JP2022074299A - 滞在点間の最短・好適経路に基づき迂回判定を行う装置、プログラム及び方法 - Google Patents

滞在点間の最短・好適経路に基づき迂回判定を行う装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目的地・移動経路情報に頼ることなく、経路移動体が対象経路を通らずに迂回したか否かを判定することが可能な装置を提供する。【解決手段】本装置は、経路移動体に係る端末の所在地点情報から、経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定する滞在・移動抽出部と、決定された滞在点のペアであって、そのペアの間で検索された最短・好適経路が対象経路を含んでいる又は対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出する最短・最適経路抽出部と、経路網内の各経路について、当該経路の経路包含範囲に含まれる移動点又は所在地点が、抽出された滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された滞在点のペアの間の使用経路を決定する使用経路決定部と、決定された使用経路に対象経路が含まれていない場合、経路移動体は迂回したと判定する迂回判定部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、経路網を移動可能な経路移動体が通る経路を推定又は判定する技術に関する。
道路交通情報は、道路の利用者にとって欠かせない重要な情報である。またその中でも、ある対象道路における渋滞や車線規制等に際して迂回を促す迂回情報は、当該対象道路の利用者にとって非常に役立つものとなっている。
このような迂回情報を、渋滞の緩和を目的として提示する技術として、例えば特許文献1には、経路案内情報と現在位置の情報とを複数のナビゲーション装置から取得し、この経路案内情報に基づき渋滞の発生が予測された場合には、出発地から現在位置に着くまでの経緯に応じた迂回経路情報を、各ナビゲーション装置に対して個別に生成し、個々の迂回経路情報を各ナビゲーション装置に向けて個別に送信する迂回経路情報提供装置が開示されている。
また、特許文献2には、ユーザの現在位置を逐次検出してユーザの移動履歴を蓄積し、さらに交通情報に対するユーザの認知性を判定し、次いで、当該移動履歴と当該認知性とを基にして迂回走行の有無を判定し、判定された迂回走行の有無に基づき、情報提供規則に照らして交通情報の提供を制御する交通情報提供装置が開示されている。
特開2018-128305号公報 国際公開第2007/132593号
ここで、道路の利用者の状況や属性に合わせ、適切な迂回情報を選択して当該利用者に提示し、効果的に迂回行動への行動変容を促すことを考える。この場合、効果的な(高い迂回促進効果を有する)迂回情報を選別するにあたり、ある情報を提示された利用者が実際に迂回行動を行ったか否か(当該利用者の自動車が実際に迂回したか否か)についての迂回判定結果を予め取得しておくことが非常に重要となる。
この点、従来、渋滞等の発生している対象道路に対し利用者が迂回を行ったか否かの判定を行うには、以上述べた特許文献1及び2に記載された技術のように、利用者によって(カーナビゲーション装置を介し)入力される目的地や移動経路の情報が必要とされてきた。すなわち、利用者の意図する目的地や移動経路の取得を前提として、そこから、本来利用するであろうと推定される対象道路をあえて回避し、迂回経路を利用したか否かを判定してきたのである。
しかしながら、道路の利用者の多くは通常、(カーナビゲーション装置に対し)目的地や移動経路を設定せずに移動を行うのであり、この場合、上述したような従来技術では、迂回判定を行うことは非常に困難である。また、迂回情報を例えばウェブ(Web)広告やテレビコマーシャル(CM)等の形で広く提示する場合に、上述したような従来技術では、道路の利用者全体における迂回状況を把握することはほとんど不可能となってしまう。
ちなみに、以上に述べたような迂回判定の問題は、道路を走行する自動車等を判定対象とする場合のみならず、経路としての鉄道路線、航路や、空路を移動する鉄道車両、船舶や、航空機等の航空物体といったような経路移動体を判定対象とする場合にも、少なからず起こり得るものとなっている。
そこで、本発明は、意図された又は予定された目的地や移動経路に係る情報に頼ることなく、経路移動体が対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定することの可能な装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置であって、
当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定する滞在・移動抽出手段と、
決定された滞在点のペアであって、本装置内の又は本装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出する最短・最適経路抽出手段と、
当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定する使用経路決定手段と、
決定された少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定する迂回判定手段と
を有する迂回判定装置が提供される。
この本発明による迂回判定装置における使用経路決定手段についての一実施形態として、使用経路決定手段は、当該経路網内の各経路について、当該経路の部分を含むメッシュからなる当該経路包含範囲としてのメッシュ群に含まれる当該移動点が、抽出された当該滞在点のペアの間に所定数以上存在しているならば当該経路を使用経路とすることも好ましい。
