JP2022080323A - ビスカスカップリング - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンプ状態となることを抑制しつつ、悪路の脱出を行うための十分なトルクを伝達することが可能なビスカスカップリングを提供するものである。【解決手段】回転軸X方向の一端に開口部2aを有する円筒形状のケース2と相対回転可能、かつ、ケース2と同軸上に配置される軸部材3と、ケース2の開口部2aを封止するカバー6と、ケース2と一体に回転する複数の第1の摩擦板4と、軸部材3と一体に回転し、回転軸X方向で第1の摩擦板4と1枚ずつ交互に配置される複数の第2の摩擦板5と、を備え、第1の摩擦板4及び第2の摩擦板5は、回転軸Xから遠ざかる方向に指向するとともに回転軸X方向に貫通する複数の溝4cと5bを有し、第1の摩擦板4及び第2の摩擦板5の少なくとも一方は、半径方向に延在する摩擦面4g、5fと溝4c、5bとの境を面取りする面取り部4d、5c、及び、面取り部から突き出た凸部4e、5dを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ビスカスカップリングに関する。
ビスカスカップリングは、四輪駆動の自動車に使用される動力伝達装置であり、一般的にはプロペラシャフトと終減速装置との間に取り付けられる。ビスカスカップリングは、特許文献1に記載されるように、軸部材と円筒部材が相対回転可能、且つ同軸に配置され、円筒部材と嵌合して回転する複数のアウタープレート(第1の摩擦板)と、軸部材と嵌合して回転する複数のインナープレート(第2の摩擦板)とが、一枚ずつ交互に配置され、内部にはシリコーンオイルが充填されている。
凍結路や泥濘地等の悪路において、自動車の主駆動輪である前輪が空転して走行不能な状態になると、前輪と一体に回転するアウタープレートと、後輪と一体に回転するインナープレートとの間に回転差が生じる。このような状態になるとビスカスカップリングの内部に充填しているシリコーンオイルにせん断力が働いて、アウタープレートからインナープレートに動力が伝達される作用を用いて、副駆動輪である後輪に動力が伝達されることにより走行可能となる。
アウタープレート、及び、インナープレートには、伝達されるトルクの特性を制御するために、回転軸方向より見て径方向に指向する溝が、回転軸方向に貫通して形成されている。溝はプレス成型機に掛けて加工されるが、溝を打ち抜いて加工する際に生じるバリが、溝と直交する摩擦面から突出してしまうと、プレート間に介在するシリコーンオイルがかき取られて、プレート同士が接触するハンプ状態となる。ハンプ状態に至ると、伝達トルクが急激に上昇してしまい、円滑な運転が阻害される。このような課題を解決するために、例えば特許文献2に記載される技術が開示されている。
また、同様にハンプ状態となることを防止することを目的に、特許文献3には貫通溝と摩擦面との境界部に面取り部を設ける技術が開示されている。
特許第5087019号公報 特許第3929539号公報 実開平5-83476号公報
ビスカスカップリングは、ハンプ状態に至ると伝達トルクが急激に上昇するため、これを抑制することが求められるが、ハンプ状態となることを抑制しようとすると、シリコーンオイルのせん断力によって生じる伝達トルクも低下させられることになる。その結果、凍結路や泥濘地等の悪路において走破性を得るのに十分な伝達トルクが得られなくなる虞がある。
本発明は以上の課題を解決するために考案されたものであり、その目的は、ハンプ状態となることを抑制しつつ、悪路の脱出を行うための十分なトルクを伝達することが可能なビスカスカップリングを提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、摩擦板の摩擦面と、溝との境界に当たる角部に形成された面取り部の傾斜面に、摩擦面側に指向する凸部を設けることにより、ハンプ状態となることを防止しながら、必要な伝達トルクが得られることを知見した。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
以下、本発明について説明する。
