JP2022052365A - 電気設備の過熱検出装置、及び、電気設備の過熱検出方法 - Google Patents

電気設備の過熱検出装置、及び、電気設備の過熱検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】局所的な過熱を十分に捉えられなくても、過熱発生を正確に判断できる。【解決手段】電気設備の過熱検出装置1は、監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサ3と、赤外線アレイセンサ3が検知した各区分の温度から温度上昇値を算出する温度上昇値算出部22と、閾値を決定するための所定期間中に繰り返し取得した温度上昇値の最大値に基づいて閾値を算出する閾値算出部24と、監視期間中に温度上昇値と閾値とを比較して電気設備の過熱を検知する過熱検知部23を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電気設備の過熱検出装置、及び、電気設備の過熱検出方法に関する。
電気設備の経年劣化を判定するための過熱検出装置(温度監視装置)が特許文献1に開示されている。本従来技術の過熱検出装置は、監視対象領域をマトリクス状に区分し、赤外線強度から各区分の温度を検出する赤外線アレイセンサ(赤外線受光装置)を備えている。本従来技術の過熱検出装置は、これによって監視対象領域の各区分の温度を取得し、電気設備の監視対象領域における過熱の発生を検出する。
実用新案登録第3210706号公報(平成29年6月1日発行)
しかしながら、特許文献1の過熱検出装置では、各区分に対応する、赤外線アレイセンサの検出部のそれぞれの画素が受光する赤外線強度に応じて、各区分の温度が検出される。電気設備の過熱している部分が区分内の局所的な領域であると、各区分内における平均的な温度が各区分の温度として取得されるために、過熱に対する検出感度が鈍くなる、あるいは過熱と判断するための閾値の設定が困難となるという問題があった。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる電気設備の過熱検出装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電気設備の過熱検出装置は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて前記閾値を算出する閾値算出部と、前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備えることを特徴とする。
本発明の別の一態様に係る電気設備の過熱検出装置は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出する閾値算出部と、前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る電気設備の過熱検出方法は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて閾値を算出するステップと、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の別の一態様に係る電気設備の過熱検出方法は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出するステップと、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の各態様に係る過熱検出装置は、コンピュータを用いて実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記過熱検出装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記過熱検出装置をコンピュータを用いて実現させる過熱検出装置の過熱検出制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の上記いずれかの態様の電気設備の過熱検出装置または電気設備の過熱検出方法によれば、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる。
本発明の実施形態1に係る過熱検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置が電気設備の監視を行う時の、赤外線アレイセンサと監視対象領域を示す図である。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置の監視対象領域の区分を説明するための図である。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。閾値算出処理を示す。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。サブルーチンである温度上昇値算出処理を示す。 本発明の実施形態1に係る過熱検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。過熱検出処理を示す。 本発明の実施形態2に係る過熱検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。閾値算出処理を示す。 本発明の実施形態2に係る過熱検出装置の動作を説明するためのフローチャートである。過熱検出処理を示す。
