JP2022090349A - タイヤ性能予測モデルの学習方法、タイヤ性能予測方法、システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、タイヤ性能予測モデルの学習方法、タイヤ性能予測方法、システム及びプログラムに関する。
機械学習の活用が様々な産業分野に広がっており、同業他社のタイヤへの適応事例も増えている。例えば、特許文献1には、タイヤのトレッドが写っている画像をニューラルネットワークに入力し、摩耗状態又は摩耗量を推定することが記載されている。
タイヤの設計者はタイヤ接地面に基づき議論することが多いため、本開示の発明者はタイヤ性能が接地面に表れると考えている。しかしながら、タイヤの接地面画像からタイヤ性能を予測するための具体的な手法は提案されていない。また、タイヤ性能を高い精度で予測したいという要求がある。
本開示は、タイヤの接地面画像に基づきタイヤ性能値を予測するためのタイヤ性能予測モデルの学習方法、タイヤ性能予測方法、システム及びプログラムを提供する。
本開示のタイヤ性能予測モデルの学習方法は、1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、タイヤ接地面形状を表す接地面画像に基づく入力画像を特徴抽出部に入力して画像の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、前記抽出された画像の特徴量と前記接地面画像のタイヤに関する別パラメータとを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデルを機械学習させる学習ステップと、を含む。
<第1実施形態>
以下、本開示の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
以下、本開示の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、タイヤ性能予測モデル学習システム1およびタイヤ性能予測システム2の使用態様を示す図である。図1に示すように、接地面画像5は試験装置3又はタイヤ接地シミュレーションシステム4から得られる。タイヤ性能予測モデル学習システム1は、予測モデルへの入力(説明変数)としての接地面画像5及び別パラメータ7と、予測モデルからの出力として正しいタイヤ性能値とを関連付けた教師データを用いて、予測モデルを機械学習させる。教師データに用いる入力画像は、接地面画像に基づいている。タイヤ性能予測システム2は、タイヤ性能予測モデル学習システム1が構築した予測モデルを用いて、予測対象の接地面画像5に基づきタイヤ性能値を算出(予測)し、出力する。
予測対象となるタイヤ性能値は、実測値である。第1実施形態で用いたタイヤ性能値は、CP(コーナリングパワー)、SAP(セルフアライニングパワー)、CFmax(最大コーナリングフォース)、SAT(セルフアライニングトルク)である。勿論、タイヤ性能値に、これ以外の任意のタイヤ性能を採用可能である。
接地面画像5は、タイヤ接地面形状を表す。第1実施形態の接地面画像5は、タイヤ接地面形状を表すと共に、路面に垂直な方向の接地圧力Pzを、カラー画像の場合は色で表し、グレースケールの場合は輝度で表す。接地面形状と共に接地圧力が表示されるために、接地面画像5は、接地圧分布を表す。接地圧分布は、接地面の領域毎に圧力値が対応付けられている。第1実施形態の接地面画像5は、タイヤが転動していない静止状態の画像であるが、これに限定されず、転動中の画像にしてもよい。転動状態又は静止状態にかかわらず、タイヤのキャンバ角は任意の角度に設定可能である。第1実施形態の接地面画像5は、タイヤの静止状態の画像であるが、タイヤの転動状態である場合には進行方向に対するスリップ角度は0度でもよく、0度以外の角度にしてもよい。第1実施形態の接地面画像5は、静止状態における路面に垂直な方向の接地面圧力Pzのみを表現しているが、これに限定されない。例えば、静止状態においてタイヤ軸方向及び路面に垂直な方向の両方向に直交する前後方向に沿った圧力Px又はタイヤ軸方向に沿った圧力Pyを表現してもよい。また、タイヤが転動状態である場合には、タイヤの進行方向に沿った圧力Px又はタイヤの進行方向に直交する方向に沿った圧力Pyを表現してもよい。なお、これらの座標系は一例であり、適宜変更可能である。なお、精度が確保できるのであれば、接地面画像5はタイヤ接地面形状のみを表すものでもよい。試験装置3は、所定荷重の下、試験対象のタイヤ30を、試験路面31に接地させ、試験路面31における透明路面を介してカメラ32で接地面形状を撮影する。接地圧力は、透明板等を用いた光学的手法、もしくは圧力センサを用いて計測する。試験装置3は、上記試験によって接地面画像5を生成する。また、接地面画像5は、図1に示すタイヤ接地シミュレーションシステム4によって得られたシミュレーション結果から取得されてもよい。
なお、実装方法によってタイヤ性能予測モデル学習システム1と、タイヤ性能予測システム2とが同じコンピュータシステム上に構築されず、個々に独立して運用することが可能である。すなわち、タイヤ性能予測モデル学習システム1のみを実装してもよく、タイヤ性能予測システム2のみを実装してもよい。
[タイヤ性能予測モデル学習システム1]
図2は、タイヤ性能予測モデル学習システム1及びタイヤ性能予測システム2を示すブロック図である。図2に示すように、タイヤ性能予測モデル学習システム1は、変換部10と、特徴抽出部11と、学習部12と、取得部14と、を有する。変換部10は省略可能である。
図2は、タイヤ性能予測モデル学習システム1及びタイヤ性能予測システム2を示すブロック図である。図2に示すように、タイヤ性能予測モデル学習システム1は、変換部10と、特徴抽出部11と、学習部12と、取得部14と、を有する。変換部10は省略可能である。
