JP2022088026A - 遊技機 - Google Patents

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慎也 岩▲崎▼
Shinya Iwasaki
幸寛 池田
Yukihiro Ikeda
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Abstract

【課題】役物抽選に関する処理負荷の増加を抑えつつ、不具合が生じた場合にはその旨を適切に報知できる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機は、上センター飾りの転動部を往復動作させることによって、第一始動口への遊技球の入賞率を所定の範囲にする役物抽選を行う。主基板のCPUは、転動部センサの出力信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じたと判断した場合(転動部が第二状態又は第三状態から第一状態になった場合)(S201:YES)、エラー検出タイマを用いて検出時間の計測を開始する(S202)。主基板のCPUは、エラー検出タイマの値が「0」になった場合(検出時間が経過した場合、S203:YES)、転動部エラーコマンドを既に送信したか等の判断を行うことなく、転動部エラーコマンドをサブ制御基板に送信する(S205)。【選択図】図15

Description

本発明は、所定の動作を実行することで遊技球の流れに変化を与える部材を用いた遊技機に関する。
従来、所定の動作を実行することで遊技球の流れに変化を与える部材を用いて、遊技が有利な状態に移行するか否かの抽選を行う、いわゆる役物抽選を行う遊技機が知られている。特許文献1が開示する遊技機は、特定領域と普通領域とを有して一定の回転速度で回転する回転式振分装置を備え、大入賞口ユニットから受け入れられた遊技球のうち1球の遊技球を特定領域又は普通領域へ入球させる。
特開2008-110067号公報
上記の遊技機は、回転式振分装置の回転体に設けられる回転位置検出板を回転位置センサが検出することに基づいて、回転体の回転位置を特定する。動作を行う部材の位置の特定においては、センサによる検出結果に基づいて各種の判断処理が行われることが一般的である。特に役物抽選を行う遊技機においては、部材を動作させるための処理に加えて、部材の動作が正常に行われているかを確認するための処理、動作を行う部材に対して外部から不正行為が行われていないかを確認するための処理等、多くの処理が行われる必要がある。このような処理負荷が集中すると、遊技機の制御が円滑に行われなくなる可能性がある。
本発明は、役物抽選に関する処理負荷の増加を抑えつつ、不具合が生じた場合にはその旨を適切に報知できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技盤面において遊技球が流下する方向を変化させるため、所定の動作を繰り返して行う動作手段と、前記動作手段が前記所定の動作において配置される所定の位置にあることを検知する検知手段と、前記検知手段による検知が行われたことを契機として時間の経過の計測である経過計測を開始する計測手段と、前記経過計測によって計測された時間である計測時間が規定時間に達したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記計測時間が前記規定時間に達したと判断された場合、前記所定の動作に関する報知動作の実行を報知手段に指示する実行信号を、前記報知手段によって前記報知動作が実行されているかに関わらず出力する出力手段とを備える。
役物抽選においては、所定の動作を繰り返して行う動作手段が用いられることがある。計測手段は、動作手段が所定の動作において所定の位置にあることが検知されたことを契機として経過計測を開始する。経過計測による計測時間が規定時間に達した場合は、所定の動作が中断する等の不具合が生じている可能性がある。このため、出力手段は、実行信号を出力する。このとき、出力手段は、報知手段によって報知動作が実行されているかに関わらず実行信号を出力する。すなわち、報知動作の実行指示がすでになされているか、前回の実行指示から今回の実行指示までの間に経過した時間等を判断処理が行われることなく、報知動作の実行指示が行われる。したがって、本発明に係る遊技機は、役物抽選に関する処理負荷の増加を抑えつつ、不具合が生じた場合にはその旨を適切に報知できる。
前記計測手段は、前記判断手段によって前記計測時間が前記規定時間に達したと判断された場合、新たな前記経過計測を開始してもよい。
所定の動作が中断する等の不具合が所定期間に亘って継続する場合がある。計測手段は、計測時間が規定時間に達した場合、新たな経過計測を開始する。したがって、出力手段は、所定な動作が正常な状態に戻るまで、実行信号の出力を繰り返す。したがって、報知手段に対する報知動作の指示漏れが生じない。
前記規定時間は、1回の前記所定の動作において前記動作手段が前記所定の位置に配置された後、再び前記動作手段が前記所定の位置に配置されるために必要な時間よりも長い時間に規定されていてもよい。
この場合、計測時間が期待時間に達することは、1回の所定の動作において動作手段が所定の位置に配置された後、再び動作手段が所定の位置に配置されないことに相当する。したがって、遊技機は、動作手段の動作が正常に行われていない場合を適切に特定し、報知動作を実行できる。
前記計測手段は、前記経過計測の実行中に前記検知手段による検知が行われた場合、実行していた前記経過計測によって計測された前記計測時間を破棄し、新たな前記経過計測を開始してもよい。
この場合、規定時間以内に所定の動作が行われれば、計測時間が規定時間に達することがなく、出力手段から実行信号が出力されない。遊技機は、所定の動作が正常に行われる場合に、誤って報知動作を実行することを回避できる。
前記遊技機は、前記実行信号を受信する受信手段を備え、前記受信手段は、前記報知手段によって前記報知動作が実行されていない場合に前記実行信号を受信した場合、前記報知手段に前記報知動作の実行を開始させ、前記報知手段によって前記報知動作が実行されている場合に前記実行信号を受信した場合、前記報知手段に新たな前記報知動作の実行を開始させず、実行中の前記報知動作を前記報知手段に継続させてもよい。
この場合、出力手段が、報知動作が実行されているかに関する判断を実行することなく実行信号を出力しても、報知動作が適切に行われる。したがって、遊技機は、実行信号の出力のための処理負荷の上昇を抑えることができる。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤2の正面図である。 転動部213が第一状態にある上センター飾り22の斜視図である。 転動部213が第二状態又は第三状態にある様子を説明する説明図である。 転動部213の往復動作の動作原理を説明する説明図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。 ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルの概念図である。 ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルを示す概念図である。 ROM53に記憶されている転動部動作パターンテーブルを示す概念図である。 主基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。 メイン処理において行われる特別図柄処理のフローチャートである。 図12に続くフローチャートである。 図13に続くフローチャートである。 メイン処理において行われる転動部処理のフローチャートである。 サブ制御基板58において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。 転動部エラー報知の内容を説明する説明図である。
以下、本発明に係る遊技機の第一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。パチンコ機1は、大入賞口へ入賞した遊技球が大入賞口の内部に設けられた特定の領域を通過することを契機として大当たり遊技を実行する、いわゆる2種タイプ(羽根物タイプ)の遊技機である。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられている。遊技盤2は正面視略正方形の板状であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠10によって前面を保護されている。前面枠10には、ガラス板を取り囲むように各種の電飾ランプが設けられている。電飾ランプの内部にはLED等を搭載した電飾基板31(図11参照)が設けられており、電飾ランプは、遊技の進行等に応じて点灯又は点滅する。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置37(図11参照)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。前面枠10の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側から上側にかけて円弧上に形成されている。遊技領域4の上部略中央には、上センター飾り21が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、上センター飾り21の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、上センター飾り21の右側を流下する。以下、遊技球が上センター飾り21の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球が上センター飾り21の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
上センター飾り21は、演出図柄表示部38、ワープ通路211、第一始動口12を主に備える。演出図柄表示部38は、上センター飾り21の上部略中央に配置される。演出図柄表示部38は、3つの大型の7セグメントLEDを用いて構成されており、様々な数字、文字、記号等を表示できる。演出図柄表示部38は、報知演出を実行可能である。報知演出は、演出用の図柄である演出図柄を変動させた後に、後述する大当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示させることで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。本実施形態の演出図柄は、3つの大型の7セグメントLEDのそれぞれを用いた3桁の数字(3つの図柄)で構成される。
ワープ通路211は、演出図柄表示部38の左側に設けられる。ワープ通路211は、一般に「飛び込み」と呼ばれる遊技球の入口である入口部211Aを、左上部に備える。入口部211Aの周囲の遊技くぎ等の配置によって、入口部211Aへの入球が容易に行われないように構成されている。ワープ通路211は、入口部211Aから入球した遊技球を、上センター飾り21の内部に案内する。
第一始動口12は、上センター飾り21の下部略中央に配置される入賞口である。第一始動口12は、後述する第一特別図柄の始動口として機能する。遊技盤2からワープ通路211を介して上センター飾り21の内部に案内された遊技球のうち、所定の割合の遊技球が第一始動口12へ入賞する。上センター飾り21の内部に案内されたが第一始動口12へ入賞しなかった遊技球は、上センター飾り21の下方に排出されて遊技領域4に戻る。
上センター飾り21の下方には、下センター飾り22が設けられている。下センター飾り22は、第一大入賞口16、演出用表示部39、を主に備える。第一大入賞口16は、特別電動役物(大当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変更する役物)に係る入賞口であり、下センター飾り22の上部に設けられる。第一大入賞口16は、正面視下側に開口する略V字状の板部材である開閉部材161を備える。開閉部材161は、前後方向に所定の長さで延び、前方に突出することで第一大入賞口16へ遊技球が入賞できない閉鎖状態を構成し、後方に退避することで第一大入賞口16へ遊技球が入賞できる開放状態を構成する。
下センター飾りの右上方には、特別電動役物である第二大入賞口17が設けられている。第二大入賞口17は、左右方向に長手方向を有して前後方向に所定の長さで延びる略平板状の開閉部材171を備える。開閉部材171は、前方に突出することで第二大入賞口17へ遊技球が入賞できない閉鎖状態を構成し、後方に退避することで第二大入賞口17へ遊技球が入賞できる開放状態を構成する。
第二大入賞口17の下方には、遊技球が通過可能なゲート11が設けられている。ゲート11は、後述する普通図柄の作動ゲートである。ゲート11の下方には、普通電動役物(普通当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変更する役物)に係る入賞口である第二始動口13が設けられている。第二始動口13は、後述する第二特別図柄の始動口として機能する。第二始動口13は、左右方向において開閉部材171よりも短い略平板状の開閉部材131を備える。開閉部材131は、前方に突出することで第二始動口13へ遊技球が入賞できない閉鎖状態を構成し、後方に退避することで第二始動口13へ遊技球が入賞できる開放状態を構成する。
