JP2022082349A - 光源装置および投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学的配置に軽微なずれが生じても、蛍光体面における励起光スポットの形状や配置の変化が抑制された安定な光源装置を提供する。【解決手段】複数の励起光源201と、コリメートレンズ202と、各励起光源に対応して設けられたビーム分割手段300と、凸のパワーを持つ第1集光手段G1および凸のパワーを持つ第2集光手段G2とを含む縮小転写光学系と、蛍光体PHと、を備え、前記複数の励起光源から出射される複数のレーザビームは、前記コリメートレンズを経て前記ビーム分割手段300に入射し、前記ビーム分割手段300により倍数化され、倍数化されたレーザビーム群は前記縮小転写光学系の前記第1集光手段G1、または前記第1集光手段G1と前記第2集光手段G2の間において前記第2集光手段G2の光軸と交差した後、前記第2集光手段G2により集光されて前記蛍光体PHに倍数化された照射スポットSP1、SP2を形成する光源装置。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体レーザと集光レンズと回転蛍光体とを備えた光源装置と、当該光源装置を用いた投射型表示装置に関する。
近年、高い発光効率で短波長の光を出力する半導体レーザが開発されている。かかる半導体レーザの出力光で蛍光体を励起し、波長変換された光を投射型表示装置の光源として用いることが行われている。
蛍光体を一定の場所に固定して励起光を照射してもよいが、蛍光体の同一点を励起光が常に照射し続けると局所的に温度が上昇し、発光効率が低下する場合や、更には材料劣化が生じる可能性がある。このため、回転する円板等の主面上に蛍光体を設けておき、蛍光体の同一点を励起光が定常的には照射しないように構成する光源が多く用いられる。
蛍光体を一定の場所に固定して励起光を照射してもよいが、蛍光体の同一点を励起光が常に照射し続けると局所的に温度が上昇し、発光効率が低下する場合や、更には材料劣化が生じる可能性がある。このため、回転する円板等の主面上に蛍光体を設けておき、蛍光体の同一点を励起光が定常的には照射しないように構成する光源が多く用いられる。
例えば、特許文献1には、励起光源の出力光を集光レンズを使って集光して回転する蛍光板に照射し、蛍光板が発する蛍光を光変調素子に導く投射型表示装置が記載されている。
しかしながら、高いエネルギーの励起光を微小なスポットに集光して照射すると、円板等とともに回転する蛍光体ではあっても、照射スポットの軌跡に沿ったリング状の領域の温度が過度に上昇し、蛍光体の発光効率が低下してしまう。
しかしながら、高いエネルギーの励起光を微小なスポットに集光して照射すると、円板等とともに回転する蛍光体ではあっても、照射スポットの軌跡に沿ったリング状の領域の温度が過度に上昇し、蛍光体の発光効率が低下してしまう。
そこで、照射スポットの面積を大きくして、照射スポットにおける照射エネルギーのピーク強度を弱めて蛍光体の温度上昇を抑制することが提案されている。
例えば、特許文献2には、励起光源の出力光を集光レンズを使って集光して回転する蛍光板に照射しながらも、蛍光体位置では、光学的な集光点からわざとシフトすることによって、多光源の高強度部分を離間させたスポット像とし、温度上昇を抑制しながら蛍光板が発する蛍光を光変調素子に導く投射型表示装置が記載されている。
また、特許文献3には、複数の励起光源を用い、各励起光源からのスポットが一部重なるようにずらして蛍光体に照射して、照射スポットの形状を疑似的に矩形にする方法が記載されている。
また、特許文献4には、蛍光体(円板)の回転周方向と径方向の両方向について2次元的に照射スポットを拡大して、蛍光体面上での励起光の強度分布がトップハット形状になるようにして照射エネルギーの密度を下げることにより、蛍光体の温度上昇を抑制する方法が記載されている。
上述のように、特許文献2~特許文献4では、蛍光体(円板)の回転周方向と径方向の両方向について励起光の照射スポットを2次元的に拡大して、照射強度分布を矩形形状あるいはトップハット形状とし、照射エネルギーのピーク強度を弱めて蛍光体の温度上昇を抑制することが提案されている。
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、焦点位置からのシフト量に誤差が生じた場合、強度の平坦化が保てない上に、スポットの大きさが大きく変化してしまう恐れがある。このため、製造誤差によるばらつきが生じやすい。
また、特許文献3に開示された方法では、半導体レーザの位置と、コリメートレンズの相対的な位置を厳密に調整されなければならず、製造誤差による位置のばらつきが生じやすい。
また、特許文献4に開示された方法では、励起光の強度分布をトップハット形状にするための拡散板を用いるが、高い形状精度にする必要があるため、高コストな微細加工技術を用いて製造する必要があった。
また、特許文献3に開示された方法では、半導体レーザの位置と、コリメートレンズの相対的な位置を厳密に調整されなければならず、製造誤差による位置のばらつきが生じやすい。
また、特許文献4に開示された方法では、励起光の強度分布をトップハット形状にするための拡散板を用いるが、高い形状精度にする必要があるため、高コストな微細加工技術を用いて製造する必要があった。
一方、エネルギー密度を低減させるために、励起光の照射領域の面積(すなわち蛍光体の発光領域の面積)を拡大することも考えられるが、これには限界があった。
というのも、投射型表示装置の照明系においては、画面の明るさの均一性を確保するため、ライトトンネルを用い多重反射させて、表示素子に転写する方法が一般的である。光源装置で作られた光源光は、ライトトンネルの入口に導かれるが、蛍光体から発光する光を光源に用いる光源装置においては、蛍光体の発光スポットの大きさを拡大しすぎるとEtendueが増加し、ライトトンネル入口からはみ出してしまい、光の損失となってしまうのである。
また、蛍光体面で発光された蛍光光は、ランバート散乱で発光をするため、その発光光線を無駄なく取り込むためには、蛍光体側集光レンズグループと蛍光体面との距離いわゆるWDをできるだけ近接にすることが必要とされ、スポットのサイズを大きくしすぎると、WDを近接にしても取り込み効率が低下してしまうのである。
というのも、投射型表示装置の照明系においては、画面の明るさの均一性を確保するため、ライトトンネルを用い多重反射させて、表示素子に転写する方法が一般的である。光源装置で作られた光源光は、ライトトンネルの入口に導かれるが、蛍光体から発光する光を光源に用いる光源装置においては、蛍光体の発光スポットの大きさを拡大しすぎるとEtendueが増加し、ライトトンネル入口からはみ出してしまい、光の損失となってしまうのである。
また、蛍光体面で発光された蛍光光は、ランバート散乱で発光をするため、その発光光線を無駄なく取り込むためには、蛍光体側集光レンズグループと蛍光体面との距離いわゆるWDをできるだけ近接にすることが必要とされ、スポットのサイズを大きくしすぎると、WDを近接にしても取り込み効率が低下してしまうのである。
そこで、本発明の目的は、光学的配置に軽微なずれが生じても、蛍光体面における励起光スポットの形状や配置が所望の状態から変化しない光源装置を実現することである。更には、高価なデバイスを使用して励起光の照射強度分布をトップハット形状とするのではなく、蛍光体上に適切な大きさの励起光スポットを安定的に離間して配置させることができる光学手段を実現することである。
本発明の一態様によれば、2次元配列された複数の励起光源と、各励起光源に対応して設けられたコリメートレンズと、各励起光源に対応して設けられたビーム分割手段と、凸のパワーを持つ第1集光手段および凸のパワーを持つ第2集光手段とを含む縮小転写光学系と、基材に設けられた蛍光体と、を備え、前記縮小転写光学系は、前記励起光源と前記蛍光体とが非共役関係になるように構成され、前記複数の励起光源から出射される複数のレーザビームは、前記コリメートレンズを経て前記ビーム分割手段に入射し、前記ビーム分割手段により倍数化され、倍数化されたレーザビーム群は前記縮小転写光学系の前記第1集光手段、または前記第1集光手段と前記第2集光手段の間、または前記第2集光手段の中で前記複数の励起光源に最も近いレンズ内において前記第2集光手段の光軸と交差した後、前記第2集光手段により集光されて前記蛍光体に倍数化された照射スポットを形成する、ことを特徴とする光源装置である。