これら各部10~12、14は、プロセッサ1a、メモリ1b、各種インターフェイス等を備えたコンピュータにおいて予め記憶されている図3に示す処理ルーチンをプロセッサ1aが実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。本実施形態では、1つの装置におけるプロセッサ1aが各部を実現しているが、これに限定されない。例えば、ネットワークを用いて分散させ、複数のプロセッサが各部の処理を実行するように構成してもよい。すなわち、1又は複数のプロセッサが処理を実行する。
特徴抽出部11は、接地面画像5に基づく入力画像6が入力されると、画像の特徴量6’を抽出する。変換部10が設けられていない構成においては、接地面画像5が入力画像6として特徴抽出部11に入力される。変換部10が設けられている構成においては、変換部10が出力する入力画像6を入力する。特徴抽出部11は、画像から特徴量6’を抽出できれば、どのようなアルゴリズムでもよい。例えば、ニューラルネットワーク(例えば、SqueezeNet、Alexnet、GoogleNet、ResNet101)、離間コサイン変換処理、AutoEncoder、離間コサイン変換処理とAutoEncoderを併用した構成などが挙げられる。
取得部14は、機械学習に用いられる教師データセットD1を取得する。教師データセットD1は、接地面画像5と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とタイヤ性能とが関連付けられたデータである。別パラメータ7は、接地面画像5以外のタイヤに関するパラメータである。別パラメータ7は、接地面形状又は接地圧力から導き出すことができない値であることが好ましい。接地面画像5が有する情報とは異なる情報を別パラメータ7が有することにより、予測モデル13によるタイヤ性能値の予測精度を向上させることができる。接地面形状又は接地圧力から導き出すことができる値とは、例えば、接地面の面積、接地面の縦横比、接地面の幅方向寸法又は周方向寸法、最大接地圧、最小接地圧、縦溝数、横溝数、溝に区画されたブロックの数などが挙げられる。
なお、取得部14が、接地面画像5に基づく入力画像6と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とタイヤ性能とが関連付けられた教師データセットD2を取得する、としてもよい。
なお、取得部14が、接地面画像5に基づく入力画像6と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とタイヤ性能とが関連付けられた教師データセットD2を取得する、としてもよい。
具体的に、別パラメータ7は、タイヤ諸元、接地面を形成するトレッドゴムの配合識別情報、トレッドゴムの物性値、タイヤの静特性のうち少なくともいずれか1つを含む、としてもよい。これらから1つを選択すること、または、これらから任意の2つ以上のパラメータを選択することが可能である。
タイヤ諸元は、寸法などタイヤの形状に関する数値を意味する。例えば、タイヤ諸元は、タイヤの外径、タイヤの総幅、ピッチ数、タイヤ高さ、偏平率のうちの少なくとも1つが挙げられる。タイヤの外径は、タイヤを回転軸に平行な視線で見た場合の外径である。ピッチ数は、タイヤを構成する繰り返し要素のタイヤ1周分の数である。タイヤ高さは、タイヤ断面の高さであり、(タイヤの外径-リム径)/2で算出可能である。偏平率は、タイヤの断面幅に対するタイヤ高さの比率をパーセントで表す数値である。
タイヤ諸元は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷状態で測定される値である。正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRA、及びETRTOであれば「Measuring Rim」である。正規内圧とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧である。トラックバス用タイヤ、ライトトラック用タイヤの場合は、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「INFLATION PRESSURE」であるが、乗用車用タイヤの場合は通常180kPaとするが、タイヤに、Extra Load、又は、Reinforcedと記載されたタイヤの場合は220kPaとする。
配合識別情報は、トレッドゴムの配合を識別する情報である。第1実施形態では、配合識別情報は、数値である配合番号を採用しているが、これに限定されず、種々変更可能である。ゴムの配合(すなわち配合番号、配合識別情報)が定まれば、ゴムの各種物性値(剛性、ゴム硬度、損失正接など)が定まる。すなわち、1つの配合識別情報を説明変数に含めるだけで、ゴムの複数の物性値を説明変数に含めたことになり、機械学習の次元削減を図ることができる。
トレッドゴムの物性値は、トレッドゴムの貯蔵弾性率、トレッドゴムの損失弾性率、トレッドゴムの損失正接(tanδ)のうちの少なくとも1つを含む、としてもよい。
タイヤの静特性は、縦剛性、横剛性、前後剛性、ねじり剛性、サイド剛性のうちの少なくとも1つを含む、としてもよい。
縦剛性[N/mm]は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填し、鉛直方向にタイヤを路面に押し付けた時の接地面で計測される鉛直方向の力とタイヤのたわみ(タイヤが路面に接触してからの鉛直方向の変位)を計測し、正規荷重F0より規定の荷重差αにおける荷重F0-α、F0+αとその時のたわみR1,R2を、元に2α/(R2-R1)で計算する。ここで、αは、自乗用車用タイヤ、ULT,8PR以下で15インチ未満のLT及び85シリーズのLTの場合は490N、8PR以上で15インチ以上のLTの場合は1961N、トラックバス用タイヤの場合は2942Nである。