また、本発明による迂回判定装置における最短・最適経路抽出手段についての一実施形態として、最短・最適経路抽出手段は、当該端末に係る経路移動体の移動における滞在点と、この滞在点の次となる又はこの滞在点から見て2以上の所定数だけ後となる滞在点とのペアの中から、当該最短・好適経路が当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出することも好ましい。
さらに、本発明による迂回判定装置における滞在・移動抽出手段についての一実施形態として、滞在・移動抽出手段は、当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る時系列のログ群において、当該所在地点が所定位置範囲に含まれることになる1つの又は2つ以上の連続したログを1つのグループとして、当該グループ内のログに係る時間の差の最大値が所定閾値未満となるグループの代表点を移動点に決定し、当該グループ内のログに係る時間の差の最大値が当該所定閾値以上となるグループの代表点を滞在点に決定することも好ましい。
また、本発明による迂回判定装置における他の実施形態として、当該経路移動体は複数存在しており、本迂回判定装置は、当該経路移動体が迂回したか否かの判定結果に基づいて、所定条件下にあるユーザに係る経路移動体が迂回した割合である迂回割合を決定する迂回割合決定手段を更に有することも好ましい。また、この実施形態において、当該所定条件下にあるユーザは、当該対象道路を通ることを止めて迂回することを促す複数種別の情報のうちの1つを提示されたユーザであり、迂回割合決定手段は、提示された当該情報の種別毎の当該迂回割合を決定することも好ましい。
また、本発明の具体的な適用例として、当該経路移動体の移動する経路は道路又は道路区間であって、当該経路移動体は自動車、二輪車、及び/又は、道路を移動可能な他の移動体であり、当該対象経路は、そこを通ることを止めて迂回したか否かの判定に係る道路又は道路区間であることも好ましい。
本発明によれば、また、対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定する滞在・移動抽出手段と、
決定された滞在点のペアであって、本装置内の又は本装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出する最短・最適経路抽出手段と、
当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定する使用経路決定手段と、
決定された少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定する迂回判定手段と
してコンピュータを機能させる迂回判定プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置に搭載されたコンピュータにおける方法であって、
当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定するステップと、
決定された滞在点のペアであって、本装置内の又は本装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出するステップと、
当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定するステップと、
決定された少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定するステップと
を有する迂回判定方法が提供される。
本発明による装置、プログラム及び方法によれば、意図された又は予定された目的地や移動経路に係る情報に頼ることなく、経路移動体が対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定することができる。
本発明による迂回判定装置を含む迂回判定システムの一実施形態を概略的に示す模式図、及び本発明による迂回判定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 位置履歴生成・管理部で生成され、位置履歴データベース(DB)に保存され管理されている位置履歴情報の具体例を示す模式図及びテーブルである。 本発明に係る滞在・移動抽出部、最短・最適経路抽出部及び使用道路決定部で実施される処理の具体例を概略的に示す模式図である。 本発明に係る迂回判定部から出力される迂回判定結果の具体例を示すテーブルである。 配信迂回情報評価部で生成される統計情報の具体例を示すテーブルである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[迂回判定装置・システム]
図1は、本発明による迂回判定装置を含む迂回判定システムの一実施形態を概略的に示す模式図、及び本発明による迂回判定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図1によれば、本実施形態の迂回判定システムは、経路移動体である複数の自動車が、経路網を構成する経路としての、道路網を構成する道路を走行している状況において、
(a)各自動車に付された(例えば搭載された)又は同行する(例えば乗車したユーザに携帯された)通信端末であって、装備されたGPS(Global positioning System)測位機能によるGPS測位結果を送信可能な(例えばGPS測位結果通知アプリの搭載された)端末2と、
(b)複数の端末2と通信接続可能であり、通信接続した配下の端末2における受信信号電力(RSSI)を含む通信履歴情報を生成し出力する、携帯電話網を形成する複数の基地局3と、
(c)複数の端末2と通信接続可能であり、通信接続した配下の端末2におけるRSSIを含む通信履歴情報を生成し出力する、無線LAN(Local Area Network)を形成する複数のアクセスポイント(AP)4と、
(d)複数の基地局3や複数のAP4と通信接続された、本発明による迂回判定装置の一実施形態としての配信情報評価装置1と
を備えている。