本発明によれば、光学的配置に軽微なずれが生じても、蛍光体面における励起光スポットの形状や配置が所望の状態から変化しない光源装置を実現することができる。更には、高価なデバイスを使用せずとも、蛍光体上に適切な大きさの励起光スポットを安定的に離間して配置させることができる。したがって、半導体レーザが発する励起光を蛍光体に照射して蛍光を得る光源において、蛍光体の過度の温度上昇による発光出力の低下を抑制でき、小型で消費電力が小さく高輝度な光源を低コスト実現できる。また、かかる光源を用いた小型で高画質な投射型表示装置を提供できる。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施形態の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の機能を有する部材については同一の参照番号を付して示すものとする。また、例えばX方向プラス側とかX方向マイナス側と記す場合には、プラス側とは図示の座標軸において矢印が指示する方向と同じ方向を指し、マイナス側とは図示の矢印とは反対方向を指すものとする。
[実施形態1]
投射型表示装置用の光源として好適に用いられる実施形態1に係る光源装置について説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る光源装置は、励起光源としての発光素子201(半導体レーザ)とコリメートレンズ202を2次元的に複数配列した励起光源ユニット200、各発光素子201から出射したビームを分割して倍数化するビーム分割手段300、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)、蛍光体PHを備えている。本実施形態の光源装置は、励起光源としての半導体レーザから励起光を蛍光体に照射し、蛍光体が発する蛍光を出力する。尚、図1(a)では、励起光源ユニット200から蛍光体PHまでを直線上に配置した構成を例示するが、後述する実施形態2において示す図9のように、励起光源ユニット200から蛍光体PHまでの間に例えばダイクロイックミラーを設けて、励起光源ユニット200と蛍光体PHが直線上には配置されないが光学的には等価の構成とすることも可能である。
以下、光源装置を構成する構成要素について説明してゆく。
投射型表示装置用の光源として好適に用いられる実施形態1に係る光源装置について説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る光源装置は、励起光源としての発光素子201(半導体レーザ)とコリメートレンズ202を2次元的に複数配列した励起光源ユニット200、各発光素子201から出射したビームを分割して倍数化するビーム分割手段300、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)、蛍光体PHを備えている。本実施形態の光源装置は、励起光源としての半導体レーザから励起光を蛍光体に照射し、蛍光体が発する蛍光を出力する。尚、図1(a)では、励起光源ユニット200から蛍光体PHまでを直線上に配置した構成を例示するが、後述する実施形態2において示す図9のように、励起光源ユニット200から蛍光体PHまでの間に例えばダイクロイックミラーを設けて、励起光源ユニット200と蛍光体PHが直線上には配置されないが光学的には等価の構成とすることも可能である。
以下、光源装置を構成する構成要素について説明してゆく。
[励起光源]
まず最初に、励起光源について説明する。半導体レーザの出力光は、出射方向によって角度特性が異なることが知られている。発光素子201として用いる半導体レーザの発光特性を説明するため、図2(a)にFar-Field Patternを、図2(b)にNear-Field Patternを例示する。
まず最初に、励起光源について説明する。半導体レーザの出力光は、出射方向によって角度特性が異なることが知られている。発光素子201として用いる半導体レーザの発光特性を説明するため、図2(a)にFar-Field Patternを、図2(b)にNear-Field Patternを例示する。
図2(a)に例示したFar-Field Patternから、半導体レーザからは、平行方向については、狭い角度範囲内に強度分布が均一になるパターンでビームが出射することがわかる。一方、直交方向については、広い角度範囲にわたり強度分布が山形になるパターンでビームが出射することがわかる。尚、平行方向とは、半導体レーザの発光部の長手方向と平行な方向を指し、直交方向とは、発光部の長手方向と直交する方向を指している。図2(b)に例示したNear-Field Patternから判るように、半導体レーザは、平行方向に沿って所定の長さを有する発光部を備えている。発光部の平行方向の長さが大きな半導体レーザを用いれば、発光出力を増大させることができる。
次に、図3に示す模式図を参照して、半導体レーザから出射した後、コリメートレンズ202を介して進行するビームについて説明する。250は半導体チップ、251は給電端子、252は半導体チップ250に形成された半導体レーザの発光部であり、これらは発光素子201としてパッケージされている。図2においては、発光部252の長手方向HをY方向と平行にし、発光部252から出射した光の進行方向をZ方向と平行に図示している。すなわち、図2(a)、図2(b)に示したレーザ光のパターンにおいて示した平行方向が図3のY方向に相当し、直交方向が図3のX方向に相当する。発光素子201の半導体レーザからは、直線偏光の光が出射し、その電界の振動方向はY方向(平行方向)である。
長手方向の長さがHy1である発光部252から出射した光は、コリメートレンズ202によりコリメートされ、長径がX方向と平行で短径がY方向と平行な楕円形状のビームとなって進行する。像高方向であるY方向については、コリメートレンズ202によってもビームを完全に平行化することはできず、進行すればするほど光線の広がりは拡大していく。これはコリメートレンズ202の焦点距離f1が短くなればなるほど顕著になる。
ここまで、単素子の半導体レーザについて説明したが、図1(a)に示すように、実施形態に係る光源装置は、発光素子201(半導体レーザ)を2次元的に複数配列した励起光源ユニット200を備えている。励起光源ユニット200における発光素子201の向きと配置を、図4(a)に示す。16個の発光素子201が4×4の行列状に配置されており、各発光素子は長さがHy1である発光部252を備え、発光部252の長手方向がY方向と平行になる向きに固定されている。尚、発光素子201は、互いに間隔を空けて2次元的に配置されていればよく、素子数や配置は4×4の行列に限られるわけではない。励起光源ユニット200は、2次元配列された複数の発光素子201の各々に対応して配置されたコリメートレンズ202を備えるが、各半導体レーザに対応するコリメートレンズを一体化させたコリメートレンズアレイを用いてもよい。
図4(b)に示すように、各発光素子から出射される励起光は、進行方向と直交する面で切ったビーム段面形状が、長径がX方向と平行で短径がY方向と平行な楕円形状となる。尚、図4(b)に示したのは、励起光源ユニット200から出射したビームがビーム分割手段300に入射する手前におけるビーム形状を示している。
[ビーム分割手段]
次に、実施形態の光源装置が備えるビーム分割手段について具体的に説明する。各発光素子201から出射したビームは、それぞれビーム分割手段300によりY方向に2分割される。すなわち、図4(b)に示した4×4のビーム群は、ビーム分割手段300により分割され、図4(c)に示すように4×8のビーム群となる。ビーム分割手段300から出射されたビーム群の各ビームは、互いに重なり合わないように離間している。ビーム分割手段は種々の構成により実現することができる。以下に、ビーム分割手段300の具体的な構成について、複数の例を挙げて説明する。
次に、実施形態の光源装置が備えるビーム分割手段について具体的に説明する。各発光素子201から出射したビームは、それぞれビーム分割手段300によりY方向に2分割される。すなわち、図4(b)に示した4×4のビーム群は、ビーム分割手段300により分割され、図4(c)に示すように4×8のビーム群となる。ビーム分割手段300から出射されたビーム群の各ビームは、互いに重なり合わないように離間している。ビーム分割手段は種々の構成により実現することができる。以下に、ビーム分割手段300の具体的な構成について、複数の例を挙げて説明する。
