JP2022082085A - 自立性包装袋 - Google Patents

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茂樹 工藤
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Abstract

【課題】同系統の材料で構成されており且つ優れた落下耐性を有する自立性包装袋を提供する。【解決手段】本開示に係る自立性包装袋は、基材層及びシーラント層をそれぞれ含む一対の側胴部と、基材層及びシーラント層を含み且つ山折り部を有する底テープとをヒートシールして形成されており、基材層及びシーラントが同系の樹脂材料からなり、下記式(1)で示される条件を満たし、山折り部と当該自立性包装袋の底辺との間の領域であり且つ底テープの側部に設けられた一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を有し、一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を通じて側胴部のシーラント層同士が局所的に融着した融着部が形成されている。0.35≦L/W≦0.50 …(1)[式(1)中、Lは自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示し、Wは自立性包装袋の幅(単位:mm)を示す。]【選択図】図1

Description

本開示は、自立性包装袋に関する。
包装袋は、包装する内容物の性質、内容物の量、内容物の変質を保護するための後処理、包装体(包装袋に内容物が収容されたもの)を運搬する形態、包装体を開封する方法、廃棄する方法などによって、さまざまな素材が組み合わせて用いられている。
スタンディングパウチなどの自立性包装袋は、店頭の商品棚で商品を目立たせることが可能で、採用の範囲が広がっている。パウチが途中で折れ曲がることなく、全面が見えるようにするためには、パウチを構成する積層体がある程度の剛性を有している必要がある。また、パウチの内容物が液体であれば、落下の衝撃で破袋して液体が漏洩しない強度が求められる。これらの機能に対応するため、ポリエステルフィルムやナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルムなどを組み合わせた積層体が用いられてきた(特許文献1,2参照)。
特開平7-237281号公報 特開平7-241967号公報
近年の環境問題への意識の高まりから、包装袋の分野においても省資源又は再利用が求められている。例えば、省資源の観点から、一つの詰め替えパウチに複数回分の詰め替え量が充填される傾向にある。しかし、内容物の容量が多くなれば、落下時の衝撃が大きくなるため、落下によって内容物が漏洩するリスクが高まる。耐衝撃性を向上させる手段として、パウチを構成するフィルム(例えば、シーラントフィルム)を厚くすることが考えられる。しかし、この手段はプラスチックの使用量削減に逆行するものである。
再利用の観点から、包材を構成する積層体を同系統の材料で構成して、包材を一体の素材として再利用する技術も検討されている。これは包材のモノマテリアル化と称される。従来の包材は、上述のとおり、様々な異種材料を組み合わせることにより耐衝撃性をはじめとする要求物性を向上させてきた。しかし、包材を同系統の材料で構成する場合、十分な落下耐性を確保しにくいという課題がある。
本開示は、同系統の材料で構成されており且つ優れた落下耐性を有する自立性包装袋を提供する。
本開示の一側面に係る自立性包装袋は、基材層及びシーラント層をそれぞれ含む一対の側胴部と、基材層及びシーラント層を含む底テープとをヒートシールして形成されたものであり、基材層及びシーラントは同系の樹脂材料からなり、下記式(1)で示される条件を満たし、山折り部と当該自立性包装袋の底辺との間の領域であり且つ底テープの側部に設けられた一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を有し、一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を通じて側胴部のシーラント層同士が局所的に融着した融着部が形成されている。
0.35≦L/W≦0.50 …(1)
[式(1)中、Lは自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示し、Wは自立性包装袋の幅(単位:mm)を示す。]
L/Wの値が0.35以上であることで、液体を収容した状態の自立性包装袋の落下時において、包装袋の下部の膨らみが小さくなる。これにより、側胴部の底辺と底テープの底辺のヒートシール部への負担が軽減され、落下の衝撃によって破袋することを十分に抑制できる。他方、L/Wの値が0.50以下であることで、包装袋の自立性を十分に確保することができる。