ここで、上記(d)の配信情報評価装置1は、基地局3やAP4から受け取った通信履歴情報や(端末2を送信元とする)GPS測位結果を用いて、端末2(に係る自動車)の所在地点(所在位置)の時系列情報である位置履歴情報を生成し、当該位置履歴情報に基づき、自動車(端末2)が(例えばそれに関する情報(渋滞情報等)を配信すべき)対象経路、本実施形態では「対象道路」を通ることを止めて迂回したか否かを判定する。
例えば、交通情報配信装置1は、「対象道路」を道路Aとして、「道路Aでは**月**日の**時から**時まで道路工事のため車線規制が行われます」といったような内容の道路交通情報(対象経路に係る情報)が配信された後において、**月**日の**時から**時までの間、各自動車(端末2)が道路Aを通ることを止めて別の道路を利用したか否かの迂回判定を行い、例えば当該道路交通情報の配信による迂回促進効果の度合い(迂回率)を調査することも可能にする。
具体的に、本発明による迂回判定装置としての配信情報評価装置1は、図1の機能ブロック図に示したように、
(A)当該位置履歴情報に含まれる端末2の所在地点に係る情報から、当該端末2に係る自動車(経路移動体)の移動における「滞在点」及び「移動点」を決定する滞在・移動抽出部113と、
(B)決定された「滞在点」のペアであって、本装置1内の又は本装置1外の経路検索手段(本実施形態では経路探索サーバ6)をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である「最短・好適経路」が、「対象道路」(対象経路)を含んでいる又は「対象道路」(対象経路)と重畳している「滞在点」のペアを抽出する最短・最適経路抽出部114と、
(C)道路網内の各道路(経路網内の各経路)について、当該道路(経路)を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる「移動点」又は当該所在地点が、抽出された「滞在点」のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該道路(経路)を「使用道路」(使用経路)として、抽出された「滞在点」のペアの間の少なくとも1つの「使用道路」(使用経路)を決定する使用経路決定部115と、
(D)決定された少なくとも1つの「使用道路」(使用経路)に「対象道路」(対象経路)が含まれていない場合、(抽出された「滞在点」のペアに係る)端末2に係る自動車(経路移動体)は迂回したと判定する迂回判定部116と
を有している。
ここで、上記(B)で抽出された、その「最短・好適経路」が「対象道路」を含んでいる/「対象道路」と重畳している「滞在点」のペアに係る端末2(自動車)は、本来若しくは通常は、「対象道路」を利用すべき又は利用するはずの端末2(自動車)と推察される。配信情報評価装置1は、そのように推察される端末2(自動車)について、当該「滞在点」のペアの間の「移動点」又は所在地点の様子から「使用道路」を決定し、さらに、決定した「使用道路」が「対象道路」を含んでいないならば、当該端末2(自動車)は「対象道路」を通ることを意図的に止めて、別の道路へ迂回したと判断するのである。
このように配信情報評価装置1によれば、意図された又は予定された目的地や移動経路に係る情報に頼ることなく、例えばユーザによるそのような情報の入力を必要とせず、端末2に係る位置履歴情報を用いることで、当該端末2に係る自動車(経路移動体)が「対象道路」(対象経路)を通ることを止めて迂回したか否かを判定することが可能となるのである。
例えば、ドライバにおける移動の意図に係る情報を取得せずとも、当該ドライバが自らの意思で迂回行動への行動変容を遂げたか否かを推定することもできる。さらに言えば、道路網を利用するドライバ全体の迂回状況を把握することも可能となり、例えば、選別した迂回情報の配信といったような迂回促進施策がどの程度奏功したかを検証することもでき、これにより、より効果的な迂回促進施策の策定・選定に寄与することも可能となるのである。
ここで、本実施形態の配信情報評価装置1は、上記(C)の迂回判定部116から出力される迂回判定結果を用いて、配信した迂回情報における迂回促進効果を評価する配信迂回情報評価部117も備えている。しかしながら当然、本発明による迂回判定装置は、必ずしもそのような機能を備えておらず、例えばそのような機能を備えた外部のサーバ(例例えば、迂回情報配信サーバ5)に対し当該迂回判定結果を送信して、配信した迂回情報を評価させるものであってもよい。
また、本発明による迂回判定装置(配信情報評価装置1)は例えば、基地局3のフロントホールやバックホールに設置された通信中継装置・設備とすることもでき、当該通信中継装置・設備に接続された装置であってもよい。また、基地局3や、基地局3に接続された装置とすることも可能である。さらには、インターネット上のクラウドサーバ、非クラウドのサーバ装置、パーソナル・コンピュータ(PC)、又はノート型若しくはタブレット型コンピュータ等とすることもできるのである。
さらに、端末2についても、例えばナビゲーション機能を備えた車載用通信端末や、(乗車した)ユーザに所持・携帯された若しくは一時的に車内に設置されたスマートフォン、タブレット型コンピュータ、各種ウェアラブル端末、又は携帯電話機等を、端末2とすることが可能である。
また、本発明による迂回判定装置(配信情報評価装置1)は、基地局測位結果、AP測位結果、及びGPS測位結果のうちの少なくとも1つを用いて、好ましくは少なくとも基地局測位結果又はGPS測位結果を用いて、より好ましくは基地局測位結果及びGPS測位結果を用いて、端末2(に係る自動車)の位置履歴情報を生成することができる。または変更態様として、そのような位置履歴情報を生成可能な外部の装置から当該位置履歴情報を取得してもよい。
