JP2022084359A - 燃焼設備診断装置及び燃焼設備診断方法 - Google Patents

燃焼設備診断装置及び燃焼設備診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼設備における異常の要因を推定可能とする。【解決手段】燃焼設備に関するパラメータを取得するパラメータ取得部と、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における異常の有無を検知する異常検知部1404と、異常検知部1404により異常が検知された場合、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因を推定する要因推定部1405とを備えた。【選択図】図3

Description

この発明は、燃焼設備における異常を検知する燃焼設備診断装置及び燃焼設備診断方法に関する。
従来、バーナコントローラは、燃焼設備に対し、安全遮断弁の駆動による燃焼用の燃料(ガス又は油)の供給及び停止、点火装置の駆動による点火スパークの制御、並びに、火炎検出器により出力されるフレーム信号を用いた燃焼制御等を行っている(例えば特許文献1参照)。この際、バーナコントローラは、正しい順序に従ってバーナを起動させるとともに、動作中の燃焼炎(火炎検出器により出力されるフレーム信号)を監視する。そして、燃焼設備では、燃焼シーケンスが有するシーケンス毎に、様々な装置が動作する。また、フレーム信号は、燃焼設備のメンテナンスにおいて、重要な指標となる。
特開2016-173221号公報
またこの際、燃焼設備では熱とともに光が生じる。バーナコントローラは、火炎検出器を介して、例えばこの光を検知することにより、火炎を監視している。
また、火炎検出器により出力されるフレーム信号は、燃焼量及び空燃比という2つの条件によって変化する。燃焼量に関しては、空燃比が一定だと出力(熱及び光)が大きくなる。空燃比に関しては、空気と燃料のバランスが崩れて空気の割合が多くなると、熱が空気に奪われるため、炎の形が変わり、熱効率が下がる。一方、空気と燃料のバランスが崩れて燃料の割合が多くなると、未燃燃料が多くなるため、炎の形が変わり、煤等が発生して炎が見え難くなる。
そして、バーナコントローラでは、燃焼設備において燃焼シーケンスが正常に行われているか否かについては、フレーム信号から得られるフレーム電圧、着火遅れ又は残火時間等を指標として、正常時での指標との乖離有無から判定可能である。
例えば、バーナコントローラは、正常時での着火遅れと現在の着火遅れとを比較し、現在の着火遅れが正常時での着火遅れに対して閾値以上長くなっていれば、着火し難くなっていると判定可能である。
上記のように、従来のバーナコントローラでは、燃焼シーケンスが正常に行われているか否かを判定することは可能である。しかしながら、従来のバーナコントローラでは、燃焼シーケンスが正常に行われていないと判定した場合に、その要因(故障要因)がどこにあるのかを推定することはできない。この要因分析は、一握りの燃焼設備に関するエキスパート(ベテラン)作業員に委ねられている。
また、燃焼設備に異常が発生した場合、設備によっては操業が停止となる。設備の復旧は緊急を要するが、バーナの周辺機器の状況が複雑であるため、復帰に時間がかかることが多い。よって、燃焼設備のメンテナンスを簡易にし、復旧時間を短縮することは有用である。
以上から、燃焼設備に関するエキスパート作業員の代わりに、燃焼設備における異常の要因を推定可能なツールが求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、燃焼設備における異常の要因を推定可能な燃焼設備診断装置を提供することを目的としている。
この発明に係る燃焼設備診断装置は、燃焼設備に関するパラメータを取得するパラメータ取得部と、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における異常の有無を検知する異常検知部と、異常検知部により異常が検知された場合、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因を推定する要因推定部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、上記のように構成したので、燃焼設備における異常の要因を推定可能となる。
実施の形態1に係る燃焼設備診断装置を備えた燃焼設備の構成例を示す図である。 実施の形態1におけるバーナコントローラの構成例を示す図である。 実施の形態1に係る燃焼設備診断装置の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る燃焼設備診断装置の動作例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る燃焼設備診断装置の動作例を示す図である。 実施の形態2に係る燃焼設備診断装置の構成例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(レダーチャート)の一例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(レダーチャート)の一例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(レダーチャート)の一例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(レダーチャート)の一例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(3次元データ)の一例を示す図である。 実施の形態2における評価画面生成部により生成される評価画面(3次元データ)の一例を示す図である。 実施の形態3に係る燃焼設備診断装置の構成例を示す図である。 実施の形態3に係る燃焼設備診断装置の動作例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14を備えた燃焼設備の構成例を示す図である。まず、燃焼設備の基本的な構成例について説明を行う。
燃焼設備は、バーナ(メインバーナ104及びパイロットバーナ105)によって燃焼室101内を燃焼させる設備である。燃焼設備としては、例えば、脱臭炉及び加熱炉等の小型の工業用燃焼炉、或いは、プラント等における鉄鋼炉等の大型の工業用燃焼炉が挙げられる。
燃焼設備は、図1に示すように、燃焼装置1、燃料流路2、空気流路3、コントローラ4、過昇温リミット5、燃料圧力スイッチ6、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8、中央管理装置9、表示装置10及び燃焼制御装置11を備えている。なお、過昇温リミット5、燃料圧力スイッチ6及び空気圧力スイッチ7は、異常検出素子である。
