JP2022085329A - 追跡デバイス、追跡システム、追跡方法、追跡プログラム - Google Patents

追跡デバイス、追跡システム、追跡方法、追跡プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】追跡対象としてのペットの位置を効率的に遠隔の機器に報知できる追跡デバイスを提供する。【解決手段】追跡対象としてのペットと共に移動する追跡デバイス10は、ペットに対して設定された地理的な境界であるジオフェンスを記憶する境界記憶部141と、ペットが、ジオフェンスの少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知部111と、位置検知部111の検知に基づき、飼い主が使用する遠隔の機器に報知する報知部114とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、追跡対象の追跡に用いられる技術に関する。
ペット等の追跡対象に取り付けられて、GPS(Global Positioning System)によって検知された位置を遠隔の機器に報知する追跡デバイスが知られている。
特開2015-22751号公報
追跡デバイスの大きさは追跡対象の大きさに合わせる必要があり、それによって追跡デバイスの電池の容量が制限される。ペット等の小さな追跡対象の場合は、小容量の電池しか搭載できない。このような追跡デバイスにおいて、高頻度で遠隔の機器への報知を行うと、すぐに電池切れを起こしてしまう。また、電池の節約を目的として、低頻度で遠隔の機器への報知を行うこともできるが、追跡対象の位置をタイムリーに把握するという追跡デバイスの目的に反する。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、追跡対象の位置を効率的に遠隔の機器に報知できる追跡デバイスを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の追跡対象と共に移動する追跡デバイスは、追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶部と、追跡対象が、境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知部と、位置検知部の検知に基づき、遠隔の機器に報知する報知部とを備える。
この追跡デバイスによれば、記憶された地理的な境界の一方の側に追跡対象がいることを検知でき、それに基づいて遠隔の機器に報知できる。地理的な境界は特に限定されるものではないが、例えば、追跡対象の移動が制限されない側(安全側)と追跡対象の移動が制限されるべき側(危険側)とを区切る任意の境界でもよいし、建物の屋内と屋外を区切る境界でもよい。
本発明の別の態様は、追跡システムである。この追跡システムは、追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶部と、追跡対象が、境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知部と、位置検知部が検知した位置情報を補正する位置情報補正部とを備える。位置情報補正部は、追跡対象が一方の側にいるときと、他方の側にいるときで、異なる補正パラメータを使用する。
本発明のさらに別の態様は、追跡方法である。この方法は、追跡対象と共に移動する追跡デバイスが、追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶するステップと、追跡対象が、境界の少なくとも一方の側にいることを追跡デバイスが検知するステップと、検知に基づき、追跡デバイスが遠隔の機器に報知するステップとを備える。
本発明のさらに別の態様も、追跡方法である。この方法は、追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶ステップと、追跡対象が、境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知ステップと、位置検知ステップで検知された位置情報を補正する位置情報補正ステップとを備える。位置情報補正ステップは、追跡対象が一方の側にいるときと、他方の側にいるときで、異なる補正パラメータを使用する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、追跡対象の位置を効率的に遠隔の機器に報知できる追跡デバイスを提供できる。