まず、図5(a)は、図1(a)の一部を拡大して示したもので、このビーム分割手段300は、各発光素子201に対応して間隔を空けて設けられたハーフミラー301Aと全反射ミラー301Bを備えている。各発光素子201から出射したレーザビームは、それぞれハーフミラー301Aにより一部は反射され、一部は透過する。ハーフミラー301Aにより反射されたビーム成分は、全反射ミラー301Bにより全反射され、第1レンズグループG1(第1集光手段)に向かう。ハーフミラー301Aを透過したビームと、全反射ミラー301Bにより全反射されたビームが平行になるように、ハーフミラー301Aと全反射ミラー301Bの位置および角度は設定されている。また、ハーフミラー301Aを透過したビームと、全反射ミラー301Bにより全反射されたビームの光強度が略等しくなるように各ミラーの反射率を設定するのが望ましい。後述するように、蛍光体上における励起光照射強度のピークを、なるべく均一にするためである。
図5(b)に、ビーム分割手段300を経て倍数となったレーザビームを光軸と直交する面CPで切った断面プロファイルを示す。ハーフミラー301Aを透過したビームと、全反射ミラー301Bにより全反射されたビームを区別するため、便宜的に前者の外縁を実線で示し、後者の外縁を点線で示している。
尚、レーザビームを倍数化させて平行に取り出すビーム分割手段の素子構成は、図5(a)の例に限られるわけではなく、以下に例示する図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)の構成でもよく、さらにそれ以外でもよい。
例えば、図6(a)に示すビーム分割手段300Aは、ガラス等の透明部材の第一面(発光素子側の面)に間隔を空けて配置された反射ミラーと、第一面と反対側の第二面(第1レンズグループG1側の面)に配置されたハーフミラーとを備えている。このビーム分割手段300Aの場合は、各発光素子201から出射したレーザビームは、反射ミラーの隙間を通して第一面から透明部材内に入射してハーフミラーに到達し、一部は反射され、一部は透過する。ハーフミラーを透過したビーム成分は第1レンズグループG1に向かう。ハーフミラーにより反射されたビーム成分は、反射ミラーにより全反射され、透明部材と空気の界面で屈折しつつハーフミラー同士の隙間を通過して第1レンズグループG1に向かう。倍数化されたビームの各々が第1レンズグループG1に向けて互いに平行に進むように、ハーフミラー、全反射ミラー、透明部材の位置および角度と、透明部材の屈折率は設定されている。また、ハーフミラー301Aを透過したビームと、全反射ミラー301Bにより全反射されたビームの光強度が略等しくなるように各ミラーの反射率や透明部材の透過率を設定するのが望ましい。蛍光体上における励起光照射強度のピークを、なるべく均一にするためである。
また、図6(b)に示すビーム分割手段300Bは、ガラス等の透明部材の第一面に間隔を空けて配置されたハーフミラーと、第一面と反対側の第二面に配置された反射ミラーとを備えている。このビーム分割手段300Bの場合は、各発光素子201から出射したレーザビームのうち、ハーフミラーにより反射されたビーム成分は第1レンズグループG1に向かう。また、ハーフミラーを透過したビーム成分は、透明部材に入射した後に反射ミラーにより全反射され、透明部材と空気の界面で屈折しつつハーフミラー同士の隙間を通過して第1レンズグループG1に向かう。
倍数化されたビームの各々が第1レンズグループG1に向けて互いに平行に進むように、ハーフミラー、全反射ミラー、透明部材の位置および角度と、透明部材の屈折率は設定されている。また、ハーフミラー301Aを透過したビームと、全反射ミラー301Bにより全反射されたビームの光強度が略等しくなるように各ミラーの反射率や透明部材の透過率を設定するのが望ましい。蛍光体上における励起光照射強度のピークを、なるべく均一にするためである。
ビーム分割手段300Bによれば、レーザビームを倍数化する際にビームの光路方向を変更(例えば90度)することが可能である。投射型表示装置を構成する際に、表示装置内部において光源装置に割り当てられる空間の形状によっては、図6(b)のビーム分割手段300Bが好適に用いられる場合がある。
また、ビーム分割手段は、ハーフミラーや反射ミラーを用いなくとも、透明部材(プリズム)の屈折作用を利用してレーザビームのビーム数を倍数化するものであってもよい。
例えば、図7(a)に示すビーム分割手段300Cは透明部材を備え、透明部材には、各発光素子からレーザビームが入射する第一面と、倍数化されたレーザビームが第1レンズグループG1に向けて出射する第二面が設けられている。透明部材には、ガラスやプラスチックなど、成形性に優れ、所定の屈折率を備えた光学材料が用いられる。
例えば、図7(a)に示すビーム分割手段300Cは透明部材を備え、透明部材には、各発光素子からレーザビームが入射する第一面と、倍数化されたレーザビームが第1レンズグループG1に向けて出射する第二面が設けられている。透明部材には、ガラスやプラスチックなど、成形性に優れ、所定の屈折率を備えた光学材料が用いられる。
第一面には、複数のV字型凹部が設けられているが、各発光素子から入射するレーザビームの中心位置が各V字型凹部の底(中心)と一致するように、複数のV字型凹部は配置されている。また、第二面には、複数の逆V字型凸部が設けられているが、各々の逆V字型凸部は、第一面に設けられたV字型凹部の各々と対応する位置に配置されている。
各発光素子から第一面に入射するレーザビームは、V字型凹部の底を挟む両側の斜面にて異なる方向に屈折して透明部材の内部に侵入するため、レーザビームはY方向に2つに分割される。そして、レーザビームが第二面から第1レンズグループG1に向けて出射する際には、分割されたレーザビームの各々は逆V字型凸部の頂部を挟む両側の斜面にて屈折して出射するため、互いに平行なビームとなって第1レンズグループG1に向かう。
各発光素子から第一面に入射するレーザビームは、V字型凹部の底を挟む両側の斜面にて異なる方向に屈折して透明部材の内部に侵入するため、レーザビームはY方向に2つに分割される。そして、レーザビームが第二面から第1レンズグループG1に向けて出射する際には、分割されたレーザビームの各々は逆V字型凸部の頂部を挟む両側の斜面にて屈折して出射するため、互いに平行なビームとなって第1レンズグループG1に向かう。
また、図7(b)に示すビーム分割手段300Dも透明部材を備えており、透明部材には、各発光素子からレーザビームが入射する第一面と、倍数化されたレーザビームが第1レンズグループG1に向けて出射する第二面が設けられている。透明部材には、ガラスやプラスチックなど、成形性に優れ、所定の屈折率を備えた光学材料が用いられる。
第一面には、複数の逆V字型凸部が設けられているが、各発光素子から入射するレーザビームの中心位置が各々の逆V字型凸部の頂部(中心)と一致するように、複数の逆V字型凸部は配置されている。また、第二面には、複数の逆V字型凸部が設けられているが、各々の逆V字型凸部は、第一面に設けられた逆V字型凸部の各々と対応する位置に配置されている。
第一面には、複数の逆V字型凸部が設けられているが、各発光素子から入射するレーザビームの中心位置が各々の逆V字型凸部の頂部(中心)と一致するように、複数の逆V字型凸部は配置されている。また、第二面には、複数の逆V字型凸部が設けられているが、各々の逆V字型凸部は、第一面に設けられた逆V字型凸部の各々と対応する位置に配置されている。
各発光素子から第一面に入射するレーザビームは、逆V字型凸部の頂部を挟む両側の斜面にて異なる方向に屈折して透明部材の内部に侵入するため、レーザビームはY方向に2つに分割され、透明部材の内部にて交差する。そして、レーザビームが第二面から第1レンズグループG1に向けて出射する際には、分割されたレーザビームの各々は逆V字型凸部の頂部を挟む両側の斜面にて屈折して出射するため、互いに平行なビームとなって第1レンズグループG1に向かう。
尚、図7(a)や図7(b)に例示したビーム分割手段は、半透膜や反射膜を設ける必要がなく透明部材の成形処理のみで製造できるため、製造コストを低減できる可能性がある。
[縮小転写光学系]