さらに、本実施形態では、経路移動体は自動車となっているが、勿論、道路を走行可能な他の移動体、例えば二輪車であってよい。また、自動車のみ、二輪車のみ、又は自動車及び二輪車を経路移動体に設定してもよい。さらに、本実施形態において(経路移動体の移動する)経路は、道路であってもよく道路区間であってもよい。したがって「対象道路」も、1つの道路全体を指すだけではなく、1つの道路の特定区間を指す場合もあり得る。すなわち、「対象道路」は本実施形態において、そこを通ることを止めて迂回したか否かの判定に係る道路又は道路区間となっているのである。
またさらに言えば、本発明に係る経路も、道路(又は道路区間)に限定されるものではない。例えば、鉄道の路線(又は路線区間)や、航路(又は航路区間)といったような、何らかの移動体がそこを移動し得る経路であって、また、そのうちの1つ(対象経路)を通らずに他の経路を使用する迂回行動が発生し得るような経路であれば、種々の経路が、本発明に係る経路として採用可能である。
[装置機能構成,迂回判定プログラム・方法]
同じく図1の機能ブロック図において、配信情報評価装置1は、配信した迂回情報を評価する装置であって且つ本発明による迂回判定装置の一実施形態を具現しており、通信インタフェース部101と、位置履歴データベース(DB)102と、道路地図DB103と、対象道路保存部104と、使用道路保存部105と、迂回判定結果保存部106と、プロセッサ・メモリとを有する。ここで、プロセッサ・メモリは、本発明による迂回判定プログラムを包含する配信情報評価プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この配信情報評価プログラムを実行することによって、迂回判定処理及び配信情報評価処理を実施する。
またこのことから、配信情報評価装置1(迂回判定装置)は、迂回判定処理及び配信情報評価処理専用の装置であってもよいが、本発明による迂回判定プログラムを包含する配信情報評価プログラムを搭載した、汎用のクラウドサーバや非クラウド型サーバであってもよく、さらにはPC、又はノート型若しくはタブレット型コンピュータとすることも可能である。
また、プロセッサ・メモリは、機能構成部として、通信制御部111と、位置履歴生成・管理部112と、滞在・移動抽出部113と、経路検索部114aを含む最短・最適経路抽出部114と、使用経路決定部115と、迂回判定部116と、迂回率決定部117aを含む配信迂回情報評価部117とを有する。なお、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された迂回判定プログラム(を包含する配信情報評価プログラム)の機能と捉えることができ、また、図1の機能ブロック図における配信情報評価装置1の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による迂回判定方法、及び配信情報評価方法の一実施形態としても理解される。
同じく図1の機能ブロック図において、位置履歴DB102は、基地局3やAP4から送信され、通信インタフェース部101及び通信制御部111を介して受信された通信履歴情報や(端末2を送信元とする)GPS測位結果を保存し管理する。
位置履歴生成・管理部112は、位置履歴DB102から適宜、通信履歴情報やGPS測位結果を取り出し、本実施形態では、
(a)GPS測位結果が存在する場合には当該結果を用いて、
(b)一方、GPS測位結果が存在しない場合には公知の基地局測位方式やAP測位方式を実施する測位手段となって、
端末2(に係る自動車)の所在地点(所在位置)の時系列情報である位置履歴情報を生成する。また、位置履歴生成・管理部112は、このように生成した位置履歴情報を適宜、位置履歴DB102に保存し管理させてもよい。
図2は、位置履歴生成・管理部112で生成され、位置履歴DB102に保存され管理されている位置履歴情報の具体例を示す模式図及びテーブルである。
図2のテーブルによれば、位置履歴情報には、各端末2における所在地点の履歴が示されている。具体的には、端末2に予め割り振られた端末識別子(ID)毎に、当該端末IDの端末2における各日時(日付及び時刻)での所在地点の緯度値及び経度値が記録されている。このような位置履歴情報を駆使して以後、使用道路の決定処理や迂回判定処理が実施されていくのである。
同じく図1の機能ブロック図において、滞在・移動抽出部113は、位置履歴DB102から適宜、位置履歴情報を取り出し、当該位置履歴情報に含まれる各端末2の所在地点情報から、各端末2に係る自動車(経路移動体)の移動における「滞在点」及び「移動点」を決定する。
具体的に本実施形態では、滞在・移動抽出部113は、位置履歴情報に含まれる各端末2の所定期間(迂回判定処理用に設定された期間)における所在地点に係る時系列のログ群(図2では各日時における緯度及び経度のレコード群)において、
(a)所在地点が所定位置範囲(後に示す図3では半径100mの円範囲)に含まれることになる1つの又は2つ以上の連続したログを1つのグループとして、ログ群のクループ分けを行い、
(b)グループ内のログに係る時間の差の最大値が所定閾値(例えば15分)未満となるグループの代表点(例えば重心)を「移動点」に決定し、
(c)一方、グループ内のログに係る時間の差の最大値が当該所定閾値以上となるグループの代表点(例えば重心)を「滞在点」に決定する。
なお、このような滞在点及び移動点の決定処理については、後に図3を用い、具体例を挙げて説明する。また、滞在・移動抽出部113は勿論、上記以外の手法、例えば上記手法においてグループ分け条件を変更した手法、を用いて滞在点及び移動点を決定するものであってもよく、さらに、他の公知の滞在点・移動点抽出手法を用いるものであってもよい。
同じく図1の機能ブロック図において、最短・最適経路抽出部114は、そのペアの間で検索された最短・好適経路が「対象道路」を含んでいる又は「対象道路」と重畳している滞在点のペアを抽出する。ここで本実施形態において、最短・好適経路は、経路探索サーバ6によって(または変更態様として、最短・最適経路抽出部114内に用意された経路検索部114aによって)検索された、当該滞在点ペアを構成する2つの滞在点を最短の道のりで接続する道路(群)や、例えば(幅員が広く運転し易い)幹線道路をより多く含む形で当該2つの滞在点を接続する道路(群)等となっている。
