JP2022054216A - 熱輻射光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の波長の赤外線を選択的に効率よく取り出すことができ、小型化及び低消費電力化が容易な熱輻射光源を提供する。【解決手段】熱輻射光源は、電流を流すことでジュール熱を発生する電熱変換部と、電熱変換部上に積層された誘電体部10と、誘電体部上に積層された光学構造体20を備え、光学構造体の材料の誘電率は、特定の波長において電熱変換部の材料の誘電率と同一であり、光学構造体は、2つ以上のセグメントを有し、各々のセグメントは同一サイズの立体構造を含み、セグメントごとの立体構造のサイズ及びセグメントごとの立体構造の中心間距離の少なくとも一方が異なり、立体構造の中心間距離は、立体構造と誘電体部の界面の中心位置と、隣接する立体構造と誘電体部の界面の中心位置との距離である。【選択図】図1

Description

本開示は熱輻射光源に関する。
一般に、物体を加熱すると、物体の温度、放射率、表面状態等に応じた放射スペクトルを有する電磁波が放出される熱輻射が生じる。このように熱輻射を利用した光源の利用法としては、光源と受光部とを隔てて配置し、光源と受光部との間に気体を導入することで、気体中の特定成分による赤外線吸収量を測定し、気体中の特定成分の濃度を算出する非分散赤外吸収型(NDIR:non-dispersive infrared)ガスセンサなどが知られている(例えば特許文献1)。例えば、呼気中の検出対象ガスの濃度を検出するために、検出対象ガスの他に、異なる波長帯に赤外線の吸収率のピークを持つ酸素の濃度をリファレンスとして測定することで、呼気中の検出対象ガスの濃度を検出する技術が知られている(例えば特許文献2)。
特開2004-271518号公報 特開2009-42166号公報 特開2018-136576号公報
OPTICAL MATERIALS EXPRESS 6,2389(2016) Physical Review Letters 107,045901(2011)
熱輻射を利用した小型の光源として、MEMS型ヒータが知られている。しかし、MEMS型ヒータを光源として用いた場合、測定には不要な波長を含む赤外線が放射されてしまい、エネルギー損失が大きい。
上記のエネルギー損失を低減させる手段として、波長選択性を有する熱輻射光源が注目されている。波長選択性を有する熱輻射光源として、導電体層と、導電体表面から離間して設けられた同一サイズのドット又はキャビティの周期的な配列からなる光学構造体を備えた光源が知られている(特許文献3)。しかし、同一サイズのドット又はキャビティを周期的に配列する方法では、複数の波長帯における放射率を向上することはできないため、光源から放射された光の利用方法が限定されてしまう。例えば上記のガスセンサように複数の種類のガス濃度を測定するためには、波長選択性を有する熱輻射光源が複数必要となるため、ガスセンサの小型化と低消費電力化の両立が困難となる。
複数の波長における放射率を選択的に向上させる方法として、波長選択性を有する熱輻射光源の光学構造体を2種類以上のサイズのパターンを交互に配列することで形成する方法が知られている(非特許文献1、2)。しかし、異なるサイズのパターンを交互に配列した場合、複数の波長において選択された光が空間的に入り混じるため、各波長の光のエネルギー密度は光学構造体が同一のサイズのパターンのみの配列からなる場合と比べて低下する。そのため、例えば複数の種類のガス濃度を測定するためのNDIRガスセンサの光源として利用する場合、光源から射出された光をハーフミラー等で分離し、複数の受光素子の受光面上に集光することを想定すると、光を波長ごとに分離することができないため、受光面上に集光された光の各波長の強度は、光学構造体が同一サイズのパターンのみの配列からなる場合と比べて低下し、各ガス種の検知感度が低下する。受光素子の受光面上に到達した光の各波長の強度を、光学構造体が同一サイズのパターンのみの配列からなる場合の水準に近づけるためには、熱輻射光源の放射面積を増大する必要があるが、この場合熱輻射光源は大型化し、また消費電力も増大する。
本開示の目的は、複数の波長の赤外線を選択的に効率よく取り出すことができ、小型化及び低消費電力化が容易な熱輻射光源を提供することにある。
一実施形態に係る熱輻射光源は、
電流を流すことでジュール熱を発生する電熱変換部と、前記電熱変換部上に積層された誘電体部と、前記誘電体部上に積層された光学構造体を備え、
前記光学構造体の材料の誘電率は、特定の波長において前記電熱変換部の材料の誘電率と同一であり、
前記光学構造体は、2つ以上のセグメントを有し、各々のセグメントは同一サイズの立体構造を含み、セグメントごとの立体構造のサイズ及びセグメントごとの前記立体構造の中心間距離の少なくとも一方が異なり、
前記立体構造の中心間距離は、前記立体構造と前記誘電体部の界面の中心位置と、隣接する前記立体構造と前記誘電体部の界面の中心位置との距離である。
上記の熱輻射光源の概要は、本開示の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションは本開示に含まれ得る。
本開示によれば、複数の波長の赤外線を選択的に効率よく取り出すことができ、小型化及び低消費電力化が容易な熱輻射光源を提供することができる。
