JP2022061715A - 分子の振動回転によるエネルギー放射を利用した発電装置および発電方法 - Google Patents

分子の振動回転によるエネルギー放射を利用した発電装置および発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の発電システムとは全く異なるシステムを用い、優れた発電効率を有する発電装置および発電方法を提供する。【解決手段】発電装置1は、熱媒体Qを圧縮する圧縮機2と、圧縮機2で圧縮された熱媒体Qを放熱する熱交換器3と、熱交換器3で放熱した熱媒体Qの分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、熱媒体Qを湿ったガス状とする第1螺旋状管4と、第1螺旋状管4で湿ったガス状となった熱媒体Qにより駆動する発電ユニット5と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、分子の振動回転によるエネルギー放射を利用した発電装置および発電方法に関する。
従来から発電方法として、水の流れる力を利用して水車を回し、この水車に連結された発電機を作動させて発電する水力発電、燃料を燃やす際に発生する蒸気でタービンを回し、このタービンに連結された発電機を作動させて発電する火力発電、核分裂の際に放出される熱を利用して水を蒸気に変え、この蒸気によってタービンを回し、このタービンに連結された発電機を作動させて発電する原子力発電、風のエネルギーで風車を回し、この風車に連結された発電機を作動させて発電する風力発電、太陽光を受けて電気エネルギーを発生させる太陽電池を用いて発電する太陽光発電等が知られている。
特開2019-163711号公報
しかしながら、これら水力発電、火力発電、原子力発電、風力発電、太陽光発電は、例えば、大気汚染、地球温暖化、放射能漏れの危険等といった問題や、発電効率が高くないといった問題を抱えている。
本発明は、このような従来の発電システムとは全く異なるシステムを用い、優れた発電効率を有する発電装置および発電方法を提供することを目的とする。
前記目的は、以下(1)~(7)の本発明により達成される。
(1) 熱媒体を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された前記熱媒体を放熱する熱交換器と、
前記熱交換器で放熱した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を湿ったガス状とする第1螺旋状管と、
第1螺旋状管で湿ったガス状となった前記熱媒体により駆動する発電ユニットと、を有することを特徴とする発電装置。
(2) 第1螺旋状管は、螺旋状太管と、前記螺旋状太管よりも前記発電ユニット側に配置され、前記螺旋状太管よりも内径が小さい螺旋状細管と、を有する上記(1)に記載の発電装置。
(3) 前記発電ユニットを通過した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を減圧して液化する第2螺旋状管を有する上記(1)または(2)に記載の発電装置。
(4) 前記第3螺旋状管で液化した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を蒸発させて気化する第3螺旋状管を有する上記(3)に記載の発電装置。
(5) 前記発電ユニットは、前記第1螺旋状管と前記第2螺旋状管との間で、前記第2螺旋状管側に偏って配置されている上記(3)または(4)に記載の発電装置。
(6) 前記発電ユニットは、前記熱媒体により回転する被回転体と、前記被回転体の回転により駆動する発電機と、を有する上記(1)から(5)のいずれかに記載の発電装置。
(7) 熱媒体を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記熱媒体を放熱する熱交換器と、前記熱交換器で放熱した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を湿ったガス状とする第1螺旋状管と、を有する熱交換ユニットの前記第1螺旋状管の前記熱媒体の流動方向下流側に発電ユニットを配置し、第1螺旋状管で湿ったガス状となった前記熱媒体を前記発電ユニットに導入することにより前記発電ユニットを駆動させることを特徴とする発電方法。
図1は、発電装置の全体構成を示す図である。 図2は、螺旋状管を直管とした場合の溝構造を示す断面図である。 図3は、図1の発電装置の変形例を示す図である。 図4は、図1の発電装置が有する発電ユニットを示す断面図である。
図1に、好適な実施形態に係る発電装置の構成を示す。図1に示す発電装置1は、圧縮機2(コンプレッサ)と、熱交換器3(コンデンサ)と、第1螺旋状管4と、発電ユニット5と、第2螺旋状管6と、第3螺旋状管7と、を有し、これらが配管8によって環状に接続されている。また、これら各部のうち、圧縮機2と、熱交換器3と、第1螺旋状管4と、第2螺旋状管6と、第3螺旋状管7とで熱交換ユニット10が構成される。