実施形態に係る追跡システムの概略を示す図である。 追跡デバイスの外観を示す斜視図である。 追跡デバイスの機能ブロック図である。 ペットの飼い主が使用する通信機器に表示されるアプリケーションソフトウェアの画面例である。 追跡デバイスの電池の残量と現在の通信態様の提示の態様の一例を示す図である。 報知部の報知頻度の変更処理を示すフローチャートである。 カルマンフィルタを用いた位置情報補正部の効果を示す図である。
図1は、実施形態に係る追跡システム1の概略を示す。追跡システム1は、
追跡デバイス10と、GPS衛星20と、基地局30と、クラウドサーバ40と、通信機器50を含む。
追跡デバイス10は、追跡対象に取り付けられる。追跡対象は、人、ペット、貨物、乗り物など、移動しうる任意のものでよいが、本実施形態では犬等のペットを例に説明する。詳細は後述するが、追跡デバイス10は、略直方体の形状をしており、縦および横の長さが約4cm、厚さが約2cmである。小型であるため、ペットの首輪等に追跡デバイス10を装着できる。追跡デバイス10は、それを装着したペットと共に移動し、その位置情報等をクラウドサーバ40や遠隔の通信機器50に送信する。
GPS衛星20は、衛星測位システムであるGPSに基づく測位情報を追跡デバイス10に送信する人工衛星である。追跡デバイス10は、複数のGPS衛星20から受信した測位情報に基づいて、受信位置すなわち追跡デバイス10の地球上の現在位置を演算できる。なお、この演算の一部または全部を、追跡デバイス10と通信可能なクラウドサーバ40や通信機器50に行わせてもよい。
基地局30は、移動体である追跡デバイス10と無線通信(あるいは移動通信)可能な無線局である。無線通信の規格は様々あるが、製品やサービスの要求に合ったものを適宜選択できる。例えば、携帯電話の通信規格であるLTE(Long Term Evolution)のサブセットを用い、180kHz幅の単一狭帯域で省電力通信が可能なNarrowband Internet of Things(NB-IoT)規格を利用できる。また、同じくLTEベースの規格で、machine-to-machineの機器間通信やInternet of Things(IoT)通信向けに策定された省電力通信規格LTE Cat-M1も利用できる。現在普及が進んでいる第5世代移動通信システム(いわゆる5G)の規格や、今後策定される5G以降の規格を利用してもよい。
クラウドサーバ40は、通信ネットワーク上に設けられた情報処理装置であり、基地局30および通信機器50と通信可能である。クラウドサーバ40は、基地局30を介して追跡デバイス10から受信した各種の情報を処理し、通信機器50に送信する。また、クラウドサーバ40は、通信機器50から受信した各種の情報を処理し、基地局30を介して追跡デバイス10に送信する。
通信機器50は、追跡デバイス10およびクラウドサーバ40と通信可能なスマートフォン、タブレット、コンピュータ等の汎用の電子機器である。通信機器50と追跡デバイス10は、Bluetooth Low Energy(BLE)等の近距離無線通信規格を用いて無線通信する。また、BLE等のペアリングを行う際には、通信機器50と追跡デバイス10を近接させることで、Near field communication(NFC)通信により設定情報が交換される。通信機器50とクラウドサーバ40は、LTEや5G等の移動通信規格を用いて無線通信する。なお、本発明において、通信機器50は「遠隔の機器」に相当するが、上記のように通信機器50と追跡デバイス10が近距離無線通信できる距離にある場合も、通信機器50は「遠隔の機器」と解釈される。すなわち、通信機器50と追跡デバイス10の間の物理的な距離によらず、通信機器50が追跡デバイス10と直接的または間接的(クラウドサーバ40および基地局30を経由)に無線通信できる場合、通信機器50は追跡デバイス10にとって「遠隔の機器」である。