前記課題を解決するため、回転軸方向の一端に開口部を有する円筒形状のケースと、前記ケースと相対回転可能、かつ、前記ケースと同軸上に配置される軸部材と、前記ケースの開口部を封止するカバーと、前記軸部材を貫通させる孔を有し、前記ケースに内嵌されて前記ケースと一体に回転する複数の第1の摩擦板と、前記軸部材に外嵌されて前記軸部材と一体に回転し、前記回転軸方向で前記第1の摩擦板と1枚ずつ交互に配置される複数の第2の摩擦板と、を備え、前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板は、回転軸から遠ざかる方向に指向するとともに前記回転軸方向に貫通する複数の溝を有し、前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板の少なくとも一方は、前記回転軸から半径方向に延在する摩擦面と前記溝との境を面取りする面取り部、及び、面取り部から突き出た凸部を有し、前記面取り部及び前記凸部は、面取り部及び凸部が設けられている溝の回転方向の上流側及び下流側の少なくとも一方に備えられ、回転軸方向の前側及び後側の少なくとも一方に備えられる、ビスカスカップリングとするものである。
また、前記面取り部及び前記凸部は、前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板の、何れか一方に備えられるようにしても良い。
また、前記凸部が指向する摩擦面の裏面から前記凸部の先端までの高さが、前記凸部を有する摩擦板の厚さより小さくなるようにしても良い。
本発明によれば、ハンプ状態となることを防止しながら、四輪駆動車としての走破性が得られるビスカスカップリングを提供するものである。
第1実施形態のビスカスカップリング1を備える終減速装置50の全体を示す図である。 第1実施形態のビスカスカップリング1の全体を示す図である。 第1実施形態のアウタープレート4とインナープレート5の平面図である。 第1実施形態のアウタープレート4とインナープレート5の、図3におけるA-A断面とB-B断面を示す図である。 第1実施形態のアウタープレート4とインナープレート5の、図3におけるA-A断面とB-B断面を並べて配置した図である。 凸部4e、及び、凸部5dの有無別に示した伝達トルク特性のグラフである。 第2実施形態のビスカスカップリング100の全体を示す図である。 第2実施形態のアウタープレート4とインナープレート105の平面図である。 第2実施形態のアウタープレート4とインナープレート105の、図8におけるC-C断面とD-D断面を示す図である。 第3実施形態のビスカスカップリング200の全体を示す図である。 第3実施形態のアウタープレート204とインナープレート205の平面図である。 第3実施形態のアウタープレート204とインナープレート205の、図11におけるE-E断面とF-F断面を示す図である。
本発明にかかるビスカスカップリングの形態例である、ビスカスカップリング1、100、200について、図面を参照しながら説明する。各実施形態で共通する技術的要素には、共通の符号を付するとともに説明を省略する。なお、図示した形態は形態例であり、本発明は図示した形態に限定されない。
また、原動機、変速装置、前輪、後輪、及び、推進軸は図示していない。各図面において、「前」はビスカスカップリングの前方側、「後」はビスカスカップリングの後方側、「左」はビスカスカップリングの前方に向かって左側、「右」はビスカスカップリングの前方に向かって右側を意味する。
(第1実施形態)
図1乃至図4を用いて、本発明の第1実施形態であるビスカスカップリング1について説明する。本実施形態は、前輪駆動をベースにして、左右後輪の中央に配置された終減速装置50に装着されたビスカスカップリング1を備えた四輪駆動車の動力伝達装置を例として説明する。
(終減速装置50)
図1に示すように、ビスカスカップリング1は、車両の前後方向に指向する回転軸X上に配置され、エンジンで発生した動力が、ボルト(不図示)で接続される推進軸を介して伝達される。ビスカスカップリング1に伝達された動力は、インナーハブ3(インナーハブ)を介してドライブピニオンギヤ51に伝達される。ドライブピニオンギヤ51の後端に備えられたハイポイドギヤ51aからリングギヤ52に減速されて動力が伝達される。リングギヤ52と一体に回転する差動装置53は、車両がカーブを走行する場面において、左右の車輪の回転数差を吸収する機能を有する。差動装置53は、略球殻形状のデフケース54と、デフケース54の回転軸Yと直交する軸上で回転するピニオンギヤ55,55と、ピニオンギヤ55,55と噛合し、デフケース54と同軸に配置され、デフケース54と相対回転可能なサイドギヤ56,56を備える。差動装置53から出力される動力はサイドギヤ56,56と嵌合するドライブシャフト(不図示)を通じて左右の車輪に伝達される。
(ビスカスカップリング)
図2、及び、図3に示すように、ビスカスカップリング1は、ケース2、インナーハブ3、アウタープレート4(第1の摩擦板)、インナープレート5(第2の摩擦板)、カバー6等を備える。