燃焼装置1は、燃焼室101、温度センサ102、温度センサ103、メインバーナ104、パイロットバーナ105、点火装置(IG;イグナイタ)106及び火炎検出器107を有する。
燃焼室101は、バーナにより燃焼が行われる空間である。また、燃焼室101には、煙道1011が設けられている。煙道1011は、燃焼室101内で発生した排気ガスを外部に排出するための流路である。
温度センサ102は、燃焼室101内の温度を検出するセンサである。温度センサ102により検出された温度を示す信号は、コントローラ4に出力され、燃焼室101内の温度制御に利用される。
温度センサ103は、燃焼室101内の温度を検出するセンサである。温度センサ103により検出された温度を示す信号は、過昇温リミット5に出力され、燃焼室101内における異常高温状態の有無の検出に利用される。
メインバーナ104は、燃焼室101内に配置され、燃焼室101内を加熱する熱源となるバーナである。メインバーナ104は、パイロットバーナ105を介して点火される。
パイロットバーナ105は、燃焼室101内に配置され、メインバーナ104を点火するための種火となるバーナである。パイロットバーナ105は、点火装置106を介して点火される。
点火装置106は、パイロットバーナ105に対して火花を飛ばすことでパイロットバーナ105を点火するための装置である。点火装置106は、例えば点火トランス及び電極棒を有する。この場合、点火装置106は、点火トランスにより高電圧のスパークを発生することによって、電極棒を介してパイロットバーナ105を点火する。
火炎検出器107は、燃焼室101内に配置され、火炎の有無を検出して当該火炎の有無に応じたフレーム信号を生成する。火炎検出器107は、例えば、火炎の光を検出することで火炎を検出する。この火炎検出器107により生成されたフレーム信号は、バーナコントローラ13に出力される。火炎検出器107は、通常、火炎の検出を常時実施する。
なお上述したように、火炎検出器107により生成されるフレーム信号は、燃焼量及び空燃比という2つの条件によって変化する。燃焼量に関しては、燃料が多いと出力(熱及び光)が大きくなる。空燃比に関しては、空気と燃料のバランスが崩れて空気の割合が多くなると、熱が空気に奪われるため、炎の形が変わり、炎色が赤っぽくなる。一方、空気と燃料のバランスが崩れて燃料の割合が多くなると、未燃燃料が多くなるため、炎の形が変わり、煤等が発生して炎が見え難くなる。
燃料流路2は、燃焼装置1(メインバーナ104及びパイロットバーナ105)に燃料(ガス又は油)を供給するための流路である。燃料流路2は、主流路201、分岐流路202及び分岐流路203を有する。
主流路201は、一端から燃料が供給される流路である。
分岐流路202は、主流路201から分岐した流路である。分岐流路202は、一端が主流路201の他端に接続され、他端がメインバーナ104に接続されている。また、分岐流路202には、メイン安全遮断弁2021及び圧力調節弁2022が設けられている。
メイン安全遮断弁2021は、弁を開閉することで、分岐流路202からメインバーナ104への燃料の供給及び停止を制御するための遮断弁である。メイン安全遮断弁2021は、例えばバーナコントローラ13によって弁の開閉が制御される。なお、メイン安全遮断弁2021は、弁にゴミかみがあった場合等に1台では完全に燃料の供給を停止できないことを考慮し、通常、2台直列に設けられる。
圧力調節弁2022が有する弁は、均圧弁である。均圧弁は、分岐流路202内の燃料圧力が、空気流路3内の空気圧力に比例した圧力になるようにメカ的に制御される弁である。すなわち、燃焼制御モータ8等で制御される空気量(空気圧力)が変化すると、それに伴って燃料量(燃料圧力)も均圧弁を通して変化する。
分岐流路203は、主流路201から分岐した流路である。分岐流路203は、一端が主流路201の他端に接続され、他端がパイロットバーナ105に接続されている。また、分岐流路203には、パイロット安全遮断弁2031及び圧力調節弁2032が設けられている。
パイロット安全遮断弁2031は、弁を開閉することで、分岐流路203からパイロットバーナ105への燃料の供給及び停止を制御するための遮断弁である。パイロット安全遮断弁2031は、例えばバーナコントローラ13によって弁の開閉が制御される。なお、パイロット安全遮断弁2031は、弁にゴミかみがあった場合等に1台では完全に燃料の供給を停止できないことを考慮し、通常、2台直列に設けられる。
圧力調節弁2032は、弁を開閉することで、分岐流路203の圧力を調節するための弁である。圧力調節弁2032は、例えばコントローラ4によって弁の開閉が制御される(コントローラ4と圧力調節弁2032との間の接続線の図示は省略)。
空気流路3は、メインバーナ104に空気を供給するための流路である。空気流路3は、一端がブロアモータ301に接続され、他端がメインバーナ104に接続されている。また、空気流路3には、ダンパ302が設けられている。
ブロアモータ301は、空気を送り出す装置である。ブロアモータ301は、例えばバーナコントローラ13によって制御される(バーナコントローラ13とブロアモータ301との間の接続線の図示は省略)。
ダンパ302は、空気流路3を開閉する装置である。なお、ダンパ302には、高燃焼インターロック(不図示)及び低燃焼インターロック(不図示)が設けられている。高燃焼インターロックは、ダンパ302が高開度位置まで開いたかを検知する。低燃焼インターロックは、ダンパ302が低開度位置まで閉じたかを検知する。高開度位置及び低開度位置は予め所定の位置に設定される。
コントローラ4は、温度指示調節計(TIC:Temperature Indicating Controller)である。コントローラ4は、燃焼室101内の温度が目標温度となるように、温度センサ102により検出された温度に基づいてバーナコントローラ13に対する制御信号を生成する。コントローラ4により生成された制御信号は、バーナコントローラ13に出力される。
過昇温リミット5は、燃焼室101内の異常高温を検出するための過熱防止器である。過昇温リミット5は、例えば、2つの接点、スイッチ及びスイッチ駆動部を有する。
スイッチは、2つの接点間に配置されている。
スイッチ駆動部は、温度センサ103により検出された温度が設定温度を超えているか否かを判定し、その判定結果に応じてスイッチのオンオフを制御する。例えば、スイッチ駆動部は、温度センサ103により検出された温度が設定温度を超えたと判定した場合にスイッチをオンとする。また、スイッチ駆動部は、温度センサ103により検出された温度が設定温度を超えていないと判定した場合にスイッチをオフとする。なお、設定温度は、予め、燃焼室101内の異常高温状態を検出可能な値に設定されている。
