JP2022054835A - 吸光度測定装置 - Google Patents

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菜穂美 船崎
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吉孝 星野
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大和 秋武
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Abstract

Figure 2022054835000001
【課題】セル空間に対する外光の侵入が避けられない場合にも正確な測定が可能な吸光度測定装置を提供する。
【解決手段】測定光を発する第1の光源21、第2の光源22と、測定光が出射する光源側窓13と、光源側窓13から出射した光が入射する受光側窓33と受光側窓33に入射した測定光を検知する測定用受光素子41とを備え、光源側窓13と受光側窓33の間に導入された試料液の吸光度を測定する吸光度測定装置であって、受光側窓33と測定用受光素子41の間の光路に1枚以上の遮光板42を備え、遮光板42は、受光側窓33から測定用受光素子41に至る測定光の光軸を含む面に沿って設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸光度測定装置に関する。さらに詳しくは、セル空間に対する外光の遮断が困難な場合に適した吸光度測定装置に関する。
吸光度測定装置は、一対のセル窓の間に試料液を導入し、一対のセル窓間を透過した測定光を検出することによって測定される。
測定光以外の光が受光素子に入ることを防ぐため、実験室で使用される吸光度測定装置の場合、測定は、遮光性の筐体内にセルを収容して行われる。
工場や環境水測定等の現場で連続的又は間欠的に吸光度を測定する場合も、フローセルを利用すれば、セル窓以外の部分を遮光することは比較的容易である。
しかし、フローセルを利用する場合、試料液をセルに導入するためのポンプ等が必要になり、装置が大型にならざるを得ない。そのため、pH電極のように、検出器を試料液に浸漬するだけで吸光度を測定するタイプの吸光度測定装置も使用されている。
非特許文献1の装置では、棒状体の先端に波長の異なる複数の光源を収容した光源部と各光源からの光を各々受光する複数の受光素子を収容した受光部とを水平に対向配置した検出器が使用されている。この装置では、検出器先端を試料液に浸漬すると、光源部のセル窓と受光部のセル窓の間に形成されたセル空間が試料液に満たされるので、試料液の吸光度を測定できるようになっている。
また、この検出器のセル空間の開口部は、棒状体とは反対側の下方に位置し、主に外光が入射する上方は棒状体側で連結されているので、上方からの外光は、棒状体等により測定に影響しない程度に遮断することが可能である。
SPECIFICATION SHEET「有機汚濁モニターUV計 OPM-1610型」、東亜ディーケーケー株式会社、2019年11月29日、p1-12
工場や環境水測定等の現場で使用する検出器としては、設置強度があり、保守点検時の引き上げが容易であることから、棒状の検出器をガイドパイプの中を通して設置する保護管方式が広く採用されている。
しかし、非特許文献1の装置のような、棒状体の先端に横長の部材が取り付けられた構造では、保護管方式を採用できない。
吸光度測定装置においても保護管方式を採用するためには、光源部と受光部とを鉛直方向に沿って対向配置して棒状の検出器とすることが求められる。ところが、光源部と受光部とを鉛直方向に沿って対向配置した場合、水平に対向配置した場合より、上方からの外光がセル空間に入射しやすくなる。
特に、より精密な測定を行うためセル空間における光路長を長くした場合に、セル空間に入射する外光の影響が大きくなりやすい。
また、非特許文献1の装置のように、複数の光源と複数の受光素子を使用する場合は、各光源と受光素子との間の光路を各々確保する必要があり、細い棒状の検出器内に収容することが困難である。そこで、複数の光源からの光を単一の光路を通過させて単一の受光素子で検出することにより、小型化を図ることが考えられる。
ところが、単一の受光素子を用いる場合は、受光範囲の広い受光素子を用いなければならず、光源部から発せられた測定光以外の光も検出してしまう。そのため、特に外光の影響を受けやすくなる。