開閉部材131,161,171は第二始動口ソレノイド69、第一大入賞口ソレノイド70、第二大入賞口ソレノイド71のそれぞれ(図11参照)の駆動によって、電気的に開放状態又は閉鎖状態にされる。遊技球は、開閉部材131,161,171が開放状態にある場合にのみ、第二始動口13、第一大入賞口16及び第二大入賞口17のそれぞれに入賞することができる。第二始動口13の開閉部材131は、後述する普通当たり遊技において開放状態にされる。第一大入賞口16の開閉部材161は、後述する小当たり遊技において開放状態にされる。第二大入賞口17の開閉部材171は、後述する大当たり遊技において開放状態にされる。以下では、第一大入賞口16及び第二大入賞口17を総称する場合、単に大入賞口という。
遊技領域4には、上記以外に、アウト口29、各種の電飾部材、その他の入賞口及び遊技くぎ等が設けられている。アウト口29は、遊技盤2の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一始動口12、第二始動口13、大入賞口及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口29を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一始動口12へ入賞しやすい。右打ちされた遊技球が第一始動口12へ入賞することは困難である。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、ゲート11、第二始動口13及び第二大入賞口17を通過又は入賞しやすい。左打ちされた遊技球がゲート11、第二始動口13及び第二大入賞口17を通過又は入賞することは困難である。なお、第一大入賞口16には、左打ちされた遊技球及び右打ちされた遊技球のいずれも入賞できる。したがって、遊技者は、後述する時短状態及び大当たり遊技中には右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合は左打ちによって遊技を進める。
遊技盤2の左下部には、図柄表示部24が設けられている。図柄表示部24は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED及び普通図柄記憶数表示LEDを備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ複数個のLEDからなり、第一大当たり判定の結果を示す第一特別図柄、及び第二大当たり判定の結果を示す第二特別図柄を表示する。以下、第一大当たり判定及び第二大当たり判定を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり判定ともいう。普通図柄表示部は、LEDの点灯及び消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。第一特別図柄記憶数表示LEDは、第一大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第一保留球の個数を示す第一保留球数を表示する。第二特別図柄記憶数表示LEDは、第二大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第二保留球数の個数を示す第二保留球数を表示する。普通図柄記憶数表示LEDは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である普通保留球の個数を示す普通保留球数を表示する。以下では、第一特別図柄及び第二特別図柄を総称する場合、単に特別図柄という。
図2を参照して、パチンコ機1における遊技の概要について説明する。パチンコ機1には、大当たり遊技、小当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。大当たり遊技は、条件装置の作動により役物連続作動装置が作動することにより実行される。条件装置とは、役物連続作動装置が作動するための条件となる装置である。役物連続作動装置とは、大入賞口が連続して作動する大当たり遊技状態を生起させるための装置である。本実施形態では、条件装置が作動した場合に役物連続作動装置が作動する。パチンコ機1において、条件装置は、遊技球が大入賞口の内部の特定の領域(本実施形態では、第一大入賞口16の内部の特定領域(図示略))を通過した場合に作動する。以下、条件装置及び役物連続作動装置が作動している状態(大当たり遊技が行われている状態)を、大当たり遊技状態という。
パチンコ機1は、第一始動口12へ遊技球が入賞することを契機として、第一大当たり判定を行う。第一大当たり判定では、小当たり又ははずれの判定結果が、第一大当たり乱数に基づいて導出される。第一大当たり判定において小当たりであると判定されると、判定結果が小当たりであることを示す第一特別図柄が、図柄表示部24の第一特別図柄表示部に確定表示される。その後、第一大入賞口16の開閉部材161が予め定められたパターンに基づく開閉動作を行うことによって第一大入賞口16が開放状態になる、小当たり遊技が実行される。大当たり判定によって小当たりであると判定された段階では、条件装置は作動せず、役物連続作動装置も作動しない。小当たり遊技では、第一大入賞口16がパターンに応じて1回の開閉動作を行う。小当たり遊技において、大入賞口が複数回の開閉動作を行うことはない。なお、小当たり遊技における大入賞口の1回の開閉動作が、一つの大入賞口の開放状態を複数回用いて構成されることは妨げられない。本実施形態では、第一大当たり判定によって小当たりであると判定される確率(以下、「第一小当たり確率」という。)は、約1/25である。
第一大入賞口16の内部には、特定領域及び非特定領域(図示略)が設けられている。小当たり遊技において開放状態になった第一大入賞口16に入賞した遊技球が特定領域を通過すると、条件装置が作動する。条件装置の作動に伴い、役物連続作動装置が作動すると、大当たり遊技状態が生起され、大入賞口が複数回数の開閉動作を行う大当たり遊技が、小当たり遊技に引きつづいて実行される。パチンコ機1では、第二大入賞口17が予め定められた開閉動作パターンに基づく開閉動作を行うことによって、大当たり遊技が実行される。以下、大当たり遊技において第二大入賞口17が行う1回の開閉動作を、「大当たりラウンド」という。また、1回の大当たり遊技を構成する大当たりラウンドの合計数を、「ラウンド数」という。以下では、ラウンド数を「R」と示すことがある。なお、大当たり遊技が実行された場合、大当たり遊技に先立って実行された小当たり遊技が1R目の大当たりラウンドとしてさかのぼって取り扱われ、1R分の大当たりラウンドとしてラウンド数に換算される。なお、第一大入賞口16に入賞した遊技球が、特定領域ではなく非特定領域を通過する場合、大当たり遊技状態が生起されず(条件装置及び役物連続作動装置が作動せず)、遊技は小当たり遊技が行われる前の状態に戻る。
また、パチンコ機1は、遊技球がゲート11を通過することを契機として、普通当たり判定を行う。普通当たり判定では、普通当たり又ははずれの判定結果が、普通当たり乱数に基づいて導出される。普通当たり判定において普通当たりであると判定されると、判定結果が普通当たりであることを示す普通図柄が、図柄表示部24の普通図柄表示部に確定表示される。その後、第二始動口13の開閉部材131が予め定められた開閉動作パターンに基づく開閉動作を行うことによって第二始動口13が開放状態になる、普通当たり遊技が実行される。本実施形態では、普通当たり判定によって当たりであると判定される確率(以下、「普通当たり確率」という。)は、約1/1.01である。
パチンコ機1は、非時短状態及び時短状態のいずれかを生起させる。非時短状態は、第二始動口13が開放状態にされる割合が通常の割合である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも第二始動口13が開放状態にされる頻度が高くなる遊技状態である。具体的には、1回の普通当たり遊技中において第二始動口13が開放状態になる時間の合計(開放時間)は、非時短状態よりも時短状態の方が長い(非時短状態の開放時間は約0.04秒間、時短状態の開放時間は約4秒間)。また、普通図柄の変動時間は、非時短状態よりも時短状態の方が短い(非時短状態の変動時間は平均して約40秒間、時短状態の変動時間は約0.2秒間)。本実施形態では、非時短状態のことを、通常状態ともいう。また、通常状態及び時短状態といった遊技の状態を、以下では遊技状態という。
パチンコ機1は、大当たり判定において小当たりであると判定された場合に決定される小当たり図柄に応じて、大当たり遊技の終了後に時短状態を設定するか否かを決定する。本実施形態では、設定された時短状態は、その時短状態において小当たりの判定結果が5回導出された場合に終了し、遊技状態が通常状態に移行する。時短状態が終了するこのような条件を、以下では時短終了条件ともいう。
時短状態は、第二始動口13が開放状態にされる頻度が通常状態よりも高くなるので、ゲート11及び第二始動口13に遊技球を通過又は入賞させるため、右打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。一方、非時短状態においては、第二始動口13が開放状態にされる割合が時短状態よりも低くなり、時短状態よりも第二始動口13が開放されにくい。この結果、遊技者は、非時短状態において、第二始動口13よりも第一始動口12に容易に遊技球を入賞させやすい。よって、非時短状態中は、左打ちによって遊技を進行することが遊技者にとって有利となる。パチンコ機1は、通常状態においては左打ちで遊技を進行することを、時短状態及び大当たり遊技状態においては右打ちで遊技を進行することを、遊技者に推奨する。
パチンコ機1は、右打ちされた遊技球が第二始動口13へ入賞することを契機として、第二大当たり判定を行う。第二大当たり判定では、小当たり又ははずれの判定結果が、第二大当たり乱数に基づいて導出される。第二大当たり判定において小当たりであると判定されると、判定結果が小当たりであることを示す第二特別図柄が、図柄表示部24の第二特別図柄表示部に確定表示される。その後、小当たり遊技が実行される。本実施形態では、第二大当たり判定によって小当たりであると判定される確率(以下、「第二小当たり確率」という。)は、約1/10である。なお、時短状態において小当たりの判定結果が導出されたことに起因して小当たり遊技が行われる場合、小当たり遊技中に引き続き右打ちが行われてもよいし、左打ちが行われてもよい。小当たり遊技において開放状態になった第一大入賞口16に遊技球が入賞し、入賞した遊技球が特定領域を通過すると、前述の大当たり遊技状態が生起され、小当たり遊技に引き続いて大当たり遊技が実行される。なお、以下では、小当たり遊技と大当たり遊技とを総称する場合、「当たり遊技」という。
図3を参照して、上センター飾り21の構成について説明する。上センター飾り21は、前述の演出図柄表示部38、ワープ通路211及び第一始動口12に加えて、上側ステージ212、転動部213、下側ステージ215を備える。上側ステージ212は、演出図柄表示部38の下側において左右方向に延び、上側を遊技球が転動可能に構成されている。ワープ通路211の後端部は、上側ステージ212の左端部に接続する。ワープ通路211は、入口部211Aからへ入球した遊技球を、上側ステージ212の左端部に案内する(矢印Y1参照)。上側ステージ212に案内された遊技球を、球Kとする。球Kは、上側ステージ212の上側を左右方向に往復しながら転動する(矢印Y2参照)。
上側ステージ212の中央部212Aは、上側ステージ212の他の部分の上面に対して窪み、前斜め下方に向けてわずかに傾斜している。上側ステージ212の上側を転動した遊技球は、中央部212Aから下方に排出される(矢印Y3参照)。転動部213は、上側ステージ212の下方に設けられる。転動部213は、平面視で左右方向に長さを有する略楕円形であり、上側が開口する皿状である。転動部213は、上側ステージ212の中央部212Aから排出された球Kが転動可能な凹部を、内側に備える。転動部213の底部略中央には、転動部213から下方へ球Kを排出するための孔213Aか設けられている。
上側ステージ212の中央部212Aから転動部213に排出された球Kは、転動部213の内側の凹部において転動した後(矢印Y4参照)、孔213Aから下方に排出される(矢印Y5参照)。下側ステージ215は、転動部213の下側において前斜め下方にわずかに傾斜し、その上側を遊技球が後方から前方に流下するように構成されている。下側ステージ215の前端部は、第一始動口12の入口の後方に接続する。下側ステージ215の前端部の左右方向の長さは、第一始動口12の入口の左右方向の長さよりも長い。このため、下側ステージ215の上側を流下する球Kは、第一始動口12に入賞するか(矢印Y6参照)、又は、第一始動口12に入賞せず上センター飾り21の下方に排出される(矢印Y7参照)。第一始動口12に入賞せず上センター飾り21の下方に排出された遊技球は、遊技領域4に戻る。
以下、図3において(1)として示す、転動部213が上センター飾り21の左右方向における略中央部である原点位置、及び転動部213が(1)に示す原点位置の近傍に配置される状態を、転動部213の第一状態という。転動部213が第一状態にある場合、転動部213の左右方向における中央部と、上側ステージ212の中央部212Aとが、左右方向において略同じ位置に配置される。したがって、第一状態にある転動部213は、上側ステージ212の中央部212Aから排出される球Kを、その内側に受け止める。また、転動部213が第一状態にある場合、転動部213の孔213Aが第一始動口12と左右方向において略同じ位置に配置される。