燃料圧力スイッチ6は、主流路201に設けられ、主流路201に供給される燃料の圧力が下限圧力値を超えているか否かを検出する燃料圧力下限インターロックである。この燃料圧力スイッチ6は、主に、運転インターロックとして使用される。なお、運転インターロックは、安全制御装置12が、燃焼設備の運転条件が満たされているか否かを確認するために活用される。この運転条件が満たされていない場合は、燃焼設備は運転を停止する。燃料圧力スイッチ6は、例えば、センサ、2つの接点、スイッチ及びスイッチ駆動部を有する。
センサは、主流路201内の燃料圧力を検出する。
スイッチは、2つの接点間に配置されている。
スイッチ駆動部は、センサにより検出された燃料圧力が下限圧力値を超えているか否かを判定し、その判定結果に応じてスイッチのオンオフを制御する。例えば、スイッチ駆動部は、センサにより検出された燃料圧力が下限圧力値を超えたと判定した場合にスイッチをオンとする。また、スイッチ駆動部は、センサにより検出された燃料圧力が下限圧力値を超えない場合にスイッチをオフする。なお、下限圧力値は、予め、所定の値に設定されている。
空気圧力スイッチ7は、空気流路3に設けられ、空気流路3に供給される空気の圧力が設定圧力値を超えているか否かを検出する空気圧力下限インターロックである。この空気圧力スイッチ7は、主に、起動インターロック及び運転インターロックとして使用される。なお、起動インターロックは、安全制御装置12が、燃焼設備の起動条件が満たされているか否かをチェックするために活用される。この起動条件が満たされていない場合、燃焼設備は起動しない。空気圧力スイッチ7は、例えば、センサ、2つの接点、スイッチ及びスイッチ駆動部を有する。
センサは、空気流路3内の空気圧力を検出する。
スイッチは、2つの接点間に配置されている。
スイッチ駆動部は、センサにより検出された空気圧力が設定圧力値を超えているか否かを判定し、その判定結果に応じてスイッチのオンオフを制御する。例えば、スイッチ駆動部は、センサにより検出された空気圧力が設定圧力値を超えたと判定した場合にスイッチをオンとする。また、スイッチ駆動部は、センサにより検出された空気圧力が設定圧力値を超えないと判定した場合にスイッチをオフとする。なお、設定圧力値は、予め、所定の値に設定されている。
なお以下では、監視対象の状態に応じて2つの接点間の短絡及び開放が制御される構造を有する異常検出素子(過昇温リミット5、燃料圧力スイッチ6及び空気圧力スイッチ7)を、総称して「リミット・インターロック」と表記する場合がある。
燃焼制御モータ8は、ダンパ302の開度を制御する。燃焼制御モータ8は、例えばバーナコントローラ13によって制御される(バーナコントローラ13と燃焼制御モータ8との間の接続線の図示は省略)。
中央管理装置9は、燃焼設備における統括的な制御を行う装置であり、燃焼設備の上位側装置である。中央管理装置9は、燃焼制御装置11とネットワークを介して接続されており、燃焼制御装置11を介して燃焼設備を構成する装置の状態を監視するとともに、当該装置に対する制御の指示を燃焼制御装置11に対して行う。
表示装置10は、燃焼制御装置11と有線又は無線で接続され、燃焼制御装置11からの制御に基づいて各種情報をモニタ画面に表示する機器である。表示装置10としては、例えば、液晶ディスプレイ等のモニタ、又は、燃焼制御装置11から受信した情報に基づいて必要な情報を表示するタブレット端末が挙げられる。
燃焼制御装置11は、燃焼室101内のバーナによる燃焼を安全に制御するための装置である。燃焼制御装置11は、安全制御装置12、バーナコントローラ13及び燃焼設備診断装置14を有する。
安全制御装置12は、燃焼設備の安全運転、すなわち燃焼設備の爆発等を防止するために、リミット・インターロックの状態を監視し、バーナの運転の許可及び不許可を判定する装置である。安全制御装置12は、リミット・インターロックにおける接点の状態(開放又は短絡)に応じて、バーナの運転の許可又は不許可を示す通知信号を生成する。この安全制御装置12により生成された通知信号は、バーナコントローラ13に出力される。例えば、コントローラ4が故障して燃焼室101内の温度が上昇してしまう場合、安全制御装置12は設定温度まで温度が上昇すると、バーナの運転の不許可を示す(燃焼停止を指示する)通知信号をバーナコントローラ13に出力する。これにより、安全制御装置12は、通知信号を介して、バーナの運転の許可及び不許可(バーナへの燃料の供給及び停止等)を指示する。
安全制御装置12としては、例えば、工業用燃焼炉の安全通則(例えば、JIS B 8415等)に基づいて製造されたリミット・インターロックを監視するためのリミット・インターロックモジュール、又は、当該安全通則に対応した専用のソフトウェアを設定したプログラマブルロジックコントローラ(安全PLC)が挙げられる。
バーナコントローラ13は、燃焼設備が有する各種装置を制御することにより、燃焼室101内の燃焼を制御する装置である。すなわち、バーナコントローラ13は、安全制御装置12からの指示(通知信号)、コントローラ4からの制御信号及び火炎検出器107からのフレーム信号に基づいて、ブロアモータ301の制御、メイン安全遮断弁2021及びパイロット安全遮断弁2031の開閉、燃焼制御モータ8の制御並びに点火装置106の起動等を行うことにより、燃焼シーケンスに従ったメインバーナ104の点火を行う。
バーナコントローラ13は、図2に示すように、パージ制御部1301、パイロット点火制御部1302、パイロットオンリー制御部1303、メイン点火制御部1304、定常燃焼制御部1305及び停止制御部1306を有している。
パージ制御部1301は、燃焼設備に対してパージシーケンスを実施する。パージシーケンスは、バーナの点火前に、燃焼室101内の残留ガスを室外に排出するためのシーケンスである。
この際、まず、パージ制御部1301は、起動入力があると、ブロアモータ301を駆動し、燃焼制御モータ8を介してダンパ302を高開度位置まで開方向へ駆動する。これにより、空気流路3が開かれ、ブロアモータ301から空気流路3へ空気が供給され、空気流路3内の空気圧力が高まる(燃焼室101への空気圧力が高まる)。その後、空気流路3内の空気圧力が設定圧力値に達すると、空気圧力スイッチ7がオンとなる。
そして、パージ制御部1301は、空気圧力スイッチ7がオンとなり且つダンパ302の開度位置が高開度位置に達したことを検出すると、所定の待ち時間の経過後、燃焼制御モータ8を介してダンパ302を低開度位置まで閉方向へ駆動する。これにより、空気流路3が閉じられていく。なお、パージ制御部1301は、空気圧力スイッチ7がオンとなったことは、安全制御装置12からの通知信号により把握可能である。