具体的には本実施形態において、最短・最適経路抽出部114は、対象道路保存部104に保存された「対象道路」を取り出し、各端末2に係る自動車の移動における滞在点と、この滞在点の次となる又はこの滞在点から見て2以上の所定数だけ後となる滞在点とのペアの中から、検索された最短・好適経路が当該「対象道路」を含んでいる又は当該「対象道路」と重畳している滞在点のペアを抽出する。
ここで、最短・好適経路は例えば、滞在点のペアを出発地(O,Origin)及び目的地(D, Destination)の組(OD)として、当該出発地から当該目的地までの経路検索を、公知の経路検索アルゴリズムによって、例えばGoogleMaps(登録商標)や公知の種々のカーナビゲーションシステムによって、実施することにより取得することができる。
最短・最適経路抽出部114は、このようにして検索された最短・好適経路情報が(予め各道路・道路区間に付与された)道路IDの集合である場合において、当該集合の中に、「対象道路」の道路IDが含まれている又は「対象道路」を構成する複数の道路IDのうちの所定数(例えば1つ)が含まれている滞在点ペアを抽出することができる。または、検索された当該最短・好適経路情報が道路地図上の連続した地点列情報である場合において、当該地点列情報の中に、「対象道路」に相当する地点列が包含されている又は「対象道路」に相当する地点列の所定割合(例えば30%)以上が含まれている滞在点ペアを抽出してもよい。
同じく図1の機能ブロック図において、使用経路決定部115は、道路網内の各道路について、当該道路を包含するように設定された経路包含範囲(後に示す図3では道路メッシュ群)に含まれる移動点が、(最短・最適経路抽出部114で)抽出された滞在点ペアの間において「所定条件を満たす形で存在している」ならば、当該道路を「使用道路」とし、このようにして、抽出された滞在点ペアの間の(1つ又は複数の)「使用道路」を決定する。
具体的に本実施形態では、使用経路決定部115は、(最短・最適経路抽出部114で)抽出された各滞在点ペアについて、
(a)道路地図DB103から道路地図情報を取り出し、当該道路地図上に、使用判定対象である道路毎に、当該道路の部分を含むメッシュからなる経路包含範囲としての道路メッシュ群を設定し、
(b)設定した各道路メッシュ群において、当該道路メッシュ群に含まれる移動点が、当該滞在点ペアの間に所定数(例えば3つ)以上存在しているならば、当該道路メッシュ群に係る道路を「使用道路」とし(当該滞在点ペアに係る自動車(端末2)が利用した道路とし)、
(c)当該滞在点ペア毎に決定した「使用道路」の情報を適宜、使用道路保存部105へ保存する。
ここで、その間の「使用道路」を決定することになる当該滞在点ペアは、出発地(O)及び目的地(D)の組(OD)と捉えることもできる。そうすると、使用経路決定部115は、出発地の(ログに係る)時刻(例えば9時)から目的地の(ログに係る)時刻(例えば12時)までの間にどの道路が利用されたのかを分析しているとも言えるのである。
なお、上述した「(移動点が)所定条件を満たす形で存在している」との内容は、同じく上述した「所定数(例えば3つ)以上存在している」ことに限定されるものではない。例えば、当該滞在点のペアの間において、「道路メッシュ群中のメッシュのうちで他の全ての道路についてのメッシュ群中のメッシュから所定距離以上離隔したメッシュに含まれる」移動点が「少なくとも1つ(又は2以上の所定数以上)存在している」こととしてもよい。
また例えば、「(移動点が)所定条件を満たす形で存在している」ことを、移動点が「連続して(時系列をなして)所定数以上存在している」こととすることも可能である。さらに例えば、移動点の「存在しているメッシュの数が所定数(例えば3つ)以上である」こととすることも好ましい(後に図3で示す具体例ではこの条件を採用している)。ここで、上記の「所定数」は、迂回判定処理用に採用した時系列ログ群のログ数(レコード数)や、滞在・移動抽出処理の際に設定した所定位置範囲の大きさ、さらには上記のメッシュのサイズ等に基づき、適切に設定されることも好ましい。
さらに、使用経路決定部115は、移動点ではなく(位置履歴情報から抽出される)所在地点が、そのペアの間において「所定条件を満たす形で存在している」か否かを判定することも可能である。しかしながら、本実施形態のように移動点を用いて使用道路決定処理を実施することにより、「使用道路」をまさに走行して(移動して)利用している端末2(自動車)をより確実に拾い上げることができ、また、多数の所在地点を移動点にまとめた上で使用道路決定処理を実施しているので、当該処理の負担をより小さく抑えることが可能となる。
図3は、本発明に係る滞在・移動抽出部113、最短・最適経路抽出部114及び使用道路決定部115で実施される処理の具体例を概略的に示す模式図である。
図3(A)に示した本具体例において、滞在・移動抽出部113(図1)は、端末2についての時系列のレコードをなすログ001,ログ002,ログ003,・・・から、以下のステップ(S1~S4)をもって滞在点及び移動点を抽出している。
(S1)「最初のログ」であるログ001(に係る所在地点)を中心とした所定の大きさの位置範囲(図3(A)では半径100mの円範囲)に、その次のログ002(に係る所在地点)が含まれるか否かを判定する。
(S2)ステップS1で含まれるとの判定を行った場合、さらにその次のログ003(に係る所在地点)が当該位置範囲に含まれるか否かを判定し、ここで、同じく含まれるとの判定を行った場合、さらにその次のログ004が当該位置範囲に含まれるか否かを判定し・・・、といったように、含まれないとの判定を行うまで順次、その次のログについての判定処理を繰り返す。