図2は、追跡デバイス10の外観を示す斜視図である。追跡デバイス10は、筐体11と、第1ボタン12と、第2ボタン13と、LEDランプ14を備える。プラスチックで構成される筐体11は、角部を曲面とした略直方体の形状をしており、縦および横の長さが36mm、厚さが16mmである。図示は省略するが、筐体11の背面には、追跡デバイス10を充電するための充電端子が設けられる。
第1ボタン12は、筐体11の側面に設けられる。第1ボタン12は、電源ボタンと、BLEペアリングボタンの二つの機能を有する。電源ボタンとして、追跡デバイス10の電源が切れている状態で第1ボタン12を長押しすることで電源を入れ、追跡デバイス10の電源が入っている状態で第1ボタン12を長押しすることで電源を切る。また、BLEペアリングボタンとして、追跡デバイス10の電源が入っている状態で第1ボタン12を押す(例えば、一回または複数回短く押す、電源を切るための時間よりも短く長押しする)ことで、BLE通信可能な距離内にある通信機器50とのペアリング処理を開始する。なお、追跡デバイス10の電源が入っている状態で、追跡デバイス10の位置の変化が少ない状態が所定時間継続した場合は、自動的に追跡デバイス10の電源が切れるようにしてもよい。また、追跡デバイス10と予めBLEペアリングされた通信機器50が、アプリケーションソフトウェア等を介して追跡デバイス10に対してBLE通信を行った場合、それをトリガーとして追跡デバイス10の電源を入れるようにしてもよい。
第2ボタン13は、筐体11の正面に設けられる円形のボタンで、散歩モードの開始と終了を行う。散歩モードでは、ペットの飼い主が追跡デバイス10を装着したペットと行った散歩が記録される。その記録結果はクラウドサーバ40や通信機器50に格納され、アプリケーションソフトウェア等を介して通信機器50の画面上で飼い主が確認できる。これはペットが装着した追跡デバイス10の位置や動き(例えば、速度、加速度、歩数)その他の情報の記録であるが、飼い主の散歩中の活動量も表す情報であるため、ペットだけでなく飼い主の健康管理にも活用できる。なお、散歩モードは、第2ボタン13の操作だけでなく、飼い主が使用する通信機器50のアプリケーションソフトウェア等で開始および終了してもよい。
LEDランプ14は、第2ボタン13を囲んで設けられる円環状の発光素子である。LEDランプ14は、夜間の散歩など暗所の移動時の安全を確保するため、自動的に、または、飼い主が使用する通信機器50のアプリケーションソフトウェア等の操作によって、点灯する。飼い主の操作でLEDランプ14を点灯する場合、飼い主はペットから離れた場所にいてもよい。例えば、ペットが飼い主から離れて失踪した場合に、飼い主がLEDランプ14を遠隔から点灯させることで、失踪したペットの周囲にいる人の注意を喚起でき、早期発見に繋がる。また、LEDランプ14は、追跡デバイス10の充電状態を表すためにも用いられる。例えば、追跡デバイス10の電池残量が少なくなった際に充電を促すためや、追跡デバイス10の充電中の状況を示すためにLEDランプ14は点灯する。なお、上記のそれぞれの場合で、点灯の態様、例えば、明るさ、色、点滅パターン等を変えて、区別可能にするのが好ましい。
図3は、追跡デバイス10の機能ブロック図である。追跡デバイス10は、コントローラ110と、センサ群120と、通信部130と、メモリ140と、入力部150と、出力部160と、電池170を備える。
コントローラ110は、追跡デバイス10全体を制御する中央演算処理装置である。コントローラ110は、位置検知部111、電池残量提示部112、通信態様提示部113、報知部114、位置情報補正部115の各機能を実現する。これらの機能については後述する。
センサ群120は、コントローラ110での制御に用いられる各種の情報を測定するセンサから構成される。具体的には、センサ群120は、GPSセンサ121、加速度センサ122、温度センサ123を備える。GPSセンサ121は、図1の複数のGPS衛星20からの測位情報を受信する無線の受信機である。コントローラ110の位置検知部111は、受信した測位情報に基づいて、追跡デバイス10の地球上の現在位置を演算する。加速度センサ122は、追跡デバイス10の加速度を測定する。測定された加速度は追跡デバイス10の動きを表し、一回積分することで速度を演算でき、二回積分することで位置を演算できる。これらの情報をGPSセンサ121の測位情報から演算された位置情報と組み合わせることで、コントローラ110は、追跡デバイス10の位置や動きを高精度に検知できる。温度センサ123は、追跡デバイス10を装着したペットの体温や、外気温を測定する。測定された温度がペットの正常体温の範囲を逸脱している場合、ペットの体調に異常が生じうるため、その旨を通信部130や出力部160を介してペットの飼い主に報知する。例えば、温度センサ123で測定された温度がペットの正常体温の範囲よりも高く、熱中症が疑われる場合は、出力部160のブザー161の音声で飼い主に報知したり、通信部130を介して飼い主の使用する通信機器50の画面上で報知する。
