスイッチが設けられていて、それぞれへの給電、停止を切り替えることができるよう構成されている。
前記第2の変電所10Bは、第1の電源供給系11Aに直流電源を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Bが設けられている。また第2の変電所10Bは、第2の電源供給系11Bに直流電流を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Cが設けられている。
前記第3の変電所10Cは、第2の電源供給系11Bに直流電源を供給し、その経路の送電線には、送電側センサ15Dが設けられている。また第3の変電所10Cは、前記第1、第2の電源供給系11A、11Bとは異なる第4の電源供給系11Dに直流電源を供給している。
なお前記変電所10A~10Cと、電源供給系11A~11Dの間には、それぞれスイッチが設けられていて、それぞれへの給電、停止を切り替えることができるよう構成されている。
前記第1の電源供給系11Aは、第1のトロリ線12Aに電源を供給し、前記第2の電源供給系11Bは、第2のトロリ線12Bに電源を供給している。また、第1のトロリ線12Aの端部と、第2のトロリ線12Bの端部とは、互いに距離をおいて並列に配置されてエアセクションASを構成している。なおトロリ線12A、12Bは、舟体14の部分的な摩耗の防止の見地から、電気鉄道車両の進行方向に対して斜めに敷設されているから、前記「並列」の意味は、必ずしも物理的に「平行」に配置されていることを意味するものではない。
図示例では、前記エアセクションASに第1の電気鉄道車両13Aが在線し、前記第2のトロリ線12Bの給電領域に第2の電気鉄道車両13Bが在線し、前記第1のトロリ線12Aの給電領域に第3の電気鉄道車両13Cが在線している。これら第1~第3の電気鉄道車両13A~13Cには、それぞれ車両側センサ15E~15Gが設けられて、パンタグラフ(舟体)14から集電して各電気鉄道車両13A~13Cの各々へ流れる電流を検出している。
図示例では、前記エアセクションASに第1の電気鉄道車両13Aが在線し、前記第2のトロリ線12Bの給電領域に第2の電気鉄道車両13Bが在線し、前記第1のトロリ線12Aの給電領域に第3の電気鉄道車両13Cが在線している。これら第1~第3の電気鉄道車両13A~13Cには、それぞれ車両側センサ15E~15Gが設けられて、パンタグラフ(舟体)14から集電して各電気鉄道車両13A~13Cの各々へ流れる電流を検出している。
前記送電側センサ15A~15D、車両側センサ15E~15Gにより検出された電流データは、これらのデータからエアセクションASにおける短絡を検出する制御部16に供給される。なお制御部16における短絡の検出において実行される処理機能については後述する。
また前記制御部16には、電気鉄道車両13A~13Cの位置を検出する位置検出部17が接続されている。この位置検出部17は、例えば、信号制御に利用される閉鎖区間の情報の解析、線路沿いに配置された地上子の電気鉄道車両13A~13Cによる検出信号の解析、さらには、GPS信号等を利用して、電気鉄道車両13A~13Cの位置を検出し、前記制御部16へ供給する。
また前記制御部16には、電気鉄道車両13A~13Cの位置を検出する位置検出部17が接続されている。この位置検出部17は、例えば、信号制御に利用される閉鎖区間の情報の解析、線路沿いに配置された地上子の電気鉄道車両13A~13Cによる検出信号の解析、さらには、GPS信号等を利用して、電気鉄道車両13A~13Cの位置を検出し、前記制御部16へ供給する。
前記センサ15A~15Gにより、例えば、図2に示すようなレベルの電流が検出される。
前記制御部16は、車両の運行についての情報を管理するホストコンピュータ、車両運行指令所、あるいは、前記変電所10A~10C、電気鉄道車両13A~13Cの少なくともいずれかに設けられたローカルコンピュータの機能として実現することができる。また、前記送電側センサ15A~15D、車両側センサ15E~15Gにより検出された電流データ、および、位置検出部17により検出された位置データは、有線通信、無線通信等の手段によって前記制御部16へ送信されるよう構成されている。
前記制御部16は、車両の運行についての情報を管理するホストコンピュータ、車両運行指令所、あるいは、前記変電所10A~10C、電気鉄道車両13A~13Cの少なくともいずれかに設けられたローカルコンピュータの機能として実現することができる。また、前記送電側センサ15A~15D、車両側センサ15E~15Gにより検出された電流データ、および、位置検出部17により検出された位置データは、有線通信、無線通信等の手段によって前記制御部16へ送信されるよう構成されている。
上記第1実施形態によるトロリ線短絡検出装置の制御部により実行される処理をトロリ線短絡検出方法とともに説明する。
図1にあっては、電気鉄道車両13AがエアセクションASに在線して停止し、電気鉄道車両13Bが第2の電源供給系11Bによる給電区間を力行し、電気鉄道車両13Cが第1の電源供給系11Cによる給電区間を力行していると、電気鉄道車両13Aの停止位置により、舟体14とトロリ線12A、12Bとの接触状態は下記のようになる。