次に、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)と、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)について説明する。本実施形態に係る光源装置は、ビーム分割手段300から出射する励起光ビーム群を縮小して蛍光体PHに照射するための縮小光学系(あるいは縮小転写光学系)を備えている。縮小転写光学系は、図1(a)に示すように、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)と、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)を備えている。尚、説明の便宜のためにレンズグループという用語を用いるが、各レンズグループを構成するレンズの枚数に制限はなく、単レンズでも複数レンズでもよい。また、レンズグループは、絞り、マスク、カバーガラス、フィルター、拡散板、等のレンズ以外の光学要素を含んでいてもよい。
次に、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)と、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)について説明する。本実施形態に係る光源装置は、ビーム分割手段300から出射する励起光ビーム群を縮小して蛍光体PHに照射するための縮小光学系(あるいは縮小転写光学系)を備えている。縮小転写光学系は、図1(a)に示すように、凸のパワーを持つ第1レンズグループG1(第1集光手段)と、凸のパワーを持つ第2レンズグループG2(第2集光手段)を備えている。尚、説明の便宜のためにレンズグループという用語を用いるが、各レンズグループを構成するレンズの枚数に制限はなく、単レンズでも複数レンズでもよい。また、レンズグループは、絞り、マスク、カバーガラス、フィルター、拡散板、等のレンズ以外の光学要素を含んでいてもよい。
ビーム分割手段300から出射する4×8の励起光ビーム群は、第1レンズグループG1(第1集光手段)と、第2レンズグループG2(第2集光手段)を経て、蛍光体PHに照射(縮小転写)される。すなわち、縮小転写光学系は、励起光ビーム群を蛍光体PH上の1点に集めるのではなく、4×8の配列を維持した形で励起光ビーム群を蛍光体PH上に縮小転写(縮小投映)する。
尚、第2レンズグループG2(第2集光手段)と蛍光体PHを隔てる距離WD(ワーキングディスタンス)は、0.5mm以上で3mm以下に設定するのが好ましい。0.5mm未満だと、第2レンズグループG2(第2集光手段)と蛍光体PHの間で機械的な干渉(接触)が発生する可能性が高まる一方、3mmを超えると第2レンズグループG2(第2集光手段)が蛍光を捕捉(利用)する効率が低下するからである。
尚、第2レンズグループG2(第2集光手段)と蛍光体PHを隔てる距離WD(ワーキングディスタンス)は、0.5mm以上で3mm以下に設定するのが好ましい。0.5mm未満だと、第2レンズグループG2(第2集光手段)と蛍光体PHの間で機械的な干渉(接触)が発生する可能性が高まる一方、3mmを超えると第2レンズグループG2(第2集光手段)が蛍光を捕捉(利用)する効率が低下するからである。
図1(a)に示すように、各発光素子201(半導体レーザ)から出射されたレーザビームは、各コリメートレンズ202によりコリメートされ、ビーム分割手段300にて倍数化され、略平行なビーム群を構成して第1レンズグループG1に入射する。凸のパワーを持つ第1レンズグループG1の作用により、各ビームの主光線は、第1レンズグループG1(第1集光手段)と第2レンズグループG2(第2集光手段)の間に位置する交差点CPTにおいて光軸と交差する。その後、第2レンズグループG2(第2集光手段)を経て蛍光体PHに到達するが、各ビームの主光線は蛍光体PH上の1点に集められるのではなく、4×8の配列を維持した形で蛍光体PHに到達する。
ここで、実施形態に係る縮小転写光学系は、励起光源ユニット200から、照射位置である蛍光体PHが非共役関係になるよう構成されている。仮に光学的に共役関係を保つ構成にしようとすれば、良く知られた両側テレセン光学系を採用することになるが、共役長が長くなるため光源から蛍光体面までの距離が増大し、装置が大型化してしまう。実施形態では非共役関係とすることにより、蛍光体PH上で個別のビームの照射スポットは多少ボケるが、これにより照射エネルギー密度のピークを抑制する効果を得ることができ、しかも装置の大型化を抑制できる。
縮小光学系では、軸外の主光線が光軸と交わる位置(交差点CPT)を光学的な絞り位置とする場合が多いが、本実施形態の場合は、発散が小さな半導体レーザを用いるので、光学的な絞り位置に円形の絞り等の機械的絞りを配置する必要はない。尚、縮小倍率の設定や構成によっては、光学的な絞り位置は変化する。縮小倍率とは、図1(a)に示すy1とy2の比であり、光源の大きさと蛍光体の耐久性により適宜設定されるが、具体的には、y2/y1が1/40以上で1/5以下の範囲になるように構成するのが好ましい。励起光源ユニット200の発光領域(半導体レーザが配列された領域)の一辺の長さは、実装技術の面から好適には10mm以上で40mm以下に設定される。一方、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域については、面積を小さくし過ぎると照射される励起光のエネルギー密度が高くなり過ぎて蛍光体の劣化が早まるため、一辺の長さは1mm以上とするのが望ましい。また、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域の面積を大きくし過ぎると、蛍光を光学的に取り込む効率が低下してしまうため、一辺の長さは2mm以下とするのが望ましい。これについて説明すると、後に図9あるいは図13を参照して説明するように、蛍光体が発する蛍光はレンズを介して取り込まれてライトトンネルに導かれるが、蛍光はランバート散乱で発光をするため、無駄なく取り込もうとすれば大口径のレンズを蛍光体に近接して配置する必要がある。しかし、現実にはレンズの配置には制約があるため、図14に示すように、蛍光体の発光領域サイズを大きくしてゆくと、一辺の長さが2mmを超えると蛍光の取り込み効率が著しく低下してしまうのである。
以上述べたように、励起光源ユニット200の発光領域(半導体レーザが配列された領域)の一辺の長さは、10mm以上で40mm以下が望ましく、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域の一辺の長さは、1mm以上で2mm以下が望ましい。このため、縮小倍率は1/40以上で1/5以下の範囲になるように構成するのが好ましいのである。
縮小光学系では、軸外の主光線が光軸と交わる位置(交差点CPT)を光学的な絞り位置とする場合が多いが、本実施形態の場合は、発散が小さな半導体レーザを用いるので、光学的な絞り位置に円形の絞り等の機械的絞りを配置する必要はない。尚、縮小倍率の設定や構成によっては、光学的な絞り位置は変化する。縮小倍率とは、図1(a)に示すy1とy2の比であり、光源の大きさと蛍光体の耐久性により適宜設定されるが、具体的には、y2/y1が1/40以上で1/5以下の範囲になるように構成するのが好ましい。励起光源ユニット200の発光領域(半導体レーザが配列された領域)の一辺の長さは、実装技術の面から好適には10mm以上で40mm以下に設定される。一方、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域については、面積を小さくし過ぎると照射される励起光のエネルギー密度が高くなり過ぎて蛍光体の劣化が早まるため、一辺の長さは1mm以上とするのが望ましい。また、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域の面積を大きくし過ぎると、蛍光を光学的に取り込む効率が低下してしまうため、一辺の長さは2mm以下とするのが望ましい。これについて説明すると、後に図9あるいは図13を参照して説明するように、蛍光体が発する蛍光はレンズを介して取り込まれてライトトンネルに導かれるが、蛍光はランバート散乱で発光をするため、無駄なく取り込もうとすれば大口径のレンズを蛍光体に近接して配置する必要がある。しかし、現実にはレンズの配置には制約があるため、図14に示すように、蛍光体の発光領域サイズを大きくしてゆくと、一辺の長さが2mmを超えると蛍光の取り込み効率が著しく低下してしまうのである。
以上述べたように、励起光源ユニット200の発光領域(半導体レーザが配列された領域)の一辺の長さは、10mm以上で40mm以下が望ましく、蛍光体面に励起光が照射される領域、すなわち蛍光体から蛍光が出射する領域の一辺の長さは、1mm以上で2mm以下が望ましい。このため、縮小倍率は1/40以上で1/5以下の範囲になるように構成するのが好ましいのである。
