JP2022052205A - タイヤおよび摩耗度検出システム - Google Patents

タイヤおよび摩耗度検出システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022052205A
JP2022052205A JP2020158449A JP2020158449A JP2022052205A JP 2022052205 A JP2022052205 A JP 2022052205A JP 2020158449 A JP2020158449 A JP 2020158449A JP 2020158449 A JP2020158449 A JP 2020158449A JP 2022052205 A JP2022052205 A JP 2022052205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
tire
sensor
magnetic sensor
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020158449A
Other languages
English (en)
Inventor
広人 瀬戸川
Hiroto Setogawa
和久 伏原
Kazuhisa Fushihara
睦樹 杉本
Mutsuki Sugimoto
幸夫 中尾
Yukio Nakao
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2020158449A priority Critical patent/JP2022052205A/ja
Priority to CN202111001995.XA priority patent/CN114248586A/zh
Priority to EP21194960.7A priority patent/EP3974211A1/en
Priority to US17/482,434 priority patent/US20220088972A1/en
Publication of JP2022052205A publication Critical patent/JP2022052205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/24Wear-indicating arrangements
    • B60C11/246Tread wear monitoring systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/24Wear-indicating arrangements
    • B60C11/243Tread wear sensors, e.g. electronic sensors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B7/00Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques
    • G01B7/16Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. by resistance strain gauge
    • G01B7/24Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques for measuring the deformation in a solid, e.g. by resistance strain gauge using change in magnetic properties

Abstract

【課題】タイヤの摩耗検知の精度向上【解決手段】タイヤ10は、トレッド部34の予め定められた位置に配置された第1磁性体61と、第1磁性体61よりも内径側に配置された磁気センサ63と、第1磁性体61よりも磁気センサ63の近くに配置された第2磁性体62とを備えている。そして、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せられる磁力線61aの向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線62aの向きとが異なっている。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤおよび摩耗度検出システムに関する。
特開2019-203831号公報には、空気入りタイヤの摩耗測定技術が開示されている。ここで開示されている空気入りタイヤでは、トレッド部に磁性体が内包されている。さらに、磁性体によって形成される磁場の磁束密度を検知する磁気センサが、磁性体に対応した径方向内包の位置に配置されている。磁性体は、硬磁性材料の粉粒体が高分子材料中に分散されて形成されると共に一方向に着磁されている。磁性体の着磁方向とタイヤ半径方向とが一致するようにトレッド部に内包されている。かかる空気入りタイヤよれば、摩耗により変化する磁場の強さが測定されることによって、タイヤの摩耗状態を把握することができる、とされている。
特開2019-203831号公報
ところで、磁束密度を検知する磁気センサは、温度依存性を有している。また、磁場も温度に依存する。このため、温度が変わると、磁気センサの出力が変化する。このため、磁気センサの出力を温度補正する必要がある。温度補正が適切に行なわれないと、摩耗によって磁束密度が減少したのか、温度変化によって磁束密度が減少したのかが分からず、タイヤの摩耗の程度を見誤ってしまう。トレッド部に磁性体が内包された空気入りタイヤに関して、摩耗により変化する磁場の強さが、より精度良く測定できることが好ましい。
ここで開示されるタイヤは、外周面に沿って周方向に連続した接地面を有するトレッド部と、トレッド部の予め定められた位置に配置された第1磁性体と、第1磁性体よりも内径側に配置された磁気センサと、第1磁性体よりも前記磁気センサの近くに配置された第2磁性体とを備えている。磁気センサが配置された位置において、第1磁性体によって発せられる磁力線の向きと、第2磁性体によって発せられる磁力線の向きとが異なっている。ここで開示されるタイヤによれば、トレッド部が摩耗すると、第1磁性体が摩耗する。第1磁性体が摩耗すればするほど、第1磁性体から発せられる磁力線の磁束密度が小さくなる。これに対して、第2磁性体から発せられる磁力線の磁束密度は変化しない。このため、磁気センサが配置された位置で検知される磁力線に基づいて、タイヤの摩耗の程度を検知することができる。また、第1磁性体から発せられる磁力線の磁束密度と、第2磁性体から発せられる磁力線の磁束密度は、磁気センサで検知される際に、同様に温度に依存する。このように、第1磁性体に加えて第2磁性体が設けられていることによって、温度などの外乱要因の影響が小さく抑えられる。
