JP2022078407A - 照明装置及び表示装置 - Google Patents

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岳志 増田
Takashi Masuda
寿史 渡辺
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Abstract

【課題】波長変換部材を備えた照明装置等における輝度低下を抑制する。【解決手段】発光面21Aから所定の波長領域に含まれる一次光を出射する光源21と、前記一次光の一部を前記波長領域とは異なる他の波長領域に含まれる二次光に変換する機能を有する波長変換部材41と、を備え、波長変換部材41が発光面21Aを覆うように配された照明装置20において、波長変換部材41に、一次光が出射される一次光出射方向D1に貫通する複数の貫通孔41Hを形成する。【選択図】図5A

Description

本技術は、照明装置及び表示装置に関する。
照明装置の一例として、一次光を出射する光源と、一次光の一部を波長変換して二次光を出射させる波長変換部材と、を備えた照明装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、青色発光ダイオード(光源の一例)と、この青色発光ダイオードからの青色光(一次光の一例)の一部を波長変換して白色光を得る蛍光体シート(波長変換部材の一例)と、を備えた直下型の照明装置が開示されている。この照明装置は、表示装置の画像表示領域を複数のエリア(セグメントと称されることもある)に分割してエリアごとに光を制御するローカルディミング駆動が可能であり、蛍光体シートの光出射側の面及び/又は光入射側の面に対向して拡散板を設けることで、ディミング駆動を行った際の視野角や入射角による色度変動を抑制している。
一次光が特定の方向に沿って出射された場合であっても、波長変換部材中の蛍光体等で吸収され波長変換されて放出される二次光は、一次光出射方向と交差する方向にも放出される。特許文献1に記載された照明装置のように、一次光を出射する光源と波長変換部材とを組み合わせた構成の照明装置では、波長変換部材中を伝播する光の多くが一次光出射方向と交差する方向に向かう。よって、一次光出射方向に沿って波長変換部材を通過する光の量、すなわち光源の反対側に出射される光の量が減少して、表示パネル等を照射する光照射面の輝度が低下してしまう。
特開第2009-283438号公報
本技術は上記事情を考慮して完成されたものであって、一次光を出射する光源と波長変換部材とを組み合わせた構成の照明装置における輝度低下を抑制することを目的とする。
(1)本明細書が開示する技術の一実施形態は、発光面から所定の波長領域に含まれる一次光を出射する光源と、前記一次光の一部を前記波長領域とは異なる他の波長領域に含まれる二次光に変換する機能を有する波長変換部材と、を有し、前記波長変換部材は、前記発光面を覆うように配され、前記波長変換部材には、前記一次光が出射される一次光出射方向に貫通する複数の貫通孔が形成されている、照明装置である。
(2)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)の構成に加え、前記複数の貫通孔は、それぞれ、前記一次光出射方向から視た開口面積が、1.5mm以下となるように形成されている、照明装置である。
(3)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)又は(2)の構成に加え、前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、均一に分布するように形成されている、照明装置である。
(4)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(3)の何れかの構成に加え、前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、平面斜方格子、長方格子、面心長方格子、正方格子、もしくは六方格子パターンをなす位置に形成されている、照明装置である。
(5)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(3)の何れかの構成に加え、前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、相対的な配置に法則性がないランダムパターンをなす位置に形成されている、照明装置である。
(6)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(5)の何れかの構成に加え、前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、開口面積の合計が前記波長変換部材全体の面積の3%以上5%以下となるように形成されている、照明装置である。
(7)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(6)の構成に加え、前記複数の貫通孔は、それぞれ、前記一次光出射方向から視て、前記発光面とは重畳されない位置に形成されている、照明装置である。
(8)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(7)の何れかの構成に加え、前記光源は、前記一次光出射方向から視て、互いに重畳されないように配置された複数の光源を含み、前記複数の光源のうち一部の光源の発光輝度を、他の光源とは独立して制御可能とされている、照明装置である。
(9)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(8)の何れかの構成に加え、前記発光面の面積は、前記一次光出射方向から視て、5.0mm以下である、照明装置である。
(10)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(9)の何れかの構成に加え、前記波長変換部材の前記光源とは反対側の面に積層され、光を拡散させる光拡散部材をさらに含む、照明装置である。
(11)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(10)の何れかの構成に加え、前記波長変換部材は、前記光源側に配された第1波長変換部材と、前記光源とは反対側に配された第2波長変換部材と、を含み、前記第2波長変換部材に形成された第2貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、前記第1波長変換部材に形成された第1貫通孔と重畳されない位置に形成されている、照明装置である。
(12)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(1)から(11)の何れかの構成に加え、前記波長変換部材における前記光源と反対側の面には、前記一次光出射方向から視た面積が前記貫通孔の面積よりも小さい凸部が形成されている、照明装置である。
(13)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、画像を表示する画像表示面を備えた表示パネルと、上記(1)から(12)の何れかに記載の照明装置と、を含む、表示装置である。
(14)また、本明細書が開示する技術のある実施形態は、上記(13)の構成に加え、前記光源は、前記画像表示面の直下に配されている、表示装置である。
本技術によれば、波長変換部材内を伝播する光が取り出され易くなることで、輝度低下が抑制された照明装置及び表示装置が得られる。
実施形態1に係る液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図 バックライト装置の断面構成の概略を示す模式図 蛍光体シートの平面構成の概略を示す模式図 従来の直下型バックライト装置における光の進行イメージを示す模式図 従来の直下型バックライト装置を部分点灯させた際の二次光出射面からの光の出射イメージを示す模式図 実施形態1に係るバックライト装置における光の進行イメージを示す模式図 実施形態1に係るバックライト装置を部分点灯させた際の二次光出射面からの光の出射イメージを示す模式図 貫通孔の直径が二次光出射面の均一性に与える影響についての観察結果 実施形態1の変形例に係るバックライト装置の断面構成の概略を示す模式図 実施形態1に係る蛍光体シートの平面構成の概略を示す模式図 実施形態2に係る蛍光体シートの平面構成の概略を示す模式図 実施形態3に係るバックライト装置における光の進行イメージを示す模式図 蛍光体シートの平面構成の概略を示す模式図、 実施形態4に係るバックライト装置における光の進行イメージを示す模式図 蛍光体シートの平面構成の概略を示す模式図
