JP2022083216A - 作業者保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】呼吸器を背負って吊られる状態となった作業者の身体的負担を低減する。【解決手段】作業者保持具1は、作業者Mの背中に背負われ、反作業者M側に呼吸器が取り付けられる背負いプレート20と、背負いプレート20の上部に設けられ、吊上カラビナCRが係合可能な四角リンク20Aと、一端側が作業者Mの左・右太腿部Faに装着され、他端側が背負いプレート20の左・右下端部のアイプレート20BL,20BRにそれぞれ連結可能な左・右一対のレッグベルト40L,40Rと、を有する。【選択図】図11

Description

本発明は、高所作業に従事していた作業者を吊り上げる時に当該作業者を保持する作業者保持具に関する。
例えば空気呼吸器を背負って消防活動を行う消防士に関する技術として、特許文献1が知られている。この従来技術では、ガスボンベが取り付けられる背負い具が、消防士の肩越しに巻回されるベルトと、消防士の腰まわり巻回されるベルトと、によって消防士により支持されている。
2019-205784号公報
一般に、高所作業に従事する作業者の作業時の安全確保としては「安全帯」が用いられる。上記従来技術に記載のように、例えば消防活動中の消防士は空気呼吸器を背負う場合があることから、通常、安全帯としては、消防士の胴部に連結される胴ベルト型の安全帯が使用される。
しかしながら、例えば作業中に誤って消防士が高所から落下し宙づり状態となった場合、上記胴ベルト型安全帯を着用していると消防士は「く」の字状に腰が屈折した状態となり、腰や胴体に大きな牽引荷重が加わる。特に呼吸器を着装している場合は、呼吸器の重量が消防士の上半身に追加で加わることとなり、落下動作が止まって宙づりになるときに屈折した腰へ加わる衝撃は相当に大きくなる。さらに、宙づり状態から吊り上げて救出するまでの間に長時間を要した場合には、呼吸器及び防火衣の大重量に由来する大きな牽引荷重の作用により、例えば内臓損傷などの受傷を消防士が被る危険もある。
なお、呼吸器を背負った状態で活動を行う状況があり得る他の作業者、例えば山岳救助隊員、自衛隊員、警察官、その他の特殊作業従事者等においても、同様の課題がある。
本発明の目的は、呼吸器を背負って吊られる状態となった作業者の身体的負担を低減できる作業者保持具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、作業者の背中に背負われ、反作業者側に呼吸器が取り付けられる背負いプレートと、前記背負いプレートの上部に設けられ、吊上具が係合可能な第1係合部と、一端側が前記作業者の左・右太腿部に装着され、他端側が前記背負いプレートの左・右下端部にそれぞれ連結可能な左・右一対のレッグベルト部と、を有することを特徴とする。
本願発明の作業者保持具においては、上部に第1係合部を備え呼吸器が取り付けられる背負いプレートと、左・右一対のレッグベルト部と、を有する。各レッグベルト部は、一端側が作業者の太腿部に装着され、他端側が背負いプレートの下端部に連結可能である。これにより、予めレッグベルト部を背負いプレートに連結した状態で高所作業を行うことで、作業者が宙づり状態になった時(又は救出のために吊り上げられる時)に加わる牽引荷重を、第1係合部→背負いプレート上部→背負いプレート左・右下端部→左・右レッグベルト部の経路で作業者の左・右太腿部へと作用させることができる。この結果、作業者は、背負いプレートを背負った状態で背負いプレートごと背中側から吊られる状態(以下適宜、この状態を「後吊り状態」と称する)となるとともに、上記経路によって太腿部においても吊られた状態となる。これにより、この後吊り状態において、作業者を直立状態になるべく近い姿勢で安定的かつ安全な状態に維持することができ、作業者の身体的負担を大きく低減することができる。特に、胴ベルト型安全帯を用いる場合のような腰部の屈折や受傷の危険等が生じるのを防止できる。