図1(a)及び図1(b)は、第1の実施形態の熱輻射光源の構成を説明するための模式図である。 図2(a)及び図2(b)は、第2の実施形態の熱輻射光源の構成を説明するための模式図である。 図3(a)及び図3(b)は、第3の実施形態の熱輻射光源の構成を説明するための模式図である。 図4(a)及び図4(b)は、第4の実施形態の熱輻射光源の構成を説明するための模式図である。 図5(a)及び図5(b)は、第5の実施形態の熱輻射光源の構成を説明するための模式図である。 図6は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図7は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図8は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図9は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図10は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図11は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。 図12は、熱輻射光源の製造方法を説明するための模式図である。
以下、実施の形態を通じて本開示を説明するが、以下の実施形態は本開示を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが必須であるとは限らない。
[熱輻射光源]
本実施形態の熱輻射光源は、電熱変換部と、誘電体部と、光学構造体を備える。
一般に物体を加熱すると、温度、放射率、表面状態等に応じた放射スペクトルを有する電磁波が放出される熱輻射が生じる。気体又は液体はその種類により特定の波長の赤外線を吸収することが知られている。
本実施形態の熱輻射光源は、電流を流すことでジュール熱を発生する電熱変換部と、電熱変換部上に積層された誘電体部と、誘電体部上に積層された光学構造体を備え、光学構造体によって選択された波長において高い強度を持つ光を外界に放出する。光学構造体の材料の誘電率は、特定の波長において電熱変換部の材料の誘電率と同一である。光学構造体は、2つ以上のセグメントを有している。各々のセグメントは同一サイズの立体構造を含む。本実施形態において、立体構造はドット(微小な凸部)又はキャビティ(微小な凹部)であって、1つのセグメントにおいて同一のサイズのドット又はキャビティが配列されている。光学構造体は、セグメントごとの立体構造のサイズ及びセグメントごとの立体構造の中心間距離の少なくとも一方が異なる。ここで、立体構造の中心間距離は、立体構造と誘電体部の界面の中心位置と、隣接する立体構造と誘電体部の界面の中心位置との距離である。
本実施形態の熱輻射光源は、特にガスセンサの用途に好適に用いることが出来る。本実施形態の熱輻射光源を複数のガスを検知するためのNDIRガスセンサの光源として用いる場合は、熱輻射光源の出射面に近接して凸レンズ又はフレネルレンズを設置することで、光を選択された波長ごとに空間的に分離し、高いエネルギー密度の光を受光素子の受光面に到達させることができる。また、本実施形態の熱輻射光源は、ガスセンサ以外の用途に用いることも出来る。本実施形態の熱輻射光源は、特に制限されないが、一例として液中成分濃度センサに使用され得る。
[電熱変換部]
電熱変換部の全体としての形状は特に制限されないが、電流を流すことでジュール熱を発生する膜状、板状、棒状又は線状の形状となり得る。
電熱変換部の材料に特に制限はないが、電流への耐性の観点から、Mo、Si、C、Ti、Ge、Al、Cu、Au、Cr、Pt、W、Hf、Nのいずれかを含むことが好ましい。高温における耐久性の観点から、MoSi、SiC、HfN、TiN、Pt又はWを含むことがより好ましい。
[光学構造体]
光学構造体を形成するドット又はキャビティの形状は特に制限されないが、選択された波長における放射光の強度を向上する観点から、多角柱、円柱、楕円柱、錐体又は錐台状であることが好ましい。ここで、錐体は円錐、多角錐及び楕円錐を含む。
光学構造体を形成するドット又はキャビティの配列方法は特に制限されないが、光学構造体のパターン間において共振を発生させ、放射率が向上する波長を増やす観点から、それぞれのセグメントにおいてドット又はキャビティが並進対称性を有することが好ましい。ここで並進対称性とは、平行移動を対称操作とする対称性のことである。
光学構造体を形成するドット又はキャビティのピッチは特に制限されないが、共振による放射率向上効果を高める観点から、ドット又はキャビティのサイズに基づいて決定されてよい。例えば、光学構造体の各セグメント内の立体構造と誘電体部の界面を内含する円の中心間距離が、単一のドット又はキャビティと誘電体の界面の形状を内含する最大の円の直径の1.05倍~10倍であることが望ましい。ここで、立体構造が例えば多角柱又は多角錐の場合、単一のドット又はキャビティと誘電体の界面の形状が多角形となるが、界面を内含する円はこの多角形の外接円を意味する。