図3及び図4を参照して、転動部213の往復動作について説明する。転動部213は、図3(1)に示す第一状態に加えて、第一状態よりも左方へ移動した第二状態(図4(2)参照)及び第一状態よりも右方に移動した第三状態(図4(3)参照)の三つの状態を有する。
図4(2)に示すように、転動部213が第二状態にある場合、転動部213の右部と、上側ステージ212の中央部212Aとが、左右方向において略同じ位置に配置される。このため、第二状態にある転動部213は、上側ステージ212の中央部212Aから排出される球Kを、その内側に受け止める。第二状態において、転動部213の孔213Aは、左右方向において第一始動口12よりも左方に配置される。転動部213の内側を転動した球Kが、第二状態において孔213Aから下方に排出された場合(矢印Y15参照)、球Kは下側ステージ215の左部を流下する。その後、球Kは、第一始動口12に入賞するか(矢印Y16参照)、又は、第一始動口12に入賞せず上センター飾り21の下方に排出される(矢印Y17参照)。図4(2)は、転動部213が最も左に寄った状態を示す。この転動部213の位置を、左位置という。第二状態は、転動部213が左位置及び左位置の近傍に配置される状態である。
図4(3)に示すように、転動部213が第三状態にある場合、転動部213の左部と、上側ステージ212の中央部212Aとが、左右方向において略同じ位置に配置される。このため、第三状態にある転動部213は、上側ステージ212の中央部212Aから排出される球Kを、その内側に受け止める。第三状態において、転動部213の孔213Aは、左右方向において第一始動口12よりも右方に配置される。転動部213の内側を転動した球Kが、第三状態において孔213Aから下方に排出された場合(矢印Y25参照)、球Kは下側ステージ215の右部を流下する。その後、球Kは、第一始動口12に入賞するか(矢印Y26参照)、又は、第一始動口12に入賞せず上センター飾り21の下方に排出される(矢印Y27参照)。図4(3)は転動部213が最も右に寄った状態を示す。この転動部213の位置を、右位置という。第三状態は、転動部213が右位置及び右位置の近傍に配置される状態である。
転動部213は、第一状態→第二状態→第一状態→第三状態→第一状態→第二状態…と、第一状態を経由しながら第二状態と第三状態とになる。すなわち、転動部213は、左位置と右位置との間を、原点位置を経由しながら往復するように繰り返して動作する。この動作を、転動部213の往復動作という。転動部213は、内側の凹部において遊技球を転動させた状態で、往復動作を行うことができる。
第一状態の転動部213の孔213Aは、第二状態及び第三状態の転動部213の孔213Aよりも、第一始動口12の入口に近接して配置される。このため、第一状態の転動部213の孔213Aから遊技球が排出される場合、第二状態及び第三状態の転動部213の孔213Aから遊技球が排出される場合よりも、第一始動口12へ遊技球が入賞しやすい。したがって、ワープ通路211の入口部211Aから上センター飾り21の内部に遊技球が入球し、上側ステージ212を介して転動部213の内部に球Kが入球した場合、パチンコ機1は、転動部213の往復動作に遊技者の注目を集めることができる。
図5を参照して、転動部213の往復動作の動作原理について説明する。図5(1)は、転動部213が第一状態にある場合を示す。転動部213の後方に、転動部モータ88が配置される。転動部モータ88は、後述する主基板41に接続し、主基板41から送信される励磁パターンに応じて回転するステッピングモータである。転動部モータ88は、前後方向に延びる軸心AX1を中心に正面視で時計回り(CW)又は反時計回り(CCW)に回転するモータ軸(図示略)を備える。モータ軸には、上下方向に柄を延ばすクランク217が取り付けられている。クランク217には、上下方向に延びる板状の連結部材216が連結されている。連結部材216の下部は、前後方向に延びる軸心AX2に沿って延びる軸216Aによって、上センター飾り21の内部に回動可能に固定される。連結部材216の上部は、転動部213の後部に接続する。
転動部モータ88が回転することに応じて、クランク217がモータ軸を中心に、時計回り又は反時計回りに回動する(矢印Y31参照)。これに応じて、連結部材216は、軸216Aを中心に、時計回り又は反時計回りに回動する。連結部材216の回動に応じて、転動部213が右方又は左方に向けて移動する(矢印Y32参照)。したがって、転動部モータ88が時計回りに回転する場合、転動部213が右方へ移動する。転動部モータ88が反時計回りに回転する場合、転動部213が左方へ移動する。
連結部材216の右側に、転動部センサ89が配置される。転動部センサ89は、発光部と受光部とを有する検知部を備えるフォトセンサであり、主基板41に接続する。連結部材216の下部は扇状に形成されている。扇状の右端部は、扇状の他の部分よりも外側に張り出し、転動部213が第一状態にある場合にその一部又は全部が転動部センサ89の検知部に配置される遮蔽部216Bを構成する。
転動部センサ89は、検知部の発光部と受光部との間に遮蔽部216Bが配置されない場合に「ON」信号を、発光部と受光部との間に遮蔽部216Bが配置されて発光部から発光された光が受光部に対して遮蔽される場合に「OFF」信号を、それぞれ出力する。図5(1)においては転動部213が原点位置に配置されており、遮蔽部216Bの全部が転動部センサ89の検知部にちょうど収まっている。この状態から転動部モータ88が回転することに応じて、遮蔽部216Bは検知部から外れる方向に移動する(矢印Y33参照)。転動部213が第二状態又は第三状態から第一状態に至った場合、転動部センサ89が出力する信号が「ON」から「OFF」に転ずる。すなわち、転動部213が第一状態にある場合、転動部センサ89は「OFF」信号を出力する。
本実施形態では、往復動作において転動部213が原点位置に至った場合、転動部モータ88の回転が所定時間停止し、転動部213が原点位置において所定時間停止する。転動部213が原点位置において所定時間停止することを、原点位置停止という。原点位置停止の後、転動部モータ88は、時計回り又は反時計回りの回転を開始する。原点位置停止の後、転動部モータ88が反時計回りの回転を開始し、転動部213が原点位置の左側の近傍を移動する状態(遮蔽部216Bの右側の一部が転動部センサ89の検知部にある状態)を、左近傍移動という。原点位置停止の後、転動部モータ88が時計回りの回転を開始し、転動部213が原点位置の右側の近傍を移動する状態(遮蔽部216Bの左側の一部が転動部センサ89の検知部にある状態)を、右近傍移動という。
図5(2)は、転動部213が左近傍移動を行う状態から、転動部モータ88が反時計回りの回転をさらに継続し、転動部213が第一状態から第二状態に移行した状態を示す。転動部モータ88が反時計回りに回転することに応じて、クランク217がモータ軸を中心に反時計回りに回動し(矢印Y34参照)、連結部材216も軸216Aを中心に反時計回りに回動する。クランク217及び連結部材216の回動に応じて、転動部213が、原点位置から左位置に向けて移動する(矢印Y35参照)。遮蔽部216Bは、連結部材216の回動と一体に反時計回りに回動し、転動部センサ89の検知部から左方に外れた位置に移動する(矢印Y36参照)。転動部213が第二状態にある場合、転動部センサ89は「ON」信号を出力する。本実施形態では、往復動作において転動部213が左位置に至るまで、転動部モータ88が反時計回りの回転を継続する。転動部213が左位置に至った場合、転動部モータ88の回転が所定時間停止し、転動部213が左位置において所定時間停止する。転動部213が左位置において所定時間停止することを、左位置停止という。所定時間の左位置停止の後、転動部モータ88は、時計回りに回転する。
図5(3)は、転動部213が右近傍移動を行う状態から、転動部モータ88が時計回りの回転をさらに継続し、転動部213が第一状態から第三状態に移行した状態を示す。転動部モータ88が時計回りに回転することに応じて、クランク217がモータ軸を中心に時計回りに回動し(矢印Y37参照)、連結部材216も軸216Aを中心に時計回りに回動する。クランク217及び連結部材216の回動に応じて、転動部213が、原点位置から右位置に向けて移動する(矢印Y38参照)。遮蔽部216Bは、連結部材216の回動と一体に時計回りに回動し、転動部センサ89の検知部から右方に外れた位置に移動する(矢印Y39参照)。転動部213が第二状態又は第三状態にある場合、転動部センサ89は「ON」信号を出力する。本実施形態では、往復動作において転動部213が右位置に至るまで、転動部モータ88が時計回りの回転を継続する。転動部213が右位置に至った場合、転動部モータ88の回転が所定時間停止し、転動部213が右位置において所定時間停止する。転動部213が右位置において所定時間停止することを、右位置停止という。所定時間の右位置停止の後、転動部モータ88は、反時計回りに回転する。左近傍移動と左位置停止との間の状態、及び右近傍移動と右位置停止との間の状態を、移動継続という。
図6を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主基板41、サブ制御基板58、ランプドライバ基板46、払出制御基板45、中継基板47及び電源基板42を主に備える。
主基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主基板41の主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。主基板CPUユニット50には、乱数発生回路56及び割込信号発生回路57が接続されている。乱数発生回路56は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路57は、一定周波数のクロック信号を出力するクロック回路(図示略)からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、後述する制御プログラムのメイン処理を実行する。
主基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47、外部端子板55、第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62に接続している。
サブ制御基板58は、CPU581、RAM582及びROM583を備え、ランプドライバ基板46、演出制御基板43及びスピーカ48に接続している。サブ制御基板58は、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。ランプドライバ基板46は、操作ボタン9、電飾基板31、停留領域スイッチ32、演出図柄表示部38及び演出用表示部39に接続している。電飾基板31は、例えばLEDを搭載しており、前述の各種の電飾部材の内部に設けられている。ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、操作ボタン9、電飾基板31の発光動作等を制御する。停留領域スイッチ32は、非貫通型近接スイッチであり、停留領域288における遊技球の停留を検出する。また、ランプドライバ基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、演出図柄表示部38における演出図柄の変動表示を制御する。
払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として賞球払出装置49に払い出させる。
中継基板47は、第二始動口ソレノイド69、第一大入賞口ソレノイド70、第二大入賞口ソレノイド71、ゲートスイッチ75、第一大入賞口スイッチ77、第二大入賞口スイッチ78、特定領域スイッチ81、左非特定領域スイッチ82、右非特定領域スイッチ83、収容部ソレノイド84、振分部モータ85、停留解除部ソレノイド86、転動部モータ88、転動部センサ89及び図柄表示部24に接続している。第二始動口ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口13の開閉部材131を開閉する。第一大入賞口ソレノイド70は、小当たり遊技中に第一大入賞口16の開閉部材161を開閉する。第二大入賞口ソレノイド71は、大当たり遊技中に第二大入賞口17の開閉部材171を開閉する。ゲートスイッチ75は、ゲート11に設けられており、ゲート11への遊技球の通過を検出する。第一大入賞口スイッチ77は、第一大入賞口16に設けられており、第一大入賞口16への遊技球の入賞を検出する。第二大入賞口スイッチ78は、第二大入賞口17に設けられており、第二大入賞口17への遊技球の入賞を検出する。
特定領域スイッチ81は、前述の特定領域への遊技球の通過を検出する。左非特定領域スイッチ82及び右非特定領域スイッチ83は、前述の非特定領域への遊技球の通過を検出する。収容部ソレノイド84は、小当たり遊技中に収容部25を収容可能状態と収容不可状態とに相互に切り替える。振分部モータ85は、小当たり遊技中に振分部26を回転させる。停留解除部ソレノイド86は、小当たり遊技中に停留解除部27を動作させることで、停留領域288を停留可能状態と停留解除状態とに切り替える。転動部モータ88は、回転することによって、転動部213を往復動作させる。転動部センサ89は、転動部213と一体に移動する遮蔽部216Bが検知部に配置される場合に「OFF」信号を、遮蔽部216Bが検知部に配置されない場合に「ON」信号を、それぞれ出力する。