外光を遮断するために、セル空間を囲んで、遮光部材を配置することも考えられる。しかし、その場合、遮光部材と光源部及び受光部との間の隙間に汚れが蓄積したり、腐食が生じたりする恐れがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、セル空間に対する外光の侵入が避けられない場合にも正確な測定が可能な吸光度測定装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]測定光を発する光源と、前記光源からの測定光が出射する光源側窓と、前記光源側窓から出射した光が入射する受光側窓と前記受光側窓に入射した測定光を検知する測定用受光素子とを備え、前記光源側窓と前記受光側窓の間に導入された試料液の吸光度を測定する吸光度測定装置であって、
前記受光側窓と前記測定用受光素子の間の光路に1枚以上の遮光板を備え、
前記遮光板は、前記受光側窓から前記測定用受光素子に至る前記測定光の光軸を含む面に沿って設けられていることを特徴とする、吸光度測定装置。
[2]前記遮光板として、前記測定光の光軸を含む第1の面に沿った第1遮光板と、前記測定光の光軸を含む第2の面に沿った第2遮光板とを備え、前記第1の面と前記第2の面とは、前記測定光の光軸において交差している、[1]に記載の吸光度測定装置。
[3]前記遮光板に対する測定対象の波長の光の反射率が10%以下である、[1]又は[2]に記載の吸光度測定装置。
[4]前記遮光板の厚さが150~300μmである、[1]~[3]のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
[5]前記受光側窓と前記測定用受光素子の間の光路の一部又は全部が、前記受光側窓から斜めに入射した光を前記受光側窓の方向に反射する凸部が形成された周壁で囲まれている、[1]~[4]のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
[6]前記凸部に対する測定対象の波長の光の反射率が10%以下である、[5]に記載の吸光度測定装置。
[7]さらに、参照用受光素子とビームスプリッタとを備え、
前記ビームスプリッタは、前記光源からの光を、前記光源側窓を透過して前記受光側窓に向かう前記測定光と、前記参照用受光素子に向かう参照光とに分ける、[1]~[6]のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
[8]前記光源として第1の光源と第2の光源とを備え、
前記第1の光源は、前記ビームスプリッタを透過した前記第1の光源の光が前記光源側窓から前記測定光として出射可能な位置に配置され、
前記第2の光源は、前記ビームスプリッタに対して、前記第1の光源からの光が入射する側の面と反対側の面に光を入射させ、かつ、前記ビームスプリッタで反射された前記第2の光源の光が前記光源側窓から前記測定光として出射可能な位置に配置され、
前記参照用受光素子は、前記ビームスプリッタで反射された前記第1の光源の光を前記参照光として受光可能であり、かつ、前記ビームスプリッタを透過した前記第2の光源の光を前記参照光として受光可能な位置に配置されている、[7]に記載の吸光度測定装置。
本発明の吸光度測定装置によれば、セル空間に対する外光の侵入が避けられない場合にも正確な測定ができる。
本発明の1実施形態に係る吸光度測定装置の全体図で、(a)は上面図、(b)は側面図である。 図1の装置の部分縦断面図である。 セル部の斜視図である。 遮光板の作用を説明する模式図である。 光路を、雌ねじが形成された周壁で囲んだ場合の効果を説明する図である。
図1に示すように、本実施形態の吸光度測定装置1は、光源ユニット10と受光ユニット30とセル部50とで概略構成されている。
光源ユニット10と受光ユニット30との間はセル部50における連結部51で連結されており、光源ユニット10と受光ユニット30との間にセル空間57が形成されている。
なお、以下において、図面上側を鉛直方向上側、図面下側を鉛直方向下側として、すなわち、光源ユニット10と受光ユニット30とを鉛直方向に沿って対向配置して使用する態様(以下「縦型使用態様」という場合がある。)として説明するが、吸光度測定装置1の使用態様は、縦型使用態様には限定されない。
受光ユニット30の上部にはリード線接続部36が設けられており、リード線接続部36に接続したリード線により、吸光度測定装置1で得られた信号が、外部の指示変換装置等に送信されるようになっている。
