JP2022077605A - 二慣性系模擬装置 - Google Patents
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Abstract
Description
一慣性系を対象とした模擬装置や模擬方法については、例えば特許文献1に係る慣性シミュレータのように、従来から多数提案され、実用化されている。
また、軸トルクメータ自体も慣性を有するため、これを無視できない程度の比較的小さな慣性のモータを使って正しく試験するのは容易でない。
仮に、軸トルクを検出しない場合には、速度検出値、あるいは位置検出値の微分値に基づいて、二慣性系を模擬するべくインバータに対するトルク指令を演算することが必要になるが、この演算は遅れを伴うため動作が不安定になる恐れがある。また、不安定化しにくく減衰の大きい系を模擬することは可能であったとしても、減衰の速さまで再現することは難しい。
モータ制御装置により駆動される第1のモータの回転軸にカップリング部を介して第2のモータの回転軸を結合し、前記第2のモータまたは第1のモータの速度信号vを入力として前記第2のモータがトルクTを出力するように前記第2のモータを制御する模擬負荷制御装置を備え、
前記模擬負荷制御装置は、
前記第1のモータの回転軸と一体的に動くと想定される部分の慣性を第1の模擬慣性J1とし、前記カップリング部以降に前記第1のモータの回転軸よりも剛性が低く、前記第1の模擬慣性J1と弱く結合して動く部分が存在することを想定してその部分の慣性を第2の模擬慣性J2とし、前記第1の模擬慣性J1と、前記第2の模擬慣性J2と、前記第1の模擬慣性J1と前記第2の模擬慣性J2との間の弾性定数K及び減衰係数Cと、前記第1のモータ及び前記第2のモータ並びに前記カップリング部を合わせた実際の全慣性Jrと、を設定項目として有し、
前記第2のモータが出力するトルクTを、
前記設定項目と、二慣性系を模擬する制御により生じる位相遅れを補償するための補償用減衰係数Ccmpを前記減衰係数Cに加えた補償後の減衰係数C’=C+Ccmpを定数として有する伝達関数H(s)と、ローパスフィルタの伝達関数と、を前記速度信号vに演算することにより与えることを特徴とする。
前記補償用減衰係数Ccmpは、前記伝達関数H(s)と前記ローパスフィルタの伝達関数との積の絶対値が1となるゲイン交差周波数ωGにおいて、前記ローパスフィルタによる演算及び前記トルクTの演算が行われてから前記トルクTが印加されたことにより変化した速度が速度信号vに反映されるまでの遅延時間によって生ずる位相遅れΔθに対して、補償後の減衰係数C’=Ccmpとして前記伝達関数H(s)を求めた時の位相∠H(s)が前記位相遅れΔθと等しくなるように与えることを特徴とする。
模擬しようとする二慣性系の共振周波数を、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数未満に限定したことを特徴とする。
前記速度信号vを、前記第2のモータまたは前記第1のモータの速度検出値または速度推定値、或いは、前記モータ制御装置により前記第1のモータを速度制御する際の速度指令値として与えることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る二慣性系模擬装置の構成図である。図1において、モータ制御装置10により駆動される第1のモータM1の回転軸と第2のモータM2の回転軸とは高剛性のカップリング部20によって連結されており、これらのモータM1,M2及びカップリング部20をまとめた全慣性をJrとみなせるものとする。
ここで、第1のモータM1の回転軸と一体的に動くと想定される部分の慣性を第1の模擬慣性(モータ側慣性)J1とし、カップリング部20以降には第1のモータM1の回転軸よりも剛性が低く、第1の模擬慣性J1と弱く結合して動く部分が存在することを想定して、その部分の慣性を第2の模擬慣性(負荷側慣性)J2とする。
ここで、速度信号vが入力されるローパスフィルタLPFの次数は、第2のモータM2の速度を直接検出する場合は一次でも良いが、速度検出値を位置検出値の数値微分により代用する場合には二次以上とする。以下では、第2のモータM2の位置検出値を数値微分して速度検出値を得るために二次のローパスフィルタLPFを用い、特に、伝達関数が1/(τfs)2の形で演算する場合について説明する。なお、τfはフィルタの時定数、sはラプラス演算子である。