上記自立性包装袋が一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を有し且つこれらを通じて側胴部のシーラント層同士が局所的に融着している。融着部の形状は、例えば、半円状である。かかる構成により、包装袋の自立性及び落下耐性をより一層向上させることができる。優れた落下耐性の観点から、融着部の面積率は30~70%であることが好ましい。ここでいう面積率は下記式(2)によって算出される値を意味する。
面積率(%)=(融着部の面積)/(L×10)×100 …(2)
[式(1)中、Lは自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示す。]
なお、対象の領域に複数の融着部がある場合、式(2)中の「融着部の面積」は「複数の融着部の面積の合計」である。
本開示の他の側面に係る自立性包装袋は、基材層及びシーラント層をそれぞれ含む一対の側胴部と、基材層及びシーラント層を含む底テープとをヒートシールして形成されたものであり、基材層及びシーラントが同系の樹脂材料からなり、下記式(1)で示される条件を満たし、当該自立性包装袋に液体を収容した状態において、側胴部と底テープのなす角度が20~70°である。
0.35≦L/W≦0.50 …(1)
[式(1)中、Lは前記自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示し、Wは前記自立性包装袋の幅(単位:mm)を示す。]
L/Wの値が0.35以上であることで、液体を収容した状態の自立性包装袋の落下時において、包装袋の下部の膨らみが小さくなる。これにより、側胴部の底辺と底テープの底辺のヒートシール部への負担が軽減され、落下の衝撃によって破袋することを十分に抑制できる。L/Wの値が0.50以下であることで、包装袋の自立性を十分に確保することができる。
自立性包装袋に液体を収容した状態において、側胴部と底テープのなす角度が20°以上であることで、包装袋の自立性を十分に確保することができる。他方、この角度が70°以下であることで、液体を収容した状態の自立性包装袋の落下時において、包装袋の下部の膨らみが小さくなる。これにより、側胴部の底辺と底テープの底辺のヒートシール部への負担が軽減され、落下の衝撃によって破袋することを十分に抑制できる。
本開示において、側胴部及び底テープは、内容物の種類等に応じて、ガスバリア層を更に備えてもよい。
本開示によれば、同系統の材料で構成されており且つ優れた落下耐性を有する自立性包装袋が提供される。
図1は本開示の一実施形態に係る自立性包装袋を模式的に示す正面図である。 図2は図1に示す自立性包装袋の構成を模式的に示す断面図である。 図3は図1に示す自立性包装袋を構成する一対の側胴部と、底テープとを模式的に示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。ここでは、モノマテリアル化が実現されたスタンディングパウチを例に挙げて説明する。スタンディングパウチは、シャンプー、ハンドソープ、洗剤などの詰め替えパウチや、スープ、調味料などのパウチとして使用されるものである。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<スタンディングパウチ>
図1は本実施形態に係るスタンディングパウチ(自立性包装袋)を模式的に示す正面図である。図2は本実施形態に係るスタンディングパウチの構成を模式的に示す断面図である。これらの図に示すスタンディングパウチ10は、一対の側胴部1,2と、底テープ3とをヒートシールして形成されている。一対の側胴部1,2及び底テープ3はいずれも、基材層L1と、シーラント層L2とを少なくとも含む積層体で構成されている(図2参照)。ヒートシールによるスタンディングパウチの形成は、従来の方法と同様に実施することができる。
底テープ3は一つの山折り部3aを有する。すなわち、スタンディングパウチ10が自立した状態において、底テープ3は逆V字状に配置されている(図2,3参照)。スタンディングパウチ10は、下記式(1)で示される条件を満たす。
0.35≦L/W≦0.50 …(1)
[式(1)中、Lはスタンディングパウチ10の底辺10aから山折り部3aまでの距離(単位:mm)を示し、Wはスタンディングパウチ10の幅(単位:mm)を示す。]
L/Wの値が0.35以上であることで、液体を収容した状態のスタンディングパウチ10の落下時において、スタンディングパウチ10の下部の膨らみが小さくなる。すなわち、スタンディングパウチ10の下部が液体の重さで張った状態ではなく、ある程度のゆとりがある状態である。これにより、スタンディングパウチ10の底部を構成するヒートシール部5,6への負担が軽減され、落下の衝撃によって破袋することを十分に抑制できる。他方、L/Wの値が0.50以下であることで、スタンディングパウチ10の自立性を十分に確保することができる。L/Wの値の下限は、0.36又は0.39であってもよい。L/Wの値の上限は、0.48又は0.44であってもよい。