正規荷重とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重である。JATMAであれば「最大負荷能力」、TRAであれば表「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、ETRTOであれば「LOAD CAPACITY」である。タイヤが乗用車用の場合には、前記荷重の88%に相当する荷重である。タイヤがレーシングカート用の場合、正規荷重は392Nである。
横剛性[N/mm]は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填し、正規荷重を負荷し、タイヤ軸方向に路面を移動させたときの移動量とタイヤ軸方向の力を測定し、荷重の30%のタイヤ軸方向力の時のタイヤ軸方向変位量を計測し、その時のタイヤ軸方向力を横タイヤ軸方向変位量で除して求める。
前後剛性[N/mm]は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填し、正規荷重を負荷し、タイヤ軸方向に路面を移動させたときの移動量と前後方向の力を測定し、荷重の30%の前後方向力の時の前後方向変位量を計測し、その時の前後方向力を前後方向変位量で除して求める。
ねじり剛性[N/mm]は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填し、正規荷重を負荷し、タイヤに鉛直軸方向回りの角度変位(据えきり角)を与えたときの角度とねじりトルクを測定し、ねじり角度2度のときのトルクを計算し、その時のねじりトルクをねじり角度(2度)で除して求める。
サイド剛性[N/mm]は、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填し、タイヤトレッド面を径方向に拘束し、その拘束状態で、タイヤ支持軸を相対変位させて、相対変位の変位量の絶対値が増加する区間におけるタイヤ変位量とタイヤ支持軸に作用する各方向の力を測定する。その時に与えた最大負荷を最大変位で除してサイド剛性値を算出する。試験機は、例えば特許第6552937号公報に記載されるものが利用可能である。
学習部12は、教師データセットD1(又はD2)を用いて、特徴抽出部11により抽出された画像の特徴量6’と別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように、予測モデル13を機械学習させ構築する。教師データセットD1は、接地面画像5(接地面画像1~N)又は入力画像6(入力画像1~N)に対して、別パラメータ7とタイヤ性能値(X1,X2,…,XN)とが関連付けられたデータである。教師データセットD2は、入力画像6(入力画像1~N)に対して、別パラメータ7とタイヤ性能値(X1,X2,…,XN)とが関連付けられたデータである。Nは、教師データの件数を示す。予測モデル13は、教師有りの機械学習モデルであれば、例えば、ガウス過程回帰、線形回帰、分類木、決定木、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、アンサンブル木等の種々のモデルを利用可能である。
予測モデル13に入力される複数の説明変数で構成される説明変数群は、図2に示すように、画像の特徴量6’に関する1つ以上の説明変数と、別パラメータ7に関する1つ以上の説明変数と、を含む。例えば、特徴抽出部11にAlexNetを用いた場合には、画像の特徴量6’に関する説明変数が4096個となる。この場合、別パラメータ7に関する説明変数は、4097番目以降のパラメータとして予測モデル13に入力される。
変換部10は、接地面画像5を、特徴抽出部11に入力可能なサイズの入力画像6に変換する。本実施形態では、875×656ピクセルでカラー又はグレースケール(8bit)の接地面画像5を、227×227ピクセルのグレースケール(8bit)の入力画像6に変換しているが、これは例であり、これに限定されない。
特徴抽出部11に入力可能なサイズに変換するにあたり、元の接地面画像5に表れている画像の特徴を壊さないようにしなければならない。接地面の大きさが性能に影響を与える。例えば、タイヤサイズが大きいタイヤの接地面は画像中で大きくなり、逆にタイヤサイズが小さいタイヤの接地面は画像中で小さく写る。これをトリミング後の画像に占める接地面の大きさが同じになるようにトリミングすると、タイヤサイズが小さいタイヤについては本来では性能値を小さく予測しなければならないところ、タイヤサイズが大きいタイヤと同じような性能であると過大に予測してしまうおそれがある。よって、接地面形状の大きさがタイヤ性能値に影響を与えるために、複数の画像間で尺度を維持する必要がある。
そのために、変換部10は、選択部10aと、トリミング位置決定部10bと、トリミング部10cと、サイズ変更部10dと、を有する。前提として、全ての接地面画像5は同じ撮影条件で撮影されており、尺度が同一である。同じ撮影条件とは、図1に示すように、カメラ32から試験路面31までの距離が同一であり、且つ、カメラ32のズーム値が同一であることを意味する。
選択部10aは、機械学習に用いられる、接地面画像5と別パラメータ7とタイヤ性能値(X1~N)とを関連付けた教師データセットD1のうち、接地面形状が最も大きい接地面画像を選択する。図5に示す接地面画像50,51,52であれば、接地面画像50の接地面形状が最も大きい。
トリミング位置決定部10bは、図5に示すように、選択部10aが選択した接地面画像50に基づき画像中のトリミング位置P1を決定する。入力画像6中の接地面形状が大きいほど、予測精度が向上する。そこで、本実施形態では、接地面形状を含む最小矩形又は最小矩形を所定画素広げた範囲をトリミング位置P1としている。トリミング位置決定部10bが決定したトリミング位置P1は、タイヤ性能予測システム2が用いるために、メモリ1bに記憶される。