ここで開示される摩耗度検出システムは、かかるタイヤと、磁気センサによって検知された初期の磁力線の向きを記憶した記憶部と、磁気センサによって検知された磁力線の向きと、初期の磁力線の向きとに基づいて、トレッド部の摩耗度を得るように構成された摩耗度取得部とを備えている。ここで開示される摩耗度検出システムによれば、新品のタイヤからどの程度トレッド部が摩耗したかが把握されうる。
図1は、タイヤ10の断面図である。 図2は、磁気センサ63の配置を示す模式図である。 図3は、磁気センサ63が配置された位置P1で検知される磁力線を示す模式図である。 図4は、磁気センサ63が配置された位置P1で検知される磁力線を示す模式図である。 図5は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。 図6は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。 図7は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。 図8は、センサモジュール100を示す模式図である。
以下、ここで開示されるタイヤおよび摩耗度検出システムを図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。例えば、各図面における寸法関係(長さ、幅、厚さなど)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本明細書において数値範囲を示す「X~Y」などの表記は、特に言及されない限りにおいて「X以上Y以下」を意味する。
《タイヤ10》
図1は、タイヤ10の断面図である。図1では、ホイールリム11に装着されたタイヤ10の径方向に沿った断面が示されている。タイヤ10は、いわゆる空気入りタイヤである。タイヤ10は、図1に示されているように、ホイールリム11の外周を覆うようにホイールリム11に装着される。タイヤ10とホイールリム11とで囲われた空間には、空気が充填され、保持される。
〈タイヤ10の各部位〉
タイヤ10は、図1に示されているように、ビード部31と、サイドウォール部32と、ショルダー部33と、トレッド部34とを備えている。
ビード部31は、ホイールに組み合わせる部分で、ホイールリム11に全周に渡って装着され、タイヤ10とホイールリム11を固定させる部位である。サイドウォール部32は、タイヤ10の側面で径方向に沿った部位である。サイドウォール部32は、タイヤが最もたわむ部分である。
トレッド部34は、直接路面と接する部分であり、タイヤ10の外周面に設けられており、外周面に沿って周方向に連続した接地面を有している。トレッド部34は、路面との摩擦によって徐々に摩耗していく部位である。トレッド部34は、所要の厚さを有しており、予め定められたパターンの溝34aが形成されている。かかる溝34aは、トレッドパターンとも称される。
トレッド部34には、周方向において予め定められた複数箇所にスリップサイン35が設けられている。スリップサイン35として、トレッド部34の溝34aの底に所定の高さで盛り上がった部分が設けられている。トレッド部34の摩耗が進み、タイヤ10の交換時期になると、トレッド部34の溝34aに当該盛り上がった部分が現れる。スリップサイン35は、タイヤ10の交換時期を示すが、トレッド部34の溝34aがどの程度減ってきているかは、直接的には分からない。トレッド部34の溝34aがどの程度減ってきているかは、溝34aの深さを実測することによって把握されうる。
ショルダー部33は、サイドウォール部32とトレッド部34とを繋ぐ部分である。ショルダー部33は、路面と摩擦によって走行時に発生するトレッド部34や内部の熱を発散する役目がある。
〈タイヤ10の構造〉
また、タイヤ10は、ゴム41の成形品である。ゴム41には、タイヤ10の骨格を形成するカーカス42やベルト43やビードワイヤー44などと称されるタイヤコードが内蔵されている。カーカス42には、例えば、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの高分子材料からなる樹脂性コード等が使用されうる。ベルト43には、例えば、高炭素鋼が束ねられたスチールワイヤーが用いられる。ビードワイヤー44には、例えば、高炭素鋼が束ねられたスチールワイヤーが用いられる。このようにカーカス42やベルト43やビードワイヤー44などのタイヤコードは、タイヤ10に所要の機械強度を付与する部材である。タイヤコードは、それぞれ所要の機械強度を有する材料で構成されている。
カーカス42は、トレッド部34、タイヤ10の両側のショルダー部33、サイドウォール部32、ビード部31の内部において連続したコード層である。ベルト43は、トレッド部34においてカーカス42の外径側に配置され、周方向に連続したコード層である。ビードワイヤー44は、スチールワイヤーを束ねてゴムで被覆したリング状の補強部材である。ビードワイヤー44は、タイヤ10の両側のビード部31にそれぞれ配置されている。ビードワイヤー44には、カーカス42の端部が折り返されている。ビードワイヤー44は、カーカス42の端部を保持している。ビードワイヤー44は、カーカス42に掛かるテンションを受け止めてリムに固定する役目を担っている。このようにタイヤコードが内蔵されていることによって、荷重、衝撃、充填空気圧などに耐える機械的な強度が確保されている。また、タイヤ10の内周面、タイヤコードの内側には、インナーライナーと称されるゴム層が形成されており、気密性が確保されている。タイヤコードの内側には、オーバーレイヤーと称されるゴム層が形成されており、オーバーレイヤーの表面部(外側部)にトレッド部34が形成されている。
なお、ここでは、いわゆるラジアル構造の空気入りタイヤが例示されているが、タイヤは、特に言及されない限りにおいて、ラジアル構造に限定されない。ここで開示されるタイヤは、上述のようなトレッド部の摩耗を検知することができる。タイヤは、外周面に沿って周方向に連続した接地面を有するトレッド部を備えているとよい。かかる観点において、タイヤの構造は、特段言及されない。タイヤは、いわゆるバイアス構造でもよい。また、タイヤはチューブを有するチューブタイヤでもよい。タイヤは、トレッド部34だけを張り替えることができるリドレッドタイヤでもよい。
〈摩耗測定構造〉
タイヤ10は、図1に示されているように、第1磁性体61と、第2磁性体62と、磁気センサ63とを備えている。
〈第1磁性体61〉
第1磁性体61は、トレッド部34の予め定められた位置に配置されている。この実施形態では、トレッド部34の凸部の予め定められた位置に埋め込まれている。第1磁性体61は、例えば、硬磁性材料からなる粉粒体(磁性粉)が高分子材料中に分散されているとよい。そして、分散された磁性粉は、予め定められた方向に着磁されているとよい。
トレッド部34に第1磁性体61を設ける方法としては、例えば、以下の方法が採用されうる。トレッド部34の凸部の予め定められた位置に、第1磁性体61を埋め込むための穴を形成しておく。別途、当該穴に合う形状に、硬磁性材料からなる粉粒体(磁性粉)が高分子材料中に分散され成形された第1磁性体61を成形する。成形された第1磁性体61を予め定められた方向に着磁する。そして、トレッド部34の凸部に形成された穴に、着磁された第1磁性体61を装着し接着する。