外部端子板55は、パチンコホールに設置されている遊技機を統括的に管理する遊技場管理用コンピュータ(いわゆるホールコンピュータ、図示略)にパチンコ機1の情報を接点出力する。第一始動口スイッチ61は、第一始動口12に設けられており、第一始動口12への遊技球の入賞を検出する。第二始動口スイッチ62は、第二始動口13に設けられており、第二始動口13への遊技球の入賞を検出する。
電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。
図7を参照して、RAM52の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第一大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄柄処理(図12から図14参照)において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには、記憶可能な第一保留球数の上限である最大第一保留球数に対応する複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態において、最大第一保留球数は「4」である。このため、第一大当たり関係情報記憶エリアには、No.1からNo.4の4つの記憶エリアが設けられている。第一始動口12に遊技球が入賞した際に第一保留球数が4未満(0~3)であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
第一保留球数は、遊技球が第一始動口12へ入賞したことを契機として取得された乱数のうち、第一大当たり判定の実行、特別図柄の変動時間を示す変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている乱数の個数である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、判定エリア(図示略)にシフトする。判定エリアは、大当たり判定を行う乱数を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアであり、第一大当たり判定と第二大当たり判定とで共通に用いられる。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について大当たり判定等の各種処理を行う。最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が、判定エリアにシフトされると、次の番号以下に記憶されている乱数が、1つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。以降は、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が順次判定エリアにシフトされて、大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数についての各種処理には、例えば、大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技に関する処理が含まれる。なお、判定エリアの乱数は、第一大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。
各記憶エリアには、第一大当たり乱数欄、第一図柄決定乱数欄及び第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。第一大当たり乱数欄には、乱数発生回路56(図11参照)によって発生された第一大当たり乱数の値が記憶される。第一図柄決定乱数欄には、乱数発生回路56によって発生された第一図柄決定乱数の値が記憶される。第一変動パターン決定乱数欄には、乱数発生回路56によって発生された第一変動パターン決定乱数の値が記憶される。遊技球が第一始動口12へ入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部24の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。第一大当たり乱数と共に取得されて第一大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。また、第一特別図柄の変動時間を、第一変動時間ともいう。
図示しないが、RAM52には、第二大当たり関係情報記憶エリアが設けられている。本実施形態では、第二大当たり関係情報記憶エリアに、最大第二保留球数(本実施形態では、1個)に対応する1つの記憶エリアが設けられている。第二始動口13に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、第二大当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。記憶エリアには、第二大当たり乱数の値が記憶される第二大当たり乱数欄、第二図柄決定乱数の値が記憶される第二図柄決定乱数欄、及び第二変動パターン決定乱数の値が記憶される第二変動パターン決定乱数欄が設けられている。
CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、前述の判定エリア(図示略)にシフトする。第二判定エリアは、第二大当たり判定を行う乱数を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアである。CPU51は、第二判定エリアにシフトされた乱数について第二大当たり判定等の各種処理を行う。なお、第二判定エリアの乱数は、第二大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。第二大当たり乱数と共に取得されて第二大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第二乱数ともいう。また、第二特別図柄の変動時間を、第二変動時間ともいう。
以下の説明では、第一大当たり乱数及び第二大当たり乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり乱数ともいう。また、第一変動パターン決定乱数及び第二変動パターン決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、変動パターン決定乱数ともいう。また、第一図柄決定乱数数及び第二図柄決定乱数を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、特別図柄決定乱数ともいう。
パチンコ機1において、第一変動時間及び第二変動時間は、第一大当たり判定の結果及び第二大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。報知演出は、特別図柄の変動に同期して、演出図柄表示部38において演出図柄を変動表示することによって行われる。主基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、第一変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間(本実施形態では0.5秒)の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第一特別図柄の確定表示に同期して、演出図柄を確定表示する。
また、主基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第二特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄の変動表示を開始する。主基板41は、第二変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、第二特別図柄の確定表示に同期して、演出図柄を確定表示する。サブ制御基板58は、演出図柄表示部38における演出図柄の変動表示による他、電飾部材、スピーカ48、演出用表示部39等によっても、特別図柄の変動時間と同期した報知演出を実行する。
以下では、特別図柄の変動のうち、大当たり判定の結果が小当たりであることを示す図柄である小当たり図柄で確定表示する変動を、小当たり変動という。特別図柄の変動のうち、大当たり判定の結果がはずれであることを示す図柄であるはずれ図柄で確定表示する変動を、はずれ変動という。
なお、RAM52には、ゲート11を遊技球が通過する時点に取得される普通当たり乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、普通当たり関係情報記憶エリアに4つの記憶エリアが設けられており、最大普通保留球数は「4」である。記憶エリアには、普通当たり乱数の値が記憶される普通当たり乱数欄、普通図柄決定乱数の値が記憶される普通図柄決定乱数欄が設けられている。普通当たり乱数は、普通当たり判定のために用いられる。普通図柄決定乱数は、普通当たり図柄を決定するために用いられる。
図8を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、小当たり図柄を、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。特別図柄決定テーブルでは、小当たり図柄のそれぞれに、特別図柄決定乱数の値(0~199)が対応付けられている。なお、大当たり判定の結果がはずれの場合には、特別図柄決定テーブルによらず、大当たり判定の結果がはずれであることを示す所定のはずれ図柄が決定される。以下では、第一特別図柄の小当たり図柄を第一小当たり図柄、第二特別図柄の小当たり図柄を第二小当たり図柄という。
第一小当たり図柄は、「特1小当たりA」、「特1小当たりB」、「特1小当たりC」、「特1小当たりD」の4種類である。第一小当たり図柄の割合は、「特1小当たりA」が40%、「特1小当たりB」が30%、「特1小当たりC」が20%、「特1小当たりD」が10%である。第二小当たり図柄は、「特2小当たりA」、「特2小当たりB」、「特2小当たりC」、「特2小当たりD」、「特2小当たりE」の5種類である。第二小当たり図柄の割合は、「特2小当たりA」が40%、「特2小当たりB」が25%、「特2小当たりC」が20%、「特2小当たりD」が10%、「特2小当たりE」が5%である。
特別図柄決定テーブルは、小当たり遊技における第一大入賞口16の開放パターンを、小当たり図柄に対応付けて定義している。以下では、小当たり遊技における第一大入賞口16の開放パターンを、小当たり開放パターンという。パチンコ機1は、パターンA~パターンFの6種類の小当たり開放パターンを備える。特2小当たりAがパターンAに、特1小当たりA及び特2小当たりBがパターンBに、特1小当たりB及び特2小当たりCがパターンCに、特1小当たりC及び特2小当たりDがパターンDに、特2小当たりEがパターンEに、特1小当たりDがパターンFに、それぞれ対応する。パターンA~パターンEにおいては、第一大入賞口16が0.052秒間の開放を最大11回行う。パターンFにおいては、第一大入賞口16が最大1.5秒間の開放を1回行う。なお、パターンA~パターンFは、第一大入賞口16が、小当たり遊技の開始直後に1回の開放を行った後、パターン毎に異なるタイミングで残りの10回の開放を連続して行う小当たり開放パターンである。いずれの小当たり開放パターンで小当たり遊技が行われた場合にも、小当たり遊技において第一大入賞口16へ入賞した遊技球が第一大入賞口16内の特定領域を通過した場合、小当たり遊技に引き続いて大当たり遊技が行われる。
前述のように、小当たり遊技が実行されたことに起因する大当たり遊技において、小当たり遊技は、1R目の大当たりラウンドとしてさかのぼって取り扱われる。本実施形態では、大当たり遊技のラウンド数は、小当たり図柄によらず、いずれの場合にも9R(1R目は小当たり遊技)である。2R目から9R目は、第二大入賞口17が、第二大入賞口17が最大28.0秒間の開放を1回行うことで、大当たり遊技が行われる。なお、小当たり図柄に対応する小当たり遊技が実行されたが、小当たり遊技において遊技球が特定領域を通過しなかった場合には、大当たり遊技状態が生起されないので、小当たり遊技の終了後に大当たり遊技が実行されない。
小当たり図柄のそれぞれには、小当たり図柄に対応する大当たり遊技が終了した後に設定される遊技状態が定義されている。本実施形態では、特1小当たりD以外の小当たり図柄が決定されたことに起因して大当たり遊技が行われた場合、大当たり遊技の終了後に時短状態が設定される。大当たり遊技の終了後に設定された時短状態は、その時短状態において小当たりの判定結果が導出された回数が5回に到達することによって時短終了条件が満たされて終了し、その後、遊技状態は通常状態に移行する。なお、特1小当たりDの小当たり図柄が決定されたことに起因して大当たり遊技が行われた場合には、大当たり遊技の終了後に通常状態が設定される(時短状態が設定されない)。