パイロット点火制御部1302は、パージ制御部1301による制御後、燃焼設備に対してパイロット点火(IG/T)シーケンスを実施する。パイロット点火シーケンスは、パイロットバーナ105を点火するためのシーケンスである。
この際、パイロット点火制御部1302は、ダンパ302の開度位置が低開度位置に達したことを検出すると、所定の待ち時間の経過後、パイロット安全遮断弁2031を開き、点火装置106を作動させる。これにより、パイロットバーナ105への点火が行われる。
パイロットオンリー制御部1303は、パイロット点火制御部1302による制御後、燃焼設備に対してパイロットオンリーシーケンスを実施する。パイロットオンリーシーケンスは、パイロットバーナ105が確実に着火していることを確認するためのシーケンスである。
この際、パイロット制御部は、火炎検出器107により生成されたフレーム信号に基づいて、パイロットバーナ105が確実に着火しているかを判定する。
メイン点火制御部1304は、パイロットオンリー制御部1303による制御後、燃焼設備に対してメイン点火シーケンスを実施する。メイン点火シーケンスは、メインバーナ104を点火するためのシーケンスである。
この際、メイン点火制御部1304は、メイン安全遮断弁2021を開く。これにより、メインバーナ104への点火が行われる。
定常燃焼制御部1305は、メイン点火制御部1304による制御後、燃焼設備に対して定常燃焼シーケンスを実施する。定常燃焼シーケンスは、燃焼室101内で定常燃焼を行うためのシーケンスである。
すなわち、定常燃焼制御部1305は、燃焼制御モータ8を介してダンパ302の開度の比例制御を開始する。これにより、燃焼設備による処理は定常燃焼へと移行する。
停止制御部1306は、定常燃焼制御部1305による制御後、燃焼設備に対して運転停止シーケンスを実施する。運転停止シーケンスは、燃焼設備の運転を停止するためのシーケンスである。
すなわち、停止制御部1306は、起動入力がなくなると(起動停止要求を受けると)、燃焼制御モータ8を介してダンパ302を低開度位置まで閉方向へ駆動する。これにより、空気流路3が閉じられていき、低燃焼運転が行われる。そして、停止制御部1306は、ダンパ302の開度位置が低開度位置に達したことを検出すると、燃焼を停止する。
このように、燃焼設備では、シーケンス毎に、様々な装置が動作することで、燃焼シーケンスが実現される。
なお、パージシーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8及び火炎検出器107が動作する。
また、パイロット点火シーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8、火炎検出器107、点火装置106、燃料圧力スイッチ6及びパイロット安全遮断弁2031が動作する。
また、パイロットオンリーシーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8、火炎検出器107、燃料圧力スイッチ6及びパイロット安全遮断弁2031が動作する。
また、メイン点火シーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8、火炎検出器107、燃料圧力スイッチ6、メイン安全遮断弁2021及びパイロット安全遮断弁2031が動作する。
また、定常燃焼シーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8、火炎検出器107、燃料圧力スイッチ6及びメイン安全遮断弁2021が動作する。
また、停止シーケンスでは、例えば、ブロアモータ301、空気圧力スイッチ7、燃焼制御モータ8及び火炎検出器107が動作する。
なお図1には、燃焼設備が1つのメインバーナ104を備えている場合を示した。しかしながら、これに限らず、燃焼設備は複数のメインバーナ104を備えていてもよい。このように燃焼設備が複数のメインバーナ104を備えている場合、バーナコントローラ13がメインバーナ104毎に設けられ、それらのバーナコントローラ13が単一の安全制御装置12で制御されるよう構成されていてもよい。
また、燃焼設備の基本的な構成例は、図1に示す構成に限らず、適宜設計変更が可能である。
燃焼設備診断装置14は、燃焼設備における異常を検知する機能、及び、異常を検知した場合にその要因(故障要因)を推定する機能を有する。燃焼設備診断装置14は、図3に示すように、記憶部1401、フレーム信号取得部1402、バーナヘルスインデックス(以後、BHIと略す)パラメータ取得部1403、異常検知部1404、要因推定部1405及び表示制御部1406を有している。
なお、燃焼設備診断装置14は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
記憶部1401は、燃焼設備診断装置14で扱われる各種データを記憶する。記憶部1401は、予め、燃焼設備に関する正常時でのパラメータを示すデータ(正常時でのシーケンスデータ)を、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスと対応付けて記憶している。正常時のデータとは、燃焼設備立ち上げ初期、又は、メンテナンス直後に収集したデータである。
図3の例では、記憶部1401は、予め、上記燃焼設備に関する正常時でのパラメータを示すデータとして、燃焼設備における正常時でのフレーム信号を示すデータ、及び、燃焼設備における正常時でのBHIパラメータを示すデータを記憶している。
BHIパラメータとしては、例えば、エアフローオン時間、エアフローオフ時間、制御モータ開時間、制御モータ閉時間、着火時間、残火時間、フレーム電圧(パイロットオンリーシーケンス)、フレーム電圧(メイントライアルシーケンス)、フレーム電圧(メイン安定シーケンス)、及び、フレーム電圧(定常燃焼シーケンス)が挙げられる。
エアフローオン時間は、ブロアモータ301が駆動してから空気圧力スイッチ7がオンになるまでの時間を示す。
エアフローオフ時間は、ブロアモータ301が駆動停止してから空気圧力スイッチ7がオフになるまでの時間を示す。
制御モータ開時間は、燃焼制御モータ8が開方向に駆動してから高燃焼インターロックがオンになる(高開度位置を検知する)までの時間を示す。
制御モータ閉時間は、燃焼制御モータ8が閉方向に駆動してから低燃焼インターロックがオンになる(低開度位置を検知する)までの時間を示す。
着火時間は、パイロット安全遮断弁2031を開いてから火炎を検出するまでの時間を示す。
残火時間は、メイン安全遮断弁2021を閉じてから火炎を検出しなくなるまでの時間を示す。
フレーム電圧(パイロットオンリーシーケンス)は、パイロットオンリーシーケンスの開始時点でのフレーム電圧を示す。
フレーム電圧(メイントライアルシーケンス)は、メイントライアルシーケンスの開始時点でのフレーム電圧を示す。