図2に示すように、光源ユニット10には、光源側光路形成部材11により光源側光路空間12が形成されている。なお、光源側光路形成部材11は複数の部材で構成されており、光源側光路空間12の他にも配線等のための空間が形成されているが、詳細な図示は省略する。
光源側光路空間12のセル部50側には光源側窓13が設けられ、Oリング14及びOリング15と共に、光源側光路空間12を液密に閉塞している。
光源側光路形成部材11には、光源側光路空間12に面して測定光を発する第1の光源21と第2の光源22、及び参照用受光素子23が収容されている。また、光源側光路空間12内には、ビームスプリッタ24が配置されている。
また、光源側光路形成部材11の上面には温度センサ25が設けられている。
第1の光源21は、光源側光路空間12の下端側において、第1の光源21から発せられる光の光軸が鉛直方向となるように、光源側窓13と対向配置されている。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、光軸とは光路の中心軸を意味し、光路とは、光が通過する範囲全体をいう。
第2の光源22は、第2の光源22から発せられる光の光軸が水平方向となるように、すなわち、第2の光源22から発せられる光の光軸と第1の光源21から発せられる光の光軸との角度が90度となるように、光源側光路空間12の側面に配置されている。
ビームスプリッタ24は、第1の光源21から発せられる光の光軸と第2の光源22から発せられる光の光軸とが交差する位置に配置されている。
ビームスプリッタ24は、第1の光源21から発せられる光がビームスプリッタ24の下面側に入射し、第2の光源22から発せられる光がビームスプリッタ24の上面側(下面と反対側)に入射するように、両光源の光軸に対して各々斜め45度の角度となるように配置されている。
第1の光源21から発せられビームスプリッタ24の下面側から上面側に透過した光は、光源側窓13に向かい、測定光として光源側窓13からセル空間57に出射できるようになっている。
第2の光源22から発せられビームスプリッタ24の上面側で反射した光は、光源側窓13に向かい、測定光として光源側窓13からセル空間57に出射できるようになっている。
第1の光源21から発せられビームスプリッタ24の下面側で反射した光は、参照光として参照用受光素子23に向かうようになっている。
第2の光源22から発せられビームスプリッタ24の上面側から下面側に透過した光は、参照光として参照用受光素子23に向かうようになっている。
参照用受光素子23は、両光源からの参照光を受光可能な位置において、光源側光路空間12の側面に配置されている。
受光ユニット30には、受光側光路形成部材31により受光側光路空間32が形成されている。なお、受光側光路形成部材31は複数の部材で構成されており、受光側光路空間32の他にも配線等のための空間が形成されているが、詳細な図示は省略する。
受光側光路空間32のセル部50側には受光側窓33が設けられ、Oリング34及びOリング35と共に、受光側光路空間32を液密に閉塞している。
受光側光路形成部材31には、受光側光路空間32の上端に測定光を検知する測定用受光素子41が収容されている。また、受光側光路空間32内には、遮光板42が配置されている。遮光板42は遮光板取り付けねじ45により受光側光路形成部材31に固定されている。
また、受光側光路空間32の遮光板42の下側は、雌ねじ46aが形成された第1周壁46に囲まれており、受光側光路空間32の遮光板42の上側は、雌ねじ47aが形成された第2周壁47に囲まれている。
セル部50は、図2、図3に示すように、連結部51で連結された光源ユニット10と30との間が、試料液が導入されるセル空間57となっている。セル空間57の下端は、光源ユニット10の光源側窓13に面し、上端は受光ユニット30の受光側窓33に面し、光源側窓13と受光側窓33とこれらの窓の間のセル空間57とで測定セルが構成されている。
なお、連結部51内には配線等のための空間が形成されているが、詳細な図示は省略する。
セル部50には、光源ユニット10と受光ユニット30との間に、図示を省略するモータにより回転可能なワイパー用支柱52が立てられ、このワイパー用支柱52にワイパー支持具53が取り付けられている。また、ワイパー支持具53に対して、ワイパー54とワイパー54を挟む一対のワイパー押え板55とが、二本の取り付けねじ56により取り付けられている。