図9を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターン決定テーブルは、変動パターンが決定される時点における遊技状態(通常状態又は時短状態)毎に区分されている。それぞれの区分には、複数種類の変動パターンが割り当てられており、大当たり判定による判定結果(小当たり又ははずれ)に応じて、各変動パターンに変動パターン決定乱数の値(0~511)が対応付けられている。大当たり判定が行われた場合、その時点の遊技状態に応じたテーブル区分が参照され、大当たり乱数と共に取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが、大当たり判定の結果に応じて1つ決定される。本実施形態では、第一変動パターン及び第二変動パターンのいずれを決定する場合においても、変動パターン決定テーブルが共通して参照される。
通常状態における大当たり判定の判定結果が小当たりの場合には、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。ここで、「リーチ演出」とは、演出図柄表示部38において表示される演出図柄を構成する3つの図柄のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、小当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合には、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当たり判定の結果が大当たりとなる期待度は、「リーチ演出A」から「リーチ演出C」の順に高くなる。なお、本実施形態において、「はずれ変動A」~「はずれ変動D」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく演出が終了するはずれ変動の報知演出であり、本実施形態では、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。時短状態についても同様に、リーチ演出及びはずれ変動の変動パターンが、変動パターン決定乱数の値お対応付けて定義されている。
主基板41は、決定した変動パターンに応じて決められている変動時間だけ、第一特別図柄又は第二特別図柄を変動させる。また、主基板41は、変動パターンが決定されると、変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、コマンドによって指定された変動パターンに応じて演出図柄表示部38における演出図柄の変動表示及びスピーカ48等を制御する。
図10を参照して、ROM53に記憶されている転動部動作パターンテーブルについて説明する。転動部動作パターンテーブルは、転動部213の往復動作の動作パターンを定義する。本実施形態では、転動部動作パターンテーブルは、No.1~No.8の8つのパターンを定義している。No.1,3,5,7は、転動部213が原点位置にある第一状態から第二状態に至った後、第一状態に戻るまで動作のパターンを定義している。No.2,4,6,8は、転動部213が原点位置にある第一状態から第三状態に至った後、第一状態に戻るまでの動作のパターンを定義している。転動部動作パターンテーブルにおける数値の単位は、ミリ秒である。原点位置停止、左位置停止、右位置停止の各欄に定義される数値は、原点位置停止、左位置停止、右位置停止として転動部213が停止する時間を示す。左近傍移動、右近傍移動、移動継続の各欄に定義される数値は、左近傍移動、右近傍移動、移動継続において転動部213が移動する時間を示す。
主基板41のCPU51は、転動部213がNo.1~No.8の順で各パターンの動作を行うよう、転動部モータ88に励磁パターンを送信する。CPU581は、No.1~No.8の各パターンに応じた励磁パターンの送信を終了した場合、No.1~No.8の各パターンに応じた励磁パターンの送信を繰り返す。
本実施形態では、往復動作において左右方向に転動部213が移動する速度は、No.1~No.8において変化せず一定である。一方、原点位置停止、左位置停止、右位置停止における転動部213の停止時間は、パターンによって異なる時間が定義されている。したがって、往復動作において原点位置停止、左位置停止、右位置停止によって転動部213が停止する時間は不規則である。これにより、パチンコ機1は、ワープ通路211の入口部211A狙い打ちすることによって第一始動口12への入賞率を不正に上昇させる等の不正行為が行われることを防止している。
図11を参照して、パチンコ機1の主基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている主制御プログラムによって行われる。主制御プログラムのメイン処理(図10参照)は、割込信号発生回路57(図4参照)が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が検知した際に、CPU51において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。メイン処理では、稼働中フラグ、大当たり遊技状態フラグ、小当たり遊技状態フラグ、第一特別図柄表示状態フラグ、第二特別図柄表示状態フラグ、時短フラグ等が使用される。これらのフラグは、RAM52に記憶される。
稼働中フラグは、パチンコ機1が稼働中であるかを示すフラグである。稼働中フラグは、パチンコ機1の電源スイッチ(図示略)の操作によってパチンコ機1の電源がOFFにされる場合に「OFF」になり、パチンコ機1の電源がONにされた後、パチンコ機1が稼働できる状態になった場合に「ON」になる。
大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技中であるかを示すフラグであり、大当たり遊技中に「ON」になり、大当たり遊技中でない場合に「OFF」になる。なお、大当たり遊技状態フラグが「ON」であることは、条件装置及び役物連続作動装置が共に作動している状態であることを示す。小当たり遊技状態フラグは、小当たり遊技中であるかを示すフラグであり、小当たり遊技中に「ON」になり、小当たり遊技中でない場合に「OFF」になる。なお、以下では、大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態が生起している状態を、当たり遊技状態ともいう。
特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄又は第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれも停止表示されている場合(停止表示中)に「2」、いずれも変動中でも停止表示中でもない場合に「0」が記憶される。時短フラグは、時短状態中であるかを示すフラグであり、時短状態中に「ON」になり、通常状態(非時短状態)中に「OFF」になる。
パチンコ機1の電源スイッチ(図示略)が操作されることによってパチンコ機1の電源がONにされると、CPU51は、メイン処理を開始する。メイン処理が開始されると、まず、パチンコ機1が稼働中であるかが判断される(S1)。この判断は、稼働中フラグの状態に応じて行われる。パチンコ機1の電源がONにされた直後は稼働中フラグが「OFF」である。稼働中フラグが「OFF」の場合にはパチンコ機1が稼働中でないと判断されて(S1:NO)、電源投入時処理が実行される(S2)。電源投入時処理は、電源投入に伴う各種の初期設定処理の総称である。具体的には、サブ制御基板58等が動作可能な状態になるのを待つためのウエイト処理、RAMクリアを伴う電源投入の場合のRAMクリア処理、瞬停等による電源遮断が生じたことに応じて主基板41を電源遮断前の状態に復帰させる復電処理等が行われる。
次いで、転動部213の往復動作が開始される(S3)。CPU51は、転動部動作パターンテーブルに定義される転動部213の各動作パターンに応じた励磁パターンを、中継基板47を介して転動部モータ88に送信する。転動部モータ88は、受信した励磁パターンに応じて回転を開始する。以降は、パチンコ機1の電源が「OFF」になるまでの間、転動部213が、No.1~No.8の8つのパターンに応じた往復動作を繰り返す。その後、稼働中フラグが「ON」になり(S5)、メイン処理が終了する。
次の割込信号でメイン処理が開始されると、稼働中フラグが「ON」であるので、パチンコ機1が稼働中であると判断されて(S1:YES)、スイッチ読込処理が行われる(S11)。スイッチ読込処理では、ゲート11、第一始動口12、第二始動口13、第一大入賞口16、第二大入賞口17、特定領域、非特定領域(図示略)、その他の入賞口に設けられた各スイッチ(図6参照)の検出結果から、遊技球の通過又は入賞を検知するための処理が行われる。各スイッチが遊技球の通過又は入賞を検出すると、RAM52に記憶されている各スイッチに対応するフラグが「ON」となる。次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている各種の時間カウンタの値が更新される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。特別電動役物処理では、当たり遊技の動作を制御するための処理、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態に関する処理等が行われる。当たり遊技の動作とは、主に、大当たり遊技及び小当たり遊技における第一大入賞口16及び第二大入賞口17の開閉部材161,171の開閉動作である。CPU51は、特別図柄処理において決定された小当たり図柄に応じた小当たり開放パターンで第一大入賞口16を開放させることで、小当たり遊技を実行する。小当たり遊技において第一大入賞口16へ入賞した遊技球が特定領域を通過した場合、小当たり遊技に引き続いて第二大入賞口17を開放させることで、大当たり遊技を実行する。また、特別図柄処理において決定された小当たり図柄に応じて、大当たり遊技の終了後に時短フラグを「ON」にすることで、時短状態を設定する。なお、小当たり遊技において第一大入賞口16へ入賞した遊技球が非特定領域を通過した場合(特定領域を通過しない場合)、小当たり遊技を終了した後、大当たり遊技を実行せず、小当たり遊技の実行前の遊技状態に遊技を戻す。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。詳細は後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定及び遊技状態の移行処理等が行われる(図12から図14参照)。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S16)。普通電動役物処理では、普通当たり遊技の動作(主に第二始動口13の開閉部材131の開閉動作)を制御するための処理が行われる。前述したように、CPU51は、時短状態中に普通当たり遊技を実行する場合、開閉部材131を、非時短状態中よりも長く開放させる。なお、CPU51は、時短フラグが「ON」である場合に時短状態中であると判断する。
次いで、普通図柄処理が行われる(S17)。普通図柄処理では、ゲートスイッチ75が遊技球の通過を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの生成等の処理が行われる。
次いで、転動部処理が行われる(S18)。詳細は後述するが、転動部処理では、転動部213の往復動作が正常に行われているかを判断するための処理が行われる(図15参照)。
次いで、払出処理(S19)、エラーチェック(S20)、及び情報出力処理(S21)が行われる。払出処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ON」とされた場合に、各スイッチに対応する入賞口へ遊技球が入賞したことを示すコマンドが、払出制御基板45に送信される。このコマンドを受信した払出制御基板45のCPU45aは、コマンドに対応する入賞口について予め定められている個数の賞球を、入賞口への入賞球数に応じて賞球払出装置49に払い出させる。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、演出図柄表示部38、演出用表示部39及びスピーカ48等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、外部端子板55を介して、遊技場管理用コンピュータ(図示略)に各種の情報が出力される。
図12から図14を参照して、特別図柄処理(S14、図11参照)の詳細について説明する。図17に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一始動口12に遊技球が入賞しているかが判断される(S71)。第一始動口スイッチ61が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理(S11、図11参照)において、第一始動口スイッチ61に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「OFF」の場合には、第一始動口12に遊技球が入賞していないと判断されて(S71:NO)、処理はS81の判断へ移行する。