フレーム電圧(メイン安定シーケンス)は、メイン安定シーケンスの開始時点でのフレーム電圧を示す。なお、メイントライアルシーケンスとメイン安定シーケンスは、メイン点火シーケンスを構成する。
フレーム電圧(定常燃焼シーケンス)は、定常燃焼シーケンスの開始時点でのフレーム電圧を示す。
なお、記憶部1401は、HDD(Hard Disk Drive)、DVD(Digital Versatile Disc)又はメモリ等によって構成される。
また図3では、記憶部1401が燃焼設備診断装置14の内部に設けられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、記憶部1401は燃焼設備診断装置14の外部に設けられていてもよい。
フレーム信号取得部1402は、火炎検出器107により出力されたフレーム信号を取得する。このフレーム信号は、バーナコントローラ13を介して取得可能である。
BHIパラメータ取得部1403は、BHIパラメータを取得する。このBHIパラメータは、バーナコントローラ13を介して取得可能である。
なお、フレーム信号取得部1402及びBHIパラメータ取得部1403は、燃焼設備に関するパラメータを取得するパラメータ取得部を構成する。
異常検知部1404は、パラメータ取得部により取得されたパラメータ(図3の例ではフレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号及びBHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータ)に基づいて、燃焼設備における異常の有無を検知する。この際、異常検知部1404は、パラメータ取得部により取得されたパラメータを、正常時でのパラメータと比較することで、その乖離状態から、燃焼設備における異常の有無を検知する。例えば、上記パラメータがフレーム信号である場合、異常検知部1404は、フレーム信号から得られるバーナに関する特徴的なデータを正常時のデータと比較する。特徴的なデータとしては、例えば、着火遅れ、着火の立上がり時間、フレーム電圧の値、フレーム電圧の振れ幅及び残火時間が挙げられる(図5参照)。そして、異常検知部1404は、フレーム信号(特徴的なデータ)が正常時に対して閾値以上乖離している場合、燃焼設備に異常が有ると判定する。なお、異常検知部1404による異常検知はリアルタイム又はオフラインで実施される。また、閾値は、予め、燃焼設備の異常を検知可能な値に設定されている。
要因推定部1405は、異常検知部1404により異常が検知された場合、パラメータ取得部により取得されたパラメータ(図3の例ではフレーム信号取得部1402により取得されたフレーム及びBHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータ)に基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因(故障要因)を推定する。この際、要因推定部1405は、パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンスのうちのあるシーケンスでのみ正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、当該シーケンスで動作している装置が異常の要因であると推定する。また、要因推定部1405は、パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンス全体で正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、燃焼シーケンス全体で動作している装置が異常の要因であると推定する。また、閾値は、予め、燃焼設備の異常の要因を推定可能な値に設定されている。なお、閾値は自由に設定可能である。この閾値は、エキスパート作業員の知見に基づき設定されることで、異常判定に対してより有効な効果が期待できる。
表示制御部1406は、異常検知部1404による検知結果及び要因推定部1405による推定結果を示す情報を表示装置10に表示する。
次に、図14に示す実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14の動作例について、図4を参照しながら説明を行う。
ここで、図5に示すように、実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14は、燃焼シーケンス(燃焼設備における燃焼開始から燃焼停止まで工程)での一連のデータ(シーケンスデータ)を収集し、当該データを燃焼設備が健全な状態でのデータと比較することにより、燃焼設備における異常の要因を推定する。図5では、フレーム信号の時系列なデータを示している。
また、燃焼シーケンスは、シーケンス毎に様々な装置が動作することで実現される。そして、あるシーケンスでのみ正常時のデータとの乖離が見られれば、そのシーケンスでのみ動作する装置の故障が疑われる。逆に、シーケンス全体で正常時のデータとの乖離が見られれば、シーケンス全体で一定に動作している装置の故障が疑われる。つまり、シーケンス全体のデータの中で変化したものとしてないものとを観測することで異常の要因を予測できる。
なお図5において、「停止」は停止シーケンスを示し、「パージ」はパージシーケンスを示し、「IG/T」はパイロット点火シーケンスを示し、「パイロット」はパイロットオンリーシーケンスを示し、「メイン点火」はメイン点火シーケンスを示し、「運転」は定常燃焼シーケンスを示している。
図14に示す実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14の動作例では、図4に示すように、まず、フレーム信号取得部1402は、火炎検出器107により出力されたフレーム信号を取得する(ステップST401)。
また、BHIパラメータ取得部1403は、BHIパラメータを取得する(ステップST402)。
次いで、異常検知部1404は、パラメータ取得部により取得されたパラメータ(図3の例ではフレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号及びBHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータ)に基づいて、燃焼設備における異常の有無を検知する(ステップST403)。この際、異常検知部1404は、パラメータ取得部により取得されたパラメータを、正常時でのパラメータと比較することで、その乖離状態から、燃焼設備における異常の有無を検知する。すなわち、異常検知部1404は、パラメータが正常時に対して閾値以上乖離している場合、燃焼設備に異常が有ると判定する。