ワイパー用支柱52を回転させると、ワイパー54が回動し、ワイパー54の上下が光源側窓13と受光側窓33の表面をこすることにより、双方の窓を洗浄できるようになっている。
なお、光源ユニット10の上面には、光源側窓13から、ワイパー54が回動する接線方向に沿って下がる傾斜面10aが形成されており、ワイパー54によりこすり取られた汚れを、セル部50の外へ排出しやすいようになっている。
また、受光ユニット30の下面には、ワイパー54が回動する接線方向に沿って上がる傾斜面30aが形成されており、受光ユニット30の下面に付着した気泡を、セル部50の外へ排出しやすいようになっている。
第1の光源21及び第2の光源22の種類に特に限定はないが、発光ダイオード(LED)等の半導体発光素子を用いることが好ましい。半導体発光素子は、半値幅の狭い波長の光を得やすい、光軸が明確である等の利点がある。また、間欠的な点灯も可能である。
第1の光源21及び第2の光源22としては、半導体発光素子に限定されず、低圧水銀ランプ、レーザー光等を用いてもよい。
また、重水素ランプ、キセノンランプのように、広い範囲の波長の光を発する光源とバンドパスフィルタ等とを組み合わせたものを第1の光源21又は第2の光源22として使用してもよい。
第1の光源21と第2の光源22が発する光の波長領域は、同じであっても異なっていてもよい。2つの波長領域が同じであれば、二重測定によって測定精度を高めることができる。2つの波長領域が異なっていれば、異なる波長領域における光学情報を得ることができる。
なお、2つの波長領域が異なっているとは、2つの波長領域が完全に重ならないことを意味する。2つの波長領域が異なる場合、第1の光源21が発する光の半値幅の波長範囲と第2の光源22の光の半値幅の波長範囲とは、完全に別の領域であって、重ならないことが好ましい。
第1の光源21が発する光と第2の光源22が発する光の波長領域の具体的範囲に特に限定はないが、一方の波長領域が、紫外光の領域である場合に特に好適に適用できる。
本実施形態によれば、第1の光源21と第2の光源22とを充分に離間させることができ、また、両者の間を光源側光路形成部材11で充分に遮光できる。そのため、一方の波長領域が、紫外光の領域であっても、他方の波長領域の光を発する光源を紫外線により劣化させる恐れがない。
ビームスプリッタ24は、光源側窓13に向かう光の量と、参照用受光素子23に向かう光の量がほぼ同等となるように光を分けるハーフミラーであることが好ましいが、特に、これに限定されない。
なお、ビームスプリッタ24の屈折率は空気の屈折率と異なるので、ビームスプリッタ24に入射する光の光軸とビームスプリッタ24を透過して出射する光の光軸との間には、若干のずれが生じる。
測定用受光素子41と参照用受光素子23とは、各々第1の光源21が発する光の波長領域の少なくとも一部と第2の光源22が発する光の波長領域の少なくとも一部の双方に感度を有するものを使用する。
これにより、測定用受光素子41と参照用受光素子23とは、第1の光源21と第2の光源22の各々の波長領域が異なっていても、共通の受光素子として使用できる。
測定用受光素子41及び参照用受光素子23としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ等を使用できる。安価で使いやすいことから、フォトダイオードが好ましい。
図4に模式的に示すように、遮光板42は、受光側窓33と測定用受光素子41との間の光路において、受光側窓33から測定用受光素子41に至る測定光Lの光軸Xを含む面に沿って設けられている。遮光板42の枚数に限定はないが、図4では、測定光Lの光軸Xを含む第1の面に沿った第1遮光板43と、測定光Lの光軸Xを含む第2の面に沿った第2遮光板44とを備える態様を示している。
第1の面と第2の面とは、測定光の光軸Xにおいて交差していることが好ましく、特に直角に交差していることが好ましい。これにより、光路中に均等に遮光板42を配置することができる。
また、図4に示すように第1遮光板43と第2遮光板44とが測定光の光軸Xにおいて交差していることが好ましい。
なお、遮光板42は、受光側窓33と測定用受光素子41との間の光路において、測定光Lの光軸Xを含む面に沿って設けられていればよいので、遮光板42自体が測定光Lの光軸Xを含む面となっていなくてもよい。
例えば図4の態様において、光軸Xにあたる第1遮光板43と第2遮光板44の交差部分だけをピンホール的に取り除いてもよい。