〔実施形態1〕
以下に図1~7を用いて本発明の一実施形態が、詳細に説明される。実施形態1に係る過熱検出装置1は、電気設備12等について設定される監視対象領域11の監視を行う装置である。過熱検出装置1は、監視対象領域11内の少なくとも一部の領域において過熱が生じていれば、それを検出して報知する。
<過熱検出装置の構成>
図1は実施形態1に係る過熱検出装置1の概略構成を示すブロック図である。過熱検出装置1は、演算部2と、赤外線アレイセンサ3と、通信部4とを備える。赤外線アレイセンサ3は、監視対象領域11をマトリクス状に区分し、各区分Gnの温度Tnを検出する装置である。ここで各区分Gnの符号nは区分のインデックスを示す。
赤外線アレイセンサ3は、各区分Gnから放射される遠赤外線(熱線)をそれぞれ受光する複数の画素が設けられた、検出部を有する。赤外線アレイセンサ3は、各画素が受光した赤外線量から、各区分Gnの温度Tnを算出して出力する。以下では、赤外線アレイセンサ3の具体例として、監視対象領域を8×8のマトリクス状に区分して温度検出できる64画素の赤外線アレイセンサを用いた場合が例示されて説明される。
図1に示されるように、演算部2には、読出部21、温度上昇値算出部22、過熱検知部23、閾値算出部24、及び制御部25の各機能ブロックが設けられている。読出部21は、赤外線アレイセンサ3にアクセスし、赤外線アレイセンサ3が検出した各区分Gnの温度Tnを読み出す機能ブロックである。
温度上昇値算出部22は、読出部21が読み出した各区分Gnの温度Tnから、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを算出する機能ブロックである。過熱検知部23は、他の機能ブロックと共同して過熱検知処理を実行する機能ブロックである。閾値算出部24は、他の機能ブロックと共同して閾値算出処理を実行する機能ブロックである。制御部25は、これらの各機能ブロックを統括して制御する機能ブロックである。これら各機能ブロックの機能については、後述の過熱検出装置1の動作の説明において、更に詳細に説明される。
通信部4は、外部機器90との間の通信を行う通信インターフェースである。ここで外部機器90は通常、監視対象の電気設備12の設置現場からは隔離されて設置される。通信部4は、LAN(Local Area Network)、インターネット等のネットワークを介して外部機器90との通信を行うものであってもよい。外部機器90またはネットワークへの接続は、有線方式であってもよいし、無線方式であってもよい。
<過熱検出装置のハードウェア構成>
図2は、実施形態1に係る過熱検出装置1のハードウェア構成を示す。図2においては特に、図1に示される各機能ブロックで構成される演算部2を実現するためのハードウェア構成が展開されて示されている。
図2に示されるように、演算部2には、CPU5(Central Processing Unit)と不揮発性メモリ6と、メモリ8とが設けられている。不揮発性メモリ6には、CPU5が読み取って実行することで、演算部2の各機能を実現するソフトウェアである制御プログラム7が格納されている。
メモリ8には、演算部2が取得した各種情報、CPU5が制御プログラム7を実行するに当たって必要となる展開された制御プログラム7の少なくとも一部が、一時的または長期的に保存され得る。またあるいは、メモリ8には、CPU5が制御プログラム7を実行するに当たって必要となるその他のデータ、CPU5が制御プログラム7を実行することにより算出された各種情報が、一時的または長期的に保存され得る。
<監視対象領域>
図3は、赤外線アレイセンサ3を用いて過熱検出装置1が電気設備12の監視対象領域11を監視する様子を示す図である。図示されるように、実施形態1では、電気設備12がブスバー13を備えており、監視対象領域11は、ブスバー13の締結部14を含む領域に設定されている具体例が示される。すなわち、以下では、ブスバー13の締結部14がゆるみ、締結部14の抵抗が上昇していないか、あるいは、異常電流によって異常な過熱を発生させていることがないかを監視する例が示される。
図4は、赤外線アレイセンサ3の検出部の各画素に対応する、監視対象領域11の区分15を示す。上述の通り監視対象領域11は8×8のマトリクス状に区分されている。ここで各区分15を記号Gn(n:1~64)で表すこととする。赤外線アレイセンサ3は、監視対象領域11の各区分Gnのそれぞれの温度Tnを出力する。
区分15のうちのいくつかは、監視対象としているブスバー13から外れている。図4においては、区分G1~G8、区分G57~G64が、ブスバー13から外れている区分である。赤外線アレイセンサ3は、これらの区分15については、電気設備12の隔壁、盤面、あるいは筐体等の温度を検出することとなる。
<過熱検出装置の動作>
過熱検出装置1は、通信部4を通じて受信する外部機器90からの指示に基づいて、閾値算出処理(閾値Kを算出するステップ)または過熱監視処理(電気設備の過熱を検知するステップ)を実行する。
過熱監視処理は、過熱検出装置1が、電気設備12での過熱の発生の監視を行う動作である。閾値算出処理は、過熱検出装置1が過熱監視処理を行うに当たり、過熱の判定基準として用いる閾値Kを算出する動作である。なお過熱検出装置1は、閾値算出処理が実行された後には、引き続き自動的に過熱監視処理が実行されるように構成されていてもよい。以下では、それぞれの処理が詳細に説明される。
