JP2022053534A - 送信装置及び受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチレイヤ符号化技術を活用して映像伝送システムにおいて副映像サービスを実現する。【解決手段】映像伝送システムのための送信装置は、主映像サービスの映像信号に対して副映像サービスの副映像信号を重畳する重畳手段と、マルチレイヤ符号化技術を用いて、前記映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、前記重畳手段が出力する副映像付き映像信号をエンハンスメントレイヤとして符号化する符号化手段と、前記符号化手段が出力する前記ベースレイヤ及び前記エンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを送信する送信手段とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、映像伝送システムのための送信装置及び受信装置に関する。
近年の放送サービスにおける副サービスとして、音声多重技術を利用した副音声を用いた解説放送や追加コンテンツとしての裏トークサービスが好評を博している。このような音声の副サービスは、本サービスとは別の音声チャンネルを用いて本サービスとは別の音声サービスを提供する。これにより、健常な視覚をもたない視聴者にとって映像を理解する助けとなったり、番組の新たなコンテンツとして新たな視聴者の獲得に貢献したりすることができる。
他方、放送の映像伝送では基本的に1チャンネル1映像しか伝送できないモードを用いている。また、映像伝送における符号化技術として、マルチレイヤ符号化(階層符号化又はスケーラブル符号化とも呼ばれる)がある。マルチレイヤ符号化は、複数階層の符号化ストリームを伝送する技術であって、すべての符号化ストリームを利用して復号すると高い品質の映像が再生されるのに対し、一部の符号化ストリーム(具体的には、ベースレイヤ)のみを復号しても低い品質の映像が再生可能な技術である。
マルチ編成技術のような複数番組を同時に伝送する技術は存在するものの、上述の副音声サービスのような副サービスが映像について実現されていないという問題がある。現在行われている放送サービスでは付加サービスとして字幕サービスが実現されているが、字幕は文字情報をデータとして放送するデータ放送としてサービスが実現されており、文字情報や簡単なアイコンのみしか取り扱うことができず、字幕や図表などを用いた解説放送などは実現されていない。また、多言語字幕放送なども受信機で対応すべきフォントデータの増大を招くため実現されていない。
他方、上述のマルチレイヤ符号化技術は異なる解像度や品質の映像サービスを効率的に実現することが可能であり、無線伝送、有線伝送など回線品質の混在する映像配信サービスにおいて用いられているものの、その活用が十分になされていないという問題がある。
そこで、本発明は、マルチレイヤ符号化技術を活用して映像伝送システムにおいて副映像サービスを実現する送信装置及び受信装置を提供することを目的とする。
第1の態様に係る送信装置は、映像伝送システムのための送信装置であって、主映像サービスの映像信号に対して副映像サービスの副映像信号を重畳する重畳手段と、マルチレイヤ符号化技術を用いて、前記映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、前記重畳手段が出力する副映像付き映像信号をエンハンスメントレイヤとして符号化する符号化手段と、前記符号化手段が出力する前記ベースレイヤ及び前記エンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを送信する送信手段とを備えることを要旨とする。
第2の態様に係る受信装置は、マルチレイヤ符号化技術を用いる映像伝送システムのための受信装置であって、ベースレイヤ及びエンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを受信する受信手段と、副映像サービスの映像再生が選択されない場合、前記ベースレイヤの符号化ストリームから主映像サービスの映像信号を復号する復号手段と、を備え、前記復号手段は、前記副映像サービスの映像再生が選択された場合、前記ベースレイヤ及び前記エンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームから、前記副映像サービスの副映像信号が前記映像信号に重畳された副映像付き映像信号を復号することを要旨とする。
本発明によれば、マルチレイヤ符号化技術を活用して映像伝送システムにおいて副映像サービスを実現する送信装置及び受信装置を提供できる。
図面を参照して、実施形態に係る映像伝送システムのための送信装置及び受信装置について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(送信装置)
まず、本実施形態に係る送信装置について説明する。本実施形態において、副映像サービスとしての多言語字幕サービスを映像伝送システムにおいて実現する一例について説明する。図1は、本実施形態に係る送信装置10の構成を示す図である。
