JP2022059724A - 情報処理方法、プログラム及び情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】先行車両の追従走行制御において、停車禁止区域に車両の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように適切に制御することができる情報処理方法を提供することである。【解決手段】情報処理方法は、プロセッサが、地図データを取得すること(S102)、ロケータによる車両位置データを取得すること(S104)、センサによる車両と地物との測距データを取得すること(S106)、地図データ上における車両位置と地物位置との距離データと、測距データとを比較することにより、車両位置データを補正すること(S108)、地図データに基づいて停車禁止区域を特定すること(S110)、センサにより先行車両との車間距離データを取得すること(S112)、補正された車両位置データ、停車禁止区域及び車間距離データに基づいて、車両を停車禁止区域に進入させるか、手前で停止させるかを制御すること(S114)を実行する。【選択図】図9
Description
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
一般的に、地図及びGPS(Global Positioning System)等を用いたカーナビゲーションシステムが広く普及しているが、さらに、車両周辺の状況を把握しながら運転を支援する先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems)に関する技術が発展している。
例えば、高速道では、アクセルとブレーキを制御して、先行車両との車間距離を維持しつつ追従走行させるACC(Adaptive Cruise Control System)、及び渋滞時等における低速の先行車両に追従走行させるTJA(Traffic Jam Assist)がある。
一方、一般道では、信号機や交差点が存在するため、これらの車両周辺の交通状況を考慮して複雑かつ多様な制御が必要となる。例えば、先行車両に追従走行していると、先行車両との車間距離、及び先行車両の停止位置に応じて、停車禁止区域(例えば、交差点領域等)からはみ出した状態で停止してしまう可能性がある。
特許文献1に開示されているレーダクルーズコントロールシステムでは、先行車両の追従走行制御中、レーダ装置によって車間距離を把握し、ナビゲーション装置によって車両位置及び車両が通過しようとしている停車禁止区域の形状を検出する。そして、車両が通過しようとしている停車禁止区域の先に当該車両の車体全体が納まるだけの空間領域(停車可能領域)が存在するか否かを判定し、通常どおりの先行車両の追従走行制御、又は停車禁止区域の手前の停止線で停車するように停車保持制御を行う。これにより、車両が停車禁止区域内で停車することを防止している。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、ナビゲーション装置によって車両位置及び停車禁止区域を検出しているため、検出誤差等によって停止線で適切に停車できず、停車禁止区域からはみ出した状態で停止してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、先行車両の追従走行制御において、停車禁止区域に車両の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように適切に制御することができる情報処理方法、プログラム及び情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る情報処理方法は、プロセッサを含む情報処理装置が実行する情報処理方法であって、プロセッサが、道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データを取得すること、衛星測位システムからの信号に基づいて、車両に搭載されるロケータにより測定される車両位置に関する車両位置データを取得すること、車両に搭載されるセンサにより測定される車両と所定の地物との距離に関する測距データを取得すること、車両位置データに基づく地図データ上における車両位置と地図データに含まれる所定の地物データに基づく地物位置との距離に関する距離データと、測距データとを比較することにより、車両位置データを補正すること、地図データに基づいて、車両の停車禁止区域を特定すること、車両に搭載されるセンサにより測定される車両と先行車両との車間距離に関する車間距離データを取得すること、補正された車両位置データ、停車禁止区域及び車間距離データに基づいて、車両を停車禁止区域に進入させるか、停車禁止区域手前で停止させるかを制御すること、を実行する。
本発明によれば、先行車両の追従走行制御において、停車禁止区域に車両の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように適切に制御することができる情報処理方法、プログラム及び情報処理装置を提供することができる。
[実施形態]
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
<システムの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示す情報処理システム1は、ロケータを搭載する車両10と、情報処理装置20と、GNSS(Global Navigation Satellite System)において利用される測位衛星30を含み、これらはネットワークNを介して相互にデータの送受信をすることが可能である。また、車両10や情報処理装置20の数は1つ以上あってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示す情報処理システム1は、ロケータを搭載する車両10と、情報処理装置20と、GNSS(Global Navigation Satellite System)において利用される測位衛星30を含み、これらはネットワークNを介して相互にデータの送受信をすることが可能である。また、車両10や情報処理装置20の数は1つ以上あってもよい。
車両10は、運転支援システム又は自動運転システムを搭載し、先行車両の追従走行制御を可能とする車両である。車両10は、ロケータを搭載し、GNSSの測位衛星30から信号を受信して、ロケータを用いて自車両の位置情報を検出可能である。
