JP2022073887A - 眼科装置及び眼科装置の制御方法 - Google Patents

眼科装置及び眼科装置の制御方法 Download PDF

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寛人 立川
Hiroto Tachikawa
隼士 塩田
Hayato Shioda
好彦 岩瀬
Yoshihiko Iwase
信也 田中
Shinya Tanaka
和英 宮田
Kazuhide Miyata
律也 富田
Ritsuya Tomita
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Abstract

【課題】 被検眼の撮影の失敗の可能性を低減することである。【解決手段】 開示の眼科装置の一つは、被検者の被検眼を撮像するための光学系を含む光学ヘッド部を駆動する駆動手段と、被検眼と光学ヘッド部との間の第一の位置ずれ量を低減するように、駆動手段を制御する制御手段と、第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と第一の位置ずれ量との差と、第一の位置ずれ量を取得した時間と第二の位置ずれ量を取得した時間との間に光学ヘッド部が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する報知手段と、を備える。【選択図】 図3

Description

開示の技術は、眼科装置及び眼科装置の制御方法に関する。
眼科装置として、被検眼の眼底2次元画像を取得するための装置(以下、これを眼底カメラ装置と記す。)や、低コヒーレンス光による光干渉断層法(OCT:Optical Coherence Tomography)を利用して、被検眼の断層画像を取得するための装置(以下、これをOCT装置と記す。)が実用化されている。
これらの装置には、検者が途中で操作することなく、自動で各種の調整を行った後に自動で撮影を行うフルオート機能を備えているものがある。ここで、特許文献1には、アライメント、フォーカス、計測画像の位置調整等のフルオート機能における各状態がそれぞれ好適であるか判定し、全てが適正と判定されたときに撮影実行する光画像計測装置が開示されている。
特開2010-191172号公報
ここで、被検者の姿勢によっては、何度撮影しても失敗が繰り返されてしまうことがある。このとき、例えば、被検者の姿勢として、頭が額当て部から離れていることが考えられ、この場合、眼の動きが不安定になってしまうことがある。
開示の技術は、被検眼の撮影の失敗の可能性を低減することを目的の一つとする。
なお、上記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の1つとして位置付けることができる。
開示の眼科装置の一つは、
被検者の被検眼を撮像するための光学系を含む光学ヘッド部を駆動する駆動手段と、
前記被検眼と前記光学ヘッド部との間の第一の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御する制御手段と、
前記第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、前記駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と前記第一の位置ずれ量との差と、前記第一の位置ずれ量を取得した時間と前記第二の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学ヘッド部が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する報知手段と、を備える。
開示の技術の一つによれば、被検眼の撮影の失敗の可能性を低減することができる。
実施形態の装置の概略的な構成例を示す 実施形態の自動アライメントの制御方法のフローチャートを示す 実施形態の被検眼の動き検知の制御方法のフローチャートを示す 実施形態の自動コヒーレンスゲート調整の制御方法のフローチャートを示す 実施形態の装置の光学ヘッド部および顔受け部の概略的な構成例を示す 実施形態の光学ヘッド部および被検眼の経時的な位置変化の概略図を示す 実施形態のモニタへの報知内容の表示例を示す
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態による装置は、自動アライメントおよび自動コヒーレンスゲート調整の制御フローにおいて、被検眼の動きを検知し、検者に被験者の姿勢に関する情報を報知する装置である。
<構成>
本実施形態の眼科装置は、2次元の眼底画像を撮像する眼底画像撮像部と光干渉に基づく情報を用い被検眼の眼底の3次元の断層画像を撮像する断層画像撮像部と、を備える。本実施形態の眼科装置の概略構成およびその光学系を示す図1を参照して、以下に本実施形態について説明する。眼科装置は、光学ヘッド部100、分光器200、制御部300、を備える。以下、光学ヘッド部100、分光器200および制御部300の構成を順に説明する。
<光学ヘッド部100および分光器200の構成>
検査ユニットである光学ヘッド部100は、被検眼Eの前眼部Eaや、被検眼の眼底Efの2次元像および断層画像を撮像するための測定光学系で構成されている。以下、光学ヘッド部100に内に配置される各種光学系について説明する。光学ヘッド部100において、被検眼Eに対向して対物レンズ101が設置される。すなわち、光学ヘッド部100は、例えば、被検者の被検眼を撮像するための光学系を含むように構成されてもよい。なお、光学ヘッド部100に含まれる光学系には、例えば、対物光学系を含むOCT測定光路を有する測定光学系が含まれてもよい。このとき、光学ヘッド部100に含まれる光学系には、後述する各種の光学系がそれぞれ含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。後述する各種の光学系は、例えば、不図示のステージ部の内部に含まれるように構成されてもよく、このとき、光学ヘッド部100の内部の光学系とステージ部の内部の光学系とを光ファイバー等により接続されるように構成されてもよい。