ケース2は、円筒形状をなし、その内周面には孔スプライン2bが形成されている。インナーハブ3は、円筒形状の軸部材であり、ケース2と同軸上に配置され、ベアリング7,8により相対回転可能に支持されている。インナーハブ3の外周面には軸スプライン3aが形成されている。
アウタープレート4は、薄い鋼板製の摩擦板で、その外周面には軸スプライン4bが形成されている。また、回転軸X方向より見て、回転軸Xから遠ざかる方向に指向する複数の溝4cが、アウタープレート4を回転軸X方向に貫通するように形成されている。溝4cは、回転軸Xから放射状に指向しても良いし、放射状に指向する仮想線に対して傾斜する方向に指向しても良い。アウタープレート4は、中心部側に、インナーハブ3が挿通される貫通孔4aを備えている。
インナープレート5は、薄い鋼板製の摩擦板で、その内周面には孔スプライン5aが形成されている。また、回転軸X方向より見て、回転軸Xから遠ざかる方向に指向する複数の溝5bが、インナープレート5を回転軸X方向に貫通するように形成されている。溝5bは、回転軸Xから放射状に指向しても良いし、放射状に指向する仮想線に対して傾斜する方向に指向しても良い。
ケース2の孔スプライン2bにはアウタープレート4が嵌合され、アウタープレート4と回転軸X方向に一枚ずつ交互に配置されるインナープレート5の孔スプライン5aにはインナーハブ3が嵌合される。
ケース2の一端に形成される開口部2aはカバー6によって封止される。ケース2、インナーハブ3、及び、カバー6により画成される作動室1aの内部には、複数のアウタープレート4と、複数のインナープレート5が配置され、その他の空間にはシリコーンオイルSが一定の比率で充填される。
シリコーンオイルSは粘性流体であり、互いに隙間を有して配置されるアウタープレート4とインナープレート5との間に介在している。主駆動輪である前輪が空転しない通常の走行状態においては、前輪と後輪の回転数に差は生じないため、前輪と一体に回転するアウタープレート4と、後輪と一体に回転するインナープレート5との間に回転数の差は生じない。この状態ではビスカスカップリング1は動力を伝達しない。
車両が凍結路や泥濘地において主駆動輪である前輪が空転して脱出不能となるような状況となると、脱出を試みて動力を伝達するために回転する前輪と、停止状態にある後輪との間に回転数の差が生じる。この時に、前輪と一体に回転するアウタープレート4と、後輪と一体に回転するインナープレート5との間に回転数の差が生じる。その結果、シリコーンオイルSにせん断力が作用して、動力がアウタープレート4からインナープレート5へ伝達されて、副駆動輪である後輪に動力が伝達されて車両が凍結路や泥濘地から脱出することが可能となる。
アウタープレートとインナープレートの間に介在するシリコーンオイルが欠乏し、両プレート同士が接触して動力が伝達される状態をハンプ状態と呼んでいる。ハンプ状態となると、大きな動力が急激に伝達されるため、安定した走行性能が得られないことがある。このため、アウタープレートとインナープレートに形成された溝の、摩擦面との境界に当たる角部に対して面取り部を形成すると、ハンプ状態に至ることが抑制されることは公知である。しかしながら、シリコーンオイルのせん断力により生じる伝達トルクも減少される傾向にあった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、図4に示すように、摩擦板の摩擦面と、溝との境界に当たる角部に形成された面取り部に対して、面取り部の傾斜面上で、摩擦面側に指向する凸部を設けることにより、ハンプ状態となることを防止しながら、必要な伝達トルクが得られることを知見した。
図4に示すように、アウタープレート4に形成された溝4cと、第1の摩擦面4gとの境界に当たる角部4jに面取り部4dを形成し、この面取り部4dの傾斜面4iの上に第1の摩擦面4gに指向する凸部4eを形成した。第1の摩擦面4gの裏面となる第2の摩擦面4hには、面取り部と凸部は備えていない。
インナープレート5についても同様に、インナープレート5に形成された溝5bと、第1の摩擦面5fとの境界に当たる角部5iに面取り部5cを形成し、この面取り部5cの傾斜面5hの上に第1の摩擦面5fに指向する凸部5dを形成した。第1の摩擦面5fの裏面となる第2の摩擦面5gには、面取り部と凸部は備えていない。
アウタープレート4の凸部4eは、溝4cを成形する打ち抜き工程にて容易に成形可能である。本実施形態において凸部4eは、面取り部4dの傾斜面4iの上であり、溝4cに隣接する位置に形成したが、その位置は、面取り部4dの傾斜面4iの上にあれば良い。凸部4eの高さ、回転軸Xに対する径方向の位置により、得られる伝達トルクの特性に変化を与えることが可能となり、設計の自由度が高くなる。
