JP2022051995A - 化粧料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有する、新規の化粧料組成物を提供する。【解決手段】特定の構造を有するN-ビニルラクタム架橋重合体と、紫外線吸収剤とを含む、化粧料組成物、とする。【選択図】なし

Description

本発明は、化粧料組成物に関する。
一般に、紫外線防御成分を配合した化粧料組成物においては、紫外線を効率的に防御すること、即ち、高いSPF(Sun Protection Factor) 値を有することが求められる。紫外線防御成分は、きしみ感、べたつき感、伸びの悪さ、白っぽくなる等の使用感への悪影響が課題となるほか、一般に高価である。それゆえ、当該化粧料組成物に関して、紫外線防御成分の配合割合が少なくても効果的な紫外線防御機能を得るために、紫外線防御成分の組み合わせ方、紫外線防御成分の分散方法、肌上で均一な塗膜を形成するための塗膜(皮膜)形成剤および球状粉体の配合等、様々な製剤技術が検討されている。
従来、特に日焼け止め効果を有することが要求される化粧料組成物として、特許文献1に記載のような化粧料組成物が提案されている。
ところで、吸水性に優れるN-ビニルラクタム架橋重合体を含む、化粧料組成物も知られている。N-ビニルラクタム架橋重合体としては特許文献2に記載のような重合体が知られている。
特許第5765969号公報 特開第2019-214643号公報
しかしながら、特許文献1に記載の化粧料組成物では、効果的な紫外線防御機能を得る観点、すなわちSPF値の観点からは十分なものでなく、さらなる改善の余地があった。また、化粧料組成物には、塗布し易さ等の取り扱い性も要求される。
本発明の一実施形態は、前記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有する、新規の化粧料組成物を提供することである。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討した結果、化粧料組成物が特定の構造を有するN-ビニルラクタム架橋重合体と、紫外線吸収剤とを含むことにより、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有することを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔1〕N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位および架橋剤に由来する構造単位を含むN-ビニルラクタム架橋重合体と、紫外線吸収剤とを含み、前記N-ビニルラクタム架橋重合体は、前記N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位と前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位との合計100モル%中、前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%以上20.0モル%以下含む、化粧料組成物。
〔2〕前記N-ビニルラクタム架橋重合体は、前記N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位と前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位との合計100モル%中、前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%以上5.0モル%以下含む、〔1〕に記載の化粧料組成物。
〔3〕エチルアルコールをさらに含む、〔1〕または〔2〕に記載の化粧料組成物。
〔4〕前記化粧料組成物は日焼け止め製剤である、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の化粧料組成物。
本発明の一実施形態によれば、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有する、化粧料組成物を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせて得られる実施形態または実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。また、本明細書において特記しない限り、「重量」と「質量」とは、同義語であると見なす。
〔1.化粧料組成物〕
本発明の一実施形態に係る化粧料組成物は、N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位および架橋剤に由来する構造単位を含むN-ビニルラクタム架橋重合体と、紫外線吸収剤とを含み、前記N-ビニルラクタム架橋重合体は、前記N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位と前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位との合計100モル%中、前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%以上20.0モル%以下含む。
本明細書において、「本発明の一実施形態に係る化粧料組成物」を「本化粧料組成物」と称する場合もあり、「N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位」を「N-ビニルラクタム系構造単位」と称する場合もあり、「(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位」を「(メタ)アクリル酸系構造単位」と称する場合もあり、「架橋剤に由来する構造単位」を「架橋剤構造単位」と称する場合もある。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「メタクリルおよび/またはアクリル」を意図する。
また、本明細書において「Xに由来する構造単位」とは、(i)Xが炭素-炭素二重結合を有する場合、Xにおける炭素-炭素二重結合が炭素-炭素単結合に置き換わった構造単位を表し、(ii)Xが炭素-炭素二重結合がなく、反応性官能基を有する場合、Xにおける反応性官能基が他の単量体との結合基に置き換わった構造単位を表す。
本化粧料組成物は、上述した構成を有するため、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有するという利点を有する。本化粧料組成物は、上述した構成を有するため、さらに、肌に塗布したときの使用感に優れる(硬い感触、べたつき、白さ、かさつき、きしみ等の不快感が少ない)という利点も有する。本化粧料組成物は、上述した構成を有するため、さらに、安価であるという利点も有する。