接触状態a
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12Aのみに接触し、第2のトロリ線12Bから充分に離れた状態(図9のaの状態)にあっては、舟体14を経由する電流が生じることがなく、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線12Bとの短絡は生じない。
接触状態b
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12Aに接触し、第2のトロリ線12Bに接近した状態(図9のbの状態)にあっては、舟体14と第2のトロリ線12Bとの間にアークが発生することがあり、アークが発生すると、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態c
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12A、第2のトロリ線12Bの両1方に接触した状態(図9のcの状態)にあっては、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態d
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第2のトロリ線12Bに接触し、第1のトロリ線12Aからわずかに離れた状態(図9のdの状態)にあっては、舟体14と第1のトロリ線12Aとの間にアークが発生することがあり、アークが発生すると、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態e
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第2のトロリ線12Bに接触し、第1のトロリ線12Aから充分に離れた状態(図9のeの状態)にあっては、舟体14と第1のトロリ線12Aとの間にアークが生じることがなく、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線12Bとの短絡は生じない。
図1にあっては、電気鉄道車両13AがエアセクションASに在線して停止し、電気鉄道車両13Bが第2の電源供給系11Bによる給電区間を力行し、電気鉄道車両13Cが第1の電源供給系11Cによる給電区間を力行していると、電気鉄道車両13Aの停止位置により、舟体14とトロリ線12A、12Bとの接触状態は下記のようになる。
接触状態a
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12Aのみに接触し、第2のトロリ線12Bから充分に離れた状態(図9のaの状態)にあっては、舟体14を経由する電流が生じることがなく、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線12Bとの短絡は生じない。
接触状態b
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12Aに接触し、第2のトロリ線12Bに接近した状態(図9のbの状態)にあっては、舟体14と第2のトロリ線12Bとの間にアークが発生することがあり、アークが発生すると、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態c
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第1のトロリ線12A、第2のトロリ線12Bの両1方に接触した状態(図9のcの状態)にあっては、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態d
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第2のトロリ線12Bに接触し、第1のトロリ線12Aからわずかに離れた状態(図9のdの状態)にあっては、舟体14と第1のトロリ線12Aとの間にアークが発生することがあり、アークが発生すると、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線とが短絡する。
接触状態e
第1の電気鉄道車両13Aの舟体14が第2のトロリ線12Bに接触し、第1のトロリ線12Aから充分に離れた状態(図9のeの状態)にあっては、舟体14と第1のトロリ線12Aとの間にアークが生じることがなく、第1のトロリ線12Aと第2のトロリ線12Bとの短絡は生じない。
前記センサ15A~15Gにより検出される電流をそれぞれA~Gと表現すると、前記接触状態a~eにおいて、センサ15A~15Gによりそれぞれ検出される電流A~Gの関係は、下記の通りとなる。
接触状態a
電気鉄道車両13A、13Cが変電所10A、10Bから給電されて力行していることから、下記のような関係となる。
A+B=E+F かつ
C+D=G
接触状態b