通信部130は、NFC通信部131、BLE通信部132、移動通信部133を備える。NFC通信部131は、通信機器50とのBLEのペアリングを行う際に、設定情報を通信機器50と通信する。BLE通信部132は、ペアリングされた通信機器50との間でBLEによる通信を行う。移動通信部133は、基地局30との間でNB-IoT、LTE Cat-M1、5G等の移動通信規格による通信を行う。なお、この移動通信ネットワークにおける追跡デバイス10の特定は、移動通信部133に内蔵されたeSIM(embedded SIM)に記録されるMSISDN等の識別情報によって行われる。変形例として、追跡デバイス10にSIMカードスロットを設け、そこに挿入されるSIMカードの情報に基づいて追跡デバイス10を特定してもよい。
メモリ140は、コントローラ110での制御に用いられる各種の情報を格納する。例えば、センサ群120で測定した各種の情報や、通信部130で受信した各種の情報や、コントローラ110で処理された各種の情報を格納する。また、コントローラ110は、メモリ140に格納されたプログラムを実行することで、追跡デバイス10を制御する。本実施形態では、メモリ140に境界記憶部141の機能が実現される。境界記憶部141は、追跡対象であるペットに対して設定された地理的な境界を記憶する。境界の具体例は後述する。
入力部150は、図2で説明した第1ボタン12および第2ボタン13を備える。出力部160は、図2で説明したLEDランプ14と、ブザー161を備える。ブザー161は、追跡デバイス10を装着したペットの周囲にいる人に対して音声によって報知する。典型的な報知対象はペットと一緒に散歩等をする飼い主だが、ペットの失踪時には偶然その周囲にいる第三者の注意も喚起できる。
電池170は、追跡デバイス10の各部に電力を供給する。電池170は、図2の筐体11の背面に設けられた充電端子を介して充電可能な二次電池である。前述の通り、追跡デバイス10は、縦および横の長さが約4cm、厚さが約2cmと小さいため、搭載できる電池170の容量には限りがある。したがって、後述するように、効率的に電力を使用して電池切れを起こさないようにすることが極めて重要である。
以上の構成の追跡デバイス10において、コントローラ110で実現される各機能について説明する。
位置検知部111は、GPSセンサ121が受信した複数のGPS衛星20の測位情報に基づいて、追跡デバイス10の地球上の現在位置を演算する。このとき、位置検知部111は、境界記憶部141に記憶された境界を参照し、追跡デバイス10が境界のいずれの側にいるかを判別する。
図4の画面例を参照しながら具体的に説明する。図4は、ペットの飼い主が使用する通信機器50に表示されるアプリケーションソフトウェアの画面例である。具体的には、ペットが予め設定された境界の外に出ないように保護する「プロテクトモード」の画面例である。画面中央に円で表示されるジオフェンス61が、境界記憶部141に予め設定された境界(円周)を表す。ジオフェンス61の中央には、ジオフェンスアイコン62が表示される。ジオフェンスアイコン62は、そのジオフェンス61の有効/無効の状態を異なる態様で表示する。例えば、ジオフェンス61の有効時はジオフェンスアイコン62が緑色で表示され、ジオフェンス61の無効時はジオフェンスアイコン62がオレンジ色で表示される。画面上部には、予め設定されたジオフェンスのリスト63が表示されており、その各項目をユーザが選択することで、対応するジオフェンスの有効/無効の状態を切り替えることができる。図示の例では、ジオフェンス「Home」のみが有効になっており、他のジオフェンス「Family's Place」「Park」等は無効になっている。