(1.N-ビニルラクタム架橋重合体)
本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体を含む。日焼け止め効果を有することが要求される化粧料組成物は、良好な紫外線防御機能を発揮するために以下の点が重要である:紫外線吸収剤が化粧料組成物中で均一に分散し、肌に化粧料組成物を塗布したときに肌上で化粧料組成物が均一な塗膜を形成することにより、肌上で紫外線吸収剤が均一に分散すること。本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体を含むことにより、紫外線吸収剤が化粧料組成物中で均一に分散し得る。すなわちN-ビニルラクタム架橋重合体は、紫外線吸収剤分散効果を有するともいえる。本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体を含むことにより、肌に化粧料組成物を塗布したときに肌上で化粧料組成物が均一な塗膜を形成し得る。すなわちN-ビニルラクタム架橋重合体は、均一塗膜形成効果を有するともいえる。N-ビニルラクタム架橋重合体が有するこれらの効果の結果、本化粧料組成物は、肌上で紫外線吸収剤を均一に分散させることができ、それ故、良好な紫外線防御機能を提供できる。換言すれば、N-ビニルラクタム架橋重合体は、本化粧料組成物のSPF値を向上させることができるともいえ、N-ビニルラクタム架橋重合体は、SPF値ブースト効果を有するともいえる。
SPF(Sun Protection Factor)値とは、紫外線による日焼け(サンバーン)を指標として、化粧料組成物(例えば日焼け止め製剤)がどの程度の紫外線防御効果(主にUVB遮蔽効果)を有するかを示す数値である。日焼け止め製剤はSPF(Sun Protection Factor) 値によってその性能が評価される。日焼け止め製剤には、SPF試験(in vivo) で得られた数値が記載されている。尚、一般に、ヒトでのSPF試験(in vivo) が行われる前に、SPF値を推測するために、測定機器を用いたSPF試験(in vitro)が行われる。
N-ビニルラクタム架橋重合体は化粧料組成物に適度な粘性(とろみ)を付与することができる。すなわちN-ビニルラクタム架橋重合体は、粘性付与効果を有するともいえる。それ故、N-ビニルラクタム架橋重合体を含む本化粧料組成物は、使用時に化粧料組成物を掌に取ったときに零れ落ち難く、肌に塗布し易い等の使い勝手に優れ、すなわち良好な取り扱い性を有する。
本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体を含むことにより、後述する初期粘度、初期配合性および保存安定性等の各種性能に優れた化粧料組成物を得ることができる。N-ビニルラクタム架橋重合体は粉末であり、加温しなくとも室温で化粧料組成物に配合することができるので、生産性が向上する。また、N-ビニルラクタム架橋重合体は、無色から僅かに着色のある程度であるので、透明な化粧料組成物を得ることができ、使用時の外観(見た目)に優れる。
特許文献1に記載の日焼け止め用皮膚外用剤は、多量のシリコーン樹脂を含む。一般的にシリコーン樹脂は肌感触が悪い傾向にある。一方、本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体を含むことから、多量のシリコーン樹脂を含む日焼け止め用皮膚外用剤(特許文献1)と比較して、肌に塗布したときの肌感触(使用感)に優れるという利点を有する。すなわち、N-ビニルラクタム架橋重合体は肌感触向上効果を有する。
N-ビニルラクタム系単量体としては、特に限定されない。N-ビニルラクタム系単量体としては、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルカプロラクタムなどが挙げられる。N-ビニルラクタム架橋重合体による効果(例えば紫外線吸収剤分散効果、均一塗膜形成効果、SPF値ブースト効果、粘性付与効果および肌感触向上効果)をより得られることから、N-ビニルラクタム系単量体としてはN-ビニルピロリドンが好ましい。N-ビニルラクタム系構造単位としては、1種の構造単位のみを含んでいてもよく、2種以上の構造単位を組み合わせて含んでいてもよい。
(メタ)アクリル酸系単量体としては、特に限定されない。(メタ)アクリル酸系単量体としては、(a)(メタ)アクリル酸、(b)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル、(c)ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ-ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ-ト、3-(メタ)アリルオキシ-1,2-ジヒドロキシプロパン、(メタ)アリルアルコ-ルおよびイソプレノ-ルなどの水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、並びにこれらの水酸基にアルキレンオキシドを付加した不飽和アルコ-ル、(d)(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸由来の塩基性不飽和単量体、当該塩基性不飽和単量体の塩、および当該塩基性不飽和単量体の第4級化物、(e)(メタ)アクリル酸-2-スルホン酸エチル、およびその誘導体、等が挙げられる。紫外線吸収剤分散効果、均一塗膜形成効果の観点から、(メタ)アクリル酸系単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。(メタ)アクリル酸系構造単位としては、1種の構造単位のみを含んでいてもよく、2種以上の構造単位を組み合わせて含んでいてもよい。