トレッド部34に第1磁性体61を設ける他の方法としては、例えば、予め定められた方向に着磁した第1磁性体61を用意する。用意された第1磁性体61をトレッド部34の凸部に形成された穴に合わせて成形する。トレッド部34の凸部に形成された穴に成形された第1磁性体61を装着し接着する。このように、着磁は、第1磁性体61がトレッド部34に埋設される前に施されてもよく、第1磁性体61がトレッド部34に埋設した後に施されてもよい。トレッド部34に第1磁性体61を設ける方法を例示したが、ここで例示される方法に限定されない。第1磁性体61の着時方法や、磁性粉の材料については、種々の方法や材料が採用されうる。
〈磁性粉〉
例えば、磁性粉としては、着磁後の保磁力が大きく容易に減磁することがないという観点から、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄を主成分とするアルニコ系磁石、酸化鉄を主成分とするフェライト系磁石、サマリウム、鉄を主成分とするサマリウム系磁石、ネオジム、鉄、ホウ素を主成分とするネオジム系磁石作製用の磁性粉を好ましく挙げることができる。
そして、具体的なアルニコ系磁石としては、Al-Ni-Co-Fe-Cuなどが、フェライト系磁石としては、Fe-SrOなどが、サマリウム系磁石としては、Sm-Co-Fe-Cu、Sm-Fe-Nなどが、ネオジム系磁石としては、Nd-Fe-B-Dy、Nd-Fe-Nb-B、Nd-Pr-Fe-Nb-Bなどが挙げられる。
また、上記した各磁性粉は2種以上を選択して用いてもよく、例えば、フェライト系の磁性粉とサマリウム系の磁性粉との混合、サマリウム系の磁性粉とネオジム系の磁性粉との混合により、それぞれ、サマリウム・フェライト系の磁性体、サマリウム・ネオジム系の磁性体を形成させることができる。
磁性粉の粒径としては、第1磁性体61の形成に際しての高分子材料への分散性と、金属粒子であることに伴う摩耗性を考慮すると、400μm以下であることが好ましく、250μm以下であるとより好ましい。
〈第1磁性体61に用いられる高分子材料〉
第1磁性体61に用いられる高分子材料としては、タイヤとしての特性を十分に発揮させるという観点から、硬化した状態において弾性を発揮することができる樹脂材料またはゴム材料が好ましく、また、磁性粉を分散させて成る磁性体がトレッドゴムと同じように摩耗して安定した乗り心地を提供するという観点から、硬化後はトレッドゴム組成物と同等の摩耗特性を発揮することができる樹脂材料またはゴム材料が好ましい。
上記した高分子材料の内でも、第1磁性体61が設けられる箇所がトレッド部であることを考慮すると、第1磁性体61に用いられる高分子材料には、トレッド部34に用いられるトレッドゴム組成物と同じ配合のゴム材料が用いられてもよい。例えば、第1磁性体61は、トレッド部34に用いられるトレッドゴム組成物と同じ配合のゴム材料に磁性粉を分散させてもよい。また、例えば、トレッドゴム組成物の配合における一部の充填材を磁性粉に置換してもよい。第1磁性体61中に占める磁性粉の配合量としては、10質量%~70質量%が好ましく、より好ましくは30質量%~70質量%であり、さらに好ましくは40質量%~70質量%である。
〈第1磁性体61の磁性〉
第1磁性体61としては、地磁気に影響されず確実に磁性体の磁束密度の測定ができるという観点から磁気センサ63が配置されている測定位置で0.05mT以上の磁束密度を有するように構成されていることが好ましい。また、タイヤ内部に設けられているスチールコードによる帯磁や減衰の影響下でも第1磁性体61の磁束密度が磁気センサ63によって測定できるとの観点から、磁気センサ63の測定位置で0.5mT以上の磁束密度を有するように構成されていることがより好ましい。このような観点を考慮して、第1磁性体61の表面では、第1磁性体61は1mT以上の磁束密度を有するように構成されていることが好ましい。
一方、第1磁性体61の磁力によって車載される他の電子機器などに悪影響を与えないようにするという観点から、磁性体の表面磁束密度は、例えば、大凡600mT以下であることが好ましい。道路走行時に路面に落ちている釘などの金属片を吸着しないようにするという観点から、トレッド部34の表面で測定される第1磁性体61の磁束密度は、例えば、大凡60mT以下であるとより好ましい。第1磁性体61の磁束密度は、テスラメーターで測定されうる。例えば、第1磁性体61の表面磁束密度は、着磁された第1磁性体61の表面にテスラメーターを直接接触させることにより測定される値であってもよい。第1磁性体61への着磁には、公知の着磁装置、例えば、コンデンサー式着磁電源装置、着磁コイル、着磁ヨークなどが用いられうる。
〈磁気センサ63〉
磁気センサ63は、第1磁性体61よりも内径側に配置されている。この実施形態では、磁気センサ63は、第1磁性体61がトレッド部34に埋め込まれた部位の内径側において、タイヤ10の内周面に配置されている。
磁気センサ63は、磁気センサが配置された位置での磁力線の向きを検知するセンサが用いられうる。磁気センサ63に用いられるセンサ素子には、磁場の向きと強さが検知できるセンサ素子が用いられうる。かかるセンサ素子には、例えば、SMR素子、AMR素子、GMR素子、TMR素子などの磁気抵抗素子(MR: Magneto Resistive)が用いられうる。また、磁気センサに用いられるセンサ素子には、ホール素子が用いられてもよい。また、磁気センサに用いられるセンサ素子には、磁気インピーダンス素子が用いられてもよい。なお、磁気センサ63には、ここで挙げられるセンサ素子の他、磁場の強さを検知しうる種々のセンサ素子が採用されうる。磁気センサ63における磁束密度の有効測定レンジは、例えば、1mT以上であるとよい。
SMR素子は、半導体磁気抵抗素子(SMR:Semiconductor Magneto Resistive)である。SMR素子は、ローレンツ力によって生じた抵抗値の変化を利用したセンサである。
AMR素子は、異方性磁気抵抗素子(AMR: Anisotropic-Magneto-Resistive)である。AMR素子は、例えば、Si若しくはガラス基板と、その上に形成されたNi,Feなどの強磁性金属を主成分とする合金の薄膜で構成されている。AMR素子は、パターニングすることにより長手方向に磁壁(磁区と磁区の境界)が揃い、形状異方性を示す。AMR素子は、強磁性薄膜金属に電流を流し、磁界が電流方向に対して垂直方向に印加された場合に、磁界の強さに応じて抵抗値が下がる特性を有している。
GMR素子は、巨大磁気抵抗効果を利用した巨大磁気抵抗素子(GMR: Giant Magneto Resistive)である。GMR素子は、強磁性体(ピン層)-非磁性体金属-強磁性体(フリー層)の積層膜で、ピン層とフリー層の磁化が反平行の場合と、ピン層とフリー層の磁化の向きを揃えた場合とで、電子の散乱度合いが変化し抵抗値が変化する。