対物レンズ101の光軸L1上には光路分離部として機能する第1ダイクロイックミラー102および第2ダイクロイックミラー103が配置される。これらダイクロイックミラーによって、前眼部観察系の光路(光軸L2)、眼底撮影系の光路(光軸L3)およびOCT干渉系の光路(光軸L5)が、波長帯域ごとに分岐される。
<前眼観察系>
ダイクロイックミラー103の反射方向の光軸L2上には、レンズ120、絞り121、プリズム122、レンズ123、イメージセンサ124が配置される。イメージセンサ124は、赤外域の感度を持つモノクロのセンサーである。これら光軸L2上に配置される光学部材等によって前眼部の観察を行うための前眼部観察光学系が構成される。CMOSセンサー124は、制御部300に接続される。イメージセンサ124により取得された各画素値は、制御部300を介しモニタ301に出力される。また、対物レンズ101の近くに配置された前眼部観察用光源125が、被検眼Eの前眼部を照明する。
<眼底撮影系・固視灯>
ダイクロイックミラー103の透過方向の光軸L3上には、穴あきミラー131、撮影絞り132、フォーカスレンズ133および結像レンズ134、第3ダイクロイックミラー135、イメージセンサ136が配置される。眼底部の観察、撮影のための光学系が構成される。穴あきミラー131は中央部に開口を有する。フォーカスレンズ133は、光軸L3上の位置を移動することによりピントを調整する。光軸L3上の光路は、第3ダイクロイックミラー135によって、イメージセンサ136へ至る光路および固視灯137へ至る光路に、波長帯域ごとに分岐される。イメージセンサ136は、可視光と赤外光とに感度を有する動画観察と静止画撮影を兼ねたセンサーである。固視灯137は可視光を発生して被検者の固視を促す。
<眼底照明系>
穴あきミラー131の反射方向の光軸L4上には、角膜バッフル140、リレーレンズ141、フォーカス指標ユニット142、レンズ143およびリングスリット144がこの順で配置される。角膜バッフル140は、中心に遮光点を有する。リングスリット144は、リング状のスリット開口を有する。また、光軸L4上には遮光点を有する遮光部材としての水晶体バッフル145、および赤外光を透過し可視光を反射する特性を有するダイクロイックミラー146が配置されている。フォーカス指標ユニット142は、光軸L4に沿って移動可能かつ光軸L4上から挿脱可能となっている。
ダイクロイックミラー146の反射方向には、コンデンサレンズ147および白色LED光源148が配置される。白色LED光源148は、可視のパルス光を発する白色LEDが複数個配置された撮影用光源である。ダイクロイックミラー146の透過方向には、コンデンサレンズ149および赤外LED光源150が配置される。赤外LED光源150は、赤外の定常光を発する赤外LEDが複数個配置された観察光源である。対物レンズ101とダイクロイックミラー146とこれらの間の光学部材、並びにコンデンサレンズ147およびコンデンサレンズ149により、眼底を照明する照明光学系が構成される。この照明光学系を介して白色LED光源148、或いは赤外LED光源150の光が被検眼の眼底を照明する。
<OCT光学系>
ダイクロイックミラー102の反射方向の光軸L5上には、レンズ151、ミラー152、OCTXスキャナ153-1、OCTYスキャナ153-2、およびレンズ154、155が配置される。OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2は、例えばダイクロイックミラーより構成され、測定光を被検眼の眼底Ef上で走査する走査部として機能する。さらに、OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2とは、その中心位置付近がレンズ151の焦点位置となるように配置される。また、この中心位置付近は、被検眼Eの瞳の位置と、光学的な共役関係となっている。この構成により、走査部を物点とした光路が、対物レンズ101とレンズ151の間で略平行となる。それによりOCTXスキャナ153-1およびOCTYスキャナ153-2により眼底Ef上を測定光で走査しても、これらの間に配置されるダイクロイックミラーに入射する測定光の入射角度を同じにすることが可能となる。なお、OCTXスキャナ153-1とOCTYスキャナ153-2とは、各々主走査方向とこれに直交する副走査方向とに測定光を走査するが、走査方向はこれに限られない。
測定光源157は、測定光路に入射させる測定光を得るための光を発する光源となる。
本実施形態の場合、OCT光学系における測定光はファイバー端を光源として出射され、該ファイバー端は被検眼Eの眼底Efと光学的な共役関係を有する。レンズ154は合焦調整用のレンズであり、不図示のモータによって図中矢印にて示される光軸方向に駆動される。測定光の合焦調整は、光源として作用するファイバー端から出射する測定光を眼底Ef上に結像するように行われる。合焦調整部として機能するレンズ154は、測定光光源となるファイバー端と、走査部として機能するOCTXスキャナ153-1およびOCTYスキャナ153-2と、の間に配置されている。以上に述べた合焦調整によって、ファイバー端から出射された測定光の像を被検眼Eの眼底Efに結像させることができ、眼底Efからの戻り光を光ファイバー156-2に効率良く戻すことができる。
なお、図1において、OCTXスキャナ153-1と、OCTYスキャナ153-2との間の光路は紙面内において構成されているが、実際は紙面垂直方向に構成されている。
次に、測定光源157からの光路と参照光学系、分光器200の構成について説明する。測定光源157、光カプラー156、光ファイバー156-1~4、レンズ158、分散補償用ガラス159、参照ミラー160、および分光器200によってマイケルソン干渉系が構成されている。光ファイバー156-1~4は、光カプラー156に接続されて一体化しているシングルモードの光ファイバーである。測定光源204から出射された光は、光ファイバー156-1を介して光カプラー156に導かれる、光カプラー156に導かれた光は、該光カプラー156により光ファイバー156-2側の測定光と、光ファイバー156-3側の参照光とに分割される。測定光は上述したOCT光学系の光路を通じ、観察対象である被検眼Eの眼底Efに照射され、網膜による反射や散乱により同じ光路を通じて再び光カプラー156に到達する。
