JP2022052613A - アルカリ金属イオン検出センサー及び放射性セシウムイオン検出センサー - Google Patents

アルカリ金属イオン検出センサー及び放射性セシウムイオン検出センサー Download PDF

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Abstract

【課題】放射性セシウムイオンを含むアルカリ金属イオンを広い濃度範囲で検出できるアルカリ金属イオン検出センサーを提供する。【解決手段】ソース電極14、ドレイン電極15、及びソース電極14とドレイン電極15との間に配置されたチャネル層18を有し、チャネル層18は、少なくとも一部が脂質膜で被覆されていて、前記脂質膜と、アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合している、アルカリ金属イオン検出センサー。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用申請有り (1)刊行物名:ACCIS2019第8回コロイドおよび界面化学に関するアジア会議プログラム&講演要旨集(ACCIS 2019 The 8▲th▼ Asian Conference on Colloid & Interface Science Program & Abstracts)、発行日:令和1年9月24日 (2)集会名:ACCIS2019第8回コロイドおよび界面化学に関するアジア会議(ACCIS 2019 The 8th Asian Conference on Colloid & Interface Science)、開催日:令和1年9月27日 (3)刊行物名:第237回電気化学会大会講演要旨集(237th ECS Meeting Abstracts)、発行日:令和2年5月1日
本発明は、アルカリ金属イオン検出センサー及び放射性セシウムイオン検出センサーに関する。
原子力発電所の事故により大量の放射性セシウムが外部に放出され、広い範囲にわたって汚染が広がる場合がある。このような場合、放射性セシウムの濃度分布を把握し、汚染状況の観測を長期間にわたって継続していく必要がある。このため、持ち運びが簡単で簡便に放射性セシウムを計測できる放射性セシウムイオンセンサーの開発が望まれている。
放射性セシウムイオン検出センサーとして、放射性セシウムイオンを捕捉する捕捉基を有する化合物を、チャネル層あるいは電極にリガンドを介してグラフトによって結合させた抵抗型トランジスタ型または電界効果トランジスタ型のセンサーが知られている(特許文献1)。放射性セシウムイオンを捕捉する捕捉基としては、カリックスアレーン-クラウンエーテル基が知られている。リガンドとしては、シラン基、好ましくはトリアルコキシシランまたはトリハロシラン基、より好ましくはトリメトキシシランまたはトリクロロシランから選択されたグラフト基を有するものが知られている。
特開2010-217173号公報
放射性セシウムイオン検出センサーにおいては、放射性セシウムイオンを広い濃度範囲で検出できることが望ましい。このためには、放射性セシウムイオン捕捉用の化合物を、チャネル層あるいは電極に高密度でかつ強い強度で結合させることが必要である。しかしながら、従来の放射性セシウムイオン検出センサーでは、トリメトキシシランまたはトリクロロシランなどのシラン基から選択されたグラフト基を有するリガンドを介して、チャネル層あるいは電極に結合させているため、十分な結合強度を得ることが難しく、高密度で放射性セシウムイオン捕捉用の化合物をチャネル層あるいは電極に結合させることは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、放射性セシウムイオンを含むアルカリ金属イオンを広い濃度範囲で検出できるアルカリ金属イオン検出センサーを提供することを目的とする。また、本発明は、放射性セシウムイオンを広い濃度範囲で検出できる放射性セシウムイオン検出センサーを提供することもその目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するために検討を重ねた結果、電界効果トランジスタ型のセンサーのチャネル層の少なくとも一部を脂質膜で被覆し、その脂質膜とアルカリ金属イオン検出用の化合物とを、シロキサン結合を介して接続させることによって、アルカリ金属イオン検出用の化合物を高密度でかつ安定してチャネル層に結合させることができ、アルカリ金属イオンを広い濃度範囲で検出することが可能となることを見出した。さらに、本発明者は、セシウムイオン検出用の化合物を結合したセシウムイオン検出用の検出部と、ナトリウムイオンやカリウムイオンなどの非放射性アルカリ金属イオン検出用の化合物を結合した非放射性アルカリ金属イオン検出用の検出部とを設け、放射性セシウムで汚染されていない非汚染地域のセシウムイオンと非放射性アルカリ金属イオンの検出量と、放射性セシウムで汚染されている汚染地域のセシウムイオンと非放射性アルカリ金属イオンの検出量とを比較することによって、汚染地域の放射性セシウムイオン量を精度よく算出することが可能となることを見出した。