TMR素子は、トンネル磁気抵抗素子(TMR:Tunnel Magneto Resistive)である。TMR素子は、強磁性体(ピン層)-絶縁体-強磁性体(フリー層)の積層膜で、ピン層とフリー層の磁化が反平行の場合と、ピン層とフリー層の磁化の向きを揃えた場合とで、トンネル効果により絶縁体を通過する電子の割合が変化し抵抗値が変化する。
ホール素子は、ホール効果を用いて磁気を検出する素子である。ホール素子によれば、半導体薄膜などに電流を流すと、ホール効果によって磁束密度や向きに応じた電圧が出力される。
磁気インピーダンス素子(MI:magneto-impedance element)は、磁気インピーダンス効果を利用して外部磁界を検出する素子である。
磁気センサ63には、1つのセンサ素子が含まれているものでもよいし、複数のセンサ素子が含まれているものでもよい。例えば、磁気センサ63を構成する1つのセンサパッケージの中に2つ以上のセンサ素子が配置されていてもよい。
例えば、磁気センサ63に用いられるセンサ素子の感度方向に指向性がある場合、直交3軸方向にセンサの感度方向が向けられた3つのセンサ素子が1つのセンサパッケージに含められているとよい。このことによって、磁気センサ63が配置された位置での、磁力密度の大きさと向きを求めうる磁気センサ63を得ることができる。
また、磁気センサ63は、第1センサ素子と、第2センサ素子とを備えていてもよい。ここで第1センサ素子は、磁気センサ63が配置された位置における、第1磁性体61の磁力線の向きに合わせて感度方向が向けられているとよい。第2センサ素子は、第2磁性体62の磁力線の向きに合わせて感度方向が向けられているとよい。この場合、第1センサ素子によって、第1磁性体61の磁力線の向きに応じた磁束密度の大きさが検知できる。また、第2センサ素子によって、第2磁性体62の磁力線の向きに応じた磁束密度の大きさが検知できる。第1センサ素子で得られた磁束密度の大きさと、第2センサ素子で得られた磁束密度の大きさとによって、磁気センサ63が配置された位置での、磁力密度の大きさと向きを求められうる。
このように磁気センサ63を構成する、1つのセンサパッケージには、複数のセンサ素子が組み込まれていてもよい。また、1つのセンサパッケージに組み込まれるセンサ素子には、同じ種類の素子が用いられてもよい。また、1つのセンサパッケージに組み込まれるセンサ素子には、ホール素子と、磁気抵抗素子など、異なる種類の素子が組み合わされてもよい。磁気センサは、いろいろな機能を備えた磁気センサが市場において入手可能であり、磁気センサ63として適当な機能を奏する磁気センサが適宜に採用されるとよい。
〈第2磁性体62〉
第2磁性体62は、第1磁性体61よりも磁気センサ63の近くに配置されている。この実施形態では、第2磁性体62は、タイヤ10の径方向内側において磁気センサ63に重ねられている。第2磁性体62には、予め着磁された硬磁性体が用いられうる。第2磁性体62は、硬磁性体で構成されているとよい。また、第2磁性体62の表面磁束密度は、第1磁性体61よりも小さくてもよい。
タイヤ10は、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せられる磁力線の向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線の向きとが異なっている。図2は、磁気センサ63の配置を示す模式図である。図2では、磁気センサ63と第1磁性体61と第2磁性体62との配置が示されている。また、図2では、磁気センサ63が配置された位置での、第1磁性体61の磁力線61aと、第2磁性体62の磁力線62aとが示されている。図2に示された形態では、第1磁性体61の磁力線61aは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に向けられている。第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に直交する面に沿って向けられている。このように、第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61の磁力線61aとは異なる向きに向けられているとよい。
第1磁性体61は、トレッド部34に埋められている。第1磁性体61は、トレッド部34の厚さ方向において、内径側がN極、外径側(表面側)がS極となるように着磁されている。このため、第1磁性体61の磁力線61aは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に向いている。第2磁性体62は、磁気センサ63の内径側に重ねて配置されている。そして、タイヤ10の幅方向に沿って一方がN極、他方がS極になるように着磁されている。この結果、第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に直交するレベル面に沿って向けられている。この実施形態では、第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63が配置された位置においてタイヤ10の幅方向に沿った方向に向けられる。つまり、磁気センサ63が配置された位置で、第1磁性体61の磁力線61aと、第2磁性体62の磁力線62aとは、直交している。
図3と図4は、それぞれ磁気センサ63が配置された位置P1で検知される磁力線を示す模式図である。図3と図4では、磁気センサ63が配置された位置P1で検知される磁力線のうち、第1磁性体61の磁力線61aの向きと磁束密度の大きさに応じた第1ベクトル71と、第2磁性体62の磁力線62aの向きと磁束密度の大きさに応じた第2ベクトル72とが抽出され、その合成ベクトル70がそれぞれ示されている。図3では、タイヤ10(図2参照)について新品の状態が示されている。図4では、トレッド部34(図2参照)が摩耗した状態が示されている。
磁気センサ63は、例えば、磁気センサ63が配置された位置における磁束密度の大きさおよび向き検知できるものでもよい。他の外乱となる外部磁界を考慮しなければ、合成ベクトル70に応じた、磁束密度の大きさおよび向きが磁気センサ63によって検知される。また、磁気センサ63は、第1磁性体61の磁力線61aの向きに合わせて感度方向が向けられた第1センサ素子と、第2磁性体62の磁力線62aの向きに合わせて感度方向が向けられた第2センサ素子とを備えているものでもよい。この場合には、第1ベクトル71と、第2ベクトル72が検知され、その合成ベクトル70が演算によって得られうる。磁気センサ63が配置された位置での磁力線の向きは、例えば、磁気センサ63において予め定められた基準面に対する傾きθとして求められうる。基準面に対する傾きは、イニシャライズやキャリブレーションによって予め調整されてもよい。
図2に示された形態では、トレッド部34が摩耗すると、第1磁性体61が摩耗する。図4に示されているように、第1磁性体61が摩耗すればするほど、第1磁性体61から発せられる磁力線61aの磁束密度が小さくなる。これに応じて、第1磁性体61の磁力線61aの向きに沿った第1ベクトル71が小さくなる。これに対して、第2磁性体62から発せられる磁力線62aの磁束密度は変化しない。このため、タイヤ10の摩耗が進行し、第1磁性体61から発せられる磁力線61aの磁束密度が小さくなればなるほど、合成ベクトル70は、第1ベクトル71の影響が小さくなり、第2ベクトル72の影響が大きくなる。このため、合成ベクトル70の向きは、第2ベクトル72の方に近づいていく。