<実施形態1>
実施形態1を、図1から図6によって説明する。本実施形態では、液晶パネル(表示パネルの一例)10に付設されて液晶表示装置(表示装置の一例)1を構成する、バックライト装置(照明装置の一例)20について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸、及びZ軸を示しており、各軸方向がそれぞれ同一方向となるように描いている。以下の説明では、図1における紙面手前上側を前側(Z方向を前方向)とし、複数の同一部材については、一の部材に符号を付し、他の部材については符号を省略することがある。また、各図面は、説明の便宜を優先して作成したものであり、各図面において表されている部材や構造のサイズや相対的な配置は、必ずしも正確ではない。
本実施形態に係る液晶表示装置1は、例えばノートパソコン(タブレット型ノートパソコン等を含む)やテレビ受像機のように、中型から大型(超大型)に分類される大きさで、高精細化・高画質化が求められている表示装置に適している。しかし、このようなものに限定されることはなく、例えば画面サイズが数インチ~十数インチ程度で小型又は中小型に分類される大きさの表示装置にも、本技術は適用可能である。なお、近年、液晶表示装置1の高コントラスト化及び低消費電力化を図る技術として、ローカルディミング駆動(以下、ディミング駆動と称する)が注目されている。ディミング駆動とは、バックライト装置の輝度レベルを局所的に調節することで、例えばHDR(High Dynamic Range)による高画質化を可能とするものである。限定されるものではないが、本技術は、バックライト装置20の輝度レベルを局所的に調節するディミング駆動が行われるような構成の液晶表示装置1に、特に好ましく適用できる。
図1に示すように、液晶表示装置1は、画像を表示する表示パネルである液晶パネル10と、液晶パネル10の背面側に付設されて表示のための光を供給するバックライト装置20と、を備え、これらが枠状のベゼル30等によって一体的に保持された構造である。なお、液晶表示装置1において、液晶パネル10の前側の板面が、画像を表示する画像表示面10Aとされる。バックライト装置20は、その前側の面から、前方の液晶パネル10に向けて光を照射する。なお、以下では、液晶パネル10に向けて光を照射するバックライト装置20の前面を、光照射面20Aとする。
液晶パネル10には、特に限定されることなく既知の構成のものを用いることができる。液晶パネル10についての詳しい図示及び説明は省略するが、例えば、長方形状のアレイ基板(アクティブマトリクス基板)及びCF基板(対向基板)からなる一対のガラス基板が、所定のギャップを隔てた状態で貼り合わされると共に、両基板間に液晶が封入された構成とすることができる。アレイ基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、CF基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや、対向電極、さらには配向膜等が設けられる。なお、両ガラス基板の外側には、それぞれ偏光板が配される。
ベゼル30は、液晶パネル10とバックライト装置20を固定し、画像表示面10A周縁部からの光漏れを抑制する機能を有する。ベゼル30には、例えばステンレス鋼やアルミからなるものを用いることができる。ベゼル30に、液晶パネル10とバックライト装置20とを貼り合わせるための両面テープが貼付されていてもよい。このような両面テープは、画像表示面10A周縁部からの光漏れを抑制し、光の利用効率を高める観点から、液晶パネル10に貼付される面が黒色、バックライト装置20に貼付される面が白色であることが好ましい。その他、必要に応じて各場所に両面テープを貼付し、液晶パネル10及び照明装置20を構成する各部材同士を固定してもよい。
バックライト装置20は、図1及び図2に示されているように、複数のLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード。光源の一例)21と、光源基板であるLED基板22と、複数のシート状もしくは板状の部材からなる光学部材40と、フレーム23と、を備える。光学部材40は、蛍光体シート(波長変換部材の一例)41を少なくとも備えている。光学部材40は、平面視で液晶パネル10に倣った長方形状をなし、フレーム23の開口を覆うと共に液晶パネル10の下面に重なるように配設される。LED21は、光学部材40の背面側に対向配置されたLED基板22の板面上の全域に亘って、点在している。すなわち、本実施形態に係るバックライト装置20は、液晶表示装置1における液晶パネル10の画像表示面10Aの直下にLED21が配され、その発光面21Aが対向状をなす、いわゆる直下型とされる。
バックライト装置20の各構成部品について説明する。LED21は、所定の波長領域に含まれる一次光を出射する光源であって、LED基板22の板面上に、その光軸が液晶パネル10の画像表示面10Aの法線方向(光学部材40の板面の法線方向、Z方向)と一致するように、表面実装されている。なお、ここでいう「光軸」は、LED21における発光光のうち、発光強度が最も高い(ピークとなる)光の進行方向と一致する軸である。本実施形態では、図2に示すように、発光面21AがLED基板22とは反対側を向いた頂面発光型(トップビュー型)のLED21を用いている。すなわち、本実施形態に係るバックライト装置20では、前方向(Z方向)が、一次光出射方向D1(図2及び図5A参照)とされる。
LED21としては、発光源であるチップ状のLED素子の単体を含み、発光面21Aの面積が5.0mm以下の小型のLEDを用いる。LED21として、CSP(Chip Scale Package)、或いは、フリップチップタイプやパッケージタイプのミニLED等を用いてもよい。なお、いわゆるミニLEDは、一般に、一辺が0.1mm~0.3mm程度の立方体形状をなすものをいい、本技術は、これらのミニLEDを光源とする照明装置に特に好ましく適用できるが、光源がこのようなサイズに限定されることはない。例えば、外形が一辺数mm以上の立方体状をなす通常のLEDチップ等を用いた照明装置にも、本技術は適用可能である。LED21には、局所的な輝度の調整を容易にする観点から、発光面21Aの面積が5.0mm以下の小型のLEDを使用することが好ましく、発光面積が4.0mm以下のものを用いることがより好ましい。これらの小型のLEDでは、LEDチップに対して個別に蛍光体を設けることが困難であるため、これと蛍光体シート等の波長変換部材とを組み合わせて用いることが一般的となっている。本技術は、小型のLEDを使用して高精細なディミング駆動を行う構成のバックライト装置20に、特に好ましく適用できる。本実施形態では、一辺が2.0mmの立方体形状をなし、発光面21Aが一辺2.0mmの正方形状をなすLED21を用いた場合について例示する。
LED21が出射する一次光は、限定されるものではないが、約420nm~約500nmの波長領域に含まれる青色光であることが好ましい。本実施形態では、青色LED素子(青色発光素子)と、青色LED素子を封止する透明な封止材と、青色LED素子及び封止材を収容する略箱型のケース部とを備えたLED21について例示する。青色LED素子は、例えば、InGaN等からなる半導体であり、順方向に電圧が印加されることで、青色光を一次光として出射する。
LED基板22としては、長方形板状をなし、例えばアルミ系材料等の金属からなる基材の表面に、絶縁層を介して銅箔などの金属膜からなる配線パターンが形成されたものを用いることができる。LED基板22の基材として、ガラスエポキシやセラミック等の絶縁材料からなるものを用いてもよい。LED基板22のうち、前側(光学部材40側、一次光出射方向側)の板面には、上記したLED21が多数個表面実装されており、この板面が実装面とされる。実装面には、光の利用効率を高める観点から、高反射層が配されていることが好ましい。高反射層は、高反射塗装等を施すことによって形成してもよく、ESR(Enhanced Specular Reflector)等のポリエステル系や、PET系の白色樹脂からなる反射シートを配置してもよい。