電気鉄道車両13Aの舟体14とトロリ線12Bとの間にアークが発生して、エアセクションASのトロリ線12A、12Bが舟体14を介して短絡していることから、第1の電源供給系11Aから、力行中の第2の電気鉄道車両13Bへも給電され、下記のような関係となる。なお、停止状態にある第1の電気鉄道車両13Aには、力行のための駆動モータへの給電はないが、照明、空調、制御用等の補機電流が供給されて、その電流がセンサ15Fに検出されている。
A+B≠E+Fかつ
C+D≠G
接触状態c
電気鉄道車両13Aの舟体14AがエアセクションASにおいて第1、第2のトロリ線12A、12Bの両1方に接触して短絡させることから、第1の電源供給系11Aから力行中の第2の電気鉄道車両13Bへ給電され、あるいは、第2の電源供給系11Bから力行中の第3の電気鉄道車両13Cへ給電され、下記のような関係となる。
A+B≠E+F かつ
C+D≠G
の場合と、
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
の場合とのいずれかが、あるいは同時に発生する。なおいずれの場合となるかは、電気鉄道車両13B、13Cの力行状態(負荷の大小)に応じて変化するものとする。
接触状態d
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
電気鉄道車両13Aのパンタグラフ(より具体的には舟体)14とトロリ線12Aとの間にアークが発生して、エアセクションASのトロリ線12A、12Bが舟体14を介して短絡していることから、第2の電源供給系11Bから、力行中の第3の電気鉄道車両13Cへも給電され、下記のような関係となる。
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
接触状態e
電気鉄道車両13Cが変電所10A、10Bから給電されて力行し、電気鉄道車両13A、13Bが変電所10B、10Cから給電されて力行していることから、下記のような関係となる。
A+B=E かつ
C+D=F+G
接触状態a
電気鉄道車両13A、13Cが変電所10A、10Bから給電されて力行していることから、下記のような関係となる。
A+B=E+F かつ
C+D=G
接触状態b
電気鉄道車両13Aの舟体14とトロリ線12Bとの間にアークが発生して、エアセクションASのトロリ線12A、12Bが舟体14を介して短絡していることから、第1の電源供給系11Aから、力行中の第2の電気鉄道車両13Bへも給電され、下記のような関係となる。なお、停止状態にある第1の電気鉄道車両13Aには、力行のための駆動モータへの給電はないが、照明、空調、制御用等の補機電流が供給されて、その電流がセンサ15Fに検出されている。
A+B≠E+Fかつ
C+D≠G
接触状態c
電気鉄道車両13Aの舟体14AがエアセクションASにおいて第1、第2のトロリ線12A、12Bの両1方に接触して短絡させることから、第1の電源供給系11Aから力行中の第2の電気鉄道車両13Bへ給電され、あるいは、第2の電源供給系11Bから力行中の第3の電気鉄道車両13Cへ給電され、下記のような関係となる。
A+B≠E+F かつ
C+D≠G
の場合と、
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
の場合とのいずれかが、あるいは同時に発生する。なおいずれの場合となるかは、電気鉄道車両13B、13Cの力行状態(負荷の大小)に応じて変化するものとする。
接触状態d
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
電気鉄道車両13Aのパンタグラフ(より具体的には舟体)14とトロリ線12Aとの間にアークが発生して、エアセクションASのトロリ線12A、12Bが舟体14を介して短絡していることから、第2の電源供給系11Bから、力行中の第3の電気鉄道車両13Cへも給電され、下記のような関係となる。
A+B≠E かつ
C+D≠F+G
接触状態e
電気鉄道車両13Cが変電所10A、10Bから給電されて力行し、電気鉄道車両13A、13Bが変電所10B、10Cから給電されて力行していることから、下記のような関係となる。
A+B=E かつ
C+D=F+G
上記電流データA~Gの比較による判定は、位置検出部17から第1の電気鉄道車両13Aの位置データの供給を受けた制御部16が、エアセクションASにおける第1の電気鉄道車両13Aの在線していることを判断したこと、あるいは、さらに、エアセクションAS内で停止していること(所定時間継続して位置データが変化しない)を判断したことを条件に実行される。
なお第1の電気鉄道車両13AがエアセクションASで停止することなく通過する場合にも、前記接触状態b~dが生じることがあるが、第1の電気鉄道車両13AがエアセクションASで停止しない限り、トロリ線12A、12Bを流れる電流により発生するアーク熱やジュール熱は僅かであるから、トロリ線12A、12Bの溶断等を生じることは少ない。
なお第1の電気鉄道車両13AがエアセクションASで停止することなく通過する場合にも、前記接触状態b~dが生じることがあるが、第1の電気鉄道車両13AがエアセクションASで停止しない限り、トロリ線12A、12Bを流れる電流により発生するアーク熱やジュール熱は僅かであるから、トロリ線12A、12Bの溶断等を生じることは少ない。