まず、本実施形態に係る送信装置について説明する。本実施形態において、副映像サービスとしての多言語字幕サービスを映像伝送システムにおいて実現する一例について説明する。図1は、本実施形態に係る送信装置10の構成を示す図である。
図1に示すように、送信装置10は、k個の字幕重畳部11(11#1乃至11#k)と、k個の符号化部12(12#1乃至12#k)と、送信部13とを有する。なお、kは2以上の整数である。本実施形態において、字幕重畳部11(11#1乃至11#k)は重畳手段に相当し、符号化部12(12#1乃至12#k)は符号化手段に相当し、送信部13は送信手段に相当する。
字幕重畳部11#1乃至11#kは、主映像サービスの映像信号に対して、主映像サービスに関する字幕サービスの字幕信号を重畳し、字幕付き映像信号を出力する。字幕サービスは副映像サービスの一例であり、字幕信号は副映像信号の一例である。
本実施形態において、字幕重畳部11#1乃至11#kは、主映像サービスの映像信号に対して、互いに異なるk個の字幕信号を重畳し、k個の字幕付き映像信号を出力する。ここで、k個の字幕信号は、k種類の言語の字幕サービスの映像信号である。
具体的には、字幕重畳部11#1は主映像サービスの映像信号に対して第1言語の字幕信号#1を重畳し、字幕付き映像信号#1を符号化部12#1に出力する。同様にして、字幕重畳部11#2は主映像サービスの映像信号に対して第2言語の字幕信号#2を重畳し、字幕付き映像信号#2を符号化部12#2に出力する。字幕重畳部11#kは主映像サービスの映像信号に対して第k言語の字幕信号#kを重畳し、字幕付き映像信号#kを符号化部12#kに出力する。
図2は、本実施形態に係る字幕重畳部11の動作例を示す図である。ここでは、k=3である一例について説明する。字幕重畳部11#1は、図2(b)に示すように、図2(a)に示す主映像サービスの映像(主映像)に対して日本語の字幕#1を重畳して出力する。字幕重畳部11#2は、図2(c)に示すように、図2(a)に示す主映像に対して英語の字幕#2を重畳して出力する。字幕重畳部11#3は、図2(d)に示すように、図2(a)に示す主映像に対してフランス語の字幕#3を重畳して出力する。
図1に戻り、符号化部12(12#1乃至12#k)は、マルチレイヤ符号化技術を用いて、主映像サービスの映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、字幕重畳部11(11#1乃至11#k)が出力する字幕付き映像信号#1乃至#kをエンハンスメントレイヤとして符号化する。
具体的には、符号化部12#1は、主映像サービスの映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、字幕重畳部11#1が出力する字幕付き映像信号#1をエンハンスメントレイヤ#1として符号化し、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤ#1の符号化ストリームを送信部13に出力する。符号化部12#2は、字幕重畳部11#2が出力する字幕付き映像信号#2をエンハンスメントレイヤ#2として符号化し、エンハンスメントレイヤ#2の符号化ストリームを送信部13に出力する。符号化部12#kは、字幕重畳部11#kが出力する字幕付き映像信号#kをエンハンスメントレイヤ#kとして符号化し、エンハンスメントレイヤ#kの符号化ストリームを送信部13に出力する。符号化部12#2乃至12#kは、符号化部12#1のベースレイヤの符号化に関する符号化制御情報を共有し、符号化部12#1と同じベースレイヤを生成可能とするが、ベースレイヤのストリームは符号化部12#1と同一となるため送信部13に出力しない。
マルチレイヤ符号化の方式には、HEVC(High efficiency video coding)と呼ばれる符号化方式におけるScalable Main 10プロファイルを用いることができる。HEVCは、現在の4K8K衛星放送で用いられている符号化方式である。4K8K衛星放送では、Main10プロファイルと呼ばれる符号化ツール群を用いて映像を効率的に圧縮して伝送する。Scalable Main 10プロファイルは、ベースレイヤとしてMain10プロファイル相当の映像を伝送しながら、エンハンスメントレイヤを追加してベースレイヤの映像に重畳することができる符号化の仕組みである。
或いは、マルチレイヤ符号化の方式には、VVC(Versatile Video Coding)と呼ばれる最新の符号化方式におけるMultilayer Main10プロファイルを用いてもよい。Multilayer Main10プロファイルでは、上述のScalable Main 10プロファイルと同様に、Main10プロファイルに対して複数レイヤの伝送を実現するプロファイルであり、複数のレイヤの映像伝送が可能である。
このようなマルチレイヤ機能を備えた符号化技術では、映像の本サービスとなるベースレイヤに対して上位レイヤであるエンハンスメントレイヤの映像を重畳することができる。なお、マルチレイヤ符号化としてHEVCのScalable Main 10プロファイルやVVCのMultilayer Main10プロファイルを例に挙げたが、HEVCやVVCに限定されるものではなく、他の符号化方式を用いてもよい。