一方、参照光は、光ファイバー156-3、レンズ158、および測定光と参照光との分散を合わせるために挿入された分散補償用ガラス159を介して参照ミラー160に到達し、反射される。参照ミラー160に反射された参照光は同じ光路を戻り、再び光カプラー156に到達する。再度光カプラー156に至った参照光と測定光(戻り光)とは、光カプラー156によって合波される。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ同一となったときに、この合波によって各々の光による干渉を生じる。参照ミラー160は、不図示のモータおよび駆動機構によって図中矢印にて示す光軸方向に位置を調整可能に保持される。駆動機構は、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材を駆動する駆動手段の一例であり、不図示のステッピングモータ、送りねじおよび直動ガイドから構成されている。参照光の光路長は、このモータ等を用いることにより、被検眼Eによって変わる測定光の光路長に対して合わせることが可能である。得られた干渉光は、光ファイバー156-4を介して分光器200に導かれる。
分光器200は、レンズ201、回折格子202、レンズ203、およびラインセンサ204を備えている。光ファイバー156-4から出射された干渉光はレンズ201を介して略平行光となった後、回折格子202で分光され、レンズ203によってラインセンサ204上に結像される。ラインセンサ204における各素子は、受光した光に応じた信号を出力する。制御部300は後述する画像取得生成部304によりこの信号を所定のタイミングにてサンプリングし、所定の信号処理を施して断層画像を生成する。
次に、測定光源157の周辺について説明する。本実施形態では、測定光源157には代表的な低コヒーレント光源であるSLD(Super Luminescent Diode)を用いる。測定光源157より出射される光の中心波長は855nm、波長バンド幅は約100nmである。ここで、バンド幅は、得られる断層画像の光軸方向の分解能に影響するため、重要なパラメータである。また、光源の種類は、ここではSLDを選択したが、低コヒーレント光が出射できればよく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)等も用いることができる。測定光の中心波長は眼を測定することを鑑みると、近赤外光が適切である。また、中心波長は得られる断層画像の横方向の分解能に影響するため、なるべく短波長であることが望ましい。双方の理由から、本実施形態では中心波長が855nmの光を用いることとした。
なお、本実施形態では干渉計としてマイケルソン干渉計を用いているが、マッハツェンダー干渉計を用いてもよい。測定光と参照光との光量差に応じて光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉計を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉計を用いることが望ましい。
さらに、光学ヘッド部100は、ヘッド駆動部170を備えている。ヘッド駆動部170は、光学ヘッド部100を駆動する駆動手段の一例であり、3次元(X、Y、Z)方向の直動機構から構成される。各方向の直動機構は、不図示のステッピングモータ、送りねじおよび直動ガイドから構成されており、光学ヘッド部100を被検眼Eに対して3次元(X、Y、Z)方向に移動可能となるように構成されている。これにより、被検眼Eに対する光学ヘッド部100のアライメントが可能となっている。なお、駆動部の構成は、これに限らない。ここで、光学ヘッド部100は、例えば、図5のステージ部180に対して移動可能に構成されていてもよい。また、被検者の顔を受けるための顔受け部181がステージ部に設けられ、顔受け部181には、被検者の額を当てるための額当て部182および被検者の顎を受けるための顎受け部183が設けられていてもよい。顎受け部183は、制御部300に接続されており、顔受け部181に対して昇降可能に構成される。これにより、被検者の顔の大きさなどに応じて、顎受け部183の昇降調整することで、被検眼Eの高さを光学ヘッド部100に対して粗調整するが可能となる。このとき、例えば、光学ヘッド部100がステージ部に対して移動することにより、被検眼に対して位置合わせ(アライメント)を行うことができる。
<制御部300の構成>
制御部300は、光学ヘッド部100および分光器200の各部と接続されている。具体的には、制御部300は、光学ヘッド部100内の赤外線CCD142と接続されており、被検眼Eの前眼部Eaの観察画像を生成可能に構成されている。また、制御部300は、光学ヘッド部100内のAPD115とも接続されており、被検眼Eの眼底Erの観察画像を生成可能にも構成されている。さらに、制御部300は、光学ヘッド部100内のヘッド駆動部170とも接続されており、光学ヘッド部100を被検眼Eに対して3次元的に駆動可能に構成されている。
一方、制御部300は、分光器200のラインセンサ204とも接続されている。これにより、分光器200によって波長分解された測定信号を取得可能であり、さらに測定信号に基づいて被検眼Eの断層画像を生成することができる。
生成された被検眼Eの前眼部観察画像、眼底観察画像、および断層画像は、制御部300に接続されたモニタ301に表示可能である。
<被検眼Eのアライメント方法>
図2は、本実施形態に係る眼底撮像装置の制御方法を示すフローチャートである。図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係る光干渉断層撮像装置を用いた被検眼Eの自動アライメントの方法を説明する。撮影に先立ち、まず検者は被検者を装置の前に着座させる。
制御部300は、検者による不図示のスイッチ操作を受け付けて、自動アライメントを開始する。自動アライメントが開始されると、ステップS201において、制御部300は、前眼部画像取得部として機能し、定期的に赤外線CCD142から前眼部画像を取得して解析を行う。具体的には、制御部300は、入力された前眼部画像内の瞳孔領域を検出する。制御部300は、検出された瞳孔領域の中心位置を算出する。瞳孔領域の中心位置が、前眼被検眼の所定位置の一例である。制御部300は、ずれ量算出手段として、検出された瞳孔領域の中心位置と、前眼部画像の中心位置との変位量(位置ずれ量)を算出する。本実施形態の光干渉断層撮像装置は、前眼部画像の中心と対物レンズ101-1の光軸とが一致するよう構成されており、ステップS201で算出される変位量は、被検眼Eと測定光軸との位置ずれ量を表している。なお、上記変位量(位置ずれ量)は、被検眼Eと光学ヘッド部100との間の位置ずれ量の一例である。