光学構造体の厚さは特に制限されないが、振動により光学構造体を形成するパターン同士が衝突することによる機械的劣化を防止する観点から、単一のドット又はキャビティと誘電体部の界面の中心位置と、隣接するドット又はキャビティと誘電体部の界面の中心位置の距離(上記の立体構造の中心間距離)の100%未満であることが望ましい。
光学構造体の材料に特に制限はないが、耐熱性の観点から、Mo、Si、C、Ti、Ge、Al、Cu、Au、Cr、Pt、W、Hf、Nのいずれかを含むことが好ましい。また、耐熱性の観点から、MoSi、SiC、W、Pt、HfN、TiNのいずれかを含むことがさらに好ましい。
光学構造体のサイズを調整することで、光源から放出される赤外線を含む光において、複数の特定の波長における放射率を選択的に向上させることができる。例えば、正方形状のドットの配列からなる光学構造体では、neffを有効屈折率、Lを正方形の一辺の長さとしたとき、(1)式の波長λにおいて選択的に放射率が向上する。
λ=2neffL・・・(1)
選択される赤外線の波長は特に制限されないが、ガスセンサの光源として使用する場合、測定対象ガスが炭酸ガスの場合に4.3μm、メタンの場合に3.3μm、エタノールの場合に9.5μmであることが好ましい。また、光学構造体の適切なサイズは、ガスセンサ用熱輻射光源として使用する場合に、ドット又はキャビティと誘電体部の界面を内含する最小の円の直径が300nm~10μmであることが好ましく、1μm~5μmであることがさらに好ましい。
[誘電体部]
波長選択性の低下及び発光強度の低下を防ぐため、誘電体部の厚さは20nm~500nmであることが好ましい。
誘電体部の材料の制限は特にないが、波長選択性、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性及びガスバリア性向上の観点からSi、O、N、Ti、Al、Ce、Hfのいずれかを含むことが好ましい。さらに波長選択性、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性及びガスバリア性を向上する観点から、酸化セリウム、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ハフニウムのいずれかであることがより好ましい。
[電熱変換部]
電熱変換部の材料に特に制限はないが、電流への耐性の観点から、Mo、Si、C、Ti、Ge、Al、Cu、Au、Cr、Pt、W、Hf、Nのいずれかを含むことが好ましい。高温における耐久性の観点から、MoSi、SiC、HfN、TiN又はWを含むことがより好ましい。光学構造体と電熱変換部の誘電率が正確に一致することで、選択された波長における光の強度が非常に高くなることから、光学構造体と電熱変換部の材料が同一であることがさらに好ましい。
[保護部]
本実施形態の熱輻射光源は、電熱変換部上、誘電体部上、又は光学構造体上に、外界と接する保護部をさらに備えることが好ましい。保護部の材料に特に制限はないが、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性及びガスバリア性向上の観点からSi、O、N、Ti、Al、Ceのいずれかを含むことが好ましい。さらに耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性、ガスバリア性を向上する観点から、酸化セリウム、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンであることがより好ましい。
[基板]
本実施形態の熱輻射光源は、電熱変換部を支持する基板をさらに備えることが好ましい。電熱変換部の急峻な温度変化を実現するための観点から、基板は貫通部又はキャビティを有することが好ましい。基板の材料に特に制限はないが、高温動作時の耐久性の観点から、シリコン、ガリウムひ素、アルミナ、サファイア、酸化アルミニウムのいずれかであることが好ましい。
[電極部]
本実施形態の熱輻射光源は、電熱変換部に電気的に接続する電極部をさらに備えることが好ましい。電極部の材料に特に制限はないが、コンタクト抵抗抑制の観点から、Au、Cu、Ti、Ag、Al、Ni、W、V、Ptのいずれかを含むことが好ましく、Ni/V合金、Au、Cu、Ti、W、Ptのうち2元素以上を有する積層構造がより好ましい。
次に、図面を用いて本実施形態の熱輻射光源が詳細に説明される。
[第1の実施形態]
図1(a)は、第1の実施形態の熱輻射光源の構成を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)のA-A´における熱輻射光源の断面図である。本実施形態においては、光学構造体20が2つのセグメントからなり、それぞれのセグメントにおいて光学構造体20を形成するドットが直方体状である。第1のセグメント内のドット(第1のサイズのドット21a)は、誘電体部10と平行な方向におけるドットの一辺の長さが2.1μmである。第2のセグメント内のドット(第2のサイズのドット21b)は、誘電体部10と平行な方向におけるドットの一辺の長さが3.5μmである。第1のサイズのドット21a及び第2のサイズのドット21bの厚さは100nmである。誘電体部10の厚さは100nmである。また、誘電体部10は、厚さが100nmの電熱変換部30(図5(b)参照)の上に積層されている。