図3は、本実施形態に係る符号化部12#1の構成例を示す図である。図3に示すように、符号化部12#1は、ベースレイヤ符号化を行うベースレイヤ符号化部121と、ベースレイヤの上位レイヤに相当する符号化を行うエンハンスメントレイヤ符号化部122とを有する。
ベースレイヤ符号化部121は、符号化処理部121aと、エントロピー符号化部121bと、復号処理部121cと、DPB(Decoded Picture Buffer)121dとを有する。
符号化処理部121aは、主映像サービスの映像信号の映像フレーム(原画像)についてDPB121dを参照して予測処理を行い、予測画像と原画像との差分である予測残差を変換及び量子化し、量子化された変換係数を出力する。また、符号化処理部121aは、予測処理に関する情報(例えば動きベクトル情報)などを符号化制御情報としてエンハンスメントレイヤ符号化部122に出力する。
エントロピー符号化部121bは、符号化処理部121aが出力する量子化変換係数や動きベクトル情報など符号化情報に対してエントロピー符号化処理を行い、ベースレイヤの符号化ストリーム(ビットストリーム)を出力する。
復号処理部121cは、符号化処理部121aが出力する量子化変換係数を逆量子化及び逆変換して予測残差を復元し、動きベクトル情報などの符号化制御情報を用いて復元された予測画像及び予測残差を合成して原画像を復元(復号)し、復号画像をDPB121d及び符号化処理部121aに出力する。
DPB121dは、復号処理部121cが出力する復号画像を格納する。DPB121dが出力する復号画像は、予測参照画像として符号化処理部121aにおける予測処理に用いられる。また、DPB121dは、復号画像を符号化処理部122aで用いる予測参照信号の一つとしてエンハンスメントレイヤ符号化部122に出力する。
エンハンスメントレイヤ符号化部122は、ベースレイヤ符号化部121と同様に、符号化処理部122aと、エントロピー符号化部122bと、復号処理部122cと、DPB122dとを有する。
DPB122dは、ベースレイヤ符号化部121のDPB121dが出力する復号画像と復号処理部122cの出力する復号画像を、エンハンスメントレイヤの予測参照画像として格納する。
符号化処理部122aは、字幕付き映像信号#1の映像フレーム(原画像)についてDPB122dを参照して予測処理を行い、予測画像と原画像との差分である予測残差を変換及び量子化し、量子化された変換係数を出力する。ここで、符号化処理部122aは、ベースレイヤ符号化部121が出力する符号化制御情報(例えば動きベクトル情報など)を予測処理に用いる。
エントロピー符号化部122bは、符号化処理部122aが出力する量子化変換係数や動きベクトル情報など符号化情報に対してエントロピー符号化処理を行い、エンハンスメントレイヤ#1の符号化ストリーム(ビットストリーム)を出力する。
復号処理部122cは、符号化処理部122aが出力する量子化変換係数を逆量子化及び逆変換して予測残差を復元し、動きベクトル情報などの符号化制御情報を用いて復元された予測画像及び予測残差を合成して原画像を復元(復号)し、復号画像をDPB122dに出力する。
このように、エンハンスメントレイヤ符号化部122は、ベースレイヤの復号画像も予測処理に使用し、この復号画像と字幕付き映像信号#1との差分(予測残差)を符号化する処理を行うため、ベースレイヤの符号化された信号を復号した映像と原画像の差分信号をエンハンスメントレイヤで符号化する処理となり一般的には符号化劣化を補償する信号を符号化する。本発明では、敢えてエンハンスメントレイヤにベースレイヤの映像と異なる字幕を付与した信号を用いることにより、字幕部分は差分に相当するため、字幕部分をエンハンスメントレイヤのみで符号化することになる。
なお、本実施形態のように、ベースレイヤとエンハンスメントレイヤとで同じ解像度の映像を符号化するマルチレイヤ符号化は一般的にはベースレイヤに生じる符号化劣化を補償する情報をエンハンスメントレイヤとして符号化し、それぞれのレイヤで符号化品質が異なることから品質の異なる信号を伝送するSNR(Signal to noise ration)スケーラブル符号化と呼ばれることがある。但し、本実施形態では、エンハンスメントレイヤにおいて、ベースレイヤが符号化する映像信号とは異なる字幕付き映像信号を符号化する点で、一般的なSNRスケーラブル符号化とは異なる。また、字幕以外の部分における映像品質も改善できる。
ここでは符号化部12#1の構成例について説明したが、符号化部12#2乃至12#kは、符号化部12#1のベースレイヤ符号化部121から符号化制御情報(すなわち、ベースレイヤをどのように符号化したかを示す情報)及び復号画像が供給されるため、ベースレイヤ符号化部121を有さずに、エンハンスメントレイヤ符号化部122のみを有していてもよい。また、符号化部12#1に、エンハンスメントレイヤ#1のエンハンスメントレイヤ符号化部122だけでなく、エンハンスメントレイヤ#2乃至#kのエンハンスメントレイヤ符号化部122を内蔵してもよい。