発電装置1では、配管8内において矢印Aの方向に熱媒体Q(冷媒)を循環させる。具体的には、発電装置1は、圧縮機2で熱媒体Qを圧縮して高温高圧のガス状とし、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス状の熱媒体Qを熱交換器3で放熱して高圧の湿ったガス状(半液半ガス状)とし、熱交換器3で高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qを第1螺旋状管4で液化して高圧のさらに湿ったガス状とし、第1螺旋状管4によって高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qを発電ユニット5に導入して発電ユニット5を駆動し、発電ユニット5を通過した熱媒体Qを第2螺旋状管6で減圧液化して液状とし、第2螺旋状管6で液化された熱媒体Qを第3螺旋状管7で蒸発気化して低温低圧のガス状とし、第3螺旋状管7で低温低圧のガス状となった熱媒体Qを再び圧縮機2で圧縮して高温高圧のガス状とする熱交換サイクルで作動する。なお、高温/常温/低温、高圧/低圧は、本サイクルの相対的な高低を表している。
発電装置1で用いる熱媒体Qとしては、特に限定されないが、例えば、吐出圧力が高く、吐出圧力と吸入圧力との圧力差が大きい程好ましい。
熱交換器3は、圧縮機2で圧縮されて高温高圧のガス状となった熱媒体Qの放熱を行うものであり、ファンにより冷却される。これにより、熱媒体Qが冷却されて、常温高圧の湿ったガス状となる。つまり、熱媒体Qは、その一部だけが液化し、液体と気体とが混在した状態となる。
熱交換器3で常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qは、第1螺旋状管4に導入される。第1螺旋状管4は、螺旋状太管41と、螺旋状太管41の下流側(発電ユニット5側)に配置された螺旋状細管42と、螺旋状太管41と螺旋状細管42との間に位置し、これらを結合する中継管43と、を有する。つまり、螺旋状太管41と螺旋状細管42とは、中継管43を介して直列に接続されている。
また、本実施形態では、螺旋状太管41と螺旋状細管42とが中継管43で結合されてなる直列管40が2本並列に設けられている。そして、2本の直列管40の上流端側には、2本の直列管40を結合する集合管44が接続されている。また、2本の直列管40の下流端側には、2本の直列管40を結合する集合管45が接続されている。ただし、直列管40の本数は、特に限定されず、1本であってもよいし、3本以上が並列に設けられていてもよい。直列管40の本数は、例えば、熱媒容量に応じて適宜設定することができる。
なお、螺旋状細管42は、第1螺旋状管4における熱媒体Qの液化効率を高める機能を有する。そのため、例えば、螺旋状太管41のみによって熱媒体Qを十分に液化することができれば、螺旋状細管42は、省略してもよい。反対に、1つの螺旋状細管42では液化が不十分な場合には、複数の螺旋状細管42を直列に配置し、熱媒体Qの液化効率をさらに高めてもよい。
熱交換器3で常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qは、螺旋状太管41および螺旋状細管42に導入される。熱媒体Qが螺旋状太管41および螺旋状細管42に導入されると、螺旋状太管41および螺旋状細管42内で熱媒体Qの分子が振動回転し、エネルギーを放射する。この熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって熱媒体Qが減圧液化され、さらに湿ったガス状となる。
前述のエネルギー放射の現象について、一部推測を交えて簡単に説明すると、熱媒体Qが螺旋状太管41内に導入されると、熱媒体Qの分子同士に摩擦が生じ、分子同士がぶつかったり離れたりを繰り返して分子が振動および回転する。そして、振動および回転した分子に遠心力が加わり、この遠心力が一定以上の大きさになった時点で分子からエネルギーが放射される。螺旋状細管42においても同様である。
螺旋状細管42の内径は、螺旋状太管41の内径よりも小径である。螺旋状細管42の内径は、螺旋状太管41の内径よりも小径であればよく、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、1~5mm程度とすることができる。同様に、螺旋状太管41の内径は、螺旋状細管42の内径よりも大径であればよく、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、2~10mm程度とすることができる。