次いで、要因推定部1405は、異常検知部1404により異常が検知された場合、パラメータ取得部により取得されたパラメータ(図3の例ではフレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号及びBHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータ)に基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因(故障要因)を推定する(ステップST404)。
ここで、要因推定部1405は、パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンスのうちのあるシーケンスでのみ正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、当該シーケンスで動作する装置が異常の要因であると推定する。
例えば、要因推定部1405は、フレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号から、パイロット点火時のフレーム電圧の値が正常時に対して閾値以上低いと判定した場合、空燃比が悪化していると予測できる。更に、要因推定部1405は、BHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータから、エアフローオン時間が正常時に対して閾値以上長いと判定した場合、空気の供給が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、例えばブロアモータ301の汚れ等の確認を行う。一方、上記以外の場合、要因推定部1405は、燃料の供給が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、例えば燃料圧力の確認を行う。
また例えば、要因推定部1405は、フレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号から、メイン点火後のフレーム電圧の値が正常時に対して閾値以上低いと判定した場合、空燃比が悪化していると予想できる。更に、要因推定部1405は、BHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータから、エアフローオン時間が正常時に対して閾値以上長いと判定した場合、空気の供給が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、例えばブロアモータ301の汚れ等の確認を行う。一方、上記以外の場合、要因推定部1405は、燃料の供給が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、例えば燃料圧力の確認を行う。
また例えば、要因推定部1405は、フレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号から、着火の立上り時間が正常時に対して閾値以上遅いと判定した場合、空燃比が低くなっている(空気が多い)と予想でき、燃料の供給が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、燃料圧力の確認を促す。又は、要因推定部1405は、その他の原因で点火の空気量が異常の要因であると推定する。
また、要因推定部1405は、パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンス全体で正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、燃焼シーケンス全体で動作している装置が異常の要因であると推定する。
例えば、要因推定部1405は、フレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号から、燃焼シーケンス全体で正常時に対してフレーム電圧の値が閾値以上高く且つ振れ幅が閾値以上大きいと判定した場合、火炎検出器107が自己放電等の故障に近づき、出力が過敏になっていると予想できる。そのため、要因推定部1405は、火炎検出器107が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、火炎検出器107の確認を行う。
また例えば、要因推定部1405は、フレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号から、燃焼シーケンス全体で正常時に対してフレーム電圧の値が閾値以上低いと判定された場合、火炎検出器107の覗き窓が煤等で汚れていると予想できる。そのため、要求推定部は、火炎検出器107が異常の要因であると推定する。その後、作業員は、火炎検出器107の確認を行う。
次いで、表示制御部1406は、異常検知部1404による検知結果及び要因推定部1405による推定結果を示す情報を表示装置10に表示する(ステップST405)。
なお上記では、パラメータ取得部が、フレーム信号取得部1402及びBHIパラメータ取得部1403を有する場合を示した。しかしながら、これに限らず、パラメータ取得部は、燃焼設備に関するパラメータを取得可能に構成されていればよい。例えば、パラメータ取得部は、フレーム信号取得部1402及びBHIパラメータ取得部1403のうちの一方のみを有していてもよい。また、パラメータ取得部は、フレーム信号取得部1402及びBHIパラメータ取得部1403のうちの少なくとも一方に加え、或いは、フレーム信号取得部1402及びBHIパラメータ取得部1403に代えて、バーナコントローラ13で取得可能な他のパラメータ、又は、燃焼設備に接続される各種の機器から取得可能な他のパラメータを取得する構成を有していてもよい。燃焼設備に接続される各種の機器としては、例えば、燃料流量、空気流量又は空気比を測定する流量計、空気圧力値又は燃料圧力値を測定する圧力計、或いは、振動値を測定する振動計等のセンサが挙げられる。
以上のように、この実施の形態1によれば、燃焼設備診断装置14は、燃焼設備に関するパラメータを取得するパラメータ取得部と、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における異常の有無を検知する異常検知部1404と、異常検知部1404により異常が検知された場合、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因を推定する要因推定部1405とを備えた。これにより、実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14は、燃焼設備における異常の要因を推定可能となる。
実施の形態2.
