JP2022053479A - 不正経費検出プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】不正可能性をより人手に頼ることなく高精度、かつ、自動的に判別する不正経費検出プログラムを提供する。【解決手段】不正経費検出プログラムは、通信費からなる通信費情報を月毎に取得する情報取得ステップと、過去において月毎に取得した通信費からなる参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、情報取得ステップにおいて取得した通信費情報に応じた参照用通信費情報に基づき、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップと、を有する。情報取得ステップでは、通信費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを通信費情報とする。判別ステップでは、過去の通信費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させる。【選択図】図1
Description
本発明は、帳簿データから不正経費を検出する不正経費検出プログラムに関する。
従来より、本来経費に含めるべきものではなく、個人で使ったお金を経費として帳簿に記帳し、税金を少なくする、いわゆる脱税行為が後を絶たない。このような帳簿上に記帳された不正経費は、税理士が見つけ出し、クライアントに是正を促すことができればよいが、必ずしもこの不正経費を完全に検出できるわけでもない。また各種機関においても、膨大な数の企業の全てについて、不正経理を完全に見つけ出すことは相当な労力が必要となるため難しいのが現状である。このような不正経費を帳簿上含めることによる脱税行為を抑えたいという社会的な要請は高まっているものの、これに応えることができる技術が今まで案出されていないのが現状であった。
このため、不正経費の検出を、人による手作業に頼ることなく高精度に検出することができるシステムが従来より望まれていた。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、不正経費の検出を、人による手作業に頼ることなく高精度に検出することが可能な不正経費検出プログラムを提供することにある。
本発明に係る不正経費検出プログラムは、不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、通信費からなる通信費情報を月毎に取得する情報取得ステップと、過去において月毎に取得した通信費からなる参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した通信費情報に応じた参照用通信費情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、上記情報取得ステップでは、上記通信費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記通信費情報とし、上記判別ステップでは、過去の通信費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させることを特徴とする。
特段のスキルや経験が無くても、人による手作業に頼ることなく、誰でも手軽に不正経費の検出を高精度に行うことができる。
以下、本発明を適用した不正経費検出プログラムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
第1実施形態
図1は、第1実施形態としての不正経費検出プログラムが実装される不正経費検出システム1の全体構成を示すブロック図である。不正経費検出システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別装置2と、判別装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
図1は、第1実施形態としての不正経費検出プログラムが実装される不正経費検出システム1の全体構成を示すブロック図である。不正経費検出システム1は、情報取得部9と、情報取得部9に接続された判別装置2と、判別装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
情報取得部9は、本システムを活用する者が各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。情報取得部9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。また情報取得部9は、カメラ等の画像を撮影可能な撮像装置として構成されていてもよい。情報取得部9は、紙媒体の書類から文字列を認識できる機能を備えたスキャナで構成されていてもよい。また情報取得部9は、後述する判別装置2と一体化されていてもよい。情報取得部9は、検知した情報を判別装置2へと出力する。また情報取得部9は地図情報をスキャニングすることで位置情報を特定する手段により構成されていてもよい。また情報取得部9は、温度センサ、湿度センサ、風向センサ、を測るための照度センサで構成されていてもよい。また情報取得部9は、天候についてのータを気象庁や民間の天気予報会社から取得する通信インターフェースで構成されていてもよい。また情報取得部9は身体に装着して身体のデータを検出するための身体センサで構成されていてもよく、この身体センサは、例えば体温、心拍数、血圧、歩数、歩く速度、加速度を検出するためのセンサで構成されていてもよい。また身体センサは人間のみならず動物の生体データを取得するものであってもよい。また情報取得部9は図面等の情報をスキャニングしたり、或いはデータベースから読み出すことで取得するデバイスとして構成されていてもよい。情報取得部9は、これら以外に臭気や香りを検知する臭気センサにより構成されていてもよい。
データベース3は、不正経費検出を行う上で必要な様々な情報が蓄積される。不正経費検出を行う上で必要な情報としては、過去において月毎に取得した外注費からなる参照用外注情報、過去において月毎に取得した旅費交通費からなる参照用旅交通情報、過去において月毎に取得した接待交際費からなる参照用接待情報と、これらに対して実際に判断がなされた不正可能性とのデータセットが記憶されている。
つまり、データベース3には、このような参照用外注情報、参照用旅交通情報、参照用接待情報の何れか1以上と、不正可能性が互いに紐づけられて記憶されている。
判別装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この判別装置2による探索解を得ることができる。
図2は、判別装置2の具体的な構成例を示している。この判別装置2は、判別装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、各種判断を行う判別部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、判別装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、判別部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述した情報取得部9として具現化されるものであってもよい。
判別部27は、探索解を判別する。この判別部27は、判別動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この判別部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる不正経費検出システム1における動作について説明をする。
不正経費検出システム1では、例えば図3に示すように、参照用外注情報と、不正可能性との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。