本実施形態においてLED21は、LED基板22の実装面の面内において複数個ずつ行列状(マトリクス状、碁盤目状)に並列して配設されている。これらのLED21は、実装面内に配索形成された配線パターンによって、相互が電気的に接続される。LED21の配列ピッチは略一定であり、ほぼ等間隔に配列されている。本実施形態に係るバックライト装置20はディミング駆動を行うものであり、後記するディミングエリアDA内に少なくとも1個のLED21が配設されている必要があるため、LED21の配列ピッチの最大値は、ディミングエリアDAのピッチと同等とされる。一方、最小値は、発光面21Aの一辺の長さ+0.1mm程度とされ、例えば発光面21Aが長方形状をなす場合には、LED21の配列ピッチは、最小で短辺の長さ+0.1mm程度とされる。複数のLED21を配列して実装する際に、これらの間隔を0.1mmよりも小さくして実装することが困難であるためである。本実施形態では、LED21の配列ピッチを、ディミングエリアDAのピッチと同等とした場合について例示している。このように配列された複数のLED21の全てに対して、フレーム23の開口を覆う光学部材40が対向状に配される。なお、LED21は、LED基板22ではなく、FPC(Flexible Printed Circuit)上に実装された構成とすることもできる。
LED基板22には、ケーブル等が接続されるコネクタ部が設けられており、このケーブル等を介して外部電源に接続され、駆動電力が供給されるようになっている。LED21の配設数やLED基板22に形成される配線パターンは、限定されるものではないが、本実施形態では、ディミング駆動が可能な配線パターンとする。すなわち、LED基板22を、少なくとも1個以上の光源を有する複数のディミングエリア(ディミングセグメントと称されることもある)DAに分割し、各ディミングエリアDAに配されたLED21に、LED駆動基板(光源駆動基板)等から特定の電流を制御して印加できるように構成する。これにより、光照射面20Aの輝度レベルを、ディミングエリアDAごとに局所的に調節する、いわゆるディミング駆動が可能となる。本実施形態では、図3に示すように、それぞれ1個のLED21を含む正方形状のディミングエリアDAが、複数個ずつ隙間なく行列状に並んで設けられ、各LED21の点灯状態を独立して制御可能とされる。なお、ディミングエリアDAのピッチ(隣接するディミングエリアDAの中心間の距離であり、本実施形態のように矩形状のディミングエリアDAが隙間なく並ぶように設定した場合は、各ディミングエリアDAの一辺の長さに相当する。本実施形態では、ディミングエリアDAを略正方形状とし、X軸方向のピッチとY軸方向のピッチをほぼ等しく設定している)は、液晶パネル10の画面サイズと要求精度を考慮して決定される。例えば、15.6型の液晶パネル10で、分割数が64×32=2,048の場合、ピッチは、長辺方向(X軸方向)が約5.4mm、短辺方向(Y軸方向)が約6.0mmとなる。
図1に示すフレーム23には、例えば極力反射率が高い樹脂の射出成形物、例えば白色のポリカーボネート樹脂成形物等を用いることが好ましい。図1に示されているように、本実施形態に係るフレーム23は、LED基板22及び光学部材40の外周縁部に沿う枠状をなしている。フレーム23の内側に、光学部材40の外周縁部が保持され、フレーム23の背面側に、LED基板22の外周縁部が固定される。これにより、光学部材40と、LED基板22上に実装されたLED21の発光面21Aとが、所定の相対配置で維持されると共に、光漏れが抑制される。
光学部材40は、図2等に示されているように、LED基板22上に発光面21Aが前側を向くように実装されたLED21の前側、すなわち一次光出射方向D1側において、液晶パネル10とLED21等との間に介在するように配されて、LED21から出射された光に所定の光学作用を付与する。光学部材40は、複数のシート状もしくは板状の部材を含むものであり、種々のシートを組み合わせて用いることができる。本実施形態では、光学部材40が、蛍光体シート41に加え、拡散シート(光拡散部材の一例)42と、下レンズシート43及び上レンズシート44と、を備える場合について例示する。このうち、拡散シート42及びレンズシート43,44は任意の構成であって、光学部材40がこれらを備えているものに限定されることはなく、これらに替えて、或いはこれらに加えて、BEF(Brightness Enhancement Film)(登録商標)シリーズやDBEF(Dual Brightness Enhancement Film)(登録商標)シリーズ等の輝度向上シートや、プリズムシート、ターニングレンズ、偏光反射シート等、その他の各種光学シートを備えていてもよい。なお、プリズムシートとは、輝度向上シートやターニングレンズを除く、プリズムもしくはレンズ形状を持った光学シートのことを指す。例えば、輝度向上シートは、1枚のみで用いてもよく、2枚をプリズム方向が直交するように重ねてもよく、2枚をプリズム方向が直交するようにセットしたものをバックライト装置内に2セットを配置してもよい。レンズシートや輝度向上シートを複数枚用いる場合は、間に拡散シート等の別の光学シートを挟んで配置してもよい。本実施形態において光学部材40を構成する各部材は、図2等に示されているように、背面側から前側に向かって、すなわちLED21側から液晶パネル10側に向かって(一次光出射方向D1に沿って)、蛍光体シート41、拡散シート42、下レンズシート43、上レンズシート44の順に積層配置されている。
光学部材40の前側(液晶パネル10側)に配されるレンズシート43,44は、後述する拡散シート42を経由した光の進行方向を調節し、集光作用を付与する。レンズシート43,44としては、例えば一方向に沿って延在する単位レンズを、その延在方向と直交する方向に沿って多数並べて配置した構成のものであって、ポリエステル樹脂からなるシートに、アクリル樹脂でレンズの溝を形成したもの等を用いることができる。本実施形態1では、レンズシートとして、下レンズシート43と上レンズシート44の2枚を組み合わせた構成を例示しているが、1枚のみを使用する構成としてもよい。なお、本実施形態では、上レンズシート44の前側の板面が、バックライト装置20の光照射面20Aとされ(図1及び図2参照)、この光照射面20Aから液晶パネル10に向けて光が照射される。
下レンズシート43の背面側に積層される拡散シート42は、光を透過させる透光シートの一種であり、その背面側(蛍光体シート41側、LED21側)から入射した光を内部で拡散させつつ前側(液晶パネル10側)に出射させるものであって、光源からの光量を均一化して出射する機能を有する。拡散シート42には、例えば所定の厚みを有する略透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散させた構成のものを用いることができる。樹脂製の透明基材は、特に限定されるものではないが、例えば(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等からなるものを用いることができ、中でも、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の、透明性及び耐衝撃性に優れた樹脂シートを好ましく用いることができる。拡散シート42としては、例えば住友化学製のスミペックスオパール板(登録商標)を用いることができる。なお、本実施形態では、厚みが30mm程度の比較的薄い拡散シート42を用いるが、替わりに、比較的厚い板状の樹脂板を基材とする拡散板を使用してもよい。
光学部材40のうち最も背面側(LED21側)において、LED21に隣接するように配される蛍光体シート41は、LED21からの青色光の一部を、厚み方向すなわち一次光出射方向D1にそのまま通過させると共に、青色光の他の一部を吸収して黄色光や緑色光(二次光の一例)に変換し、出射させる機能を有する。なお、以下では、蛍光体シート41のうち、背面側(LED21側)に配されてLED21からの一次光が入射される面を一次光入射面41A、前側(液晶パネル10側)に配されて波長変換された二次光等が出射される面を二次光出射面41Bと称する(図5A参照)。蛍光体シート41の材質等は、特に限定されるものではないが、例えば波長変換層と、その波長変換層を挟む一対の支持層と、各支持層の外側に積層され、波長変換層及び一対の支持層を挟む一対のバリア層とを備える構成のものを用いることができる。
蛍光体シート41の波長変換層は、例えばバインダ樹脂としてのアクリル系樹脂と、そのアクリル系樹脂中に分散した状態で配合される量子ドット蛍光体(波長変換材、蛍光体の一例)とを含有する。アクリル系樹脂は、透明で光透過性を有すると共に、後述する支持層に対する接着性を備えている。