また、螺旋状細管42の螺旋径は、螺旋状太管41の螺旋径よりも小径である。螺旋状細管42の螺旋径は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、15~20mm程度とすることができる。同様に、螺旋状太管41の螺旋径は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、35~40mm程度とすることができる。ただし、螺旋状細管42および螺旋状太管41の螺旋径およびその大小関係は、これに限定されない。
また、螺旋状細管42の全長は、螺旋状太管41の全長よりも短い。螺旋状細管42の全長は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、500~1000mm程度とすることができる。同様に、螺旋状太管41の全長は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、1500~2000mm程度とすることができる。ただし、螺旋状細管42および螺旋状太管41の全長およびその大小関係は、これに限定されない。
以上のような螺旋状太管41および螺旋状細管42は、例えば、以下のような方法により形成される。まず、銅管を準備し、この銅管にピアノ線を入れ込んで、銅管をピアノ線の外径(太さ)まで絞って直管を形成する。さらに、この直管を螺旋状に巻いて螺旋状管とすることにより、螺旋状太管41および螺旋状細管42が形成される。
このように銅管を捩じることにより、図2に示すように、螺旋状太管41および螺旋状細管42の内壁に傾斜した溝4aが形成される。この溝4aは、螺旋状太管41側から螺旋状細管42側へ向かって左旋回しながら進むように形成される。さらには、溝4aが形成された直管を螺旋状に巻くことにより、螺旋の外側においては全体として長さ方向へ引っ張られ、溝4aのピッチが直管状態と比べて広がり、これとは反対に、螺旋の内側においては全体として長さ方向へ圧縮され、溝4aのピッチが直管状態と比べて狭くなる。また、直管を螺旋状に巻く過程で、銅管を軸方向に捩じることにより、少なくとも1つの「くびれ」が形成される。なお、溝4aの送り角度およびピッチや「くびれ」の形成位置および数は、螺旋状太管41および螺旋状細管42でそれぞれ適宜設定される。
このように、溝4aのピッチが螺旋状管の外側と内側とで異なっていること、さらには、「くびれ」が形成されていることによって、螺旋状太管41および螺旋状細管42で熱媒体Qが振動回転し、第1螺旋状管4における熱変換に特別の好適な影響を与えるものである。言い換えると、螺旋状太管41および螺旋状細管42は、その内部で熱媒体Qが振動回転するように溝4aの送り角度およびピッチや「くびれ」の形成位置および数が設定されている。ただし、これは一例であり、螺旋状太管41および螺旋状細管42の構成や形成方法としては、それぞれ、上述した機能を発揮することができれば特に限定されない。以上の事項は、第2、第3螺旋状管6、7についても同様である。
第1螺旋状管4で常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qは、発電ユニット5を通過した後に第2螺旋状管6に導入される。本実施形態では、第2螺旋状管6は、並列に2本配置されている。また、2本の第2螺旋状管6の上流端側には、これら2本の第2螺旋状管6を結合する集合管61が接続されている。集合管61は、熱媒体Qを第2螺旋状管6に淀みなく導入するためのバッファとして機能する。また、2本の第2螺旋状管6の下流端側には、これら2本の第2螺旋状管6を結合する集合管62が接続されている。ただし、第2螺旋状管6の数は、特に限定されない。
第2螺旋状管6の寸法としては、特に限定されないが、本実施形態では、螺旋状太管41と同程度の寸法としている。つまり、第2螺旋状管6の内径は、2~10mm程度とすることができ、第2螺旋状管6の螺旋径は、35~40mm程度とすることができ、第2螺旋状管6の全長は、1500mm~2000mm程度とすることができる。これにより、適度に太く長い管となる。
ここで、第1螺旋状管4で常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qが発電ユニット5を通過することにより圧損が生じ、発電ユニット5の下流側において熱媒体Qの流速が低下する。そこで、発電ユニット5の下流側に比較的太い第2螺旋状管6を配置し、第2螺旋状管6によって熱媒体Qを強い引き圧で引っ張ることにより、熱媒体Qの流速を速やかに回復することができる。
また、熱媒体Qが第2螺旋状管6に導入されると、第2螺旋状管6内で熱媒体Qの分子が振動回転し、エネルギーを放射する。この熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって熱媒体Qが減圧液化され、液状となる。