ロケータは、衛星測位システムからの信号に基づき自車両の位置を測定可能な公知のロケータを使用すればよい。また、例えば、準天頂衛星からの情報を受信して、高精度に自車両の位置を測定可能な高精度ロケータを使用すれば、車両位置の精度が約0.5m以下に高められる。位置情報は、例えば緯度、経度、高度の3次元位置情報、又は緯度、経度の2次元位置情報を含む。
また、車両10は、各種センサを搭載しており、後述するように、例えば、レーダ装置によって信号機との距離や先行車両との車間距離等を測定する。
測位衛星30は、位置情報の計測に必要な信号を送信する衛星である。例えば、測位衛星30は、GNSSに用いられる衛星であり、高精度な位置情報に関する信号を送信可能な衛星(例えば準天頂衛星)を含んでもよい。
情報処理装置20は、例えばサーバであり、車両10から、ロケータにより測定される車両10の位置情報、及び各種センサにより測定される距離情報等を取得する。また、情報処理装置20は、以下に説明する地図データを用いながら、車両10の位置情報及び測定された距離情報に基づいて、車両10の走行及び停止等を制御する。なお、情報処理装置20は、複数の情報処理装置から構成されてもよい。
<地図データの概要>
ここで、本実施形態で用いられる地図データの概要について説明する。本実施形態で用いる地図データは、例えば、自動運転等に用いられる高精度な3次元地図のデータである。具体例としては、この地図データは、周辺車両の情報や交通情報といった、より動的な情報が付加されたリアルタイムに提供されるダイナミックマップと呼ばれる地図のデータである。本実施形態で用いられる地図データは、例えば4つの階層に分類される。
ここで、本実施形態で用いられる地図データの概要について説明する。本実施形態で用いる地図データは、例えば、自動運転等に用いられる高精度な3次元地図のデータである。具体例としては、この地図データは、周辺車両の情報や交通情報といった、より動的な情報が付加されたリアルタイムに提供されるダイナミックマップと呼ばれる地図のデータである。本実施形態で用いられる地図データは、例えば4つの階層に分類される。
図2は、本発明の一実施形態に係る地図データの階層構造の一例を示す図である。図2に示す例では、地図データは、静的情報SI1、準静的情報SI2、準動的情報MI1、動的情報MI2に分類される。
静的情報SI1は、3次元の高精度な基盤的地図データ(高精度3次元地図データ)であって、路面情報、車線情報、3次元構造物等を含み、地物を示す3次元位置座標や線形ベクトルデータから構成される。準静的情報SI2、準動的情報MI1及び動的情報MI2は、時々刻々と変化する動的データであって、位置情報を基に静的情報に重畳されるデータである。
準静的情報SI2は、交通規制情報、道路工事情報、広域気象情報などを含む。準動的情報MI1は、事故情報、渋滞情報、狭域気象情報などを含む。動的情報MI2は、ITS(Intelligent Transport System)情報を含み、周辺車両、歩行者、信号情報などを含む。
ダイナミックマップの実現には、静的情報SI1に対応する高精度3次元地図データ(以下、「HD(High Definition)マップ」とも称する。)の構築が重要になる。HDマップは、交差点領域等も含む一般道における自動運転システム向けに、少なくとも車線(レーン)単位で管理可能な所定の精度レベルを有する。例えば、精度レベルとして、デジタル化された地図でその位置や高さの精度を示すために用いられる地図情報レベルが用いられると、HDマップは、地図情報レベル500(相当縮尺1/500)程度及び地図情報レベル500より精緻なレベルを有するマップである。
HDマップは、MMS(Mobile Mapping System)計測を搭載する計測車両が移動しながら、周辺の地形について3次元計測を実行し、例えば、レーザスキャナによって取得された点群データに基づいて生成される。HDマップは、当該点群データから、道路及び道路周辺に存在する信号機、道路標示、道路標識、区画線、路肩縁等を地物として特定して、当該特定された地物毎に管理される地物データを含む。なお、地物データには、例えば、地物ID、種類、位置、大きさ、構成、データ生成(更新)日時等、当該地物に関するあらゆる情報が含まれても構わない。また、地物データを生成する際に対象となる地物は、実在する実在地物、及び実在地物から生成される車線リンク等の仮想地物が含まれる。
また、HDマップは、MMS計測による点群データに基づいて生成されることに限定されるものではなく、上述した精度レベルを有するのであれば、他の方法により生成されても構わない。例えば、HDマップは、航空レーザを用いた3次元測量に基づいて生成されても構わないし、高解像度画像に基づいて生成されても構わない。
<車両の構成>
図3は、本発明の一実施形態に係る車両10の構成の一例を示す図である。図1に示す例では、車両10は、車載器として、ロケータ101と、プロセッサ102と、各種センサ103と、通信装置104とを備える。
図3は、本発明の一実施形態に係る車両10の構成の一例を示す図である。図1に示す例では、車両10は、車載器として、ロケータ101と、プロセッサ102と、各種センサ103と、通信装置104とを備える。
ロケータ101は、測位衛星30からの信号に基づいて車両10の位置情報(座標位置情報)を取得する。ロケータ101は、例えば、精度50cmで高精度に車両10の車両位置を演算する高精度ロケータであれば、精度50cm程度以下であるため、レーン単位での車両位置を測定することができる。このような高精度ロケータを用いれば、後述する停車禁止区域の走行制御において、より適切に車両10を制御することができる。また、ロケータ101は、測位衛星30からの測位補強信号や搬送波位相を用いた測位を行ったり、カメラを用いたレーンマップマッチングを行ったり、GNSSのRawデータを用いて精度評価を行ったりしてもよい。
プロセッサ102は、車両10の走行及び停止を含む運転制御等を行い、又は、外部の装置とのデータの送受信を制御する。
各種センサ103は、レーダ装置、車載カメラ、車速センサ、加速度センサ等を含む。レーダ装置は、例えば、LiDAR(Light Detection and Ranging)やミリ波レーダ等であり、道路及び道路周辺に存在する信号機、道路標示、道路標識、区画線、路肩縁等の地物との距離を測定し、測距データを取得したり、先行車両との車間距離を測定し、車間距離データを取得したりする。また、このような距離は、車載カメラによって撮像された画像に基づいて測定されても構わないし、レーダ装置及び車載カメラの両方を用いて測定されても構わない。車速センサは、車両10の速度を検知し、加速度センサは、車両10の方向や姿勢等を検出し、それぞれ検知されたデータは、車両10の走行制御をより高精度に実現するために適宜用いられても構わない。