トリミング部10cは、トリミング位置決定部10bが決定したトリミング位置P1を用いて、教師データセットD1の全ての接地面画像5(画像1~N)をトリミングしてトリム済画像をそれぞれ生成する。
サイズ変更部10dは、トリミング部10cが生成した各々のトリム済画像を、特徴抽出部11に入力可能なサイズに変更して入力画像6を生成する。サイズ変更部10dは、トリム済画像のアスペクト比を変更せずにサイズ変更を行う。図5の例では、接地面画像50からトリム済画像(非図示)を経て入力画像60を生成する。接地面画像51からトリム済画像(非図示)を経て入力画像61を生成する。接地面画像52からトリム済画像(非図示)を経て入力画像62を生成する。このような処理を実行することで、各々の入力画像60~62に写る接地面形状の尺度がばらばらになることを回避している。
変換部10によって、1画像内のアスペクト比及び複数画像間の相対的な大きさ(尺度)を保ちつつトリミングすることで、予測性能が良くなるタイヤ性能は、次の通りである。
コーナリング系:CP、SAP、CFmax(最大コーナリングフォース)、SAT
トラクション系:ドライ路面における制動性能、ウェット路面における制動性能、氷路面における制動性能、雪上路面における制動性能、氷上摩擦性能、雪上摩擦性能、耐ハイドロプレーニング性能
騒音系:車内外騒音性能、タイヤ単体試験における放射音性能
転がり抵抗
耐摩耗性
ヒール&トー摩耗性能、及び偏摩耗性能に関しては、接地面内での接地圧の高い領域の比率や分布、接地面の形などが影響しており、上記したタイヤサイズの情報を残したトリミングやサイズ変更は必要ないと考える。
コーナリング系:CP、SAP、CFmax(最大コーナリングフォース)、SAT
トラクション系:ドライ路面における制動性能、ウェット路面における制動性能、氷路面における制動性能、雪上路面における制動性能、氷上摩擦性能、雪上摩擦性能、耐ハイドロプレーニング性能
騒音系:車内外騒音性能、タイヤ単体試験における放射音性能
転がり抵抗
耐摩耗性
ヒール&トー摩耗性能、及び偏摩耗性能に関しては、接地面内での接地圧の高い領域の比率や分布、接地面の形などが影響しており、上記したタイヤサイズの情報を残したトリミングやサイズ変更は必要ないと考える。
[タイヤ性能予測システム2]
図2に示すように、タイヤ性能予測システム2は、変換部20と、特徴抽出部21と、予測部22と、取得部24と、を有する。変換部20は、タイヤ性能予測モデル学習システム1と同様に省略可能である。
図2に示すように、タイヤ性能予測システム2は、変換部20と、特徴抽出部21と、予測部22と、取得部24と、を有する。変換部20は、タイヤ性能予測モデル学習システム1と同様に省略可能である。
特徴抽出部21は、接地面画像5に基づく入力画像6が入力されると、画像の特徴量を抽出する。変換部20が設けられていない構成においては、接地面画像5が入力画像6として特徴抽出部21に入力される。変換部20が設けられている構成においては、変換部20が出力する入力画像6を入力する。タイヤ性能予測システム2における特徴抽出部21は、タイヤ性能予測モデル学習システム1における特徴抽出部11と同じ構成である。
取得部24は、予測対象の接地面画像5に対応する別パラメータ7を取得する。
予測部22は、タイヤ性能予測モデル学習システム1によって構築された予測モデル13を用いて、特徴抽出部21が出力した画像の特徴量6’と取得部24が取得した別パラメータ7とを説明変数として入力し、タイヤ性能値を出力する。
変換部20は、図2に示すように、予測対象の接地面画像5を、特徴抽出部21に入力するのに適した入力画像6に変換する。変換部20は、トリミング部20cと、サイズ変更部20dと、を有する。トリミング部20cは、予め定められたトリミング位置P1を用いて接地面画像5をトリミングしてトリム済画像を生成する。トリミング位置P1は、トリミング位置決定部10bにより決定され、メモリ1bに記憶されている。サイズ変更部20dは、トリミング部20cが生成したトリム済画像のサイズを特徴抽出部21に入力可能なサイズに変更して入力画像6を生成する。サイズ変更部20dは、トリム済画像のアスペクト比を変更せずにサイズ変更を行う。トリミング部20cは、タイヤ性能予測モデル学習システム1におけるトリミング部10cと同じ構成である。サイズ変更部20dは、タイヤ性能予測モデル学習システム1におけるサイズ変更部10dと同じ構成である。
[タイヤ性能予測モデルの学習方法]
図2に示すタイヤ性能予測モデル学習システム1における1又は複数のプロセッサが実行する、タイヤ性能予測モデルの学習方法について、図3を用いて説明する。
図2に示すタイヤ性能予測モデル学習システム1における1又は複数のプロセッサが実行する、タイヤ性能予測モデルの学習方法について、図3を用いて説明する。
まず、ステップST1~4を実行することにより、変換部10は、接地面画像5に基づき入力画像6を生成する。具体的には、ステップST1において、選択部10aは、機械学習で用いられる、接地面画像5(画像1~N)と別パラメータ7とタイヤ性能(X1~N)とを関連付けた教師データセットD1のうち、接地面形状が最も大きい接地面画像50を選択する。
次のステップST2において、トリミング位置決定部10bは、選択した接地面画像50に基づき画像中のトリミング位置P1を決定する。
次のステップST3において、トリミング部10cは、トリミング位置決定部10bが決定したトリミング位置P1を用いて、教師データセットD1の全ての接地面画像(1~N)をトリミングしてトリム済画像をそれぞれ生成する。
次のステップST4において、サイズ変更部10dは、各々のトリム済画像のアスペクト比を変更せずに各々のトリム済画像のサイズを特徴抽出部11に入力可能なサイズに変更して入力画像6(60~62)を生成する。これにより、接地面画像5に基づく入力画像6と別パラメータ7とタイヤ性能(X1~N)とを関連付けた教師データセットD2が得られる。