同様に、インナープレート5の凸部5dは、溝5bを成形する打ち抜き工程にて容易に成形可能である。本実施形態において凸部5dは、面取り部5cの傾斜面5hの上であり、溝5bに隣接する位置に形成したが、その位置は、面取り部5cの傾斜面5hの上にあれば良く、凸部5dの高さ、回転軸Xに対する径方向の位置により、得られる伝達トルクの特性に変化を与えることが可能となり、設計の自由度が高くなる。
図5は、本発明の作動原理を説明する図である。図5は、インナープレート4と、インナープレート5とを、両方のプレートの回転中心を一致させて配置し、差動に伴ってアウタープレート4が順に回転移動していく過程での、溝4cと溝5bと摩擦面境界部におけるシリコーンオイルSの流動に伴う力の作用を模式的に表している。
(初期状態)
図5(a)は初期の状態を示している。図5(a)に示すように、前輪と後輪に回転数の差が無い状態においては、シリコーンオイルSにせん断力は働かない。すなわち、この状態においては、動力は伝達されない。この時、アウタープレート4の第1の摩擦面4gとインナープレート5の第2の摩擦面5gとの間の隙間であるG1と、アウタープレート4の第2の摩擦面4hとインナープレート5の第1の摩擦面5fとの間の隙間であるG2は等しい。
(差動状態1)
図5(b)は前輪と後輪の回転数に差が生じた最初の状態を示している。アウタープレート4が矢印の方向に回転している状態を示している。
(差動状態2)
図5(c)に示すように、さらにアウタープレート4が回転すると、面取り部4dに介在するシリコーンオイルSに押圧力F1が作用する。
(差動状態3)
図5(d)に示すように、押圧されたシリコーンオイルSの反力が発生する。ここでは、面取り部4dの反力が大きいが、面取り部4dに形成された凸部4eにシリコーンオイルSが衝突することにより、押圧力F1より大きい反力F2がアウタープレート4を押印するようにして生じる。
(差動状態4)
図5(e)に示すように、押圧されたシリコーンオイルSの反力F2により、アウタープレート4が回転軸J方向に移動させられる。
(差動状態5)
図5(f)に示すように、アウタープレート4が回転軸方向に移動したことにより、アウタープレート4の第1の摩擦面4gと、インナープレート5の第2の摩擦面5gとの間の隙間である隙間G1と、アウタープレート4の第2の摩擦面4hと、インナープレート5の第1の摩擦面5fとの間の隙間である隙間G2との関係がG1≠G2となる。ビスカスカップリング1は、アウタープレート4とインナープレート5との間の隙間が小さいほどシリコーンオイルSに生じるせん断力が増大する。このようにして一方に移動させられたアウタープレート4とインナープレート5との間で、より大きなせん断力が作用して、高い動力が伝達される。
なお、差動状態の説明は、アウタープレート4の面取り部4dと、凸部4eに対するシリコーンオイルSの流動の考えに沿って説明したが、インナープレート5に形成された面取り部5cと、凸部5dについても同様の考え方で作用するため、その説明は省略する。
そして、アウタープレート4に形成した凸部4eと、インナープレート5に形成した凸部5dとが、回転軸Xの前後方向で同一の方向に指向するように、アウタープレート4とインナープレート5とを回転軸Xの前後方向に交互に重ねて配置することにより、差動状態となった場合において伝達トルクが高まり、十分な走行性能が得られる。図6は、本発明を実際に適用した試作品における性能試験結果を示す図である。図6に示すように、急激な伝達トルクの上昇を伴うハンプ状態に至ることがなく、伝達トルクが適度に増大していることが確認された。
(第2実施形態)
図7乃至図9を用いて、本発明の第2実施形態であるビスカスカップリング100について説明する。
図7乃至図9において、本発明の第1実施形態と同様の構成については図2乃至図4と同様の番号を付し、その説明を適宜省略する。
ビスカスカップリング100は、第1実施形態のビスカスカップリング1に対して、アウタープレート4とインナープレート5の何れか一方のみが凸部を備えることが異なる。
ビスカスカップリング100は、図9(a)に示すように、面取り部4dの傾斜面4iの上に凸部4eを備えるアウタープレート4と、面取り部5cの傾斜面5hの上に凸部を備えないインナープレート105との組み合わせとしても良く、図9(b)に示すように、面取り部4dの傾斜面4iの上に凸部を備えないアウタープレート104と、面取り部5cの傾斜面5hの上に凸部5dを備えるインナープレート5との組み合わせとしても良い。