図1に戻り、送信部13は、符号化部12(12#1乃至12#k)が出力するベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを、伝送路を介して送信する。伝送路については、例えばベースレイヤの符号化ストリーム及びすべてのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを放送電波やネットワークを用いた同一経路で伝送してもよいし、一部の符号化ストリームを放送波で伝送しつつ残りの符号化ストリームをネットワークで伝送するというように異経路で伝送してもよい。
送信部13は、ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを多重化する多重化部13a(多重化手段)を有する。多重化部13aは、ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームのそれぞれにサービス識別用の識別子を付与し、MPEG(Moving Picture Experts Group)-2/4 Transport stream(TS)やMPEG Media Transport(MMT)等の同期機能を用いて複数の符号化ストリームを同期して伝送する。なお、MPEG-2/4 TSやMMTを例に挙げたが、MPEG-2/4 TSやMMTに限定されるものではなく、他の同期機能を用いてもよい。
(受信装置)
次に、本実施形態に係る受信装置について説明する。図4は、本実施形態に係る受信装置20の構成を示す図である。
次に、本実施形態に係る受信装置について説明する。図4は、本実施形態に係る受信装置20の構成を示す図である。
図4に示すように、受信装置20は、受信部21と、選択部22と、抽出部23と、復号部24とを有する。本実施形態において、受信部21は受信手段に相当し、選択部22は選択手段に相当し、抽出部23は抽出手段に相当し、復号部24は復号手段に相当する。
受信部21は、ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを送信装置10から伝送路を介して受信し、受信した各符号化ストリームを抽出部23に出力する。
選択部22は、視聴者からの操作に基づいて、再生するべき符号化ストリームを選択(選局)し、選択した符号化ストリームを示す識別子を制御情報として抽出部23に出力する。
抽出部23は、選択部22が出力する制御情報が示す識別子に基づいて、ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームの中から、所望の符号化ストリームを抽出し、抽出した符号化ストリームを復号部24に出力する。
抽出部23は、字幕サービスの映像再生が選択部22により選択されない場合、ベースレイヤの符号化ストリームのみを抽出し、ベースレイヤの符号化ストリームのみを復号部24に出力する。他方、抽出部23は、いずれかの言語の字幕サービスの映像再生が選択部22により選択された場合、ベースレイヤの符号化ストリームと、選択された1つの字幕サービスに対応するエンハンスメントレイヤの符号化ストリームとを抽出し、ベースレイヤの符号化ストリーム及び選択された1つのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを復号部24に出力する。
復号部24は、字幕サービスの映像再生が選択部22により選択されない場合、抽出部23が出力するベースレイヤの符号化ストリームから主映像サービスの映像信号を復号(再生)し、復号した映像信号を出力する。他方、復号部24は、いずれかの言語の字幕サービスの映像再生が選択部22により選択された場合、抽出部23が出力するベースレイヤの符号化ストリーム及び選択された1つのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームから、字幕信号が映像信号に重畳された字幕付き映像信号を復号(再生)し、復号した字幕付き映像信号を出力する。
(作用・効果)
本実施形態に係る映像伝送システムによれば、複数のレイヤで映像伝送を行うマルチレイヤ符号化のプロファイルを利用し、追加の映像サービスとしての多言語字幕サービスを実現できる。これにより、音声で行われているような副サービスを映像について実現することができ、特に視覚や聴覚が健常でない情報弱者、又は日本語を母国語としない情報入手困難者に向けた高度なサービスを実現できる。
本実施形態に係る映像伝送システムによれば、複数のレイヤで映像伝送を行うマルチレイヤ符号化のプロファイルを利用し、追加の映像サービスとしての多言語字幕サービスを実現できる。これにより、音声で行われているような副サービスを映像について実現することができ、特に視覚や聴覚が健常でない情報弱者、又は日本語を母国語としない情報入手困難者に向けた高度なサービスを実現できる。