次のステップST5において、特徴抽出部11は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部11に入力して画像の特徴量6’を抽出する。
次のステップST6において、学習部12は、抽出された画像の特徴量6’と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を機械学習させる。
次のステップST2において、トリミング位置決定部10bは、選択した接地面画像50に基づき画像中のトリミング位置P1を決定する。
次のステップST3において、トリミング部10cは、トリミング位置決定部10bが決定したトリミング位置P1を用いて、教師データセットD1の全ての接地面画像(1~N)をトリミングしてトリム済画像をそれぞれ生成する。
次のステップST4において、サイズ変更部10dは、各々のトリム済画像のアスペクト比を変更せずに各々のトリム済画像のサイズを特徴抽出部11に入力可能なサイズに変更して入力画像6(60~62)を生成する。これにより、接地面画像5に基づく入力画像6と別パラメータ7とタイヤ性能(X1~N)とを関連付けた教師データセットD2が得られる。
次のステップST5において、特徴抽出部11は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部11に入力して画像の特徴量6’を抽出する。
次のステップST6において、学習部12は、抽出された画像の特徴量6’と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を機械学習させる。
[タイヤ性能予測方法]
図2に示すタイヤ性能予測システム2における1又は複数のプロセッサが実行する、タイヤ性能予測方法について、図4を用いて説明する。
図2に示すタイヤ性能予測システム2における1又は複数のプロセッサが実行する、タイヤ性能予測方法について、図4を用いて説明する。
まず、ステップST101~102を実行することにより、変換部20は、接地面画像5に基づき入力画像6を生成する。具体的には、ステップST101において、トリミング部20cは、予め定められたトリミング位置P1を用いて、予測対象の接地面画像5をトリミングしてトリム済画像を生成する。
次のステップST102において、サイズ変更部20dは、トリム済画像のアスペクト比を変更せずにトリム済画像のサイズを特徴抽出部21に入力可能なサイズに変更して入力画像6を生成する。
次のステップST103において、特徴抽出部21は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部21に入力して画像の特徴量を抽出する。
次のステップST104において、取得部24が、接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7を取得する。
次のステップST105において、予測部22は、抽出された画像の特徴量6’と別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように機械学習された予測モデル13を用いて、抽出された画像の特徴量6’及び別パラメータ7に対応するタイヤ性能値を出力する。
次のステップST102において、サイズ変更部20dは、トリム済画像のアスペクト比を変更せずにトリム済画像のサイズを特徴抽出部21に入力可能なサイズに変更して入力画像6を生成する。
次のステップST103において、特徴抽出部21は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部21に入力して画像の特徴量を抽出する。
次のステップST104において、取得部24が、接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7を取得する。
次のステップST105において、予測部22は、抽出された画像の特徴量6’と別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように機械学習された予測モデル13を用いて、抽出された画像の特徴量6’及び別パラメータ7に対応するタイヤ性能値を出力する。
<第2実施形態>
以下、本開示の第2実施形態を、図面を参照して説明する。
以下、本開示の第2実施形態を、図面を参照して説明する。
図6に示すように、第2実施形態のタイヤ性能予測モデル学習システム1及びタイヤ性能予測システム2は、第1実施形態の説明変数の数よりも少ない数の説明変数を用いて、学習又は予測を行うように構成されている。
具体的に、第2実施形態では、予測モデル13は、決定木である。第2実施形態では、決定木であるランダムフォレストを用いているが、決定木アルゴリズムであれば、これに限定されない。また、学習部12は、重要度算出部12aと、変数選択部12bと、再学習部12cと、を有する。ここでは説明の便宜のため、特徴抽出部11が抽出した画像の特徴量6’と、取得部14が取得した別パラメータ7と、で構成される説明変数の数がK個(Kは2以上の自然数)である例を挙げて説明する。
重要度算出部12aは、機械学習された予測モデル13に入力する複数の説明変数それぞれの重要度を算出する。ここでは、K個の説明変数についてそれぞれ重要度が算出される。重要度は、説明変数の寄与度を表す値であり、決定木アルゴリズムを利用していれば算出可能である。