すなわち、遮光板42が複数枚の板である場合、互いに交差する板ではなく、光軸Xの周囲に放射状に配置された複数枚の板でも良い。その場合の枚数に限定はなく、例えば、3枚、5枚等の奇数枚でもよい。また、2枚でもよい。遮光板42は1枚の板でもよい。
遮光板42の厚さは、150~300μmであることが好ましく、170~230μmであることがより好ましく、190~210μmであることがさらに好ましい。
遮光板42の厚さが好ましい上限値以下であることにより、測定光Lを反射しにくくなる。遮光板42の厚さが好ましい下限値以上であることにより、必要な強度を保ちやすくなる。
遮光板42の長さは、光源や受光素子の性能にもよるので特に限定はないが、4~10mmであることが好ましく、5~8mmであることがより好ましく、6~7mmであることがさらに好ましい。
遮光板42の長さが好ましい下限値以上であることにより、外光Nを充分に排除しやすくなる。遮光板42の長さが好ましい上限値以下であることにより、測定光Lの強度を弱めにくくなる。また、装置全体の大型化を避けることができる。
遮光板42に対する測定対象の波長の光の反射率は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。反射率が低い程、測定用受光素子41に到達する測定光Lの強度を確保できる。
反射率を下げるために、測定対象の波長の光を反射しにくい素材で遮光板42を形成したり、遮光板42の色を測定対象の波長の光を反射しにくい色としたり、遮光板42の表面に反射防止処理を施したりすることが好ましい。反射防止処理としては、反射防止塗料の塗布、反射防止膜の形成、表面の粗面化等が挙げられる。
また、遮光板42を、外光Nを透過しにくい材質で形成したり、外光Nを吸収しやすい材質で形成したりすることも好ましい。
例えば、255nmと660nmの測定光を測定したい場合、SUS製の薄板をアルマイト処理したものを遮光板42として使用できる。
遮光板42が受光側窓33から測定用受光素子41に至る測定光Lの光軸Xを含む面に沿って設けられていると、測定光Lは、多少広がりを有するものの光軸Xに近い箇所を鉛直方向に近い角度で直進するので、図4に示すように測定用受光素子41に到達することができる。
これに対して、外光Nは、光源ユニット10の上面に反射した後、受光側窓33に入射しても、鉛直方向に対して斜めの角度となるので、遮光板42に当たり、測定用受光素子41に到達できなくなる。
第1周壁46は、雌ねじ46aが形成されていることにより、外光Nを受光側窓33の方向に反射して測定用受光素子41に外光Nが到達することを防止する作用を有する。すなわち、雌ねじ46aが、受光側窓から斜めに入射した光を受光側窓の方向に反射する凸部に該当する。
ここで、「受光側窓から斜めに入射」とは、受光側窓から斜めに入射した光の光軸が、周壁の凸部に当たる程度に測定光Lの光軸Xから傾いていることを意味する。
測定光Lは光軸Xに近い箇所を鉛直方向に近い角度で直進し、第1周壁46に実質的に当たらないので、図5に示すように第1周壁46で囲まれた光路を通過することができる。
これに対して、外光Nは、受光側窓33に入射しても、鉛直方向に対して斜めの角度となるので、第1周壁46の雌ねじ46aに当たり、第1周壁46で囲まれた光路を通過できなくなる。
第2周壁47も同様に雌ねじ47aが形成されていることにより、外光Nを受光側窓33の方向に反射して測定用受光素子41に外光Nが到達することを防止する作用を有する。すなわち、雌ねじ47aが、入射した光を受光側窓33の方向に反射する凸部に該当する。
なお、斜めに入射した光を受光側窓に反射する凸部は雌ねじに限られず、例えば環状凸部でもよい。ただし、雌ねじであると、光路の全周に亘り、かつ、長さ方向に沿って、連続して凸部を形成でき、かつ加工も容易であるため、好ましい。
斜めに入射した光を反射する凸部が形成された周壁は受光側窓33と測定用受光素子41の間の光路の全部を囲むように設けられてもよい。
斜めに入射した光を受光側窓に反射する凸部に対する測定対象の波長の光の反射率は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。反射率が低い程、測定用受光素子41に到達する測定光Lの強度を確保できる。
反射率を下げる方法としては、遮光板42の反射率を下げる方法と同様の方法が挙げられる。