このフラグが「ON」の場合には、第一始動口12に遊技球が入賞していると判断されて(S71:YES)、第一保留球数が「4」であるかが判断される(S73)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「4」である場合(S73:YES)、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はS81の判断へ移行する。第一保留球数が「4」でない場合(S73:NO)、RAM52に記憶されている第一保留球数に「1」が加算される(S75)。次いで、第一乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア(図5参照)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S76)。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり乱数の値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一特別図柄決定乱数の値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定乱数の値が、それぞれ記憶される。なお、第一乱数にこれら以外の種類の乱数が含まれていてもよい。
次いで、第二始動口13に遊技球が入賞しているかが判断される(S81)。第一始動口スイッチ61が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理において、第二始動口スイッチ62に対応するフラグが「ON」となる。このフラグが「OFF」の場合には、第二始動口13に遊技球が入賞していないと判断されて(S71:NO)、処理はS91(図18参照)の判断へ移行する。
このフラグが「ON」の場合には、第二始動口13に遊技球が入賞していると判断されて(S81:YES)、第二保留球数が「1」であるかが判断される(S82)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」である場合(S72:YES)、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はS91の判断へ移行する。第二保留球数が「1」でない場合(S82:NO)、RAM52に記憶されている第二保留球数に「1」が加算される(S85)。次いで、第二乱数が取得され、第二大当たり関係情報記憶エリア(図示略)における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される(S86)。具体的には、第二大当たり乱数欄には第二大当たり乱数の値が、第二特別図柄決定乱数欄には第二特別図柄決定乱数の値が、第二変動パターン決定乱数欄には第二変動パターン決定乱数の値が、それぞれ記憶される。なお、第二乱数にこれら以外の種類の乱数が含まれていてもよい。
次いで、図13に示すように、当たり遊技状態であるかが判断される(S91)。大当たり遊技状態フラグ又は小当たり遊技状態フラグが「ON」である場合、当たり遊技状態中であると判断されて(S91:YES)、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグ及び小当たり遊技状態フラグがいずれも「OFF」である場合、当たり遊技状態中でないと判断されて(S91:NO)、特別図柄が変動中であるかが判断される(S92)。第一特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合、第一特別図柄及び第二特別図柄がいずれも変動中でないと判断されて(S92:NO)、特別図柄が停止表示中であるかが判断される(S93)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合、第一特別図柄及び第二特別図柄がいずれも停止表示中でないと判断されて(S93:NO)、大当たり判定等の処理が行われる。
本実施形態では、大当たり判定において、第二大当たり判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図14に示すように、まず、第二保留球数が「1」であるかが判断される(S101)。RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」である場合には(S101:YES)、第二大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二保留球数が「0」である場合(S101:NO)、第一保留球数が「1」以上であるかが判断される(S102)。RAM52に記憶されている第一保留球数が「0」である場合(S102:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
第一保留球数が「1」以上である場合(S102:YES)、RAM52に記憶されている第一保留球数が「1」減算される(S103)。次いで、第一大当たり関係情報記憶エリア(図7参照)において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一乱数が、判定エリアにシフトされる(S105)。
次いで、第一大当たり判定が行われる(S106)。図示しないが、ROM53には、大当たり判定を行うためのテーブルである判定テーブルが記憶されている。判定テーブルは、第一大当たり判定及び第二大当たり判定について「小当たり」及び「はずれ」に各々対応する大当たり乱数の値を定義している。S106の処理では、判定テーブルが参照されて、判定エリアにシフトされた第一大当たり乱数が、「小当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される第一大当たり判定が行われる。これにより、RAM52に記憶された未判定の第一大当たり乱数に基づく第一大当たり判定が、第一大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第一大当たり判定の結果に応じた第一特別図柄の停止図柄(確定表示される図柄)である第一停止図柄が決定される(S108)。第一大当たり判定の結果が小当たりの場合、特別図柄決定テーブル(図13参照)が参照されて、S103で判定エリアにシフトされた第一特別図柄決定乱数の値に応じて、第一停止図柄として小当たり図柄が決定される。決定された小当たり図柄は、RAM52に記憶される。一方、第一大当たり判定の結果がはずれである場合、第一停止図柄として所定のはずれ図柄が第一停止図柄として決定される。
また、第二大当たり判定では、まず、第二保留球数が「1」であるかが判断される(S101)。第二保留球数が「1」である場合(S101:YES)、RAM52に記憶されている第二保留球数が「1」減算される(S111)。次いで、第二大当たり関係情報記憶エリア(図示略)において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第二乱数が、判定エリアにシフトされる(S112)。
次いで、前述の判定テーブルが参照されて、判定エリアにシフトされた第二大当たり乱数が、「小当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される第二大当たり判定が行われる(S113)。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第一大当たり判定が、第一大当たり乱数の記憶された順に行われる。
次いで、第二大当たり判定の結果に応じた第二特別図柄の停止図柄である第二停止図柄が決定される(S115)。第二大当たり判定の結果が小当たりの場合、特別図柄決定テーブルが参照されて、S112で判定エリアにシフトされた第二特別図柄決定乱数の値に応じて、第二停止図柄として小当たり図柄が決定される。決定された小当たり図柄は、RAM52に記憶される。一方、第二大当たり判定の結果がはずれである場合、第一停止図柄として所定のはずれ図柄が第一停止図柄として決定される。
次いで、大当たり判定による判定結果に応じて、変動パターンが決定される(S121)。S121の処理では、時短フラグの状態が参照されて、現時点において通常状態及び時短状態のうちいずれの遊技状態が設定されているかが特定される。また、直前に行われた大当たり判定による判定結果が参照される。変動パターン決定テーブル(図15参照)のうち、特定された遊技状態に応じたテーブルが参照されて、大当たり判定による判定結果及び変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが決定される。決定された変動パターンは、RAM52に記憶される。第一大当たり判定が行われた場合には第一変動パターンとして、第二大当たり判定が行われた場合には第二変動パターンが、それぞれ決定される。
次いで、決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドが生成され、RAM52に設けられるコマンドバッファにセットされる(S122)。RAM52のコマンドバッファにセットされたコマンドは、コマンドバッファにセットされた順に、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継基板47等に順次送信される。中継基板47を介して変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部24は、特別図柄表示部における特別図柄の変動を開始する。図柄表示部24は、第一変動パターンを受信した場合には第一特別図柄の変動、第二変動パターンを受信した場合には第二特別図柄の変動を、それぞれ開始する。変動パターン指定コマンドを受信したサブ制御基板58は、変動パターンに応じた演出図柄表示部38における演出図柄の変動を開始する。
なお、前回実施されたメイン処理においてコマンドバッファにセットされたコマンドをサブ制御基板58等へ送信するコマンド送信処理が、メイン処理に設けられていてもよい。この場合、コマンド送信処理によって、コマンドバッファにセットされたコマンドがコマンドバッファにセットされた順に、メイン処理の1割込み毎にサブ制御基板58等へ送信されてもよい。
次いで、決定された第一変動パターンに対応する第一変動時間又は第二変動パターンに対応する第二変動時間が、特別図柄変動時間カウンタにセットされる(S123)。特別図柄が変動中であることを示す「1」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S125)、処理はメイン処理へ戻る。
また、図13に示すS92の判断において、特別図柄表示状態フラグに「1」が記憶されている場合には、第一特別図柄又は第二特別図柄が変動中であると判断されて(S92:YES)、特別図柄の変動時間が経過したかが判断される(S131)。S123(図19参照)の処理においてセットされた特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には、変動時間が経過したと判断され(S131:YES)、RAM52に特別図柄停止コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる(S132)。特別図柄停止コマンドは、特別図柄の変動を停止すること及び停止図柄(第一停止図柄又は第二停止図柄)の内容を通知するためのコマンドである。中継基板47を介して図柄停止コマンドを受信した図柄表示部24は、変動中の第一特別図柄又は第二特別図柄を、図柄停止コマンドの示す停止図柄で停止する。図柄停止コマンドを受信したサブ制御基板58は、演出図柄表示部38において変動中の演出図柄を、停止図柄に応じた図柄の組合せで停止する。
次いで、所定の特別図柄停止表示時間が特別図柄停止時間カウンタにセットされる(S133)。第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「2」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて(S135)、処理はメイン処理へ戻る。一方、S131の判断において、特別図柄の変動時間がまだ経過していないと判断された場合(S131:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
また、S93の判断において特別図柄表示状態フラグが「2」である場合、特別図柄が停止表示中であると判断されて(S93:YES)、特別図柄停止時間が経過したかが判断される(S136)。この判断は、特別図柄停止時間カウンタの値によって判断される。第一特別図柄停止時間カウンタの値が「0」でない場合には、特別図柄停止時間がまだ経過していないと判断されて(S136:NO)、処理はメイン処理へ戻る。特別図柄停止時間カウンタの値が「0」である場合には、特別図柄停止時間が経過したと判断されて(S136:YES)、第一特別図柄及び第二特別図柄が変動中でも停止表示中でもないことを示す「0」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される(S138)。
次いで、遊技状態移行処理が行われる(S139)。遊技状態移行処理では、大当たり判定によって小当たりであると判定された場合に遊技を小当たり遊技状態に移行させるための処理、時短終了条件が満たされた場合に時短フラグを「ON」から「OFF」にすることで時短状態を終了するための処理等が行われる。その後、処理はメイン処理へ戻る。