したがって、本発明は、以下の構成を有する。
[1]ソース電極、ドレイン電極、及び前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に配置されたチャネル層を有し、前記チャネル層は、少なくとも一部が脂質膜で被覆されていて、前記脂質膜と、アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合している、アルカリ金属イオン検出センサー。
[2]前記チャネル層は、ポリ(3-ヘキシルチオフェン)を含む、[1]に記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
[3] 前記脂質膜は、一方の末端に前記チャネル層に対して親和性を有する基を備え、他方の末端にシロキサン基を有する重合体と結合している、[1]または[2]に記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
[4]前記アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基は、カリックスアレーン-クラウンエーテル基である、[1]~[3]のいずれかに記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
[5]セシウムイオンの検出部と、ナトリウムイオン及びカリウムイオンの少なくとも一方を含む非放射性アルカリ金属イオンの検出部とを備え、前記セシウムイオンの検出部は、第1ソース電極、第1ドレイン電極、及び前記第1ソース電極と前記第1ドレイン電極との間に配置された第1チャネル層を有し、前記第1チャネル層は、第1脂質膜で被覆されていて、前記第1脂質膜と、セシウムイオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合し、前記非放射性アルカリ金属イオンの検出部は、第2ソース電極、第2ドレイン電極、及び前記第2ソース電極と前記第2ドレイン電極との間に配置された第2チャネル層を有し、前記第2チャネル層は、第2脂質膜で被覆されていて、前記第2脂質膜と、非放射性アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合している、放射性セシウムイオン検出センサー。
本発明によれば、放射性セシウムイオンを含むアルカリ金属イオンを広い濃度範囲で検出できるアルカリ金属イオン検出センサー、及び放射性セシウムイオン検出センサーを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るアルカリ金属イオン検出センサーの平面図である。 本発明の一実施形態に係るアルカリ金属イオン検出センサーを用いたアルカリ金属イオンの検出方法を説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーの一例の平面図である。 本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーを用いて測定されたアルカリ金属イオンの濃度の測定結果であり、(a)は非汚染地域で採取された淡水の測定結果であって、(b)は汚染地域で採取された淡水の測定結果である。 本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーの別の一例の平面図である。 実施例1で作製したアルカリ金属イオン検出センサーの電気特性を示すグラフである。 実施例1で作製したアルカリ金属イオン検出センサーで得られたセシウムイオン濃度と閾値電圧との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るアルカリ金属イオン検出センサー及び放射性セシウムイオン検出センサーについて、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[アルカリ金属イオン検出センサー]
図1は、本発明の一実施形態に係るアルカリ金属イオン検出センサーの平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係るアルカリ金属イオン検出センサーを用いたアルカリ金属イオンの検出方法を説明する断面図である。
図1、図2に示すように、アルカリ金属イオン検出センサー10は、基板11、基板11の上に形成されたソース電極14とドレイン電極15とからなる一対の電極群16、及びソース電極14とドレイン電極15との間に配置されたチャネル層18を有する。アルカリ金属イオン検出センサー10のチャネル層18の周囲は、コンテナー19で囲われている。コンテナー19は角筒状体であって、チャネル層18の周囲をコンテナー19で囲んだ状態で、コンテナー19に試験水1(アルカリ金属水溶液)が注液される。試験水1には、ゲート電極17が挿入され、これによって、電界効果トランジスタ(FET)が構成される。