まず、図2に示した制御ループにおけるむだ時間をτdとすると、ローパスフィルタLPF及びむだ時間τdを合わせた周波数ωにおける位相遅れは、2arctanωτf+ωτdとなる。減衰係数Cがゼロに近い場合、二慣性の共振系はもともと安定限界にあるため、位相遅れを含むフィードバック制御によって二慣性系を模擬しようとしても安定して模擬できない。
そこで、フィードバック制御によって生じる位相遅れを補償するように減衰係数Cを増加させて補償済みの減衰係数C’を求め、この減衰係数C’を伝達関数H(s)に与えてフィードバック制御することにより、二慣性系模擬の安定化を図る。
以下、その具体的方法を説明する。
Ja=J2(J1-Jr)/(J1+J2-Jr), ω1=√(K/J2), ω2=√(K/Ja)とおく。
減衰係数Cが0に近い場合、ω1<ω<ω2の範囲で、H(jω)は-∞から0に移動する。伝達関数H(s)とローパスフィルタLPFの伝達関数との積の絶対値が1となる角周波数ω=ωG(ゲイン交差周波数)では、数式1におけるCsの項を無視すると数式3が成り立つ。
このゲイン交差周波数ωGにおいて、ローパスフィルタLPFやむだ時間に起因する位相遅れを補償するように、伝達関数H(s)における減衰係数として補償用減衰係数Ccmpを導入し、減衰係数Cを有する二慣性系を模擬する場合には、C’=C+Ccmpにより減衰係数Cを増加させた補償済みの減衰係数C’を開ループ伝達関数H(s)に与える。
すなわち、請求項2に記載した数式Aのように、前記数式1における減衰係数Cに代えて、補償済みの減衰係数C’=C+Ccmpを与えた伝達関数H(s)を用いてフィードバック制御することにより、第2のモータM2が出力するトルクTを演算する。
まず、模擬したい二慣性系のパラメータJ1,J2,K,C、及び、モータM1,M2とカップリング部20とをまとめた全慣性Jrを設定する(ステップS1)。次いで、伝達関数H(s)とローパスフィルタLPFの伝達関数との積の絶対値が1となるゲイン交差周波数ωGを算出する(ステップS2)。
そして、ω=ωGにおける位相遅れを補償するために必要な補償用減衰係数Ccmpを求め(ステップS3)、C’=C+Ccmpとした補償済みの減衰係数C’を用いて伝達関数H(s)を決定し(ステップS4)、この伝達関数H(s)を用いてフィードバック制御を行う(ステップS5)。
これにより、特許文献2のような軸トルク検出を必要とせずに安定して二慣性系を模擬することが可能である。ただし、模擬しようとする二慣性系の共振周波数は、ローパスフィルタLPFのカットオフ周波数未満に限定することが望ましい。
また、第1実施形態では、模擬負荷制御装置30に第2のモータM2の速度検出値を入力しているが、モータM1,M2間を一慣性体とみなしているので、第1のモータM1を直接駆動するモータ制御装置10の動作に支障をきたさなければ、第2のモータM2の代わりに第1のモータM1の速度検出値を入力してもよい。
図1において、単体の慣性Jmが何れも1.35×10-5[kgm2]であるモータM1,M2を、慣性が1.84×10-5[kgm2]のカップリング部20により結合し、全慣性Jrを4.54×10-5[kgm2]として以下の実験を行った。
模擬負荷制御装置30に設定する、模擬したい二慣性系の模擬負荷制御条件として、表1に示すように、条件1~3の各パラメータを用意した。ただし、表1における第1の慣性の値及び第2の慣性の値は、それぞれ、モータM1,M2の単体の慣性Jm(=1.35×10-5[kgm2])に対する比(J1/Jm,J2/Jm)である。
フィードバック制御の構成は、比例積分制御による速度制御をマイナーループとして内包する、位置の比例制御である。この際、二慣性系として振舞うこと確認するために、モータ制御条件としては、あえて不適切な(反共振周波数における振動が生じやすくなる)位置制御ゲイン、比例制御ゲインを与えている。
この第2実施形態が第1実施形態と相違する点は、模擬負荷制御装置30に入力される速度信号vを、モータM1を駆動するモータ制御装置10から得る点である。モータM1,M2はカップリング部20により結合されて一体的に動くため、モータM2の速度検出値に代えてモータM1の速度検出値をモータ制御装置10から得るようにしても、第1実施形態と同様に二慣性系を模擬することができる。