タイヤ10は、トレッド部34の予め定められた位置に配置された第1磁性体61と、第1磁性体61よりも内径側に配置された磁気センサ63と、第1磁性体61よりも磁気センサ63の近くに配置された第2磁性体62とを備えている。そして、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せられる磁力線61aの向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線62aの向きとが異なっている。
磁気センサ63に用いられるセンサ素子の出力値は、温度依存性を有する場合がある。磁気センサ63が配置された位置での磁力線の向きθは、第1磁性体61と第2磁性体62とによって生じる磁場に起因している。磁気センサ63に用いられるセンサ素子の出力値は、温度依存性を有する場合がある場合では、温度変化によって、第1磁性体61から発せられる磁力線61aの磁束密度が小さくなると、第2磁性体62から発せられる磁力線62aの磁束密度も同様に小さくなる。このため、磁気センサ63によって検知される磁力線の向きθは、温度に依存せず、第1磁性体61の摩耗の程度に依存する。
このタイヤ10は、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せされる磁力線61aの向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線62aの向きが異なっている。このため、磁気センサ63が配置された位置で検知される磁力線の向きに基づいて、第1磁性体61の摩耗の程度、換言すれば、トレッド部34の摩耗の程度が検出できる。かかる観点において、磁気センサ63は、磁気センサ63が配置された位置での磁力線の向きを少なくとも検知しうるものであるとよい。かかる磁気センサ63によれば、配置された位置での磁力線の向きが検知される。検知された磁力線の向きに基づいて、第1磁性体61と第2磁性体62とによって生じる磁場の変化が得られ、さらにはトレッド部34の摩耗の程度を検知することができる。磁気センサ63で検知される磁束密度の大きさが温度の影響を受ける場合であっても、磁気センサ63によって検知される磁力線の向きとトレッド部34の摩耗の程度とには、相関関係がある。このため、磁気センサ63によって検知される磁力線の向きに基づいて、トレッド部34の摩耗の程度が得られる。このように、磁気センサ63で検知される磁束密度の大きさが温度の影響を受ける場合であっても、トレッド部34の摩耗の程度が精度良く得られる。
また、ベルト43などのタイヤコードが磁化されることもあり得る。ベルト43などのタイヤコードが磁化された場合でも、タイヤコードから発せられる磁力線の影響は、磁気センサ63が配置された位置において一定である。磁気センサ63によって検知される磁力線の向きは、タイヤコードから発せられる磁力線の影響によっても変化しにくい。このように、このタイヤ10によれば、タイヤコードの磁化などの外乱の影響を受けにくく、第1磁性体61の摩耗の程度が磁気センサ63によって精度よく求められる。
図5は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。図5に示された形態では、第2磁性体62は、タイヤ10の内側面において磁気センサ63の横に配置されている。第2磁性体62は、N極を磁気センサ63に向け、S極が磁気センサ63とは反対側に向けられている。図5に示された形態では、磁気センサ63が配置された位置で、第1磁性体61の磁力線61aは、タイヤ10の厚さ方向に向けられている。第2磁性体62の磁力線62aは、タイヤ10の厚さ方向に直交する面に沿って向けられている。この場合も、図5に示されているように、第1磁性体61の磁力線61aに対して、第2磁性体62の磁力線62aが直交する。このように、第2磁性体62の配置や向きは、図2に示された形態に限定されず、適切に変更されうる。
図6は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。図6に示された形態では、第1磁性体61の磁力線61aの向きは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に直交する面に沿って向けられている。この実施形態では、第1磁性体61のN極とS極は、タイヤ10のトレッド部34において、タイヤ10の幅方向にそれぞれ向けられている。この場合、第1磁性体61の磁力線61aは、タイヤ10の厚さ方向においてN極からS極に向けてループ状に形成されており、タイヤ10の内周面では、大凡タイヤ10の内周面に沿った向きに形成される。これに対して、第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63に厚さ方向に重ねられて磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に向けられている。
この場合、タイヤ10の摩耗に応じて、第1磁性体61も摩耗する。そして、タイヤ10の摩耗に応じて、磁気センサ63が配置された位置で観察される第1磁性体61の磁力線61aの磁束密度は弱くなる。これに対して、磁気センサ63が配置された位置で観察される第2磁性体62の磁力線62aの磁束密度は変わらない。このため、磁気センサ63が配置された位置で観察される磁束密度の向きは、第1磁性体61の摩耗に応じて変化する。このため、磁気センサ63で検知された磁束密度の向きに基づいて、タイヤ10の摩耗の程度が検知できる。
図6に示されているように、第1磁性体61の磁力線61aは、磁気センサ63が配置された位置において、タイヤ10の厚さ方向に直交する面に沿って向けられていてもよい。また、第2磁性体62の磁力線62aは、タイヤ10の厚さ方向に向けられていてもよい。ここでは、第1磁性体61の磁力線61aと第2磁性体62の磁力線62aは、磁気センサ63が配置された位置で概ね直交している。かかる構成を実現するため、磁気センサ63に対して第1磁性体61と第2磁性体62の姿勢や向きが予め定められている。
図7は、タイヤ10の変形例を示す模式図である。図7に示されているように、第1磁性体61は、トレッド部34において、少し離れた2箇所にそれぞれ配置されていてもよい。この場合、2つの第1磁性体61のうち一方の第1磁性体61は、トレッド部34の厚さ方向において内径側にN極が向けられているとよい。また、他方の第1磁性体61は、内径側にS極が向けられているとよい。磁気センサ63は、2つの第1磁性体61の間において、タイヤ10の内側面に配置されているとよい。第2磁性体62は、タイヤ10の内径側において、磁気センサ63に重ねられており、磁気センサ63に向けてN極が向けられているとよい。この場合、図7に示されているように、磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61の磁力線61aと第2磁性体62の磁力線62aが、磁気センサ63が配置された位置で概ね直交する。磁気センサ63が配置された位置で観察される磁束密度の向きは、第1磁性体61の摩耗に応じて変化する。このため、磁気センサ63で検知された磁束密度の向きに基づいて、タイヤ10の摩耗の程度が検知できる。このように第1磁性体61は、トレッド部34に複数設けられていてもよい。