通信装置104は、外部の装置とデータの送受信を行う。例えば、通信装置104は、ロケータ101により測定された車両10の位置情報、レーダ装置により測定された地物との距離を含む測距データ及び先行車両との車間距離を含む車間距離データを情報処理装置20に送信する。
<情報処理装置の構成>
図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置20の構成の一例を示す図である。情報処理装置20は、1つ又は複数の処理装置(CPU:Central Processing Unit)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、記憶装置230、ユーザインタフェース250及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。なお、ユーザインタフェース250は必ずしも必要ではない。
図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置20の構成の一例を示す図である。情報処理装置20は、1つ又は複数の処理装置(CPU:Central Processing Unit)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、記憶装置230、ユーザインタフェース250及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。なお、ユーザインタフェース250は必ずしも必要ではない。
記憶装置230は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリである。また、記憶装置230は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリでもよい。また、記憶装置230は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。
記憶装置230は、情報処理システム1により用いられるデータを記憶する。例えば、記憶装置230は、車両10の走行に関するデータ等を記憶する。具体例としては、ダイナミックマップ、HDマップ、車両情報、交通情報などが記憶装置230に記憶される。
図5は、本発明の一実施形態に係るデータベースの一例を示す図である。図5に示す例では、記憶装置230はダイナミックマップデータを高精度地図データベースとして記憶する。上述したように、ダイナミックマップデータは、静的情報SI1と、準静的情報SI2と、準動的情報MI1と、動的情報MI2とを含み、それぞれの情報が関連付けられている。
ダイナミックマップデータに含まれる静的情報SI1は、HDマップを含み、HDマップは、地物データを含む。この地物データは、アプリケーションがダイナミックマップを利用する際に基本となる情報であり、道路及び道路周辺に存在する信号機、道路標示、道路標識、区画線、路肩縁等の地物に関するデータを含む。
HDマップが利用され得る運転支援システム及び自動運転システムにおける、例えば、ACCやTJAのような先行車両の追従走行制御が行われている際に、車両10を、停車禁止区域に進入させて通過させるか、停車禁止区域の手前で停止させるかについて、その判断が重要となる場合がある。
車両10を停車禁止区域に進入させたものの、先行車両が停滞した場合、当該車両が停車禁止区域を通過することができず、停車禁止区域に車両の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうおそれがある。停車禁止区域に車両の全部又は一部がはみ出した状態で停車すると、交通渋滞を招いたり、さらには重大な事故にも繋がったりする可能性もある。すなわち、情報処理装置20は、車両10に対して先行車両の追従走行制御を行う際、停車禁止区域に車両10の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように、車両10を、停車禁止区域に進入させて通過させるか、停車禁止区域の手前で停止させるかを適切に判断して制御しなければならない。
以下に、停車禁止区域周辺において、情報処理装置20がHDマップを利用しつつ、車両10に対して行う先行車両の追従走行制御について、詳しく説明する。なお、ここでは、停車禁止区域として、交差点領域を例に挙げて説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る停車禁止区域(交差点領域)において、車両10に対して先行車両の追従走行制御を行う一例を示す図である。図6において、道路を走行中の車両10が交差点領域に差し掛かる際に、情報処理装置20は、当該車両10を、このまま交差点領域に進入させるか、交差点領域に進入させずに手前で停止させるかについて判断して制御する。
図4に戻り、情報処理装置20において、本実施形態に係る車両10の走行制御に関する処理を実行するCPU210について説明する。CPU210は、記憶装置230に記憶されるプログラムを実行することで、走行制御部212、送受信部213、取得部214、補正部215、特定部216、判断部217を構成する。CP210は、後述する各部の処理を制御し、車両10の走行制御に関する処理を実行する。
走行制御部212は、各部を制御しつつ各種データを用いて車両10の走行を制御する。例えば、走行制御部212は、記憶装置230に記憶されているHDマップ、車両10から取得される車両位置データ、所定の地物との距離に関する測距データ、先方車両との車間距離に関する車間距離データ等に基づいて、車両10の走行及び停止等を制御する。
送受信部213は、外部装置に対して、ネットワーク通信インタフェース220を介してデータの送受信を行う。例えば、送受信部213は、車両10からデータや信号等を受信する受信部として構成され、車両10にデータや信号等を送信する送信部としても構成される。具体例として、送受信部213は、車両10から、当該車両10に搭載されるロケータや各種センサ等により測定された各種データを受信し、車両10に、当該車両10の走行又は停止に関する制御信号等を送信する。
取得部214は、道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データを取得する。具体例として、取得部214は、記憶装置230に記憶されているHDマップのデータを取得する。HDマップは、例えば、計測車両により計測された点群データに基づいて生成され、所定の精度を満たす高精度3次元地図であり、道路及び道路周辺に存在する信号機、道路標示、道路標識、区画線、路肩縁等をそれぞれ地物とする地物データを含む地図データである。なお、HDマップは、上述したように、点群データに限定されるものではなく、航空レーザや高解像度画像に基づいて生成されても構わない。このように、高精度の地図データを用いることにより、車両10の走行制御をより高精度に実現することができる。
