JP2022064873A - 液体供給装置及び液体施工システム - Google Patents

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Yoshimi Mizuyoke
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Abstract

Figure 2022064873000001
【課題】状況に応じて適切な混合比を設定可能な液体供給装置及び液体施工システムを提供する。
【解決手段】液体施工システム10は、第1の液体供給装置100と、第1の塗布装置500Aと、第1から第3の供給管路401~403とを主に備える。第1の液体供給装置100は、液体である3つの塗材を、第1から第3の供給管路401~403を介して第1の塗布装置500Aに供給し、第1の塗布装置500Aは3つの塗材を混合して吐出する。第1の液体供給装置100は、油圧吐出ポンプ311と、油圧駆動ポンプ312と、第1のプランジャーポンプ313と、第2のプランジャーポンプ314と、第3のプランジャーポンプ315と、オイルタンク316と、ラジエター317と、第1の弁318と、第2の弁319と、第1の減圧弁320と、第2の減圧弁321とを主に備える。作業者は、第1の塗布装置500Aから吐出された混合塗材を対象物に塗布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘性流体を吐出する液体供給装置及び液体供給装置を用いる液体施工システムに関する。
液状樹脂塗料等の液剤を容器から吸い出して圧送ラインに圧送する圧送ポンプと、圧送ラインから圧送された液剤を噴射するノズルとを備える液剤施工システムが知られている。圧送ポンプは、モータと、このモータの回転駆動を往復動に変換するクランク機構と、このクランク機構を介してモータの回転駆動力によって往復動される複数のピストンを収納する圧送シリンダとを備える。クランク機構は、モータの回転を押圧部材の直線的な往復動に変換する。そして、押圧部材の往復動により、複数のピストンが圧送シリンダ内で各々往復運動する(特許文献1)。
特開2001-314801号明細書
複数の液剤を所定の混合比で混合することにより所望の性能を得る塗材がある。所定の混合比は、施工時の気温や施工期間といった、施工当日に得られる施工条件を含む様々な状況によって調節されうる。この場合、従来の液剤施工システムでは、圧送シリンダの寸法等を変更しなければ混合比を変更できないため、施工時の状況に応じて柔軟かつ適切に混合比を調節することが難しい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、状況に応じて適切な混合比を設定可能な液体供給装置及び液体施工システムを提供することを目的とする。
本願第1の発明による液体供給装置は、流体を吐出する流体源と、流体源からの流体によって駆動される第1のポンプと、第1のポンプによって駆動される第1のプランジャーポンプと、流体源からの流体によって駆動され、第1のポンプと吐出量が異なる第2のポンプと、第2のポンプによって駆動される第2のプランジャーポンプと、流体源から第2のポンプへの流体の圧力を制御する調整部とを備える。
調整部は、第1のプランジャーポンプが吐出する第1の液体と第2のプランジャーポンプが吐出する第2の液体との混合比が所望の値となるように、流体の圧力を制御することが好ましい。
第1のプランジャーポンプは複数であって、第1のポンプは複数の第1のプランジャーポンプを駆動してもよい。
第2のポンプの吐出量は、第1のポンプの吐出量よりも少ないことが好ましい。
流体を冷却する冷却部と、流体を貯留する流体貯留部とをさらに備え、流体源は冷却部に流体を送り、冷却部を通過した流体は流体貯留部に流入し、流体源は、流体貯留部から流体を受けて、吐出してもよい。
本願第2の発明による液体施工システムは、前記液体供給装置と、第1のプランジャーポンプが吐出した第1の液体と、第2のプランジャーポンプが吐出した第2の液体とを混合する混合部と、第1の液体と第2の液体とが混合された混合液体を混合部から受けて吐出する吐出部とを備える。
液体供給装置は、混合部から第1の液体と第2の液体とを受けて、施工部位に供給する塗布装置をさらに備えてもよい。
液体供給装置は、混合部から第1の液体と第2の液体とを受けて、複数の供給口のうちの1の供給口に供給する分配部をさらに備えてもよい。
液体供給装置は、第2のプランジャーポンプと混合部との間に設けられる逆流防止弁をさらに備え、逆流防止弁は、混合部から第2のプランジャーポンプへの液体の流れを阻止してもよい。
混合部は、混合羽根を備え、混合羽根は、第1の軸の回りに螺旋状を成す第1の羽根と、第1の軸と平行である第2の軸の回りに捻られる第2の羽根とを備え、第2の羽根は、第1の羽根において第1の軸方向において向かい合う対向羽根部分の間に設けられることが好ましい。
第1の軸は円柱形状であって、第2の羽根は、第1の軸と、第1の羽根の外側端との間に設けられることが好ましい。
複数の第2の羽根が設けられ、第1の軸回りに対する第2の羽根どうしの間隔は、第2の羽根の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さであってもよい。
第1の羽根は、第1の軸回りに少なくとも5/3回転以上巻回されてもよく、第2の羽根は、第2の軸回りに半回転捻られてもよい。
第2の羽根が捻られる方向は全て同じであってもよい。
第2の羽根は複数であって、第2の羽根が捻られる方向は、第2の軸に対して時計回り又は反時計回りであってもよい。
混合部は、混合羽根を収納する収納管をさらに備え、収納管の内径から第1の軸の直径を除いた実効内径D’に対する、第1の軸方向において第2の羽根が設けられる部分の長さである第2の羽根長さLの比L/D’は、好ましくは2以上7以下、より好ましくは4以上7以下であってもよい。
本発明によれば、状況に応じて適切な混合比を設定可能な液体供給装置及び液体施工システムを提供することができる。
本発明による液体供給装置及び液体施工システムを概略的に示すブロック図である。 3液用塗布装置の正面図である。 3液用塗布装置の背面図である。 3液用塗布装置の分解図である。 3液用塗布装置の分解図である。 3液用分配装置の正面図である。 3液用分配装置の背面図である。 3液用分配装置の分解図である。 3液用ガンの分解図である。 2液用塗布装置の分解図である。 2液用分配装置の分解図である。 第1の混合装置の概略図である。 第2の混合装置の概略図である。 第3の混合装置の概略図である。 第4の混合装置の概略図である。 第5の混合装置の概略図である。 第1の混合装置に係る実施例1-1による混合状態を示す写真である。 第1の混合装置に係る実施例1-1による混合状態を示す写真である。 第1の混合装置に係る実施例1-2による混合状態を示す写真である。 第1の混合装置に係る実施例1-2による混合状態を示す写真である。 第2の混合装置に係る実施例2-1による混合状態を示す写真である。 第2の混合装置に係る実施例2-1による混合状態を示す写真である。 第2の混合装置に係る実施例2-2による混合状態を示す写真である。 第2の混合装置に係る実施例2-2による混合状態を示す写真である。 第3の混合装置に係る実施例3による混合状態を示す写真である。 第3の混合装置に係る実施例3による混合状態を示す写真である。 比較例3-1による混合状態を示す写真である。 比較例3-1による混合状態を示す写真である。 比較例3-2による混合状態を示す写真である。 比較例3-2による混合状態を示す写真である。 第4の混合装置に係る実施例4による混合状態を示す写真である。 第4の混合装置に係る実施例4による混合状態を示す写真である。 第5の混合装置に係る実施例5による混合状態を示す写真である。 第5の混合装置に係る実施例5による混合状態を示す写真である。 比較例5による混合状態を示す写真である。 比較例5による混合状態を示す写真である。
以下、図1を参照して、本発明の第1の実施形態による第1の液体供給装置100を有する液体施工システム10について説明する。
液体施工システム10は、第1の液体供給装置100と、第1の塗布装置500Aと、第1から第3の供給管路401~403とを主に備える。第1の液体供給装置100は、液体である3つの塗材を、第1から第3の供給管路401~403を介して第1の塗布装置500Aに供給し、第1の塗布装置500Aは3つの塗材を混合して吐出する。作業者は、第1の塗布装置500Aから吐出された混合塗材(混合液体)を対象物に塗布する。以下、液体施工システム10を用いて、2液式のウレタン防水材を建設物の施工部位に施工する例について説明する。
第1の液体供給装置100について説明する。第1の液体供給装置100は、油圧吐出ポンプ(流体源)311と、油圧駆動ポンプ(第1のポンプ)312と、第1のプランジャーポンプ313と、第2のプランジャーポンプ314と、第3のプランジャーポンプ315と、オイルタンク(流体貯留部)316と、ラジエター(冷却部)317と、第1の弁318と、第2の弁319と、第1の減圧弁(調整部)320と、第2の減圧弁321と、第1から8の管路331~338とを主に備える。ここで、第1のプランジャーポンプ313及び第2のプランジャーポンプ314は、特許請求の範囲に記載の第1のプランジャーポンプに対応し、第3のプランジャーポンプ315は、特許請求の範囲に記載の第2のポンプ及び第2のプランジャーポンプに対応する。
油圧吐出ポンプ311は、所望の圧力を有する油を吐出するポンプであって、油圧駆動ポンプ312に第1の管路331を介して接続され、第3のプランジャーポンプ315に第1の管路331とは異なる第2の管路332を介して接続され、オイルタンク316に第6の管路336を介して接続され、ラジエター317に第7の管路337を介して接続される。油圧吐出ポンプ311は、油圧駆動ポンプ312、第3のプランジャーポンプ315、及びラジエター317に油を吐出し、オイルタンク316から油を受け入れる。
油圧吐出ポンプ311と第1の管路331との間には第1の弁318が設けられる。第1の弁318は、油圧吐出ポンプ311から第1の管路331への流路を開閉して、油を流し、あるいは停止させる。
油圧吐出ポンプ311と第2の管路332との間には第2の弁319と第1の減圧弁320が設けられる。第2の弁319は、油圧吐出ポンプ311から第1の減圧弁320への流路を開閉して、油を流し、あるいは停止させる。第1の減圧弁320は、油圧吐出ポンプ311から第2の管路332に流出する油の圧力を制御する。つまり、第1の減圧弁320は、第2の弁319から受け入れた油の圧力を所望の値に調節して第2の管路332に送り出すとともに、第2の管路332に流しきれない油がある場合にはその油を第3の管路333を介してオイルタンク316に送り出す。この所望の値、すなわち第1の減圧弁320から送り出される油圧は、後述される第1のプランジャーポンプ313が吐出する塗材A(第1の液体)及び第2のプランジャーポンプ314が吐出する塗材B(第1の液体)と第3のプランジャーポンプ315が吐出する塗材C(第2の液体)との混合比に応じて決定される。