以下に、第1の光源21として紫外光の領域である255nmにピーク波長を有するLEDを用い、第2の光源22として可視光の領域である660nmにピーク波長を有するLEDを用い、化学的酸素要求量を測定する装置を例に取って、本実施形態の装置の動作の一例を説明する。
本例では、第1の光源21と第2の光源22とを交互に点灯する。
第2の光源22を消灯した状態で第1の光源21を点灯すると、ビームスプリッタ24、光源側窓13、セル空間57及び受光側窓33を透過した光量を測定用受光素子41で測定することにより、255nmにおける吸光度を測定することができる。
第1の光源21は、ビームスプリッタ24により反射された光量を参照用受光素子23で測定した結果に基づき、光量が一定になるようフィードバック制御される。
また、フィードバック制御に代えて、又はフィードバック制御と合わせて、測定用受光素子41で測定された255nmにおける吸光度を、参照用受光素子23で測定された光量により補正してもよい。
第1の光源21を消灯した状態で第2の光源22を点灯すると、ビームスプリッタ24で反射され、光源側窓13、セル空間57及び受光側窓33を透過した光量を測定用受光素子41で測定することにより、660nmにおける吸光度を測定することができる。
第2の光源22は、ビームスプリッタ24を透過した光量を参照用受光素子23で測定した結果に基づき、光量が一定になるようフィードバック制御される。
また、フィードバック制御に代えて、又はフィードバック制御と合わせて、測定用受光素子41で測定された660nmにおける吸光度を、参照用受光素子23で測定された光量により補正してもよい。
255nmにおける吸光度から、660nmにおける吸光度に補正係数を乗じた値を差し引いた値を、予め求めた検量線に基づき化学的酸素要求量(COD)に換算することにより、試料液の有機汚濁量を、濁質の影響を排除して求めることができる。
なお、補正係数は、試料液の性状に応じて適切に設定される。
また、定期的にワイパー用支柱52を回転させて、ワイパー54により、光源側窓13と受光側窓33を洗浄することにより、安定的な吸光度測定を継続することができる。
なお、上記の例では、第1の光源21として紫外光の領域の光を発するLEDを用い、第2の光源22として可視光の領域の光を発するLEDを用いることとしたが、第2の光源22として紫外光の領域の光を発するLEDを用い、第1の光源21として可視光の領域の光を発するLEDを用いてもよい。また、各々の光源が発する光の具体的波長にも特に限定はない。
また、第1の光源21と第2の光源22とを交互に点灯することとしたが、本実施形態の装置は、一方を連続的に点灯し、他方を間欠的に点灯してもよい。この場合、間欠的に点灯した光源から発せられる光の吸光度は、両方を点灯しているときの受光量と連続的に点灯している光源のみを点灯しているときの受光量の差から求められる。
また、紫外光の領域にピーク波長を有する光源としては、例えば低圧水銀ランプ(ピーク波長:254nm)を使用してもよい。
また、本発明において、光源の数は単数であってもよい。
また、光路中には、本発明の趣旨を損なわない範囲で、種々の光学素子、例えば、集光レンズ、光学フィルタ、スリット、絞り、シャッター等を配置してもよい。
また、吸光度測定装置1について、縦型使用態様に沿って説明をしたが、吸光度測定装置1は、長さ方向が鉛直方向に対して斜めとなるようにして使用してもよい。また、水平方向となるようにして使用してもよい。また、非特許文献1のように、棒状体の先端に光源部と受光部とを水平に対向配置した測定装置に本発明を適用してもよい。
さらに、フローセルを利用した装置の場合にも、本発明を適用することにより、より外光の影響を低減することができる。
[実施例1]
吸光度測定装置1を縦型使用態様で水道水に浸漬した際の、測定用受光素子41で検出される測定信号と、ベース信号と、ベース信号に対する測定信号の比率を、255nmと660nmの各々について求めた。
第1の光源21としては深紫外LEDを、第2の光源22としては赤色LEDを、測定用受光素子41としてはシリコンフォトダイオードを用いた。
また、遮光板42としては、図4に示すように、第1遮光板43と第2遮光板44とが直角交差しているものを用いた。第1遮光板43と第2遮光板44としては、各々厚さ200μm、長さ6.5mmのSUS製の薄板をアルマイト処理したものを使用した。
結果を表1に示す。
[実施例2]