<閾値算出処理>
図5は、実施形態1に係る過熱検出装置1が実行する閾値算出処理を示すフローチャートである。演算部2の制御部25は、通信部4を通じて、外部機器90から閾値算出処理を実行する旨の指示を受信すると、演算部2の各部を制御して、過熱検出装置1に閾値算出処理を開始させる。
ステップS101:閾値算出処理が開始されると、閾値算出部24が、始めに開始時刻を取得する。
ステップS102:続いて、過熱検出装置1は、温度上昇値算出処理を実行する。温度上昇値算出処理は、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを算出する処理(サブルーチン)であり、その内容については後述する。ステップS102の繰り返し回数のインデックスをiで示す。
ステップS103:続いて、閾値算出部24は、開始時刻から所定期間、例えば2週間が経過したか否かを判断する。ここで所定期間とは、過熱検出装置1が閾値Kを定めるために電気設備12の観察を行う、予め定められた期間である。2週間を経過したと判断される場合(S103でYES)、フローは、ステップS105に進む。それ以外の場合(S103でNO)、フローはステップS104に進む。
なお、所定期間の2週間は例示であり、これのみに限定されるものではない。しかし、電気設備12の電力負荷は曜日ごとに類似のパターンとなる傾向があるので、閾値Kを決定するための期間は1週間以上とすることが好ましい。
ステップS104:閾値算出部24は、直近の温度上昇値算出処理から所定時間、例えば1時間が経過したか否かを判断する。ここで所定時間とは、閾値算出処理において過熱検出装置1が温度上昇値ΔTnを算出する繰り返し周期である。なお、所定時間の1時間は例示であり、これのみに限定されるものではない。
1時間経過したと判断される場合(S104でYES)、フローは、ステップS102に戻る。過熱検出装置1が再度、温度上昇値算出処理を実行するためである。それ以外の場合(S104でNO)、フローはステップS103に戻る。所定時間経過するまで過熱検出装置1が待機するためである。
ステップS105:開始時刻から所定期間経過すると、フローはステップS105に至る。閾値算出部24は、各区分Gn(n:1~64)の繰り返し取得した温度上昇値ΔTn(i)の中から、最大値を最大温度上昇値ΔTmaxとして算出する。
ステップS106:続いて、閾値算出部24は閾値Kを、関係式K=A×ΔTmax+Bから算出する。ここで、尤度係数Aは、1以上の係数であり、1から2程度が特に好ましい。また定数Bは赤外線アレイセンサ3における温度の測定誤差を見込んだ0以上の定数である。定数Bは0から5℃程度が特に好ましい。次に閾値算出処理のフローは終了する。
<温度上昇値算出処理(サブルーチン)>
図6は、温度上昇値算出処理(温度上昇値算出サブステップ)のサブルーチンを示すフローチャートである。以下に、図6のフローチャートに沿って、温度上昇値算出処理を説明する。
ステップST1:読出部21が、赤外線アレイセンサ3が検出した各区分Gnの温度Tn(n:1~64)を取得する。
ステップST2:続いて、温度上昇値算出部22が、読出部21が取得した各区分Gnの温度Tnのうち、下位の温度5個を抽出する。すると通常は、図4において、ブスバー13から外れており、電気設備12の隔壁、盤面、筐体等に当たる区分G1~G8、G57~G64の中から、これらの温度が抽出されることとなる。
ステップST3:続いて、温度上昇値算出部22が、抽出された下位5個の温度の平均値を算出し、基準温度Taとする。なお、上記抽出数は例示であり、5個に限定されるものではない。抽出数は、監視対象領域11の区分15の数、すなわち赤外線アレイセンサ3の画素数の5%~20%の範囲内であることが好ましい。
ステップST4:続いて、温度上昇値算出部22が、各区分Gnにおいて、温度Tnから基準温度Taを減算した値を、温度上昇値ΔTn(n:1~64)として算出する。すなわち、関係式ΔTn=Tn-Taより、温度上昇値ΔTnを算出する。すると、雰囲気温度に近い温度であると考えられる、電気設備12の隔壁、盤面、筐体等の通常発熱しない箇所を基準とした、各区分Gnの温度上昇値が算出されることとなる。次に温度上昇値算出処理のフロー(サブルーチン)は終了する。
<過熱監視処理>
図7は、実施形態1に係る過熱検出装置1が実行する過熱監視処理を示すフローチャートである。演算部2の制御部25は、通信部4を通じて、外部機器90から過熱監視処理を実行する旨の指示を受信すると、演算部2の各部を制御して、過熱検出装置1に過熱監視処理を開始させる。
ステップS201:過熱監視処理が開始されると、過熱検知部23が、閾値Kが未だ算出されておらず、未設定であるか否かを判断する。閾値Kが未設定と判断される場合(S201でYES)、フローはステップS202に進む。それ以外の場合(S201でNO)、フローはステップS203に進む。
ステップS202:過熱検知部23は、通信部4を通じて、外部機器90に閾値Kが未設定である旨報知する。閾値Kが未設定であると、過熱監視処理が実行できないためである。次に過熱監視処理のフローは終了する。