油圧吐出ポンプ311と第7の管路337との間には、第2の減圧弁321が設けられる。第2の減圧弁321は、油圧吐出ポンプ311が吐出する油を所望の値だけ減圧して、第7の管路337に送り出す。第7の管路337は、減圧された油をラジエター317に送る。ラジエター317は、油を冷却する冷却部を成し、油圧吐出ポンプ311から受けた油を冷却する。ラジエター317により冷却された油は、第8の管路338を経てオイルタンク316に送られる。
油圧駆動ポンプ312は、油圧シリンダ312aと、油圧ピストン312bとを主に備える。油圧シリンダ312aは、2つの油受入口312c、312dと、1つの油出口312eとを備える。油圧駆動ポンプ312は、2つの油受入口312c、312dから交互に油を受け入れ、受け入れた油の圧力により油圧ピストン312bを油圧シリンダ312a内で進退駆動させる。油圧ピストン312bを駆動させた油は、油出口312eから排出される。油圧ピストン312bの一端には、油圧ピストン312bの進退方向と直交方向に延びる板状の駆動端312fが取り付けられる。油圧ピストン312bが油圧シリンダ312a内で進退すると、油圧ピストン312bにより駆動端312fもまた進退する。
第1のプランジャーポンプ313は、第1のシリンダ313aと、第1のピストン313bとを主に備える。第1のピストン313bは、その一端が駆動端312fに接続されて、駆動端312fを介して油圧ピストン312bにより往復駆動され、第1のシリンダ313a内で進退される。第1のシリンダ313aは、第1の塗材受入口313cと、第1の塗材吐出口313dとを備える。第1のピストン313bが第1のシリンダ313a内で進退すると、第1のプランジャーポンプ313は、第1の塗材受入口313cから塗材Aを吸入し、第1の塗材吐出口313dから第1の供給管路401へ塗材Aを吐出する。塗材Aは、例えばウレタン防水材である。
第2のプランジャーポンプ314は、第2のシリンダ314aと、第2のピストン314bとを主に備える。第2のピストン314bは、その一端が駆動端312fに接続されて、駆動端312fを介して油圧ピストン312bにより往復駆動され、第2のシリンダ314a内で進退される。第2のシリンダ314aは、第2の塗材受入口314cと、第2の塗材吐出口314dとを備える。第2のピストン314bが第2のシリンダ314a内で進退すると、第2のプランジャーポンプ314は、第2の塗材受入口314cから塗材Bを吸入し、第2の塗材吐出口314dから第2の供給管路402へ塗材Bを吐出する。塗材Bは、例えば硬化材である。
予め定められた塗材Aと塗材Bとの混合比に応じて、適切な吐出量を有する第1のプランジャーポンプ313及び第2のプランジャーポンプ314が選択され、油圧駆動ポンプ312に取り付けられる。塗材A及び/又は塗材Bの種類を変更し、これにより塗材Aと塗材Bとの混合比を変更する場合、新たな混合比に適した吐出量を有する第1のプランジャーポンプ313及び/又は第2のプランジャーポンプ314が選択される。
第3のプランジャーポンプ315は、第3の上部シリンダ315aと、図示されない第3の上部ピストンと、第3の下部シリンダ315hと、図示されない第3の下部ピストンとを主に備える。第3の上部ピストン及び第3の下部ピストンは、それらの全体が第3の上部シリンダ315a及び第3の下部シリンダ315h内に各々格納されているため、図示されない。第3の上部ピストンと第3の下部ピストンは、第3の上部シリンダ315a及び第3の下部シリンダ315h内で各々進退可能となるように互いに接続される。第3の上部シリンダ315a及び第3の上部ピストンが第2のポンプを成し、第3の下部シリンダ315h及び第3の下部ピストンが第2のプランジャーポンプを成す。
第3の上部シリンダ315aは、2つの第3の受入口315c、315dと、1つの第3の出口315eとを備える。第3のプランジャーポンプ315は、2つの第3の受入口315c、315dから交互に油を受け入れ、受け入れられた油の圧力により第3のピストンが第3の上部シリンダ315a内で進退駆動される。第3のピストンを駆動させた油は、第3の出口315eから排出される。
第3の下部シリンダ315hは、第3の塗材受入口315iと、第3の塗材吐出口315jとを備える。第3の上部ピストンが第3の上部シリンダ315a内で進退すると、第3の下部ピストンが第3の上部ピストンにより駆動されて第3の下部シリンダ315h内で進退する。第3の下部ピストンが進退すると、第3のプランジャーポンプ315は、第3の塗材受入口315iから塗材Cを吸入し、第3の塗材吐出口315jから第3の供給管路403へ塗材Cを吐出する。塗材Cは、例えば硬化促進剤及び/又は増粘剤であって、その種類を変更及び/又は量を調整することにより、塗材の硬化速度及び/又は粘度を調整可能である。
好ましくは、第3のプランジャーポンプ315の塗材吐出量は、第1のプランジャーポンプ313及び/又は第2のプランジャーポンプ314の塗材吐出量よりも少ない。
第1の減圧弁320は、第3のプランジャーポンプ315に送る油の圧力を調整可能であり、これにより、第3のプランジャーポンプ315が備えるピストンの速度が調整され、第3のプランジャーポンプ315の吐出量が調整される。第3のプランジャーポンプ315の吐出量は、第1のプランジャーポンプ313及び第2のプランジャーポンプ314から独立して調節可能である。一般に、適切なウレタン防水膜を施工するため、ウレタン防水材(塗材A)と硬化材(塗材B)の混合比率は予め製造者によって定められている一方で、硬化促進剤及び/又は増粘剤(塗材C)の量は、例えば天候や気温、施工に要する時間等の、施工当日に得られる施工条件を含む様々な施工現場の状況に応じて、適宜変更することが望まれる。そこで、第1の減圧弁320を用いて第3のプランジャーポンプ315に送る油の圧力を調整することにより、第3のプランジャーポンプ315が吐出する硬化促進剤及び/又は増粘剤の量を適宜変更し、天候や気温に適応した状態で防水材を施工し、これにより、適切な仕上がり状態を有するウレタン防水膜を得ることができる。また、同様にして硬化促進剤及び/又は増粘剤の量を適宜変更し、施工に要する時間、例えば防水材が硬化するまでの時間を調整可能とすることによって、施工時間が短い場合であっても、適切に防水膜を施工することが可能となる。
オイルタンク316は、油を貯留する容器である。第1の減圧弁320、油出口312e、第3の出口315e、及びラジエター317から排出された油は、第3の管路333、第4の管路334、第5の管路335、及び第8の管路338を介してオイルタンク316に送られて、貯留される。オイルタンク316は、第6の管路336を介して油圧吐出ポンプ311に接続される。油圧吐出ポンプ311は、オイルタンク316から油を吸入し、吐出する。
次に、図2から4を参照して第1の塗布装置500Aについて説明する。第1の塗布装置500Aは、3液用塗布装置(3液用塗布レーキ)であり、スケージ部510と、受容部520Aと、混合部530と、吐出部540とを主に備える。
スケージ部510は、ブレード部511と、把持部512とを主に備える。ブレード部511は、一方向に延びる金属製の略台形平板形状を有する。把持部512は、金属製の円筒管であって、先端にブレード部511が接続される。ブレード部511の長手方向両端から把持部512まで、ブレース513が設けられる。これにより、ブレード部511と把持部512とが強固に固定される。
受容部520Aは、クロス管521と第1の受容弁522Aとを主に備える。クロス管521と第1の受容弁522Aは、プレートにUボルト等を用いて各々固定される。プレートに固定されたこれらは、Uボルト等を用いて把持部512に各々取り付けられる。
第1の受容弁522Aは、第1のレバー523aと、第2のレバー523bと、第3のレバー523cと、第1のボールコック524aと、第2のボールコック524bと、第3のボールコック524cと、連結プレート526aとを主に備える。第1のボールコック524a、第2のボールコック524b、及び第3のボールコック524cは、各々2つの開口を有し、これら2つの開口を接続あるいは切断する図示されない弁を有する。この弁は、第1のボールコック524a、第2のボールコック524b、及び第3のボールコック524cのボディから直角に突出する角柱状の軸を回転させることにより開閉する。第1のレバー523aは、平板棒状部材の一端に円柱状のハンドルが取り付けられて成る。平板棒状部材の他端には角形の貫通孔が設けられ、平板棒状部材の中央よりも他端寄りの位置に円形の貫通孔が設けられる。作業者は円柱状のハンドルを手で保持可能である。第1のボールコック524aの角柱状の軸には、第1のレバー523aの角形の貫通孔がワッシャを介して嵌合されるとともに、ボルトで固定される。第2のレバー523bは平板状部材であって、その両端には角形の貫通孔が各々設けられる。第2のボールコック524bの角柱状の軸には、第2のレバー523bの一端に設けられた角形の貫通孔がワッシャを介して嵌合されるとともに、ボルトで固定される。第3のレバー523cは平板状部材であって、その両端には角形の貫通孔が各々設けられる。第3のボールコック524cの角柱状の軸には、第3のレバー523cの一端に設けられた角形の貫通孔がワッシャを介して嵌合されるとともに、ボルトで固定される。連結プレート526aは、平板状の部材であって、3つの円形の貫通孔が設けられる。3つの貫通孔の間隔は、第1のボールコック524a、第2のボールコック524b、及び第3のボールコック524cの角柱状の軸の間隔と同じである。第1のレバー523aの円形の貫通孔は、連結プレート526aにおける一端に設けられた円形の貫通孔にボルト・ナットを用いて揺動可能に取り付けられる。第2のレバー523bの円形の貫通孔は、連結プレート526aにおける中央に設けられた円形の貫通孔にボルト・ナットを用いて揺動可能に取り付けられる。第3のレバー523cの円形の貫通孔は、連結プレート526aにおける他端に設けられた円形の貫通孔にボルト・ナットを用いて揺動可能に取り付けられる。上記構成を採ることにより、作業者が第1のレバー523aのハンドルを把持して旋回させると、第1のボールコック524a、第2のボールコック524b、及び第3のボールコック524cが同時に開閉される。
第1のボールコック524aの2つの開口のうち、上流側の開口には、90度アダプタを介して第1の供給管路401が接続され、下流側の開口には、90度アダプタを介してクロス管521に繋がる第1の受容管路527が接続される。第2のボールコック524bの2つの開口のうち、上流側の開口には、90度アダプタを介して第2の供給管路402が接続され、下流側の開口には、90度アダプタを介してクロス管521に繋がる第2の受容管路528が接続される。第3のボールコック524cの2つの開口のうち、上流側の開口には、90度アダプタを介して第3の供給管路403が接続され、下流側の開口には、アダプタを介してクロス管521に繋がる第3の受容管路529が接続される。