参照用外注情報とは、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における外注費に関する情報である。この参照用外注情報は、外注費の費用そのものに加え、内訳(外注先等)に関する情報であってもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、請求書の電子データや紙データから直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。
参照用外注情報とは、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における外注費に関する情報である。この参照用外注情報は、外注費の費用そのものに加え、内訳(外注先等)に関する情報であってもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、請求書の電子データや紙データから直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。
このような参照用外注情報を月毎に取得することにより、月毎の外注費の変化傾向を取得することもできる。この月毎の変化傾向そのものを参照用外注情報としてもよい。
また、参照用外注情報は、月毎の外注費そのものに加え、これに各内訳(外注先等)を組み合わせてセットにして構成してもよい。これにより外注先毎に月毎の外注費を分類して学習させることが可能となる。
ここでいう不正可能性は、不正な経費になっている可能性を示すものである。外注費であれば、そもそも外注先としては考えれない会社から外注費として経費計上されていたり、或いは経費の増え方が不規則であったり、明らかに税金を減らすために締め日付近に急激に外注費が増加している場合等、不正可能性が高いものとなる。また親族の会社等に通常の相場では考えられないような莫大な経費が落とされている場合も、不正可能性が高いものとなる。
この不正可能性は、不正があるか否かの2段階で示されるものであってもよいし、システム側、又はユーザ側が設定した5段階や10段階以上で評価したランキングで表現されるものであってもよい。或いは、単に物凄く怪しい、怪しい、やや怪しい、問題なし等で表現されたものであってもよい。
不正可能性は、帳簿データ、会計データ上において形状される経費の頻度に基づくものであってもよい。つまり、経費の頻度とは、通常であると外注費として月々10万円が出ている場合が多いケースにおいて、ある月に関しては月に200万円外注費が出ている場合、その200万円外注費が出た月は頻度が低いものと判定することができる。同様に毎月外注先として●●社と取引があることが帳簿データに示されているにもかかわらず、ある月だけ別の△△社と取引がある場合、その月は、外注先の頻度が低いものと判定することができる。このような経費の頻度に基づいて不正可能性を算出するようにしてもよい。かかる場合には、例えば頻度が低くなるほど、不正可能性をより高く設定するようにしてもよい。
不正可能性は、評価者や税務の専門家(税理士、会計士等)、或いは税務署等の勤務経験者による以前の経験に基づいてその可能性を判断してもよいし、実際に過去、不正経費と判断された事例を抽出し、それについての実際の帳簿データ、会計データから判断するようにしてもよい。かかる場合には不正可能性を判断する複数人の検査者が不正可能性について、予め設定した各項目について複数段階で評価し、それらを統計的に分析して不正可能性の評価値としてもよい。析を通じて判断してもよい。
図3の例では、入力データとして例えば参照用外注情報P01~P03であるものとする。このような入力データとしての参照用外注情報P01~P03は、出力としての不正可能性に連結している。この出力においては、出力解としての、不正可能性が表示されている。
参照用外注情報は、この出力解としての不正可能性A~Dに対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用外注情報がこの連関度を介して左側に配列し、各不正可能性が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用外注情報に対して、何れの不正可能性と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用外注情報が、いかなる不正可能性に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用外注情報から最も確からしい不正可能性を選択する上での的確性を示すものである。図3の例では、連関度としてw13~w19が示されている。このw13~w19は以下の表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力としての不正可能性と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力としての不正可能性と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図3に示す3段階以上の連関度w13~w19を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用外注情報と、その場合の不正可能性の何れが採用、評価されたか、過去のデータセットを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図3に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去において帳簿データや会計データから取得した参照用外注情報に対する不正可能性としては不正可能性A(例えば不正可能性70%)が多く評価されたものとする。このようなデータセットを集めて分析することにより、参照用外注情報との連関度が強くなる。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用外注情報P01である場合に、過去の不正可能性の評価を行った結果の各種データから分析する。参照用外注情報P01である場合に、不正可能性Aの事例が多い場合には、この不正可能性の評価につながる連関度をより高く設定し、不正可能性B(例えば不正可能性20%9の事例が多い場合には、この不正可能性の評価につながる連関度をより高く設定する。例えば参照用外注情報P01の例では、不正可能性Aと、不正可能性Cにリンクしているが、以前の事例から不正可能性Aにつながるw13の連関度を7点に、不正可能性Cにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図3に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。
かかる場合には、図4に示すように、入力データとして参照用外注情報が入力され、出力データとして不正可能性が出力され、入力ノードと出力ノードの間に少なくとも1以上の隠れ層が設けられ、機械学習させるようにしてもよい。入力ノード又は隠れ層ノードの何れか一方又は両方において上述した連関度が設定され、これが各ノードの重み付けとなり、これに基づいて出力の選択が行われる。そして、この連関度がある閾値を超えた場合に、その出力を選択するようにしてもよい。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを、以前の評価対象の帳簿データや会計データ等と実際に判別・評価した不正可能性とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに不正可能性の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して不正可能性を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の会計データ、帳簿データから外注情報を新たに取得する。新たに取得する外注情報は、上述した情報取得部9により入力される。この外注情報は、参照用外注情報に対応したものであり、仮に参照用外注情報が、外注費と内訳(外注先等)がセットになっている場合には、これに対応させ、取得する外注情報も外注費と内訳(外注先等)をセットで取得する。