N-ビニルラクタム架橋重合体は、N-ビニルラクタム系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体以外の単量体に由来する構造単位を有していてもよい。N-ビニルラクタム系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体以外の単量体としては、(a)(メタ)アクリルアミド、N-モノメチル(メタ)アクリルアミド、N-モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体類、(b)ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾ-ル等の(メタ)アクリル酸由来ではない塩基性不飽和単量体、当該塩基性不飽和単量体の塩、および当該塩基性不飽和単量体の第4級化物、(c)ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルオキサゾリドン等のビニルアミド類、(d)イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の(メタ)アクリル酸以外のカルボキシル基含有不飽和単量体、およびその塩、(e)無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和無水物類、(f)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、(g)ビニルエチレンカ-ボネ-ト、およびその誘導体、(h)スチレン、およびその誘導体、(i)(メタ)アクリル酸-2-スルホン酸エチル、およびその誘導体、(j)3-アリルオキシ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、イソプレンスルホン酸およびこれらの塩等の、ビニルスルホン酸およびその誘導体、(k)メチルビニルエ-テル、エチルビニルエ-テル、ブチルビニルエ-テル等のビニルエ-テル類、(l)エチレン、プロピレン、オクテン、ブタジエン等のオレフィン類、等などが挙げられる。N-ビニルラクタム系単量体との共重合性等の観点から、N-ビニルラクタム系単量体および(メタ)アクリル酸系単量体以外の単量体としては、(a)(メタ)アクリルアミド誘導体類、(メタ)アクリル酸由来ではない塩基性不飽和単量体、当該塩基性不飽和単量体の塩、および当該塩基性不飽和単量体の第4級化物、ビニルアミド類、(メタ)アクリル酸以外のカルボキシル基含有不飽和単量体およびその塩、不飽和無水物類、ビニルエステル類、ビニルエチレンカ-ボネ-ト、およびその誘導体、が好ましく、(b)(メタ)アクリルアミド誘導体類、(メタ)アクリル酸由来ではない塩基性不飽和単量体、当該塩基性不飽和単量体の塩、および当該塩基性不飽和単量体の第4級化物、ビニルアミド類、(メタ)アクリル酸以外のカルボキシル基含有不飽和単量体およびその塩、がより好ましい。
架橋剤としては、特に限定されない。架橋剤としては、例えば、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、(ポリ)プロピレングリコ-ルジ(メタ)アクリレ-ト、トリメチロ-ルプロパントリ(メタ)アクリレ-ト、トリメチロ-ルプロパンジ(メタ)アクリレ-ト、グリセリントリ(メタ)アクリレ-ト、グリセリンアクリレ-トメタクリレ-ト、エチレンオキサイド変性トリメチロ-ルプロパントリ(メタ)アクリレ-ト、ペンタエリスリト-ルテトラ(メタ)アクリレ-ト、ペンタエリスリト-ルトリ(メタ)アクリレ-ト、ジペンタエリスリト-ルヘキサ(メタ)アクリレ-ト、トリアリルシアヌレ-ト(シアヌル酸トリアリル)、トリアリルイソシアヌレ-ト、トリアリルホスフェ-ト、トリアリルアミン、ペンタエリスリト-ルテトラアリルエ-テル、ペンタエリスリト-ルトリアリルエ-テル、ペンタエリスリト-ルジアリルエ-テル、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、ジビニルエ-テル、ジビニルケトン、トリビニルベンゼン、トリレンジイソシアネ-ト、ヘキサメチレンジイソシアネ-ト、炭酸ジアリル、1,3-ビス(アリルオキシ)-2-プロパノール、ジビニルエチレン尿素、1,4-ブチレンビス(N-ビニルアミド)及び(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロース等が挙げられる。
前記架橋剤の中でも、残存するN-ビニルラクタム系単量体、残存する(メタ)アクリル酸系単量体、および可溶分(架橋されない重合体分であって水への溶解分)が低下する傾向にあることから、アリル基を2個以上有する化合物を使用することが好ましい。具体的には、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、炭酸ジアリル、1,4-ブチレンビス(N-ビニルアミド)および(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロースが好ましく、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)アリルエーテルおよび(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロースがより好ましい。ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)アリルエーテルおよび(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ)アリルスクロースは、安全性がより高いため、このような架橋剤に由来する構造単位を含むN-ビニルラクタム架橋重合体を含む本化粧料組成物は、安全性が高いという利点を有する。
架橋剤構造単位としては、1種の構造単位のみを含んでいてもよく、2種以上の構造単位を組み合わせて含んでいてもよい。
N-ビニルラクタム架橋重合体による効果をより得られることから、N-ビニルラクタム架橋重合体は、N-ビニルラクタム系構造単位と(メタ)アクリル酸系構造単位との合計100モル%中、(メタ)アクリル酸系構造単位を0モル%以上20.0モル%以下含み、0モル%以上18.0モル%以下含むことが好ましく、0モル%以上15.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上14.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上13.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上12.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上11.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上10.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上9.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上8.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上7.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上6.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上5.