非共役関係になる縮小転写光学系のレンズ構成は、図1(a)に示す形態に限られるわけではなく、例えば図8(a)~図8(c)に示す構成でもよい。
図8(a)に示す例では、物体面側(半導体レーザ側)の第1レンズグループG1(第1集光手段)は、1個の凸レンズで構成され、縮小結像側(蛍光体側)の第2レンズグループG2(第2集光手段)は、3枚の凸レンズで構成されており、絞り位置は、ほぼ第2レンズグループG2の第1レンズ第1面となっている。ただし、縮小倍率が1/5であるか、あるいはそれに近い場合には、絞り位置が第2レンズグループG2の第1レンズ(最も励起光源ユニット側のレンズ)の内部に配置されるように縮小転写光学系を構成してもよい。
図8(b)に示す例では、第1レンズグループG1(第1集光手段)を収差の緩和のため凸の3枚構成とし、その第3レンズを両凸レンズとし、絞り位置は第3レンズの中となっている。
図8(c)に示す例では、第1レンズグループG1(第1集光手段)は凸凹凸の3枚で構成され、第1レンズと第2レンズにはアフォーカル系の凸レンズと凹レンズを用いている。この例では、絞り位置は、第1レンズグループG1(第1集光手段)と第2レンズグループG2(第2集光手段)の間にある。
図8(a)に示す例では、物体面側(半導体レーザ側)の第1レンズグループG1(第1集光手段)は、1個の凸レンズで構成され、縮小結像側(蛍光体側)の第2レンズグループG2(第2集光手段)は、3枚の凸レンズで構成されており、絞り位置は、ほぼ第2レンズグループG2の第1レンズ第1面となっている。ただし、縮小倍率が1/5であるか、あるいはそれに近い場合には、絞り位置が第2レンズグループG2の第1レンズ(最も励起光源ユニット側のレンズ)の内部に配置されるように縮小転写光学系を構成してもよい。
図8(b)に示す例では、第1レンズグループG1(第1集光手段)を収差の緩和のため凸の3枚構成とし、その第3レンズを両凸レンズとし、絞り位置は第3レンズの中となっている。
図8(c)に示す例では、第1レンズグループG1(第1集光手段)は凸凹凸の3枚で構成され、第1レンズと第2レンズにはアフォーカル系の凸レンズと凹レンズを用いている。この例では、絞り位置は、第1レンズグループG1(第1集光手段)と第2レンズグループG2(第2集光手段)の間にある。
図1(b)は、縮小転写光学系により縮小転写(縮小投映)された励起光の照射スポットを示しており、図示のように4×8の照射スポット群が蛍光体PH上に形成されている。例えば、照射スポットSP1と照射スポットSP2は、励起光源ユニット200中の1つの発光素子201から出射したビームがビーム分割手段300により2つのビームに分割され、縮小転写光学系により蛍光体PH上に縮小転写されたものである。
図1(b)の右側に、励起光の照射強度のグラフを模式的に示すが、4×8の励起光ビームの配列が維持されたまま蛍光体PHに縮小転写されているのがわかる。
このように、励起光源ユニット200において発光素子201(半導体レーザー)を離間させて配列し、各発光素子201の出力ビームをビーム分割手段300で分割し、更に光学的な縮小倍率を作用させることで、所定の大きさを有し互いに離間した照射スポットを蛍光体上に安定して形成することができる。
図1(b)の右側に、励起光の照射強度のグラフを模式的に示すが、4×8の励起光ビームの配列が維持されたまま蛍光体PHに縮小転写されているのがわかる。
このように、励起光源ユニット200において発光素子201(半導体レーザー)を離間させて配列し、各発光素子201の出力ビームをビーム分割手段300で分割し、更に光学的な縮小倍率を作用させることで、所定の大きさを有し互いに離間した照射スポットを蛍光体上に安定して形成することができる。
以上説明したように、本実施形態の光源装置においては、発光素子(半導体レーザ)をアレイ状に配列した励起光源ユニット200とビーム分割手段300を用いて、発光素子の数よりも多い略平行なレーザビームがアレイ状に配列したレーザビーム群を形成する。そして、非共役関係を構成する縮小光学系を用いて、レーザビーム群の配列を維持したまま、蛍光体上にレーザビーム群を縮小転写する。この構成によれば、例えば経時変化や外力の印加により光学的な配置に軽微なずれが発生したとしても、蛍光体上における励起光スポットの大きさの変動が抑制されるため、安定した動作の光源装置を実現することができる。
本実施形態によれば、励起光の照射エリアを拡大することなく、蛍光体上における励起光のエネルギー密度のピークを抑制することができる。その際に、励起光の強度分布をトップハット形状にするため従来用いられていた拡散板のような高価なデバイスを用いる必要がない。したがって、蛍光体の過熱が抑制された安定した光源を安価に提供することができる。
本実施形態によれば、励起光の照射エリアを拡大することなく、蛍光体上における励起光のエネルギー密度のピークを抑制することができる。その際に、励起光の強度分布をトップハット形状にするため従来用いられていた拡散板のような高価なデバイスを用いる必要がない。したがって、蛍光体の過熱が抑制された安定した光源を安価に提供することができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る投射型表示装置として、実施形態1にて説明した光源装置と反射型光変調素子とを備えた投射型表示装置を説明する。
[投射型表示装置]
図9に示す投射型表示装置は、実施形態に係る光源装置を照明光源として用いており、さらに、集光レンズ109、リレーレンズ129、色選択ホイール130、ライトトンネル140、照明レンズ150、光変調デバイス160、プリズム171、プリズム172、投射レンズ180、を備えている。さらに、投影スクリーン190を備える場合もある。
実施形態2に係る投射型表示装置として、実施形態1にて説明した光源装置と反射型光変調素子とを備えた投射型表示装置を説明する。
[投射型表示装置]
図9に示す投射型表示装置は、実施形態に係る光源装置を照明光源として用いており、さらに、集光レンズ109、リレーレンズ129、色選択ホイール130、ライトトンネル140、照明レンズ150、光変調デバイス160、プリズム171、プリズム172、投射レンズ180、を備えている。さらに、投影スクリーン190を備える場合もある。
光源装置は、図1(a)では、発光素子201から蛍光体PHまでを直線上に配置した構成を例示したが、図9に示す例では第1レンズグループG1と第2レンズグループG2の間にダイクロイックミラー105を配置している。また、図9の光源装置では、モータ121により回転軸RAの回りに回転可能な回転体122の主面上に蛍光体123が設けられている。
励起光源ユニット200から出射した励起光は図9のZ方向に進むが、光路上には、ビーム分割手段300、第1レンズグループG1、光路分岐合成部としてのダイクロイックミラー105が配置されている。半導体レーザから出射するレーザビームは、図3を参照して説明した電界の振動方向を有するが、ダイクロイックミラー105においてS偏光波が反射されるようにダイクロイックミラー105は配置される。反射特性としてS波の方がP波よりも入射角θの影響を受けにくいからである。
図10に、本実施形態で用いるダイクロイックミラー105の光学特性を示す。図の横軸は光の波長で、縦軸は透過率である。透過率が高いほど、反射率は低いといえる。各グラフは、入射角θが、おおむね45度の場合における透過/反射の波長特性を示している。尚、入射角とは、ダイクロイックミラー105のミラー面に立てた法線と入射する光とがなす角である。実線のグラフが示すように、S波については480nm付近よりも短波長側では透過率が小さく(反射率が高く)、480nm付近よりも長波長側では透過率が大きい(反射率が低い)。一方、点線のグラフが示すように、P波については400nm付近よりも短波長側では透過率が小さく(反射率が高く)、400nm付近よりも長波長側では透過率が大きい(反射率が低い)。本実施形態では、蛍光体を励起する励起レーザ光として、図10にEXとして示すS波の青色レーザ光を入射させるが、ダイクロイックミラー105は、この波長のS波については高い反射率で反射し、P波については高い透過率で透過することがわかる。このダイクロイックミラー105の特性を利用して、後述するように、蛍光体を励起するためのS波の励起光を蛍光体に向けて反射し、回転体の反射領域で反射されたP波の励起光を透過させる光路分岐合成機能を実現することができる。光路分岐合成部として機能するダイクロイックミラー105は、製造上の誤差は別として板厚が一定の透明な基板に誘電体多層膜を積層することで形成されている。誘電体多層膜は、製造上の誤差は別として、誘電体多層膜の厚みが光学面内で均一になるように積層されている。