ステップS202において、制御部300は、ステップS201で算出された位置ずれ量が所定値未満か否かを判定する。位置ずれ量が所定値以上であると判定された場合(S202;No)、ステップS203に進む。一方、位置ずれ量が所定値未満であると判定された場合(S202;Yes)、自動アライメント処理を終了する。
ステップS203の処理が1回目の場合、制御部300は、ステップS205に進む。
ステップS205において、制御部300は、位置ずれ量の低減のため、ステップ201で算出された位置ずれ量に応じて、光学ヘッド部100を移動するようにヘッド駆動部170へ指示を行う。ヘッド駆動部170は、不図示の3つのモータを駆動させて、光学ヘッド部100の位置を被検眼Eに対して3次元(X、Y、Z)方向に移動させる。より具体的には、制御部300は、不図示の3つのモータ各々の回転数を指示する。その結果、光学ヘッド部100に搭載される対物レンズ101-1の光軸の位置は、被検眼Eの前眼部Eaの瞳孔中心位置に近づくように補正されることになる。なお、制御部300は、被検眼Eと光学ヘッド部100との間の第一の位置ずれ量を低減するように、ヘッド駆動部170を制御する制御手段の一例である。
その後、ステップS201に戻る。ステップS201において、制御部300は、前眼部画像取得部として機能し、被検眼Eの複数の前眼部画像を異なる時間に取得し、上記の処理を繰り返す。ステップS205において、制御部300は、追尾部として機能し、複数の前眼部画像に基づいてヘッド駆動部170により被検眼に対する追尾を行う。
この一連の自動アライメント動作によって、対物レンズ101-1の光軸位置は被検眼Eの前眼部Eaの瞳孔中心位置に合致し、適正なアライメント状態で被検眼の断層画像を撮影することが可能となる。なお、このアライメント状態における、被検眼Eと光学ヘッド部100との位置関係が、所定の位置関係の一例である。
ステップS201の処理は所定の時間間隔で実施される。そのため、モータの回転速度と位置ずれ量の大きさの関係によっては、位置ずれ量が所定値未満となる前に、次回のS201の処理に進むことがある。
ステップS202において、ステップS205の位置ずれ量の低減を実施しても位置ずれ量が所定値以上であると判定されること(S202;No)が繰り返される場合、被検眼の動きとしては、移動量がS202の所定値よりも大きく、移動速度が光学ヘッド100の移動速度よりも速い状態が続いていると考えられる。このような状態となる被検者の姿勢としては、頭が額当て部182から離れていることによって、被検眼の動きが不安定なことがある。
そこで、ステップS203の処理が2回目以降の場合、制御部300は、ステップS204に進み、被検眼の動きを検知し、場合により、検者に被検者の姿勢に関する情報を報知する。
<前眼部観察画像に基づく被検眼Eの動き検出方法>
図3は、ステップS204において被検眼Eの動きを検出する制御方法を示すフローチャートである。
ステップS301において、制御部300は、直前のS201の処理において算出された位置ずれ量(第二の位置ずれ量)と、それより1回前のS201の処理において算出された位置ずれ量(第一の位置ずれ量)との差を算出する。この差を位置ずれの変化量と呼ぶ。なお、第二の位置ずれ量は、第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された位置ずれ量であって、駆動手段の一例であるヘッド駆動部170の制御下において取得された位置ずれ量の一例である。なお、ヘッド駆動部170の制御下とは、ヘッド駆動部170の駆動が実際に行われていることを厳密に規定するものではなく、例えば、ヘッド駆動部170の駆動が次の駆動の準備のために一時的に行われていないようなタイミングをも含む概念である。
ステップS302において、制御部300は、直前のS205の処理における被検眼Eの位置ずれの低減量を算出する。位置ずれの低減量は、直前のS205の処理における光学ヘッド部100の移動量である。光学ヘッド部100の移動量は、モータの回転数と送りねじのピッチなどから算出することができる。なお、光学ヘッド部100の移動量の算出方法はこれに限らない。エンコーダもしくは変位計を用いるなどして、算出してもよい。このとき、位置ずれの低減量は、第一の位置ずれ量を取得した時間と第二の位置ずれ量を取得した時間との間に光学ヘッド部100が駆動された量の一例である。
ステップS303において、制御部300は、S301において算出された位置ずれの変化量とS302において算出された位置ずれの低減量との差を算出する。
ステップS304において、制御部300は、S303において算出された位置ずれの変化量と位置ずれの低減量の差が所定値未満か否かを判定する。所定値以上であると判定された場合(S304;No)、ステップS305に進む。一方、差が所定値未満であると判定された場合(S304;Yes)、ステップS306に進む。
被検眼Eの動きがなければ、位置ずれの低減量は、位置ずれの変化量と略同じになる。一方、位置ずれの低減量と位置ずれの変化量とが異なると判定された場合には、被検眼Eが経時的に動いたことがわかり、被検眼Eの動きを検知することができる。なお、位置ずれの変化量が位置ずれの低減量よりも大きいと判定された場合には、例えば、被検者の額が額当て部182から離れる等して、被検眼が光学ヘッド部100から遠ざかったと考えられる。一方、位置ずれの変化量が位置ずれの低減量よりも小さいと判定された場合には、例えば、額当て部182から離れていた額が動く等して、被検眼が光学ヘッド部100に近づいたと考えらえる。