遮光板42を第1遮光板43のみとした他は、実施例1と同様にして、測定用受光素子41で検出される測定信号と、ベース信号と、ベース信号に対する測定信号の比率を、255nmと660nmの各々について求めた。
結果を表1に示す。
[実施例3]
遮光板42を第2遮光板44のみとした他は、実施例1と同様にして、測定用受光素子41で検出される測定信号と、ベース信号と、ベース信号に対する測定信号の比率を、255nmと660nmの各々について求めた。
結果を表1に示す。
[比較例1]
遮光板42を使用しなかった他は、実施例1と同様にして、測定用受光素子41で検出される測定信号と、ベース信号と、ベース信号に対する測定信号の比率を、255nmと660nmの各々について求めた。
結果を表1に示す。
Figure 2022054835000002
表1に示すように、実施例では、比較例1と比べて測定信号が多少低下したが、ベース信号が大きく低下したため、ベース信号に対する測定信号の比率の改善が見られた。特に遮光板42として第1遮光板43と第2遮光板44とが直角交差しているものを用いた実施例1では、ベース信号に対する測定信号の比率の大幅な改善が見られた。
1 吸光度測定装置
10 光源ユニット
11 光源側光路形成部材
12 光源側光路空間
13 光源側窓
21 第1の光源
22 第2の光源
23 参照用受光素子
24 ビームスプリッタ
25 温度センサ
30 受光ユニット
31 受光側光路形成部材
32 受光側光路空間
33 受光側窓
41 測定用受光素子
42 遮光板
46 第1周壁
47 第2周壁
50 セル部
51 連結部
54 ワイパー
57 セル空間
L 測定光
N 外光

Claims (8)

  1. 測定光を発する光源と、前記光源からの測定光が出射する光源側窓と、前記光源側窓から出射した光が入射する受光側窓と前記受光側窓に入射した測定光を検知する測定用受光素子とを備え、前記光源側窓と前記受光側窓の間に導入された試料液の吸光度を測定する吸光度測定装置であって、
    前記受光側窓と前記測定用受光素子の間の光路に1枚以上の遮光板を備え、
    前記遮光板は、前記受光側窓から前記測定用受光素子に至る前記測定光の光軸を含む面に沿って設けられていることを特徴とする、吸光度測定装置。
  2. 前記遮光板として、前記測定光の光軸を含む第1の面に沿った第1遮光板と、前記測定光の光軸を含む第2の面に沿った第2遮光板とを備え、前記第1の面と前記第2の面とは、前記測定光の光軸において交差している、請求項1に記載の吸光度測定装置。
  3. 前記遮光板に対する測定対象の波長の光の反射率が10%以下である、請求項1又は2に記載の吸光度測定装置。
  4. 前記遮光板の厚さが150~300μmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
  5. 前記受光側窓と前記測定用受光素子の間の光路の一部又は全部が、前記受光側窓から斜めに入射した光を前記受光側窓の方向に反射する凸部が形成された周壁で囲まれている、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
  6. 前記凸部に対する測定対象の波長の光の反射率が10%以下である、請求項5に記載の吸光度測定装置。
  7. さらに、参照用受光素子とビームスプリッタとを備え、
    前記ビームスプリッタは、前記光源からの光を、前記光源側窓を透過して前記受光側窓に向かう前記測定光と、前記参照用受光素子に向かう参照光とに分ける、請求項1~6のいずれか一項に記載の吸光度測定装置。
  8. 前記光源として第1の光源と第2の光源とを備え、
    前記第1の光源は、前記ビームスプリッタを透過した前記第1の光源の光が前記光源側窓から前記測定光として出射可能な位置に配置され、
    前記第2の光源は、前記ビームスプリッタに対して、前記第1の光源からの光が入射する側の面と反対側の面に光を入射させ、かつ、前記ビームスプリッタで反射された前記第2の光源の光が前記光源側窓から前記測定光として出射可能な位置に配置され、
    前記参照用受光素子は、前記ビームスプリッタで反射された前記第1の光源の光を前記参照光として受光可能であり、かつ、前記ビームスプリッタを透過した前記第2の光源の光を前記参照光として受光可能な位置に配置されている、請求項7に記載の吸光度測定装置。
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