ここで開示されるタイヤ10は、上述のように磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せられる磁力線61aの向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線62aの向きとが異なっている。タイヤ10は、トレッド部34の摩耗に応じて、トレッド部34に配置された第1磁性体61が摩耗する。そして、これに応じて第1磁性体61の磁力線61aの磁束密度が弱まる。第1磁性体61の磁力線61aの磁束密度が弱まることは、第2磁性体62の磁力線62aの磁束密度に対して相対的に評価される。このため、磁気センサ63が配置された位置で観察される磁束密度に基づいてタイヤ10の摩耗の程度が検知できる。
かかる観点で、上述した実施形態では、第1磁性体61の磁力線61aと第2磁性体62の磁力線62aが、磁気センサ63が配置された位置で概ね直交している。この場合には、第1磁性体61の磁力線61aの磁束密度が弱まったときに、磁気センサ63が配置された位置で観察される磁力線の向きの変化が大きく現れる。このため、トレッド部34の摩耗を評価しやすい。しかし、上述のように磁気センサ63が配置された位置において、第1磁性体61によって発せられる磁力線61aの向きと、第2磁性体62によって発せられる磁力線62aの向きとが異なっているとよい。第1磁性体61の磁力線61aと第2磁性体62の磁力線62aが、磁気センサ63が配置された位置で直交していることには、特段の言及がない限りにおいて、限定されない。
磁気センサ63は、第1磁性体61の磁力線61aと、第2磁性体62の磁力線62aの両方に起因した磁束密度を検知できるとよい。かかる観点において、磁気センサ63と第2磁性体62は、第1磁性体61が設けられた位置においてトレッド部34の厚さ方向における内側部に設けられているとよい。また、磁気センサ63が配置された位置で検知される磁束密度は、適宜に温度補正されてもよい。
図8は、センサモジュール100を示す模式図である。センサモジュール100は、図8に示されているように、第2磁性体62と磁気センサ63を備えている。図8に示された形態では、第2磁性体62と磁気センサ63は、1つのセンサモジュールに組み込まれていてもよい。センサモジュール100は、例えば、第2磁性体62と磁気センサ63とが、1つの基板101の予め定められた位置に配置されていてもよい。この場合、磁気センサ63と第2磁性体62の位置関係が定まるので、磁気センサ63が配置された位置における第2磁性体62の磁力線62aの磁束密度が予測しやすい。
タイヤ10は、図8に示されているように、磁気センサ63に電力を供給するための電源81を備えていてもよい。かかる電源81としては、例えば、ボタン電池であってもよい。また、タイヤ10は、磁気センサ63に電力を供給するための発電素子82を備えていてもよい。発電素子82は、磁気センサ63に電力を供給するための電源81として機能しうる程度の性能を有するものが採用されうる。発電素子82としては、圧電素子や、振動発電素子、電磁誘導、磁歪発電素子、摩擦帯電素子などが用いられうる。また、発電のエネルギ源としては、タイヤ内部で得られる振動や慣性力などの運動エネルギが利用されるとよい。なお、発電素子82で発電された電気エネルギを貯える蓄電素子83を備えていてもよい。
タイヤ10は、図8に示されているように、温度センサ84を備えていてもよい。温度センサ84は、センサと温度検出回路を備えたサーモスタットICなどが採用されうる。かかる温度センサ84は、例えば、-40℃~60℃程度の動作温度を備えているとよい。温度センサ84には、種々市販されており、タイヤ10に取り付けられるものとして適当な性能を有するものが採用されうる。タイヤ10は、図8に示されているように、磁気センサ63の信号を、外部装置に出力するための送受信装置85を備えていてもよい。送受信装置85には、適当な無線通信回路が採用されうる。
タイヤ10には、圧力センサ86や、加速度センサ87を備えていてもよい。例えば、圧力センサ86は、タイヤ10の圧力を検知するのに利用されうる。また、加速度センサ87は、例えば、加速度を検知するセンサであるとよい。例えば、加速度センサ87に基づいて、適当なタイミングにおいて磁気センサ63で得られた磁束密度の検知結果に基づいて、トレッド部34の摩耗の程度が判定されるとよい。
図8に示された例では、発電素子82と、蓄電素子83と、温度センサ84と、送受信装置85と、圧力センサ86と、加速度センサ87とが、第2磁性体62と磁気センサ63が実装されたセンサモジュール100の1つの基板101の上に実装されている。このように、タイヤ10に搭載されるセンサ類が、1つの基板101の上に実装されていてもよい。この場合、タイヤ10の内側面にセンサモジュール100を取り付けるための取付部が予め設けられているとよい。これにより、タイヤ10の内側面の予め定められた位置に、予め定められた姿勢でセンサモジュール100が取り付けられるように構成される。この場合、各種センサが、センサモジュール100において纏められているので、タイヤ10にセンサを取り付けるのが容易になる。なお、図8に示された形態に関わらず、特段、言及されない場合には、発電素子82と、蓄電素子83と、温度センサ84と、送受信装置85と、圧力センサ86と、加速度センサ87とは、それぞれ第2磁性体62と磁気センサ63とは、別のセンサモジュール100に設けられていてもよい。
送受信装置85は、例えば、タイヤ10が取り付けられる車両に対応する送受信装置201が配置されているとよい。そして、車両の電子制御回路202(ECU)に、各種センサから得られるデータが送られるとよい。そして、電子制御回路202において、車両においてタイヤ10のトレッド部34の摩耗データが記録されるように構成されているとよい。
車両の電子制御回路202は、例えば、記憶部221と、摩耗度取得部222とを備えている。記憶部221は、磁気センサ63によって検知された初期の磁力線の向きを記憶している。初期の磁力線は、新品のタイヤ10(図1参照)において、磁気センサ63によって検知された磁力線の向きである。例えば、新しいタイヤ10に交換された時に、磁気センサ63によって検知された磁力線の向きが記憶部221に記憶されるとよい。また、摩耗度取得部222は、磁気センサ63によって検知された磁力線の向きと、初期の磁力線の向きとに基づいて、トレッド部34の摩耗度を得るように構成されているとよい。例えば、図3および図4に示されているように、初期のタイヤ10と、その後、トレッド部34の摩耗が進んだタイヤ10とでは、磁気センサ63によって検知された磁力線の向きが変化する。摩耗度取得部222は、例えば、かかる磁力線の向きの変化を基に、トレッド部34の摩耗度で求められるように構成されているとよい。