電熱変換部30に電流を印加することで、ジュール熱により電熱変換部30が発熱し、電熱変換部30及び光学構造体20を形成するドットの表面に自発的に表面プラズモンポラリトンが励起される。ドットと電熱変換部30との間又は異なるドット間における共振効果により、ドットのエッジから特定の波長の電磁波が選択的に外界に放出される。選択される波長は、ドット及び電熱変換部30の屈折率、ドットのサイズ、誘電体部10の厚さ及びドット同士の間隔に依存する。ここで、熱輻射光源は、電熱変換部30に電流を印加する電極部60(図5(a)参照)を備えてよい。また、熱輻射光源は、機械的強度が向上するように、基板50(図5(b)参照)を備えてよい。
[第2の実施形態]
図2(a)は、第2の実施形態の熱輻射光源の構成を示す平面図である。図2(b)は、図2(a)のA-A´における熱輻射光源の断面図である。第1の実施形態と比べて、本実施形態の熱輻射光源では、それぞれのセグメントにおけるドットの形状が円柱状になっており、第1のセグメント内のドット(第1のサイズのドット21a)の直径は2.1μmである。第2のセグメント内のドット(第2のサイズのドット21b)の直径は3.5μmである。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
[第3の実施形態]
図3(a)は、第3の実施形態の熱輻射光源の構成を示す平面図である。図3(b)は、図3(a)のA-A´における熱輻射光源の断面図である。第1の実施形態と比べて、本実施形態の熱輻射光源では、それぞれのセグメントはドットでなく、直方体上のキャビティから形成されている。第1のセグメント内のキャビティ(第1のサイズのキャビティ22a)は、誘電体部10と平行な方向におけるキャビティの一辺の長さが2.1μmである。第2のセグメント内のキャビティ(第2のサイズのキャビティ22b)は、誘電体部10と平行な方向におけるキャビティの一辺の長さが3.5μmである。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
[第4の実施形態]
図4(a)は、第4の実施形態の熱輻射光源の構成を示す平面図である。図4(b)は、図4(a)のA-A´における熱輻射光源の断面図である。第1の実施形態と比べて、本実施形態の熱輻射光源では、誘電体部10及び光学構造体20の上面側に保護部40a(第2の保護部に対応)を備えている。保護部40aを備えていることにより、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性及びガスバリア性が向上する。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
[第5の実施形態]
図5(a)は、第5の実施形態の熱輻射光源の構成を示す平面図である。図5(b)は、図5(a)の熱輻射光源の断面図である。第4の実施形態と比べて、本実施形態の熱輻射光源は、電熱変換部30の下面側にも保護部40b(第1の保護部に対応)を備える。保護部40bが外界と接する表面は平坦になっている。この保護部40bを備えることにより、耐酸化性、耐薬品性、耐摩耗性、ガスバリア性がより向上する。また、熱輻射光源は、外部から電熱変換部30に電力を供給するための電極部60を備える。また、熱輻射光源は、基板50を備えていることにより、機械的強度が向上する。
[熱輻射光源の製造方法]
次に、図面を使って本実施形態の熱輻射光源の製造方法の例が説明される。図6~図12は製造方法を説明するための模式図である。まず、基板50の上にLP-CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)、PE-CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)又はスパッタリング法などの公知の方法で保護部40bが形成される(図6参照)。次に、保護部40bの上に電熱変換部30の材料がスパッタリング法などの公知の方法で蒸着される(図7参照)。次に、電熱変換部30の一部がエッチング等の公知の方法で除去され、電熱変換部30の周囲に誘電体部10がLP-CVD、PE-CVD又はスパッタリング法などの公知の方法で形成される(図8参照)。次に、誘電体部10の上に光学構造体20の材料をスパッタリング法などの公知の方法で蒸着し、光学構造体20の一部がエッチング等の公知の方法で除去される(図9参照)。図9の例では、光学構造体20を形成する第1のサイズのドット21a及び第2のサイズのドット21bが示されている。次に、光学構造体20及び誘電体部10の上に、保護部40aがLP-CVD、PE-CVD又はスパッタリング法などの公知の方法で形成される(図10参照)。保護部40a、誘電体部10の一部がエッチング等の公知の方法で除去され、電極部60が形成される(図11参照)。最後に、必要に応じて基板50の一部がエッチングされることにより、本実施形態の熱輻射光源を得ることが出来る(図12参照)。
上記の工程において、電熱変換部30の一部の除去は必須ではないが、これにより電熱変換部30が露出しない構造となるため、動作安定性の観点から好ましい場合がある。電熱変換部30の一部の除去は、電熱変換部30の材料が蒸着される際にリフトオフ法などの公知の方法で特定の領域に蒸着されないようにしても同様の結果が得られる。