以上説明したように、第1実施形態の短絡検出装置によれば、エアセクションASに電気鉄道車両13Aが停止していて、トロリ線12Aと12Bとがパンタグラフ14を介して短絡し、かつ、トロリ線12Bから他の電気鉄道車両13Bへ給電されることによってトロリ線12Aに過大な電流が流れた場合に、送電側および車両側のセンサ15A~15Gにより検出された電流の比較から、短絡の有無を判定することができる。そして、この短絡が所定時間以上継続すること(トロリ線12Aあるいは12Bが溶断、あるいはクリープに至る程度のジュール熱による温度上昇が生じること)を制御部16が判定することができる。さらに、制御部16による短絡の判定により、変電所10A~10Cから電源供給系11A、11Bへの送電を停止する、もしくは、電気鉄道車両13Aのパンタグラフ14を降下させることにより、トロリ線12A~12Cの溶断やクリープを防止することができる。
上記第1実施形態は、単一のパンタグラフ14を有する電気鉄道車両13AがエアセクションASに存在する場合の短絡について説明したが、電気鉄道車両13Aが複数のパンタグラフ14を有する場合について、第2実施形態により説明する。
この第2実施形態にあっては、図4に示すように、電気鉄道車両13Aが前後2個所にパンタグラフ14A、14Bを有する。なおパンタグラフ14A、14Bの間は、ブスケーブルによる電気的な接続がないものとする。またパンタグラフ14Aから電気鉄道車両13Aへ流れる補機電流Iはセンサ15F1により検出され、パンタグラフ14Bから電気鉄道車両13Aへ流れる補機電流Iはセンサ15F2により検出されるようになっている。
この第2実施形態にあっては、図4に示すように、電気鉄道車両13Aが前後2個所にパンタグラフ14A、14Bを有する。なおパンタグラフ14A、14Bの間は、ブスケーブルによる電気的な接続がないものとする。またパンタグラフ14Aから電気鉄道車両13Aへ流れる補機電流Iはセンサ15F1により検出され、パンタグラフ14Bから電気鉄道車両13Aへ流れる補機電流Iはセンサ15F2により検出されるようになっている。
図4において、電気鉄道車両がエアセクションASに在線しているがトロリ線12A、12Bのいずれか一方にのみに接触して、他方から電気的に絶縁されている場合には、パンタグラフ(の舟体)14A、14Bは、トロリ線12A、12Bのいずれか一方に接触し、他方とは離れている。したがって、各センサ15A~15Gに検出される電流は、図5に示すような値となり、下記の関係が成立する。
A+B=E+F1 かつ
C+D=G+F2
また図4において、電気鉄道車両13AがエアセクションASにて、パンタグラフ(の舟体)14Aがトロリ線12Aに接触あるいはアーク放電している状態、およびまたはパンタグラフ14B(の舟体)がトロリ線12Bに接触あるはアーク放電している状態(図9のb、c、またはdの状態)にあっては、パンタグラフ(の舟体)14Aまたは14Bを介して、トロリ線12Aと12Bとが短絡するため、
A+B≠E+F1
C+D≠G+F2
の少なくともいずれかのように、電流の均衡が崩れたことが、センサ15A~15G、F1、F2の電流の測定値から判別され、エアセクションASにおける短絡を検出することができる。
A+B=E+F1 かつ
C+D=G+F2
また図4において、電気鉄道車両13AがエアセクションASにて、パンタグラフ(の舟体)14Aがトロリ線12Aに接触あるいはアーク放電している状態、およびまたはパンタグラフ14B(の舟体)がトロリ線12Bに接触あるはアーク放電している状態(図9のb、c、またはdの状態)にあっては、パンタグラフ(の舟体)14Aまたは14Bを介して、トロリ線12Aと12Bとが短絡するため、
A+B≠E+F1
C+D≠G+F2
の少なくともいずれかのように、電流の均衡が崩れたことが、センサ15A~15G、F1、F2の電流の測定値から判別され、エアセクションASにおける短絡を検出することができる。
さらに、図6に示す第3実施形態は、第2実施形態におけるパンタグラフ14Aと14BとがブスケーブルBCによって接続されている場合を示すものである。
この第3実施形態において、パンタグラフ14Aと14BとのいずれかがエアセクションASのトロリ線12A、12Bの一方にのみ接触して他方との間にアーク放電が生じていない場合には、
A+B=E+F1 かつ
C+D=G+F2
が成立している。
ここで、電気鉄道車両13Aで回生電流のようにブルケーブルBCを介してパンタグラフ14Bからトロリ線12Bへ逆流しているとすると、トロリ線12Bへ向かうマイナスの(以下の説明では、トロリ線から負荷である電気鉄道車両13A~13Bへ流れる電流をプラス、電気鉄道車両13A~13Cからトロリ線へ流れる電流をマイナスとする)電流F2がセンサ15F2によって検出される。
ここで、エアセクションASにおいてパンタグラフ(の舟体)14Aがトロリ線12Aに接触あるいはアーク放電している状態、およびまたはパンタグラフ(の舟体)14Bがトロリ線12Bに接触あるいはアーク放電している状態にあっては、パンタグラフ(舟体)14Aまたは14Bを介して、トロリ線12Aと12Bとが短絡するため、