ステップS203:過熱検出装置1は、温度上昇値算出処理を実行する。温度上昇値算出処理は、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを算出する、図6を用いて説明された上述の処理(サブルーチン)である。
ステップS204:続いて、過熱検知部23は各区分Gnの温度上昇値ΔTn(n:1~64)を、閾値Kと比較する。各区分Gnの温度上昇値ΔTnの中に、閾値K以上のものがあった場合、すなわちΔTn≧Kを満たすものがあった場合(S204でYES)、フローはステップS205に進む。それ以外の場合(S204でNO)、フローはステップS206に進む。
ステップS205:過熱検知部23は、過熱が発生していると判断する。閾値K以上の温度上昇が認められたからである。次にフローはステップS207に進む。
ステップS206:過熱検知部23は、過熱が発生していないと判断する。閾値K以上の温度上昇は認められなかったからである。次にフローはステップS207に進む。
ステップS207:過熱検知部23は、通信部4を通じて判断結果を外部機器90に報知する。
ステップS208:続いて、過熱検知部23は、外部機器90からの過熱監視処理を停止する旨の指示を、通信部4を通じて受信していないか否かを判断する。受信していると判断される場合(S208でYES)、次に過熱監視処理のフローは終了する。それ以外の場合(S208でNO)、フローはステップS209に進む。
ステップS209:過熱検知部23は、直近の温度上昇値算出処理から、所定時間経過したか否かを判断する。ここで所定時間とは、過熱監視処理において、過熱の検出を試みる監視の間隔である。所定時間は、例えば5分であり得る。
所定時間経過したと判断される場合(S209でYES)、フローはステップS203に戻る。再度、温度上昇値算出処理以下の処理を繰り返すためである。それ以外の場合(S209でNO)、フローはステップS208に戻る。所定時間経過するまで過熱検出装置1が待機するためである。
<事例>
閾値算出処理の所定期間、すなわち学習期間を2週間とし、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを観察したところ、その最大値である最大温度上昇値ΔTmaxは5℃であった。尤度係数Aを2、定数Bを0として、閾値Kを10℃に設定した。
この場合、監視時において温度上昇値ΔTnが異常と判断される閾値Kと等しい時に、ブスバー13に通常稼動状態での最大温度上昇値ΔTmaxの場合の2倍の発熱量があることに対応する。発熱量は抵抗値に比例するため、温度上昇が締結部14の緩みなどによる接触抵抗の上昇によるものである場合、接触抵抗が概略2倍程度となると、過熱と判断される。また、発熱量は電流の2乗に比例するため、温度上昇が異常電流によるものである場合、ブスバー13に通常稼動状態の1.4倍以上の電流が流れると、過熱と判断されることとなる。
<作用・効果>
実施形態1の過熱検出装置によれば、監視対象領域11の各区分Gnにおける温度上昇値ΔTnが算出される。その基準となる基準温度Taは、赤外線アレイセンサ3が検出した温度Tnのうちの下位のデータから算出されるため、監視対象領域11周囲の雰囲気温度に近い温度である。
よって、雰囲気温度の変動があった場合でも、電気設備12の過熱を正確に捉えることができる。また、雰囲気温度の変動を検知するために、赤外線アレイセンサ3とは別途の検出手段を用いる必要が無い。
赤外線アレイセンサでは、監視対象領域の各区分における平均的な温度が検出されることとなる。そのため、電気設備の過熱している部分が区分内における局所的な領域であると、各区分内の平均的な温度が各区分の温度として取得されるために、このような局所的な過熱に対する検出感度が鈍くなってしまう。あるいは過熱と判断するための閾値の設定が困難となる。
従来技術において、局所的な過熱を検出するために、1台の赤外線アレイセンサが受け持つ監視対象領域を狭くすると、電気設備の所要の領域を監視するための赤外線アレイセンサがより多く必要となる。あるいは、局所的な過熱を検出するために、監視対象領域の区分数が多い赤外線受光装置を用いることにすると、赤外線アレイセンサが高価となる。また、従来技術において、電気設備の所要の領域を監視するためのトータルの区分の数を増やすことは、そのデータ処理のための演算能力をより多く要しコスト増大がもたらされる。
しかし、実施形態1の過熱検出装置1によれば、閾値Kを決定するための所定期間中に、電気設備12の監視対象領域11の各区分Gnの温度上昇値ΔTnを繰り返し取得し、その最大の温度上昇値ΔTmaxに基づいて閾値Kを算出する。
このように、監視対象の電気設備12の通常運用時の温度上昇値ΔTnを基に定められた閾値Kとの比較によって、異常な温度上昇値が検出された場合に過熱と判断するため、局所的な過熱であっても適切に検出できる。よって、監視対象領域11の区分数をいたずらに増加させる必要が無く、低コストで適正に過熱の検出ができる。
また、閾値Kは、複数の区分15に対して1つの値だけ設定されているため、演算能力の低い低コストのCPU5を用いて過熱検出装置1を構成することが可能である。なお、総合的なコストの観点から、赤外線アレイセンサ3の画素数は100以下であることが望ましい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態1に係る過熱検出装置1では、閾値Kは、監視対象領域11の各区分Gn共通に、1つの値が定められた。実施形態2に係る過熱検出装置1では、閾値Kn(n=1~64)が、各区分Gn毎に定められる。実施形態2に係る過熱検出装置1は、閾値算出処理と、過熱監視処理の動作が実施形態1に係る過熱検出装置1と異なる他は、同様である。以下では、実施形態2における閾値算出処理と過熱監視処理が説明される。