第2実施形態のビスカスカップリング100とすることにより、得られる伝達トルクの特性に変化を与えることが可能となり、設計の自由度がさらに高まる。
(第3実施形態)
図10乃至図12を用いて、本発明の第3実施形態であるビスカスカップリング200について説明する。
図10乃至図12において、本発明の第1実施形態と同様の構成については図2乃至図4と同様の番号を付し、その説明を適宜省略する。
ビスカスカップリング200は、第1実施形態のビスカスカップリング1に対して、アウタープレート204とインナープレート205において、面取り部の傾斜面の上に形成した凸部の高さを規制したことが異なる。
第3実施形態のビスカスカップリング200は、図12(a)に示すように、アウタープレート204において、面取り部4dが形成され、面取り部4dの傾斜面4iの上に形成される凸部204eの指向する摩擦面を第1の摩擦面204gとし、この第1の摩擦面の裏面を第2の摩擦面204hとし、第2の摩擦面204hから凸部204eの先端204fまでの高さをH1、アウタープレート204の厚さをW1とすると、H1<W1とするようにしたものである。すなわち、凸部204eの先端204fは、第1の摩擦面から突出することはない。その結果、アウタープレート204とインナープレート205との間に介在するシリコーンオイルSをかき取ることがなく、ハンプ状態に至ることが抑制できる。
図12(b)に示すように、インナープレート205においても同様に、面取り部5cが形成され、面取り部5cの傾斜面5hの上に形成される凸部205dの指向する摩擦面を第1の摩擦面205fとし、この第1の摩擦面の裏面を第2の摩擦面205gとし、第2の摩擦面205gから凸部205dの先端205eまでの高さをH2、アウタープレート204の厚さをW2とすると、H2<W2とするようにしたものである。すなわち、凸部205dの先端205eは、第1の摩擦面205fから突出することはない。その結果、アウタープレート204とインナープレート205との間に介在するシリコーンオイルSをかき取ることがなく、ハンプ状態に至ることが抑制可能となる。
X 回転軸
H1,H2 凸部高さ
W1,W2 摩擦板厚さ
1,100,200 ビスカスカップリング
2 ケース
2a 開口部
3 軸部材(インナーハブ)
4,104,204 第1の摩擦板(アウタープレート)
4a 孔
4c 溝
4d 面取り部
4e,204e 凸部
4g、204g 第1の摩擦面(摩擦面)
4h、204h 第2の摩擦面(摩擦面)
5,105,205 第2の摩擦板(インナープレート)
5b 溝
5c 面取り部
5d,205d 凸部
5f,205f 第1の摩擦面(摩擦面)
5g,205g 第2の摩擦面(摩擦面)
6 カバー
204f 凸部先端
205e 凸部先端

Claims (3)

  1. 回転軸方向の一端に開口部を有する円筒形状のケースと、
    前記ケースと相対回転可能、かつ、前記ケースと同軸上に配置される軸部材と、
    前記ケースの前記開口部を封止するカバーと、
    前記軸部材を貫通させる孔を有し、前記ケースに内嵌されて前記ケースと一体に回転する複数の第1の摩擦板と、
    前記軸部材に外嵌されて前記軸部材と一体に回転し、前記回転軸方向で前記第1の摩擦板と1枚ずつ交互に配置される複数の第2の摩擦板と、を備え、
    前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板は、前記回転軸から遠ざかる方向に指向するとともに前記回転軸方向に貫通する複数の溝を有し、
    前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板の少なくとも一方は、前記回転軸から半径方向に延在する摩擦面と前記溝との境を面取りする面取り部、及び、前記面取り部から突き出た凸部を有し、
    前記面取り部及び前記凸部は、前記面取り部及び前記凸部が設けられている前記溝の回転方向の上流側及び下流側の少なくとも一方に備えられ、前記回転軸方向の前側及び後側の少なくとも一方に備えられる、ビスカスカップリング。
  2. 前記面取り部及び前記凸部は、前記第1の摩擦板及び前記第2の摩擦板の、何れか一方に備えられる、請求項1に記載のビスカスカップリング。
  3. 前記凸部が指向する摩擦面の裏面から前記凸部の先端までの高さが、前記凸部を有する摩擦板の厚さより小さい、請求項1又は2に記載のビスカスカップリング。

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