図15を参照して、転動部処理(S18、図11参照)の詳細について説明する。転動部処理が開始されると、転動部センサ89から出力される信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じたかが判断される(S201)。転動部213と一体に移動する遮蔽部216Bが転動部センサ89の検知部に配置されない状態から、遮蔽部216Bの少なくとも一部が検知部に配置される状態に移行した場合に、転動部センサ89の出力信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じる。すなわち、S201では、転動部213が第二状態又は第三状態から第一状態に移行したかが判断される。本実施形態では、CPU51は、転動部センサ89から「ON」、「ON」、「OFF」、「OFF」の順の並びで「ON」又は「OFF」の各信号を受信した場合、転動部センサ89から出力される信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じたと判断する。なお、この判断は一例であるので、CPU51は、転動部センサ89から「ON」「OFF」の順で出力信号を受信した場合に、S201で「YES」の判断結果を導出してもよい。
転動部センサ89から出力される信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じた場合(S201:YES)、転動部213の往復動作が正常に行われているかを検出するための検出時間を計測するエラー検出タイマに、検出時間がセットされる(S202)。処理はメイン処理へ戻る。
エラー検出タイマは、RAM52に設けられるタイマカウンタである。本実施形態において、検出時間は3秒間である。なお、S202が実行される場合にエラー検出タイマに計測中の時間の値が残存しているとき、CPU51は、残存する値を消去(破棄)した上で、3秒間の検出時間をエラー検出タイマに新たにセットする。又は、CPU51は、残存する値を無視し、3秒間の検出時間をエラー検出タイマに上書きすることによって残存する値を破棄し、検出時間をリセットしてもよい。
一方、転動部センサ89から出力される信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じていない場合(S201:NO)、エラー検出タイマの値が「0」であるかが判断される(S203)。すなわち、転動部センサ89が「ON」信号又は「OFF」信号を継続して出力している場合(転動部213が第一状態、第二状態又は第三状態のいずれかを継続する場合)、エラー検出タイマにセットされた検出時間が経過したかが判断される。エラー検出タイマの値が「0」でない場合(検出時間が未経過の場合)(S203:NO)、処理はメイン処理へ戻る。
パチンコ機1は、検出時間を、転動部213が第一状態に至った時点から、その後に正常な往復動作を継続した転動部213が、その後に1回の往復動作において第二状態又は第三状態を経て再び第一状態に至るまでの時間よりも長い時間に設定している。したがって、転動部213が、転動部動作パターンテーブル(図10参照)に定義される動作パターンに応じた正常な往復動作を継続する場合、エラー検出タイマの値が「0」になることがない。
一方、転動部213が第一状態に至った後、検出時間内に転動部センサ89の出力信号が「ON」信号から「OFF」信号に転じることがない場合には、転動部213が往復動作を途中で停止する等の異常な事態が発生している可能性がある。転動部213の往復動作に異常が生ずる場合として、転動部モータ88、転動部213、連結部材216、クランク217等の故障により往復動作が正常に行われない事の他、往復動作を何らかの手段によって故意に停止する行為が行われる事等が想定される。特に、パチンコ機1においては、転動部213から遊技球が排出される場合における転動部213の位置が、第一始動口12への入賞率に影響する。このため、パチンコ機1に対して、転動部213等を外部から破損させることによって転動部213を第一状態に停止したままにする等、転動部213の往復動作を阻害する不正行為が行われる可能性がある。
エラー検出タイマの値が「0」である場合(検出時間が経過している場合)(S203:YES)、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性があることを通知するための、転動部エラーコマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる(S205)。コマンドバッファにセットされた転動部エラーコマンドは、サブ制御基板58及び外部端子板55に順次送信される。転動部エラーコマンドを受信した外部端子板55は、遊技場管理用コンピュータに対してエラー情報を出力する外部出力を実行する。これにより、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性がある場合には、遊技場管理用コンピュータによってエラーの発生が特定される。したがって、パチンコ機1は、転動部213の往復動作に異常が発生した場合には、迅速に外部出力を実行し、転動部213の往復動作の異常の解消、不正行為の特定等を図ることができる。なお、転動部エラーコマンドを受信したサブ制御基板58の処理については後述する。その後、エラー検出タイマに検出時間(3秒間)がセットされて(S202)、処理はメイン処理へ戻る。
従来の遊技機においては、役物抽選に関する構造物の動作異常を短期間に繰り返して特定するような場合には、初回の特定から次回の特定までの経過時間が所定時間以内であればエラーを通知するためのエラーコマンドを生成せず、経過時間が所定時間を超える場合にエラーコマンドを再度生成する等の処理が行われる事が一般的である。このような処理を行うためには、動作異常を初回に特定した場合に、そのことを示すフラグを「ON」にし、その後に動作異常を特定した場合には、エラーコマンドを生成するかをフラグの状態に応じて判断する処理等が必要である。このようなフラグの制御においては、フラグを「ON」にした後の経過時間を管理する処理が必要になることがある。また、構造物の動作異常が解消したかを判断する場合もある。この場合には、経過時間に応じてフラグを「OFF」にする等の処理がさらに必要になる。
制御プログラムを記憶するROM53の容量には限りがある。役物抽選を行う遊技機においては、役物抽選を行わない遊技機に対して、構造物の動作を制御する処理、構造物の動作が正常に行われているかを判断する処理、役物抽選に対する各種の不正行為を排除するための処理等が追加で必要になる。このため、ROM53の容量が逼迫しやすい。一方、遊技機が構造物の動作が正常に行われているかを判断する処理、役物抽選に対する各種の不正行為を排除するための処理を一切行わない場合には、その遊技機のセキュリティが低下する。パチンコ機1は、このような問題を解消するため、転動部エラーコマンドを既に生成及び送信したかの判断処理をCPU51が行わないようにしている。また、CPU51は、転動部エラーコマンドを生成した場合には、エラー検出タイマを新たにセットすることとしている。そして、CPU51は、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性があることが継続する場合、転動部エラーコマンドを既に生成及び送信したかの判断を行うことなく、繰り返して転動部エラーコマンドを生成するようにしている。これにより、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性がある場合を漏らさず特定することが、パチンコ機1の特徴である。
図16を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理では、主基板41から送信されるコマンドに従って、各種の演出を制御する処理が行われる。サブ制御基板58は、所定の周期でクロック信号を出力するクロック回路(図示略)及び割込信号発生回路(図示略)を備える。割込信号発生回路は、クロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。CPU581は、ROM583に記憶されているプログラムに従って、割込信号発生回路から割込信号が入力される毎にサブ制御基板処理を実行する。
サブ制御基板処理で使用されるフラグについて説明する。サブ制御基板処理では、転動部エラー報知中フラグ等が使用される。転動部エラー報知中フラグは、RAM582に記憶される。転動部エラー報知中フラグは、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性がある事を報知する報知動作である転動部エラー報知の実行中に「ON」になり、転動部エラー報知の非実行中に「OFF」になる。
サブ制御基板処理が開始されると、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される(S301)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S301:NO)、処理はS303の判断へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信した場合(S301:YES)、演出図柄表示部38において演出図柄の変動が開始されることによって、報知演出の実行が開始される(S302)。処理はS303の判断へ移行する。
次いで、主基板41から特別図柄停止コマンドを受信したかが判断される(S303)。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S303:NO)、処理はS306の判断へ移行する。特別図柄停止コマンドを受信した場合(S303:YES)、演出図柄表示部38における演出図柄が、小当たりの判定結果を示す組合せで停止される(確定表示される)ことによって、報知演出の実行が終了される(S305)。処理はS311の判断へ移行する。
次いで、主基板41から転動部エラーコマンドを受信したかが判断される(S311)。転動部エラーコマンドを受信していない場合(S311:NO)、処理はS316の判断へ移行する。転動部エラーコマンドを受信した場合(S311:YES)、転動部エラー報知が実行中であるかが判断される(S312)。この判断は、転動部エラー報知中フラグの状態に応じて行われる。
転動部エラー報知中フラグが「OFF」の場合には転動部エラー報知が実行中でないと判断されて(S312:NO)、転動部エラー報知の実行が開始される(S313)。次いで、転動部エラー報知中フラグが「ON」になり(S315)、処理はS316の判断へ移行する。一方、転動部エラー報知中フラグが「ON」の場合には転動部エラー報知が実行中であると判断されて(S312:YES)、転動部エラー報知の実行を継続したまま処理はS316の判断へ移行する。
このように、CPU581は、転動部エラー報知が実行されていない場合に転動部エラーコマンドを受信した場合、転動部エラー報知の実行を開始する。一方、CPU581は、転動部エラー報知が実行されている場合に転動部エラーコマンドを受信した場合、その受信に対して新たに転動部エラー報知の実行を開始することなく、既に実行中の転動部エラー報知の実行を継続する。パチンコ機1は、主基板41が転動部エラーコマンドを既に送信したかどうか(サブ制御基板58が転動部エラーコマンドを既に受信したかどうか)の判断を、サブ制御基板58のCPU581が行うこととして、主基板41のCPU51の処理負荷を低減している。また、これにより、パチンコ機1は、主基板41のROM53の容量逼迫を回避している。主基板41とサブ制御基板58との間の通信エラー等により、主基板41からサブ制御基板58への転動部エラーコマンドの送信が失敗した場合であっても、主基板41はサブ制御基板58に転動部エラーコマンドの送信を繰り返す。したがって、パチンコ機1は、サブ制御基板58の転動部エラーコマンドの受信漏れを防止できる。
転動部213の往復動作に異常が生じ、第一始動口12の入賞率が正常な遊技よりも上昇することは、パチンコ機1の射幸性への影響が大きい。転動部213の往復動作に異常が生じている場合には、転動部213の往復動作を阻害する不正行為が行われている可能性もある。このため、パチンコ機1は、転動部エラー報知の実行を開始した場合、パチンコ機1の電源がOFFにされるまでの間、転動部エラー報知の実行を継続する。すなわち、転動部エラー報知が実行された場合には、ホールスタッフが電源をOFFにするまで、転動部エラー報知が継続して実行される。パチンコ機1は、このような転動部エラー報知の実行態様によって、転動部213の往復動作の不具合の特定、不正行為の事実の特定、不正行為者の特定等を、確実に行うことができる。
遊技機において、主基板41のROM53の容量よりも、サブ制御基板58のROM583の容量が大きいことが一般的である。パチンコ機1は、転動部エラー報知が既に実行中であるかの判断に関する処理を、主基板41のCPU51では行わず、S311及びS312の判断処理を用いてサブ制御基板58のCPU581が行うように構成している。特に、主基板41のCPU51は、転動部213が第二状態又は第三状態から第一状態になった場合(S201:YES)及びエラー検出タイマの値が「0」である場合(S203:YES)、その都度エラー検出タイマをセットする(S202)。そして、CPU51は、エラー検出タイマの値が「0」になる毎に(検出時間が経過する毎に)、転動部エラーコマンドをサブ制御基板58に送信する。このため、サブ制御基板58のCPU581は、転動部213の往復動作に異常が生じた場合には、転動部エラーコマンドの受信によって、そのことを漏れなく把握できる。したがって、パチンコ機1は、主基板41のROM53の容量の逼迫を生じにくくし、CPU51における処理を軽減しつつ、転動部エラー報知を適時に漏れなく実行できる。