取得部214は、車両10に搭載されるロケータや各種センサにより測定されたデータを取得する。具体例として、衛星測位システムからの信号に基づいて、車両10に搭載されるロケータにより当該車両10の車両位置が測定され、当該測定された車両10の車両位置を含む情報を車両位置データとして、車両10から情報処理装置20に送信される。これにより、取得部214が車両位置データを取得する。
また、取得部214は、車両10に搭載されるセンサにより測定される当該車両10と所定の地物との距離に関する測距データを取得する。具体例として、車両10に搭載されるレーダ装置を用いて、当該車両10と信号機40との距離S10が測定され、当該測定された距離S10を含む情報を測距データとして、車両10から情報処理装置20に送信される。これにより、取得部214が測距データを取得する。
また、取得部214は、車両10に搭載されるセンサにより測定される当該車両10と先行車両50との車間距離に関する車間距離データを取得する。具体例として、車両10に搭載されるレーダ装置を用いて、当該車両10と先行車両50との車間距離S20が測定され、当該測定された車間距離S20を含む情報を車間距離データとして、車両10から情報処理装置20に送信される。これにより、取得部214が車間距離データを取得する。
補正部215は、取得部214によって取得された車両位置データに基づくHDマップ上における車両位置と、HDマップに含まれる信号機40の地物データに基づく地物位置との距離に関する距離データを算出する。そして、HDマップ上において算出された距離データと、取得部214によって取得された測距データとを比較する。これにより、補正部215は、車両位置データを補正する。
図7は、本発明の一実施形態に係る車両位置について、HDマップ上における車両10の車両位置を補正する一例を示す図である。図7において、ロケータ101により測定された車両10の車両位置をHDマップ上の座標P10とする。補正部215は、HDマップに含まれる信号機40の地物データに基づいて、HDマップ上の信号機40の地物位置を把握し、当該信号機40の地物位置と車両位置(座標P10)との距離を算出する。一方、レーダ装置により測定された車両10と信号機40との距離S20は、実測に基づくものである。
補正部215は、HDマップ上で算出した車両10と信号機40との距離と、レーダ装置により測定された車両10と信号機40との距離S10とを比較する。そして、補正部215は、車両10の車両位置(座標P10)を補正する(座標P11)。すなわち、補正部215は、HDマップ上における車両位置(座標P10)を、車両10と信号機40との距離S10に基づいて、座標P11に補正する。
このように、ロケータ101により測定された車両10のHDマップ上での車両位置(座標P10)を、レーダ装置により測定された距離S10に基づいて補正(座標P11)することによって、車両10の車両位置を高精度に適切に把握することができる。
なお、ここでは、信号機40を地物として、レーダ装置により測定された車両10と信号機40との距離S10に基づいて、車両10のHDマップ上での車両位置を補正しているが、車両10との距離を測定する地物は、これに限定されるものではない。例えば、HDマップに地物データとして含まれる地物であって、レーダ装置で車両10との距離を測定できる地物であれば、他の信号機、道路標示、道路標識、区画線及び路肩縁等を、車両10との距離を測定する地物としても構わない。
特定部216は、HDマップに基づいて、車両10の停車禁止区域(交差点領域)を特定する。具体例としては、特定部216は、HDマップに交差点領域を地物とする地物データが含まれている場合には、当該交差点領域の地物データに基づいて、停車禁止区域A10を特定しても構わない。これにより、特定部216は、地物としての交差点領域を容易かつ簡潔に停車禁止区域A10として特定することができる。
また、例えば、HDマップに停止線を地物とする地物データが含まれている場合には、特定部216は、交差点に進入する手前の停止線から、対向車が当該交差点に進入する手前の停止線までの領域を停車禁止区域A10として特定しても構わない。HDマップにおいて、交差点領域を地物とする地物データが含まれていない場合、又は、適宜、図6等に記載の停車禁止区域A10を特定する場合には、特定部216は、停止線を基準として適切に停車禁止区域A10を特定することができる。すなわち、特定部216は、停止しなければならない停止線を基準にしているため、停車することを回避しなければならない領域(交差点領域)を、適切に、停車禁止区域A10として特定することができる。
判断部217は、補正された車両位置データ、停車禁止区域及び車間距離データに基づいて、車両10を停車禁止区域A10に進入させるか、停車禁止区域A10の手前で停止させるかを判断する。
具体例としては、図6を用いて説明すると、HDマップ上において、車両10の車両位置は、補正部215によって高精度に適切に座標P11に補正されており、特定部216によって停車禁止区域A10が特定されている。ここで、車両10が、仮に停車禁止区域A10に進入して通過しようとすると、進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路を走行することになる。当該経路の経路長D10は、停車禁止区域A10に基づいて算出することができ、この場合、停車禁止区域A10一辺長となる。さらに、取得部214によって、車両10と先行車両50との車間距離S20が取得されている。
判断部217は、停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路長D10+停車スペース<車間距離S20の場合、車両10を停車禁止区域A10に進入させると判断する。そして、走行制御部212は、座標P11で示される車両位置の車両10に対して、停車禁止区域A10に進入する旨を示す制御信号を送信して、車両10を走行させるように制御する。
一方、判断部217は、停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路長D10+停車スペース≧車間距離S20の場合、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させると判断する。そして、走行制御部212は、座標P11で示される車両位置の車両10に対して、停車禁止区域A10の手前で停止する旨を示す制御信号を送信して、車両10を停止させるように制御する。