A+B≠E+F1
C+D≠G+F2
のいずれかのように、電流の均衡が崩れたことが、センサ15A~15G、F1、F2の電流の測定値から判別され、エアセクションASにおける短絡を検出することができる。
また、前記逆流電流F2がマイナスとなって、逆流電流が第2のトロリ線12Bへ戻ることが検出されることによってエアセクションASにおけるブスケーブルBCを介した短絡を検出することができる。
この第3実施形態において、パンタグラフ14Aと14BとのいずれかがエアセクションASのトロリ線12A、12Bの一方にのみ接触して他方との間にアーク放電が生じていない場合には、
A+B=E+F1 かつ
C+D=G+F2
が成立している。
ここで、電気鉄道車両13Aで回生電流のようにブルケーブルBCを介してパンタグラフ14Bからトロリ線12Bへ逆流しているとすると、トロリ線12Bへ向かうマイナスの(以下の説明では、トロリ線から負荷である電気鉄道車両13A~13Bへ流れる電流をプラス、電気鉄道車両13A~13Cからトロリ線へ流れる電流をマイナスとする)電流F2がセンサ15F2によって検出される。
ここで、エアセクションASにおいてパンタグラフ(の舟体)14Aがトロリ線12Aに接触あるいはアーク放電している状態、およびまたはパンタグラフ(の舟体)14Bがトロリ線12Bに接触あるいはアーク放電している状態にあっては、パンタグラフ(舟体)14Aまたは14Bを介して、トロリ線12Aと12Bとが短絡するため、
A+B≠E+F1
C+D≠G+F2
のいずれかのように、電流の均衡が崩れたことが、センサ15A~15G、F1、F2の電流の測定値から判別され、エアセクションASにおける短絡を検出することができる。
また、前記逆流電流F2がマイナスとなって、逆流電流が第2のトロリ線12Bへ戻ることが検出されることによってエアセクションASにおけるブスケーブルBCを介した短絡を検出することができる。
なお、電気鉄道車両数、位置が第1~第3実施形態に限定されるものではないのはもちろんである。
またセンサによる電流検出と、検出された電流の解析による短絡の判定は、常時行っても、あるいは、エアセクションASを含む閉鎖区間への電気鉄道車両の進入等、エアセクションASにおける短絡の可能性のある区間への電気鉄道車両の侵入、さらには、エアセクションに停車した(位置情報の変化がない)電気鉄道車両が存在することを条件に開始しても良い。
またセンサによる電流検出と、検出された電流の解析による短絡の判定は、常時行っても、あるいは、エアセクションASを含む閉鎖区間への電気鉄道車両の進入等、エアセクションASにおける短絡の可能性のある区間への電気鉄道車両の侵入、さらには、エアセクションに停車した(位置情報の変化がない)電気鉄道車両が存在することを条件に開始しても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、エアセクションにおける電気鉄道車両のパンタグラフを介した短絡およびこの短絡に伴うトロリ線の溶断やクリープの防止に利用することができる。
10、10A~10C (第1~第3の)変電所
11A、11B (第1、第2の)電源供給系
12A、12B (第1、第2の)トロリ線
13、13A、13B、13C (第1~第3の)電気鉄道車両
14、14A、14B パンタグラフ(舟体)
15 電流検出部
15A~15D (送電側)センサ
15E~15G、15F1、15F2 (車両側)センサ
16 制御部
17 位置検出部
11A、11B (第1、第2の)電源供給系
12A、12B (第1、第2の)トロリ線
13、13A、13B、13C (第1~第3の)電気鉄道車両
14、14A、14B パンタグラフ(舟体)
15 電流検出部
15A~15D (送電側)センサ
15E~15G、15F1、15F2 (車両側)センサ
16 制御部
17 位置検出部
Claims (7)
- 第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線から電源供給可能な給電区間と、該第1の電源供給系とは異なる第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線から電源供給可能な給電区間とに第1の電気鉄道車両と第2の電気鉄道車両とを走行させる工程と、
前記第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線と、前記第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線とが所定の距離にわたって互いに電気的に絶縁された状態で並行して配置されたエアセクションにおいて、前記第1、第2のトロリ線の少なくともいずれかにパンタグラフの舟体が接触した状態で第1の電気鉄道車両を走行させる工程と、
前記エアセクション以外の区間で第2のトロリ線から第2の電気鉄道車両のパンタグラフへ電源を供給する工程と、