励起光源ユニット200からダイクロイックミラー105に入射する励起光は、図10においてEXとして示した波長を有するS波なので、ダイクロイックミラー105によって高い効率で反射され、X方向マイナス側に向かう。その光路上には、1/4波長板107、第2レンズグループG2(第2集光手段)、回転体122が配置されている。1/4波長板107を透過した励起光は、第2レンズグループG2(第2集光手段)によって回転体122に集光される。
本実施形態の光源装置では、回転体122はモータ121により回転軸RAの回りに回転可能であり、回転体122の主面上には、蛍光体123が設けられている。図11に、回転体122を第2レンズグループG2(第2集光手段)側から見た平面図を示すが、回転体122の主面上には、発光波長特性が異なる赤色蛍光体123Rと黄色蛍光体123Yと緑色蛍光体123Gが、回転体122の回転軸RAを中心としたリング領域の一部にそれぞれ被覆されている。そして、蛍光体が設けられているリング領域の下地には、回転体122の方向に放射された蛍光を第2レンズグループG2(第2集光手段)側に反射するための反射面が設けられ、蛍光の取出し効率の向上が図られている。尚、図11の下部には、倍数化されたレーザビームが蛍光体を照射する照射スポット500を、拡大して模式的に図示している。
図12に、赤色蛍光体123Rと黄色蛍光体123Yと緑色蛍光体123Gに励起光Exを照射した際の発光スペクトルの例を示す。点線で示す31が緑色蛍光体123Gの発光スペクトル、一点鎖線で示す32が黄色蛍光体123Yの発光スペクトル、実線で示す33が赤色蛍光体スペクトルである。尚、波長450nm付近に見られるピークは、蛍光体の発光ではなく、励起光の一部が蛍光体に吸収されずに反射されたものである。尚、本実施形態で用いられ得る蛍光体は、これらの発光特性に限るものではない。たとえば、赤色発光、緑色発光、黄色発光の蛍光体に代えて、白色発光の蛍光体を設けてもよい。
また、本実施形態では、図11に示すように、回転体122のリング領域の一部には蛍光体が塗布されずに、励起光を反射するための反射部124が設けられている。反射部124は、青色レーザ光を高い効率で反射するように鏡面加工しておくのが望ましい。
このような回転体122を回転させることにより、励起光Exは、赤色蛍光体123Rか、黄色蛍光体123Yか、緑色蛍光体123Gか、反射部124かのいずれかを照射する。蛍光体の過熱を防ぐため、回転体122の基材には熱伝導率が高い金属が好適に用いられ、空冷効率を向上させるため基材に凹凸部や空孔が設けられる場合もある。
このような回転体122を回転させることにより、励起光Exは、赤色蛍光体123Rか、黄色蛍光体123Yか、緑色蛍光体123Gか、反射部124かのいずれかを照射する。蛍光体の過熱を防ぐため、回転体122の基材には熱伝導率が高い金属が好適に用いられ、空冷効率を向上させるため基材に凹凸部や空孔が設けられる場合もある。
図9に戻り、回転体122と他の光学部材が光源装置内においてY方向に大きな内部空間を占有して装置が大型化しないように、回転体122の回転軸RAを第2レンズグループG2(第2集光手段)の光軸およびダイクロイックミラー105の入射面により規定される面内に配置し、回転体122がY方向に突出しないようにするのが好適である。尚、第2レンズグループG2(第2集光手段)の光軸を含むXZ面は、ダイクロイックミラー105の入射面(入射する光線と出射する光線が作る面)と一致する面である。また、回転体122と他の光学部材が光源装置内においてZ方向に大きな内部空間を占有して装置が大型化しないように、回転軸RAを第2レンズグループG2(第2集光手段)の光軸よりも励起光源ユニット200側に配置し、回転体122がダイクロイックミラー105等よりもZ方向に突出しないようにするのが好適である。
次に、投射型表示装置の照明光として、本実施形態の光源装置が出力光ILを出力する際の装置各部の作用について説明する。
励起光源ユニット200から出射されたコリメートされたS偏光の青色光(励起光Ex)は、ビーム分割手段300、第1レンズグループG1(第1集光手段)を経て、ダイクロイックミラー105に入射する。S偏光の青色光(励起光Ex)は、ダイクロイックミラー105によりX方向マイナス側、すなわち回転体122の方向に向かう。1/4波長板107を経由した励起光は、第2レンズグループG2(第2集光手段)によって回転体122に集光される。
励起光源ユニット200から出射されたコリメートされたS偏光の青色光(励起光Ex)は、ビーム分割手段300、第1レンズグループG1(第1集光手段)を経て、ダイクロイックミラー105に入射する。S偏光の青色光(励起光Ex)は、ダイクロイックミラー105によりX方向マイナス側、すなわち回転体122の方向に向かう。1/4波長板107を経由した励起光は、第2レンズグループG2(第2集光手段)によって回転体122に集光される。
励起光Exが集光される位置に、緑色蛍光体123Gが存在するような回転タイミングにおいては、図12に示す発光スペクトル31の緑色の蛍光が発せられる。同様に黄色蛍光体123Yが存在するような回転タイミングにおいては、図12に示す発光スペクトル32の黄色の蛍光が発せられ、赤色蛍光体123Rが存在するような回転タイミングにおいては、図12に示す発光スペクトル33の赤色の蛍光が発せられる。また、反射部124が存在するような回転タイミングにおいては、励起光Ex(青色光)は反射される。
緑色蛍光、黄色蛍光、赤色蛍光、反射された青色光は、X方向プラス側に進みながら第2レンズグループG2(第2集光手段)によって集光され、1/4波長板107を経由してダイクロイックミラー105に入射する。尚、反射部124で反射された青色光は、再び1/4波長板107を経由することでP偏光に変換されてダイクロイックミラー105に入射する。
図12に示す蛍光体の発光特性と、図10に示すダイクロイックミラー105の透過/反射特性を対比させれば明らかなように、ダイクロイックミラー105に入射する緑色蛍光および黄色蛍光のうちP偏光成分はほとんど全てが、S偏光成分は波長が約490nm以上の大部分が透過する。また、赤色蛍光については、S偏光成分もP偏光成分もほとんど全てが透過する。また、P偏光に変換された青色光は、ほとんど全てが透過する。すなわち、これらの光はダイクロイックミラー105を高い効率で透過し、光源装置の出力光ILとして取り出され、集光レンズ109により適宜集光される。図9に示すように、光源装置の出力光ILは、投射型表示装置の照明光として利用される。
光源装置の出力光ILは、集光レンズ109により適宜集光されてリレーレンズ129に入射するが、リレーレンズ129は、光源装置が発する光を、投射レンズ180のFナンバーに適合させるべく所定のNAに設定してライトトンネル140の入射口に集光するためのレンズである。リレーレンズは、必ずしも1枚のレンズで構成しなければならないわけではない。また、NAが十分である場合には、設けなくともよい。
色選択ホイール130は、回転軸ACを中心に回転可能な板状回転体で、R、Y、Gの各色フィルターと、青色光を透過させるための扇状の光透過部が設けられている。各色のカラーフィルターは、不要な波長域の光をカットして、表示光の色純度を高めるために設けられている。ただし、青色光は色純度が高いレーザ光であり、フィルターを設ける必要がないため、光透過部としているのである。場合によっては、この光透過部には、他の色の出力光とNAを一致させるための拡散板が設けられる場合がある。
蛍光体が付与された回転体122と色選択ホイール130とは、同期して回転しており、前者の赤色蛍光体が発光している時にはRフィルターが、黄色蛍光体が発光している時にはYフィルターが、緑色蛍光体が発光している時にはGフィルターが、青色の励起光が反射している時には光透過部が光路上に位置するように回転タイミングが調整されている。尚、蛍光体の発光色純度が十分に高い場合には、色選択ホイールを設けなくてもよい場合があり得る。
照明レンズ150は、ライトトンネル140で伝播された光を、光変調デバイス160を照明するのに適した光束に整形するレンズである。単数もしくは複数のレンズで構成される。
プリズム171とプリズム172は、合わせてTIRプリズム(内部全反射プリズム)を構成している。TIRプリズムは、照明光を内部全反射させて、光変調デバイス160に所定の角度で入射させ、光変調デバイス160で変調された反射光を投射レンズ180に向けて透過させる。