クロス管521は、その内部で互いに接続された4つの開口521a~521d及び図示されない清掃用開口と、開口蓋521eとを有する。3つの開口521a、521b、521cに第1の受容管路527、第2の受容管路528、第3の受容管路529が各々接続され、残る1つの開口521dに混合部530が接続される。クロス管521は、第1の受容管路527、第2の受容管路528、及び第3の受容管路529を介して液体、すなわち塗材A、塗材B、及び塗材Cを受け入れて混合し、残る1つの開口521d、すなわち吐出口521dから、塗材A、塗材B、及び塗材Cを混合して成る液体Dを混合部530に吐出する。なお、吐出口521dから吐出された液体Dは、この時点では完全に混合、すなわち施工に適した程度まで混合されていない。清掃用開口には、開口蓋521eがねじ込まれている。第1の塗布装置500Aを清掃するときには、開口蓋521eを取り外し、清掃用開口から洗浄液を流すことにより、クロス管521から吐出部540に渡って、内部を洗浄することができる。
クロス管521と第3の受容管路529との間には、逆流防止弁550及び流量制御部材560が設けられる。逆流防止弁550は、圧縮コイルバネ551と、鋼球552と、六角穴付きネジ553とを主に備え、その上流側開口はチップフィルターケース556c、チップフィルタ556b、及び異径ニップル556aを介して第3の受容管路529に接続され、下流側開口はニップル555及び異径ニップル564を介して流量制御部材560に接続される。鋼球552と圧縮コイルバネ551は、六角穴付きネジ553により、ニップル555内に固定される。これにより、鋼球552は、圧縮コイルバネ551により六角穴付きネジ553に向けて付勢され、六角穴付きネジ553に押しつけられる。六角穴付きネジ553は、管状の部材であって、その内周部を液体が通過可能である。六角穴付きネジ553の上流から液体(塗材C)が流入すると、液体(塗材C)は鋼球552を押圧する。液体(塗材C)の圧力は、鋼球552を介して圧縮コイルバネ551に加えられる。この圧力が所定の値を超えると、圧縮コイルバネ551が縮んで鋼球552が六角穴付きネジ553から離れ、鋼球552と六角穴付きネジ553との隙間が形成される。液体(塗材C)は、この隙間を通過して、逆流防止弁550の下流側に吐出する。他方、逆流防止弁550の下流側に位置する液体(例えば塗材A、塗材B、塗材C)の圧力が、上流に位置する液体(塗材C)の圧力よりも大きい場合、下流側の液体(例えば塗材A、塗材B、塗材C)が鋼球552を六角穴付きネジ553に押しつけて、鋼球552が六角穴付きネジ553に密着する。そのため、下流側の液体(例えば塗材A、塗材B、塗材C)は上流側に流れることができない。つまり、逆流防止弁550は、混合部530から第3のプランジャーポンプへの、より詳細にはクロス管521から第3のプランジャーポンプへの液体(例えば塗材A、塗材B、塗材C)の流れを阻止する。
流量制御部材560は、2つのパッキン561と、ノズルチップ562と、ノズルナット563とを主に備え、その上流側開口はニップル555及び異径ニップル564を介して逆流防止弁550に接続され、下流側開口はブッシング565を介してクロス管521に接続され、液体(塗材C)の流量を制御する。パッキン561は、薄い円環形状のフッ素樹脂から成る。ノズルチップ562は、円筒形状を有し、その内径は、液体(塗材C)の要求流量に応じて適宜決定される。パッキン561、ノズルチップ562、及びノズルナット563は、異径ニップル564とブッシング565との間に挟まれて格納される。
混合部530は、第1から第4のスタティックミキサ531~534を主に備え、把持部512に取り付けられる。第1から第3のスタティックミキサ531~533は、円筒管とその内部で同軸上に並べられた複数の螺旋状の羽根とを備え、内部を通過する液体D(塗材A、塗材B、塗材C)を混合する。第4のスタティックミキサ534は、円筒管と、その内部に、中心部に貫通孔を有する中間板と、中間板の両側に配置された網状の複数の混合エレメントと、中間板と混合エレメントとを挟持するブラインド板とを備え、内部を通過する液体D(塗材A、塗材B、塗材C)を混合する。第4のスタティックミキサ534として、例えばアイセル株式会社のMSEスタティックミキサーが用いられる。上流側から順に、第1のスタティックミキサ531、第2のスタティックミキサ532、第3のスタティックミキサ533、第4のスタティックミキサ534が設けられる。第1のスタティックミキサ531の上流側開口は、片ユニオンアダプタ及びソケットを介してクロス管521の吐出口521dに接続される。第1のスタティックミキサ531の下流側開口は、変換アダプタPT-PF、2つの90度方ユニオンジョイント、片ユニオンアダプタ、及びソケットを介して第2のスタティックミキサ532の上流側開口に接続される。第2のスタティックミキサ532の下流側開口は、変換アダプタPT-PF、90度方ユニオンジョイント、2つの45度方ユニオンアダプタ、片ユニオンアダプタ、及びソケットを介して第3のスタティックミキサ533の上流側開口に接続される。第3のスタティックミキサ533の下流側開口は、ソケットを介して第4のスタティックミキサ534の上流側開口に接続される。第4のスタティックミキサ534の下流側開口は、90度方ユニオンジョイント、及び第4の受容管路537を介して吐出部540に接続される。クロス管521から第1のスタティックミキサ531に流入した液体Dは、第1のスタティックミキサ531、第2のスタティックミキサ532、第3のスタティックミキサ533、第4のスタティックミキサ534を順に通過して、完全に混合、すなわち施工に適した程度まで又はそれ以上に混合され、吐出部540に送られる。
吐出部540は、第1のノズル541と、第2のノズル542と、チーズソケット543とを主に備え、ブレード部511の片面に取り付けられる。チーズソケット543は、その内部で互いに接続された3つの開口543a~543cを有し、開口543a、543b、543cに、パイプ544aを介して第1のノズル541が、パイプ544bを介して第2のノズル542が、90度凸凹アダプタ、片ユニオンアダプタ、及び90度アダプタを介して第4の受容管路537が各々接続される。第4の受容管路537からチーズソケット543に流入した液体Dは、チーズソケット543により二手に分けられ、第1のノズル541及び第2のノズル542に送られる。
第1の塗布装置500Aを使用する手段について説明する。まず、作業者は、施工場所において、第1の受容弁522Aを開き、塗材A、塗材B、塗材Cを第1の塗布装置500Aに導入する。塗材A、塗材B、塗材Cは、第1の受容弁522Aからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合され、第1のノズル541及び第2のノズル542から混合塗材として流出する。そして、作業者は、把持部512を持って、混合塗材をブレード部511で均し広げ、防水膜を施工する。第1の塗布装置500Aによって完全に混合された混合塗材が、第1のノズル541及び第2のノズル542から連続的に流出するため、作業者は容易かつ迅速に防水膜を施工できる。また、従来、混合塗材を施工部位に流す作業者と、混合塗材を均す作業者が必要となる場合があったが、本実施形態による第1の塗布装置500Aでは、混合塗材を施工部位に流すための受容部520A、混合部530、及び吐出部540がスケージ部510に取り付けられているため、混合塗材を施工部位に流す作業者を必要とせずに、作業者は、1人で防水膜を施工できる。
次に、図5を参照して第2の塗布装置500Bについて説明する。第2の塗布装置500Bは、3液用塗布装置(3液用塗布レーキ)であり、スケージ部510と、受容部520Bと、混合部530と、吐出部540とを主に備え、第1の塗布装置500Aに対して、受容部520Bのみが異なる。液体施工システム10は、第1の塗布装置500Aに代えて第2の塗布装置500Bを用いうる。以下、第1の塗布装置500Aと異なる受容部520Bのみについて説明し、第1の塗布装置500Aと同じその他の構成については説明を省略する。
受容部520Bは、クロス管521と、第2の受容弁522Bと、第3の受容弁522Cとを主に備える。第2の受容弁522Bと第3の受容弁522Cは、1枚のプレートにUボルト等を用いて共に固定される。プレートに固定されたこれらは、Uボルト等を用いて把持部512に取り付けられる。
第2の受容弁522Bは、第2のレバー523bと、第1のボールコック524aと、第2のボールコック524bと、連結アダプタ526bとを主に備える。第2のレバー523bは円柱状部材であって、その一端には、作業者が手で保持する円柱状のハンドルが取り付けられ、他端には雄ねじが切られる。前述のように、第1のボールコック524a及び第2のボールコック524bは、各々2つの開口を有し、これら2つの開口を接続あるいは切断する図示されない弁を有する。この弁は、第1のボールコック524a及び第2のボールコック524bのボディから直角に突出する角柱状の軸を回転させることにより開閉する。連結アダプタ526bは、四角筒状の内周面と六角筒状の外周面を有する。六角筒の外周面には、外周面から直角に開口する円周状の雌ねじ穴が設けられる。連結アダプタ526bにおいて一端部に開口する四角筒状の内周面には、第1のボールコック524aの角柱状の軸が挿入されて、連結アダプタ526bの外周面からねじ込まれるイモねじにより固定される。連結アダプタ526bにおいて他端部に開口する四角筒状の内周面には、第2のボールコック524bの角柱状の軸が挿入されて、連結アダプタ526bの外周面からねじ込まれるイモねじにより固定される。連結アダプタ526bにおいて外周面に開口する雌ねじ穴には、第2のレバー523bの他端に設けられた雄ねじ部分が螺合し、これにより連結アダプタ526bに第2のレバー523bが固定される。これらの構成を採ることにより、作業者が第2のレバー523bのハンドルを把持して旋回させると、第1のボールコック524a及び第2のボールコック524bcが同時に開閉される。
第3の受容弁522Cは、第4のレバー525cと、第3のボールコック524cとを主に備える。第4のレバー525cは平板状部材であって、その一端には角形の貫通孔が設けられ、他端は幅が若干狭くなっている。第3のボールコック524cの角柱状の軸には、第4のレバー525cの一端に設けられた角形の貫通孔がワッシャを介して嵌合されるとともに、ボルトで固定される。作業者が第4のレバー525cの他端を把持して旋回させると、第3のボールコック524cが開閉される。
混合部530は、第1から第3のスタティックミキサ531~533のみを備え、第4のスタティックミキサ534は省かれる。第3のスタティックミキサ533の下流側開口は、変換アダプタPT-PF、90度方ユニオンジョイント、及び第4の受容管路537を介して吐出部540に接続される。