本実施形態の場合、波長変換層中には、量子ドット蛍光体として、LED21からの青色光(一次光、励起光)を吸収して励起し、約500nm~約570nmの波長領域内の緑色光(二次光の一例)を放出する緑色量子ドット蛍光体と、LED21からの青色光を吸収して励起し、約600nm~約780nmの波長領域内の赤色光(二次光の他の一例)を放出する赤色量子ドット蛍光体と、が配合される。量子ドット蛍光体に用いられる材料としては、2価の陽イオンになり得るZn、Cd、Pb等と、2価の陰イオンになり得るO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(例えば、セレン化カドミウム(CdCe)、硫化亜鉛(ZnS)等)、3価の陽イオンとなり得るGa、In等と3価の陰イオンとなり得るP、As、Sb等とを組み合わせた材料(例えば、リン化インジウム(InP)、ヒ化ガリウム(GaAs)等)、さらにはカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)等が挙げられる。本実施形態において、量子ドット蛍光体(緑色量子ドット蛍光体、及び赤色量子ドット蛍光体)は、これによって波長変換(色変換)された二次光を混合すると白色光となるように、各色変換成分の割合が調整されており、波長変換層を構成するアクリル系樹脂中に、略均一となるように分散配合される。なお、蛍光体シートの蛍光体は、所定の波長領域に含まれる一次光を、異なる波長領域に含まれる二次光に波長変換できる蛍光体であればよく、量子ドットに限定されない。また、波長変換層中には、散乱材等の他の成分が含まれてもよい。
蛍光体シート41の支持層は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂からなるシート状(フィルム状)の部材とされる。量子ドット蛍光体は、優れた量子効率を有する蛍光体であり、ナノサイズ(例えば、直径2nm~10nm程度)の半導体結晶中に、電子・正孔や励起子を三次元空間全方位で閉じ込めることで、離散的エネルギー準位を有し、そのドットのサイズを変えることで発光光のピーク波長(発光色)等を自由に選択することができる。
蛍光体シート41のバリア層は、アルミナや酸化ケイ素等の金属酸化物膜からなり、波長変換層中の量子ドット蛍光体が湿気(水分)や酸素等と接触しないように保護する機能を備えている。バリア層は、支持層上に、例えば真空蒸着法を用いて形成される。
さて、本実施形態に係る蛍光体シート41には、図2及び図3等に示すように、一次光出射方向D1に沿って貫通する複数の貫通孔41Hが形成されている。貫通孔41Hの形成方法は、特に限定されるものではなく、任意の方法で形成できる。例えば、無孔の蛍光体シート41を成形した後に、該当部分を打ち抜き加工やフォトプロセスによって除去してもよく、スクリーン型等を利用して、最初から貫通孔41Hを含む蛍光体シート41を成形してもよい。
貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視た開口が、円形、楕円形、雲形等の曲線で区画されるもの、三角形や四角形等の多角形のように直線で区画されるもの、或いは、これらの組合せなど、任意の平面形状をなすように形成することができる。本実施形態では、図3に示すように、開口が円形をなすように形成された貫通孔41Hを例示する。貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視た開口面積が十分に小さくなるようなサイズで形成する。本実施形態のようにディミング駆動を行うバックライト装置20では、各ディミングエリアDA内に複数の貫通孔41Hが配置されるように形成することが好ましい。貫通孔41Hのサイズやレイアウトの詳細については、後記する。
以上のような構成のバックライト装置20における光の進行イメージについて、図4Aから図5Bを参照しつつ説明する。まずは、比較のため、貫通孔を有しない蛍光体シート941を備えた従来型のバックライト装置920における光の進行イメージについて、図4A及び図4Bを参照しつつ説明する。なお、バックライト装置920と、本実施形態に係るバックライト装置20とは、蛍光体シート41,941に貫通孔41Hが形成されているか否かのみにおいて相違し、その他の構成は同様とする。また、図4A及び図5Aでは、説明の便宜のため、LED基板22上に実装されたLED21と、蛍光体シート41,941のみを表しており、蛍光体シート41,941の二次光出射面41B,941Bに積層される拡散シート42等、他の構成部材については図示を省略している。
従来型のバックライト装置920では、図4Aに示すように、LED21の発光面21Aから一次光出射方向D1(前方向、Z軸方向)に出射された一次光は、蛍光体シート941内に背面側の一次光入射面941Aから入射する。蛍光体シート941内において、一次光を吸収した蛍光体が励起されて放出される二次光の多くは、図4Aにおいて太い矢線で示すように、一次光出射方向D1と交差する方向に伝播する。一次光出射方向D1と交差する方向に伝播する光のうち、臨界角よりも大きな角度をなして二次光出射面941Bに到達した光は、この界面において全反射されるため、二次光出射面941Bから出射されず、蛍光体シート941内を一次光出射方向D1と交差する方向にさらに伝播していく。このように、蛍光体シート941から取り出されずに伝播する光が存在するため、バックライト装置920では、二次光出射面941B側に出射される光の割合、すなわち光の利用効率が低くなり、光照射面20Aの輝度が低下してしまう。
そこで、兼ねてより、蛍光体シート941の内部に散乱材を分散させたり、蛍光体シート941の表面を粗面化したりすることで伝播光の取り出し効率を向上させ、輝度の低下を抑制する工夫が行われてきた。このような工夫を施すことにより、全てのディミングエリアDAを点灯させる全面点灯時の輝度低下を抑制できる。しかし、蛍光体シート941にこれらの工夫を施しても、伝播光が一次光を出射したLED21の光軸近傍で取り出される訳ではなく、図4Aに表されているように、ある程度の距離まで伝播しながら徐々に取り出されることとなる。このため、一部のディミングエリアDAのみを点灯させる部分点灯時には、コントラストが低下してしまうという課題があった。コントラストの低下は、図4Aに示すように、点灯エリアDAON内のLED21から出射された光が蛍光体シート941内を伝播し、非点灯エリアDAOFFからも二次光出射面941B側に出射されることで、図4Bに示すように、非点灯エリアDAOFFが発光し黒輝度が上昇して、点灯エリアDAONと非点灯エリアDAOFFとの輝度の差、すなわちコントラストが低下してしまうことによる。なお、蛍光体シート941に上記のような伝播光を取り出す工夫が施されていない場合であっても、伝播光が全て一次光入射面941Aや二次光出射面941Bの界面で全反射されるというのは理想モデル上のことであり、実際には、蛍光体シート941の内部や表面の細かい凹凸や異物等によって、伝播光は少しずつ取り出される。換言すれば、点灯エリアDAON内のLED21から出射された一次光に基づく光の多くが、一次光出射方向D1と交差する方向に蛍光体シート941内を伝播した後、その一部が当該LED21の光軸から離れた位置で取り出される。この結果、やはり非点灯エリアDAOFFが発光してしまう(但し、この場合の非点灯エリアDAOFFにおける発光強度は、伝播光を取り出す工夫が施されている場合よりも低くなる)。
他方、本実施形態に係るバックライト装置20では、図5Aに示すように、蛍光体シート41内を一次光出射方向D1と交差する方向に伝播する光の大部分が、貫通孔41Hに到達した時点で取り出され、貫通孔41H内を通過して二次光出射面41B側に出射される。この結果、バックライト装置20では、従来型のバックライト装置920と比較して、二次光出射面41B側に出射される光の割合すなわち光の利用効率が高くなり、光照射面20Aの輝度低下が抑制される。なお、貫通孔41H内を通過してLED基板22側に出射される光もあるが、このような光はLED基板22の実装面上に配された高反射層によって蛍光体シート41に向けて再反射させることで、利用できる。