停車スペースは、車両10の車両長に先行車両との間隔を考慮して設定されればよい。例えば、一般的な普通自動車(全長5m程度)の場合、先行車両の後ろに1m程度の間隔を考慮して、停車スペースを6mとしても構わないし、軽自動車、バス、トラック等の車両の種類に応じて、又は車両毎に応じて、停車スペースを設定しても構わない。
以上により、本発明の一実施形態に係る情報処理装置20によれば、取得部214は、記憶装置230に記憶されているHDマップを取得し、車両10に搭載されるロケータ101及びレーダ装置により測定された当該車両10の車両位置データ、信号機40との距離S10を含む測距データ、先行車両50との車間距離S20を含む車間距離データを取得する。補正部215は、車両位置データに基づくHDマップ上における車両位置(座標P10)とHDマップに含まれる信号機40の地物データに基づく地物位置とに基づいて算出される距離と、測距データに含まれる距離S10とを比較して、HDマップ上における車両位置(座標P10)を高精度に正確な車両位置(座標P11)に補正する。特定部216は、HDマップに基づいて、停車禁止区域A10を特定する。そして、判断部217は、停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路長D10+停車スペースと、車間距離S20とに基づいて、補正された車両位置(座標P11)の車両10を停車禁止区域A10に進入させるか、停車禁止区域A10の手前で停止させるかを判断する。これにより、走行制御部212は、当該車両10に対して、停車禁止区域A10に進入する旨を示す制御信号、又は停車禁止区域A10の手前で停止する旨を示す制御信号を送信して車両10を制御する。このように、情報処理装置20は、先行車両の追従走行制御において、停車禁止区域A10に車両10の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように適切に制御している。
なお、図6では、車両10が交差点領域を直進することを例に挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、車両10が交差点領域を左折や右折する場合においても、本発明の一実施形態に係る情報処理装置20を適用することが可能である。
図8は、本発明の一実施形態に係る停車禁止区域(交差点領域)において、車両10に対して左折先行車両51の追従走行制御を行う一例を示す図である。図8において、図6の例と異なる点は、レーダ装置によって測定される車両10から先行車両51までの距離S21、及び車両10が停車禁止区域A10に進入して通過する際に走行する進入位置IN10から退出位置OUT11までの経路長D11である。
距離S21は、車両10から先行車両51までの直線距離であるが、ここでは、左折走行経路に沿った車間距離S22を算出する必要がある。HDマップにおいて、左折位置LPは把握できるため、距離S21に基づいて左折走行経路に沿った車間距離S22を算出することができる。また、HDマップに基づいて、車両10が停車禁止区域A10に進入して通過する際に走行する進入位置IN10から退出位置OUT11までの経路長D11も算出することができる。
このように、判断部217は、停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT11までの経路長D11+停車スペース<車間距離S22の場合、車両10を停車禁止区域A10に進入させると判断する。一方、判断部217は、停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT11までの経路長D11+停車スペース≧車間距離S22の場合、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させると判断する。
そして、図6で示した例と同様に、走行制御部212は、座標P11で示される車両位置の車両10に対して、停車禁止区域A10に進入する旨を示す制御信号、又は停車禁止区域A10の手前で停止する旨を示す制御信号を送信して車両10を制御し、先行車両の追従走行制御において、停車禁止区域A10に車両10の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを適切に回避する。
なお、本実施形態では、停車禁止区域A10を交差点領域としていたが、これに限定されるものではなく、例えば、踏切、軌道を跨る場合、緊急車両の出入口、駐車場の出入口等を停車禁止区域として特定しても構わない。
また、本実施形態では、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させるとしたが、停止させる位置は、停車禁止区域の手前に存在する停止線としても構わない。道路に設けられた停止線は、車両10が停止しなければならない位置であり、車両10を停止させる際に、停止線の位置で停止させることは、交通ルールに遵守しており、正しくかつ重要な制御である。なお、停止線の位置は、HDマップに含まれる地物としての停止線の地物データに基づいて、HDマップ上の停止線の地物位置が把握できる。
<動作>
次に、停車禁止区域周辺において、車両10に対して行う先行車両の追従走行制御に関する各処理について説明する。
次に、停車禁止区域周辺において、車両10に対して行う先行車両の追従走行制御に関する各処理について説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る停車禁止区域に車両を進入させるか否かに関する処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す処理は、情報処理装置20に含まれるプロセッサによって実行される処理である。
ステップS102において、情報処理装置20は、道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データの取得処理を実行する。例えば、情報処理装置20は、記憶装置230に格納されているHDマップを取得する。
ステップS104において、情報処理装置20は、衛星測位システムからの信号に基づいて、車両10に搭載されるロケータ101により測定される車両位置に関する車両位置データの取得処理を実行する。例えば、車両10の車両位置は、高精度ロケータにより測定され、情報処理装置20は、当該車両10の車両位置に関する車両位置データを取得する。
ステップS106において、情報処理装置20は、車両10に搭載されるセンサにより測定される車両10と所定の地物との距離に関する測距データの取得処理を実行する。例えば、車両10に搭載されるレーダ装置により当該車両10と前方に設置されている信号機40との距離S10が測定され、情報処理装置20は、当該測定された距離S10を含む測距データを取得する。