図6は、本実施形態に係る自動アライメント時の光学ヘッド部100および被検眼Eの経時的な位置変化を示す概略図である。時刻t1において、光学ヘッド部100の位置はZhead(t1)、被検眼Eの位置はZeye(t1)である。時刻t1における第一の位置ずれ量は、前述のとおり、制御部300によって、前眼観察画像に基づきΔZwd(t1)(=Zhead(t1)―Zeye(t1))として算出される(ステップS201の処理)。図6(b)の網掛け部は、位置ずれ量が所定値未満であるある範囲を示している。位置ずれ量ΔZwd(t1)が所定値の範囲から外れている場合、制御部300は、位置ずれ量ΔZwd(t1)を低減するため、光学ヘッド部100を位置Zeye(t1)まで移動させるように不図示のモータで駆動させる。図6(a)の傾きVzは光学ヘッド部100の移動速度を示しており、例えば不図示のモータの回転数および送りねじのピッチで決まる。となる時刻tにおいて、なお、検出可能な値はΔZwd(t)のみであり、光学ヘッド部100の位置Zhead(t)、被検眼Eの位置Zeye(t)は直接、検出できない値である。時刻t2において、制御部300は、前眼観察画像に基づき光学ヘッド部1000と被検眼Eの第二の位置ずれ量ΔZwd(t2)(=Zhead(t2)―Zeye(t2))を算出する。さらに、制御部300は、位置ずれの低減量を算出する(ステップS302)。位置ずれの低減量はZhead(t2)―Zhead(t1)=Vz×(t2-t1)として産出される。図6の場合、位置ずれの変化量ΔZwd(t2)―ΔZwd(t1)が位置ずれの低減量Zhead(t2)―Zhead(t1)よりも小さいため、位置ずれの低減量と位置ずれの変化量とが異なると判定される。結果として、例えば、額当て部182から離れていた額が動く等して、被検眼が光学ヘッド部100に近づいたことがわかる。
ステップS305において、制御部300は、報知手段として、モニタ301に被検眼の動きを検知したことを報知する。図7は、モニタ301に表示される報知内容の一例である。報知方法としては、モニタ301に、テキストメッセージを表示するなどがある。表示するテキストメッセージとしては、図7(a)のように「被検者の姿勢を確認してください」、「頭が額当て部から離れている可能性があります」などがある。また、報知内容を表現するイラストを表示してもよい。表示するイラストとしては、図7(b)のように被検者の姿勢および被検者の頭の額当て部の状態に注意を促すものが一例としてある。また、モニタ301に前眼部観察画像を表示する場合、図7(c)のように、前眼部観察画像の外枠を赤枠表示するなどがある。モニタ301に報知が表示された場合、制御部300は、報知取り消しの処理が行われるまで、報知を継続する。なお、上述した種々の報知方法は、被検者の姿勢に関する情報を報知する方法の一例である。また、位置ずれの変化量と位置ずれの低減量との大小関係に応じて異なるメッセージが被検者の姿勢に関する情報として報知されてもよい。ステップS305の後、制御部300は、被検眼の動き検知を終了して、ステップS205に進む。
ステップS306において、制御部300は、モニタ301に報知が表示中か否かを判定する。表示中でない場合(S306:No)、被検眼の動き検知を終了し、ステップS205に進む。報知中の場合(S306:Yes)、ステップS307に進む。
ステップS307において、制御部300は、モニタ301の報知を取り消す。制御部300は、モニタ301から、被検者の姿勢に関する情報の表示を消す。
本実施形態では、赤外線CCDを用いた前眼部画像に基づいて、被検眼に対する光学系の自動アライメントを行っているが、他の手法を用いてこれを実施してもよい。例えば、アライメント用の指標を被検眼の前眼部に投影し、その反射光を検出することで3次元(X、Y、Z)方向の自動アライメントを行うことができる。
<撮影準備中の前眼トラッキング>
次に、検者は、撮影用の断層画像を取得するための撮影準備を行う。ここで、撮影準備とは、例えば、フォーカス調整、偏光調整、光量調整、光路長差の調整の少なくとも一つの調整を含む。また、撮影準備中は、例えば、フォーカス調整中、偏光調整中、光量調整中、光路長差の調整中の少なくとも一つである。これらの撮影準備は、モニタ301に表示された前眼部観察画像、眼底観察画像、および断層画像を見ながら検者が行うが、被検眼のアライメント状態が良くない場合、撮影準備に時間を要してしまうことがある。
フォーカス調整、偏光調整等は取得された画像の明るさを見ながら調整することが一般的であるが、被検眼のアライメント状態が良くない場合、光束の一部が瞳孔縁によって遮光され、画像が暗くなってしまう場合がある。また、光路長差の調整は断層画像内の網膜の位置を見ながら調整することが一般的であるが、被検眼のアライメント状態が不安定な場合、断層画像内の網膜位置が動き続けて安定しない場合がある。
そこで、本実施形態の光干渉断層撮像装置は、被検眼のアライメント状態の悪化を防ぐため、自動アライメント動作を継続して行う前眼トラッキング機能を備える。撮影準備の間、前眼トラッキングを使用することで、アライメント状態をできるだけ維持することができ、撮影準備を比較的短時間に終えることが可能となる。
撮影準備中の前眼トラッキングを開始する場合、前述した自動アライメントの完了後にそのまま前眼トラッキングを継続することが望ましい。自動アライメント完了時、対物レンズ101-1の光軸位置と被検眼Eの前眼部Eaの位置関係は適切に調整されている。そのため、前眼トラッキングは自動アライメント動作を繰り返すことにより、初回の自動アライメント完了時点の対物レンズ101-1の光軸位置と被検眼Eの前眼部Eaの位置関係を保つことができる。また、本実施形態の光干渉断層撮像装置は、被検眼の動きを検知するため、被検眼Eの動き検出動作を継続して行い、検者に被検者の姿勢に関する情報を報知する。
<眼底観察画像フォーカス調整>
自動アライメント終了後、制御部300は、眼底観察画像のフォーカス調整を行う。制御部300は、フォーカス指標ユニット142を指標として、フォーカスレンズ133を不図示のモータで駆動させる。制御部300は、眼底観察画像のフォーカス調整後、断層画像を取得して、コヒーレンスゲート調整を行う。
<断層画像の撮影方法>
本実施形態の光干渉断層撮像装置を用いた断層画像の撮影方法について説明する。検者は制御部300上の図示しないスイッチを操作して撮影を開始する。制御部300は、撮影開始の指示に従い、定期的にラインセンサ204から出力される干渉光を基に記録用の断層画像の生成を開始する。なお、「記録用」は「撮影用」とも表現するものとする。
ここで、ラインセンサ204から出力される干渉光は、回折格子202で分光された周波数毎の信号である。制御部300は、ラインセンサ204の信号をFFT(FastFourier Transform)処理し、眼底Er上のある一点における深さ方向の情報を生成する。この眼底Er上のある一点における深さ方向の情報生成は、Aスキャンと呼ぶ。