第2螺旋状管6で液状となった熱媒体Qは、第3螺旋状管7に導入される。本実施形態では、第3螺旋状管7は、並列に2本配置されている。また、2本の第3螺旋状管7の上流端側には、これら2本の第3螺旋状管7を結合する集合管71が接続されている。集合管71は、熱媒体Qを第3螺旋状管7に淀みなく導入するためのバッファとして機能する。また、2本の第3螺旋状管7の下流端側には、これら2本の第3螺旋状管7を結合する集合管72が接続されている。ただし、第3螺旋状管7の数は、特に限定されない。
熱媒体Qが第3螺旋状管7に導入されると、第3螺旋状管7内で熱媒体Qの分子が振動回転し、エネルギーを放射する。この熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって熱媒体Qが減圧膨張し、その下流側に位置する集合管72内で熱媒体Qが気化し、低温低圧のガス状となる。そして、第3螺旋状管7でガス状となった熱媒体Qは、圧縮機2へ導入され、再び高温高圧のガス状となって吐出される。
このような第3螺旋状管7の寸法は、上述の効果を発揮することができる限り、特に限定されない。本実施形態では、第3螺旋状管7を螺旋状細管42と同程度の寸法としている。したがって、第3螺旋状管7の内径は、第2螺旋状管6の内径よりも小径である。第3螺旋状管7の内径は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、1~5mm程度とすることができる。また、第3螺旋状管7の螺旋径は、第2螺旋状管6の螺旋径よりも小径である。第3螺旋状管7の螺旋径は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、15~20mm程度とすることができる。また、第3螺旋状管7の全長は、第2螺旋状管6の全長よりも短い。第3螺旋状管7の全長は、熱媒容量等によって適宜設定することができ、例えば、500~1000mm程度とすることができる。これにより、上述した効果がより顕著なものとなる。
なお、第3螺旋状管7の能力不足等により、熱媒体Qが完全に気化しない場合、つまり、湿ったガス状となる場合には、第3螺旋状管7の下流側に熱媒体Qを蒸発気化させる小型の蒸発器を配置してもよい。例えば、図3に示す構成では、発電装置1は、第3螺旋状管7の下流側に配置され、蒸発器として機能する第4螺旋状管9を有する。このような構成では、湿ったガス状の熱媒体Qが第4螺旋状管9に導入され、第4螺旋状管9内での熱媒体Qの分子の回転振動によるエネルギー放射によって熱媒体Qが完全に気化し、ガス状となる。なお、蒸発器は、螺旋管に限定されない。
図示の構成では、第4螺旋状管9は、並列に2本配置されている。また、2本の第4螺旋状管9の上流端側には、これら2本の第4螺旋状管9を結合する集合管91が接続されている。集合管91は、熱媒体Qを第4螺旋状管9に淀みなく導入するためのバッファとして機能する。また、2本の第4螺旋状管9の下流端側には、これら2本の第4螺旋状管9を結合する集合管92が接続されている。ただし、第4螺旋状管9の数は、特に限定されない。また、第4螺旋状管9の寸法は、上述の効果を発揮することができる限り、特に限定されない。図示の構成では、第4螺旋状管9を第2螺旋状管6と同程度の寸法としている。
図1に示すように、配管8は、圧縮機2と熱交換器3とを接続する配管81と、熱交換器3と第1螺旋状管4とを接続する配管82と、第1螺旋状管4と第2螺旋状管6とを接続する配管83と、第2螺旋状管6と第3螺旋状管7とを接続する配管84と、第3螺旋状管7と圧縮機2とを接続する配管85と、を有する。このうち、配管82、83、84、85の内径は、螺旋状太管41や第3螺旋状管7の内径よりも大径であることが好ましく、例えば、螺旋状太管41や第3螺旋状管7の内径の3倍程度とすることができる。ただし、配管81~85の内径は、特に限定されない。
第1螺旋状管4と第2螺旋状管6とを接続する配管83の途中には発電ユニット5が配置されている。発電ユニット5は、図4に示すように、発電機54と、発電機54を駆動するための動力を発生させる動力発生部50と、動力発生部50で発生した動力を発電機54に伝達する動力伝達部55と、を有する。また、動力発生部50は、配管83の途中に接続され内部を熱媒体Qが通過する気密な筐体51と、筐体51内に配置され、筐体51内を流れる熱媒体Qの作用によって回転する羽根車52(被回転体)と、羽根車52の回転を出力する出力軸53と、を有する。以下では、説明の便宜上、配管83の上流側の部分を第1配管831とも言い、下流側の部分を第2配管832とも言う。
このような発電ユニット5は、筐体51の上流側と下流側の圧力差、つまり、筐体51の上流側に接続された第1配管831内の熱媒体Qの圧力と筐体51の下流側に接続された第2配管832内の熱媒体Qの圧力との差によって筐体51内で羽根車52が回転する機構となっている。