ステップS108において、情報処理装置20は、ステップS104で取得した車両位置データを、ステップS106で取得した測距データに基づいて補正する。例えば、情報処理装置20は、HDマップ上において、ステップS104で取得した車両位置データに基づく車両位置と、ステップS102で取得したHDマップに含まれる地物としての信号機40の地物データに基づく地物位置との距離を算出し、当該距離に関する距離データと、ステップS106で取得した測距データとを比較する。これにより、情報処理装置20は、ステップS104で取得した車両位置データを補正する。
ステップS110において、情報処理装置20は、地図データに基づいて、車両10の停車禁止区域A10の特定処理を実行する。例えば、情報処理装置20は、HDマップに含まれる地物としての交差点領域の地物データに基づいて、停車禁止区域A10を特定する。
ステップS112において、情報処理装置20は、車両10に搭載されるセンサにより測定される車両10と先行車両50との車間距離に関する車間距離データの取得処理を実行する。例えば、車両10に搭載されるレーダ装置により当該車両10と先行車両50との車間距離S20が測定され、情報処理装置20は、当該測定された車間距離S20を含む車間距離データを取得する。
ステップS114において、情報処理装置20は、(ステップS110で特定した停車禁止区域A10+停車スペース)<(ステップS112で取得した車間距離)であるか否かの判断処理を実行する。情報処理装置20は、(停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路長D10+停車スペース)<車間距離S20の場合、ステップS116の処理に進む(ステップS114のYes)。一方、情報処理装置20は、(停車禁止区域A10における進入位置IN10から退出位置OUT10までの経路長D10+停車スペース)≧車間距離S20の場合、ステップS116の処理に進む(ステップS114のNo)。
ステップS116において、情報処理装置20は、補正された車両位置データに基づく車両位置の車両10を、停車禁止区域A10に進入させる処理を実行する。例えば、情報処理装置20は、車両10に対して、停車禁止区域A10に進入する旨を示す制御信号を送信して、車両10を走行させるように制御する。
ステップS118において、情報処理装置20は、補正された車両位置データに基づく車両位置の車両10を、停車禁止区域A10の手前で停止させる処理を実行する。例えば、情報処理装置20は、車両10に対して、停車禁止区域A10の手前で停止する旨を示す制御信号を送信して、車両10を停止させるように制御する。
このように、情報処理装置20に含まれるプロセッサによって実行される処理によれば、先行車両の追従走行制御において、記憶装置230に記憶されたHDマップ、及び車両10に搭載されるロケータ101や各種センサ103等により測定された情報を用いることによって、停車禁止区域A10に車両10の全部又は一部がはみ出した状態で停車してしまうことを回避するように適切に制御することができる。
<停止線位置での停止>
上述した本実施形態では、車両10を停止させる際に、停車禁止区域A10の手前や当該停車禁止区域A10の手前に存在する停止線で停止するように制御していたが、車両10を停止させる位置は重要であり、より高精度に正確かつ安全に制御することが好ましい。以下に、車両10を停止させる際に、車両10と停車禁止区域A10の手前に存在する停止線との停止距離を考慮して、当該車両10を停止させる方法について説明する。
上述した本実施形態では、車両10を停止させる際に、停車禁止区域A10の手前や当該停車禁止区域A10の手前に存在する停止線で停止するように制御していたが、車両10を停止させる位置は重要であり、より高精度に正確かつ安全に制御することが好ましい。以下に、車両10を停止させる際に、車両10と停車禁止区域A10の手前に存在する停止線との停止距離を考慮して、当該車両10を停止させる方法について説明する。
取得部214は、補正部215によって補正された車両位置データで示される車両10と、地図データに含まれる地物データとしての停止線との距離に関する停止距離データを取得する。具体例としては、取得部214は、補正部215によって補正されたHDマップ上における車両位置(座標P11)、及びHDマップに含まれる地物としての停止線の地物データに基づいて、HDマップ上の当該停止線の地物位置を把握する。これにより、取得部214は、車両10と停止線との距離に関する停止距離データを取得する。
走行制御部212は、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させる場合(ステップS114のNoでステップS118の処理に進んだ場合)、取得部214によって取得された停止距離データに基づいて、補正された車両位置データで示される車両10を停止線で停止させる。具体例としては、走行制御部212は、座標P11で示される車両位置の車両10に対して、当該車両10の車両位置と停止線の地物位置との距離に基づいて、停止線の位置で停止する旨を示す制御信号を送信して、車両10を停止線の位置で停止させるように制御する。例えば、車両10の車両位置と停止線の地物位置との距離に応じて、徐々に車両10の速度を減速するように制御しても構わない。
これにより、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させる場合、車両10と停止線との距離を考慮して、当該距離に基づいて徐々に車両10の速度を減速させて車両10を停止線の位置に高精度に正確かつ安全に停止させることができる。
図10は、本発明の一実施形態に係る車両と停止線との停止距離を取得する一例を示す図である。図10(A)において、先行車両50は、車両10の前方に存在する停止線60を越えているため、車両10から停止線60を確認することができる。一方、図10(B)において、先行車両50は、車両10と、当該車両10の前方に存在する停止線60との間に存在しているため、車両10から停止線60を確認することができない。
図10(A)の場合、取得部214は、車両10に搭載されるセンサにより測定される車両10と停車禁止区域A10の手前に存在する停止線60との距離に関する停止測距データを取得する。具体例としては、車両10に搭載されるレーダ装置を用いて、当該車両10と停止線60との距離S30が測定され、当該測定された距離S30を含む情報を停止測距データとして、車両10から情報処理装置20に送信される。これにより、取得部214が停止測距データを取得する。