さらに、図8に示されているように、タイヤ10のトレッド部34(図1参照)の摩耗データは、通信ネットワーク300を通じてクラウドサーバ302に記録されるように構成されていてもよい。かかる構成において、車両のタイヤ10のトレッド部34の摩耗データがクラウドサーバ302に記録されるとよい。これによって、遠隔にて車両のタイヤ10の摩耗を記録することができる。この場合、クラウドサーバ302は、タイヤ10の摩耗度合を車両に通知したり、タイヤ10の摩耗が進んだ車両にタイヤの交換時期を通知したりするように構成されていてもよい。複数の車両のタイヤの交換時期をクラウドサーバ302によって一括して管理することができる。また、タイヤ10がリトレッドタイヤである場合には、複数の車両の複数のタイヤにおけるトレッド部の再生時期をクラウドサーバ302によって一括して管理することができる。
以上、ここで開示されるタイヤおよび摩耗度検出システムについて、種々説明したが、ここで開示されるタイヤおよび摩耗度検出システムは、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態や変形例に限定されない。また、種々言及した実施形態や変形例の各構成は、互いに阻害しない関係であれば、適宜に組み合わせることができる。
10 タイヤ
11 ホイールリム
31 ビード部
32 サイドウォール部
33 ショルダー部
34 トレッド部
34a 溝
35 スリップサイン
41 ゴム
42 カーカス
43 ベルト
44 ビードワイヤー
61 第1磁性体
61a 第1磁性体61の磁力線
62 第2磁性体
62a 第2磁性体62の磁力線
63 磁気センサ
70 合成ベクトル
71 第1ベクトル
72 第2ベクトル
81 電源
82 発電素子
83 蓄電素子
84 温度センサ
85 送受信装置
86 圧力センサ
87 加速度センサ
100 センサモジュール
101 基板
201 送受信装置
202 電子制御回路
221 記憶部
222 摩耗度取得部
300 通信ネットワーク
302 クラウドサーバ

Claims (15)

  1. 外周面に沿って周方向に連続した接地面を有するトレッド部と、
    前記トレッド部の予め定められた位置に配置された第1磁性体と、
    前記第1磁性体よりも内径側に配置された磁気センサと、
    前記第1磁性体よりも前記磁気センサの近くに配置された第2磁性体と
    を備え、
    前記磁気センサが配置された位置において、前記第1磁性体によって発せられる磁力線の向きと、前記第2磁性体によって発せられる磁力線の向きとが異なっている、
    タイヤ。
  2. 前記磁気センサは、当該磁気センサが配置された位置での磁力線の向きを検知する、請求項1に記載されたタイヤ。
  3. 前記第1磁性体の磁力線は、前記磁気センサが配置された位置において、当該タイヤの厚さ方向に向けられている、請求項1または2に記載されたタイヤ。
  4. 前記第2磁性体の磁力線は、前記磁気センサが配置された位置において、当該タイヤの厚さ方向に直交する面に沿って向けられている、請求項3に記載されたタイヤ。
  5. 前記第1磁性体の磁力線は、前記磁気センサが配置された位置において、当該タイヤの厚さ方向に直交する面に沿って向けられている、請求項1または2に記載されたタイヤ。
  6. 前記第2磁性体の磁力線は、前記磁気センサが配置された位置において、当該タイヤの厚さ方向に向けられている、請求項5に記載されたタイヤ。
  7. 前記磁気センサと前記第2磁性体は、前記第1磁性体が設けられた位置においてトレッド部の厚さ方向における内側部に設けられた、請求項1から6までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  8. 前記磁気センサと前記第2磁性体は、1つの基板に予め定められた位置に配置されている、請求項1から7までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  9. 前記磁気センサは、SMR素子と、AMR素子と、GMR素子と、TMR素子と、ホール素子と、磁気インピーダンス素子とのうち少なくとも何れか1つである、請求項1から8までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  10. 前記磁気センサに電力を供給するための電源を備えた、請求項1から9までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  11. 前記磁気センサに電力を供給するための発電素子を備えた、請求項1から10までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  12. 温度センサをさらに備えた、請求項1から11までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  13. 磁気センサの信号を、外部装置に出力するための送受信装置を備えた、請求項1から12までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  14. 加速度センサをさらに備えた、請求項1から13までの何れか一項に記載されたタイヤ。
  15. 請求項1から14までの何れか一項に記載されたタイヤと、
    前記磁気センサによって検知された初期の磁力線の向きを記憶した記憶部と、
    前記磁気センサによって検知された磁力線の向きと、前記初期の磁力線の向きとに基づいて、前記トレッド部の摩耗度を得るように構成された摩耗度取得部と
    を備えた、摩耗度検出システム。
JP2020158449A 2020-09-23 2020-09-23 タイヤおよび摩耗度検出システム Pending JP2022052205A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020158449A JP2022052205A (ja) 2020-09-23 2020-09-23 タイヤおよび摩耗度検出システム
CN202111001995.XA CN114248586A (zh) 2020-09-23 2021-08-30 轮胎以及磨损度检测系统
EP21194960.7A EP3974211A1 (en) 2020-09-23 2021-09-06 Tire and wear degree detection system
US17/482,434 US20220088972A1 (en) 2020-09-23 2021-09-23 Tire and wear degree detection system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020158449A JP2022052205A (ja) 2020-09-23 2020-09-23 タイヤおよび摩耗度検出システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022052205A true JP2022052205A (ja) 2022-04-04