図示される円形のジオフェンス61は有効になっている「Home」に対応する。ジオフェンス61内には、プロテクトモードの保護対象でもある追跡デバイス10を装着したペットの現在位置を示すペットアイコン64が示される。図示の状態では、ペットアイコン64がジオフェンス61内にあるため、ペットは安全な状態であるといえる。一方、ペットアイコン64がジオフェンス61外に出てしまった場合は、ペットが危険な状態であるといえる。このように、ジオフェンス61の内外でペットの状態が異なるため、位置検知部111で、追跡デバイス10が境界のいずれの側にいるかを判別する。詳細は後述するが、この判別結果に基づき、追跡デバイス10がペットの移動が制限されるべきジオフェンス61外にある場合は、飼い主に危険を報知する各種の処理が行われる。なお、画面下部にあるプロテクトモード切替ボタン65の操作により、プロテクトモードのONとOFFを切り替えることができる。
図3に戻り、電池残量提示部112は、追跡デバイス10の電池170の残量を通信機器50に提示し、通信態様提示部113は、追跡デバイス10の現在の通信態様を通信機器50に提示する。図5は、これらの提示の態様の一例を示す。これは、図4のペットアイコン(ピンともいう)64を選択することで表示される情報の凡例である。電池残量提示部112による電池残量は、電池残量提示領域641に百分率で表示される。通信態様提示部113による通信態様は、通信態様提示領域642に色別で表示される。画面下部に示されるように、追跡デバイス10が通信機器50と行う通信は、Bluetooth(BLE)とセルラー(基地局30を介した移動通信)の二通りあるため、それぞれが異なる色で表示される。例えば、Bluetooth通信中は通信態様提示領域642が青色で表示され、セルラー通信中は通信態様提示領域642が緑色で表示される。また、通信機器50が追跡デバイス10の信号を受信できない場合は、通信態様提示領域642が灰色で表示される。なお、温度提示領域643には、温度センサ123で測定された追跡デバイス10周辺の気温が表示される。
図3に戻り、報知部114は、位置検知部111によるジオフェンス61内外の判定結果に基づき、通信部130を介して通信機器50に報知し、また、出力部160を介して追跡デバイス10を装着したペットの周囲にいる人に報知する。具体的には、報知部114は、追跡デバイス10がジオフェンス61外にいるときの報知頻度を、追跡デバイス10がジオフェンス61内にいるときよりも高くする。これにより、追跡デバイス10が安全なジオフェンス61内にいるときの電力の消費を抑えることができる。また、追跡デバイス10が危険なジオフェンス61外に出た際は、報知頻度を上げて迅速な対応を促すことができる。なお、このような自律的な報知頻度の変更には、移動通信部133のNB-IoTやLTE Cat-M1の通信におけるeDRX(extended Discontinuous Reception)技術を利用できる。eDRXは、電力消費の低減のための間欠通信を実現する技術であるが、間欠通信中の待受時間を変更することで上記のように報知頻度を自律的に変更できる。なお、報知部114が通信部130や出力部160を介して報知する情報は、ジオフェンス61に関連したペットの安否に関する情報に限らず、位置検知部111による追跡デバイス10の位置や動きの情報、電池残量提示部112による電池残量情報、通信態様提示部113による通信態様情報、センサ群120の測定情報も含まれる。追跡デバイス10が安全なジオフェンス61内にいるときは、これらの情報の報知頻度を下げることで、電池170の消耗を抑えることができる。なお、以上のような追跡デバイス10による自律的な報知頻度の変更に加え、通信機器50の遠隔操作による報知頻度の強制的な変更を可能としてもよい。例えば、ジオフェンス61に関わらず、飼い主が失踪したペットを捜索したい場合、報知頻度を強制的に上げることで追跡デバイス10の位置をタイムリーに把握できる。