本実施形態において、基板11は、二層の積層体であって、下層12はシリコン層であり、上層13はシリカ層とされている。ただし、基板11は、ソース電極14、ドレイン電極15を有する面が絶縁体であれば、構成及び材料は、特に制限はない。基板11としては、例えば、ガラス板を使用してもよい。
ソース電極14、ドレイン電極15及びゲート電極17の材料としては、金、銀、パラジウム、白金、チタン、銅、ニッケルなどの金属、およびカーボンなどの炭素材料を用いてもよい。
チャネル層18は、ソース電極14とドレイン電極15を被覆するように形成されている。チャネル層18の材料としては、p型有機半導体を用いることができる。p型有機半導体は、ポリ(3-アルキルチオフェン)であってもよく、特に、P3HT(ポリ(3-ヘキシルチオフェン))であってもよい。
チャネル層18は、脂質膜で被覆されている。この脂質膜と、アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有するアルカリ金属イオン検出用化合物とがシロキサン結合を介して結合している。
脂質膜は、親水部と疎水部の両方を有する両親媒性分子で形成される膜である。疎水部は、チャネル層18との親和性が高い基を備えていてもよい。チャネル層18との親和性が高い基は、例えばアルキル基である。親水部はポリシロキサンと結合していて、そのポリシロキサンとアルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合していてもよい。ポリシロキサンは、炭素原子数が1~10の範囲内にあるアルキル基を有するポリアルキルシロキサンであってもよい。ポリアルキルシロキサンのアルキル基は、炭素原子数が1~4の範囲内にあってもよい。脂質膜は、脂質単層膜であってもよい。脂質単層膜は、ジアセチレン基を有するモノマーが結合したポリジアセチレン膜であってもよい。
アルカリ金属イオン検出用化合物としては、クラウンエーテル、カリックスアレーン、カリックスアレーン-クラウンエーテルを用いてもよい。捕捉基は、カリックスアレーン-クラウンエーテルであることが好ましい。
クラウンエーテルは、一般式(-CH-CH-O-)で表される環状エーテル構造を有する。環状エーテル構造にアルカリ金属イオンが捕捉される。以下、本明細書では、クラウンエーテルをx-クラウン-y-エーテルと記載する場合がある。xは、環状エーテル基を構成する原子の個数を表し、yは、環状エーテル基を構成する酸素原子の個数を表す。
カリックスアレーンは、複数個のフェノールがメチレン基を介して連結した環状構造を有する。この環状構造にアルカリ金属イオンが捕捉される。以下、本明細書では、カリックスアレーン基をカリックス[n]アレーンと記載する場合がある。nは、環状構造を構成するフェノールの個数を表す。
カリックスアレーン-クラウンエーテルは、クラウンエーテルが開環し、その両末端がカリックスアレーンのヒドロキシ基と結合した環状構造を有する。この環状構造にアルカリ金属イオンが捕捉される。カリックスアレーン-クラウンエーテルの環状構造は、原料のクラウンエーテルの環状エーテル構造及びカリックスアレーンの環状構造とはサイズが異なる。このため、カリックスアレーン-クラウンエーテルは、原料のクラウンエーテル及びカリックスアレーンを選択することによって、捕捉できるアルカリ金属イオンを変えることができる。すなわち、捕捉目的のアルカリ金属イオンに合わせて原料のクラウンエーテル及びカリックスアレーンを選択する。例えば、ベンゾ-18-クラウン-6-エーテル及びカリックス[4]アレーンは、セシウムイオンの捕捉効率が低いが、両者を結合して得られるカリックス[4]アレーン-ベンゾ-18-クラウン-6-エーテルはセシウムイオンに対して高い捕捉効率を有する。カリックスアレーン-クラウンエーテルのカリックスアレーンを構成するフェノールは、2,6位で結合していてもよいし、3,5位で結合していてもよい。カリックスアレーンを構成するフェノールが3,5位で結合しているカリックスアレーン-クラウンエーテルは、ポリアルキルシロキサンと結合させる際に、立体障害が起こりにくく、ポリアルキルシロキサンと結合させやすい。また、クラウンエーテルと結合していないカリックスアレーンのフェノールは、ヒドロキシ基の水素原子が、末端に反応性基を有する炭素原子数が1~10の範囲内にあるアルキル基で置換されていてもよい。アルキル基は、炭素原子数が1~4の範囲内にあってもよい。反応性基はビニル基であってもよい。カリックスアレーン-クラウンエーテルのヒドロキシ基の水素原子を、末端に反応性基を有するアルキル基で置換することによって、ポリアルキルシロキサンと結合させる際に、立体障害が起こりにくく、ポリアルキルシロキサンと結合させやすくなる。