なお、上述した学習データは、一の企業ののみで構成してもよいし、他の企業のものを含めて学習させてもよい。また、新たに不正検出をする企業と、学習データを構成する企業が同一であることが望ましいが、これに限定されるものではない。
このようにして新たに取得した外注情報に基づいて、不正可能性を判別する。かかる場合には、予め取得した図3(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した外注情報がP02と同一かこれに類似するものである場合には、連関度を介して不正可能性Bがw15、不正可能性Cが連関度w16で関連付けられている。かかる場合には、連関度の高い不正可能性Bを優先して選択する。即ち、連関度が高いものほど選択の優先度を高くする。
このようにして、新たに取得する外注情報から、最も好適な不正可能性を探索し、ユーザに表示することができる。この探索結果を見ることにより、税務監査者は、探索された不正可能性に基づいて不正経費の検出を行うことができ、違法行為の可能性を容易に推定することができる。
上述した例では、参照用外注情報、外注情報として外注費のみ、或いは外注費と内訳(外注先等)をセットで構成する場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではない。例えば図5の例では、参照用外注費情報と、参照用内訳情報との組み合わせが形成されている場合を示している。ここで参照用外注費情報は、外注費の実際の額のみで構成されており、参照用内訳情報は、その外注費の内訳を示す情報であり、例えば外注先を示すものである。
このような参照用外注費情報に加えて、参照用内訳情報を組み合わせて判断することで、不正可能性をより高精度に判別することができる。このため、参照用外注費情報に加えて、参照用内訳情報を組み合わせて上述した連関度を形成しておく。
図5の例では、入力データとして例えば参照用外注費情報P01~P03、参照用内訳情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用外注情報に対して、参照用内訳情報が組み合わさったものが、図5に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、不正可能性が表示されている。
参照用外注費情報と参照用内訳情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、不正可能性に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用外注費情報と参照用内訳情報がこの連関度を介して左側に配列し、不正可能性が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用外注費情報と参照用内訳情報に対して、不正可能性と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用外注費情報と参照用内訳情報が、いかなる不正可能性に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用外注費情報と参照用内訳情報から最も確からしい不正可能性を選択する上での的確性を示すものである。このため、これらの参照用外注費情報と参照用内訳情報の組み合わせで、最適な不正可能性を探索していくこととなる。
図5の例では、連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図5に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用外注費情報と参照用内訳情報、並びにその場合の不正可能性が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図5に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の事例における参照用外注費情報が、急激に年度末において外注費が増加するものであるものとする。また参照用内訳情報が、外注先K社であり、これは今までに全く取引が無い会社であるものとする。かかる場合に、実際にその不正可能性がいくらであったかを示す不正可能性をデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。なお、このような参照用外注費情報や、参照用内訳情報は、会計ソフトや各税理士事務所、会計事務所が保有している会計データ、更には税務署が保有しているデータベースから抽出するようにしてもよい。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用外注費情報P01で、参照用内訳情報P16である場合に、その不正可能性を過去のデータから分析する。不正可能性がAの事例が多い場合には、この不正可能性Aにつながる連関度をより高く設定し、不正可能性Bの事例が多く、不正可能性Aの事例が少ない場合には、不正可能性Bにつながる連関度を高くし、不正可能性Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、不正可能性AとBの出力にリンクしているが、以前の事例から不正可能性Aにつながるw13の連関度を7点に、不正可能性Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図5に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図5に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用外注費情報P01に対して、参照用内訳情報P14の組み合わせのノードであり、不正可能性Cの連関度がw15、不正可能性Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用外注費情報P02に対して、参照用内訳情報P15、P17の組み合わせのノードであり、不正可能性Bの連関度がw17、不正可能性Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから不正可能性を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に不正可能性を判別しようとする外注費情報、内訳情報を入力又は選択する。
このようにして新たに取得した外注費情報、内訳情報に基づいて、最適な不正可能性を探索する。かかる場合には、予め取得した図5(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した外注費情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、内訳情報がP17である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、不正可能性Cがw19、不正可能性Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い不正可能性Cを最適解として選択する。
また、入力から伸びている連関度w1~w12の例を以下の表2に示す。
この入力から伸びている連関度w1~w12に基づいて中間ノード61が選択されていてもよい。つまり連関度w1~w12が大きいほど、中間ノード61の選択における重みづけを重くしてもよい。しかし、この連関度w1~w12は何れも同じ値としてもよく、中間ノード61の選択における重みづけは何れも全て同一とされていてもよい。
また、本発明においては、上述した外注情報、参照用外注情報(外注費情報、参照用外注費情報)について、時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめて構成するようにしてもよい。時系列的な変化傾向は月毎の変化傾向が挙げられるが、これに限定されるものではなく、週毎、日毎等、いかなる時系列に応じたものであってもよい。