<閾値算出処理>
図8は、実施形態2に係る過熱検出装置1が実行する閾値算出処理を示すフローチャートである。演算部2の制御部25は、通信部4を通じて、外部機器90から閾値算出処理を実行する旨の指示を受信すると、演算部2の各部を制御して、過熱検出装置1に閾値算出処理を開始させる。
ステップS301:閾値算出処理が開始されると、閾値算出部24が、始めに開始時刻を取得する。
ステップS302:続いて、過熱検出装置1は、温度上昇値算出処理を実行する。温度上昇値算出処理は、図6を用いて説明された、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを算出する処理(サブルーチン)である。ステップS302の繰り返し回数のインデックスをiで示す。
ステップS303:続いて、閾値算出部24は、開始時刻から所定期間、例えば2週間が経過したか否かを判断する。ここで所定期間とは、過熱検出装置1が閾値Knを定めるために電気設備12の観察を行う、予め定められた期間である。2週間を経過したと判断される場合(S303でYES)、フローは、ステップS305に進む。それ以外の場合(S303でNO)、フローはステップS304に進む。
なお、所定期間の2週間は例示であり、これのみに限定されるものではない。しかし、電気設備12の電力負荷は曜日ごとに類似のパターンとなる傾向があるので、閾値Knを決定するための期間は1週間以上とすることが好ましい。
ステップS304:閾値算出部24は、直近の温度上昇値算出処理から所定時間、例えば1時間が経過したか否かを判断する。ここで所定時間とは、閾値算出処理において過熱検出装置1が温度上昇値ΔTnを算出する繰り返し周期である。なお、所定時間の1時間は例示であり、これのみに限定されるものではない。
1時間経過したと判断される場合(S304でYES)、フローは、ステップS302に戻る。過熱検出装置1が再度、温度上昇値算出処理を実行するためである。それ以外の場合(S304でNO)、フローはステップS303に戻る。所定時間経過するまで過熱検出装置1が待機するためである。
ステップS305:開始時刻から所定期間経過すると、フローはステップS305に至る。閾値算出部24は、各区分Gnについて、繰り返し取得した温度上昇値ΔTn(i)の中から最大値を、それぞれの区分Gnにおける最大温度上昇値ΔTmaxn(n:1~64)として算出する。
ステップS306:続いて、閾値算出部24は各区分Gnについて、閾値Kn(n:1~64)を、関係式Kn=A×ΔTmaxn+Bから算出する。ここで、尤度係数Aは、1以上の係数であり、1から2程度が特に好ましい。また定数Bは赤外線アレイセンサ3における温度の測定誤差を見込んだ0以上の定数である。定数Bは0から5℃程度が特に好ましい。次に閾値算出処理のフローは終了する。
<過熱監視処理>
図9は、実施形態2に係る過熱検出装置1が実行する過熱監視処理を示すフローチャートである。演算部2の制御部25は、通信部4を通じて、外部機器90から過熱監視処理を実行する旨の指示を受信すると、演算部2の各部を制御して、過熱検出装置1に過熱監視処理を開始させる。
ステップS401:過熱監視処理が開始されると、過熱検知部23が、閾値Knが未だ算出されておらず、未設定であるか否かを判断する。閾値Knが未設定と判断される場合(S401でYES)、フローはステップS402に進む。それ以外の場合(S401でNO)、フローはステップS403に進む。
ステップS402:過熱検知部23は、通信部4を通じて、外部機器90に閾値Knが未設定である旨報知する。閾値Knが未設定であると、過熱監視処理が実行できないためである。次に過熱監視処理のフローは終了する。
ステップS403:過熱検出装置1は、温度上昇値算出処理を実行する。温度上昇値算出処理は、各区分Gnの温度上昇値ΔTnを算出する、図6を用いて説明された上述の処理(サブルーチン)である。
ステップS404:続いて、過熱検知部23は各区分Gnの温度上昇値ΔTn(n:1~64)を、それぞれの閾値Knと比較する。各区分Gnの温度上昇値ΔTnの中に、閾値Kn以上のものがあった場合、すなわちΔTn≧Knを満たすものがあった場合(S404でYES)、フローはステップS405に進む。それ以外の場合(S404でNO)、フローはステップS406に進む。
ステップS405:過熱検知部23は、過熱が発生していると判断する。閾値Kn以上の温度上昇が認められたからである。次にフローはステップS407に進む。
ステップS406:過熱検知部23は、過熱が発生していないと判断する。閾値Kn以上の温度上昇は認められなかったからである。次にフローはステップS407に進む。
ステップS407:過熱検知部23は、通信部4を通じて判断結果を外部機器90に報知する。
ステップS408:続いて、過熱検知部23は、外部機器90からの過熱監視処理を停止する旨の指示を、通信部4を通じて受信していないか否かを判断する。受信していると判断される場合(S408でYES)、次に過熱監視処理のフローは終了する。それ以外の場合(S408でNO)、フローはステップS409に進む。