第2の塗布装置500Bを使用する手段について説明する。まず、作業者は、施工場所において、第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cを開き、塗材A、塗材B、塗材Cを第2の塗布装置500Bに導入する。塗材A、塗材B、塗材Cは、第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合され、第1のノズル541及び第2のノズル542から混合塗材として流出する。そして、作業者は、把持部512を持って、混合塗材をブレード部511で均し広げ、防水膜を施工する。第2の塗布装置500Bによって完全に混合された混合塗材が、第1のノズル541及び第2のノズル542から連続的に流出するため、作業者は容易かつ迅速に防水膜を施工できる。また、従来、混合塗材を施工部位に流す作業者と、混合塗材を均す作業者が必要となる場合があったが、本実施形態による第2の塗布装置500Bでは、混合塗材を施工部位に流すための受容部520B、混合部530、及び吐出部540がスケージ部510に取り付けられているため、混合塗材を施工部位に流す作業者を必要とせずに、作業者は、1人で防水膜を施工できる。
次に、図6から8を参照して第1の分配装置600について説明する。第1の分配装置600は、3液用分配装置であり、取付スタンド610と、受容部520Bと、混合部530と、分配部640とを主に備える。液体施工システム10は、第1の塗布装置500Aに代えて第1の分配装置600を用いうる。この第1の分配装置600において、前述した第1の塗布装置500A及び第2の塗布装置500Bと同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。以下、図6に示される側を正面側、その裏面である図7に示される側を背面側という。
取付スタンド610は、頂面板611と、背面板612と、脚613とを主に備える。脚613は、複数のアングル材から成り、正面側から背面側に延びて地面に置かれる2本の足部613aと、2本の足部613aにおいて長手方向中央よりも背面寄りから鉛直に各々延びる2本の鉛直部613bと、2本の足部613aの間を繋ぐ接続部613cとを主に備える。頂面板611は、長方形の薄板部分611aと、薄板部分611aの長手方向の端部から直角に突出する弁保持板611bと、薄板部分611aの長手方向中央から直角に突出する分配部保持部611cとを主に備え、2本の鉛直部613bの頂部に跨がって取り付けられる。背面板612は、矩形の薄板であって、頂面板611と直角となるように、2本の鉛直部613bの側面に跨がって取り付けられる。
受容部520Bは、クロス管521と、第2の受容弁522Bと、第3の受容弁522Cとを主に備える。クロス管521は背面板612の背面側に取り付けられる。第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cは、弁保持板611bの頂面に取り付けられる。クロス管521の開口521cに接続される第3の受容管路529等の部材、及び第3の受容弁522Cは、図6及び7において省略される。
混合部530は、第1から第3のスタティックミキサ531~533を主に備え、取付スタンド610の背面板612の背面側に取り付けられる。
分配部640は、第3のノズル(供給口)641と、第4のノズル(供給口)642と、三方バルブ643とを主に備える。三方バルブ643は、分配部保持部611cの頂面に取り付けられ、第3のノズル641と第4のノズル642は、分配部保持部611cの側方から突出するとともに、これらの開口が重力方向下方を向くように、分配部保持部611cの頂面に取り付けられる。
三方バルブ643は、三方バルブレバー643aと、三方バルブボディ643bとを主に備える。三方バルブボディ643bは、1つの入口643cと2つの出口643d、643eを有し、1つの入口643cと2つの出口643d、643eのいずれか一方とを、排他的に接続、あるいは切断する弁構造を有する。三方バルブボディ643bには、三方バルブレバー643aが接続される。三方バルブレバー643aを一方に旋回させると、入口643cと出口643dが接続され、他方に旋回させると入口643cと出口643dが接続される。この両者の中間に三方バルブレバー643aを位置させると、入口643cと出口643d、643eとが切断される。入口643cには第4の受容管路537を介して第3のスタティックミキサ533が接続され、出口643dには第3のノズル641が接続され、出口643eには第4のノズル(供給口)642が接続される。三方バルブレバー643aを旋回させることにより、塗材A、塗材B、塗材Cが、第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合され、第1のノズル541及び第2のノズル542から混合塗材として流出する。
第1の分配装置600を使用する手段について説明する。まず、作業者は、第3のノズル641及び/又は第4のノズル642の直下に塗材用バケツを置く。そして、第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cを開いて、塗材A、塗材B、塗材Cを第1の分配装置600に導入する。塗材A、塗材B、塗材Cは、第2の受容弁522B及び第3の受容弁522Cからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合される。次に、作業者は、三方バルブ643を操作して、第3のノズル641と第4のノズル642のいずれか、例えば第3のノズル641から混合塗材を吐出させ、第1の塗材用バケツに注ぎ込ませる。そして、所望の量だけ混合塗材が第1の塗材用バケツに溜まると、作業者は、三方バルブ643を操作して、第3のノズル641への流れを止め、第1の塗材用バケツを作業場所に移動させる。作業場所では、第1の塗材用バケツ内の混合塗材を用いて、防水膜を施工する。他方、作業者は、第3のノズル641への流れを止めた直後に、三方バルブ643を操作して第4のノズル642から混合塗材を第2の塗材用バケツに注ぎ込ませる。これにより、連続的に塗材用バケツに混合塗材を注ぎ込んで作業場所に移動させることができ、施工作業を途切れさせずに、迅速に施工作業を行うことが可能となる。
次に、図9を参照して、塗布装置の一実施形態である3液用のミキサーガン900について説明する。ミキサーガン900は、ガンヘッド910、Y型ソケット920、高圧チーズ930、第5のスタティックミキサ940、第6のスタティックミキサ950、及びノズル960を主に備える。第5のスタティックミキサ940及び第6のスタティックミキサ950が混合部を成し、ノズル960が吐出部を成す。液体施工システム10は、第1の塗布装置500Aに代えて3液用のミキサーガン900を用いうる。
ガンヘッド910は、本体911と、引金912と、グリップ913と、本体911に開口する第1の接続入口914、第2の接続入口915、第1の接続出口916、及び第2の接続出口917とを主に備える。
グリップ913は、本体911の後端から下方に向けて延びる。ユーザは、使用時にグリップ913を把持する。引金912は、本体911に設けられた軸周りに旋回可能であって、グリップ913に近づく方向又は離れる方向に旋回する。第1の接続入口914及び第2の接続入口915は、本体911の前端下面に幅方向に並んで設けられ、下方に向けて開口する。第1の接続出口916及び第2の接続出口917は、本体911の前端面に幅方向に並んで設けられ、前方に向けて開口する。第1の接続入口914と第1の接続出口916とが、また第2の接続入口915と第2の接続出口917とが、本体911内部に設けられた図示されない管を介して各々接続されており、この管は、同様に本体911内部に設けられた図示されない弁を介して各々開閉される。図示されない弁は、引金912に接続される。引金912は、本体911に設けられた軸周りに旋回可能であって、グリップ913に近づく方向に旋回すると、図示されない弁が開けられ、第1の接続入口914と第1の接続出口916とが、また第2の接続入口915と第2の接続出口917とが、各々接続される。引金912が、グリップ913から離れる方向に旋回すると、図示されない弁が閉じられ、第1の接続入口914と第1の接続出口916とが、また第2の接続入口915と第2の接続出口917とが、各々切断される。
第1の接続入口914には、第1の接続ホース918の一端が接続され、第1の接続ホース918の他端には、第1の供給管路401が接続される。また、第2の接続入口915には、第2の接続ホース919の一端が接続され、第2の接続ホース919の他端には、第2の供給管路402が接続される。
Y型ソケット920は、内部で接続された3つの開口921、922、923を有する。第1の接続出口916と第2の接続出口917は、パッキン901a、901b、ガンアダプタ902a、902b、45度片ユニオンアダプタ903a、903bを介して、Y型ソケット920の2つの開口921、922に各々接続される。Y型ソケット920の開口923は、ニップル924を介して高圧チーズ930に接続される。
高圧チーズ930は、内部で接続された3つの開口931、932、933を有する。開口931は、ニップル924を介してY型ソケット920の開口923に接続される。開口932は、アダプタ935、片ユニオンアダプタ936、ソケット937を介して、第5のスタティックミキサ940の一端に接続される。開口933は、45度アダプタ934、及び図示されない高圧ボールコックを介して第3の供給管路403が接続される。
第5のスタティックミキサ940の他端は、変換アダプタ941、片ユニオンアダプタ942、ソケット943を介して、第6のスタティックミキサ950の一端に接続される。第6のスタティックミキサ950の他端は、変換アダプタ951、片ユニオンアダプタ952、異径ソケット953、ノズルホルダー954を介して、ノズル960に接続される。第5のスタティックミキサ940及び第6のスタティックミキサ950の構成は、第1から第3のスタティックミキサ531~533と同様であるため、説明を省略する。第5のスタティックミキサ940及び第6のスタティックミキサ950により、内部を通過する液体D、すなわち塗材A、塗材B、塗材Cを、施工品質を確保する上で必要な程度にまで混合する。
ノズル960は、ノズルボディ961とノズルチップ962とを備え、混合された液体Dを噴出する。