具体的には、前述したように、熱媒体Qは、第1螺旋状管4によって常温高圧の湿ったガス状となり、第2螺旋状管6で減圧液化されて液状となる。このように、第1螺旋状管4によって常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qが、その下流側に位置する第2螺旋状管6によって減圧されるため、これらの間に位置する配管83内に熱媒体Qの圧力差が生じ、上流側が下流側よりも高圧となる。そのため、この配管83の途中に発電ユニット5を配置すると、筐体51の上流側が下流側よりも高圧となるため、この圧力差によって筐体51内の羽根車52が回転する。羽根車52が回転すると、その回転が出力軸53から動力として出力され、この動力によって出力軸53に繋がっている発電機54が駆動して発電が開始される。
ここで、本実施形態のように、湿ったガス状の熱媒体Qを用いて羽根車52を回転させることにより、実質的に100%気化したガス状の熱媒体Qを用いて羽根車52を回転させる場合と比べて、羽根車52のトルクを増大させることができる。そのため、より大きなトルクで発電機54を駆動させることができ、発電機54をより確実に、かつ、より効率的に駆動させることができる。ここで、筐体51を通過する熱媒体Qの湿り度合いとしては、特に限定されないが、例えば、熱媒体Qの質量の30%~70%程度が液化していることが好ましく、40%~60%程度が液化していることがより好ましく、熱媒体Qの45%~55%程度が液化していることさらに好ましい。これにより、上述した効果がより顕著なものとなる。ただし、前述したトルクが問題にならないのであれば(つまり、低いトルクでも十分に発電機54を駆動可能であれば)、熱媒体Qは、実質的に完全に気化したガス状であってもよい。
なお、動力発生部50は、第1螺旋状管4と第2螺旋状管6との間で、第2螺旋状管6側に偏って配置されている。つまり、動力発生部50は、配管83の延在方向の中央部よりも第2螺旋状管6側に偏って配置されている。言い換えると、第1配管831が第2配管832よりも長い。これにより、上述した圧力差をより高めることができ、発電装置1の発電効率が向上する。
なお、動力発生部50の構成としては、上述の構成に限定されず、発電機54を駆動させる動力を発生させることができれば、如何なる構成であってもよい。例えば、羽根車52は、軸流ファン、遠心ファン(シロッコファン、ターボファン等)、斜流ファン、横流ファン等を用いることができる。また、動力発生部50として、カーエアコン用の圧縮機(コンプレッサ)を用いることもできる。カーエアコンでは、圧縮機に設けられたプーリーをエンジンの動力によって回転させ、このプーリーの回転によって圧縮機内のピストンを駆動させて熱媒体Qを圧縮するが、これとは逆に、上述した圧力差を利用してピストンを駆動させ、このピストンの駆動によってプーリーを回転させ、プーリーの回転によって発電機54を駆動させる構成であってもよい。
また、発電機54も構成としては、その機能を発揮することができれば、特に限定されない。例えば、一対のコイルと、これら一対のコイルの間に配置され、出力軸53に繋がった磁石と、を有し、出力軸53の回転によって磁石を一対のコイルの間で回転させる交流発電機であってもよいし、これとは逆に、一対の磁石と、これら一対の磁石の間に配置され、出力軸53に繋がったコイルと、を有し、出力軸53の回転によってコイルを一対の磁石の間で回転させる直流発電機であってもよい。また、これらとは別の如何なる構造の発電機であってもよい。
動力伝達部55は、出力軸53に設けられた滑車551と、発電機54に設けられた滑車552と、これら滑車551、552をつなぐベルト553と、を有する。図示の構成では、滑車551に対して滑車552が小さいため、動力伝達部55は、増速機として機能する。ただし、動力伝達部55の構成は、動力発生部50で発生した動力を発電機54に伝達することができれば、特に限定されず、例えば、減速機、変速機等としての機能を有していてもよい。また、動力伝達部55を省略し、出力軸53を直接、発電機54に接続してもよい。
以上、発電装置1の構成について説明した。次に、この発電装置1による発電方法について説明する。発電方法は、発電装置1を図1中の矢印Aで示すサイクルで駆動させるだけである。つまり、圧縮機2で熱媒体Qを圧縮して高温高圧のガス状とする。圧縮機2から吐出された高温高圧のガス状の熱媒体Qは、熱交換器3に導入され、熱交換器3で放熱して常温高圧の湿ったガス状となる。熱交換器3で常温高圧の湿ったガス状となった熱媒体Qは、第1螺旋状管4に導入され、第1螺旋状管4内での熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって減圧液化され、さらに湿ったガス状となる。第1螺旋状管4で湿ったガス状となった熱媒体Qは、発電ユニット5の筐体51を通過する。これにより、発電ユニット5での発電が行われる。筐体51を通過した熱媒体Qは、第2螺旋状管6に導入され、第2螺旋状管6内での熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって減圧液化され、液状となる。第2螺旋状管6で液状となった熱媒体Qは、第3螺旋状管7に導入され、第3螺旋状管7内での熱媒体分子の振動回転によるエネルギー放射によって減圧膨張し、その下流に位置する集合管62内で熱媒体Qが気化してガス状となる。第3螺旋状管7でガス状となった熱媒体Qは、圧縮機2に導入され、再び高温高圧のガス状となって吐出される。発電装置1では、このようなサイクルにより生じる熱媒体Qの圧力差によって、第1螺旋状管4と第2螺旋状管6との間に配置された発電ユニット5が駆動し、発電が行われる。