従来の放送における字幕放送は、映像とは別にデータとして字幕の情報を伝送し、受信機では字幕データにより受信機内部で字幕を生成し、映像に重畳している。このため、受信機が異なるとフォントや文字の表示位置が異なる場合があり、場合によっては本サービスとなるベースレイヤの映像が見にくくなる場合がある。また、事前に放送で使用するフォントセットを定めておかなければならず、映像に合わせて用意した独自デザインの文字や図を表示することができない。
これに対し、本実施形態に係る映像伝送システムでは、主映像に合わせた製作意図を反映した位置・デザインの文字や図形を配置した副映像を制作意図に応じて制作し、エンハンスメントレイヤとして符号化及び伝送することにより、受信機ごとに異なる見え方になることを回避し、製作意図を正確に管理した字幕放送を行うことができる。その際に、ベースレイヤを予測に用い、文字や図形に相当する映像を効率的に伝送することにより、情報量の極端な増加を伴わずに字幕や図を再生可能になる。
また、マルチレイヤ符号化では、ベースレイヤの映像を信号予測に用いた符号化が行われる。字幕無し映像をベースレイヤとして符号化し、字幕あり映像をエンハンスメントレイヤとして符号化することで、ベースレイヤ及びエンハンスメントレイヤを受信することで字幕を含む映像を再生できる。ここで、伝送容量の許容する範囲で、符号化劣化を補償する信号をエンハンスメントレイヤに含めることで、映像品質の向上を実現することもできる。
逆に伝送容量が少ない場合は、字幕を含む符号化最小単位、HEVCやVVCではCoding Unit(CU)のみの符号化情報(予測差分情報)を伝送し、そのほかの領域においては符号化方式に定める最小限度の情報のみに限定することにより、事実上の字幕データ領域の情報のみを伝送することができる。
(変更例)
実施形態の変更例について、上述の実施形態との相違点を主として説明する。
実施形態の変更例について、上述の実施形態との相違点を主として説明する。
上述の実施形態において、副映像サービスが多言語字幕サービスである一例について説明した。これに対し、本変更例に係る副映像サービスは、主映像サービスに関する解説映像サービスである。すなわち、本変更例では、追加の映像サービスとして解説チャンネルを実現する。
まず、本変更例に係る送信装置10について説明する。図5は、本変更例に係る送信装置10の構成を示す図である。図5に示すように、本変更例に係る送信装置10は、解説映像重畳部11Aと、符号化部12と、送信部13とを有する。本変更例において、解説映像重畳部11Aは重畳手段に相当し、符号化部12は符号化手段に相当し、送信部13は送信手段に相当する。
解説映像重畳部11Aは、主映像サービスの映像信号に対して、主映像サービスに関する解説映像サービスの解説映像信号を重畳し、解説映像付き映像信号を出力する。図6は、本変更例に係る解説映像重畳部11Aの動作例を示す図である。図6では、解説映像サービスが手話映像サービスである一例を示している。解説映像重畳部11Aは、図6(b)に示すように、図6(a)に示す主映像サービスの映像(主映像)に対して、解説映像としての手話映像を重畳して出力する。
符号化部12は、マルチレイヤ符号化技術を用いて、主映像サービスの映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、解説映像重畳部11Aが出力する解説映像付き映像信号をエンハンスメントレイヤとして符号化し、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを送信部13に出力する。なお、符号化部12の構成は、図3に示す符号化部12#1の構成と同様である。
マルチレイヤ符号化技術では、映像の本サービスとなるベースレイヤに対して、上位レイヤであるエンハンスメントレイヤの映像を重畳でき、その際に、ベースレイヤの映像を予測に用いて少ない情報量でより高品質化を行うことなどができる。しかしながら、ベースレイヤの映像を予測に用いないで、例えば、イントラモードを用いて映像を上書きしてもよい。また、解説放送としての映像を重畳する領域の符号化モードをベースレイヤ及び領域外を参照しないインター予測モードとし、その領域のみをエンハンスメントレイヤの映像で上書きした映像を重畳するサービスを実現してもよい。
送信部13は、符号化部12が出力するベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを、伝送路を介して送信する。送信部13は、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを多重化する多重化部13aを有する。多重化部13aは、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームのそれぞれにサービス識別用の識別子を付与し、MPEG-2/4 TSやMMT等の同期機能を用いて複数の符号化ストリームを同期して伝送する。
次に、本変更例に係る受信装置20について説明する。本変更例に係る受信装置20の構成は、上述の実施形態に係る受信装置20の構成(図4参照)と同様である。
図4に示すように、受信部21は、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを送信装置10から伝送路を介して受信し、受信した各符号化ストリームを抽出部23に出力する。受信部21は、サービス識別用の識別子を取得して各符号化ストリームのサービスを解釈してもよい。