図6は、報知部114の報知頻度の変更処理を示すフローチャートである。この図で「S」はステップを意味する。S1では、報知部114の報知頻度の初期値として低い報知頻度を設定する。S2では、位置検知部111が、追跡デバイス10の位置を検知する。S3では、位置検知部111が、境界記憶部141に記憶された境界としてのジオフェンス61を参照し、追跡デバイス10の位置がジオフェンス61内か否かを判定する。S3で追跡デバイス10の位置がジオフェンス61内の場合はS2に戻る。なお、報知部114による報知頻度が低いため(S1)、その報知の基礎となるS2の位置検知の頻度も同様に低くでき、電力消費を低減できる。S3で追跡デバイス10の位置がジオフェンス61外の場合はS4に進み、報知部114が報知頻度を高くする。S5では、S2と同様に、位置検知部111が、追跡デバイス10の位置を検知する。S6では、S3と同様に、位置検知部111が、追跡デバイス10の位置がジオフェンス61内か否かを判定する。S6で追跡デバイス10の位置がジオフェンス61外の場合はS5に戻る。このとき、報知部114による報知頻度が高いため(S4)、その報知の基礎となるS5の位置検知の頻度も同様に高くするのが好ましい。S6で追跡デバイス10の位置がジオフェンス61内の場合はS1に戻り、報知部114が報知頻度を低くする。
図6に示した一連の処理は、境界記憶部141に記憶されたジオフェンス61の情報に基づき、追跡デバイス10内で自律的に実行される。これに対して、従来の追跡システムでは、ジオフェンスの情報は追跡デバイスの遠隔の機器に格納されていた。このような従来の構成では、追跡デバイス自身はジオフェンスとの位置関係を認識できないため、自身の位置情報を一定の頻度で遠隔の機器に報知し続ける必要があった。そのため、追跡デバイスがジオフェンス内にいる安全な場合も報知頻度を下げられず、無駄な電力を消費していた。
さらに、このような無駄な電力消費により、従来の追跡システムでは、追跡デバイスの電池切れが起こりやすかった。電池が切れてしまっては、遠隔の機器から追跡デバイスの位置を把握する術がなく、失踪したペットの探索が極めて困難になる。この点、本実施形態の追跡デバイス10によれば、報知部114による報知頻度の調整によって消費電力を低減できるだけでなく、電池残量提示部112が電池残量を通信機器50に提示することで、それを見た飼い主が電池切れを防止できる。例えば、電池残量が少なくなっている場合、飼い主は通信機器50による遠隔操作によって、位置検知部111の検知頻度や報知部114の報知頻度を強制的に下げて、電力消費を低減できる。そして、電池切れを起こす前に追跡デバイス10の位置に急行することで、電池切れによるペットの失踪を未然に防止できる。なお、通信態様提示部113が通信機器50に提示する通信態様も、消費電力に関する参考情報を飼い主に提供する。すなわち、BLE通信部132によるBLE通信と、移動通信部133によるセルラー通信では、後者の方の消費電力が大きい。したがって、特に電池残量が少なくなっている場合は、優先的にBLE通信を行うようにする。このとき、通信機器50が追跡デバイス10とBLE通信可能な距離外にある場合は、飼い主にBLE通信可能な距離内に迅速に移動するように促すメッセージを表示させてもよい。
図3に戻り、最後に位置情報補正部115について説明する。位置情報補正部115は、位置検知部111が検知した追跡デバイス10の位置情報を補正する。位置情報補正部115は、位置検知部111が検知した位置情報、その基になったGPSセンサ121の測位情報および加速度センサ122の測定情報、追跡デバイス10の現在位置に応じて入手可能な各種の参考情報(例えば、Wi-Fi(登録商標)等の屋内無線LANに基づく測位情報や、電波塔との三角測量情報)など、追跡デバイス10の位置に関連する各種の情報の現在および過去の値を入力として推定演算を行い、追跡デバイス10の位置情報を高精度に算出する推定演算器である。本実施形態では、位置検知部111が検知した位置情報を補完して推定位置情報を出力するカルマンフィルタを例に説明するが、状態観測器などの他の推定演算器を用いてもよい。
位置情報補正部115は、その推定演算を行う際に、境界記憶部141に記憶されたジオフェンス61と、位置検知部111で検知された追跡デバイス10の位置関係を考慮する。具体的には、追跡デバイス10が、ジオフェンス61の内側にいるときと外側にいるときで、推定演算に用いる補正パラメータを変更する。詳細は後述するが、特に、ジオフェンス61として建物の境界が設定されている場合、ジオフェンス61内の屋内と、ジオフェンス61外の屋外では、GPSセンサ121で受信できる測位情報の強度や精度が大きく異なるため、その測位情報を入力とする位置情報補正部115での補正演算において異なる補正パラメータを使用するのが好ましい。例えば、屋内で受信したGPS測位情報は信頼性が低いため、補正演算におけるその重み、重要度、貢献度を下げるパラメータを設定し、屋外で受信したGPS測位情報は信頼性が高いため、補正演算におけるその重み、重要度、貢献度を上げるパラメータを設定する。