本発明に係る発電装置1によれば、第1、第2、第3螺旋状管4、6、7のそれぞれで熱媒体Qの分子に振動回転がかかり、運動エネルギーの放射が連続して生じるため、発電時に高効率でエネルギー消費の低減を図ることができる。理論的には、コンプレッサ圧を20~40%低減させることが可能であり、電力使用量を60~80%減とすることが可能である。このような発電装置1によれば、理論的には、発電装置1の駆動により消費される電力よりも多くの電力を発電機54で発電することができる。
以上のように、本発明に係る発電装置1は、熱媒体Qを圧縮する圧縮機2と、圧縮機2で圧縮された熱媒体Qを放熱する熱交換器3と、熱交換器3で放熱した熱媒体Qの分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、熱媒体Qを湿ったガス状とする第1螺旋状管4と、第1螺旋状管4で湿ったガス状となった熱媒体Qにより駆動する発電ユニット5と、を有する。このような発電装置1によれば、電力使用量を大幅に削減することができる。したがって、その産業上の利用可能性は大きい。
1 発電装置
10 熱交換ユニット
2 圧縮機
3 熱交換器
4 第1螺旋状管
4a 溝
40 直列管
41 螺旋状太管
42 螺旋状細管
43 中継管
44 集合管
45 集合管
5 発電ユニット
50 動力発生部
51 筐体
52 羽根車
53 出力軸
54 発電機
55 動力伝達部
551 滑車
552 滑車
553 ベルト
6 第2螺旋状管
61 集合管
62 集合管
7 第3螺旋状管
71 集合管
72 集合管
8 配管
81 配管
82 配管
83 配管
831 第1配管
832 第2配管
84 配管
85 配管
9 第4螺旋状管
91 集合管
92 集合管
A 矢印
Q 熱媒体

Claims (7)

  1. 熱媒体を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された前記熱媒体を放熱する熱交換器と、
    前記熱交換器で放熱した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を湿ったガス状とする第1螺旋状管と、
    第1螺旋状管で湿ったガス状となった前記熱媒体により駆動する発電ユニットと、を有することを特徴とする発電装置。
  2. 第1螺旋状管は、螺旋状太管と、前記螺旋状太管よりも前記発電ユニット側に配置され、前記螺旋状太管よりも内径が小さい螺旋状細管と、を有する請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記発電ユニットを通過した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を減圧して液化する第2螺旋状管を有する請求項1または2に記載の発電装置。
  4. 前記第3螺旋状管で液化した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を蒸発させて気化する第3螺旋状管を有する請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記発電ユニットは、前記第1螺旋状管と前記第2螺旋状管との間で、前記第2螺旋状管側に偏って配置されている請求項3または4に記載の発電装置。
  6. 前記発電ユニットは、前記熱媒体により回転する被回転体と、前記被回転体の回転により駆動する発電機と、を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の発電装置。
  7. 熱媒体を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記熱媒体を放熱する熱交換器と、前記熱交換器で放熱した前記熱媒体の分子を振動回転させてエネルギーを放射することにより、前記熱媒体を湿ったガス状とする第1螺旋状管と、を有する熱交換ユニットの前記第1螺旋状管の前記熱媒体の流動方向下流側に発電ユニットを配置し、第1螺旋状管で湿ったガス状となった前記熱媒体を前記発電ユニットに導入することにより前記発電ユニットを駆動させることを特徴とする発電方法。
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