ミキサーガン900を使用する手段について説明する。まず、作業者は、施工場所において、第1の液体供給装置100から塗材A、塗材B、塗材Cをミキサーガン900に導入する。そして、作業者が引金912を握る、すなわちグリップ913に近づく方向に旋回させると、図示されない弁が開けられ、第1の接続入口914と第1の接続出口916とが、また第2の接続入口915と第2の接続出口917とが各々接続され、塗材A及び塗材BがY型ソケット920を介して高圧チーズ930に送られる。他方、前述のように、高圧チーズ930の開口933には、図示されない高圧ボールコックを介して第3の供給管路403が接続されている。作業者は、図示されない高圧ボールコックを開けて、第3の供給管路403から塗材Cを高圧チーズ930に導入する。そして、高圧チーズ930を経て、塗材A、塗材B、塗材Cは、第5のスタティックミキサ940及び第6のスタティックミキサ950を通過し、完全に混合され、ノズル960から混合塗材として噴出する。そして、作業者は、グリップ913等を把持して、混合塗材を施工対象に吹き付ける。ミキサーガン900によって完全に混合された混合塗材がノズル960から連続的に流出するため、作業者は容易かつ迅速に防水膜を施工できる。また、従来、複数の塗材を施工部位まで持参して、これらを混合する作業者と、混合された塗材を施工部位に塗布する作業者が必要となる場合があったが、本実施形態によるミキサーガン900では、混合塗材を施工部位に噴出させるためのガンヘッド910、Y型ソケット920、高圧チーズ930、第5のスタティックミキサ940、第6のスタティックミキサ950、及びノズル960が一体となっているため、混合塗材を混合する作業者を必要とせずに、作業者は、1人で防水膜を施工できる。また、第1の液体供給装置100を用いて塗材をミキサーガン900に送れば、複数の塗材を施工部位まで作業者が持参する必要がなく、作業を省力化できる。
本実施形態によれば、第1の減圧弁320を適宜調節することにより、塗材Cの吐出量を調整し、これにより、施工時の状況に応じて柔軟かつ適切に塗材A、塗材B、塗材Cの混合比を調節して、適切に防水膜を施工することが可能となる。
なお、第3のプランジャーポンプ315の塗材吐出量は、第1のプランジャーポンプ313及び/又は第2のプランジャーポンプ314の塗材吐出量よりも多くてもよい。
なお、第1のレバー523aは、第1のボールコック524aでなく、第2のボールコック524b又は第3のボールコック524cに取り付けられてもよい。このとき、第1のレバー523aが取り付けられないボールコックには、第2のレバー523b又は第3のレバー523cが取り付けられる。
なお、ミキサーガン900は、第1の供給管路401、第2の供給管路402、第3の供給管路403に接続されるとして説明したが、第1の受容管路527、第2の受容管路528、第3の受容管路529に接続されてもよい。このとき、第1の接続入口914には、第1の接続ホース918の一端が接続され、第1の接続ホース918の他端には、第1の受容管路527が接続される。また、第2の接続入口915には、第2の接続ホース919の一端が接続され、第2の接続ホース919の他端には、第2の受容管路528が接続される。また、開口933は、45度アダプタ934、逆流防止弁550、流量制御部材560、チップフィルターケース556c、チップフィルタ556b、及び異径ニップル556aを介して第3の受容管路529に接続される。
なお、ミキサーガン900は、3液用として説明したが、2液式塗材を施工する2液用のガンとして使用してもよい。この場合、高圧チーズ930の開口933には、45度アダプタ934を介してメクラユニオンが取り付けられ、これにより開口933が塞がれる。そして、ガンヘッド910には、2液式の塗材が送られる。
次に、図10を参照して第2の実施形態による第3の塗布装置700について説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第3の塗布装置700は、2液用塗布装置であり、スケージ部510(非図示)と、受容部720と、混合部530と、吐出部540とを主に備える。液体施工システム10は、第1の塗布装置500Aに代えて第3の塗布装置700を用いうる。このとき、第3のプランジャーポンプ315及びこれに付随する配管は使用されない。
受容部720は、クロス管521と、第2の受容弁522Bとを主に備え、把持部512に取り付けられる。第2の受容弁522Bの構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
クロス管521は、その内部で互いに接続された4つの開口521a~521dを有する。2つの開口521a、521bに第1の受容管路527、第2の受容管路528が各々接続され、開口521cにはメクラ蓋721が取り付けられ、残る1つの開口521dに混合部530が接続される。クロス管521は、第1の受容管路527及び第2の受容管路528を介して液体、すなわち塗材A及び塗材Bを受け入れて混合し、残る1つの開口521d、すなわち吐出口521dから、塗材A及び塗材Bを混合して成る液体Dを混合部530に吐出する。
第3の塗布装置700を使用する手段について説明する。まず、作業者は、施工場所において、第2の受容弁522Bを開き、塗材A、塗材Bを第3の塗布装置700に導入する。塗材A、塗材Bは、第2の受容弁522Bからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合され、第1のノズル541及び第2のノズル542から混合塗材として流出する。そして、作業者は、把持部512を持って、混合塗材をブレード部511で均し広げ、防水膜を施工する。第3の塗布装置700によって完全に混合された混合塗材が、第1のノズル541及び第2のノズル542から連続的に流出するため、作業者は容易かつ迅速に防水膜を施工できる。また、従来、混合塗材を施工部位に流す作業者と、混合塗材を均す作業者が必要となる場合があったが、本実施形態による第3の塗布装置700では、混合塗材を施工部位に流すための受容部720、混合部530、及び吐出部540がスケージ部510に取り付けられているため、混合塗材を施工部位に流す作業者を必要とせずに、作業者は、1人で防水膜を施工できる。
次に、図11を参照して第2の分配装置800について説明する。第2の分配装置800は、2液用分配装置(2液用塗布レーキ)であり、取付スタンド610と、受容部820と、混合部530と、分配部640とを主に備える。液体施工システム10は、第1の塗布装置500Aに代えて第2の分配装置800を、あるいは第1の分配装置600に代えて第2の分配装置800を用いうる。このとき、第3のプランジャーポンプ315及びこれに付随する配管は使用されない。第2の分配装置800において、第1の実施形態及び第3の塗布装置700と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
受容部820は、クロス管521と、第2の受容弁522Bとを主に備える。クロス管521は背面板612の背面側に取り付けられる。第2の受容弁522Bは、弁保持板611bの頂面に取り付けられる。
第2の分配装置800を使用する手段について説明する。まず、作業者は、第3のノズル641及び/又は第4のノズル642の直下に塗材用バケツを置く。そして、第2の受容弁522Bを開いて、塗材A、塗材Bを第2の分配装置800に導入する。塗材A、塗材Bは、第2の受容弁522Bからクロス管521を経て混合部530に流入し、完全に混合される。次に、作業者は、三方バルブ643を操作して、第3のノズル641と第4のノズル642のいずれか、例えば第3のノズル641から混合塗材を吐出させ、第1の塗材用バケツに注ぎ込ませる。そして、所望の量だけ混合塗材が第1の塗材用バケツに溜まると、作業者は、三方バルブ643を操作して、第3のノズル641への流れを止め、第1の塗材用バケツを作業場所に移動させる。作業場所では、第1の塗材用バケツ内の混合塗材を用いて、防水膜を施工する。他方、作業者は、第3のノズル641への流れを止めた直後に、三方バルブ643を操作して第4のノズル642から混合塗材を第2の塗材用バケツに注ぎ込ませる。これにより、連続的に塗材用バケツに混合塗材を注ぎ込んで作業場所に移動させることができ、施工作業を途切れさせずに、迅速に施工作業を行うことが可能となる。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得る。
なお、駆動端312fは、油圧ピストン312bの進退方向と直交方向に延びる板状の部材でなくてもよい。駆動端312fが延びる方向は、油圧ピストン312bの進退方向と交わる方向であればよい。また、駆動端312fは、円柱状部材、筒状部材、あるいは油圧ピストン312bの一端から二股に延びるY字状の部材等の、油圧ピストン312bの一端と第1のピストン313b及び第2のピストン314bとを接続可能な部材であれば良い。
なお、図5、8、10、及び11の混合部530は第4のスタティックミキサ534を用いないとして説明したが、第4のスタティックミキサ534を用いてもよく、あるいは図4の混合部530が第4のスタティックミキサ534を用いなくてもよい。
なお、2液式のウレタン防水材を施工するとして説明したが、防水材はウレタンに限定されず、また、1液式のウレタン防水材、あるいはその他の防水材を施工してもよい。1液式の場合、第2のプランジャーポンプ314は省略され、第1のプランジャーポンプ313が1液式の防水材を吐出する。
なお、オイルタンク316は設けられなくてもよい。また、流体は油に限定されない。第1のプランジャーポンプ313、第2のプランジャーポンプ314、第3のプランジャーポンプ315は、前述のものに限定されず、塗材を吐出可能なポンプであればよい。
ラジエター317は設けられなくてもよく、この場合、第2の減圧弁321とオイルタンク316とが直接接続される。また、第1の弁318及び第2の弁319は設けられなくてもよい。
逆流防止弁550又は流量制御部材560は設けられなくてもよい。
また、第1の液体供給装置100は、建築物の屋上だけでなく、路上や屋内でも塗材を散布可能である。
次に、第1から第4のスタティックミキサ531~534、第5のスタティックミキサ940、及び第6のスタティックミキサ950について、第1~第5の混合装置1000~5000を用いて詳細に説明する。第1~第5の混合装置1000~5000は、第1から第4のスタティックミキサ531~534、第5のスタティックミキサ940、及び第6のスタティックミキサ950の一例である。
以下、図12を参照して、第1の混合装置1000について説明する。
第1の混合装置1000は、第1の混合羽根1110と、収納管1190とを主に備え、樹脂及び/又は金属から成る。また、第1の混合羽根1110は、第1の軸1120と、第1の羽根1140と、第2の羽根1160とを主に備える。
第1の軸1120は、例えば約16.5mmの直径と約150mmの軸方向長さを有する円柱である。第1の羽根1140は、第1の軸1120回りに連続的に形成された螺旋である。より詳細には、例えば幅12mmである帯状の平板を、後述される流体の進行方向に対して時計回りに螺旋を描くように、第1の軸1120の外周に5周回巻き付けて成る。すなわち平板は、その幅方向が第1の軸1120の径方向に沿って第1の軸1120から突出するように第1の軸1120の外周に取り付けられる。第1の羽根1140の巻き始めと巻き終わりは、第1の軸1120の軸回りにおいて同じ位置にある。また、第1の軸1120方向に対する第1の羽根1140のピッチは、例えば約30mmである。第1の羽根1140において、第1の軸1120方向に対して向かい合う羽根の一部を対向羽根部分1141a、1141bという。