アルカリ金属イオン検出センサー10によるアルカリ金属イオンの検出は、例えば、次のようにして行うことができる。
先ず、試験水1とチャネル層18とを十分に接触させて、試験水1中のアルカリ金属イオンをアルカリ金属イオン検出用化合物の捕捉基に捕捉させる。次いで、ゲート電極17とドレイン電極15との間に電圧(V)を印加してドレイン電極に流れるドレイン電流(I)を測定して、V-|IDS1/2曲線を得る。得られたVGS-|IDS1/2曲線を外挿して、ドレイン電流(ID)がゼロのときの閾値電圧(Vth)を得る。得られた閾値電圧(Vth)から、予め脳濃度が既知のアルカリ金属イオン溶液を用いて作成した検量線(アルカリ金属イオン濃度-Vth曲線)を用いて試験水1のアルカリ金属イオン濃度を算出する。
次に、アルカリ金属イオン検出センサー10の製造方法について説明する。
アルカリ金属イオン検出センサー10は、例えば、電極形成工程と、チャネル層形成工程、脂質膜形成工程と、ポリシロキサン結合工程、アルカリ金属イオン検出用化合物結合工程と、を有する方法を用いて製造することができる。
電極形成工程は、基板11の上に、ソース電極14とドレイン電極15とを形成する工程である。電極を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などの真空成膜法を用いることができる。
チャネル層形成工程は、ソース電極14とドレイン電極15の間にチャネル層18を形成する工程である。チャネル層18の形成方法としては、有機半導体の溶液を塗布して、乾燥する方法を用いることができる。有機半導体溶液の塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、印刷法を用いてもよい。
脂質膜形成工程は、チャネル層18を脂質膜で被覆する工程である。脂質膜の形成方法としては、脂質膜の原料となるモノマーの溶液を塗布して、乾燥する方法を用いることができる。モノマーの塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、印刷法を用いてもよい。モノマーとしてジアセチレン基を有するモノマーを用いる場合は、モノマーのジアセチレン基を重合させることによって、脂質単層膜を形成することができる。ジアセチレン基を重合させる方法としては、加熱や紫外線照射などの方法を用いてもよい。
ポリシロキサン結合工程は、脂質膜にポリシロキサンを結合させる工程である。具体的には、脂質膜にアルコキシシラン溶液を塗布し、脂質膜の親水部とアルコキシシランとを反応させることによって、脂質膜に結合したポリシロキサンを生成させる。アルコキシシラン溶液の塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、印刷法を用いてもよい。
アルカリ金属イオン検出用化合物結合工程は、脂質膜に結合させたポリシロキサンに、さらにアルカリ金属イオン検出用化合物を結合させる工程である。具体的には、脂質膜にアルカリ金属イオン検出用化合物の溶液を塗布し、ポリシロキサンとアルカリ金属イオン検出用化合物とを反応させることによって、脂質膜とアルカリ金属イオン検出用化合物とをシロキサン結合を介して結合させる。アルカリ金属イオン検出用化合物溶液の塗布方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、印刷法を用いてもよい。
以上のような構成とされた本実施形態のアルカリ金属イオン検出センサー10によれば、チャネル層18は脂質膜で被覆されていて、脂質膜とアルカリ金属イオン検出用化合物とがシロキサン結合を介して結合しているので、アルカリ金属イオン検出用化合物を高密度でかつ安定してチャネル層18に結合させることができる。このため、本実施形態のアルカリ金属イオン検出センサー10を用いることによって、アルカリ金属イオンを広い濃度範囲で検出することが可能となる。なお、チャネル層18は、全体が脂質膜で被覆されている必要はなく、少なくとも一部が脂質膜で被覆されていればよい。ただし、チャネル層18の表面の90%以上の面積、特に95%以上100%以下の面積が脂質膜で被覆されていることが好ましい。脂質膜で被覆されているチャネル層18の面積は、0.05mm以上1hmm以下の範囲内にあることが好ましい。また、チャネル層18の親水部は、ポリシロキサンと結合しているが、これに限定されるものではなく、シロキサン基を有する重合体と結合していてもよい。
また、本実施形態のアルカリ金属イオン検出センサー10において、チャネル層18がポリ(3-ヘキシルチオフェン)を含む場合は、チャネル層18と脂質膜の疎水部との親和性が高くなる。このため、アルカリ金属イオン検出用化合物をより高密度でかつより安定してチャネル層18に結合させることができる。