位置情報補正部115を公知のカルマンフィルタにより構成する場合、共分散行列(covariance matrix)が、入力情報の信頼度、すなわち入力情報を信頼すべき程度を指定する。一般に、共分散行列の要素が小さいほど入力情報を信頼し、共分散行列の要素が大きいほど入力情報を信頼しない。したがって、追跡デバイス10が屋内にある場合は、GPS測位情報に関する共分散行列の要素を大きくしてGPS測位情報への信頼度を下げ、追跡デバイス10が屋外にある場合は、GPS測位情報に関する共分散行列の要素を小さくしてGPS測位情報への信頼度を上げる。これにより、屋内と屋外で最適な位置情報補正を行える。なお、屋内では、GPS測位情報への信頼度が下げられるが、一方で、屋内無線LANに基づく測位情報が利用できるため、十分な精度で追跡デバイス10の位置を検知できる。
図7は、カルマンフィルタを用いた位置情報補正部115の効果を示す。
図7(A)は、屋外および屋内ともに、GPS測位情報に関する共分散行列の要素を大きくしてGPS測位情報への信頼度を下げた場合の位置情報補正部115の演算結果を示す比較例である。図中の細い実線は、カルマンフィルタを用いずに実測した追跡デバイス10の移動経路であり、右下の屋外地点と左上の屋内地点を逆L字状に結ぶ。図中の太い実線は、カルマンフィルタを用いて演算した追跡デバイス10の移動経路である。この二つの実線を比較すれば明らかなように、屋外においてカルマンフィルタの演算経路が実測経路から大きく乖離している。屋外においてはGPS測位情報が主要な入力情報であるにも関わらず、その信頼度を共分散行列で下げているためである。
図7(B)は、上記の通り、屋外ではGPS測位情報に関する共分散行列の要素を小さくしてGPS測位情報への信頼度を上げ、屋内ではGPS測位情報に関する共分散行列の要素を大きくしてGPS測位情報への信頼度を下げた場合の位置情報補正部115の演算結果を示す実施例である。図7(A)とは異なり、実測経路を示す細い実線と、演算経路を示す太い実線が略一致しており、位置情報補正部115が高精度に位置情報を補正できることが分かる。
なお、上記の説明では、追跡デバイス10が屋内にあるか屋外にあるかを判別するに当たって境界記憶部141に記憶されるジオフェンス61の情報を利用したが、加速度センサ122の測定情報も利用できる。例えば、加速度センサ122の測定値から得られる加速度や速度が大きい場合は追跡デバイス10が屋外にあると推定でき、加速度センサ122の測定値から得られる加速度や速度が小さい場合は追跡デバイス10が屋内にあると推定できる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
図4では円形のジオフェンス61を例示したが、ジオフェンスは他の任意の形状でよい。例えば、三角形や四角形等の任意の多角形、楕円、飼い主が画面上に描画する任意の形状の閉曲線でよい。このジオフェンスの設定ないし描画に当たり、地図上の道路や建物の境界を外周とする閉曲線の候補を通信機器50の画面に表示させてもよい。また、ジオフェンスは閉曲線に限らず、任意の形状の直線ないし曲線でよい。
なお、実施の形態で説明した各装置の機能構成はハードウェア資源またはソフトウェア資源により、あるいはハードウェア資源とソフトウェア資源の協働により実現できる。ハードウェア資源としてプロセッサ、ROM、RAM、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてオペレーティングシステム、アプリケーション等のプログラムを利用できる。
1 追跡システム、10 追跡デバイス、50 通信機器、61 ジオフェンス、110 コントローラ、111 位置検知部、112 電池残量提示部、113 通信態様提示部、114 報知部、115 位置情報補正部、120 センサ群、130 通信部、140 メモリ、141 境界記憶部、170 電池。

Claims (12)