第2の羽根1160は、第1の軸(X)1120と平行である第2の軸1180回りに捻られて成る。より詳細には、第2の羽根1160は、例えば幅12mmである帯状の平板を、平板の幅方向中央を長手方向に走る軸回りに180度、つまり半回転、捻って成る形状を有する。後述される流体の進行方向に対して時計回りに捻られた第2の羽根1160を第2の右回り羽根1162といい、反時計回りに捻られた第2の羽根1160を第2の左回り羽根1164という。本明細書において、羽根が捻られる方向を羽根捻り方向といい、第2の羽根1160が全て同じ方向に捻られている場合を、第2の羽根1160の捻り方向が同方向、時計回りに捻られたものと反時計回りに捻られたものとを含む場合を、第2の羽根1160の捻り方向が左右方向という。第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、第1の軸1120の軸方向においては、対向羽根部分1141a、1141bの間に設けられ、第1の軸1120の径方向においては、第1の軸1120の外周と第1の羽根1140の外側端との間に設けられる。第1の混合羽根1110が収納管1190に挿入された状態において、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、収納管1190に接触しない。第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、それらの端部の幅方向が第1の軸1120の径方向に沿い、第1の軸1120の周方向に対して交互となるように、対向羽根部分1141a、1141b上に取り付けられる。第1の混合装置1000においては、第2の右回り羽根1162が18枚、第2の左回り羽根1164が18枚、合計36枚の第2の羽根1160が設けられる。第2の羽根1160と対向羽根部分1141a、1141bとの取り付けは、接着剤、溶接、及び/又はハンダ等による。第1の軸1120の周方向、つまり第1の軸1120回りに対する、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164との間隔は、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである。第1の混合装置1000におけるこの間隔は、例えば10mmである。第2の羽根1160は、第1の羽根1140の螺旋の全長に沿って、すなわち第1の軸1120の全長に渡って設けられる。第1の軸1120の長手方向(第1の軸方向)において、第2の羽根1160が設けられる部分の長さを第2の羽根長さLとすると、第1の混合装置1000では、第2の羽根長さL=150mmである。
収納管1190は、第1の混合羽根1110の軸方向長さ以上の軸方向長さを有し、かつ第1の混合羽根1110の外周と若干の摩擦を生じる程度の内径を有する円筒形状であって、その内周に第1の混合羽根1110を収納する。収納管1190の内径Dは、例えば40mm、長さは、例えば150mmである。収納管1190の内周は、第1の羽根1140の外周と収納管1190の内周との間に流体が流入しない程度に、第1の混合羽根1110の外周と密着する。収納管1190の内径Dに対する第2の羽根長さLの比L/Dは、L/D=150/40=3.75である。また、第1の軸1120を除いた実効内径D’はD’=40-16.5=23.5mmであるから、実効比L/D’=150/23.5=6.38である。
第1の混合装置1000の使用について説明する。第1の混合装置1000の一端である流入端から、2つ以上の流体が送られる。2つ以上の流体は、第1の羽根1140と収納管1190との間を流れながら、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164に交互に衝突し、せん断され、互いに混合されていく。そして、36枚の第2の羽根1160の間を流れた後、第1の混合装置1000の他端である流出端から十分に混合されて流出する。
流体は、例えば二液式ウレタン塗料、三液式ウレタン塗料、あるいは二液式又は三液式の防水材(以下、塗料等という)などが好適であるが、これらに限定されない。
第1の混合装置1000によれば、複数の流体を十分に混合可能な第1の混合装置1000を得る。例えば塗料等を第1の混合装置1000で混合した場合、十分な塗装品質を得られる程度に流体が混合される。
次に、図13を用いて第2の混合装置2000について説明する。第1の混合装置1000と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。なお、図13において、収納管1190は省略される。
第2の混合装置2000は、第2の混合羽根2210と、収納管1190とを主に備え、樹脂及び/又は金属から成る。また、第2の混合羽根2210は、第1の軸1120と、第1の羽根1140と、第2の羽根2260とを主に備える。収納管1190、第1の軸1120、及び第1の羽根1140は、第1の混合装置1000と同様であるため、説明を省略する。
第2の混合装置2000による第2の羽根2260は、第2の右回り羽根1162のみを備える。第2の右回り羽根1162は、第1の軸1120の軸方向においては、対向羽根部分1141a、1141bの間に設けられ、第1の軸1120の径方向においては、第1の軸1120の外周と第1の羽根1140の外側端との間に設けられる。第1の混合羽根1110が収納管1190に挿入された状態において、第2の羽根2260は収納管1190に接触しない。第2の右回り羽根1162は、その端部の幅方向が第1の軸1120の径方向に沿い、第1の軸1120の周方向に対して交互となるように、対向羽根部分1141a、1141b上に取り付けられる。第2の混合装置2000においては、36枚の第2の右回り羽根1162が設けられる。第1の軸1120の周方向、つまり第1の軸1120回りに対する、第2の右回り羽根1162どうしの間隔は、第2の右回り羽根1162の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである。第2の混合装置2000におけるこの間隔は、例えば10mmである。第2の羽根2260は、第1の羽根1140の螺旋の全長に沿って、すなわち第1の軸1120の全長に渡って設けられる。第1の混合装置1000と同様、収納管1190の内径Dに対する第2の羽根長さLの比L/Dは、L/D=3.75であり、実効比L/D’=6.38である。
第2の混合装置2000の使用について説明する。第2の混合装置2000の一端である流入端から、2つ以上の流体が送られる。2つ以上の流体は、第1の羽根1140と収納管1190との間を流れながら、第2の右回り羽根1162に衝突し、せん断され、互いに混合されていく。そして、36枚の第2の右回り羽根1162の間を流れた後、第2の混合装置2000の他端である流出端から十分に混合されて流出する。
第2の混合装置2000によれば、第1の混合装置1000と同様の効果を得る。
次に、図14を用いて第3の混合装置3000について説明する。第1及び第2の混合装置1000、2000と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。なお、図14において、収納管1190は省略される。
第3の混合装置3000は、第3の混合羽根3310と、収納管1190とを主に備え、樹脂及び/又は金属から成る。また、第3の混合羽根3310は、第1の軸1120と、第1の羽根1140と、第2の羽根3360とを主に備える。収納管1190、第1の軸1120、及び第1の羽根1140は、第1の混合装置1000と同様であるため、説明を省略する。
第3の混合装置3000による第2の羽根3360は、第2の右回り羽根1162のみを備える。第2の右回り羽根1162は、第2の混合装置2000と同様にして設けられるが、第3の混合装置3000においては、24枚の第2の右回り羽根1162が設けられる点が第2の混合装置2000と異なる。第1の軸1120の周方向、つまり第1の軸1120回りに対する、第2の右回り羽根1162どうしの間隔は、第2の右回り羽根1162の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである。第3の混合装置3000におけるこの間隔は、例えば10mmである。つまり、第2の右回り羽根1162は、第1の羽根1140の螺旋の全長、すなわち第1の軸1120の全長に渡って設けられず、第2の羽根3360が設けられない空間が流入端側にできることになる。第1の軸1120の長手方向において第2の羽根3360が設けられる部分の長さ(第2の羽根長さ)Lは、第3の混合装置3000では、第2の羽根長さL=100mmである。よって、収納管1190の内径Dに対する第2の羽根長さLの比L/Dは、L/D=100/40=2.50である。また、実効比L/D’=100/23.5=4.26である。
第3の混合装置3000の使用について説明する。第3の混合装置3000の一端から、2つ以上の流体が送られる。2つ以上の流体は、第1の羽根1140と収納管1190との間を流れながら、第2の右回り羽根1162に衝突し、せん断され、互いに混合されていく。そして、24枚の第2の右回り羽根1162の間を流れた後、第3の混合装置3000の他端から十分に混合されて流出する。
第3の混合装置3000によれば、第1の混合装置1000と同様の効果を得る。
なお、第3の混合装置3000では、第1の羽根1140の螺旋に沿う長さを第1の混合装置1000と同様として説明し、これにより第2の羽根3360を設けない空間が流入端側にできたが、第1の羽根1140の螺旋に沿って第2の羽根3360が設けられる長さと第1の羽根1140の螺旋長さとを等しくして、第2の羽根3360が設けられない空間を流入端側に設けず、第3の混合装置3000の軸方向長さを第1の混合装置1000よりも短くしても良い。
次に、図15を用いて第4の混合装置4000について説明する。第1から第3の混合装置1000~3000と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第4の混合装置4000は、第4の混合羽根4410と、収納管1190とを主に備え、樹脂及び/又は金属から成る。また、第4の混合羽根4410は、第1の軸1120と、第1の羽根1140と、第2の羽根4460とを主に備える。収納管1190、第1の軸1120、及び第1の羽根1140は、第1の混合装置1000と同様であるため、説明を省略する。