ステップS409:過熱検知部23は、直近の温度上昇値算出処理から、所定時間経過したか否かを判断する。ここで所定時間とは、過熱監視処理において、過熱の検出を試みる監視の間隔である。所定時間は、例えば5分であり得る。
所定時間経過したと判断される場合(S409でYES)、フローはステップS403に戻る。再度、温度上昇値算出処理以下の処理を繰り返すためである。それ以外の場合(S409でNO)、フローはステップS408に戻る。所定時間経過するまで過熱検出装置1が待機するためである。
<作用・効果>
実施形態2に係る過熱検出装置1では、電気設備12に過熱が発生しているかを判断する閾値Knは、監視対象領域11の各区分Gn毎に定められている。そのため、実施形態2に係る過熱検出装置1では、実施形態1の場合と比較してより適切に、過熱の発生の有無を判定することができるようになる。
また従来技術においては、区分内における局所的な過熱箇所の大きさによって、区分内で異常箇所の温度が平均化される度合いも異なる。そのため、異常過熱と判断すべき温度の閾値を決定することは困難であった。しかし、本実施形態においては、機械的に各区分についての閾値Knが決定でき、閾値設定の困難さが低減される。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電気設備の過熱検出装置は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて前記閾値を算出する閾値算出部と、前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備える。
上記構成によれば、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる電気設備の過熱検出装置を実現することができる。
本発明の態様2に係る電気設備の過熱検出装置は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出する閾値算出部と、前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備える。
上記構成によれば、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる電気設備の過熱検出装置を実現することができる。
本発明の態様3に係る電気設備の過熱検出装置は、上記態様1または2において、前記閾値算出部は、前記最大値に1以上の尤度係数を乗じて0以上の定数を加えた値を、前記閾値とする構成を備えていてもよい。上記構成によれば、電気設備の異常過熱を判断する閾値を適切に設定することができる。
本発明の態様4に係る電気設備の過熱検出装置は、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記温度上昇値算出部は、前記各区分の前記温度のうちの下位所定数の平均値を基準温度とし、前記各区分の温度から前記基準温度を減算した値を、前記各区分それぞれの温度上昇値とする構成を備えていてもよい。上記構成によれば、電気設備の異常過熱を判断するための各区分の温度上昇値を適切に算出することができる。
本発明の態様5に係る電気設備の過熱検出装置は、上記態様1から4のいずれかにおいて、前記赤外線アレイセンサについての前記区分の数は、100以下である構成を備えていてもよい。上記構成によれば、電気設備の過熱検出装置において、演算処理の負担を軽減することができる。
本発明の態様6に係る電気設備の過熱検出装置は、上記態様1から5のいずれかにおいて、外部機器に対し、前記電気設備の過熱の発生を報知する通信部を、更に備える構成を備えていてもよい。上記構成によれば、電気設備の過熱検出装置において、外部の表示端末装置に、電気設備の異常過熱を報知できるので、遠隔での監視が可能となる。
本発明の態様7に係る電気設備の過熱検出方法は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて閾値を算出するステップと、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備える。
上記構成によれば、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる電気設備の過熱検出装置を実現することができる。
本発明の態様8に係る電気設備の過熱検出方法は、電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出するステップと、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備える。
上記構成によれば、赤外線アレイセンサが区分内の局所的な過熱を十分に捉えられていなくても、過熱の発生を正確に判断することができる電気設備の過熱検出装置を実現することができる。
<付記事項>
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
上述した各実施形態において、外部機器90は、管理者等の携帯端末であり、過熱検出装置1から外部機器への報知は、メール等の手段によって実行されてもよい。