また、本実施形態のアルカリ金属イオン検出センサー10において、脂質膜が、一方の末端にチャネル層18に対して親和性を有する基を備える場合は、チャネル層18と脂質膜の疎水部との親和性が高くなる。また、脂質膜が、他方の末端にポリシロキサンが結合されている場合は、アルカリ金属イオン検出用化合物と結合力が高くなる。
さらに、本実施形態のアルカリ金属イオン検出センサー10において、アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基は、カリックスアレーン-クラウンエーテル基である場合は、アルカリ金属をより選択的に捕捉することができる。よって、アルカリ金属イオンの検出感度が向上する。
[放射性セシウムイオン検出センサー]
図3は、本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーの一例の平面図である。放射性セシウムイオン検出センサーは、基板の上に配置されている電極群の個数やチャネル層の有無において、前述のアルカリ金属イオン検出センサーと異なるが、同一の機能を有するものには同一の符号を付して、その説明を省略する場合がある。
図3に示すように、放射性セシウムイオン検出センサー20は、基板11の上に、8組の電極群16a~16hが形成されている。8組の電極群16a~16hのうちの4組の電極群16a~16dは、汚染地域用センサー10sを構成し、残りの電極群16e~16hは、非汚染地用センサー10rを構成する。
汚染地域用センサー10sは、セシウムイオン検出部10a、カリウムイオン検出部10b、ナトリウムイオン検出部10c、ブランク検出部10dを有する。非汚染地用センサー10rも同様に、セシウムイオン検出部10e、カリウムイオン検出部10f、ナトリウムイオン検出部10g、ブランク検出部10hを有する。
セシウムイオン検出部10a、10eにおいて、電極群16a、16eは、それぞれ第1ソース電極14a、14eと第1ドレイン電極15a、15eとからなる一対の電極群である。第1ソース電極14a、14eと第1ドレイン電極15a、15eとの間には、それぞれ第1チャネル層18a、18eが配置されている。第1チャネル層18a、18eは、それぞれ第1脂質膜で被覆されていて、第1脂質膜と、セシウムイオンを捕捉する捕捉基を有するセシウムイオン検出用化合物とがシロキサン結合を介して結合している。なお、セシウムイオン検出用化合物は、セシウムイオンを選択的に捕捉できる化合物であればよく、セシウムイオンの捕捉に影響を与えない範囲で、セシウム以外のアルカリ金属(例えば、カリウムやナトリウム)のイオンを少量捕捉してもよい。
カリウムイオン検出部10b、10fにおいて、電極群16b、16fは、それぞれ第2ソース電極14b、14fと第2ドレイン電極15b、15fとからなる一対の電極群である。第2ソース電極14b、14fと第2ドレイン電極15b、15fとの間には、それぞれ第2チャネル層18b、18fが配置されている。第2チャネル層18b、18fは、それぞれ第2脂質膜で被覆されていて、第2脂質膜と、カリウムイオンを捕捉する捕捉基を有するカリウムイオン検出用化合物とがシロキサン結合を介して結合している。なお、カリウムイオン検出用化合物は、カリウムイオンを選択的に捕捉できる化合物であればよく、カリウムイオンの捕捉に影響を与えない範囲で、カリウム以外のアルカリ金属(例えば、セシウムやナトリウム)のイオンを少量捕捉してもよい。
ナトリウムイオン検出部10c、10gにおいて、電極群16c、16gは、それぞれ第3ソース電極14c、14gと第3ドレイン電極15c、15gとからなる一対の電極群である。第3ソース電極14c、14gと第3ドレイン電極15c、15gとの間には、それぞれ第3チャネル層18c、18gが配置されている。第3チャネル層18c、18gは、それぞれ第3脂質膜で被覆されていて、第3脂質膜と、ナトリウムイオンを捕捉する捕捉基を有するナトリウムイオン検出用化合物とがシロキサン結合を介して結合している。なお、ナトリウムイオン検出用化合物は、ナトリウムイオンを選択的に捕捉できる化合物であればよく、ナトリウムイオンの捕捉に影響を与えない範囲で、ナトリウム以外のアルカリ金属(例えば、セシウムやカリウム)のイオンを少量捕捉してもよい。
ブランク検出部10d、10hにおいて、電極群16d、16hは、それぞれ第4ソース電極14d、14hと第4ドレイン電極15d、15hとからなる一対の電極群である。ブランク検出部10d、10hは、試験水の電導度などの水質による電気的な変動を検出する。
第1ソース電極14a、14e、第2ソース電極14b、14f、第3ソース電極14c、14g及び第4ソース電極14d、14hの材料は、それぞれ同一であってもよいし、異なってもいてもよい。また、第1ドレイン電極15a、15e、第2ドレイン電極15b、15f、第3ドレイン電極15c、15g及び第4ドレイン電極15d、15hの材料は、それぞれ同一であってもよいし、異なってもいてもよい。さらに、第1チャネル層18a、18e、第2チャネル層18b、18f及び第3チャネル層18c、18gの材料は、それぞれ同一であってもよいし、異なってもいてもよい。第1脂質膜、第2脂質膜、第3脂質膜は、それぞれ同一であってもよいし、異なってもいてもよい。これらの材料の例は、前述のアルカリ金属イオン検出センサーの場合と同じである。