本発明によれば、呼吸器を背負って吊られる状態となった作業者の身体的負担を低減することができる。
本発明の一実施形態による作業者保持具に備えられる背負いプレートの正面外観構造を、その周囲の要部構造とともに表す正面外観図である。 背負いプレートの背面外観構造を、その周囲の要部構造とともに表す背面外観図である。 背負いプレートの詳細構造を表す平面図である。 背負いプレートの詳細構造を、図3中のA方向からやや見上げた状態で表す斜視図である。 作業員が作業服を着用し背負いプレートを背負っている状態における胸腹ベルト部の詳細構造を、その周囲の要部構造とともに表す正面図である。 作業員が作業服を着用し背負いプレートを背負っている状態におけるレッグベルトの詳細構造を、その周囲の要部構造とともに表す正面図である。 レッグベルトの使用前にズボンの収納部に収納されている状態を表す正面図である。 レッグベルトの使用時に収納部を覆うカバーを開いた状態を表す正面図である。 レッグベルトの使用時に収納部から取り出した状態を表す正面図である。 レッグベルトの使用時に延設部を通すための上着の開口部を表す、略左方からの斜視図である。 作業員が後吊りされている状態を表す斜視図である。 作業員が前吊りされている状態を表す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、上下方向、前後方向、左右方向は、作業者Mから見た向きで表し、各図中に適宜示す矢印方向に対応している。
<作業者保持具の全体構造>
図1及び図2に示すように、作業者保持具1は、作業者Mの背中に背負われるとともに反作業者M側に呼吸器(図示省略)が取り付けられる背負いプレート20と、左・右一対の背負いストラップ部60L,60Rと、腰当て部80と、胸腹ベルト部100と、を有する。
<背負いプレート>
背負いプレート20のうち、作業者M側の上部には、吊上具としての吊上カラビナCR(後述の図11参照)が係合可能な四角リンク20A(第1係合部に相当)が設けられており、反作業者M側の左・右の下端には、平板四角形状の基部20bに略半円環状のリング部20aが一体的に形成された左・右アイプレート20BL,20BRが設けられている。以下適宜、これらアイプレート20BL,20BRを総称して単に「アイプレート20B」と称する場合がある。図示も同様である。
背負いプレート20の詳細構造を表す平面図を図3に、図3中に示すA方向からやや見上げるように見た斜視図を図4に示す。なお、図4においては図示の煩雑を防止するために、前述の四角リンク20A、後述の貫通孔20C,20D,20Eの図示を省略している。
これら図3及び図4において、背負いプレート20は全体的に概ね「逆T字型」の形状を有し、左右方向の最大寸法W2(例えばW2=410mm)、上下方向の最大寸法L1(例えばL1=560mm)、を備えている。この背負いプレート20は、略平板状の中央部21と、左・右下端に位置し上記左・右アイプレート20BL,20BRが設けられる左・右アイプレート支持部23L,23Rと、中央部21と左・右アイプレート支持部23L,23Rとの間に位置しそれらを斜めに接続するように配置される左・右中間部22L,22Rと、から構成されている。
中央部21は、左右方向の最大寸法W1(例えばW1=150mm)、上下方向寸法L2(例えばL1=530mm)、を備えている。またその左・右端には、強度補強用のリブ29L,29Rがそれぞれ設けられている。
左・右アイプレート支持部23L,23Rは、それぞれ、左右方向寸法W4(例えばW4=60mm)、上下方向寸法L4(例えばL4=80mm)、を備えている。左・右中間部22L,22Rは、それぞれ、左右方向寸法W3(例えばW3=70mm)を備えている。また、左・右中間部22L,22Rは、中央部21との境界においては、上下方向寸法L3(例えばL3=150mm)を備えている。この結果、左・右アイプレート支持部23L,23Rの下端は、中央部21の下端よりも上下方向寸法L5(例えばL5=30mm)だけ下方に位置している。左・右中間部22L,22R及び左・右アイプレート支持部23L,23Rの左・右端には、強度補強用のリブ28L,28Rがそれぞれ設けられている。