図6は、予め類型化された時系列的な変化傾向パターンの例を示しており、横軸が時間(月、週等)であり、縦軸が外注費である。例えば図6(a)は、外注費が上がりつつも上下動を繰り返すパターンである。また、図6(b)は、もみ合いが長く続いた後、外注費が上値抵抗線を上抜けるパターンを示している。図6(c)、(d)は、外注費の乱高下が激しいパターンである。
取得した時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめる場合、図7に示すような機械学習により生成した判定モデルを利用してもよい。この判定モデルでは、変化傾向パターンの画像を教師データとして用いる。入力は、各取得した時系列的な変化傾向とし、出力を類型化されたパターンとする。新たに外注費の時系列的な変化傾向を取得した場合には、この機械学習より生成した判定モデルに基づいて当てはめを行い、いかなる変化傾向パターンの類型に当てはめるのかを判定する。
その結果、この参照用外注情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向パターンに対する、不正可能性を学習させておくことにより、上述した連関度を形成しておく。
次に、実際に新たに外注費の時系列的な変化傾向を取得し場合においても、その取得した変化傾向を、例えば図7に示す判定モデルを通じていかなる類型に当てはまるのかを判定し、それぞれの参照用外注情報を変化傾向パターンの類型に当てはめていく。その結果、この外注情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向の類型は、参照用外注情報のいかなる変化傾向パターンの類型に当てはまるのかを、上述した連関度を通じて判断する。そして、外注情報の変化傾向パターンの類型に対応する参照用外注情報の変化傾向パターンの類型と各不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判定する。
なお、上述した例では、経費として外注費用を例に挙げて説明をしたが、これに限定されるものではなく、他のいかなる相手勘定科目も同様に適用することができる。
例えば、不正経費検出システム1では、参照用外注情報の代替として、過去において月毎に取得した旅費交通費からなる参照用旅交通情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用してもよい。
ここでいう参照用旅交通情報とは、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における旅費交通費に関する情報である。この参照用旅交通情報は、旅費交通費の費用そのものに加え、内訳として、例えば使用した交通機関の種別(電車、タクシー)、実際に交通機関を利用した社員名、利用した交通機関の詳細(例えば、電車であれば新幹線か、私鉄の何線か等)、定期代や、プリペイドカード等に関する情報であってもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、レシートや領収書、請求書の電子データや紙データから直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。
このような参照用旅交通情報を月毎に取得することにより、月毎の外注費の変化傾向を取得することもできる。この月毎の変化傾向そのものを参照用旅交通情報としてもよい。
また、参照用旅交通情報は、月毎の旅費交通費そのものに加え、これに各内訳を組み合わせてセットにして構成してもよい。これにより内訳毎に月毎の旅費交通費を分類して学習させることが可能となる。
このような参照用旅交通情報を利用する場合、図3、4に示す参照用外注情報の代替として、この参照用旅交通情報を不正可能性との関係において同様に学習させておく。このような学習済みデータを、以前の評価対象の帳簿データや会計データ等と実際に判別・評価した不正可能性とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに不正可能性の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して不正可能性を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の会計データ、帳簿データから旅交通情報を新たに取得する。新たに取得する旅交通情報は、上述した情報取得部9により入力される。この旅交通情報は、参照用旅交通情報に対応したものであり、仮に参照用旅交通情報が、旅費交通費と内訳がセットになっている場合には、これに対応させ、取得する旅交通情報も旅費交通費と内訳をセットで取得する。そして、取得した旅交通情報に応じた参照用旅交通情報に対して、より連関度の高い不正可能性を探索解として導出する。これらの処理動作の詳細は、上述した旅交通情報、参照用旅交通情報のケースと同様であるため、図3、4に関する説明を引用することで以下での説明は省略する。
また、参照用旅交通情報、旅交通情報を利用する場合も同様に、参照用旅交通情報、旅交通情報として旅費交通費のみ、或いは旅費交通費と内訳をセットで構成する場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではない。例えば図5の例に示すように、参照用旅費交通費情報と、参照用内訳情報との組み合わせを利用するようにしてもよい。ここで参照用旅費交通費情報は、旅費交通費の実際の額のみで構成されており、参照用内訳情報は、その外注費の内訳を示す情報であり、例えば外注先を示すものである。係るケースの処理動作も、図5に示す参照用外注費情報を参照用旅費交通費情報に置き換えて説明をすることにより、以下での説明を省略する。
また、参照用旅交通情報の場合も、図6に示すように、予め類型化された時系列的な変化傾向パターンに当てはめるようにしてもよい。また取得した時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめる場合、図7に示すような機械学習により生成した判定モデルを利用してもよい。
参照用旅交通情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向パターンに対する、不正可能性を学習させておくことにより、上述した連関度を形成しておく。
次に、実際に新たに旅費交通費の時系列的な変化傾向を取得し場合においても、その取得した変化傾向を、例えば図7に示す判定モデルを通じていかなる類型に当てはまるのかを判定し、それぞれの参照用旅交通情報を変化傾向パターンの類型に当てはめていく。その結果、この旅交通情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向の類型は、参照用旅交通情報のいかなる変化傾向パターンの類型に当てはまるのかを、上述した連関度を通じて判断する。そして、旅交通情報の変化傾向パターンの類型に対応する参照用旅交通情報の変化傾向パターンの類型と各不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判定する。
例えば、不正経費検出システム1では、参照用外注情報の代替として、過去において月毎に取得した接待交際費からなる参照用接待情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用してもよい。
ここでいう参照用接待情報とは、会計ソフトにおける相手勘定科目(相手補助科目)における接待交際費に関する情報である。この参照用接待情報は、接待交際費の費用そのものに加え、内訳として、例えば接待した相手先、取引先の情報、使用した飲食店に関する情報であってもよい。これらの情報は、会計ソフトにおける相手勘定科目や摘要のデータを直接抽出するようにしてもよいし、実際に帳簿の電子データや紙データ、請求書の電子データや紙データから直接抽出するようにしてもよい。紙データから抽出する場合には、紙データの画像を読み取り、そこからOCR技術を利用して文字列を抽出し、テキスト情報に落とし込むようにしてもよい。