(S3)ステップS2で含まれないとの判定を行った場合、「最初のログ」であるログ001からその判定対象のログの1つ前のログ(最後のログ,図3(A)ではログ005)までを含む1つのグループ(図3(A)ではグループ1)を決定し、さらに、当該判定対象のログ(図3(A)ではログ006)を「最初のログ」として、ステップS1からの処理を再度、判定対象のログが無くなるまで繰り返す。
(S4)判定対象のログが無くなるまでステップS1~S3を繰り返した結果、決定されたグループ(図3(A)ではグループ1~3)の各々において、当該グループに含まれる最後のログ(に係る日時)と最初のログ(に係る日時)との時間差が、
・所定閾値以上である場合、当該グループの代表点(例えば、含まれるログに係る所在地点の重心)を滞在点とし、
・一方、当該所定閾値未満である場合、当該グループの代表点(例えば、含まれるログに係る所在地点の重心)を移動点とするのである。
例えば、上記(S4)における所定閾値を15分とすると、図3(A)に示したグループ1においては、最後のログであるログ005と最初のログであるログ001との時間差は60分(>15分)であるので、グループ1の重心を滞在点とする。またグループ2においては、最後のログであるログ008と最初のログであるログ006との時間差は10分(<15分)となっており、したがってグループ2の重心を移動点とする。さらにグループ3においては、ログ011とログ009との時間差は30分(>15分)であるので、グループ3の重心を滞在点とする。このような処理を行うことにより、端末2(自動車)の移動について、「滞在点」→「移動点」→「滞在点」→・・・といったように、滞在点/移動点が時系列に並んだ情報である滞在・移動時系列群が生成されるのである。
次いで、最短・最適経路抽出部114(図1)は本具体例において、
(a)各端末2(自動車)の移動における滞在・移動時系列群から、1つの滞在点と、その次の(その後に最初に現れる)滞在点とのペアである滞在点ペアを取り出し、
(b)取り出した各滞在点ペアについて、当該滞在点ペアの出発地(O)から目的地(D)までの経路検索処理を、外部の装置検索サーバ6にアクセスして実施して、当該滞在点ペアの間の最短・好適経路情報(検索経路の道路ID群)を決定し、
(c)取り出した滞在点ペアの中から、決定した最短・好適経路情報が「対象道路」の道路IDを含んでいる滞在点ペアを抽出する。
例えば図3(B)に示した滞在点ペアは、最短・好適経路情報が「対象道路」を含んでいるので、上記(c)において抽出される滞在点ペアとなっている。
次いで、使用道路決定部115(図1)は本具体例において、抽出された各滞在点ペアについて、
(a)道路網の各道路を含む地域を矩形(100m×100m)のメッシュで分割したメッシュ地図を準備して、当該メッシュ地図内に、各道路について、当該道路を包含する(経路包含範囲としての)道路メッシュ群を設定し、
(b)設定した各道路メッシュ群について、当該滞在点ペアの間にある移動点を含むメッシュの数が、所定数(例えば3つ)以上であれば、当該道路メッシュ群に係る道路を「使用道路」に決定し、
(c)当該滞在点ペアの間の全ての「使用道路」を決定する。
例えば、上記(b)における所定数を3つとすると、図3(C)に示した滞在点ペアは、その間の移動点を含むメッシュが道路メッシュ群において3つ存在するので、当該道路メッシュ群に係る判定対象道路を利用した自動車(端末2)に係る滞在点ペアであると判定される。言い換えると、図3(C)に示した滞在点ペアについて、図3(C)の判定対象道路は「使用道路」に決定されるのである。
図1の機能ブロック図に戻って、迂回判定部116は、最短・最適経路抽出部114で抽出された各滞在点ペアについて、
(a)使用道路保存部105から当該滞在点ペアにおいて決定された「使用道路」を取り出し、
(b)取り出した「使用経路」の中に「対象道路」が含まれていない場合、当該滞在点ペアに係る自動車(端末2)は迂回したと判定し、
(c)一方、取り出した「使用経路」の中に「対象道路」が含まれている場合、当該滞在点ペアに係る自動車(端末2)は迂回していないと判定し、
(d)当該滞在点ペアに迂回有無の情報(迂回有無判定情報)が紐づけられた迂回判定結果を適宜、迂回判定結果保存部106に保存する。
ここで、当該滞在点ペアは、その最短・好適経路が「対象道路」を含んでいる/「対象道路」と重畳しているのであり、当該滞在点ペアに係る自動車(端末2)は、本来若しくは通常は、「対象道路」を利用すべき又は利用するはずの自動車(端末2)と推察される。迂回判定部116は、そのように推察される自動車(端末2)について、その「使用道路」が「対象道路」を含まない(「対象道路」が利用されていない)ならば、当該自動車(端末2)は、利用すべき又は利用するはずの「対象道路」を通ることを意図的に止めて別の道路へ迂回した、との判断を行うのである。
またこのことから、迂回判定部116は、当該自動車(端末2)についての意図された又は予定された目的地や移動経路に係る情報を入手せずとも、上記のような判断を実施可能であることが分かる。
図4は、本発明に係る迂回判定部116から出力される迂回判定結果の具体例を示すテーブルである。
図4のテーブルは、端末ID毎に、(滞在点ペアに係るログの)日付と、滞在点ペアをなす滞在点1(O)及び滞在点2(D)と、決定された「使用道路」と、迂回有り/迂回無しの情報(迂回有無判定情報)とが対応付けて記録された迂回判定結果のテーブルとなっている。このテーブルによれば例えば、端末IDが001である端末2(自動車)は、2020年4月13日において「対象道路」を利用していないので(「使用道路」が「対象道路」を含んでいないので)、当日は迂回を行ったことが分かる。一方、2020年4月15日においては「対象道路」を利用しているので(「使用道路」が「対象道路」を含んでいるので)、当日は迂回を行わなかったことが分かるのである。