汚染地域用センサー10sは、放射性セシウムで汚染されている汚染地域で採取された淡水や海水を試験水として、試験水中のセシウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、ブランクを測定する。非汚染地用センサー10rは、放射性セシウムで汚染されている地域の付近で、放射性セシウムで汚染されていない非汚染地域で採取された淡水や海水を試験水として、試験水中のセシウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、ブランクを測定する。
図4は、本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーを用いて測定されたアルカリ金属イオンの濃度の測定結果であり、(a)は非汚染地域で採取された淡水の測定結果であって、(b)は汚染地域で採取された淡水の測定結果である。
図4(a)及び図4(b)のグラフにおいて、縦軸は、ナトリウムイオンの検出量を100とした相対イオン濃度である。
図4(a)のグラフから非汚染地域で採取された淡水においてもセシウム(Cs)イオンが検出されているがわかる。この非汚染地域で検出されたセシウムイオンは、非放射性セシウムイオンである。また、図4(a)のグラフと図4(b)のグラフとを比較すると、ナトリウム(Na)イオンとカリウム(K)イオンの検出量は、非汚染地域と汚染地域で同じであることがわかる。この結果から、汚染地域で採取された淡水にも非汚染地域で採取された淡水と同程度の非放射性セシウムイオンが存在していると考えられる。よって、非汚染地域のセシウムイオン及び非放射性アルカリ金属イオン(ナトリウムイオンとカリウムイオン)の検出量と、汚染地域の非放射性アルカリ金属イオンの検出量の比率から、汚染地域の非放射性セシウムイオンの予測量を求めることができる。そして、汚染地域のセシウムイオン検出量から非放射性セシウムイオンの予測量を除することにより、汚染地域の放射性セシウムイオン量を精度よく得ることができる。
以上のような構成とされた本実施形態の放射性セシウムイオン検出センサー20によれば、セシウムイオンと非放射性アルカリ金属イオン(カリウムイオン、ナトリウムイオン)とを検出することができる。そして、非汚染地域のセシウムイオン及び非放射性アルカリ金属イオンの検出量と、汚染地域の非放射性アルカリ金属イオンの検出量の比率から、汚染地域の非放射性セシウムイオンの予測量を求めることによって、汚染地域の放射性セシウムイオン量を精度よく得ることができる。また、セシウムイオン検出部10a、10e、カリウムイオン検出部10b、10f、ナトリウムイオン検出部10c、10gは、それぞれ上述のアルカリ金属イオン検出センサー10と同じ構成とされているので、セシウムイオン、カリウムイオン及びナトリウムイオンの各イオンを広い濃度範囲で検出することが可能となる。なお、放射性セシウムイオン検出センサー20は、非放射性アルカリ金属イオンの検出部として、カリウムイオン検出部10b、10fとナトリウムイオン検出部10c、10gを備えているが、これに限定されるものではない。例えば、カリウムイオン検出部10b、10f及びナトリウムイオン検出部10c、10gの一方のみを備えるようにしてもよい。また、電導度などの水質による電気的な変動が小さい場合は、ブランク検出部10d、10hを備えなくてもよい。また、放射性セシウムイオン検出センサー20では、汚染地域用センサー10sと非汚染地用センサー10rとを備えているが、汚染地域用センサー10sと非汚染地用センサー10rとをそれぞれ分けてもよい。また、放射性セシウムイオン検出センサー20は、セシウムイオン検出部10a、10e、カリウムイオン検出部10b、10f、ナトリウムイオン検出部10c、10g、ブランク検出部10d、10hのそれぞれが一つのセンサー部で構成されていたが、複数のセンサー部で構成してもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係る放射性セシウムイオン検出センサーの別の一例の平面図である。
図5に示す放射性セシウムイオン検出センサー30は、基板11に、セシウムイオン検出部10a、カリウムイオン検出部10b、ナトリウムイオン検出部10c、ブランク検出部10dが備えられている。セシウムイオン検出部10a、カリウムイオン検出部10b、ナトリウムイオン検出部10c、ブランク検出部10dは、それぞれ4つのセンサー部を有する。すなわち、セシウムイオン検出部10aは、セシウムイオン検出センサー部10a~10aを有する。カリウムイオン検出部10bは、カリウムイオン検出センサー部10b~10bを有する。ナトリウムイオン検出部10c、は、ナトリウムイオン検出センサー部10c~10cを有する。ブランク検出部10dは、ブランク検出センサー部10d~10dを有する。