上記の各実施形態では、過熱検出装置1は、通信部4を介して外部機器90から指示を受け付け、また外部機器90に監視の結果を送信する例が示された。しかし、過熱検出装置1自体が、管理者等からの指示を直接受け付ける入力部を備えていてもよい。また、過熱検出装置1自体が、監視の結果あるいはその他の各種情報を管理者等に直接報知する報知部を備えていてもよい。この場合、報知部は、ランプ表示、鳴動音、音声または画像表示のいずれかの手段により、監視の結果を管理者等に報知するものであってもよい。
過熱検出装置1の演算部2は、必ずしも監視対象の電気設備12の近傍に設置される必要は無く、遠隔に設置されるものであってもよい。この場合、赤外線アレイセンサ3の温度Tnのデータは、赤外線アレイセンサ3近傍の装置で一旦ロギングされ、遠隔に設置された演算部2によって、巡回等の方法によって収集されて、過熱の判断が行われる構成であってもよい。
1 過熱検出装置
2 演算部
21 読出部
22 温度上昇値算出部
23 過熱検知部
24 閾値算出部
25 制御部
3 赤外線アレイセンサ
4 通信部
5 CPU
6 不揮発性メモリ
7 制御プログラム
8 メモリ
11 監視対象領域
12 電気設備
13 ブスバー
14 締結部
15 区分

Claims (8)

  1. 電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、
    前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、
    前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、
    閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて前記閾値を算出する閾値算出部と、
    前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備えることを特徴とする、電気設備の過熱検出装置。
  2. 電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサと、
    前記赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度を取得する読出部と、
    前記各区分の前記温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出する温度上昇値算出部と、
    閾値を決定するための所定期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出する閾値算出部と、
    前記電気設備の監視期間中に、前記各区分の前記温度上昇値を取得し、前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知する過熱検知部と、を備えることを特徴とする、電気設備の過熱検出装置。
  3. 前記閾値算出部は、
    前記最大値に1以上の尤度係数を乗じて0以上の定数を加えた値を、前記閾値とすることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気設備の過熱検出装置。
  4. 前記温度上昇値算出部は、
    前記各区分の前記温度のうちの下位所定数の平均値を基準温度とし、前記各区分の温度から前記基準温度を減算した値を、前記各区分それぞれの温度上昇値とすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の電気設備の過熱検出装置。
  5. 前記赤外線アレイセンサについての前記区分の数は、100以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の電気設備の過熱検出装置。
  6. 外部機器に対し、前記電気設備の過熱の発生を報知する通信部を、更に備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の電気設備の過熱検出装置。
  7. 電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、
    所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、その最大値に基づいて閾値を算出するステップと、
    前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備えることを特徴とする、電気設備の過熱検出方法。
  8. 電気設備の監視対象領域をマトリクス状に区分して温度を検知する赤外線アレイセンサが検知した各区分の温度から、前記各区分それぞれの温度上昇値を算出するサブステップを、温度上昇値算出サブステップとし、
    所定期間、前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を繰り返し取得し、前記各区分それぞれでの前記温度上昇値の最大値に基づいて、それぞれの前記閾値を算出するステップと、
    前記温度上昇値算出サブステップにより算出する前記各区分の前記温度上昇値を、それぞれの前記閾値と比較して前記電気設備の過熱を検知するステップと、を備えることを特徴とする、電気設備の過熱検出方法。
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