第4の混合装置4000による第2の羽根4460は、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164とを備える。第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、第1の混合装置1000と同様にして設けられるが、第4の混合装置4000においては、12枚の第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164が設けられる点が第1の混合装置1000と異なる。第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164とは交互に設けられ、第1の軸1120の周方向、つまり第1の軸1120回りに対する、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164どうしの間隔は、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである。第4の混合装置4000におけるこの間隔は、例えば10mmである。つまり、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、第1の羽根1140の螺旋の全長、すなわち第1の軸1120の全長に渡って設けられず、第2の羽根4460が設けられない空間が流入端側にできることになる。第1の軸1120の長手方向において第2の羽根4460が設けられる部分の長さ(第2の羽根長さ)Lは、第4の混合装置4000では、第2の羽根長さL=100mmである。よって、収納管1190の内径Dに対する第2の羽根長さLの比L/Dは、L/D=100/40=2.50である。また、実効比L/D’=100/23.5=4.26である。
第4の混合装置4000の使用について説明する。第4の混合装置4000の一端から、2つ以上の流体が送られる。2つ以上の流体は、第1の羽根1140と収納管1190との間を流れながら、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164に衝突し、せん断され、互いに混合されていく。そして、24枚の第2の羽根4460の間を流れた後、第4の混合装置4000の他端から十分に混合されて流出する。
第4の混合装置4000によれば、第1の混合装置1000と同様の効果を得る。
なお、第4の混合装置4000では、第1の羽根1140の螺旋に沿う長さを第1の混合装置1000と同様として説明し、これにより第2の羽根4460を設けない空間が流入端側にできたが、第1の羽根1140の螺旋に沿って第2の羽根4460が設けられる長さと第1の羽根1140の螺旋長さとを等しくして、第2の羽根4460が設けられない空間を流入端側に設けず、第4の混合装置4000の軸方向長さを第1の混合装置1000よりも短くしても良い。このとき、第1の羽根1140は、第1の軸1120回りに少なくとも10/3回転以上巻回されれば、12枚の第2の羽根4460を配置できる。
次に、図16を用いて第5の混合装置5000について説明する。第1から第4の混合装置1000~4000と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。なお、図16において、収納管1190は省略される。
第5の混合装置5000は、第5の混合羽根5510と、収納管1190とを主に備え、樹脂及び/又は金属から成る。また、第5の混合羽根5510は、第1の軸1120と、第1の羽根1140と、第2の羽根5560とを主に備える。収納管1190、第1の軸1120、及び第1の羽根1140は、第1の混合装置1000と同様であるため、説明を省略する。
第5の混合装置5000による第2の羽根5560は、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164とを備える。第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、第1の混合装置1000と同様にして設けられるが、第5の混合装置5000においては、6枚の第2の右回り羽根1162と6枚の第2の左回り羽根1164が設けられる点が第1の混合装置1000と異なる。第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164とは交互に設けられ、第1の軸1120の周方向、つまり第1の軸1120回りに対する、第2の右回り羽根1162と第2の左回り羽根1164どうしの間隔は、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである。第5の混合装置5000におけるこの間隔は、例えば10mmである。つまり、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164は、第1の羽根1140の螺旋の全長、すなわち第1の軸1120の全長に渡って設けられず、第2の羽根5560が設けられない空間が流入端側にできることになる。第1の軸1120の長手方向において第2の羽根5560が設けられる部分の長さ(第2の羽根長さ)Lは、第5の混合装置5000では、第2の羽根長さL=50mmである。よって、収納管1190の内径Dに対する第2の羽根長さLの比L/Dは、L/D=50/40=1.25である。また、実効比L/D’=50/23.5=2.13である。
第5の混合装置5000の使用について説明する。第5の混合装置5000の一端から、2つ以上の流体が送られる。2つ以上の流体は、第1の羽根1140と収納管1190との間を流れながら、第2の右回り羽根1162及び第2の左回り羽根1164に衝突し、せん断され、互いに混合されていく。そして、12枚の第2の羽根5560の間を流れた後、第5の混合装置5000の他端から十分に混合されて流出する。
第5の混合装置5000によれば、第1の混合装置1000と同様の効果を得る。
なお、第5の混合装置5000では、第1の羽根1140の螺旋に沿う長さを第1の混合装置1000と同様として説明し、これにより第2の羽根5560を設けない空間が流入端側にできたが、第1の羽根1140の螺旋に沿って第2の羽根5560が設けられる長さと第1の羽根1140の螺旋長さとを等しくして、第2の羽根5560が設けられない空間を流入端側に設けず、第5の混合装置5000の軸方向長さを第1の混合装置1000よりも短くしても良い。このとき、第1の羽根1140は、第1の軸1120回りに少なくとも5/3回転以上巻回されれば、12枚の第2の羽根5560を配置できる。
次に、本願発明による実施例と比較例とを用いて、本願発明の効果について説明する。なお、いずれの実施例及び比較例も、気温約21度、湿度約64%の環境で行われた。
[実施例1-1]
第1の混合装置1000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度50,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第1の混合羽根1110を挿入した。
[実施例1-2]
第1の混合装置1000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第1の混合羽根1110を挿入した。
[実施例2-1]
第2の混合装置2000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度50,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第2の混合羽根2210を挿入した。
[実施例2-2]
第2の混合装置2000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第2の混合羽根2210を挿入した。
[実施例3]
第3の混合装置3000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第3の混合羽根3310を挿入した。
[実施例4]
第4の混合装置4000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度8,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第4の混合羽根4410を挿入した。
[実施例5]
第5の混合装置5000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度8,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第5の混合羽根5510を挿入した。
[比較例3-1]
第3の混合装置3000において、24枚の第2の右回り羽根1162に代えて、12枚の第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164とを設けた。この混合装置において、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように混合羽根を挿入した。
[比較例3-2]
第3の混合装置3000において、24枚の第2の右回り羽根1162に代えて、12枚の第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164とを交互に設け、第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164との間隔を20mmとした。この混合装置において、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように混合羽根を挿入した。
[比較例5]
第5の混合装置5000を用い、始めに、一端の開口を塞いだ収納管1190内に、粘度35,000cpを有する2つの液体を、収納管1190の軸を含む一平面で分けて充填した。そして、塞いだ開口を底部として収納管1190を直立させ、他端である頂部開口から、第1の羽根1140の螺旋方向が右旋回となるように第5の混合羽根5510を挿入した。
<評価>
以上の実験による結果について説明する。表1は、実験結果を一覧にした表である。
Figure 2022064873000002
[実施例1-1]
実施例1-1の実験状況を図17及び18に示す。図17は、収納管1190に、粘度50,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図18は、収納管1190に第1の混合羽根1110を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
[実施例1-2]
実施例1-2の実験状況を図19及び20に示す。図19は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図20は、収納管1190に第1の混合羽根1110を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
[実施例2-1]