また図4に示すように、背負いプレート20は、中央部21、左・右中間部22L,22R、左・右アイプレート支持部23L,23Rの順で、折り曲げられて順次屈曲する形状となっている。すなわち、中央部21と左・右中間部22L,22Rとの間は角度θ1(90°<θ1<180°)をもって屈曲しており、さらに右中間部22L,22Rと左・右アイプレート支持部23L,23Rとの間は角度θ2(90°<θ2<180°)をもって屈曲している。このように2段階で角度をつけることにより、後述する作業服Dを着用した状態の作業者Mの腰部に対し、背負いプレート20が自然に密着するよう、図られている
左・右アイプレート支持部23L,23Rの下端位置が左・右中間部22L,22Rの下端位置よりも寸法L5だけ下方に下がっている。これにより、アイプレート20Bに荷重がかかった際の背負いプレート20全体の前屈方向への動きを減少させることができる。
また、本実施形態では、左・右アイプレート支持部23L,23Rにそれぞれ設けられた左・右アイプレート20BL,20BRのリング部20aの先端部分が、リブ28L,28Rの先端が確定する背負いプレート20の左右方向における最大外形寸法WWの範囲内に位置している。これにより、アイプレート20Bのリング部20aの先端部分が背負いプレート20の最大外形範囲よりも外側へ飛び出さない寸法関係となるので、活動中の作業者Mの腕振り動作などで腕がアイプレート20Bに接触するのを防止できる。
<背負いストラップ部>
図1に示すように、背負いストラップ部60L,60Rは、それぞれ、作業者Mの肩に担がれる太幅の肩当て部60aと、肩当て部60aよりも図1中の上側に設けられる上ベルト部60bと、肩当て部60aよりも図1中の下側に設けられる下ベルト部60cと、を有する。なお、以下適宜、背負いストラップ部60L,60Rを総称して単に「背負いストラップ部60」と称する場合がある。図示も同様である。
このとき、背負いストラップ部60の一端側に相当する上記上ベルト部60bが、背負いプレート20の上部に接続されている。詳細には、図2に示すように、上ベルト部60bが、背負いプレート20の作業者M側から当該背負いプレート20の上部に設けた貫通孔20Cを貫通した後、背負いプレート20の反作業者M側においてバックル60dとなっている。
貫通孔20Cの内径は上ベルト部60bが貫通可能である限りにおいてなるべく小さく形成されており、バックル60dは貫通孔20Cを貫通できない。これにより、作業者Mが背負いプレート20を背負う際に背負いストラップ部60が作業者M側へ引っ張られたとしても、バックル60dが貫通孔20Cよりも反作業者M側に留まることで、背負いストラップ部60が係止される。
背負いストラップ部60は、上記のようにして一端側の上記上ベルト部60bが背負いプレート20の上部に接続された状態で、後述の図5及び図2に示すように作業者Mの肩越しに当該作業者Mの胸側を経て当該作業者Mの腋下を通された後、他端側に相当する上記下ベルト部60cが背負いプレート20の下部へと接続される。詳細には、下ベルト部60cが、背負いプレート20の作業者M側から当該背負いプレート20の下部に設けた貫通孔20Dを貫通した後、背負いプレート20の反作業者M側においてバックル60eとなっている。
貫通孔20Dの内径は下ベルト部60cが貫通可能である限りにおいてなるべく小さく形成されており、バックル60eは貫通孔20Dを貫通できない。これにより、上記バックル60dと同様、作業者Mが背負いプレート20を背負う際に背負いストラップ部60が作業者M側へ引っ張られたとしても、バックル60eが貫通孔20Dよりも反作業者M側に留まることで、背負いストラップ部60が係止される。