プリズム171とプリズム172は、合わせてTIRプリズム(内部全反射プリズム)を構成している。TIRプリズムは、照明光を内部全反射させて、光変調デバイス160に所定の角度で入射させ、光変調デバイス160で変調された反射光を投射レンズ180に向けて透過させる。
光変調デバイス160は、映像信号に基づき入射光を変調する素子で、マイクロミラーデバイスをアレイ状に設けたDMDを用いている。ただし、反射型液晶デバイスのような、他の反射型光変調デバイスを用いることも可能である。
投射レンズ180は、光変調デバイス160により変調された光を、映像として投射するためのレンズである。単数もしくは複数のレンズで構成される。
投射レンズ180は、光変調デバイス160により変調された光を、映像として投射するためのレンズである。単数もしくは複数のレンズで構成される。
投影スクリーン190は、リヤプロジェクション型の表示装置を構成する場合に用いられる。また、フロントプロジェクション型の場合にも設置されることが多いが、ユーザが任意の壁面などに投射する場合には、必ずしも備える必要はない。
次に投射型表示装置の全体動作について説明する。
光源装置から出射した照明光は、リレーレンズ129、色選択ホイール130、ライトトンネル140と照明レンズ150を経由して、TIRプリズムのプリズムに入射する。プリズム171の全反射面で反射された光は、光変調デバイス160に所定角度で入射する。
光源装置から出射した照明光は、リレーレンズ129、色選択ホイール130、ライトトンネル140と照明レンズ150を経由して、TIRプリズムのプリズムに入射する。プリズム171の全反射面で反射された光は、光変調デバイス160に所定角度で入射する。
光変調デバイス160は、アレイ状に設けられたマイクロミラーデバイスを有し、照明光の色の切り替えに同期させて、映像の各色成分信号に応じてマイクロミラーデバイスを駆動して、映像光をプリズム171に向けて所定角度で反射する。映像光は、プリズム171およびプリズム172を透過して、投射レンズ180に導かれ、投影スクリーン190に投射される。
本実施形態の投射型表示装置は、蛍光体の過度の温度上昇による発光出力の低下を抑制でき、小型で消費電力が小さく高輝度かつ色純度の高い光源装置を用いて光変調素子を照明することができるため、小さな消費電力で高輝度の映像表示を行うことが可能である。内蔵する光源装置において光学的配置に軽微なずれが生じても、蛍光体面における励起光スポットの形状や配置が所望の状態から変化しにくいため、光変調素子を安定して照明することができる。
[実施形態3]
実施形態3に係る投射型表示装置として、実施形態1にて説明した光源装置と透過型光変調素子とを備えた投射型表示装置を説明する。
[投射型表示装置]
図13に示す投射型表示装置は、実施形態に係る光源装置を照明光源として用いており、さらに、リレーレンズ810、第一レンズアレイ820、第二レンズアレイ830、偏光変換素子840、重畳レンズ850、ダイクロイックミラー860、861、反射ミラー862、863、864、クロスダイクロイックプリズム870、R用レンズ881、R用透過型液晶パネル882、G用レンズ883、G用透過型液晶パネル884、B用レンズ885、B用透過型液晶パネル886、投射レンズ890、を備えている。さらに、投影スクリーン891を備える場合もある。
実施形態3に係る投射型表示装置として、実施形態1にて説明した光源装置と透過型光変調素子とを備えた投射型表示装置を説明する。
[投射型表示装置]
図13に示す投射型表示装置は、実施形態に係る光源装置を照明光源として用いており、さらに、リレーレンズ810、第一レンズアレイ820、第二レンズアレイ830、偏光変換素子840、重畳レンズ850、ダイクロイックミラー860、861、反射ミラー862、863、864、クロスダイクロイックプリズム870、R用レンズ881、R用透過型液晶パネル882、G用レンズ883、G用透過型液晶パネル884、B用レンズ885、B用透過型液晶パネル886、投射レンズ890、を備えている。さらに、投影スクリーン891を備える場合もある。
光源装置は、図1(a)と同様に、発光素子201から蛍光体PHまでを直線上に配置している。モータ121により回転軸RAの回りに回転可能な透明な回転体122の主面上に蛍光体123が環状に設けられている。蛍光体123は、励起光を照射されると、赤色光成分、緑色光成分、青色光成分を含んだ白色光を出力することが可能である。
本実施形態の場合は、励起光源ユニット200から出射した励起光は図13のZ方向に進み、ビーム分割手段300、第1レンズグループG1、第2レンズグループG2を経て、透明な回転体122の裏面から蛍光体123を照射する。その際には、図1(a)を参照して説明したように、非共役関係を構成する縮小光学系により、倍数化されたレーザビーム群は、配列を維持したまま蛍光体に縮小転写される。
本実施形態の場合は、励起光源ユニット200から出射した励起光は図13のZ方向に進み、ビーム分割手段300、第1レンズグループG1、第2レンズグループG2を経て、透明な回転体122の裏面から蛍光体123を照射する。その際には、図1(a)を参照して説明したように、非共役関係を構成する縮小光学系により、倍数化されたレーザビーム群は、配列を維持したまま蛍光体に縮小転写される。
励起光を照射されることにより蛍光体123が発する白色光は、リレーレンズ810を介して第一レンズアレイ820に導かれる。第一レンズアレイ820は、光を複数の部分光束に分割するため、マトリクス状に配置された複数の小レンズを備える。第二レンズアレイ830および重畳レンズ850は、第一レンズアレイ820の小レンズの像を、R用透過型液晶パネル882、G用透過型液晶パネル884、B用透過型液晶パネル886の画面領域近傍に結像させる。第一レンズアレイ820、第二レンズアレイ830および重畳レンズ850は、光源装置401の光強度を、透過型液晶パネルの面内方向で均一化する。
偏光変換素子840は、第一レンズアレイ820により分割された部分光束を、直線偏光に変換する。ダイクロイックミラー860は、赤色光を反射させ、緑色光および青色光を透過させるダイクロイックミラーである。ダイクロイックミラー861は、緑色光を反射させ、青色光を透過させるダイクロイックミラーである。反射ミラー862と863は、青色光を反射させる反射ミラーである。反射ミラー864は、赤色光を反射させる反射ミラーである。
直線偏光された赤色光は、R用レンズ881を介してR用透過型液晶パネル882に入射し、画像信号に応じて変調され、映像光として出射する。尚、R用レンズ881とR用透過型液晶パネル882の間、およびR用透過型液晶パネル882とクロスダイクロイックプリズム870の間には、それぞれ入射側偏光版(不図示)と出射側偏光版(不図示)が配置されている。赤色と同様に、緑色光はG用透過型液晶パネル884により、青色光はB用透過型液晶パネル886により変調され、映像光として出射する。
クロスダイクロイックプリズム870は、4つの直角プリズムを張り合わせて構成され、張り合わせ部のX字形界面には、誘電体多層膜が形成されている。R用透過型液晶パネル882およびB用透過型液晶パネル886から出力された映像光は、投射レンズ890に向けて誘電体多層膜で反射され、G用透過型液晶パネル884から出力された映像光は、投射レンズ890に向けて誘電体多層膜を透過する。各色の映像光は重畳され、投射レンズ890により投影スクリーン891に投射される。
本実施形態の投射型表示装置は、蛍光体の過度の温度上昇による発光出力の低下を抑制でき、小型で消費電力が小さく高輝度かつ色純度の高い光源装置を用いて光変調素子を照明することができるため、小さな消費電力で高輝度の映像表示を行うことが可能である。内蔵する光源装置において光学的配置に軽微なずれが生じても、蛍光体面における励起光スポットの形状や配置が所望の状態から変化しにくいため、光変調素子を安定して照明することができる。
[その他の実施形態]
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形や組み合わせが可能である。
例えば、蛍光体を設ける位置は、回転体の主面上のリング領域に設けるものには限られず、例えば回転体の側面に蛍光体を設けてもよい。また、蛍光体が設けられる基材は、必ずしも円盤や回転体でなくともよい。