このような参照用接待情報を月毎に取得することにより、月毎の外注費の変化傾向を取得することもできる。この月毎の変化傾向そのものを参照用接待情報としてもよい。
また、参照用接待情報は、月毎の接待交際費そのものに加え、これに各内訳を組み合わせてセットにして構成してもよい。これにより内訳毎に月毎の接待交際費を分類して学習させることが可能となる。
このような参照用接待情報を利用する場合、図3、4に示す参照用外注情報の代替として、この参照用接待情報を不正可能性との関係において同様に学習させておく。このような学習済みデータを、以前の評価対象の帳簿データや会計データ等と実際に判別・評価した不正可能性とのデータセットを通じて作った後に、実際にこれから新たに不正可能性の判別を行う上で、上述した学習済みデータを利用して不正可能性を探索することとなる。かかる場合には、実際に判別対象の会計データ、帳簿データから接待情報を新たに取得する。新たに取得する接待情報は、上述した情報取得部9により入力される。この接待情報は、参照用接待情報に対応したものであり、仮に参照用接待情報が、接待交際費と内訳がセットになっている場合には、これに対応させ、取得する接待情報も接待交際費と内訳をセットで取得する。そして、取得した接待情報に応じた参照用接待情報に対して、より連関度の高い不正可能性を探索解として導出する。これらの処理動作の詳細は、上述した接待情報、参照用接待情報のケースと同様であるため、図3、4に関する説明を引用することで以下での説明は省略する。
また、参照用接待情報、接待情報を利用する場合も同様に、参照用接待情報、接待情報として接待交際費のみ、或いは接待交際費と内訳をセットで構成する場合を例にとり説明したが、これに限定されるものではない。例えば図5の例に示すように、参照用接待交際費情報と、参照用内訳情報との組み合わせを利用するようにしてもよい。ここで参照用接待交際費情報は、接待交際費の実際の額のみで構成されており、参照用内訳情報は、その外注費の内訳を示す情報であり、例えば外注先を示すものである。係るケースの処理動作も、図5に示す参照用外注費情報を参照用接待交際費情報に置き換えて説明をすることにより、以下での説明を省略する。
また、参照用接待情報の場合も、図6に示すように、予め類型化された時系列的な変化傾向パターンに当てはめるようにしてもよい。また取得した時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめる場合、図7に示すような機械学習により生成した判定モデルを利用してもよい。
参照用接待情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向パターンに対する、不正可能性を学習させておくことにより、上述した連関度を形成しておく。
次に、実際に新たに接待交際費の時系列的な変化傾向を取得し場合においても、その取得した変化傾向を、例えば図7に示す判定モデルを通じていかなる類型に当てはまるのかを判定し、それぞれの参照用接待情報を変化傾向パターンの類型に当てはめていく。その結果、この接待情報は、類型化された変化傾向パターンで表されることになる。このような変化傾向の類型は、参照用接待情報のいかなる変化傾向パターンの類型に当てはまるのかを、上述した連関度を通じて判断する。そして、接待情報の変化傾向パターンの類型に対応する参照用接待情報の変化傾向パターンの類型と各不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判定する。
図8の例では、参照用外注費情報と、参照用旅交通情報との組み合わせが形成されている場合を示している。
このような参照用外注費情報に加えて、参照用旅交通情報を組み合わせて判断することで、不正可能性をより高精度に判別することができる。このため、参照用外注費情報に加えて、参照用旅交通情報を組み合わせて上述した連関度を形成しておく。
図8の例では、入力データとして例えば参照用外注費情報P01~P03、参照用旅交通情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用外注情報に対して、参照用旅交通情報が組み合わさったものが、図8に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、不正可能性が表示されている。
参照用外注費情報と参照用旅交通情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、不正可能性に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用外注費情報と参照用旅交通情報がこの連関度を介して左側に配列し、不正可能性が連関度を介して右側に配列している。
特に不正経費は、外注費と旅費交通費との相関する場合があることから、これらを互いに組み合わせて学習させることにより、不正可能性を高精度に判定できる。
特に不正経費は、外注費と旅費交通費との相関する場合があることから、これらを互いに組み合わせて学習させることにより、不正可能性を高精度に判定できる。
判別装置2は、このような図8に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用外注費情報と参照用旅交通情報、並びにその場合の不正可能性が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図8に示す連関度を作り上げておく。
図8に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用外注費情報P01に対して、参照用旅交通情報P14の組み合わせのノードであり、不正可能性Cの連関度がw15、不正可能性Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用外注費情報P02に対して、参照用旅交通情報P15、P17の組み合わせのノードであり、不正可能性Bの連関度がw17、不正可能性Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから不正可能性を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に不正可能性を判別しようとする外注費情報、旅交通情報を入力又は選択する。
このようにして新たに取得した外注費情報、旅交通情報に基づいて、最適な不正可能性を探索する。この探索方法の詳細は、図5の説明と同様である。
なお、この参照用外注情報と、参照用旅交通情報との組み合わせに対する不正可能性の連関度を予め学習させる場合に限定されるものではなく、参照用外注情報と、参照用接待情報との組み合わせに対する不正可能性の連関度を予め学習させるようにしてもよいし、参照用旅交通情報と、参照用接待情報との組み合わせに対する不正可能性の連関度を予め学習させるようにしてもよい。そして、これら組み合わせを構成する各参照用情報に応じた、外注情報、接待情報、旅交通情報を判定対象となる企業の帳簿データ、会計データから取得し、同様に判定することになる。
また、参照用外注情報と、参照用接待情報、参照用旅交通情報との組み合わせに対する不正可能性の連関度を予め学習させるようにしてもよい。かかる場合には、外注情報、接待情報、旅交通情報を判定対象となる企業の帳簿データ、会計データから取得し、同様に判定することになる。