放射性セシウムイオン検出センサー30は、セシウムイオン検出部10a、カリウムイオン検出部10b、ナトリウムイオン検出部10c、ブランク検出部10dは、それぞれ4つのセンサーを有する。このため、セシウムイオン、カリウムイオン及びナトリウムイオンの各イオンをより広い濃度範囲で検出することが可能となる。
[実施例1]
ガラス基板を用意した。このガラス基板の表面に、ソース電極とドレイン電極とからなる一対の電極群を1組真空成膜法により形成した。ソース電極とドレイン電極の間隔は、0.1mmとした。ソース電極とドレイン電極の上面及びソース電極とドレイン電極の間に有機半導体(P3HT)の溶液をスピンコート法により塗布し、乾燥してチャネル層(幅:1mm、面積:0.1mm)を形成した。得られたチャネル層の上に、純水に1,2-ビス(10,12-トリコサジイノイル)-sn-グリセロ-3-グリセロール(DCOH)とアゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩(AAPD)を溶解させた溶液(液温:10℃)を塗布し、32℃で10分間加熱した後、42℃で45分間加熱して、DCOHを重合させて、脂質膜を形成した(下記の反応式(I)を参照)。
Figure 2022052613000002
得られた脂質膜の上に、1,4-ジオキサンにメチルトリメトキシシラン(MTS)を溶解させた溶液(液温:室温)を塗布し、15分間静置して、脂質膜にポリメチルシロキサンを結合させた(下記の反応式(II)を参照)。
Figure 2022052613000003
次いで、脂質膜の上に、無水1,4-ジオキサンに、下記の式(1)で表されるカリックス[4]アレーン-ベンゾ-18-クラウン-6-エーテルを溶解させた溶液(液温:室温)を塗布し、10分間静置して、ポリメチルシロキサンとジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-18-クラウン-6-エーテルとを結合させて、セシウムイオン検出センサーを作製した。
Figure 2022052613000004
得られたセシウムイオンセンサーのチャネル層の周囲に、ポリジメチルシロキサン(PDMS)製の角筒状コンテナーを配置した。次いで、角筒状コンテナーの中に純水を注液し、注液した純水中にゲート電極を挿入した。ゲート電圧を、-0.5V~+0.4Vまで走査して、電気特性を評価した。その結果を、図6に示す。図6のグラフにVGS-|IDS1/2曲線を外挿して、閾値電圧(Vth)を算出した。
セシウムイオン濃度が10-19モル/L、10-17モル/L、10-15モル/L、10-13モル/L、10-11モル/L、10-9モル/L、10-7モル/L又は10-5モル/Lのセシウムイオン水溶液を調製した。セシウムイオン水溶液は、ナトリウムイオン濃度を0.1モル/L、カリウムイオン濃度を0.003モル/L、塩素イオン濃度を0.1モル/Lとした。
純水の代わりに、上記のセシウムイオン水溶液を注液し、閾値電圧の変化量(ΔVth)を測定した。その結果を、図7に示す。図7において、横軸は、セシウムイオン水溶液のセシウムイオン濃度のログ値であり、縦軸は、閾値電圧の変化量である。図7のグラフから、セシウムイオン濃度が10-7~10-17モル/Lの範囲内において、セシウムイオン濃度と閾値電圧の変化量とが直線関係となることが確認された。セシウムイオン濃度で10-17モル/Lは、10-9ppbに相当する。この結果から、実施例1で得られたセシウムイオン検出センサーを用いることによってセシウムイオンを広範囲の濃度で検出できることが確認された。
[実施例2]
ガラス基板の表面に、ソース電極とドレイン電極とからなる一対の電極群を8組形成した。8組の電極群を、汚染地域用の4組の電極群と非汚染地域用の4組の電極群とに分けた。汚染地域用及び非汚染地域用のそれぞれの3組の電極群について、ソース電極とドレイン電極の上面及びソース電極とドレイン電極の間のそれぞれに有機半導体(P3HT)を成膜してチャネル層を形成した。次いで、3組の電極群に形成したチャネル層のそれぞれに脂質膜を形成し、得られた脂質膜にポリメチルシロキサンを結合させた。この3つのチャネル層のうちの1つのチャネル層について、ポリメチルシロキサンとジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-18-クラウン-6-エーテルとを結合させた。残りの2つのチャネル層のうちの一方のチャネル層に、ポリメチルシロキサンとジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-15-クラウン-5-エーテルを結合させた。