変数選択部12bは、重要度算出部12aが算出した重要度に基づいて全ての説明変数(K個)のうち使用する一部の説明変数(L個;L<K)を選択する。変数選択部12bは、重要度が高い上位所定数(L個)の説明変数を選択してもよいし、重要度を高い順に並べ、次の重要度との差が閾値以上ある重要度の説明変数のみを選択するようにしてもよい。例えば閾値が0.2であり、第1位と第2位の重要度の差が0.4であり、第2位と第3位の重要度の差が0.3であり、第3位と第4位の重要度の差が0.15である場合には、第1位から第3位までの説明変数が選択される、としてもよい。
再学習部12cは、変数選択部12bが選択した一部の説明変数(L個)を入力としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を再度機械学習させる。これにより、最初は、K個の説明変数で学習したところ、再学習部12cで再学習する際には、説明変数の数がK個からL個に減少しているので、予測精度を確保したまま次元削減が可能となる。
タイヤ性能予測モデル学習システム1の動作は、図7に示す通りである。
ステップST1~ST6は、第1実施形態の図3に示すステップST1~6と同じである。すなわち、学習部12は、K個の説明変数を予測モデル13に入力して予測モデル13を機械学習させる。
次のステップST207において、K個の説明変数による機械学習が完了した後に、重要度算出部12aは、機械学習された予測モデル13に入力する複数の説明変数(K個)それぞれの重要度を算出する。
次のステップST208において、変数選択部12bは、重要度算出部12aが算出した重要度に基づいて全ての説明変数(K個)のうち使用する一部の説明変数(L個)を選択する。
次のステップST209において、再学習部12cは、変数選択部12bが選択した一部の説明変数(L個)を入力としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を再度機械学習させる。
ステップST1~ST6は、第1実施形態の図3に示すステップST1~6と同じである。すなわち、学習部12は、K個の説明変数を予測モデル13に入力して予測モデル13を機械学習させる。
次のステップST207において、K個の説明変数による機械学習が完了した後に、重要度算出部12aは、機械学習された予測モデル13に入力する複数の説明変数(K個)それぞれの重要度を算出する。
次のステップST208において、変数選択部12bは、重要度算出部12aが算出した重要度に基づいて全ての説明変数(K個)のうち使用する一部の説明変数(L個)を選択する。
次のステップST209において、再学習部12cは、変数選択部12bが選択した一部の説明変数(L個)を入力としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を再度機械学習させる。
タイヤ性能予測システム2は、変数選択部12bによって予め選択されたL個の説明変数を予測モデル13に入力してタイヤ性能値を予測する。ここで、特徴抽出部21が出力する画像の特徴量6’と取得部24が取得する別パラメータ7とを含むK個の説明変数から、次元削減したL個の説明変数へ変換する説明変数変換部を設ける、としてもよい。
<変形例>
(1)第1実施形態及び第2実施形態では、タイヤ性能予測モデル学習システム1に変換部10が設けられ、学習部12が教師データセットD2を使用するが、変換部10を省略可能である。同様に、タイヤ性能予測システム2の変換部20も省略可能である。
(1)第1実施形態及び第2実施形態では、タイヤ性能予測モデル学習システム1に変換部10が設けられ、学習部12が教師データセットD2を使用するが、変換部10を省略可能である。同様に、タイヤ性能予測システム2の変換部20も省略可能である。
以上のように、特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のタイヤ性能予測モデルの学習方法は、1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部11に入力して画像の特徴量6’を抽出する特徴量抽出ステップと、抽出された画像の特徴量6’と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を機械学習させる学習ステップと、を含む、としてもよい。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のタイヤ性能予測モデル学習システム1は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を入力して画像の特徴量を抽出する特徴抽出部11と、
抽出された画像の特徴量6’と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を機械学習させる学習部12と、を備える、としてもよい。
抽出された画像の特徴量6’と接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を機械学習させる学習部12と、を備える、としてもよい。
これにより、接地面画像5に基づき抽出した特徴量6’に基づきタイヤ性能値を予測する予測モデル13を提供でき、接地面画像5からタイヤ性能値を知ることが可能となる。さらに、予測モデル13に入力する説明変数に別パラメータ7を含めているので、接地面画像5に基づく特徴量6’だけを入力する場合に比べて、タイヤ性能値の予測精度を向上させることが可能となる。
また、試作数および試験の削減につながり有用である。また、接地面のどの要素がタイヤの各性能に関係しているかが明らかになる手がかりとなる可能性がある。