<腰当て部及び腰ベルト部>
図1に示すように、腰当て部80は、背負いプレート20のうち作業者M側の下部に取り付けられている。詳細には、腰当て部80の反作業者M側に一体的に設けられた左・右一対の取付ベルト部80aL,80aRが、背負いプレート20の下部(詳細には貫通孔20Dの下方)にそれぞれ設けた貫通孔20Eに通されることにより、腰当て部80が背負いプレート20に対し一体化されている。
また、腰当て部80の左側(一方側に相当)及び右側(他方側に相当)へは、左・右腰ベルト部90L,90Rがそれぞれ連設されている。腰ベルト部90L,90Rは、腰当て部80から作業者Mの腰部を一周するように巻回されて腰当て部80とともに作業者Mの腰部を保持する。以下適宜、それら左・右腰ベルト部90L,90Rを総称して単に「腰ベルト部90」と称する場合がある。図示も同様である。
腰ベルト部90においては、作業者Mから見た左側部分となる上記左腰ベルト部90Lと右側部分となる右腰ベルト部90Rとを連結・開放可能に構成された解結機構91(第2解結部に相当)を備えている。解結機構91は、この例では左腰ベルト部90Lに一体化されたトング部91aと、右腰ベルト部90Rに一体化されたバックル部91bと、を備えており、これらトング部91a及びバックル部91bが手動操作によって適宜に連結・解放可能となっている。なお、解結機構91は、図5に示すように、作業者Mから見た左右方向における作業者Mの中心線Kよりも左側(なお右側でもよい)に偏心した位置に設けられている。
<胸腹ベルト部>
胸腹ベルト部100は、一端側に相当する係止具ベルト120と、中間部に相当する左・右一対の胸ベルト110L,110Rと、他端側に相当する左・右一対の腹ベルト130L,130Rと、が備えられている。
<係止具ベルト>
係止具ベルト120の端部(図5の図示においては下端部)は、図示しない適宜の取付具を介し、胸ベルト110の左右方向中央部に一体的に取り付けられている。係止具ベルト120には、吊上具としての吊上カラビナCFが係合可能なリング121(第2係合部に相当)が係合されている。
<胸ベルト>
左・右胸ベルト110L,110Rは、左背負いストラップ部60Lと右背負いストラップ部60Rとを連結するように設けられている。左胸ベルト110Lは係止バックル112を介して左背負いストラップ部60Lに接続されており、右胸ベルト110Rは係止バックル112を介して右背負いストラップ部60Rに接続されている。以下適宜、これら左・右胸ベルト110L,110Rを総称して単に「胸ベルト110」と称する場合がある。図示も同様である。
なお、左胸ベルト110Lには、左端部110aと右端部110bとを連結・開放可能に構成された解結機構111(第1解結部に相当)が備えられている。解結機構111は、この例では左胸ベルト110Lの左端部110aに一体化されたトング部111aと、右端部110bに一体化されたバックル部111bと、を備えており、これらトング部111a及びバックル部111bが手動操作によって適宜に連結・解放可能となっている。なお、解結機構111は、図5に示すように、作業者Mから見た左右方向における作業者Mの中心線Kよりも左側(なお右側でもよい)に偏心した位置に設けられている。
<腹ベルト>
左・右腹ベルト130L,130Rの上端部は、図示しない適宜の取付具を介し、前述の係止具ベルト120とともに、胸ベルト110の左右方向中央部に一体的に取り付けられている。左・右腹ベルト130L,130Rの下端部には、取付カラビナ131が設けられている。