なお、モータ制御装置10によってモータM1を速度制御する場合には、モータM1の速度検出値の代わりにモータM1の速度指令値を速度信号vとして用いても良い。速度制御ゲインが高くモータM1の速度実際値が速度指令値に近ければ、その速度を実現するためにモータ制御装置10が指令するトルクT1が模擬したい二慣性系を駆動するためのトルクに等しくなり、二慣性系を模擬していることと同様になる。
この第3実施形態では、図9に示すように、オブザーバゲインGobを有する速度オブザーバ32にモータM1によるトルクT1とモータM2の速度検出値とが入力されてモータM2の速度推定値が演算され、この速度推定値に基づいて、モータM2にトルクTを出力させるような制御が行われる。
本実施形態の制御は第1実施形態または第2実施形態に対して若干複雑になるが、速度推定値に含まれる高周波ノイズは速度検出値に含まれる高周波ノイズより小さくなるため、ローパスフィルタLPFの時定数τfを低減することができる。
この第4実施形態が第3実施形態と相違する点は、モータM2の速度検出値の代わりにモータM1の速度検出値をトルクT1と共に模擬負荷制御装置30に入力している点であり、以降の制御は第3実施形態と同じである。
この第4実施形態においてはモータM1の速度検出値を模擬負荷制御装置30側に伝送する手段が必要となるが、モータM2の速度を直接検出できない場合でも二慣性系を模擬することが可能になる。
20:カップリング部
30:模擬負荷制御装置
31a~31c:加減算手段
32:速度オブザーバ
M1:第1のモータ
M2:第2のモータ
LPF:ローパスフィルタ
Claims (5)
- モータ制御装置により駆動される第1のモータの回転軸にカップリング部を介して第2のモータの回転軸を結合し、前記第2のモータまたは第1のモータの速度信号vを入力として前記第2のモータがトルクTを出力するように前記第2のモータを制御する模擬負荷制御装置を備え、
前記模擬負荷制御装置は、
前記第1のモータの回転軸と一体的に動くと想定される部分の慣性を第1の模擬慣性J1とし、前記カップリング部以降に前記第1のモータの回転軸よりも剛性が低く、前記第1の模擬慣性J1と弱く結合して動く部分が存在することを想定してその部分の慣性を第2の模擬慣性J2とし、前記第1の模擬慣性J1と、前記第2の模擬慣性J2と、前記第1の模擬慣性J1と前記第2の模擬慣性J2との間の弾性定数K及び減衰係数Cと、前記第1のモータ及び前記第2のモータ並びに前記カップリング部を合わせた実際の全慣性Jrと、を設定項目として有し、
前記第2のモータが出力するトルクTを、
前記設定項目と、二慣性系を模擬する制御により生じる位相遅れを補償するための補償用減衰係数Ccmpを前記減衰係数Cに加えた補償後の減衰係数C’=C+Ccmpを定数として有する伝達関数H(s)と、ローパスフィルタの伝達関数と、を前記速度信号vに演算することにより与えることを特徴とする二慣性系模擬装置。 - 請求項1または2に記載した二慣性系模擬装置において、
前記補償用減衰係数Ccmpは、前記伝達関数H(s)と前記ローパスフィルタの伝達関数との積の絶対値が1となるゲイン交差周波数ωGにおいて、前記ローパスフィルタによる演算及び前記トルクTの演算が行われてから前記トルクTが印加されたことにより変化した速度が速度信号vに反映されるまでの遅延時間によって生ずる位相遅れΔθに対して、補償後の減衰係数C’=Ccmpとして前記伝達関数H(s)を求めた時の位相∠H(s)が前記位相遅れΔθと等しくなるように与えることを特徴とする二慣性系模擬装置。 - 請求項1~3の何れか1項に記載した二慣性系模擬装置において、
模擬しようとする二慣性系の共振周波数を、前記ローパスフィルタのカットオフ周波数未満に限定したことを特徴とする二慣性系模擬装置。 - 請求項1~4の何れか1項に記載した二慣性系模擬装置において、
前記速度信号vを、前記第2のモータまたは前記第1のモータの速度検出値または速度推定値、或いは、前記モータ制御装置により前記第1のモータを速度制御する際の速度指令値として与えることを特徴とする二慣性系模擬装置。
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