実施の形態2では、燃焼設備の状態の見える化を実現する構成について説明する。
図6は実施の形態2に係る燃焼設備診断装置14の構成例を示す図である。この図6に示す実施の形態2に係る燃焼設備診断装置14では、図3に示す実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14に対し、評価画面生成部1407が追加されている。実施の形態2に係る燃焼設備診断装置14におけるその他の構成は実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14と同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。なお、記憶部1401は、パラメータ取得部により取得されたパラメータを示すデータを時系列に記憶する。
評価画面生成部1407は、パラメータ取得部により取得されたパラメータ(図6の例ではフレーム信号取得部1402により取得されたフレーム信号及びBHIパラメータ取得部1403により取得されたBHIパラメータ)に基づいて、評価画面を生成する。評価画面は、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれるシーケンス単位で、燃焼設備における異常の有無を評価するための画面である。評価画面生成部1407は、パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、評価画面を生成する。
なお、表示制御部1406は、評価画面生成部1407により生成された評価画面を表示装置10に表示する。
図7では、評価画面がレダーチャートである場合を示している。図7に示す評価画面では、起動・風圧SW動作、点火・着火遅れ、パイロット・フレーム電圧、メイン・フレーム電圧、メイン・フレーム電圧の振れ幅、及び、停止・残火動作時間を示す情報が示されている。図7において、符号71はパラメータの値を示している。
起動・風圧SW動作は、パージシーケンスにおける圧力スイッチの立上がり時間を示している。
点火・着火遅れは、パイロット点火シーケンスにおける着火遅れを示している。
パイロット・フレーム電圧は、パイロットオンリーシーケンスにおけるフレーム電圧の値を示している。
メイン・フレーム電圧は、メイン点火シーケンス及び定常燃焼シーケンスにおけるフレーム電圧の値を示している。
メイン・フレーム電圧の振れ幅は、メイン点火シーケンス及び定常燃焼シーケンスにおけるフレーム電圧の振れ幅を示している。
停止・残火動作時間は、停止シーケンスにおける残火時間(停止・残火)を示している。
また図8では、ある燃焼設備でのフレーム信号の経年変化の一例を示している。図8では、ある燃焼設備での1年目のレダーチャート、5年目のレダーチャート及び10年目のレダーチャートが示されている。図8において、符号81はパラメータの値を示し、符号82は閾値を示している。
図8の例では、10年目にメイン・フレーム電圧の振れ幅が閾値以上小さくなっており、異常が発生していることを示している(符号83で示される箇所)。このように、燃焼設備において、イニシャル状態とその後の経年変化を評価画面として表示することで、異常検知を容易に行うことができる。またこの際、評価画面におけるどの項目で異常が発生したかを確認することで、異常の要因も推定可能である。
また図9では、複数の燃焼設備に対して、それぞれレダーチャートを生成した場合を示している。図9において、符号91はパラメータの値を示している。
ここで、燃焼設備は、設備毎にその特性(キャラクタ)が異なるため、単一の指標での分析は不可能である。そこで、図9に示すように、複数の燃焼設備に対して評価画面をそれぞれ生成することで、設備毎の特殊性を考慮した異常検知が可能となる。
また図10では、図9に示す評価画面に対し、現在状態に加え、異常判定のための閾値を重ねて表示した場合を示している。図10において、符号91はパラメータの値を示し、符号92は閾値を示している。
なお図7~10では、評価画面がレダーチャートである場合を示した。しかしながら、評価画面はこれに限らず、例えば図11,12に示すような3次元データでもよい。
図11に示す評価画面では、X軸方向に燃焼開始から燃焼停止までの時間が示され、Y軸にフレーム電圧の値の大きさが示され、Z軸に経過日数が示されている。この3次元データにより、勾配の変化から、異常の検知、及び、その異常が単発的なものであるのか又は連続的なものであるのかの判別が可能である。図11では、1日目のフレーム信号と50日目のフレーム信号とを比較した場合を示している。図11において、符号111は1日目のフレーム信号を示し、符号112は50日目のフレーム信号を示している。
図12に示す評価画面では、シーケンス全体ではなく、フレーム電圧の立上がりの部分が示されている。この図12に示す評価画面では、X軸方向に燃焼開始から火炎を監視したい任意の時間が示され、Y軸にフレーム電圧の値の大きさが示され、Z軸に燃焼回数が示されている。この3次元データにより、勾配の変化から、異常の検知、及び、その異常が単発的なものであるのか又は連続的なものであるのかの判別が可能である。図12では、燃焼回数が増えていく毎に、着火が遅れている(フレーム電圧の立上がりが遅くなっている)場合を示している。
実施の形態3.