本実施形態に係るバックライト装置20は、特にディミング駆動を行う際に、従来型のバックライト装置920と比べ格段に優れた作用効果を発揮する。図5Aに示すように、本実施形態に係る蛍光体シート41は、一次光を出射したLED21の光軸からの距離が大きくなる前、すなわち当該LED21を含むディミングエリアDAから他のディミングエリアDA等まで伝播する前に、多くの光が貫通孔41Hにおいて蛍光体シート41から取り出されるように設計する。このため、図5Bに示すように、部分点灯時には、点灯エリアDAON内のLED21から出射された一次光に基づく光の多くが、この点灯エリアDAON内で取り出され、二次光出射面41B側に出射される。よって、部分点灯時の光の利用効率が向上し、各点灯エリアDAONの輝度を高めることができる。本技術によれば、各ディミングエリアDAを小さくして高精細なディミング駆動を行った場合でも、各点灯エリアDAONの輝度を高く維持することが可能である。さらに、点灯エリアDAONから非点灯エリアDAOFFまで伝播する光が減少するため、非点灯エリアDAOFFにおける発光が抑制される。この結果、従来型のバックライト装置920と比較して、点灯エリアDAONと非点灯エリアDAOFFとの輝度の差、すなわちコントラストが大幅に向上する。
上記のようにして、蛍光体シート41の二次光出射面41Bから出射された光は、蛍光体シート41に積層された拡散シート42を透過する際に拡散され、各ディミングエリアDA内における色ムラや輝度ムラが軽減される。さらに、レンズシート43,44を通過して輝度が向上された後、光照射面20Aから液晶パネル10に向けて照射される。よって、二次光出射面41Bの輝度やコントラストを、二次光出射面941Bよりも高めることで、従来型のバックライト装置920と比べ、バックライト装置20における輝度の低下を抑制し、コントラストを向上させることができる。この結果、従来の表示装置よりも輝度低下が抑制され、コントラストにも優れた液晶表示装置1を得ることができる。
続いて、蛍光体シート41における貫通孔41Hのサイズやレイアウトについて考察する。蛍光体シート41のうち、貫通孔41Hには蛍光体等の波長変換材が配されておらず二次光が出射されないため、蛍光が若干弱くなり光量が低下する。また、貫通孔41H内を通過して二次光出射面41B側に出射される光の波長変換率は、貫通孔41Hを通過しない光の波長変換率と比べて低くなる。このように、貫通孔41Hを通過して出射される光は、他の領域を通過して出射された光とは異なる性質を有し、色ムラや輝度ムラの原因となる。しかしながら、貫通孔41Hの開口を十分に小さくすれば、これらの問題の影響を無視できるレベルまで低減することが可能となる。図6の表は、貫通孔41Hの大きさが二次光出射面41Bの均一性に与える影響を検証した結果を示している。検証は、一次光出射方向D1から視て円形に開口する複数の貫通孔41Hを形成した蛍光体シート41について、開口直径を変えて作成したサンプルを用いて点灯試験を行い、目視で二次光出射面41Bの均一性を評価することによって行った。図6の表に示されているように、貫通孔41Hの開口直径を1.0mm(開口面積約0.785mm)以下とした場合、二次光出射面41Bにおいて、貫通孔41H重畳部分の色ムラや輝度ムラが目視では認められないレベルとなった。一方、開口直径を1.5mm(開口面積約1.766mm)以上とした場合には、色ムラや輝度ムラが認められた。これらの結果から、二次光出射面41Bの均一性を維持する観点から、貫通孔41Hの開口面積は、1.5mm以下とすることが好ましく、1.0mm以下とすることがより好ましく、0.8mmとすることが特に好ましいと推察される。よって、貫通孔41Hを、平面視で円形に開口形成する場合には、開口直径が1.3mm以下、より好ましくは1.1mm以下、特に好ましくは1.0mm以下となるように形成するとよい。他方、加工精度を考慮すれば、開口直径が0.02mm(開口面積約0.000314mm)よりも小さくなるように貫通孔41Hを形成することは困難である。よって、貫通孔41Hの開口面積は、0.0003mm以上とすることが好ましい。
また、本実施形態に係る蛍光体シート41において、貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視てLED21の発光面21Aと重畳されない位置に形成されていることが好ましい。LED21の直上に貫通孔41Hがあると、LED21から出射され、貫通孔41Hのみを通過して二次光出射面41B側に出射される一次光が増加することで、色ムラや輝度ムラを生じ易くなってしまうからである。但し、上記したように貫通孔41Hの開口面積を極めて微小とし、下記するように蛍光体シート41において均一に分布させれば、LED21の直上に貫通孔41Hが形成されている場合であっても、このような問題の影響を無視できるまで低減可能となる。
本実施形態に係る蛍光体シート41において、貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視て、均一に分布するように形成されていることが好ましい。このようにすれば、貫通孔41Hを通過して出射される光が、二次光出射面41Bにおいて略均一に分布することとなり、色ムラや輝度ムラが抑制されるからである。なお、均一に分布とは、単位面積当たりの密度が完全に一定である場合に限定されるものではない。例えば、本実施形態のように複数のLED21を有し、各LED21に対応するディミングエリアDAが設けられたものでは、各ディミングエリアDAにおける分布密度の変動幅が±10%以下であって、略均一に分布する場合を含むものとする。
複数の貫通孔41Hを、一次光出射方向D1から視て均一に分布させるには、貫通孔41Hを、例えば、平面斜方格子、長方格子、面心長方格子、正方格子、もしくは六方格子パターンをなす位置に形成するとよい。本実施形態では、図3に示すように、六方格子パターンをなす位置に複数の貫通孔41Hを形成した場合を例示している。
貫通孔41Hの配設ピッチは、大き過ぎると、貫通孔41Hにおいて取り出される光の量が少なくなり、本技術による輝度低下抑制効果が十分に得られない。特に、ディミング駆動を行う際のコントラスト向上効果を得ようとすれば、貫通孔41Hの配設ピッチをディミングエリアDAのピッチよりも小さくする必要がある。貫通孔41Hの配設ピッチが小さいほど本発明の効果は大きくなるが、配設ピッチが小さ過ぎると、二次光出射面41Bにおいて貫通孔41Hの開口が占有する面積が大きくなり過ぎて、蛍光体等による波長変換率が低下してしまう。波長変換率が低下すると、LED21から出射された一次光が十分に二次光に変換されず、光照射面20Aから液晶パネル10に向けて照射される光の色度が白色からずれてしまうため、貫通孔41Hの開口が蛍光体シート41の二次光出射面41Bにおいて占める面積は、5%以下とすることが好ましい。貫通孔41Hの配設ピッチは、以上のバランスを考慮して決定できるが、貫通孔41Hの配設ピッチをディミングエリアDAのピッチよりも小さくすると二次光出射面41Bにおける開口の占有面積が5%よりも大きくなってしまう場合は、波長変換効率を優先し、開口の占有面積が5%以下となるように設定することが好ましい。
具体的には、本実施形態に係る蛍光体シート41のように、六方格子パターンをなす位置に貫通孔41Hを形成する場合には、貫通孔41Hの配設ピッチを開口直径の4倍以上にすることで、二次光出射面41Bにおける開口の穴の占有面積を5%以下に抑えることができる。よって、例えば直径が0.5mmの円形に開口する貫通孔41Hを形成する場合、この配設ピッチを2.0mmに設定すれば、開口の占有面積を5%以下に抑えつつ本技術による十分な作用効果を享受することができる。或いは、直径1.0mmの円形に開口する貫通孔41Hを形成する場合、配設ピッチは4.0mmに設定するとよい。
以上のように、本実施形態1に係るバックライト装置(照明装置)20は、発光面21Aから青色光(所定の波長領域に含まれる一次光)を出射するLED(光源)21と、青色光の一部を緑色光もしくは赤色光(前記波長領域とは異なる他の波長領域に含まれる二次光)に変換する機能を有する蛍光体シート(波長変換部材)41と、を備え、蛍光体シート41は、発光面21Aを覆うように配され、蛍光体シート41には、青色光が出射される一次光出射方向D1に貫通する複数の貫通孔41Hが形成されている。