本発明の実施形態は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形や組み合わせが可能である。
例えば、蛍光体を設ける位置は、回転体の主面上のリング領域に設けるものには限られず、例えば回転体の側面に蛍光体を設けてもよい。また、蛍光体が設けられる基材は、必ずしも円盤や回転体でなくともよい。
また、実施形態2においては、第1レンズグループG1と第2レンズグループG2の間に、励起光源からの光を反射し、蛍光体が発する蛍光および回転体で反射された励起光を透過するダイクロイックミラーを配置したが、これに限られるわけではない。例えば、第1レンズグループG1、ダイクロイックミラー、第2レンズグループG2を直線上に配置し、ダイクロイックミラーの光学特性は、励起光源からの光を透過し、蛍光体が発する蛍光および回転体で反射された励起光を反射するように構成してもよい。その場合には、ダイクロイックミラーで反射される光が光源装置の出力光となる。
また、ダイクロイックミラーを備えた光源装置は、反射型光変調素子を備えた投射型表示装置だけでなく、透過型光変調素子を備えた投射型表示装置にも用いることができる。
また、実施形態3として示した透明な回転体の裏面側から蛍光体に励起光を照射する光源装置は、透過型光変調素子を備えた投射型表示装置だけでなく、反射型光変調素子を備えた投射型表示装置にも用いることができる。
また、実施形態3として示した透明な回転体の裏面側から蛍光体に励起光を照射する光源装置は、透過型光変調素子を備えた投射型表示装置だけでなく、反射型光変調素子を備えた投射型表示装置にも用いることができる。
105・・・ダイクロイックミラー/107・・・1/4波長板/121・・・モータ/122・・・回転体/123・・・蛍光体/123G・・・緑色蛍光体/123R・・・赤色蛍光体/123Y・・・黄色蛍光体/124・・・反射部/129・・・リレーレンズ/130・・・色選択ホイール/140・・・ライトトンネル/150・・・照明レンズ/160・・・光変調デバイス/171、172・・・プリズム/180・・・投射レンズ/190・・・投影スクリーン/200・・・励起光源ユニット/201・・・発光素子/202・・・コリメートレンズ/250・・・半導体チップ/251・・・給電端子/252・・・発光部/300、300A、300B、300C、300D・・・ビーム分割手段/301A・・・ハーフミラー/301B・・・全反射ミラー/500・・・照射スポット/810・・・リレーレンズ/820・・・第一レンズアレイ/830・・・第二レンズアレイ/840・・・偏光変換素子/850・・・重畳レンズ/860、861・・・ダイクロイックミラー/862、863、864・・・反射ミラー/870・・・クロスダイクロイックプリズム/881・・・R用レンズ/882・・・R用透過型液晶パネル/883・・・G用レンズ/884・・・G用透過型液晶パネル/885・・・B用レンズ/886・・・B用透過型液晶パネル/890・・・投射レンズ/891・・・投影スクリーン/CPT・・・交差点/G1・・・第1レンズグループ/G2・・・第2レンズグループ/PH・・・蛍光体
Claims (8)
- 2次元配列された複数の励起光源と、各励起光源に対応して設けられたコリメートレンズと、各励起光源に対応して設けられたビーム分割手段と、凸のパワーを持つ第1集光手段および凸のパワーを持つ第2集光手段とを含む縮小転写光学系と、基材に設けられた蛍光体と、を備え、
前記縮小転写光学系は、前記励起光源と前記蛍光体とが非共役関係になるように構成され、
前記複数の励起光源から出射される複数のレーザビームは、前記コリメートレンズを経て前記ビーム分割手段に入射し、前記ビーム分割手段により倍数化され、
倍数化されたレーザビーム群は前記縮小転写光学系の前記第1集光手段、または前記第1集光手段と前記第2集光手段の間、または前記第2集光手段の中で前記複数の励起光源に最も近いレンズ内において前記第2集光手段の光軸と交差した後、前記第2集光手段により集光されて前記蛍光体に倍数化された照射スポットを形成する、
ことを特徴とする光源装置。 - 前記複数の励起光源は、発光部の長手方向が同一の向きになるよう配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。 - 前記ビーム分割手段は、前記励起光源から出射されるレーザビームを、前記励起光源の発光部の長手方向に沿って分割する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。 - 前記ビーム分割手段は、前記複数の励起光源の各々に対応して配置されたハーフミラーと全反射ミラーの組を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光源装置。 - 前記ビーム分割手段は、前記複数の励起光源の各々に対応して配置された透明部材を備え、
前記透明部材は、前記複数の励起光源から出射される複数のレーザビームが入射する第1面と、倍数化されたレーザビームが前記第1集光手段に向けて出射する第二面とを有するプリズムである、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光源装置。 - 前記縮小転写光学系の縮小倍率は、1/40以上で1/5以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至5の中のいずれか1項に記載の光源装置。 - 前記第1集光手段と前記第2集光手段の間に、
前記励起光源からの光を反射し、前記蛍光体が発する蛍光および前記基材で反射された励起光を透過するダイクロイックミラーか、
あるいは、前記励起光源からの光を透過し、前記蛍光体が発する蛍光および前記基材で反射された励起光を反射するダイクロイックミラーが配置されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光源装置。 - 請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載の光源装置と、
光変調素子と、投射レンズと、を備える、
ことを特徴とする投射型表示装置。
Priority Applications (2)
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JP2020193845A JP2022082349A (ja) | 2020-11-20 | 2020-11-20 | 光源装置および投射型表示装置 |
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JP2020193845A JP2022082349A (ja) | 2020-11-20 | 2020-11-20 | 光源装置および投射型表示装置 |
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DE102012219387B4 (de) * | 2012-10-24 | 2022-03-24 | Coretronic Corporation | Beleuchtungsvorrichtung mit Pumplichtquelle und Leuchtstoffanordnung und Verfahren zum Betreiben einer solchen Beleuchtungsvorrichtung |
CN105122133B (zh) * | 2013-06-04 | 2016-10-19 | Nec显示器解决方案株式会社 | 照明光学系统和投影仪 |
JP2020204652A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | 株式会社ライトショー・テクノロジー | 光源装置および投射型表示装置 |
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2020
- 2020-11-20 JP JP2020193845A patent/JP2022082349A/ja active Pending
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2021
- 2021-02-26 CN CN202110219493.8A patent/CN113009755B/zh active Active
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