なお、上述した実施の形態においては、外注情報、接待情報、旅交通情報を学習させる場合を例に取り説明をしたが、これに限定されること無く、あらゆる相手勘定科目(例えば、会議費、人件費、新聞図書費、消耗品費、通信費、支払手数料、諸会費、事務用品費、福利厚生費)等について、これを参照用情報として、不正可能性との関係において学習させておくようにしてもよい。これにより、学習させた参照用情報に応じた相手勘定科目の情報を入力することで、同様に解探索を行うことにより、不正可能性を判別することが可能となる。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な解探索を行う点に特徴がある。連関度は、上述した10段階以外に、例えば0~100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて最も確からしい不正可能性、を判別することで、探索解の可能性の候補として複数考えられる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より確からしい探索解を優先的に表示することも可能となる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い出力の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低い判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、その判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、より適切な判別結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な探索解を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。また参照用外注情報を初めとする各参照用情報を取得し、これらに対する不正可能性、改善施策に関する知見、情報、データを取得した場合、これらに応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
つまり、この更新は、人工知能でいうところの学習に相当する。新たなデータを取得し、これを学習済みデータに反映させることを行っているため、学習行為といえるものである。
また、この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
また学習済モデルを最初に作り上げる過程、及び上述した更新は、教師あり学習のみならず、教師なし学習、ディープラーニング、強化学習等を用いるようにしてもよい。教師なし学習の場合には、入力データと出力データのデータセットを読み込ませて学習させる代わりに、入力データに相当する情報を読み込ませて学習させ、そこから出力データに関連する連関度を自己形成させるようにしてもよい。
第2実施形態
以下、第2実施形態について説明をする。この第2実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する不正経費検出システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
以下、第2実施形態について説明をする。この第2実施形態を実行する上では、第1実施形態において使用する不正経費検出システム1、情報取得部9、判別装置2、データベース3を同様に使用する。これらの各構成の説明は、第1実施形態の説明を引用することで以下での説明を省略する。
第2実施形態では、例えば図9に示すように、参照用属性情報と、参照用内訳情報との組み合わせに対する、不正可能性との3段階以上の連関度が予め設定されていることが前提となる。
図9の例では、入力データとして例えば参照用属性情報P01~P03、参照用内訳情報P14~17であるものとする。このような入力データとしての、参照用属性情報に対して、参照用内訳情報が組み合わさったものが、図9に示す中間ノードである。各中間ノードは、更に出力に連結している。この出力においては、出力解としての、不正可能性が表示されている。
ここでいう参照用属性情報は、過去において帳簿データを取得した企業の属性に関する情報である。この企業の属性とは、業種、業務内容、事業内容、資本金、住所、設立年、従業員数、売上推移、利益推移、その他財務情報(決算年月・月数、売上高、営業利益、経常利益、当期利益、1株当期利益、1株配当金、1株株主資本、発行済株式数、総資産、株主資本、資本金、有利子負債、繰越損益、利益剰余金、株主資本比率、含み損益、ROA、ROE、総資産経常利益率)等で構成される。この参照用属性情報は、参照用内訳情報を取得した企業の属性に関するものである。
参照用属性情報と参照用内訳情報との各組み合わせ(中間ノード)は、この出力解としての、不正可能性に対して3段階以上の連関度を通じて互いに連関しあっている。参照用属性情報と参照用内訳情報がこの連関度を介して左側に配列し、不正可能性が連関度を介して右側に配列している。連関度は、左側に配列された参照用属性情報と参照用内訳情報に対して、不正可能性と関連性が高いかの度合いを示すものである。換言すれば、この連関度は、各参照用属性情報と参照用内訳情報が、いかなる不正可能性に紐付けられる可能性が高いかを示す指標であり、参照用属性情報と参照用内訳情報から最も確からしい不正可能性を選択する上での的確性を示すものである。このため、これらの参照用属性情報と参照用内訳情報の組み合わせで、最適な不正可能性を探索していくこととなる。
図9の例では、連関度としてw13~w22が示されている。このw13~w22は表1に示すように10段階で示されており、10点に近いほど、中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが高いことを示しており、逆に1点に近いほど中間ノードとしての各組み合わせが出力と互いに関連度合いが低いことを示している。
判別装置2は、このような図9に示す3段階以上の連関度w13~w22を予め取得しておく。つまり判別装置2は、実際の探索解の判別を行う上で、参照用属性情報と参照用内訳情報、並びにその場合の不正可能性が何れが見合うものであったか、過去のデータを蓄積しておき、これらを分析、解析することで図9に示す連関度を作り上げておく。
例えば、過去にあった実際の事例における参照用属性情報において、その帳簿データの企業が小売店であり、主として衣服を販売している業態である場合において、その外注費の内訳として、外注先が例えば食品加工工場である場合、明らかに業態と外注先が整合していない場合には不正可能性が高くなる。これに対して、外注先がその衣服の生地の下請け業者や、刺繍を専門に行う業者の場合、業態と外注先が整合しているため、不正可能性は低くなる。何れの場合においても、実際にその不正可能性がいくらであったかを示す不正可能性をデータセットとして学習させ、上述した連関度という形で定義しておく。なお、このような参照用属性情報や、参照用内訳情報は、会計ソフトや各税理士事務所、会計事務所が保有している会計データ、更には税務署が保有しているデータベースから抽出するようにしてもよい。
この分析、解析は人工知能により行うようにしてもよい。かかる場合には、例えば参照用属性情報P01で、参照用内訳情報P16である場合に、その不正可能性を過去のデータから分析する。不正可能性がAの事例が多い場合には、この不正可能性Aにつながる連関度をより高く設定し、不正可能性Bの事例が多く、不正可能性Aの事例が少ない場合には、不正可能性Bにつながる連関度を高くし、不正可能性Aにつながる連関度を低く設定する。例えば中間ノード61aの例では、不正可能性AとBの出力にリンクしているが、以前の事例から不正可能性Aにつながるw13の連関度を7点に、不正可能性Bにつながるw14の連関度を2点に設定している。
また、この図9に示す連関度は、人工知能におけるニューラルネットワークのノードで構成されるものであってもよい。即ち、このニューラルネットワークのノードが出力に対する重み付け係数が、上述した連関度に対応することとなる。またニューラルネットワークに限らず、人工知能を構成するあらゆる意思決定因子で構成されるものであってもよい。その他、人工知能に関する構成は、図4における説明と同様である。