そして、眼底Erに照射される測定光は、Xスキャナ153-1とYスキャナ153-2との少なくとも何れか一方を駆動制御することによって、眼底Er上を任意に走査可能である。Xスキャナ153-1およびYスキャナ153-2により、測定光を被検眼上で走査することができる。
制御部300は、この任意の軌跡による走査を一回行う間に取得される一連の複数のAスキャンを一枚の二次元画像に束ねることにより、眼底Er上の任意の軌跡における断層画像を生成する。
さらに、制御部300は、Xスキャナ153-1とYスキャナ153-2との少なくとも何れか一方を駆動制御することによって、前述の任意の軌跡による走査を複数回繰り返す。同じ軌跡の操作を複数回行った場合、眼底Er上の任意の軌跡における複数枚の断層画像を得ることができる。例えば、制御部300は、Xスキャナ153-1のみを駆動させてX方向の走査を反復実行し、眼底Erの同一走査線上における複数の断層画像を生成する。また、制御部300は、Xスキャナ153-1およびYスキャナ153-2を同時に駆動させて円形の操作を反復実行し、眼底Erの同一円上における複数の断層画像を生成することもできる。そして、制御部300は、それら複数枚の断層画像を加算平均処理することにより、高画質な一枚の断層画像を生成し、モニタ301に表示する。
一方、制御部300は、Xスキャナ153-1とYスキャナ153-2との少なくとも何れか一方を駆動制御することによって、前述の任意の軌跡よる走査をXY方向にずらしながら複数回の走査を行うこともできる。例えば、X方向の走査を一定間隔でY方向にずらしながら複数回行うことで、眼底Er上の矩形領域全体を覆う複数枚の断層画像を生成する。そして、制御部300は、それら複数枚の断層画像を合成することで、眼底Erの三次元情報を生成し、モニタ301に表示する。
これらのXスキャナ153-1とYスキャナ153-2とによる走査パターンは、不図示のスキャンパターン選択ボタンの押下により、任意に切替可能である。
制御部300は、断層画像取得部として機能し、測定光が照射された被検眼Eからの戻り光と測定光に対応する参照光とを干渉させた干渉光に基づいて、被検眼Eの断層画像を取得する。
<自動コヒーレンスゲート調整>
図4は、本実施形態に係る眼底撮像装置の制御方法を示すフローチャートである。図4のフローチャートを参照して、本実施形態に係る光干渉断層撮像装置を用いた被検眼Eの自動コヒーレンスゲート調整の方法を説明する。なお、コヒーレンスゲートは、例えば、測定光路における参照光の光路長に相当する位置のことである。また、コヒーレンスゲート調整は、測定光と参照光との光路長差を変更することで実行することができる。このとき、参照ミラー160は、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材の一例であり、参照光の光路長を変更するための光学部材の一例でもある。なお、上記光路長差を変更するための光学部材は、測定光の光路長を変更するための光学部材であってもよい。
ステップS401において、制御部300は、断層画像取得部として機能し、定期的にラインセンサ204から出力される干渉光を基に「調整用」の断層画像を生成して解析を行う。具体的には、制御部300は、生成された断層画像内の網膜を検出する。制御部300は、検出された網膜位置を算出する。制御部300は、ずれ量算出手段として、検出された網膜位置(Z方向)と、断層画像の所定位置(Z方向)との変位量(Zずれ量)を算出する。
ステップS402において、制御部300は、ステップS401で算出されたZずれ量が所定値未満か否かを判定する。Zずれ量が所定値以上であると判定された場合(S401;No)、ステップS403に進む。一方、Zずれ量が所定値未満であると判定された場合(S402;Yes)、自動コヒーレンスゲート調整を終了する。
ステップS403の処理が1回目の場合、制御部300は、ステップS405に進む。
ステップS405において、制御部300は、Zずれ量の低減のため、ステップ401で算出されたZずれ量に応じて、参照ミラー160を移動するように不図示の駆動機構へ指示を行う。駆動機構は、不図示のモータを駆動させて、参照ミラー160の位置を光軸方向に移動させる。より具体的には、制御部300は、不図示のモータの回転数を指示する。その結果、参照ミラー160が移動することによって、参照系の光路長が、OCT光学系の光路長と略一致するように補正され、断層画像において被検眼の網膜が好適な位置に表示されるようになる。なお、この状態における被検眼EとOCT光学系との位置関係が、所定の位置関係の一例である。このとき、制御部300は、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材(例えば、参照ミラー160)と被検眼との間の第一の位置ずれ量を低減するように、上記駆動機構を制御する制御手段の一例である。なお、例えば、自動コヒーレンスゲート調整中においても前眼部観察画像を用いて光学ヘッド部100を駆動する機能(前眼部トラッキング)を実行しながら、前眼部観察画像に基づく被検眼Eの動き検出方法も実行してもよい。この場合には、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材(例えば、参照ミラー160)と被検眼との間の位置ずれ量(Zずれ量)は、第三の位置ずれ量として算出されてもよい。また、上記駆動機構は、第二の駆動手段の一例であってもよい。また、第三の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された位置ずれ量(Zずれ量)は、第二の駆動手段の制御下において取得された第四の位置ずれ量として算出されてもよい。
ステップS402において、ステップS405のZずれ量の低減を実施してもZずれ量が所定値以上であると判定されること(S402;No)が繰り返される場合、被検眼の動きとしては、移動量がS402の所定値よりも大きく、移動速度が参照ミラー160の移動速度よりも速い状態が続いていると考えられる。このような状態となる被検者の姿勢としては、頭が額当て部182から離れていることによって、被検眼の動きが不安定なことがある。