  1. 追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶部と、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知部と、
    前記位置検知部の検知に基づき、遠隔の機器に報知する報知部と
    を備える、前記追跡対象と共に移動する追跡デバイス。
  2. 前記少なくとも一方の側は、前記追跡対象の移動が制限されるべき側である
    請求項1に記載の追跡デバイス。
  3. 前記報知部は、前記追跡対象が前記一方の側にいるときの報知頻度を、他方の側にいるときよりも高くする
    請求項1または2に記載の追跡デバイス。
  4. 前記追跡デバイスの電池残量を前記遠隔の機器に提示する電池残量提示部を備える
    請求項1から3のいずれかに記載の追跡デバイス。
  5. 前記追跡デバイスは複数の態様で通信可能であり、
    現在の通信態様を前記遠隔の機器に提示する通信態様提示部を備える
    請求項1から4のいずれかに記載の追跡デバイス。
  6. 追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶部と、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知部と、
    前記位置検知部が検知した位置情報を補正する位置情報補正部と
    を備え、
    前記位置情報補正部は、前記追跡対象が前記一方の側にいるときと、他方の側にいるときで、異なる補正パラメータを使用する
    追跡システム。
  7. 前記境界は建物の境界であり、
    前記一方の側は前記建物の内側、前記他方の側は前記建物の外側である
    請求項6に記載の追跡システム。
  8. 前記位置情報補正部は、前記位置検知部が検知した位置情報を補完して推定位置情報を出力するカルマンフィルタを含み、当該カルマンフィルタについて前記異なる補正パラメータを使用する
    請求項6または7に記載の追跡システム。
  9. 追跡対象と共に移動する追跡デバイスが、前記追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶するステップと、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを前記追跡デバイスが検知するステップと、
    前記検知に基づき、前記追跡デバイスが遠隔の機器に報知するステップと
    を備える追跡方法。
  10. 追跡対象と共に移動する追跡デバイスが、前記追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶するステップと、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを前記追跡デバイスが検知するステップと、
    前記検知に基づき、前記追跡デバイスが遠隔の機器に報知するステップと
    をコンピュータに実行させる追跡プログラム。
  11. 追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶ステップと、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知ステップと、
    前記位置検知ステップで検知された位置情報を補正する位置情報補正ステップと
    を備え、
    前記位置情報補正ステップは、前記追跡対象が前記一方の側にいるときと、他方の側にいるときで、異なる補正パラメータを使用する
    追跡方法。
  12. 追跡対象に対して設定された地理的な境界を記憶する境界記憶ステップと、
    前記追跡対象が、前記境界の少なくとも一方の側にいることを検知する位置検知ステップと、
    前記位置検知ステップで検知された位置情報を補正する位置情報補正ステップと
    をコンピュータに実行させる追跡プログラムであって、
    前記位置情報補正ステップは、前記追跡対象が前記一方の側にいるときと、他方の側にいるときで、異なる補正パラメータを使用する
    追跡プログラム。
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