図5に示すように、左腹ベルト130Lの取付カラビナ131は、背負いプレート20の左下端部に位置するアイプレート20BLの上記リング部20aに連結可能に構成されている。なお煩雑防止のため図5での図示を省略しているが、上記同様、右腹ベルト130Rの取付カラビナ131が、背負いプレート20の右下端部に位置するアイプレート20BRのリング部20aに連結可能に構成されている(後述の図6、図11参照)。なお、これら左・右腹ベルト130L,130Rの取付カラビナ131がリング部20aから取り外されると、左・右腹ベルト130L,130Rは、上端部が胸ベルト110の左右方向中央部に固定された状態のまま垂下した状態となる。この垂下が邪魔になる場合は、例えば胸ベルト110に適宜に設けた収納部内に左・右腹ベルト130L,130Rを収納するようにしてもよい。
なお、上記のように取付カラビナ131を取り外した状態で、左胸ベルト110Lの解結機構111を解放すると、左胸ベルト110Lの左端部110aが左背負いストラップ部60Lとともに作業者Mから見て左側へと広がって作業者Mの胸元を露出させる。したがって、上記左端部110aが胸腹ベルト部100の左側部分に相当している。一方、解結機構111を解放したとき、左胸ベルト110Lの右端部110bは、右背負いストラップ部60R、係止具ベルト120、リング121、右胸ベルト110R、右腹ベルト130R、及び左腹ベルト130Lとともに、作業者Mから見て右側へと広がって作業者Mの胸元を露出させる。したがって、左胸ベルト110Lの右端部110bと、係止具ベルト120、リング121、右胸ベルト110R、右腹ベルト130R、及び左腹ベルト130Lが、胸腹ベルト部100の右側部分に相当している。
<作業服>
作業者Mは、例えば消火活動を行うとき等、必要に応じて、作業服Dを着用する。この例では作業者Mは消防士であり、作業服Dはいわゆる防火衣である。作業服Dは、この例では、作業者Mが羽織る上着E(作業用上着に相当)と、作業者Mが履くズボンFと、から構成されている。
<レッグベルト>
一方、本実施形態の特徴として、作業者保持具1は、図6に示すように、作業者Mの下半身を支えるための左・右一対のレッグベルト40L,40R(レッグベルト部)を備えている。レッグベルト40L,40Rは、それぞれ、一端側に相当する巻回部40aと、他端側に相当する延設部40bと、を備えている。
延設部40bは、端部に取付カラビナ41を備えており、レッグベルト40が使用される場合にはズボンFから露出した状態で延設される。図6に示すように、レッグベルト40Lにおいては、延設部40bの取付カラビナ41が、背負いプレート20の左下端部の上記アイプレート20BLのリング部20aに連結される。すなわち、レッグベルト40Lは、前述の左腹ベルト130Lと共通のアイプレート20BLに連結される。レッグベルト40Rにおいては、延設部40bの取付カラビナ41が、背負いプレート20の右下端部の上記アイプレート20BRのリング部20aに連結される。すなわち、レッグベルト40Rは、前述の右腹ベルト130Rと共通のアイプレート20BRに連結される。なお、以下適宜、これらレッグベルト40L,40Rを総称して単に「レッグベルト40」と称する場合がある。図示も同様である。
ここで、レッグベルト40は、使用されない状態では、図7に示すように、ズボンFの太腿部Faに設けた収納部Fa1内に、巻回部40a及び延設部40bが一体となって収納可能に構成されている。ズボンFは、レッグベルト40が使用されない通常時は、太腿部Faのうち、レッグベルト40を収納した収納部Fa1の表面がカバー部Fbによって覆われている。図8に示すように、カバー部Fbは、適宜の手段、例えば面ファスナーFc等を用いることで、太腿部Faの他の部位に対して開閉可能に構成されている。
図8及び図9に示すように、レッグベルト40の巻回部40aは、略円環状に形成されており、ズボンFの収納部Fa1に予め巻回配置されている。すなわち、収納部Fa1は、作業者Mの太腿部に対応するズボンFの上記太腿部Fa内において、作業者Mの太腿部を周回するようにポケット状に形成されている。この結果、作業者MがズボンFを履くだけで自動的に作業者Mの太腿部がレッグベルト40により保持されるため、作業者Mの左・右の太腿部にレッグベルト40が装着されることになる。なお、作業服Dを着用した状態では、作業者Mの太腿部とズボンFの太腿部Faは実質的にほぼ同じ部位であるため、以下適宜、それらを総称して単に「太腿部Fa」と称する。