選択部22は、視聴者からの操作に基づいて、再生するべき符号化ストリームを選択(選局)し、選択した符号化ストリームを示す識別子を制御情報として抽出部23に出力する。
抽出部23は、解説映像サービスの映像再生が選択部22により選択されない場合、ベースレイヤの符号化ストリームのみを抽出し、ベースレイヤの符号化ストリームのみを復号部24に出力する。他方、抽出部23は、解説映像サービスの映像再生が選択部22により選択された場合、ベースレイヤの符号化ストリームと、解説映像サービスに対応するエンハンスメントレイヤの符号化ストリームとを抽出し、ベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを復号部24に出力する。なお、抽出部23は、受信部21が取得及び解釈したサービス識別用の識別子と選択部22が出力する識別子とに基づいて所定の符号化ストリームを分離する多重分離手段を有していてもよい。
復号部24は、解説映像サービスの映像再生が選択部22により選択されない場合、抽出部23が出力するベースレイヤの符号化ストリームから主映像サービスの映像信号を復号(再生)し、復号した映像信号を出力する。他方、復号部24は、解説映像サービスの映像再生が選択部22により選択された場合、抽出部23が出力するベースレイヤの符号化ストリーム及びエンハンスメントレイヤの符号化ストリームから、解説映像信号が重畳された解説映像付き映像信号を復号(再生)し、復号した解説映像付き映像信号を出力する。
本変更例に係る映像伝送システムによれば、複数のレイヤで映像伝送を行うマルチレイヤ符号化のプロファイルを利用し、追加の映像サービスとしての解説映像サービスを実現できる。これにより、音声で行われているような副サービスを映像について実現することができ、特に聴覚が健常でない情報弱者に向けた高度なサービスを実現できるほか、大人向け番組に子供向けの解説を重畳するなど新たなサービスを実現することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態において副映像サービスが多言語字幕サービスであり、変更例においては副映像サービスが解説映像サービスである一例について説明した。しかしながら、多言語字幕サービスや解説映像サービスに限定されるものではなく、他の副映像サービスを実現することも可能である。
上述の実施形態において副映像サービスが多言語字幕サービスであり、変更例においては副映像サービスが解説映像サービスである一例について説明した。しかしながら、多言語字幕サービスや解説映像サービスに限定されるものではなく、他の副映像サービスを実現することも可能である。
上述の実施形態において、受信装置20に設けられる抽出部23が、副映像サービスの映像再生が選択部22により選択された場合、ベースレイヤの符号化ストリームと、1つのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームとを抽出して復号部24に出力する一例について説明した。しかしながら、抽出部23は、複数のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを復号部24に出力してもよい。
送信装置10が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、受信装置20が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
送信装置10が行う各処理を実行する回路を集積化し、送信装置10を半導体集積回路
(チップセット、SoC)により構成してもよい。受信装置20が行う各処理を実行する回路を集積化し、受信装置20を半導体集積回路(チップセット、SoC)により構成してもよい。
(チップセット、SoC)により構成してもよい。受信装置20が行う各処理を実行する回路を集積化し、受信装置20を半導体集積回路(チップセット、SoC)により構成してもよい。
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
10 :送信装置
11 :字幕重畳部
11A :解説映像重畳部
12 :符号化部
13 :送信部
13a :多重化部
20 :受信装置
21 :受信部
22 :選択部
23 :抽出部
24 :復号部
121 :ベースレイヤ符号化部
121a :符号化処理部
121b :エントロピー符号化部
121c :復号処理部
121d :DPB
122 :エンハンスメントレイヤ符号化部
122a :符号化処理部
122b :エントロピー符号化部
122c :復号処理部
122d :DPB
11 :字幕重畳部
11A :解説映像重畳部
12 :符号化部
13 :送信部
13a :多重化部
20 :受信装置
21 :受信部
22 :選択部
23 :抽出部
24 :復号部
121 :ベースレイヤ符号化部
121a :符号化処理部
121b :エントロピー符号化部
121c :復号処理部
121d :DPB