以上、本開示を実施の形態を用いて説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本開示の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書及び図面中において示した装置、システム、プログラム及び方法における動作、手順、ステップ及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 誘電体部
20 光学構造体
21a 第1のサイズのドット
21b 第2のサイズのドット
22a 第1のサイズのキャビティ
22b 第2のサイズのキャビティ
30 電熱変換部
40a (上面側の)保護部
40b (下面側の)保護部
50 基板
60 電極部

Claims (20)

  1. 電流を流すことでジュール熱を発生する電熱変換部と、前記電熱変換部上に積層された誘電体部と、前記誘電体部上に積層された光学構造体を備え、
    前記光学構造体の材料の誘電率は、特定の波長において前記電熱変換部の材料の誘電率と同一であり、
    前記光学構造体は、2つ以上のセグメントを有し、各々のセグメントは同一サイズの立体構造を含み、セグメントごとの立体構造のサイズ及びセグメントごとの前記立体構造の中心間距離の少なくとも一方が異なり、
    前記立体構造の中心間距離は、前記立体構造と前記誘電体部の界面の中心位置と、隣接する前記立体構造と前記誘電体部の界面の中心位置との距離である、熱輻射光源。
  2. 前記光学構造体の各セグメント内の前記立体構造が並進対称性を有する、請求項1に記載の熱輻射光源。
  3. 前記電熱変換部と外界との間に第1の保護部をさらに備える、請求項1又は2に記載の熱輻射光源。
  4. 前記光学構造体と外界との間に第2の保護部をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  5. 前記光学構造体の各セグメント内の前記立体構造と前記誘電体部の界面を内含する最小の円の直径が300nm~10μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  6. 前記光学構造体の各セグメント内の前記立体構造と前記誘電体部の界面を内含する円の中心間距離が、単一の立体構造と前記誘電体部の界面を内含する最大の円の直径の1.05~10倍である、請求項1から5のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  7. 前記立体構造の形状が多角柱、円柱、楕円柱、多角錐、円錐、楕円錐である、請求項1から6のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  8. 前記誘電体部の厚さが20nm~500nmである、請求項1から7のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  9. 前記光学構造体の厚さが、前記立体構造の中心間距離の100%未満である請求項1から8のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  10. 前記電熱変換部を支持する基板をさらに備える請求項1から9のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  11. 前記基板が貫通部又はキャビティを有する請求項10に記載の熱輻射光源。
  12. 前記電熱変換部に電気的に接続する電極部をさらに備える請求項1から11のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  13. 前記電熱変換部がMo、Si、C、Ti、Ge、Al、Cu、Au、Cr、Pt、W、Hf、Nのいずれかを含む請求項1から12のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  14. 前記誘電体部がSi、O、N、Ti、Al、Ce、Hfのいずれかを含む請求項1から13のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  15. 前記光学構造体がMo、Si、C、Ti、Ge、Al、Cu、Au、Cr、Pt、W、Hf、Nのいずれかを含む請求項1から14のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  16. 前記光学構造体の材料が前記電熱変換部の材料と同一である請求項1から15のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
  17. 前記保護部がSi、O、N、Ti、Al、Ceのいずれかを含む請求項3又は4に記載の熱輻射光源。
  18. 前記基板がシリコン、ガリウムひ素、アルミナ、サファイア、酸化アルミニウムのいずれかである請求項10又は11に記載の熱輻射光源。
  19. 前記電極部がAu、Cu、Ti、Ag、Al、Ni、W、Vのいずれかを含む請求項12に記載の熱輻射光源。
  20. 前記立体構造がドット又はキャビティである請求項1から19のいずれか一項に記載の熱輻射光源。
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