実施の形態3では、燃焼設備における異常の予測を実現する構成について説明する。
図13は実施の形態3に係る燃焼設備診断装置14の構成例を示す図である。この図13に示す実施の形態3に係る燃焼設備診断装置14では、図3に示す実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14に対し、異常予測部1408が追加されている。実施の形態3に係る燃焼設備診断装置14におけるその他の構成は実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14と同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。なお、記憶部1401は、パラメータ取得部により取得されたパラメータを示すデータを時系列に記憶する。
異常予測部1408は、パラメータ取得部により取得された時系列なパラメータ(図13の例ではフレーム信号取得部1402により取得された時系列なフレーム信号及びBHIパラメータ取得部1403により取得された時系列なBHIパラメータ)に基づいて、燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、燃焼設備における異常の発生を予測する。
図14では、ある燃焼設備でのフレーム信号の経年変化の一例を示している。図14では、ある燃焼設備での1年目のレダーチャート及び5年目のレダーチャートが示されている。図14において、符号141はパラメータの値を示し、符号142は閾値を示している。
図14では、5年目に他の項目に対して特にメイン・フレーム電圧の振れ幅が小さくなっており、異常の発生確率が高い箇所と予測できる(符号143で示される箇所)。そのため、異常予測部1408は、この項目が示すシーケンスで動作する装置に異常が発生する可能性があると判定する。
このように、実施の形態3に係る燃焼設備診断装置14では、ビックデータとして大量のパラメータを示すデータを収集、蓄積及び学習することで、これらのデータを用いて、実際に異常が顕在化する前に異常の発生確率が高い箇所を予測可能となる。その結果、燃焼設備の保全に活用可能となる。
なお上記では、実施の形態1に係る燃焼設備診断装置14に対して異常予測部1408を追加した場合を示した。しかしながら、これに限らず、実施の形態2に係る燃焼設備診断装置14に対して異常予測部1408を追加してもよく、上記と同様の効果が得られる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 燃焼装置
2 燃料流路
3 空気流路
4 コントローラ
5 過昇温リミット
6 燃料圧力スイッチ
7 空気圧力スイッチ
8 燃焼制御モータ
9 中央管理装置
10 表示装置
11 燃焼制御装置
12 安全制御装置
13 バーナコントローラ
14 燃焼設備診断装置
101 燃焼室
102 温度センサ
103 温度センサ
104 メインバーナ
105 パイロットバーナ
106 点火装置
107 火炎検出器
201 主流路
202 分岐流路
203 分岐流路
301 ブロアモータ
302 ダンパ
1011 煙道
1301 パージ制御部
1302 パイロット点火制御部
1303 パイロットオンリー制御部
1304 メイン点火制御部
1305 定常燃焼制御部
1306 停止制御部
1401 記憶部
1402 フレーム信号取得部
1403 BHIパラメータ取得部
1404 異常検知部
1405 要因推定部
1406 表示制御部
1407 評価画面生成部
1408 異常予測部
2021 メイン安全遮断弁
2022 圧力調節弁
2031 パイロット安全遮断弁
2032 圧力調節弁

Claims (8)

  1. 燃焼設備に関するパラメータを取得するパラメータ取得部と、
    前記パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、前記燃焼設備における異常の有無を検知する異常検知部と、
    前記異常検知部により異常が検知された場合、前記パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、前記燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因を推定する要因推定部と
    を備えた燃焼設備診断装置。
  2. 前記要因推定部は、前記パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンスのうちのあるシーケンスでのみ正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、当該シーケンスで動作している装置が異常の要因であると推定する
    ことを特徴とする請求項1記載の燃焼設備診断装置。
  3. 前記要因推定部は、前記パラメータ取得部により取得されたパラメータが、燃焼シーケンス全体で正常時でのパラメータと閾値以上乖離していると判定した場合、燃焼シーケンス全体で動作している装置が異常の要因であると推定する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼設備診断装置。
  4. 前記パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、前記燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該燃焼設備における異常の有無を評価するための評価画面を生成する評価画面生成部と、
    前記評価画面生成部により生成された評価画面を表示装置に表示する表示制御部とを備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか1項記載の燃焼設備診断装置。
  5. 前記パラメータ取得部により取得された時系列なパラメータに基づいて、前記燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該燃焼設備における異常の発生を予測する異常予測部を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちの何れか1項記載の燃焼設備診断装置。
  6. 前記パラメータ取得部は、
    前記燃焼設備において火炎を検出する火炎検出器により出力されたフレーム信号を取得するフレーム信号取得部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか1項記載の燃焼設備診断装置。
  7. 前記パラメータ取得部は、
    前記燃焼設備におけるバーナヘルスインデックスパラメータを取得するバーナヘルスインデックスパラメータ取得部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちの何れか1項記載の燃焼設備診断装置。
  8. パラメータ取得部が、燃焼設備に関するパラメータを取得するステップと、
    異常検知部が、前記パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、前記燃焼設備における異常の有無を検知するステップと、
    要因推定部が、前記異常検知部により異常が検知された場合、前記パラメータ取得部により取得されたパラメータに基づいて、前記燃焼設備における燃焼シーケンスに含まれる各シーケンスとの関係から、当該異常の要因を推定するステップと
    を有する燃焼設備診断方法。
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