補正部215は、取得部214によって取得された停止測距データに基づいて、停止距離データを補正する。具体例としては、補正部215は、HDマップに含まれる地物としての停止線60の地物データに基づく地物位置に基づいて、車両10の車両位置と当該停止線60の地物位置との距離に関する距離データを算出する。そして、補正部215は、HDマップ上において算出された距離データと、取得部214によって取得された停止測距データとを比較することにより、停止距離データを補正する。
走行制御部212は、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させる場合(ステップS114のNoでステップS118の処理に進んだ場合)、補正部215によって補正された停止距離データに基づいて、補正された車両位置データで示される車両10を停止線60の位置で停止させる。具体例としては、走行制御部212は、座標P11で示される車両位置の車両10に対して、停止測距データに基づいて補正されたHDマップ上の車両10と停止線60との距離に基づいて、停止線60の位置で停止する旨を示す制御信号を送信して、車両10を停止線60の位置で停止させるように制御する。例えば、車両10と停止線60との距離に応じて、徐々に車両10の速度を減速するように制御しても構わない。
このように、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させる場合、車両10と停止線60との距離を、より正確に把握するため、当該距離に基づいて車両10を停止線60の位置に、より高精度に正確かつ安全に停止させることができる。
図10(B)の場合、車両10と停止線60との間に先行車両50が存在しているため、車両10に搭載されるレーダ装置を用いて当該車両10と停止線60との距離を測定することができない。すなわち、この場合においては、取得部214は、補正部215によって補正された車両位置データで示される車両10と、地図データに含まれる地物データとしての停止線60との距離に関する停止距離データを取得する。そして、走行制御部212は、車両10を停車禁止区域A10の手前で停止させる場合(ステップS114のNoでステップS118の処理に進んだ場合)、取得部214によって取得された停止距離データに基づいて、補正された車両位置データで示される車両10を停止線60で停止させる。
次に、車両10と停止線60との停止距離に関する各処理について説明する。これは、ステップS118において、車両10を停止線60の位置に停止させる際の、車両10と停止線60との停止距離に関する各処理である。
図11は、本発明の一実施形態に係る車両と停止線との停止距離に関する処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す処理は、情報処理装置20に含まれるプロセッサによって実行される処理である。
ステップS202において、情報処理装置20は、補正された車両位置データに基づく車両位置の車両10と、HDマップに含まれる地物としての停止線60との距離に関する停止距離データの取得処理を実行する。
ステップS204において、情報処理装置20は、車両10と停止線60との間に先行車両50が存在しないか否かの判断処理を実行する。車両10と停止線60との間に先行車両50が存在しない場合、ステップS206の処理に進む(ステップS204のYes)。一方、車両10と停止線60との間に先行車両50が存在する場合、ステップS210の処理に進む(ステップS204のNo)。
ステップS206において、情報処理装置20は、車両10に搭載されるセンサにより測定される車両10と停止線60との距離に関する停止測距データの取得処理を実行する。例えば、車両10に搭載されるレーダ装置を用いて、当該車両10と停止線60との距離S30が測定され、情報処理装置20は、当該測定された距離S30を含む停止測距データを取得する。
ステップS208において、情報処理装置20は、取得された停止測距データに基づいて、停止距離データの補正処理を実行する。例えば、情報処理装置20は、HDマップに含まれる地物としての停止線60の地物データに基づいて算出された、HDマップ上の車両10と停止線60との距離を、レーダ装置を用いて測定された距離S30に基づいて補正し、当該補正された距離を停止距離として用いる。
ステップS210において、情報処理装置20は、情報処理装置20は、HDマップに含まれる地物としての停止線60の地物データに基づいて算出された、HDマップ上の車両10と停止線60との距離を停止距離として用いる。
このように、車両10を停止線60の位置に停止させる場合、当該車両10と停止線60との距離について、状況に応じて、より高精度に正確に把握し、車両10を停止線60の位置により高精度に正確に停車させる。
停止線を越えて停止すると、交通渋滞を招いたり、重大な事故に繋がる危険性があり、逆に、停止線よりも大きく手前に停止したとしても、交通渋滞を招く可能性があるため、当該車両10と停止線60との距離を、より高精度に正確に把握し、車両10を停止線60の位置により高精度に正確に停車させることは極めて重要である。
さらに、上述した本発明の一実施形態に係る情報処理装置20が行うそれぞれの処理は、一連の処理手順を与える情報処理方法として捉えることができる。この方法は、一連の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムの形式で提供される。このプログラムは、所定のサーバからダウンロードする形態で、プログラムが格納された所定のサーバにインターネット経由でアクセスする形態で、もしくはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録された形態で、コンピュータに導入されてもよい。また、上述した本発明の一実施形態に係る情報処理装置20を構成する一部又は全部の機能ブロックは、集積回路であるLSI(Large-Scale Integration)等として実現されてもよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
上述した実施形態の一変形例として、情報処理装置20は、車両10の車載装置に含まれてもよい。例えば、車両10がHDマップを保持し、車両10単体で自律走行可能である場合、CPU210の取得部214は、各種センサ103から出力されるデータを取得し、運行制御部212による運行制御により、車両10のアクセルやブレーキが制御される。