なお、延設部40bが収納部Fa1から取り出された後、前述のように背負いプレート20の下端部のアイプレート20Bへ連結するためにズボンFの外部においてアイプレート20Bへと延設される際には、図10に示すように、上着Eに設けた開口部Eaを通されることで上着Eとの干渉回避が図られる。延設部40bのアイプレート20Bへの連結が終了したら、図7及び図6に示すように、カバー部Fbは、延設状態の延設部40bを押さえ込むようにしつつ再び閉じられて、収納部Fa1の表面を覆う。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の作業者保持具1においては、上部に四角リンク20Aを備え呼吸器が取り付けられる背負いプレート20と、左・右一対のレッグベルト40L,40Rと、を有する。各レッグベルト40L,40Rは、一端側が作業者Mの太腿部Faに装着され、他端側が背負いプレート20の下端部のアイプレート20BL,20BRに連結可能である。これにより、予めレッグベルト40を背負いプレート20に連結した状態で高所作業を行うことで、作業者Mが宙づり状態になった時(又は救出のために吊り上げられる時)に加わる牽引荷重を、四角リンク20A→背負いプレート20上部→背負いプレート20左・右下端部のアイプレート20B→左・右レッグベルト40L,40Rの経路で作業者Mの左・右太腿部Faへと作用させることができる。この結果、作業者Mは、図11に示すように、背負いプレート20を背負った状態で背負いプレート20ごと背中側から吊られる状態(以下適宜、この状態を「後吊り状態」と称する)となるとともに、上記経路によって太腿部Faにおいても吊られた状態となる。これにより、この後吊り状態において、作業者Mを直立状態になるべく近い姿勢(図11参照)で安定的かつ安全な状態に維持することができ、作業者Mの身体的負担を大きく低減することができる。特に、胴ベルト型安全帯を用いる場合のような腰部の屈折や受傷の危険等が生じるのを防止できる。なお、上記の際、前述の上記リブ28L,28R及びリブ29L,29Rでの強度補強によって、上記経路で牽引荷重を確実にアイプレート20Bへと伝達できる効果もある。
また、本実施形態では特に、レッグベルト40が巻回部40aと延設部40bとを備えている。巻回部40aは予めズボンFの太腿部Faに巻回配置されている。またこの巻回部40aのみならず、延設部40bも一体となって、ズボンFに設けた収納部Fa1内に収納可能である(図7、図8参照)。これにより、作業者Mは、前述のように吊り上げられる必要のない準備状態や通常作業状態ではレッグベルト40全体を収納部Fa1内に収納しておくことで、邪魔にならないようにすることができる。
また、本実施形態では特に、レッグベルト40の延設部40bは、収納部Fa1から取り出され背負いプレート20のアイプレート20Bへと連結された状態では、ズボンFの外部において、作業者Mが羽織る上着Eに設けた開口部Eaを通されつつアイプレート20Bへと延設される(図10及び図11参照)。これにより、レッグベルト40の延設部40bを収納部Fa1から取り出して背負いプレート20のアイプレート20Bに連結するとき、上着Eが干渉し邪魔になるのを防止できる。
また、本実施形態では特に、一端側が背負いプレート20の上部に接続され、作業者Mの肩越しに胸側を経て作業者Mの腋下を通された後、他端側が背負いプレート20の下部へと接続される背負いストラップ部60を備える。これにより、作業者Mが吊られる際、背負いプレート20への牽引荷重を作業者Mの左・右肩部へ作用させることで、作業者Mを、背負った背負いプレート20ごと確実に吊ることができる。