図9に示す連関度の例で、ノード61bは、参照用属性情報P01に対して、参照用内訳情報P14の組み合わせのノードであり、不正可能性Cの連関度がw15、不正可能性Eの連関度がw16となっている。ノード61cは、参照用属性情報P02に対して、参照用内訳情報P15、P17の組み合わせのノードであり、不正可能性Bの連関度がw17、不正可能性Dの連関度がw18となっている。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから不正可能性を判別する際において、上述した学習済みデータを利用して行うこととなる。かかる場合には、実際に不正可能性を判別しようとする企業の属性情報、その企業の帳簿データから外注先の内訳情報を入力又は選択する。
このようにして新たに取得した属性情報、内訳情報に基づいて、最適な不正可能性を探索する。かかる場合には、予め取得した図9(表1)に示す連関度を参照する。例えば、新たに取得した属性情報がP02と同一かこれに類似するものである場合であって、内訳情報がP17である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、不正可能性Cがw19、不正可能性Dが連関度w20で関連付けられている。かかる場合には、連関度のより高い不正可能性Cを最適解として選択する。
なお、本発明においては、各外注先とその種別との対応関係が記憶されたデータベース3を参照するようにしてもよい。このデータベース3には、あらゆる業者がいかなる種別に属するかが互いに対応させて記憶されている。ここでいう種別とは、例えば業種や、いかなる産業に属しているかを示すものであってもよく、例えば物流業や、小売業、製造業といった大まかなものから、同じ小売業でも衣服、食品、生活雑貨、ゴルフ用品等のように細分化されていてもよいし、同じ製造業の中でも、電子機器、金型メーカー、家具メーカー等の中分類から、同じ家具メーカーでもベッド、タンス、テーブル等のレベルまで細分化されていてもよい。
このようなデータベース3を参照することにより、実際に参照用内訳情報に記載されている外注先に基づいてその種別を取得し、これを参照用内訳情報に含めるようにしてもよい。
かかる場合には、外注先を抽出し、その外注先の業者に対応付けられている種別を上記データベース3から読み出し、これを参照用内訳情報に含める。
これにより、属性情報からその企業が仮に電子機器メーカーであるにもかかわらず、外注先が家具の製造の下請け業者であった場合には、明らかに不整合が生じることになり、不正可能性がより高い方に連関度の重み付けを重くなる。内訳情報に記載されている外注先の企業名のみでは、その属性情報との関係において整合性がチェックできない場合に、このデータベース3を参照することでその内訳情報に記述されている外注先の種別を判別することができる。
この内訳情報、及び参照用内訳情報と構成する上で、都度データベース3から参照した外注先の種別を取得してこれを含めるようにしてもよい。
図10は、上述した参照用属性情報と、参照用内訳情報に加えて、更に参照用外部環境情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する各為替の増減データとの3段階以上の連関度が設定されている例を示している。参照用外部環境情報とは、企業の外部における、GDP、雇用統計、鉱工業生産指数、設備投資、労働力調査、景気動向指数、消費支出、新車販売台数、消費者物価指数、日経平均株価、為替の状況等の、政治、経済、社会、技術等に関する様々なデータを含む。
かかる場合において、連関度は、図10に示すように、参照用属性情報と、参照用内訳情報と、参照用外部環境情報との組み合わせの集合が上述と同様に中間ノードのノード61a~61eとして表現されることとなる。
例えば、図10において、ノード61cは、参照用属性情報P02が連関度w3で、参照用内訳情報P15が連関度w7で、参照用外部環境情報P19が連関度w11で連関している。同様にノード61eは、参照用属性情報P03が連関度w5で、参照用内訳情報P15が連関度w8で、参照用外部環境情報P18が連関度w10で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、新たに取得した属性情報と、内訳情報と、外部環境情報とに基づいて、探索解を判別する。
この探索解を判別する上で予め取得した図10に示す連関度を参照する。例えば、取得した属性情報が参照用属性情報P02に同一又は類似で、取得した内訳情報が参照用内訳情報P15に対応し、更に取得した外部環境情報が参照用外部環境情報P19に対応する場合、その組み合わせはノード61cが関連付けられており、このノード61cは、増減データA2が連関度w17で、また増減データA4が連関度w18で関連付けられている。このような連関度の結果、w17、w18に基づいて、実際に探索解を求めていくことになる。
なお、この図10における外部環境情報の代替として、図11に示すように上述した参照用外注費情報を組み合わせてもよい。これにより、外注費の費用そのものも含めて外注先とその内訳と、企業の属性とを考慮した高精度な判別が可能となる。
また、この外注費に関しては、時系列的な変化傾向を取得し、図6、7に示すように、これを各パターンに類型化して外注費情報、参照用外注費情報を構成してもよいことは勿論である。
なお、この第2実施形態においては、参照用内訳情報、内訳情報として、相手勘定項目における外注費を例に挙げて説明をしたが、これに限定されるものではなく、上述した旅費交通費の内訳を内訳情報として構成する場合も同様である。
かかる場合には、過去において取得した企業の属性に関する参照用属性情報と、その企業の帳簿データにおける旅費交通費の内訳からなる参照用内訳情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図9に示すような連関度を形成しておく。そして、実際に不正の判別対象の企業の帳簿データにおける旅費交通費の内訳からなる内訳情報を取得し、図9における説明と同様に探索解としての不正可能性を求める。旅費交通費の内訳において移動経路や交通手段が、企業の所在地との関係において不整合が生じる場合もあり、また移動先が、企業の実際の業種との関係において明らかに不整合を示す場合もあり、これらの情報に基づいて不正可能性を高精度に検出することが可能となる。
このとき、各交通機関名とその種別との対応関係が記憶されたデータベースを参照し、上記旅費交通費の内訳としての交通機関名に基づいて、その種別を取得してこれを内訳情報に含めるようにしてもよい。また、企業の帳簿データにおける旅費交通費の内訳としての交通機関名に基づいて、その種別を取得してこれを参照用内訳情報とするようにしてもよい。例えば交通機関名としては、新幹線、JR山手線や、私鉄東急線、バス等であり、内訳としては停車駅や、停車時刻、発着時刻等である。
なお、この第2実施形態においては、参照用内訳情報、内訳情報として、相手勘定項目における外注費を例に挙げて説明をしたが、これに限定されるものではなく、上述した接待交通費の内訳を内訳情報として構成する場合も同様である。
かかる場合には、過去において取得した企業の属性に関する参照用属性情報と、その企業の帳簿データにおける接待交際費の内訳からなる参照用内訳情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、図9に示すような連関度を形成しておく。そして、実際に不正の判別対象の企業の帳簿データにおける接待交際費の内訳からなる内訳情報を取得し、図9における説明と同様に探索解としての不正可能性を求める。接待交際費の内訳において接待先が、企業の業種や種別の関係において不整合が生じる場合もあり、また接待に利用する飲食店が、企業の実際の業種との関係において明らかに不整合を示す場合もあり、これらの情報に基づいて不正可能性を高精度に検出することが可能となる。また、接待に利用する飲食店が、実際に接待を行う上で相応しくない、風俗店や、ファーストフード販売店等である場合にも、その内訳情報から検知することができる。