また、試作数および試験の削減につながり有用である。また、接地面のどの要素がタイヤの各性能に関係しているかが明らかになる手がかりとなる可能性がある。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のタイヤ性能予測方法は、1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を特徴抽出部21に入力して画像の特徴量6’を抽出する特徴量抽出ステップと、接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7を取得するステップと、抽出された画像の特徴量6’と別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように機械学習された予測モデル13を用いて、抽出された画像の特徴量6’及び別パラメータ7に対応するタイヤ性能値を出力する予測ステップと、を含む、としてもよい。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のタイヤ性能予測システム2は、タイヤ接地面形状を表す接地面画像5に基づく入力画像6を入力して画像の特徴量6’を抽出する特徴抽出部21と、接地面画像5のタイヤに関する別パラメータ7を取得する取得部24と、抽出された画像の特徴量6’と別パラメータ7とを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように機械学習された予測モデル13を用いて、抽出された画像の特徴量6’及び別パラメータ7に対応するタイヤ性能値を出力する予測部22と、を備える、としてもよい。
これにより、接地面画像5に基づき抽出した特徴量6’とタイヤに関する別パラメータ7とに基づき予測モデル13がタイヤ性能値を予測するので、接地面画像5からタイヤ性能値を知ることが可能となる。さらに、予測モデル13に入力する説明変数に別パラメータ7を含めているので、接地面画像5に基づく特徴量6’だけを入力する場合に比べて、タイヤ性能値の予測精度を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のように、接地面画像5は、タイヤ接地面形状及び接地圧力を表し、別パラメータ7は、タイヤ接地面形状又は接地圧力から導き出すことができない値である、としてもよい。
これによれば、予測モデル13に入力される別パラメータ7は、接地面画像5に現れる接地面形状又は接地圧力から導き出せない値であるので、接地面画像5に現れる特徴と重複する特徴を予測モデル13に入力することを回避できる。よって、重複する特徴を説明変数として入力する場合に比べて、説明変数の数を減らして次元削減でき、予測精度を向上させることが可能となる。
これによれば、予測モデル13に入力される別パラメータ7は、接地面画像5に現れる接地面形状又は接地圧力から導き出せない値であるので、接地面画像5に現れる特徴と重複する特徴を予測モデル13に入力することを回避できる。よって、重複する特徴を説明変数として入力する場合に比べて、説明変数の数を減らして次元削減でき、予測精度を向上させることが可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のように、別パラメータ7は、接地面を形成するトレッドゴムの配合識別情報を含む、としてもよい。
ゴム配合が定まれば、ゴムの各種物性値(剛性やゴム硬度、損失正接など)が定まり、配合識別情報(配合番号等)自体に各種物性値が紐づいていることになる。よって、配合識別情報が決まれば、配合で定まる複数の物性値を個別に別パラメータとして予測モデル13入力しなくても、複数の物性値を予測モデル13入力したことになり、学習にあたり同じ配合識別情報が用いられることで、ゴムの物性値を考慮してタイヤ性能値の傾向が学習される。よって、予測モデル13に入力する説明変数の数の増大を抑制して、予測精度を向上させ、且つ、計算コストを低減可能となる。
ゴム配合が定まれば、ゴムの各種物性値(剛性やゴム硬度、損失正接など)が定まり、配合識別情報(配合番号等)自体に各種物性値が紐づいていることになる。よって、配合識別情報が決まれば、配合で定まる複数の物性値を個別に別パラメータとして予測モデル13入力しなくても、複数の物性値を予測モデル13入力したことになり、学習にあたり同じ配合識別情報が用いられることで、ゴムの物性値を考慮してタイヤ性能値の傾向が学習される。よって、予測モデル13に入力する説明変数の数の増大を抑制して、予測精度を向上させ、且つ、計算コストを低減可能となる。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のように、別パラメータ7は、タイヤ諸元、接地面を形成するトレッドゴムの物性値、タイヤの静特性のうちの少なくともいずれか1つを含む、としてもよい。別パラメータ7の好ましい一例である。
特に限定されないが、タイヤ諸元は、タイヤ外径、タイヤ総幅、ピッチ数、タイヤ高さ、偏平率のうちの少なくともいずれか1つを含む、としてもよい。別パラメータ7の好ましい一例である。
特に限定されないが、接地面を形成するトレッドゴムの物性値は、トレッドゴムの貯蔵弾性率、トレッドゴムの損失弾性率、トレッドゴムの損失正接のうちの少なくともいずれか1つを含む、としてもよい。別パラメータ7の好ましい一例である。
特に限定されないが、第1実施形態又は第2実施形態のように、タイヤの静特性は、タイヤの縦剛性、タイヤの横剛性、タイヤの前後剛性、タイヤのねじり剛性、タイヤのサイド剛性のうちの少なくともいずれか1つを含む、としてもよい。別パラメータ7の好ましい一例である。
特に限定されないが、第2実施形態のタイヤ性能予測モデルの学習方法のように、予測モデル13は、決定木であり、方法は、機械学習された予測モデル13に入力する複数の説明変数(K個)それぞれの重要度を算出するステップと、算出した重要度に基づいて全ての説明変数(K個)のうち使用する一部の説明変数(L個)を選択するステップと、選択した一部の説明変数(L個)を入力としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を再度機械学習させる再学習ステップと、を含む、としてもよい。