また、本実施形態では特に、胸腹ベルト部100が設けられる。この胸腹ベルト部100は、一端側にリング121を有し、中間部が背負いストラップ部60に連結され、さらに他端側が前述の背負いプレート20の下端部に連結可能となっている(図5及び後述の図12参照)。これにより、前述のようにレッグベルト40を背負いプレート20左・右下端部のアイプレート20Bに連結しておくという前提で、作業者Mを吊り上げる際に、胸腹ベルト部100を背負いプレート20の下端部に連結することで、牽引荷重を、リング121→胸腹ベルト部100一端側→胸腹ベルト部100他端側→背負いプレート20左・右下端部のアイプレート20Bの経路で作用させることができる。
この結果、作業者Mは、図12に示すように、背負いストラップ部60によって背負いプレート20を背負った状態で、背負いプレート20ごと胸側から吊られる状態(以下適宜、この状態を「前吊り状態」と称する)となるとともに、上記経路によって太腿部Faにおいても吊られた状態となる。これにより、この前吊り状態においても、作業者Mを直立状態になるべく近い姿勢(図12参照)で安定的かつ安全な状態に維持することができる。したがって、吊られる作業者Mの身体的負担を大きく低減することができる。
また、本実施形態では特に、背負いプレート20の作業者M側下部に腰当て部80が設けられ、さらに腰当て部80から腰ベルト部90が設けられて作業者Mの腰部を一周するように巻回される(図5、図6参照)。これにより、作業者Mが背負いプレート20を背負う時の緩衝を図り、異物感を防止して楽に長時間装着することができる。また前述したレッグベルト40の連結時には、左レッグベルト40Lが作業者Mの太腿部Faから背負いプレート20の左下端部のアイプレート20BLへ延びて連結され、右レッグベルト40Rが作業者Mの太腿部Faから背負いプレート20の右下端部のアイプレート20BRへ延びて連結され、そしてさらにこの腰当て部80からの腰ベルト部90が作業者Mの腰部を一周するように巻回される。これにより、作業者Mの背面側において、左レッグベルト40Lと、右レッグベルト40Rと、腰当て部80及び腰ベルト部90と、の3つによって作業者Mの臀部を安定的に保持することができる。
また、本実施形態では特に、胸腹ベルト部100及び腰ベルト部90が、解結機構111及び解結機構91においてそれぞれ左側部分と右側部分とに切り離し可能に構成されている。そして、各解結機構111,91は、作業者Mの中心線K、言い換えれば左右方向中心よりも左側(又は右側)に偏心して設けられている。これにより、前述の前吊り状態での便宜のために胸腹ベルト部100のリング121を左右方向の中心位置近傍に設けた構造とした場合(例えば図5参照)であっても、上記解結機構111,91の切り離し状態で作業者保持具1を装着(又は取り外す)際に、切り離した右側部分(又は左側部分)のほうにリング121を随伴させることで、特に支障なく円滑に上記装着(又は取り外し)を行うことができる。
なお、以上は落下の危険のある高所作業を行う作業者の一例として消防士を例にとって説明したが、空気呼吸器を背負った状態で活動を行う状況があり得る他の作業者、例えば山岳救助隊員、自衛隊員、警察官、その他の特殊作業従事者等においても本発明は適用でき、その場合も同様の効果を得る。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 作業者保持具
20 背負いプレート
20A 四角リンク(第1係合部)
20BL,BR アイプレート
40a 巻回部
40b 延設部
40L,R レッグベルト(レッグベルト部)
60L,R 背負いストラップ部
80 腰当て部
90L,R 腰ベルト部
91 解結機構(第2解結部)
100 胸腹ベルト部
111 解結機構(第1解結部)
121 リング(第2係合部)
CF 吊上カラビナ(吊上具)
CR 吊上カラビナ(吊上具)
E 上着(作業用上着)
Ea 開口部
F ズボン(作業用ズボン)
Fa 太腿部
Fa1 収納部
K 左右方向の中心線
M 作業者