このとき、各接待先とその種別との対応関係が記憶されたデータベース3を参照し、接待交際費の内訳としての接待先に基づいて、その種別を取得してこれを内訳情報に含めるようにしてもよい。また、データベース3を参照し、その企業の帳簿データにおける接待交際費の内訳としての接待に利用する飲食店に基づいて、その種別を取得するようにしてもよい。これにより、データベース3から、接待先の企業の業種や種別を容易に特定することができ、また接待に利用する飲食店の種別を容易に特定することができる。
更にこの第2実施形態においては、第1実施形態において説明したニューラルネットワークの入力に当たるいかなる参照用情報とを組み合わせ、出力に当たる不正可能性を探索するようにしてもよい。
1 不正経費検出システム
2 判別装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 判別部
28 記憶部
61 ノード
2 判別装置
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 判別部
28 記憶部
61 ノード
Claims (10)
- 不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
通信費からなる通信費情報を月毎に取得する情報取得ステップと、
過去において月毎に取得した通信費からなる参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した通信費情報に応じた参照用通信費情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、
上記情報取得ステップでは、上記通信費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記通信費情報とし、
上記判別ステップでは、過去の通信費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させること
を特徴とする不正経費検出プログラム。 - 上記情報取得ステップ及び上記判別ステップでは、入力を上記通信費の時系列的な変化傾向とするとともに出力を類型化された変化傾向パターンとして機械学習より生成した判定モデルに基づいて、上記変化傾向パターンに当てはめること
を特徴とする請求項1又は2記載の不正経費検出プログラム。 - 不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
通信費からなる通信費情報と、その通信費の内訳からなる内訳情報とを月毎に取得する情報取得ステップと、
過去において月毎に取得した通信費からなる参照用通信費情報と、その通信費の内訳からなる参照用内訳情報とを有する組み合わせと、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した通信費情報に応じた参照用通信費情報と、内訳情報に応じた参照用内訳情報とに基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、
上記情報取得ステップでは、上記通信費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記通信費情報とし、
上記判別ステップでは、過去の通信費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用通信費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させること
を特徴とする不正経費検出プログラム。 - 不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
人件費からなる支払手数料情報を月毎に取得する情報取得ステップと、
過去において月毎に取得した支払手数料からなる参照用支払手数料情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した支払手数料情報に応じた参照用支払手数料情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、
上記情報取得ステップでは、上記支払手数料の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記支払手数料情報とし、
上記判別ステップでは、過去の支払手数料の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用支払手数料情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させること
を特徴とする不正経費検出プログラム。 - 上記情報取得ステップ及び上記判別ステップでは、入力を上記支払手数料の時系列的な変化傾向とするとともに出力を類型化された変化傾向パターンとして機械学習より生成した判定モデルに基づいて、上記変化傾向パターンに当てはめること
を特徴とする請求項4記載の不正経費検出プログラム。 - 不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
事務用品費からなる事務用品費情報を月毎に取得する情報取得ステップと、
過去において月毎に取得した事務用品費からなる参照用事務用品費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した事務用品費情報に応じた参照用事務用品費情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、
上記情報取得ステップでは、上記事務用品費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記事務用品費情報とし、
上記判別ステップでは、過去の事務用品費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用事務用品費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させること
を特徴とする不正経費検出プログラム。 - 上記情報取得ステップ及び上記判別ステップでは、入力を上記事務用品費の時系列的な変化傾向とするとともに出力を類型化された変化傾向パターンとして機械学習より生成した判定モデルに基づいて、上記変化傾向パターンに当てはめること
を特徴とする請求項6記載の不正経費検出プログラム。 - 不正経費を検出する不正経費検出プログラムにおいて、
福利厚生費からなる福利厚生費情報を月毎に取得する情報取得ステップと、
過去において月毎に取得した福利厚生費からなる参照用福利厚生費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用し、上記情報取得ステップにおいて取得した福利厚生費情報に応じた参照用福利厚生費情報に基づき、上記連関度のより高いものを優先させて、不正可能性を判別する判別ステップとを有し、
上記情報取得ステップでは、上記福利厚生費の時系列的な変化傾向を取得するとともに、これを予め類型化された変化傾向パターンに当てはめてこれを上記福利厚生費情報とし、
上記判別ステップでは、過去の福利厚生費の時系列的な変化傾向を予め類型化された変化傾向パターンに当てはめた上記参照用福利厚生費情報と、不正可能性との3段階以上の連関度を利用することをコンピュータに実行させること
を特徴とする不正経費検出プログラム。 - 上記情報取得ステップ及び上記判別ステップでは、入力を上記福利厚生費の時系列的な変化傾向とするとともに出力を類型化された変化傾向パターンとして機械学習より生成した判定モデルに基づいて、上記変化傾向パターンに当てはめること
を特徴とする請求項8記載の不正経費検出プログラム。 - 上記判別ステップでは、人工知能におけるニューラルネットワークのノードの各出力の重み付け係数に対応する上記連関度を利用すること
を特徴とする請求項1~9のうち何れか1項記載の不正経費検出プログラム。
Priority Applications (1)
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