スタンディングパウチ10の底部は、図2に示すように、ヒートシール部5と、ヒートシール部6とによって構成されている。ヒートシール部5は、側胴部1の底部1aと底テープ3の一方の底部3bとをヒートシールした部分である。ヒートシール部6は、側胴部2の底部2aと底テープ3の他方の底部3cとをヒートシールした部分である。側胴部1,2と底テープ3は、図1に示されるように、内容物を収容する領域の底部が曲面をなすように、上側が円弧状をなすようにヒートシールされている。なお、本発明者らの検討によると、従来のスタンディングパウチは、液状物が収容された状態において、底部が下方の向きで落下することが多く、また、このような状態で落下したときに、底部が破袋しやすい。
スタンディングパウチ10の底辺10aから山折り部3aまでの距離Lは、内容物の種類及び内容量に依存するが、例えば、35~60mmであり、37~50mm又は40~50mmであってもよい。距離Lが35mm以上であることでスタンディングパウチ10の落下耐性をより一層向上できる傾向にある。他方、距離Lが60mm以下であることでスタンディングパウチ10の十分な内容量を確保しやすい傾向にある。スタンディングパウチ10の幅Wも、内容物の種類及び内容量に依存するが、例えば、100~140mmであり、105~135mm又は110~130mmであってもよい。
スタンディングパウチ10の側部は、ヒートシール部7で構成されている。ヒートシール部7の幅は、例えば、5~18mmであり、7~15mmであってもよい。ヒートシール部7の幅が5mm以上であることで十分なシール強度を達成できる傾向にあり、他方、18mm以下であることでスタンディングパウチ10の十分な内容量を確保しやすい傾向にある。
図1に示されたとおり、スタンディングパウチ10は、底部10bの両サイドに融着部9をそれぞれ有する。本実施形態においては、スタンディングパウチ10の一方のサイドに二つの融着部9が上下に並んで形成され、他方、他方のサイドにも二つの融着部9が上下に並んで形成されている。融着部9は側胴部1と側胴部2とを接合している。融着部9は、底テープ3に設けられた切り欠き部8a,8bを通じて側胴部1,2のシーラント層L2同士が局所的に融着している箇所である。図3に示されたように、底テープ3の切り欠き部8a,8bは、山折り部3aと底辺3d,3dとの間の領域であり且つ底テープ3の側部に設けられている。底部10bの両サイドに融着部9が設けられていることで、スタンディングパウチ10の自立性及び落下耐性をより一層向上させることができる。
スタンディングパウチ10の優れた落下耐性の観点から、融着部9の面積率は、好ましくは30~70%であり、より好ましくは32~50%である。この面積率は下記式(1)によって算出される値である。
面積率(%)=(融着部9の面積の合計)/(L×10)×100…(2)
式(2)中、Lはスタンディングパウチ10の底辺10aから山折り部3aまでの距離(単位:mm)を示す。式(1A)の分母における「10」は底部10bの側部において切り欠き部8a,8bが形成される領域の幅を想定したものである。
スタンディングパウチ10に150mlの水を収容し、スタンディングパウチ10の底部3bを下方に向けた状態において、側胴部1,2と底テープ3のなす角度(図2に示す角度α)は20~70°である。この角度が20°以上であることで、スタンディングパウチ10の自立性を十分に確保することができる。他方、この角度が70°以下であることで、液体を収容した状態のスタンディングパウチ10の落下時において、スタンディングパウチ10の下部の膨らみが小さくなる。これにより、ヒートシール部5,6への負担が軽減され、落下の衝撃によって破袋することを十分に抑制できる。角度αは、好ましくは25~60°であり、より好ましくは30~50°である。
<積層体>
環境対応の観点から、一対の側胴部1,2及び底テープ3はいずれも、同系の樹脂材料からなり、基材層L1とシーラント層L2とを含む積層体からなる。リサイクル性の観点から、スタンディングパウチ10におけるポリエステルの含有量は90質量%以上であることが好ましい。モノマテリアル化をより高度に達成する観点から、スタンディングパウチ10におけるポリエステルの含有量は、92質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。以下、基材層L1とシーラント層L2とを含む積層体について説明する。
[基材層]
基材層L1は、支持体となるフィルム(ベースフィルム)である。基材層L1の厚さは、例えば、5μm~1mm以下とすることができ、5~800μmであってよく、5~500μmであってよい。
本実施形態における基材層L1は、ポリエステル樹脂フィルムで構成されており、シーラント層L2を構成するポリエステル樹脂よりも高い融点を有する。基材層L1の融点は、例えば、220℃以上であり、240℃以上であってもよい。融点が比較的高いポリエステル樹脂フィルムとして、結晶性ポリエステルフィルムが挙げられる。結晶性ポリエステルフィルムは延伸フィルムであってよく、非延伸フィルムであってよい。
スタンディングパウチ10の基材層L1としての機能を充分に発現する観点から、結晶性ポリエステルとして、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等を用いることができる。