特に限定されないが、第2実施形態のタイヤ性能予測モデル学習システム1は、予測モデル13は、決定木であり、システムは、機械学習された予測モデル13に入力する複数の説明変数(K個)それぞれの重要度を算出する重要度算出部12aと、算出した重要度に基づいて全ての説明変数(K個)のうち使用する一部の説明変数(L個)を選択する変数選択部12bと、選択した一部の説明変数(L個)を入力としてタイヤ性能値を出力するように予測モデル13を再度機械学習させる再学習部12cと、を有する、としてもよい。
このように、決定木アルゴリズムの重要度を用いて説明変数の数を減らすことができ、次元削減により予測精度を向上させることが可能となる。また、説明変数の数を削減できるので、計算コストを低減可能となる。
本実施形態に係るプログラムは、上記方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現できる。特許請求の範囲、明細書、および図面中のフローに関して、便宜上「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
図2、図6に示す各部は、所定プログラムを1又はプロセッサで実行することで実現しているが、各部を専用メモリや専用回路で構成してもよい。上記実施形態のシステム1は、一つのコンピュータのプロセッサ1aにおいて各部が実装されているが、各部を分散させて、複数のコンピュータやクラウドで実装してもよい。すなわち、上記方法を1又は複数のプロセッサで実行してもよい。
システム1は、プロセッサ1aを含む。例えば、プロセッサ1aは、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、またはコンピュータ実行可能命令の実行が可能なその他の処理ユニットとすることができる。また、システム1は、システム1のデータを格納するためのメモリ1bを含む。一例では、メモリ1bは、コンピュータ記憶媒体を含み、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、DVDまたはその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気記憶デバイス、あるいは所望のデータを格納するために用いることができ、そしてシステム1がアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。
1…タイヤ性能予測モデル学習システム、11…特徴抽出部、12…学習部、13 予測モデル、2…タイヤ性能予測システム、21…特徴抽出部、22…予測部、24…取得部、7…別パラメータ
Claims (8)
- 1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
タイヤ接地面形状を表す接地面画像に基づく入力画像を特徴抽出部に入力して画像の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
前記抽出された画像の特徴量と前記接地面画像のタイヤに関する別パラメータとを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように予測モデルを機械学習させる学習ステップと、
を含む、タイヤ性能予測モデルの学習方法。 - 1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
タイヤ接地面形状を表す接地面画像に基づく入力画像を特徴抽出部に入力して画像の特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
前記接地面画像のタイヤに関する別パラメータを取得するステップと、
前記抽出された画像の特徴量と前記別パラメータとを説明変数としてタイヤ性能値を出力するように機械学習された予測モデルを用いて、前記抽出された画像の特徴量及び前記別パラメータに対応する前記タイヤ性能値を出力する予測ステップと、
を含む、タイヤ性能予測方法。 - 前記接地面画像は、前記タイヤ接地面形状及び接地圧力を表し、前記別パラメータは、前記タイヤ接地面形状又は前記接地圧力から導き出すことができない値である、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記別パラメータは、前記接地面を形成するトレッドゴムの配合識別情報を含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
- 前記別パラメータは、タイヤ諸元、前記接地面を形成するトレッドゴムの物性値、タイヤの静特性のうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
- 前記予測モデルは、決定木であり、
前記方法は、機械学習された前記予測モデルに入力する複数の説明変数それぞれの重要度を算出するステップと、前記算出した重要度に基づいて全ての説明変数のうち使用する一部の説明変数を選択するステップと、前記選択した一部の説明変数を入力として前記タイヤ性能値を出力するように前記予測モデルを再度機械学習させる再学習ステップと、を含む、請求項1に記載の方法。 - 請求項1~6のいずれかに記載の方法を実行する1又は複数のプロセッサを備える、システム。
- 請求項1~6のいずれかに記載の方法を1又は複数のプロセッサに実行させる、プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2020202700A JP2022090349A (ja) | 2020-12-07 | 2020-12-07 | タイヤ性能予測モデルの学習方法、タイヤ性能予測方法、システム及びプログラム |
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