1…情報処理システム、10…車両、20…情報処理装置、30…測位衛星、40…信号機、50,51…先行車両、60…停止線、101…ロケータ、102…プロセッサ、103…各種センサ、104…通信装置、210…処理装置(CPU)、212…走行制御部、213…送受信部、214…取得部、215…補正部、216…特定部、217…判断部、220…ネットワーク通信インタフェース、230…記憶装置、250…ユーザインタフェース、270…通信バス、A10…停車禁止区域、S10,S20,S21,S22,S30…センサ測定距離、D10,D11…経路長、IN10…進入位置、OUT10,OUT11…退出位置、LP…左折位置、P10,P11…座標、N…ネットワーク
Claims (9)
- プロセッサを含む情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記プロセッサが、
道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データを取得すること、
衛星測位システムからの信号に基づいて、車両に搭載されるロケータにより測定される車両位置に関する車両位置データを取得すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と所定の地物との距離に関する測距データを取得すること、
前記車両位置データに基づく前記地図データ上における車両位置と前記地図データに含まれる前記所定の地物データに基づく地物位置との距離に関する距離データと、前記測距データとを比較することにより、前記車両位置データを補正すること、
前記地図データに基づいて、前記車両の停車禁止区域を特定すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と先行車両との車間距離に関する車間距離データを取得すること、
前記補正された車両位置データ、前記停車禁止区域及び前記車間距離データに基づいて、前記車両を前記停車禁止区域に進入させるか、前記停車禁止区域手前で停止させるかを制御すること、
を実行する情報処理方法。 - 前記制御することは、
前記停車禁止区域における進入位置から退出位置までの経路長+停車スペース<前記車間距離の場合、前記補正された車両位置データで示される前記車両を前記停車禁止区域に進入させ、
前記停車禁止区域における進入位置から退出位置までの経路長+停車スペース≧前記車間距離の場合、前記補正された車両位置データで示される前記車両を前記停車禁止区域手前で停止させる、
請求項1に記載の情報処理方法。 - 前記補正された車両位置データで示される前記車両を停止させる位置は、前記停車禁止区域の手前に存在する停止線である、
請求項1又は2に記載の情報処理方法。 - 前記補正された車両位置データで示される前記車両と、前記地図データに含まれる地物データとしての停止線との距離に関する停止距離データを取得すること、をさらに、実行し、
前記制御することは、前記車両を前記停車禁止区域手前で停止させる場合、前記停止距離データに基づいて、前記補正された車両位置データで示される前記車両を前記停止線で停止させる、
請求項3に記載の情報処理方法。 - 前記車両と前記停車禁止区域との間に前記先行車両が存在しない場合、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と前記停車禁止区域の手前に存在する停止線との距離に関する停止測距データを取得すること、
前記取得された停止測距データに基づいて、前記停止距離データを補正すること、
をさらに、実行し、
前記制御することは、前記車両を前記停車禁止区域手前で停止させる場合、前記補正された停止距離データに基づいて、前記補正された車両位置データで示される前記車両を前記停止線で停止させる、
請求項4に記載の情報処理方法。 - 前記停車禁止区域は、交差点に進入する手前の停止線から、対向車が当該交差点に進入する手前の停止線までの領域である、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。 - 前記地図データは、所定の精度レベルを有する高精度3次元地図である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理方法。 - プロセッサを含む情報処理装置に実行させるプログラムであって、
前記プロセッサに、
道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データを取得すること、
衛星測位システムからの信号に基づいて、車両に搭載されるロケータにより測定される車両位置に関する車両位置データを取得すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と所定の地物との距離に関する測距データを取得すること、
前記車両位置データに基づく前記地図データ上における車両位置と前記地図データに含まれる前記所定の地物データに基づく地物位置との距離に関する距離データと、前記測距データとを比較することにより、前記車両位置データを補正すること、
前記地図データに基づいて、前記車両の停車禁止区域を特定すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と先行車両との車間距離に関する車間距離データを取得すること、
前記補正された車両位置データ、前記停車禁止区域及び前記車間距離データに基づいて、前記車両を前記停車禁止区域に進入させるか、前記停車禁止区域手前で停止させるかを制御すること、
を実行させるプログラム。 - プロセッサを含む情報処理装置であって、
前記プロセッサが、
道路及び道路周辺に存在する地物に関する地物データを含む地図データを取得すること、
衛星測位システムからの信号に基づいて、車両に搭載されるロケータにより測定される車両位置に関する車両位置データを取得すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と所定の地物との距離に関する測距データを取得すること、
前記車両位置データに基づく前記地図データ上における車両位置と前記地図データに含まれる前記所定の地物データに基づく地物位置との距離に関する距離データと、前記測距データとを比較することにより、前記車両位置データを補正すること、
前記地図データに基づいて、前記車両の停車禁止区域を特定すること、
前記車両に搭載されるセンサにより測定される前記車両と先行車両との車間距離に関する車間距離データを取得すること、
前記補正された車両位置データ、前記停車禁止区域及び前記車間距離データに基づいて、前記車両を前記停車禁止区域に進入させるか、前記停車禁止区域手前で停止させるかを制御すること、
を実行する情報処理装置。
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