図1の機能ブロック図に戻って、配信迂回情報評価部117の迂回率決定部(迂回割合決定手段)117aは、迂回判定結果保存部106に保存された迂回判定結果、すなわち(最短・最適経路抽出部114で抽出された)滞在点ペア毎の迂回有無判定情報を用い、さらに、当該滞在点ペア毎に、該当する(配信先である)端末2の端末IDと、配信した迂回情報の識別情報(迂回情報ID及び/又は心理効果ID)等とを対応付けて記録した迂回情報配信履歴も用いて、(対象道路を通ることを止めて迂回することを促す)複数種別の迂回情報の各々を配信されたユーザに係る自動車(端末2)が迂回した割合である迂回率(迂回割合)を決定する。
次いで、配信迂回情報評価部117は、配信された迂回情報の種別毎に、決定した迂回率を紐づけた(配信迂回情報評価結果としての)統計情報を生成するのである。ここで、当該統計情報を参照すれば、例えばどの種別の迂回情報が、最も高い迂回促進効果を奏するか(最も高い迂回率をもたらすか)等を知ることができる。
なお、本実施形態では、複数種別の迂回情報のうちの1つを配信されたユーザについて迂回率を決定しているが、勿論これに限定されるものではなく、「所定条件」下にあるユーザについて迂回率を決定し、「所定条件」毎の迂回率をまとめた統計情報を生成することが可能である。例えば女性(男性)であるユーザ、20代(又は他の年代)であるユーザ、居住地が**であるユーザ、**道路を利用したユーザ等、種々の「所定条件」を設定することができる。
図5は、配信迂回情報評価部117で生成される統計情報の具体例を示すテーブルである。
図5には、配信迂回情報評価部117で生成された属性・心理効果統計情報のテーブルが示されている。ここで、属性・心理効果統計情報は、
(a)予め設定された属性項目(例えば性別,年代,居住地,既婚/未婚等)を含む属性(図5では属性001,002,003,・・)の当該属性毎に、
(b)予め設定された複数種別の心理効果(図5ではT_1,T_2,T_3,・・,T_n)のそれぞれが加味された迂回情報である複数の心理効果迂回情報の各々と、
(c)当該心理効果迂回情報を提示されたユーザであって当該属性を有するユーザに係る自動車(経路移動体)が迂回を行った割合である迂回率と
を対応付けて記録した統計情報となっている。
ここで、上記(a)の(心理効果迂回情報を提示された)ユーザの属性は、例えば、端末2の通信サービスを提供する通信事業者が管理する契約情報管理サーバから、契約情報に含まれるユーザ属性情報を取り出して取得することが可能である。
また、上記(b)の心理効果迂回情報は、図5のテーブルではテキスト情報や画像(写真)情報となっているが、当然これらに限定されるものではなく、種々様々な形式・内容のものとすることができる。例えば心理効果迂回情報は、
(b1)迂回を促す内容の音声・テキスト・画像による道路交通情報(渋滞情報、道路工事情報、車線規制情報、通行止め情報、迂回道路情報、路面状態情報等)や、
(b2)迂回を促す内容の交通関連クリエイティブ、例えばウェブ(Web)広告クリエイティブ、デジタルサイネージ等で表示される映像・音声クリエイティブや、テレビ・ラジオ等のCM(Commercial Message)コンテンツ等
であってもよい。
図1の機能ブロック図に戻って、配信迂回情報評価部117は、生成した統計情報、本実施形態では(図5に示した)属性・心理効果統計情報を出力し、通信制御部111は、は、当該属性・心理効果統計情報を、通信インタフェース部101を介し外部に設置された迂回情報配信サーバ5へ送信する。迂回情報配信サーバ5は、受信した属性・心理効果統計情報を考慮することにより、例えば配信対象ユーザの属性に合わせて、より迂回促進効果の高い(より迂回率の高い)心理効果迂回情報を選択し、当該配信対象ユーザに対し当該心理効果迂回情報を配信することも可能となる。
また変更態様として、配信情報評価装置1(通信制御部111)は、迂回判定結果そのものを迂回情報配信サーバ5へ送信してもよい。例えば、迂回情報配信サーバ5は、迂回配信対象であるユーザを指定し、配信情報評価装置1(通信制御部111)は、指定されたユーザに係る迂回判定結果を、応答として迂回情報配信サーバ5へ送信してもよい。この場合でも、迂回情報配信サーバ5は、取得した迂回判定結果を考慮して、より効果的な迂回情報を配信することができる。
さらに他の実施形態として、配信情報評価装置1は、迂回情報配信機能も備えており、配信迂回情報評価部117から出力された統計情報(属性・心理効果統計情報)を用いて、より効果的な(より迂回促進効果の高い)心理効果迂回情報を配信してもよいのである。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、意図された又は予定された目的地や移動経路に係る情報に頼ることなく、例えばユーザによるそのような情報の入力を必要とせず、端末に係る位置履歴情報を用いることで、当該端末に係る経路移動体が対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定することが可能となる。
例えば、高速道路を走行する自動車のドライバにおける移動の意図に係る情報を取得せずとも、当該ドライバが自らの意思で迂回行動への行動変容を遂げたか否かを推定することもできる。さらに言えば、高速道路網を利用するドライバ全体の迂回状況を把握することも可能となり、例えば、選別した迂回情報の配信といったような迂回促進施策がどの程度奏功したかを検証することもでき、これにより、より効果的な迂回促進施策の策定・選定に寄与することも可能となる。
以上に述べた本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲内での種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。以上に述べた説明はあくまで例示であって、何ら制約を意図するものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ制約される。
1 配信情報評価装置(迂回判定装置)
101 通信インタフェース部
102 位置履歴データベース(DB)
103 道路地図DB
104 対象道路保存部