その後は、主基板41からその他のコマンドを受信したかが判断される(S316)。例えば、主基板41から小当たり遊技状態が開始することを通知するコマンドを受信した場合、CPU581は、演出用表示部39、その他の電飾部材、スピーカ48等を制御して、小当たり遊技中の演出である小当たり遊技演出の実行を開始する。主基板41から小当たり遊技状態が終了することを通知するコマンドを受信した場合、CPU581は、小当たり遊技演出の実行を終了する。主基板41から大当たり遊技状態が開始することを通知するコマンドを受信した場合、CPU581は、演出用表示部39、その他の電飾部材、スピーカ48等を制御して、大当たり遊技中の演出である大当たり遊技演出の実行を開始する。主基板41から大当たり遊技状態が終了することを通知するコマンドを受信した場合、CPU581は、大当たり遊技演出の実行を終了する。その後、サブ制御基板処理が終了する。
図17を参照して、転動部エラー報知の報知動作について説明する。転動部エラー報知では、演出用表示部39に、エラー報知を示す「Er」の文字と、エラー報知の種別を示す「05」の数字とが、1秒毎に交互に表示される。また、「転動部エラーです」の音声と、サイレン音等による警告音が、スピーカ48から出力される。このとき、実行中の演出として出力されていた音については、音量が低下される。また、遊技盤2における遊技部材の電飾が消灯され、前面枠10の電飾ランプが赤色で点滅する。異常停留報知の内容は、通常の遊技に関する演出の内容とは異なる。パチンコ機1は、転動部エラー報知を実行することで、転動部213の往復動作に異常が生じている可能性があることを報知する。
以上説明したように、パチンコ機1は、転動部213を往復動作させることによって、第一始動口12への遊技球の入賞率を所定の範囲にする役物抽選を行う。主基板41のCPU51は、転動部213が第二状態又は第三状態から第一状態になった場合(S201:YES)、エラー検出タイマを用いて検出時間の計測を開始する(S202)。CPU51は、エラー検出タイマの値が「0」になった場合(検出時間が経過した場合、S203:YES)、転動部エラーコマンドを生成し、サブ制御基板58に送信する(S205)。CPU51は、転動部エラーコマンドを既に送信したか等の判断を行うことなく、検出時間が経過する毎に転動部エラーコマンドを送信する。したがって、パチンコ機1は、主基板41のCPU51における役物抽選に対する各種の不正行為を排除するための処理負荷を軽減しつつ、転動部213の往復動作に異常が生じた場合には、転動部エラー報知を敵時に行うことができる。
主基板41のCPU51は、エラー検出タイマの値が「0」になる毎に(検出時間が経過する毎に)、転動部エラーコマンドをサブ制御基板58に送信した上で(S205)、検出時間の計測を新たに開始する(S202)。このため、CPU51は、転動部213の往復動作に異常がある状態が継続する場合には、検出時間が経過する毎に、転動部エラーコマンドを繰り返して送信する。転動部213の往復動作に異常が生じていることが主基板41からサブ制御基板58に漏れなく通知されるので、パチンコ機1は、転動部エラー報知を漏れなく行うことができる。
パチンコ機1は、検出時間を、転動部213が第一状態に至った時点から、その後に正常な往復動作を継続した転動部213が、1回の往復動作において第二状態又は第三状態を経て再び第一状態に至るまでの時間よりも長い時間に設定している。このため、検出時間が経過することは、往復動作において転動部213が第一状態に至った後、その後に往復動作に異常が生じて、再び第一状態に至っていないことに相当する。主基板41のCPU51は、このような場合に転動部エラーコマンドを生成し、サブ制御基板58に送信する。したがって、パチンコ機1は、転動部213の往復動作に異常が生じていることを適切に特定し、そのことをサブ制御基板58のCPU581に通知できる。
往復動作が正常に行われ、転動部213が第一状態に至った後、計測時間以内に再び第一状態に戻る場合には、エラー検出タイマの値が「0」になることがなく、転動部エラーコマンドが生成されない。したがって、パチンコ機1は、転動部213が正常に往復動作を行う場合に、誤って転動部エラー報知を行うことを回避できる。
サブ制御基板58のCPU581は、主基板41から転動部エラーコマンドを受信した場合(S311:YES)、転動部エラー報知が実行中であるかを判断する(S312)。CPU581は、転動部エラー報知中フラグが「OFF」の場合には転動部エラー報知が実行中でないと判断して(S312:NO)、転動部エラー報知の実行を開始する(S313)。一方、CPU581は、転動部エラー報知中フラグが「ON」の場合には転動部エラー報知が実行中であると判断して(S312:YES)、受信した転動部エラーコマンドを無視し、転動部エラー報知の実行を継続する。サブ制御基板58のCPU581がS311及びS312の判断を行うので、パチンコ機1は、主基板41のCPU51が転動部エラーコマンドを既に送信したか否かの判断を行わなくても、転動部エラー報知を適切に行うことができる。したがって、主基板41のCPU51は、転動部エラーコマンドを送信したか否かの判断の実行を省略して、CPU51の処理負荷の上昇を抑え、転動部エラーコマンドの送信に関する処理によるROM53の容量逼迫を回避できる。
上記実施形態において、転動部213が、本発明の「動作手段」に相当する。転動部センサ89が、本発明の「検知手段」に相当する。図15のS202でエラー検出タイマをセットする主基板41のCPU51が、本発明の「計測手段」として機能する。図15のS203の判断を実行する主基板41のCPU51が、本発明の「判断手段」として機能する。検出時間が、本発明の「規定時間」に相当する。図15のS205の処理を実行する主基板41のCPU51が、本発明の「出力手段」として機能する。電飾基板31、演出用表示部39、スピーカ48が、本発明の「報知手段」に相当する。図16のS311の判断を実行するサブ制御基板58のCPU581が本発明の「受信手段」として機能する。
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。上記実施形態では、転動部213が第二状態から左近傍移動至った後又は第三状態から右近傍移動に至った後、180ミリ秒が経過した場合に、転動部213が原点位置停止に至る。転動部センサ89は、転動部213が原点位置停止に至った場合に出力信号が「ON」から「OFF」に転じるように構成されていてもよい。主基板41のCPU51は、このタイミングに転動部エラーコマンド及びエラー検出タイマをRAM52にセットしてもよい。
サブ制御基板58のCPU581は、主基板41から転動部エラーコマンドを受信した場合、受信してから所定時間が経過したかを判断し、受信してから所定時間が経過したと判断したときに転動部エラー報知の実行を開始してもよい。
サブ制御基板58のCPU581は、主基板41から転動部エラーコマンドを受信した場合、その後に転動部エラーコマンドを所定回数以上受信したか(所定時間以上に亘って繰り返して受信したか)を判断してもよい。CPU581は、転動部エラーコマンドを所定回数以上受信した(所定時間以上に亘って繰り返して受信した)と判断したときに、転動部エラー報知の実行を開始してもよい。また、CPU581は、転動部エラー報知の実行を開始した後、転動部エラーコマンドを受信しない状態が所定期間に亘った場合に、転動部213の往復動作の異常が解消されたと判断して、転動部エラー報知の実行を終了してもよい。
転動部エラー報知は、パチンコ機1の電源がOFFになるまで継続して実行される他、所定時間(例えば1分間)継続して実行された後に実行が終了されてもよい。
パチンコ機1は、転動部エラー報知の実行時間を、検出時間と同様の時間(例えば3秒間)としてもよい。この場合、CPU581は、転動部エラーコマンドを受信する毎に、新たな転動部エラー報知の実行を開始してもよい。
パチンコ機1は、転動部エラー報知の実行時間を、検出時間よりも長い時間(例えば4秒間)としてもよい。この場合、CPU581は、転動部エラー報知の実行中に転動部エラーコマンドを受信した場合に新たな転動部エラー報知の実行を開始せず、転動部エラー報知の非実行中に転動部エラーコマンドを受信した場合に新たな転動部エラー報知の実行を開始してもよい。
役物抽選において繰り返して行われる所定の動作は、上記実施形態の転動部213による往復動作の他、回転動作等、一定方向に繰り返して行われる動作であってもよい。
本発明は、上記実施形態のように、始動口への入賞率を所定の範囲内にするために行われる役物抽選に適用される他、様々な役物抽選に適用できる。始動口以外の入賞口に対する入賞に関する役物抽選に、本発明が適用されてもよい。大入賞口の内部において特定領域へ遊技球が入球するかを構造物で抽選するために動作する動作手段に対して適用されてもよい。この場合の特定領域は、上記実施形態のように役物連続作動装置の作動契機を与えるための領域であってもよいし、大当たり確率が通常の確率よりも高い確変状態を設定するかを抽選するための領域であってもよい。また、普通電動役物の内部における役物抽選に、本発明が適用されてもよい。
転動部エラー報知の報知動作は、演出図柄表示部38を用いて行われてもよい。上記実施形態において、演出図柄表示部38及び演出用表示部39は7セグメントLEDを用いて構成されているが、これらにLCD、有機EL等の様々な表示手段が用いられ、それらによって転動部エラー報知の報知動作が行われてもよい。
上記実施形態では、転動部213の往復動作における原点位置停止、左位置停止、右位置停止の各停止時間が不規則にされているが、これに限られず、各停止時間が一定であってもよい。また、上記実施形態では、転動部213の往復動作において、左近傍移動、右近傍移動及び移動継続における転動部213の移動速度が一定であるが、移動速度が変化してもよい。
上記実施形態では、転動部213の往復動作がいずれの状態にあっても、上側ステージ212から排出される遊技球が転動部213の内側に受け止められる。この他、転動部213が第一状態又は第一状態に近似する状態にある場合のみ上側ステージ212の中央部212Aから排出される遊技球が転動部213によって受け止められてもよい。転動部213が第二状態、第三状態及びこれらに近似する状態にある場合には、中央部212Aから排出される遊技球が転動部213によって受け止められない構成であってもよい。
上記実施形態では、大当たり判定によって小当たり又ははずれの判定結果が導出されるが、大当たりの判定結果が導出される場合が設けられてもよい。本発明は、いわゆる2種タイプの遊技機に限られず、1種タイプ、1種2種混合タイプ、一般電役タイプ等、様々な遊技仕様の遊技機に適用できる。
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、表示手段等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「振分手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1 パチンコ機
21 上センター飾り
31 電飾基板
39 演出用表示部
48 スピーカ
41 主基板
51,581 CPU
52,582 ROM
53,583 RAM
58 サブ制御基板
89 転動部センサ
213 転動部

Claims (5)

  1. 遊技盤面において遊技球が流下する方向を変化させるため、所定の動作を繰り返して行う動作手段と、
    前記動作手段が前記所定の動作において配置される所定の位置にあることを検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知が行われたことを契機として時間の経過の計測である経過計測を開始する計測手段と、
    前記経過計測によって計測された時間である計測時間が規定時間に達したかを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記計測時間が前記規定時間に達したと判断された場合、前記所定の動作に関する報知動作の実行を報知手段に指示する実行信号を、前記報知手段によって前記報知動作が実行されているかに関わらず出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記計測手段は、前記判断手段によって前記計測時間が前記規定時間に達したと判断された場合、新たな前記経過計測を開始することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記規定時間は、1回の前記所定の動作において前記動作手段が前記所定の位置に配置された後、再び前記動作手段が前記所定の位置に配置されるために必要な時間よりも長い時間に規定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記計測手段は、前記経過計測の実行中に前記検知手段による検知が行われた場合、実行していた前記経過計測によって計測された前記計測時間を破棄し、新たな前記経過計測を開始することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記実行信号を受信する受信手段を備え、
    前記受信手段は、
    前記報知手段によって前記報知動作が実行されていない場合に前記実行信号を受信した場合、前記報知手段に前記報知動作の実行を開始させ、
    前記報知手段によって前記報知動作が実行されている場合に前記実行信号を受信した場合、前記報知手段に新たな前記報知動作の実行を開始させず、実行中の前記報知動作を前記報知手段に継続させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
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