そこで、ステップS403の処理が2回目以降の場合、制御部300は、ステップS404に進む。ステップS404において、制御部300は、被検眼の動きを検知し、場合により、検者に被検者の姿勢に関する情報を報知する。
<断層画像に基づく被検眼Eの動き検出方法>
ステップS404において被検眼Eの動きを検出する制御方法も、図3のフローチャートを用いて説明できる。
ステップS301において、制御部300は、直前のS201の処理において算出されたZずれ量(第二の位置ずれ量)と、それより1回前のS201の処理において算出されたZずれ量(第一の位置ずれ量)との差を算出する。この差をZずれの変化量と呼ぶ。なお、第二の位置ずれ量は、第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された位置ずれ量(Zずれ量)であって、駆動手段の一例である上記駆動機構の制御下において取得された位置ずれ量の一例である。なお、上記駆動機構の制御下とは、上記駆動機構の駆動が実際に行われていることを厳密に規定するものではなく、例えば、上記駆動機構の駆動が次の駆動の準備のために一時的に行われていないようなタイミングをも含む概念である。
ステップS302において、制御部300は、直前のS405の処理における被検眼EのZずれの低減量を算出する。Zずれの低減量は、直前のS405の処理における参照ミラー160の移動量である。参照ミラー160の移動量は、モータの回転数と送りねじのピッチなどから算出することができる。なお、参照ミラー160の移動量の算出方法はこれに限らない。エンコーダもしくは変位計を用いるなどして、算出してもよい。このとき、Zずれの低減量は、第一の位置ずれ量を取得した時間と第二の位置ずれ量を取得した時間との間に参照ミラー160が駆動された量の一例である。
ステップS303において、制御部300は、S301において算出されたZずれの変化量とS302において算出されたZずれの低減量との差を算出する。
ステップS304において、制御部300は、S303において算出されたZずれの変化量とZずれの低減量の差が所定値未満か否かを判定する。所定値以上であると判定された場合(S304;No)、ステップS305に進む。一方、変位量が所定値未満であると判定された場合(S304;Yes)、ステップS306に進む。被検眼Eの動きがなければ、Zずれの低減量は、Zずれの変化量と略同じになる。一方、Zずれの低減量とZずれの変化とが異なると判定された場合、被検眼Eが経時的に動いたことがわかり、被検眼Eの動きを検知することができる。
ステップS305において、制御部300は、報知手段として、モニタ301に被検眼の動きを検知したことを報知する。図7は、モニタ301に表示される報知内容の一例である。報知方法としては、モニタ301に、テキストメッセージを表示するなどがある。表示するテキストメッセージとしては、図7(a)のように「被検者の姿勢を確認してください」、「頭が額当て部182から離れている可能性があります」などがある。また、報知内容を表現するイラストを表示してもよい。表示するイラストとしては、図7(b)のように被検者の姿勢および被検者の頭の額当て部の状態に注意を促すものが一例としてある。また、モニタ301に断層画像を表示する場合、図7(d)のように断層画像の外枠を赤枠表示するなどがある。モニタ301に報知が表示された場合、制御部300は、報知取り消しの処理が行われるまで、報知を継続する。なお、上述した種々の報知方法は、被検者の姿勢に関する情報を報知する方法の一例である。ステップS305の後、制御部300は、被検眼の動き検知を終了して、ステップS205に進む。
ステップS306において、制御部300は、モニタ301に報知が表示中か否かを判定する。表示中でない場合(S306:No)、被検眼の動き検知を終了し、ステップS205に進む。報知中の場合(S306:Yes)、ステップS307に進む。
ステップS307において、制御部300は、モニタ301の報知を取り消す。制御部300は、モニタ301から、被検者の姿勢に関する情報の表示を消す。
<断層画像のフォーカスレンズ調整>
自動コヒーレンスゲート調整終了後、制御部300は、断層画像のフォーカス調整を行う。断層画像が好適な状態となるように、レンズ154を不図示のモータによって駆動させる。以上の調整終了後、制御部300は、記憶用断層画像および眼底観察画像の撮影を行う。
<撮影中の前眼トラッキング>
複数の断層画像を撮影するために前述したような複数回の走査を行う場合、それら複数の走査に要する時間は1回の走査と比べて長くなる。例えば、本実施形態に係る光干渉断層撮像装置は、眼底Er上でX方向に10mmの走査をY方向に0.014mmずつずらしながら696本の走査位置を設定可能である。そして、光干渉断層撮像装置は、それら696本の走査位置それぞれにつき同一位置で4回の操作を行い、計2784枚(696本×4回)の断層画像を取得し、眼底Er上の10mm×10mmの範囲の三次元情報を生成することができる。そして、本実施形態に係る光干渉断層撮像装置では、一枚の断層画像は合計696のAスキャンから構成され、一つのAスキャンに要する時間は14.3マイクロ秒である。従って、一枚の断層画像を得るために、696×14.3マイクロ秒=10.0ミリ秒を必要とし、全128枚の断層画像を得るためには少なくとも10.0ミリ秒/枚×2784枚=27.8秒を必要とする。
一方、人間の眼球運動は不随意運動の一種であり、例え被検者が固視灯などを注視していたとしても、完全に抑制することは困難である。また、その発生周期は前述した27.8秒の撮影期間よりも大幅に短く、全2784枚の断層画像を取得する間にこれらの眼球運動が何度も発生する可能性が高い。
そこで、撮影中も被検眼のアライメント状態の悪化を防ぐため、自動アライメント動作を継続して行う前眼トラッキング機能を備える。また、被検眼の動きを検知するため、被検眼Eの動き検出動作を継続して行い、検者に被検者の姿勢に関する情報を報知する。
本実施形態によれば、眼底観察画像もしくは断層画像から被検眼Eの動きを検知し、検者に被検者の姿勢に関する情報を報知することにより、撮影失敗の可能性を低減することである。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、本発明は、上述した様々な実施形態の1以上の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサー若しくは回路を有し、コンピュータ実行可能命令を読み出し実行するために、分離した複数のコンピュータ又は分離した複数のプロセッサー若しくは回路のネットワークを含みうる。