105 使用道路保存部
106 迂回判定結果保存部
111 通信制御部
112 位置履歴生成・管理部
113 滞在・移動抽出部
114 最短・最適経路抽出部
114a 経路検索部
115 使用経路決定部
116 迂回判定部
117 配信迂回情報評価部
117a 迂回率決定部
2 端末
3 基地局
4 アクセスポント(AP)

Claims (9)

  1. 対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置であって、
    当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定する滞在・移動抽出手段と、
    決定された滞在点のペアであって、前記装置内の又は前記装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出する最短・最適経路抽出手段と、
    当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定する使用経路決定手段と、
    前記少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定する迂回判定手段と
    を有することを特徴とする迂回判定装置。
  2. 前記使用経路決定手段は、当該経路網内の各経路について、当該経路の部分を含むメッシュからなる当該経路包含範囲としてのメッシュ群に含まれる当該移動点が、抽出された当該滞在点のペアの間に所定数以上存在しているならば当該経路を使用経路とすることを特徴とする請求項1に記載の迂回判定装置。
  3. 前記最短・最適経路抽出手段は、当該端末に係る経路移動体の移動における滞在点と、該滞在点の次となる又は該滞在点から見て2以上の所定数だけ後となる滞在点とのペアの中から、当該最短・好適経路が当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の迂回判定装置。
  4. 前記滞在・移動抽出手段は、当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る時系列のログ群において、当該所在地点が所定位置範囲に含まれることになる1つの又は2つ以上の連続したログを1つのグループとして、当該グループ内のログに係る時間の差の最大値が所定閾値未満となるグループの代表点を移動点に決定し、当該グループ内のログに係る時間の差の最大値が当該所定閾値以上となるグループの代表点を滞在点に決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の配信対象決定装置。
  5. 当該経路移動体は複数存在しており、
    当該経路移動体が迂回したか否かの判定結果に基づいて、所定条件下にあるユーザに係る経路移動体が迂回した割合である迂回割合を決定する迂回割合決定手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の迂回判定装置。
  6. 当該所定条件下にあるユーザは、当該対象道路を通ることを止めて迂回することを促す複数種別の情報のうちの1つを提示されたユーザであり、
    前記迂回割合決定手段は、提示された当該情報の種別毎の当該迂回割合を決定する
    ことを特徴とする請求項5に記載の迂回判定装置。
  7. 当該経路移動体の移動する経路は道路又は道路区間であって、当該経路移動体は自動車、二輪車、及び/又は、道路を移動可能な他の移動体であり、当該対象経路は、そこを通ることを止めて迂回したか否かの判定に係る道路又は道路区間であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の配信対象決定装置。
  8. 対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定する滞在・移動抽出手段と、
    決定された滞在点のペアであって、前記装置内の又は前記装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出する最短・最適経路抽出手段と、
    当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定する使用経路決定手段と、
    前記少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定する迂回判定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする迂回判定プログラム。
  9. 対象経路を含む経路網を移動可能な経路移動体に付された又は同行する端末の位置履歴から、当該経路移動体が当該対象経路を通ることを止めて迂回したか否かを判定する装置に搭載されたコンピュータにおける方法であって、
    当該位置履歴に含まれる当該端末の所在地点に係る情報から、当該経路移動体の移動における滞在点及び移動点を決定するステップと、
    決定された滞在点のペアであって、前記装置内の又は前記装置外の経路検索手段をもってそのペアの間で検索された最短の又は通るのが好適な経路である最短・好適経路が、当該対象経路を含んでいる又は当該対象経路と重畳している滞在点のペアを抽出するステップと、
    当該経路網内の各経路について、当該経路を包含するように設定された経路包含範囲に含まれる当該移動点又は当該所在地点が、抽出された当該滞在点のペアの間において所定条件を満たす形で存在しているならば当該経路を使用経路として、抽出された当該滞在点のペアの間の少なくとも1つの使用経路を決定するステップと、
    前記少なくとも1つの使用経路に当該対象経路が含まれていない場合、当該経路移動体は迂回したと判定するステップと
    を有することを特徴とする迂回判定方法。
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