上記構成によれば、発光面21Aと対向する一次光入射面41Aから入射して蛍光体シート41に入射して一部が変換された光のうち、一次光出射方向D1と交差する方向に伝播する光が、貫通孔41Hの形成部分において蛍光体シート41から取り出され、少なくともその一部が、一次光入射面41A反対側の二次光出射面41B側に出射される。これにより、蛍光体シート41に貫通孔41Hが形成されていない構成と比較して、二次光出射面41B側に出射される光の量が増加する。この結果、バックライト装置20における光の利用効率が向上し、バックライト装置20ひいてはこれを備えた液晶表示装置(表示装置の一例)1の輝度低下を抑制することができる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、複数の貫通孔41Hは、それぞれ、一次光出射方向D1から視た開口面積が、1.5mm以下となるように形成されている。上記構成によれば、波長変換材が配されていない貫通孔41Hが設けられていることに起因する色ムラや輝度ムラを、目視で認識困難な程度まで小さくすることができる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、複数の貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視て、均一に分布するように形成されている。このような構成によれば、貫通孔41Hを通過してきた光が二次光出射面41Bにおいて略均一に分布するため、二次光出射面41B全体としての色ムラや輝度ムラが抑制される。なお、上記において「一定の密度で均一に分布」する場合には、単位面積当たりの密度が完全に一定となるように分布する場合のみならず、略均一に分布する場合も含まれる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、複数の貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視て、六方格子パターンをなす位置に形成されている。このような構成によれば、二次光出射面41Bにおける色ムラや輝度ムラを抑制しつつ、複数の貫通孔41Hを効率的に配置できる。なお、貫通孔41Hの配置パターンは、六方格子に限らず、平面斜方格子、長方格子、面心長方格子、正方格子等のパターンであってもよい。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、複数の貫通孔41Hは、一次光出射方向D1から視て、開口面積の合計が蛍光体シート41全体の面積の3%以上5%以下となるように形成されている。蛍光体シート41中を伝播する光を貫通孔41Hにおいて取り出し、光の利用効率の向上効果を得るには、二次光出射面41Bにおける貫通孔41Hの占有面積が一定値以上となるように配設する必要がある。一方、貫通孔41Hでは一次光が波長変換されないため、所望の効果を得るのに必要な波長変換効率を確保するには、貫通孔41Hの占有面積を一定値以下に抑える必要がある。上記構成によれば、これらのバランスを図り、必要な波長変換効率を得ながら光の利用効率を向上させることができる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、複数の貫通孔41Hは、それぞれ、一次光出射方向D1から視て、発光面21Aとは重畳されない位置に形成されている。このような構成によれば、発光面21Aから出射され、貫通孔41H内のみを通過して二次光出射面41B側に出射される光の量が減少するため、色ムラや輝度ムラを抑制することができる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、LED21は、一次光出射方向D1から視て、互いに重畳されないように配置された複数のLED21を含み、複数のLED21のうち一部のLED21の発光輝度を、他のLED21とは独立して制御可能とされている。このような構成によれば、いわゆるディミング駆動が可能なバックライト装置20において、本技術を特に有効に適用できる。ディミング駆動が可能な従来の構成のバックライト装置920では、特定のディミングエリアDAのLED21のみを点灯させた場合、この点灯エリアDAONの輝度が低下するという問題があり、ディミングエリアDAの面積が小さくなるほど輝度低下が顕著となっていた。上記構成によれば、各点灯エリアDAON内のLED21から出射された光の多くが、当該点灯エリアDAON内に設けられた貫通孔41Hから取り出される。よって、特定のディミングエリアDAのみを部分点灯させた場合であっても、各点灯エリアDAONにおける出射光の光量が大きく減少することはなく、全面点灯時と同等の輝度で当該点灯エリアDAONを光らせることができる。また、他のディミングエリアDAまで伝播する光の量が減少するため、点灯エリアDAONから非点灯エリアDAOFFまで伝播した後に出射される光の量が減少して黒輝度が低下し、点灯エリアDAONと非点灯エリアDAOFFとのコントラストが向上する。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20において、発光面21Aの面積は、一次光出射方向D1から視て、5.0mm以下である。このような構成によれば、より精度の細かい画像表示が可能となる。例えばディミング駆動を行う場合、点灯エリアDAONと非点灯エリアDAOFFとのコントラストを向上させるためには、バックライト装置20の光照射面20Aの直下に複数のLED21を配置して直下型の構成とすることが有効である。このような直下型のバックライト装置20では、装置の薄型化を図りつつ局所的な輝度の調整を容易にするため、小さなサイズのLED21を用いることが好ましい。本実施形態のように、光源として、発光面21Aの一辺が2.0mm以下すなわち発光面積が5.0mm以下のLED21を用いることで、高精度かつ高コントラストでディミング駆動が可能なバックライト装置20を得ることができる。
また、本実施形態1に係るバックライト装置20は、蛍光体シート41の二次光出射面(LED21とは反対側の面)41Bに積層されかつ光を拡散させる拡散シート(光拡散部材)42をさらに含む。このような構成によれば、二次光出射面41B側に出射された光が、拡散シート42によって拡散される。よって、液晶パネル10に光を照射する光照射面20Aにおいて、蛍光体シート41の貫通孔41Hを通過してきた光に起因する輝度ムラや色ムラが軽減される。
また、本実施形態1に係る液晶表示装置(表示装置)1は、画像を表示する画像表示面10Aを備えた液晶パネル(表示パネル)10と、上記に記載したバックライト装置20と、を備える。このような構成によれば、青色光を出射するLED21と蛍光体シート41とを備えるバックライト装置20が付設された液晶表示装置1において、輝度低下を抑制することができる。
また、本実施形態1に係る液晶表示装置1において、LED21は、画像表示面10Aの直下に配されている。このような構成によれば、輝度低下が抑制され、高精細かつ高コントラストでディミング駆動が可能な液晶表示装置1を得ることができる。
<実施形態1の変形例>
上記実施形態1の変形例のひとつとして、バックライト装置120を、例えば図7に示すように構成することが考えられる。この変形例に係るバックライト装置120は、光学シートの構成が、実施形態1に記載したものと相違しているほかは、実施形態1と同様の構成とすることができる。以下、実施形態1に係るものと同様の構成については、実施形態1と同じ符号を付して説明を省略する(実施形態2以下についても同様とする)。
本変形例に係るバックライト装置120では、LED基板22のLED21実装領域を除く実装面上に、反射シート145が積層配置されている。また、蛍光体シート41の背面側には、発光面21Aと間隔を空けて対向するように下ダイクロイックフィルタ146が配される。そして、蛍光体シート41の前側には、下プリズムシート147、上プリズムシート148、上ダイクロイックフィルタ149が順に積層され、上ダイクロイックフィルタ149の前側に、実施形態1と同じく、拡散シート42、下レンズシート43、上レンズシート44が順に積層配置されている。
上記の光学シートのうち、ダイクロイックフィルタは、バンドパスフィルタ効果を有するものであって、例えば青色光を反射して黄色光を透過させるフィルタや、黄色光を反射して青色光を透過させるフィルタ等が考えられる。このように構成したバックライト装置120では、実施形態1に係るバックライト装置20とは異なり、輝度向上・色再現範囲向上といった作用効果が得られる。
<実施形態2>
実施形態2を、図8A及び図8Bを参照しつつ説明する。図8Aは、実施形態1に係る蛍光体シート41の平面構成を模式的に示した図であり、図8Bは、本実施形態2に係る蛍光体シート241についての同様の図である。本実施形態に係る蛍光体シート241では、複数の貫通孔241Hが、実施形態1の蛍光体シート41における貫通孔41Hの配置パターンとは異なる位置に形成されている。蛍光体シート241の材質等は、実施形態1と同様とすることができる。