このとき、プロセッサー又は回路は、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッシングユニット(MPU)、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はフィールドプログラマブルゲートウェイ(FPGA)を含みうる。また、プロセッサー又は回路は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、データフロープロセッサ(DFP)、又はニューラルプロセッシングユニット(NPU)を含みうる。

Claims (8)

  1. 被検者の被検眼を撮像するための光学系を含む光学ヘッド部を駆動する駆動手段と、
    前記被検眼と前記光学ヘッド部との間の第一の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、前記駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と前記第一の位置ずれ量との差と、前記第一の位置ずれ量を取得した時間と前記第二の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学ヘッド部が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する報知手段と、
    を備える眼科装置。
  2. 前記被検眼の前眼部を検出した結果に関する情報を用いて、前記第一の位置ずれ量と前記第二の位置ずれ量とを取得する取得手段を更に備える請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記光学系に含まれる光学部材であって、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材を駆動する第二の駆動手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記被検眼と前記光学部材との間の第三の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御し、
    前記報知手段は、前記第三の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第四の位置ずれ量であって、前記第二の駆動手段の制御下において取得された第四の位置ずれ量と前記第三の位置ずれ量との差と、前記第三の位置ずれ量を取得した時間と前記第四の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学部材が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する請求項1又は2に記載の眼科装置。
  4. 被検者の被検眼を撮像するための光学系に含まれる光学部材であって、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材を駆動する駆動手段と、
    前記被検眼と前記光学部材との間の第一の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、前記駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と前記第一の位置ずれ量との差と、前記第一の位置ずれ量を取得した時間と前記第二の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学部材が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する報知手段と、
    を備える眼科装置。
  5. 前記測定光を照射した前記被検眼からの戻り光と前記参照光とによる干渉光を用いて得た前記被検眼の断層画像に関する情報を用いて、前記第一の位置ずれ量と前記第二の位置ずれ量とを取得する取得手段を更に備える請求項4に記載の眼科装置。
  6. 被検者の被検眼を撮像するための光学系を含む光学ヘッド部を駆動する駆動手段を備える眼科装置の制御方法であって、
    前記被検眼と前記光学ヘッド部との間の第一の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御する工程と、
    前記第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、前記駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と前記第一の位置ずれ量との差と、前記第一の位置ずれ量を取得した時間と前記第二の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学ヘッド部が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する工程と、
    を含む眼科装置の制御方法。
  7. 被検者の被検眼を撮像するための光学系に含まれる光学部材であって、測定光と参照光との光路長差を変更するための光学部材を駆動する駆動手段を備える眼科装置の制御方法であって、
    前記被検眼と前記光学部材との間の第一の位置ずれ量を低減するように、前記駆動手段を制御する工程と、
    前記第一の位置ずれ量を取得した時間よりも後の時間に取得された第二の位置ずれ量であって、前記駆動手段の制御下において取得された第二の位置ずれ量と前記第一の位置ずれ量との差と、前記第一の位置ずれ量を取得した時間と前記第二の位置ずれ量を取得した時間との間に前記光学部材が駆動された量とが異なると判定された場合に、被検者の姿勢に関する情報を報知する工程と、
    を含む眼科装置の制御方法。
  8. 請求項6又は7に記載の眼科装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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