基材層L1は再生ポリエステルを含んでもよい。再生ポリエステルとしてはエチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルからなる容器をケミカルリサイクルしてなるケミカルリサイクルポリエステル、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルからなる容器をメカニカルリサイクルしてなるメカニカルリサイクルポリエステル等を挙げることができる。
[シーラント層]
シーラント層L2は、積層体においてヒートシールによる封止性を付与する層である。シーラント層L2の厚さは、優れたシールド強度の観点から、例えば、15μm以上であり、15~100μm又は20~60μmであってよい。
本実施形態におけるシーラント層L2は、例えば、非晶性ポリエステルフィルムである。非晶性ポリエステルフィルムは、ガラス転移温度以上に加熱された際、充分な流動性を有するため、低温で融着することが可能である。なお、ポリエステルフィルムの結晶性は、共重合に供するモノマーの種類を変えることで調整することができる。また、ポリエステルフィルムを成膜する際の冷却速度を変えることで、結晶化の進行の程度を調整し、結晶性を調整することができる。成膜したポリエステルフィルムに熱処理を施すことによっても、結晶性を調整してもよい。
スタンディングパウチ10のシーラント層L2としての機能を充分に発現する観点から、ポリエステルとして、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等を用いることができる。シーラント層L2は基材層L1と同様、再生ポリエステルを含んでもよい。シーラント層L2は、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加材を含んでもよい。シーラント層L2の形成方法として、例えば、キャスト法及びインフレ法が挙げられる。
積層体は、例えば、水蒸気や酸素に対するガスバリア性向上の観点から、ガスバリア層を更に含んでもよい。ガスバリア層は、基材層L1とシーラント層L2との間に設けられてもよく、基材層L1のシーラント層L2とは反対側の面に設けられてもよい。積層体の水蒸気透過量は、例えば、5g/m・dayであり、1g/m・day以下又は0.5g/m・day以下であってもよい。積層体の酸素透過量は、例えば、1cc/m・atm・dayであり、0.5g/m・atm・day以下又は0.2g/m・atm・day以下であってもよい。積層体がガスバリア層を含むことで、内容物を水蒸気や酸素による劣化から保護し、長期的に品質を保持しやすくなる。
ガスバリア層の一例として、無機酸化物の蒸着層が挙げられる。無機酸化物の蒸着層を用いることにより、積層体のリサイクル性に影響を与えない範囲のごく薄い層で、高いバリア性を得ることができる。無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化錫等が挙げられる。透明性及びバリア性の観点から、無機酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、及び酸化マグネシウムからなる群より選択されてよい。無機酸化物の蒸着層の厚さは、例えば5nm以上100nm以下とすることができ、10nm以上50nm以下であってよい。厚さが5nm以上であることでバリア性が良好に発揮されやすく、厚さが100nm以下であることで、積層体の可撓性が維持されやすい。蒸着層は、例えば物理気相成長法、化学気相成長法等によって形成することができる。
積層体は、無機酸化物の蒸着層に代えて、あるいは加えて、金属層(金属箔)を含んでもよい。金属層としては、アルミニウム、ステンレス鋼等からなる各種金属箔を使用することができ、これらのうち、防湿性、延展性等の加工性、コスト等の面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性及び成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。金属層を設ける場合、その厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性等の点から、7~50μmであってよく、9~15μmであってよい。
積層体は、基材層L1とシーラント層L2との間にアンカーコート層を備えていてもよい。アンカーコート層は、積層体のリサイクル性に影響を与えない範囲のごく薄い層でよく、アンカーコート剤を用いて形成することができる。アンカーコート剤としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。アンカーコート剤としては、耐熱性及び層間接着強度の観点から、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
積層体は、例えば、印刷層を更に含んでもよい。印刷層は、基材層L1とシーラント層L2との間に設けられてもよく、基材層L1のシーラント層L2とは反対側の面に設けられてもよい。印刷層を設ける場合、印刷インキには塩素を含まないものを用いることが、印刷層が再溶融時に着色したり、臭いが発生したりすることを防ぐ観点から好ましい。また、印刷インキに含まれる化合物にはバイオマス材料を使用することが、環境配慮の観点から好ましい。