実施例2-1の実験状況を図21及び22に示す。図21は、収納管1190に、粘度50,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図22は、収納管1190に第2の混合羽根2210を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
[実施例2-2]
実施例2-2の実験状況を図23及び24に示す。図23は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図24は、収納管1190に第2の混合羽根2210を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
以上、実施例1-1、1-2、2-1、2-2から、第2の羽根1160、2260が合計36枚、羽根捻り方向が同方向、羽根間隔が1cmの場合、粘度50,000以下の2流体は十分に混合されることがわかった。
[実施例3]
実施例3の実験状況を図25及び26に示す。図25は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図26は、収納管1190に第3の混合羽根3310を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
[比較例3-1]
比較例3-1の実験状況を図27及び28に示す。図27は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図28は、12枚の第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164とを1cm間隔で設けた混合羽根の全長を、収納管1190に挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において若干混ざりきらない状態にあることがわかった。
[比較例3-2]
比較例3-2の実験状況を図29及び30に示す。図29は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図30は、12枚の第2の右回り羽根1162と12枚の第2の左回り羽根1164とを2cm間隔で設けた混合羽根の全長を、収納管1190に挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において若干混ざりきらない状態にあることがわかった。
[実施例4]
実施例4の実験状況を図31及び32に示す。図31は、収納管1190に、粘度8,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図32は、収納管1190に第4の混合羽根4410を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
以上、実施例3、4及び比較例3-1、3-2から、第2の羽根3360が合計24枚、羽根捻り方向が同方向、羽根間隔が1cmの場合、粘度35,000以下の2流体が十分に混合される一方、羽根捻り方向が左右方向である場合、粘度35,000の2流体は若干混ざりきらないが、粘度8,000である場合には完全に混合されることがわかった。また、羽根間隔が2cmである場合、粘度35,000の2流体は若干混ざりきらないことがわかった。
[実施例5]
実施例5の実験状況を図33及び34に示す。図33は、収納管1190に、粘度8,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図34は、収納管1190に第5の混合羽根5510を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において完全に混合されていることがわかった。
[比較例5]
比較例5の実験状況を図35及び36に示す。図35は、収納管1190に、粘度35,000cpを有する2つの液体を充填した状態を示す。混合状態を視認できるようにするため、2流体には異なる色を付けた。図36は、収納管1190に第5の混合羽根5510を全て挿入した状態を示す。収納管1190内部の2つの液体は、その頂部において若干混ざりきらない状態にあることがわかった。
以上、実施例5及び比較例5から、第2の羽根5560が合計12枚、羽根捻り方向が左右方向、羽根間隔が1cmの場合、粘度8,000以下の2流体は十分に混合される一方、粘度35,000の2流体は若干混ざりきらないことがわかった。
以上実験結果から、第2の羽根が合計36枚、羽根捻り方向が同方向及び左右方向、かつ羽根間隔が1cmの場合、粘度50,000以下の2流体は十分に混合されることがわかった。第2の羽根が合計24枚の場合、羽根捻り方向を同方向かつ羽根間隔を1cmとすれば、粘度35,000以下の2流体を十分に混合できることがわかった。第2の羽根が合計12枚の場合、羽根捻り方向を左右方向かつ羽根間隔を1cmとすれば、粘度8,000以下の2流体を十分に混合できることがわかった。また、比L/Dは、好ましくは1以上4以下、1.25以上3.75以下、2以上4以下、より好ましくは2.50以上3.75以下であり、実効比L/D’は、好ましくは2以上7以下、2.13以上6.38以下、4以上7以下、より好ましくは4.26以上6.38以下である。
なお、第1の混合羽根1110が収納管1190に挿入された状態において、第2の羽根が収納管1190に接触しないとして説明したが、第2の羽根が収納管1190に接触してもよい。
なお、本願のいずれの図においても、説明の容易のため、第2の羽根は省略されることがあり、本明細書において説明した実施形態に説明された数と必ずしも一致しないことがある。
なお、本明細書および図中に示した各部材の大きさ、形状、及び数量は例示であって、これらに限定されない。また、各部材の素材は例示であって、これらに限定されない。
ここに付随する図面を参照して本発明の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の構造と関係に施されることは、当業者にとって自明である。
10 液体施工システム
100 第1の液体供給装置
311 油圧吐出ポンプ
312 油圧駆動ポンプ
313 第1のプランジャーポンプ
314 第2のプランジャーポンプ
315 第3のプランジャーポンプ
316 オイルタンク
317 ラジエター
318 第1の弁
319 第2の弁
320 第1の減圧弁
321 第2の減圧弁
401 第1の供給管路
402 第2の供給管路
403 第3の供給管路
500A 第1の塗布装置
500B 第2の塗布装置

Claims (15)

  1. 流体を吐出する流体源と、
    前記流体源からの流体によって駆動される第1のポンプと、
    前記第1のポンプによって駆動される第1のプランジャーポンプと、
    前記流体源からの流体によって駆動され、前記第1のポンプと吐出量が異なる第2のポンプと、
    前記第2のポンプによって駆動される第2のプランジャーポンプと、
    前記流体源から前記第2のポンプへの流体の圧力を制御する調整部と、
    を備える液体供給装置。
  2. 前記調整部は、前記第1のプランジャーポンプが吐出する第1の液体と前記第2のプランジャーポンプが吐出する第2の液体との混合比が所望の値となるように、流体の圧力を制御する
    請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 前記第1のプランジャーポンプは複数であって、前記第1のポンプは複数の第1のプランジャーポンプを駆動する
    請求項1又は2に記載の液体供給装置。
  4. 前記第2のポンプの吐出量は、前記第1のポンプの吐出量よりも少ない
    請求項1から3のいずれかに記載の液体供給装置。
  5. 前記流体を冷却する冷却部と、前記流体を貯留する流体貯留部とをさらに備え、
    前記流体源は前記冷却部に前記流体を送り、前記冷却部を通過した前記流体は前記流体貯留部に流入し、
    前記流体源は、前記流体貯留部から前記流体を受けて吐出する
    請求項1から4のいずれかに記載の液体供給装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の前記液体供給装置と、
    前記第1のプランジャーポンプが吐出した第1の液体と、前記第2のプランジャーポンプが吐出した第2の液体とを混合する混合部と、
    前記第1の液体と前記第2の液体とが混合された混合液体を前記混合部から受けて吐出する吐出部と、
    を備える液体施工システム。
  7. 前記液体供給装置は、前記混合部から前記第1の液体と前記第2の液体とを受けて、施工部位に供給する塗布装置をさらに備える請求項6に記載の液体施工システム。
  8. 前記液体供給装置は、前記混合部から前記第1の液体と前記第2の液体とを受けて、複数の供給口のうちの1の供給口に供給する分配部をさらに備える請求項6に記載の液体施工システム。
  9. 前記液体供給装置は、前記第2のプランジャーポンプと前記混合部との間に設けられる逆流防止弁をさらに備え、前記逆流防止弁は、前記混合部から前記第2のプランジャーポンプへの液体の流れを阻止する請求項6から8のいずれかに記載の液体施工システム。
  10. 前記混合部は、混合羽根を備え、
    前記混合羽根は、
    第1の軸の回りに螺旋状を成す第1の羽根と、
    前記第1の軸と平行である第2の軸の回りに捻られる第2の羽根とを備え、
    前記第2の羽根は、前記第1の羽根において前記第1の軸方向において向かい合う対向羽根部分の間に設けられる、
    請求項6から9のいずれかに記載の液体施工システム。
  11. 前記第1の軸は円柱形状であって、前記第2の羽根は、前記第1の軸と、前記第1の羽
    根の外側端との間に設けられる、
    請求項10に記載の液体施工システム。
  12. 複数の前記第2の羽根が設けられ、前記第1の軸回りに対する前記第2の羽根どうしの
    間隔は、前記第2の羽根の直径の1倍以上かつ2倍未満の長さである、
    請求項10又は11に記載の液体施工システム。
  13. 前記第2の羽根が捻られる方向は全て同じである、
    請求項10から12のいずれかに記載の液体施工システム。
  14. 前記第2の羽根は複数であって、前記第2の羽根が捻られる方向は、前記第2の軸に対
    して時計回り又は反時計回りである、
    請求項10から12のいずれかに記載の液体施工システム。
  15. 前記混合部は、前記混合羽根を収納する収納管をさらに備え、
    前記収納管の内径から前記第1の軸の直径を除いた実効内径D’に対する、前記第1の
    軸方向において前記第2の羽根が設けられる部分の長さである第2の羽根長さLの比L/
    D’は、好ましくは2以上7以下、より好ましくは4以上7以下である、
    請求項10から14のいずれかに記載の液体施工システム。
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