上記目的を達成するために、本願発明は、作業者の背中に背負われ、反作業者側に呼吸器が取り付けられる背負いプレートと、前記背負いプレートの上部に設けられ、吊上具が係合可能な第1係合部と、一端側が前記作業者の左・右太腿部に装着され、他端側が前記背負いプレートの左・右下端部にそれぞれ連結可能な左・右一対のレッグベルト部と、一端側が前記背負いプレートの上部に接続され、前記作業者の肩越しに当該作業者の胸側を経て当該作業者の腋下を通された後、他端側が前記背負いプレートの下部へと接続される、左・右一対の背負いストラップ部と、一端側に吊上具が係合可能な第2係合部を備え、他端側が前記背負いプレートの前記左・右下端部にそれぞれ連結可能に構成され、前記一端側と前記他端側との中間部が前記背負いストラップ部に連結された、胸腹ベルト部と、を有することを特徴とする。

Claims (7)

  1. 作業者の背中に背負われ、反作業者側に呼吸器が取り付けられる背負いプレートと、
    前記背負いプレートの上部に設けられ、吊上具が係合可能な第1係合部と、
    一端側が前記作業者の左・右太腿部に装着され、他端側が前記背負いプレートの左・右下端部にそれぞれ連結可能な左・右一対のレッグベルト部と、
    を有することを特徴とする作業者保持具。
  2. 請求項1記載の作業者保持具において、
    前記レッグベルト部は、
    前記作業者が履く作業用ズボンの太腿部に巻回配置されている巻回部と、
    前記作業用ズボンから露出し延設されて前記背負いプレートの前記下端部に連結可能な延設部と、
    を備えており、
    前記作業用ズボンに設けた収納部内に前記巻回部及び前記延設部が一体となって収納可能に構成されている
    ことを特徴とする作業者保持具。
  3. 請求項2記載の作業者保持具において、
    前記レッグベルト部の延設部は、
    前記収納部から取り出され前記背負いプレートの前記下端部へと連結された状態では、前記作業用ズボンの外部において、前記作業者が羽織る作業用上着に設けた開口部を通されつつ前記下端部へと延設される
    ことを特徴とする作業者保持具。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の作業者保持具において、
    一端側が前記背負いプレートの上部に接続され、前記作業者の肩越しに当該作業者の胸側を経て当該作業者の腋下を通された後、他端側が前記背負いプレートの下部へと接続される、左・右一対の背負いストラップ部をさらに有する
    ことを特徴とする作業者保持具。
  5. 請求項4記載の作業者保持具において、
    一端側に吊上具が係合可能な第2係合部を備え、他端側が前記背負いプレートの前記左・右下端部にそれぞれ連結可能に構成され、前記一端側と前記他端側との中間部が前記背負いストラップ部に連結された、胸腹ベルト部をさらに有する
    ことを特徴とする作業者保持具。
  6. 請求項5記載の作業者保持具において、
    前記背負いプレートのうち前記作業者側の下部に取り付けられた腰当て部と、
    前記腰当て部から一方側及び他方側へとそれぞれ連設され、当該腰当て部から前記作業者の腰部を一周するように巻回されて前記腰当て部とともに前記腰部を保持する、腰ベルト部と、
    をさらに有することを特徴とする作業者保持具。
  7. 請求項6記載の作業者保持具において、
    前記胸腹ベルト部は、
    前記作業者から見た左側部分と右側部分とを連結・開放可能に構成された第1解結部を備えており、
    前記腰ベルト部は、
    前記作業者から見た左側部分と右側部分とを連結・開放可能に構成された第2解結部を備えており、
    前記第1解結部及び前記第2解結部は、
    前記作業者から見た左右方向における前記作業者の中心線よりも左側又は右側に偏心した位置に設けられている
    ことを特徴とする作業者保持具。
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