図8Aに示すように、実施形態1に係る蛍光体シート41は、一次光出射方向D1から視て、複数の貫通孔41Hが六方格子パターンをなす位置に形成されているものとした。蛍光体シート41のように六方格子や正方格子パターンをなす位置に貫通孔41Hを配置すると、蛍光体シート41において、容易に複数の貫通孔41Hを均一に分布させることができる。一方で、図8Aに一点鎖線で示すように、蛍光体シート41を一次光出射方向D1から視たとき、LED21を起点として、貫通孔41Hを全く通過しない直線SLを複数描画できる。蛍光体シート41内を伝播する光は、面内を直線的に進行する。よって、LED21から、貫通孔41Hを全く通過しない直線SLを容易に描画できるレイアウトでは、貫通孔41Hに行き当たることなく、一次光出射方向D1と交差する方向に伝播し続ける光が存在することになる。この結果、二次光出射面41Bにおいて、直線SLに沿って僅かに光る筋が発生してしまう。また、特定のディミングエリアDAに配されたLED21から出射された光のうち、直線SLに沿って伝播する光は、隣接するディミングエリアDAまで到達するため、部分点灯時に、非点灯エリアDAOFFが僅かに光り、コントラストが低下することがある。
これに対し、図8Bに示す本実施形態に係る蛍光体シート241では、一次光出射方向D1から視て、複数の貫通孔241Hが、相対的な配置に法則性がないランダムパターンをなす位置に形成されている。このようなパターンに形成した場合、一次光出射方向D1から視て、貫通孔241Hを全く通過しない直線SLを、LED21から描画することが困難になる。すなわち、LED21から出射された一次光は、好ましくは当該LED21が配されたディミングエリアDA内において貫通孔241Hの何れかに行き当たり、蛍光体シート241から取り出される。よって、このようなパターンで貫通孔241Hを形成した蛍光体シート241では、二次光出射面241Bにおける光の筋の発生が抑制される。また、部分点灯時における非点灯エリアDAOFFの発光を低減して、高いコントラストを維持することができる。なお、貫通孔を、例えば僅かずつシフトしていく正方格子や六方格子パターンをなすように形成しても、一次光出射方向D1から視て、貫通孔を全く通過しない直線SLをLED21から描画することが困難となり、ランダムパターンで形成した場合に近い効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態2に係る蛍光体シート241において、複数の貫通孔241Hは、一次光出射方向D1から視て、相対的な配置に法則性がないランダムパターンをなす位置に形成されている。このような構成によれば、貫通孔241Hに到達せず一次光出射方向D1と交差する方向に蛍光体シート241中を伝播する光の量が減少し、貫通孔241Hで取り出されて二次光出射面側に出射される光の量が増加する。これにより、色ムラ及び輝度ムラを抑制し、光の利用効率をさらに向上させて、バックライト装置ひいては液晶表示装置の輝度を向上させることが可能である。また、高コントラストでディミング駆動が可能なバックライト装置を得ることができる。
<実施形態3>
実施形態3を、図9及び図10を参照しつつ説明する。本実施形態に係るバックライト装置320は、図9に示すように、波長変換部材として、下蛍光体シート(第1波長変換部材の一例)341-1と上蛍光体シート(第2波長変換部材の一例)341-2とを含む蛍光体シート341を備えている点において、実施形態1に係るバックライト装置20と異なっている。なお、図9は、実施形態1の図5Aに相当する図面であり、拡散シートやレンズシート等の他の構成部材については、図示を省略している。
本実施形態において、蛍光体シート341-1,341-2は、それぞれ、実施形態1の蛍光体シート41と同様の構成を有するものとする。すなわち、図9及び図10に示すように、下蛍光体シート341-1及び上蛍光体シート341-2には、それぞれ、複数の第1貫通孔341-1H及び複数の第2貫通孔341-2Hが形成されている。第1貫通孔341-1H及び第2貫通孔341-2Hのサイズや、下蛍光体シート341-1及び上蛍光体シート341-2におけるレイアウトは、特に限定されるものではないが、実施形態1に係る貫通孔41Hと同様とすることが好ましい。複数の第1貫通孔341-1H及び複数の第2貫通孔341-2Hは、下蛍光体シート341-1及び上蛍光体シート341-2において、同様に形成されていても、互いに異なる態様で形成されていても構わない。但し、バックライト装置320内に下蛍光体シート341-1及び上蛍光体シート341-2が配設された状態において、第1貫通孔341-1Hと第2貫通孔341-2Hは、一次光出射方向D1から視て互いに重畳しない位置に配される。
このように積層された下蛍光体シート341-1及び上蛍光体シート341-2における光の進行イメージについて、図9を参照しつつ説明する。LED21の発光面21Aから出射された一次光は、下蛍光体シート341-1背面側(LED21側)の第1一次光入射面341-1Aから下蛍光体シート341-1内に入射する(図9の右側部分を参照)。下蛍光体シート341-1内において放出される二次光のうち一次光出射方向D1と交差する方向に伝播する光も、第1貫通孔341-1Hにおいて取り出され、少なくともその一部は、臨界角よりも小さな角度で下蛍光体シート341-1前側の第1二次光出射面341-1Bに到達した光と共に、上蛍光体シート341-2背面側の第2一次光入射面341-2Aから上蛍光体シート341-2内に入射する。上蛍光体シート341-2を、下蛍光体シート341-1と同様に通過した光は、前側の第2二次光出射面341-2Bから出射される。
ここで、例えばLED21の直上に第1貫通孔341-1Hが形成されている場合について考察する(図9の左側部分を参照)。このような構成では、LED21から出射された一次光の一部が、第1貫通孔341-1Hのみを通過して、そのまま第1二次光出射面341-1B側に出射される。よって、上蛍光体シート341-2が積層されていなければ、このような光は、下蛍光体シート341-1の他の領域を通過した光と比べて蛍光が弱くなって光量が低下し、第1二次光出射面341-1Bにおいて青い輝点が視認され易くなる。実施形態1において記載したように、第1貫通孔341-1Hの開口面積を小さくすれば色ムラや輝度ムラを目立たなくすることが可能であるが、それでも見えてしまうことがある。
本実施形態では、下蛍光体シート341-1の第1二次光出射面341-1B上に、上蛍光体シート341-2が重ねられ、第2貫通孔341-2Hは、一次光出射方向D1から視て第1貫通孔341-1Hと重畳しない位置に配される。よって、LED21から出射され、第1貫通孔341-1Hのみを通過して第1二次光出射面341-1B側に出射された光は、必ず上蛍光体シート341-2において第2貫通孔341-2Hが形成されていない領域に入射する。そして、上蛍光体シート341-2内で波長変換された後に、第2二次光出射面341-2Bから出射される。よって、第2二次光出射面341-2Bから出射される光は、全て、下蛍光体シート341-1及び/又は上蛍光体シート341-2において波長変換材を含む領域を通過した光となる。
以上説明したように、本実施形態3に係るバックライト装置320において、蛍光体シート(波長変換部材)341は、LED21側に配された下蛍光体シート(第1波長変換部材)341-1と、LED21とは反対側に配された上蛍光体シート(第2波長変換部材)341-2と、を含み、上蛍光体シート341-2に形成された第2貫通孔341-2Hは、一次光出射方向D1から視て、下蛍光体シート341-1に形成された第1貫通孔341-1Hと重畳されない位置に形成されている。このような構成によれば、第1貫通孔341-1Hを通過した光は上蛍光体シート341-2の第2貫通孔341-2H以外の領域を通過し、第2貫通孔341-2Hを通過する光は下蛍光体シート341-1の第1貫通孔341-1H以外の領域を通過する。貫通孔のみを通過して上蛍光体シート341-2の第2二次光出射面341-2B側に出射される光がなくなることで、第2二次光出射面341-2Bにおける輝度ムラや色ムラが抑制される。
<実施形態4>
実施形態4を、図11及び図12を参照しつつ説明する。本実施形態に係るバックライト装置420は、図11に示すように、波長変換部材である蛍光体シート441の二次光出射面441B上に、ドット印刷が施されている点において、実施形態1に係るバックライト装置20と異なっている。