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、底テープ3の一つのサイドの二対の切り欠き部8a,8bを設け、二つの融着部9を形成した場合を例示したが、例えば、一対の切り欠き部を設け、一つの融着部9を形成してもよい。また、切り欠き部の代わりにくり抜き穴を設けることによって融着部を形成してもよい。
また、上記実施形態においては、ポリエステル樹脂でモノマテリアルを実現する場合を例示したが、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂)でモノマテリアルを実現してもよい。モノマテリアル化を高度に実現する観点から、スタンディングパウチにおける特定の材料(例えば、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂)の含有量は、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは92質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上である。
以下、本開示について実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
基材層として、二軸延伸PETフィルム(PETフィルム、厚さ:25μm)及び二軸延伸PETフィルム(PETフィルム、厚さ:12μm)を使用した。シーラント層として、非晶性PETシーラントフィルム(PETシーラントフィルム、厚さ:50μm)を使用した。PETフィルム、PETフィルム及びPETシーラントをこの順序にドライラミネート法によって積層した。ドライラミネートの接着剤として、ウレタン樹脂系接着剤を使用した。この接着剤の塗布量は3g/m(厚さ3μm)となるように調整した。
上記積層体を用いて、図1及び図2に示す構成の包装袋を作製した。包装袋のサイズは以下のとおりであった。
・包装袋の幅:120mm
・包装袋の高さ:200mm
・包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離L:50mm
・包装袋の両サイドの縦ヒートシール部の幅:10mm
・融着部:φ15mmの半円(2つ)
<実施例2>
基材層として、未延伸高密度ポリエチレンフィルム(HDPEフィルム、厚さ:32μm)を使用し、シーラント層として、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPEフィルム、厚さ:50μm)を使用したことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例3>
基材層として、延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム、厚さ:20μm)を使用し、シーラント層として、未延伸ポリプロピレンフィルム(CPPフィルム、厚さ50μm)を使用したことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例4>
実施例1における二軸延伸PETフィルム(厚さ:12μm)の片面にシリカ蒸着膜を設けてバリアフィルムとしたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例5>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、42mmとしたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例6>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、60mmとしたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例7>
包装袋の両サイドに切り欠き部による融着部を2つずつ設ける代わりに、1つずつ設けたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<実施例8>
融着部の形状をφ15mmの半円とする代わりに、高さ40mm×幅10mmの長方形としたことの他は、実施例7と同様にして包装袋を得た。
<比較例1>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、35mmとしたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<比較例2>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、65mmとしたことの他は、実施例1と同様にして包装袋を得た。
<比較例3>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、35mmとしたことの他は、実施例2と同様にして包装袋を得た。