122 :エンハンスメントレイヤ符号化部
122a :符号化処理部
122b :エントロピー符号化部
122c :復号処理部
122d :DPB
Claims (10)
- 映像伝送システムのための送信装置であって、
主映像サービスの映像信号に対して副映像サービスの副映像信号を重畳する重畳手段と、
マルチレイヤ符号化技術を用いて、前記映像信号をベースレイヤとして符号化するとともに、前記重畳手段が出力する副映像付き映像信号をエンハンスメントレイヤとして符号化する符号化手段と、
前記符号化手段が出力する前記ベースレイヤ及び前記エンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを送信する送信手段と、を備えることを特徴とする送信装置。 - 前記副映像サービスは、前記主映像サービスに関する字幕サービス又は解説映像サービスであることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
- 前記重畳手段は、前記映像信号に対して、互いに異なるk個(k≧2)の副映像信号を重畳し、
前記符号化手段は、前記重畳手段が出力するk個の副映像付き映像信号のそれぞれをエンハンスメントレイヤとして符号化し、
前記送信手段は、前記ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の送信装置。 - 前記k個の副映像信号は、k種類の言語の字幕サービスの字幕信号であることを特徴とする請求項3に記載の送信装置。
- 前記送信手段は、前記エンハンスメントレイヤの符号化ストリームに対してサービス識別用の識別子を付与したうえで送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送信装置。
- マルチレイヤ符号化技術を用いる映像伝送システムのための受信装置であって、
ベースレイヤ及びエンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームを受信する受信手段と、
副映像サービスの映像再生が選択されない場合、前記ベースレイヤの符号化ストリームから主映像サービスの映像信号を復号する復号手段と、を備え、
前記復号手段は、前記副映像サービスの映像再生が選択された場合、前記ベースレイヤ及び前記エンハンスメントレイヤのそれぞれの符号化ストリームから、前記副映像サービスの副映像信号が前記映像信号に重畳された副映像付き映像信号を復号することを特徴とする受信装置。 - 前記副映像サービスは、前記主映像サービスに関する字幕サービス又は解説映像サービスであることを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
- 前記受信手段が前記ベースレイヤの符号化ストリーム及びk個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを受信する場合、前記k個のエンハンスメントレイヤの符号化ストリームの中から1つのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームを抽出する抽出手段を備え、
前記復号手段は、前記ベースレイヤの符号化ストリームと、前記抽出手段が出力する1つのエンハンスメントレイヤの符号化ストリームとから前記副映像付き映像信号を復号することを特徴とする請求項6又は7に記載の受信装置。 - 前記k個の副映像信号は、k種類の言語の字幕サービスの字幕信号であることを特徴とする請求項8に記載の受信装置。
- 前記エンハンスメントレイヤの符号化ストリームにサービス識別用の識別子が付与され、
前記受信手段は、前記サービス識別用の識別子を取得して前記エンハンスメントレイヤのサービスを解釈することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の受信装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020160087 | 2020-09-24 | ||
JP2020160087 | 2020-09-24 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022053534A true JP2022053534A (ja) | 2022-04-05 |
Family
ID=80962912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021154860A Pending JP2022053534A (ja) | 2020-09-24 | 2021-09-22 | 送信装置及び受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022053534A (ja) |
-
2021
- 2021-09-22 JP JP2021154860A patent/JP2022053534A/ja active Pending
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