Family

ID=77640540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020158449A Pending JP2022052205A (ja) 2020-09-23 2020-09-23 タイヤおよび摩耗度検出システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220088972A1 (ja)
EP (1) EP3974211A1 (ja)
JP (1) JP2022052205A (ja)
CN (1) CN114248586A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11639077B2 (en) * 2020-12-15 2023-05-02 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with tread wear sensor plug

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008028967A1 (de) * 2007-07-27 2009-02-19 Continental Teves Ag & Co. Ohg Verfahren zur Ermittlung der Profiltiefe eines Reifens und/oder einer Reifeneigenschaft sowie Reifen
US7762129B2 (en) * 2007-09-25 2010-07-27 Infineon Technologies Ag Tire tread detection and measurement of physical variables of a tire on a moving vehicle
JP2019203831A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ、タイヤ摩耗測定方法およびタイヤ摩耗測定システムならびにセンサモジュール
JP6769462B2 (ja) * 2018-08-24 2020-10-14 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ、空気入りタイヤ組み立て体、及び給電システム
JP7068504B2 (ja) * 2019-01-09 2022-05-16 アルプスアルパイン株式会社 タイヤの摩耗測定装置
JP2021051011A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN115397678B (zh) * 2020-04-10 2024-03-08 阿尔卑斯阿尔派株式会社 轮胎的磨损测定装置以及磨损测定方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN114248586A (zh) 2022-03-29
US20220088972A1 (en) 2022-03-24
EP3974211A1 (en) 2022-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8760158B2 (en) Current sensor
US10338158B2 (en) Bias magnetic field sensor
US7958782B2 (en) Device with a magnetic sensor arrangement for detecting acceleration
US20190212173A1 (en) Shaft-integrated angle sensing device
JP2019203831A (ja) 空気入りタイヤ、タイヤ摩耗測定方法およびタイヤ摩耗測定システムならびにセンサモジュール
US9752877B2 (en) Electronic device having electronic compass with demagnetizing coil and annular flux concentrating yokes
JP7150251B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP6355607B2 (ja) 磁気マーカ及び磁気マーカ検出システム
WO2021059786A1 (ja) 空気入りタイヤ
CN106405455A (zh) 磁场传感器
US11616421B2 (en) Magnet structure, rotational angle detector, and electric power steering device
US20220088972A1 (en) Tire and wear degree detection system
CN106405443A (zh) 磁场传感器
WO2017069089A1 (ja) 磁気マーカ及び磁気マーカ検出システム
JP7353581B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7353580B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20210125758A1 (en) Elastic body, bump stop, electromagnetic induction device, power generation system, detection device, and production method for elastic body
Kennedy et al. Applications of nanoparticle-based fluxgate magnetometers for positioning and location
US20140132257A1 (en) Magnetic detection device
CN111381197A (zh) 磁传感器装置
JP2022182440A (ja) タイヤトレッド部の摩耗量取得方法、タイヤトレッド部の摩耗量取得システムおよびタイヤ
JP2022182439A (ja) タイヤトレッド部の摩耗量取得方法および摩耗量取得システム
CN111381196B (zh) 磁传感器装置
WO2022085583A1 (ja) タイヤ摩耗測定装置、空気入りタイヤおよびタイヤ摩耗測定方法
WO2006106458A1 (en) Multi-axis accelerometer with magnetic field detectors

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230720