<比較例4>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、65mmとしたことの他は、実施例2と同様にして包装袋を得た。
<比較例5>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、35mmとしたことの他は、実施例3と同様にして包装袋を得た。
<比較例6>
包装袋の底部から底テープの山折り部までの距離Lを50mmとする代わりに、65mmとしたことの他は、実施例3と同様にして包装袋を得た。
[側胴部と底テープのなす角の測定]
包装袋に内容物として水を150ml入れた。包装袋の上部をつまんで持ち上げ、側胴部と底テープのなす角を分度器を使用して測定した。
[自立性の評価]
包装袋に内容物として水を150ml入れ、包装袋上部をヒートシールすることによって包装体を得た。この包装体の自立性を以下の基準に従って評価した。表1~3に結果を示した。
A:10°傾いた台の上で立つことが可能である。
B:平らな台の上では立つことができるが、10°傾いた台の上に置くと転倒する。
C:平らな台の上でも立たせることが不可能である。
[落下試験]
包装袋に内容物として水を100ml、130ml又は150ml入れ、包装袋の上部をヒートシールすることによって包装体を得た。これらの包装体を5℃に環境下で24時間保管した。その後、包装袋の底部が下になるように高さ1mの位置から垂直落下させ、破袋するまでの落下回数を数えた。20個の試料について同一条件で試験を実施し、以下の基準に従って評価した。表1~3に結果を示した。
A:20回落下時点で破袋しなかった試料が90%以上
B:20回落下時点で破袋しなかった試料が50%以上90%未満
C:20回落下時点で破袋しなかった試料が50%未満
[水蒸気・酸素バリア性の評価]
積層体の酸素透過量及び水蒸気透過量をJIS K7126Bに記載の方法に準拠して測定した。表1~3に結果を示した。
Figure 2022082085000002
Figure 2022082085000003
Figure 2022082085000004
実施例及び比較例の評価結果から、包装袋が単一材料からなる構成であっても、十分な落下耐性が得られ、内容物の保存性とリサイクル性を兼ね備えた包装袋を提供することが可能である。
1,2…側胴部、1a,2a…底部、2…側胴部、3…底テープ、3a…山折り部、3b,3c…底部、3d…底辺、5,6,7…ヒートシール部、8a,8b…切り欠き部、9…融着部、10…スタンディングパウチ、10a…底辺、10b…底部、L…距離、L1…基材層、L2…シーラント層、W…幅、α…角度。

Claims (5)

  1. 基材層及びシーラント層をそれぞれ含む一対の側胴部と、
    基材層及びシーラント層を含み且つ山折り部を有する底テープと、
    をヒートシールして形成されている自立性包装袋であって、
    前記基材層及び前記シーラントが同系の樹脂材料からなり、
    下記式(1)で示される条件を満たし、
    前記山折り部と前記底テープの底辺との間の領域であり且つ前記底テープの側部に設けられた一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を有し、前記一対の切り欠き部又は一対のくり抜き穴を通じて前記側胴部の前記シーラント層同士が局所的に融着した融着部が形成されている、自立性包装袋。
    0.35≦L/W≦0.50 …(1)
    [式(1)中、Lは前記自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示し、Wは前記自立性包装袋の幅(単位:mm)を示す。]
  2. 下記式(2)で算出される前記融着部の面積率が30~70%である、請求項1に記載の自立性包装袋。
    面積率(%)=(前記融着部の面積)/(L×10)×100 …(2)
    [式(2)中、Lは前記自立性包装袋の底辺から前記山折り部までの距離(単位:mm)を示す。]
  3. 前記融着部の形状が半円状である、請求項1又は2に記載の自立性包装袋。
  4. 基材層及びシーラント層をそれぞれ含む一対の側胴部と、
    基材層及びシーラント層を含み且つ山折り部を有する底テープと、
    をヒートシールして形成されている自立性包装袋であって、
    前記基材層及び前記シーラントが同系の樹脂材料からなり、
    下記式(1)で示される条件を満たし、
    当該自立性包装袋に液体を収容した状態において、前記側胴部と前記底テープのなす角度が20~70°である、自立性包装袋。
    0.35≦L/W≦0.50 …(1)
    [式(1)中、Lは前記自立性包装袋の底辺から山折り部までの距離(単位:mm)を示し、Wは前記自立性包装袋の幅(単位:mm)を示す。]
  5. 前記側胴部及び前記底テープがガスバリア層を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の自立性包装袋。
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