さらに、残りの一つのチャネル層に、ポリメチルシロキサンとジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-12-クラウン-4-エーテルを結合させた。こうして、放射性セシウムイオン検出センサーを作製した。この放射性セシウムイオン検出センサーにおいて、ジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-18-クラウン-6-エーテルを結合されたチャネル層を備える電極群は、セシウムイオン検出部となる。ジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-15-クラウン-5-エーテルを結合させたチャネル層を備える電極群は、カリウムイオン検出部となる。ジヒドロキシカリックス[4]アレーン-ベンゾ-12-クラウン-4-エーテルを結合させたチャネル層を備える電極群はナトリウムイオン検出部となる。チャネル層を形成していない電極群は、ブランク検出部となる。この放射性セシウムイオン検出センサーを使用することによって、放射性セシウムイオンを検出することができる。
1 試験水
10 アルカリ金属イオン検出センサー
10a セシウムイオン検出部
10a、10a、10a、10a セシウムイオン検出センサー部
10b カリウムイオン検出部
10b、10b、10b、10b、 カリウムイオン検出センサー部
10c ナトリウムイオン検出部
10c、10c、10c、10c ナトリウムイオン検出センサー部
10d ブランク検出部
10d、10d、10d、10d ブランク検出センサー部
10e セシウムイオン検出部
10f カリウムイオン検出部
10g ナトリウムイオン検出部
10h ブランク検出部
10r 非汚染地用センサー
10s 汚染地域用センサー
11 基板
12 下層
13 上層
14 ソース電極
14a、14e 第1ソース電極
14b、14f 第2ソース電極
14c、14g 第3ソース電極
14d、14h 第4ソース電極
15 ドレイン電極
15a、15e 第1ドレイン電極
15b、15f 第2ドレイン電極
15c、15g 第3ドレイン電極
15d、15h 第4ドレイン電極
16、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g、16h 電極群
17 ゲート電極
18 チャネル層
18a、18e 第1チャネル層
18b、18f 第2チャネル層
18c、18g 第3チャネル層
19 コンテナー
20、30 放射性セシウムイオン検出センサー

Claims (5)

  1. ソース電極、ドレイン電極、及び前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に配置されたチャネル層を有し、
    前記チャネル層は、少なくとも一部が脂質膜で被覆されていて、
    前記脂質膜と、アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合している、アルカリ金属イオン検出センサー。
  2. 前記チャネル層は、ポリ(3-ヘキシルチオフェン)を含む、請求項1に記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
  3. 前記脂質膜は、一方の末端に前記チャネル層に対して親和性を有する基を備え、他方の末端にシロキサン基を有する重合体と結合している、請求項1または2に記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
  4. 前記アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基は、カリックスアレーン-クラウンエーテル基である、請求項1~3のいずれか一項に記載のアルカリ金属イオン検出センサー。
  5. セシウムイオンの検出部と、ナトリウムイオン及びカリウムイオンの少なくとも一方を含む非放射性アルカリ金属イオンの検出部とを備え、
    前記セシウムイオンの検出部は、第1ソース電極、第1ドレイン電極、及び前記第1ソース電極と前記第1ドレイン電極との間に配置された第1チャネル層を有し、前記第1チャネル層は、第1脂質膜で被覆されていて、前記第1脂質膜と、セシウムイオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合し、
    前記非放射性アルカリ金属イオンの検出部は、第2ソース電極、第2ドレイン電極、及び前記第2ソース電極と前記第2ドレイン電極との間に配置された第2チャネル層を有し、前記第2チャネル層は、第2脂質膜で被覆されていて、前記第2脂質膜と、非放射性アルカリ金属イオンを捕捉する捕捉基を有する化合物とがシロキサン結合を介して結合している、放射性セシウムイオン検出センサー。
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