前記第1の電源供給系と、前記第2の電源供給系と、前記第1の電気鉄道車両と、前記第2の電気鉄道車両と、のそれぞれを流れる電流を測定する工程と、
測定された電流値から前記第1の電気鉄道車両の舟体を流れる電流を推定する工程と、
を有するエアセクションおけるトロリ線短絡検出方法。 - 電気鉄道車両の位置を検出する工程を有し、
前記電気鉄道車両が前記エアセクションに在線していることを条件として、前記電流の推定を実行する、
請求項1に記載のエアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法。 - 前記第1の電源供給系の前記の区間で前記第1のトロリ線から第3の電気鉄道車両のパンタグラフへ電源を供給する工程を有し、
前記第1の電気鉄道車両および第3の電気鉄道車両を流れる電流の和と、前記第1の電源供給系から前記第1のトロリ線に供給される電流とが等しくない、
前記第2の電源供給系から前記第2のトロリ線に供給される電流と、前記第2の電気鉄道車両を流れる電流とが等しくない、の少なくともいずれかが成立することを条件として、
前記第1の電気鉄道車両のパンタグラフの舟体を経由する短絡が発生したと判定する、
請求項1または2のいずれか1項に記載のエアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法。 - 前記第1の電源供給系の前記エアセクション外の区間で前記第1のトロリ線から第3の電気鉄道車両のパンタグラフへ電源を供給する工程を有し、
前記第1の電気鉄道車両および第2の電気鉄道車両を流れる電流の和と、前記第2の電源供給系から前記第2のトロリ線に供給される電流とが等しくなく、かつ、
前記第1の電源供給系から前記第1のトロリ線に供給される電流と、前記第3の電気鉄道車両を流れる電流とが等しくないことを条件として、
前記第1の電気鉄道車両のパンタグラフの舟体を経由する短絡が発生したと判定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のエアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法。 - 前記電気鉄道車両は複数のパンタグラフを備え、
これら複数のパンタグラフのそれぞれを流れる電流を測定する、
請求項1~4のいずれか1項に記載のエアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法。 - 第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線から電源供給可能な給電区間と、該第1の電源供給系とは異なる第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線から電源供給可能な給電区間とを有し、前記第1の電源供給系に接続された第1のトロリ線と、前記第2の電源供給系に接続された第2のトロリ線とが所定の距離にわたって互いに電気的に絶縁された状態で並行して配置されたエアセクションに在線する鉄道車両のパンタグラフの舟体の短絡を検出する装置であって、
前記第1の電源供給系と、前記第2の電源供給系と、前記エアセクションに在線する第1の電気鉄道車両と、前記第1、第2のトロリ線の少なくともいずれかの前記エアセクション外の区間に在線する第2の電気鉄道車両とのそれぞれを流れる電流を測定する電流検出部と、
測定された電流値から前記第1の電気鉄道車両の舟体を流れる電流を推定する制御部と、
を有するエアセクションにおけるトロリ線短絡検出装置。 - 前記第1の電源供給系と前記第2の電源供給系とから電源の供給を受ける電気鉄道車両の位置を検出する位置検出部を有する、
請求項6に記載のエアセクションにおけるトロリ線短絡検出装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2020202897A JP2022090474A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | エアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法および検出装置 |
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JP2020202897A JP2022090474A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | エアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法および検出装置 |
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JP2020202897A Pending JP2022090474A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | エアセクションにおけるトロリ線短絡検出方法および検出装置 |
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