本実施形態に係る蛍光体シート441には、ドット印刷を施すことにより、少なくともその片面全体に均一に分布するように、微小な多数の凸部441Pが設けられている。図11及び図12では、蛍光体シート441前側(LED21の反対側)の二次光出射面441B上に、凸部441Pが設けられた構成を例示している。凸部441Pは、白色や無色透明等とすることができるが、白色とした場合には光の一部が反射されたり吸収されたりして光量が低下するため、無色透明とすることが好ましい。また、凸部441Pは、一次光出射方向D1から視た面積が、貫通孔441Hの面積よりも小さくなるように形成する。凸部441Pの形状は、限定されるものではないが、光の出射率を高める観点から、レンズ状(半球状)に突出するように形成することが好ましい。このような凸部441Pを全面に設けることで、蛍光体シート441内を伝播して二次光出射面441Bに到達した光が凸部441Pにおいて全反射されにくくなり、二次光出射面441Bからの出射率が向上する。また、二次光出射面441Bの全面に凸部441Pが形成されることで、蛍光体シート441自体に散乱特性が付与される。
以上説明したように、本実施形態4に係るバックライト装置420において、蛍光体シート(波長変換部材)441における二次光出射面(LED21と反対側の面)441Bには、一次光出射方向D1から視た面積が貫通孔441Hの面積よりも小さい凸部441Pが形成されている。このような構成によれば、二次光出射面441Bからの出射率が向上することで、光の利用効率を一層高め、二次光出射面441Bの輝度を高めることができる。また、二次光出射面441B側に出射された光が、凸部441Pによって拡散される。よって、コスト増を抑えながら、液晶パネル(表示パネル)10等に照射される光について、蛍光体シート441の貫通孔441Hを通過した光に起因する輝度ムラや色ムラを軽減することができる。
<他の実施形態>
本技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本技術の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、波長変換材として、量子ドット蛍光体を用いる場合について示したが、これに限定されない。例えば、硫化物蛍光体や有機蛍光体のような他の種類の蛍光体を用いてもよく、蛍光体以外の波長変換材を用いてもよい。
(2)上記実施形態では、光源としてLEDを用いる場合について示したが、これに限定されない。例えば、蛍光管や、有機EL、レーザダイオード等を光源としてもよい。
(3)上記実施形態では、照明装置として直下型のバックライト装置を例示したが、これに限定されない。一次光を出射する光源及び波長変換部材に加え、その端面に向けて前記一次光が照射されるように配された導光板を備える、エッジライト型のバックライト装置にも、本技術は適用可能である。
(4)上記実施形態では、表示装置として、液晶パネルを備える液晶表示装置について示したが、これに限定されない。他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(5)上記実施形態は、可能な範囲で各構成を適宜に組み合わせることが可能である。例えば、実施形態3に実施形態4の構成を組み合わせて、実施形態3の下蛍光体シート341-1の前側に積層された上蛍光体シート341-2の第2二次光出射面341-2B上に、実施形態4の凸部441Pに相当する凸部を形成してもよい。
1…液晶表示装置(表示装置の一例)、10…液晶パネル(表示パネルの一例)、10A…画像表示面、20,120,320,420,920…バックライト装置(照明装置の一例)、20A…光照射面、21…LED(光源の一例)、21A…発光面、22…LED基板、40…光学部材、41,241,341,441,941…蛍光体シート(波長変換部材の一例)、41A,941A…一次光入射面、41B、241B,441B,941B…二次光出射面、41H,241H,441H…貫通孔、42…拡散シート(光拡散部材の一例)、43…下レンズシート、44…上レンズシート、341-1…下蛍光体シート(第1波長変換部材の一例)、341-1A…第1一次光入射面、341-1B…第1二次光出射面、341-1H…第1貫通孔、341-2…上蛍光体シート(第2波長変換部材の一例)、341-2A…第2一次光入射面、341-2B…第2二次光出射面、341-2H…第2貫通孔、441P…凸部、D1…一次光出射方向、DA…ディミングエリア、DAOFF…非点灯エリア、DAON…点灯エリア、SL…直線

Claims (14)

  1. 発光面から所定の波長領域に含まれる一次光を出射する光源と、
    前記一次光の一部を前記波長領域とは異なる他の波長領域に含まれる二次光に変換する機能を有する波長変換部材と、を備え、
    前記波長変換部材は、前記発光面を覆うように配され、
    前記波長変換部材には、前記一次光が出射される一次光出射方向に貫通する複数の貫通孔が形成されている、照明装置。
  2. 前記複数の貫通孔は、それぞれ、前記一次光出射方向から視た開口面積が、1.5mm以下となるように形成されている、請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、均一に分布するように形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、平面斜方格子、長方格子、面心長方格子、正方格子、もしくは六方格子パターンをなす位置に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  5. 前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、相対的な配置に法則性がないランダムパターンをなす位置に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  6. 前記複数の貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、開口面積の合計が前記波長変換部材の全体の面積の3%以上5%以下となるように形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  7. 前記複数の貫通孔は、それぞれ、前記一次光出射方向から視て、前記発光面とは重畳されない位置に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  8. 前記光源は、前記一次光出射方向から視て、互いに重畳されないように配置された複数の光源を含み、
    前記複数の光源のうち一部の光源の発光輝度を、他の光源とは独立して制御可能とされている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  9. 前記発光面の面積は、前記一次光出射方向から視て、5.0mm以下である、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  10. 前記波長変換部材の前記光源とは反対側の面に積層され、光を拡散させる光拡散部材をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  11. 前記波長変換部材は、前記光源側に配された第1波長変換部材と、前記光源とは反対側に配された第2波長変換部材と、を含み、
    前記第2波長変換部材に形成された第2貫通孔は、前記一次光出射方向から視て、前記第1波長変換部材に形成された第1貫通孔と重畳されない位置に形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  12. 前記波長変換部材における前記光源と反対側の面には、前記一次光出射方向から視た面積が前記貫通孔の面積よりも小さい凸部が形成されている、請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
  13. 画像を表示する画像表示面を備えた表示パネルと、
    前記表示パネルに光を照射する請求項1から請求項12の何れか一項に記載の照明装置と、を備える表示装置。
  14. 前記光源は、前記画像表示面の直下に配されている、請求項13に記載の表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102640478B1 (ko) * 2023-07-04 2024-02-27 주식회사 바이더엠 퀀텀닷 활성화 구조로 광효율 및 연색성이 향상된 파장변환 led모듈

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