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上4.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上3.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上2.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上1.5モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上1.0モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上0.5モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上0.4モル%以下含むことがより好ましく、0モル%以上0.3モル%以下含むことがさらに好ましく、0モル%以上0.2モル%以下含むことが特に好ましく、0モル%以上0.1モル%以下含むことが最も好ましい。なお、Nビニルラクタム架橋重合体は、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を含んでいなくてもよい(0モル%でもよい)が、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を必須で含むことが好ましい。Nビニルラクタム架橋重合体が(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を必須で含む場合、N-ビニルラクタム系構造単位と(メタ)アクリル酸系構造単位との合計100モル%中、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%より多く含むことが好ましい。
N-ビニルラクタム架橋重合体による効果をより得られることから、N-ビニルラクタム架橋重合体は、架橋剤構造単位以外の全ての構造単位100モル%に対して、架橋剤構造単位を0.001モル%~10モル%含むことが好ましく、0.005モル%~5モル%含むことがより好ましく、0.01モル%~5モル%含むことがさらに好ましく、0.01モル%~1モル%含むことが特に好ましく、0.05モル%~0.8モル%含むことが最も好ましい。
本化粧料組成物におけるN-ビニルラクタム架橋重合体の含有量は、特に限定されない。本化粧料組成物におけるN-ビニルラクタム架橋重合体の含有量は、化粧料組成物100重量%中、0.01重量%~30重量%が好ましく、0.01重量%~20重量%がより好ましく、0.05重量%~15重量%がさらに好ましく、0.1重量%~10重量%が特に好ましい。本化粧料組成物におけるN-ビニルラクタム架橋重合体の含有量が、化粧料組成物100重量%中、前記範囲内である場合、N-ビニルラクタム架橋重合体による効果が十分に発揮されるという利点を有する。
N-ビニルラクタム架橋重合体による効果をより得られることから、N-ビニルラクタム架橋重合体の形状としては、好ましくは、粒子状である。すなわち、N-ビニルラクタム架橋重合体は、好ましくは、粒子の形態である。粒子の形は、例えば、球状、立方状、直方状、不定形などが挙げられる。
化粧料組成物中でN-ビニルラクタム架橋重合体は、水やエタノールなどの媒体により膨潤した形態として存在し得る。
尚、N-ビニルラクタム架橋重合体として、20質量%より多いアクリル酸および80質量%より少ないN-ビニル-2-ピロリドン(アクリル酸およびN-ビニル-2-ピロリドンの合計100重量%)からなる単量体組成物からなる共重合体であって、さらに架橋剤で架橋されたN-ビニルラクタム架橋重合体も市販されている(例えば、アシュランド・ジャパン(株)製:UltraThix P-100 等)。しかしながら、アクリル酸に由来する構造単位を多く含むN-ビニルラクタム架橋重合体は、アニオン性が強く、かつ、中和による増粘性が高い。このため、アクリル酸の配合量が多いN-ビニルラクタム架橋重合体は、通常、水系組成物の増粘剤として用いられ、本発明の一実施形態に係る化粧料組成物、特に日焼け止め製剤に配合するには適していない。
N-ビニルラクタム架橋重合体の製造方法としては、例えば、以下のような製造方法が挙げられるものの、特に限定されず、公知の製造方法を好適に適用することができる:(1)アクリル酸系単量体(例えばアクリル酸)およびN-ビニルラクタム系単量体(例えばN-ビニルピロリドン)からなる単量体組成物を、重合開始剤の存在下、バルク重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、沈殿重合法等で共重合して共重合体を得る;(2)その後、任意の適切な架橋剤(例えばペンタエリスリトール)で当該共重合体を架橋する。
(2.紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、紫外線防御剤である。紫外線吸収剤には、油溶性、水溶性または水分散性を有する紫外線吸収剤がある。紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン(2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパ-2-エン酸2-エチルヘキシルエステル)、ホモサレート(サリチル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル)、ポリシリコーン-15(ジメチコジエチルベンザルマロネート)、ジメチルPABAエチルヘキシル(ジメチルパラアミノ安息香酸と2-エチルヘキシルアルコールとのエステル)、サリチル酸ホモメンチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリスビフェニルトリアジン、パラアミノ安息香酸およびそのエステル、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、サリチル酸オクチル、2,5-ジイソプロピルケイ皮酸メチル、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステルシノキサート、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3-ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシルテトラヒドロキシベンゾフェノン、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル、ドロメトリゾールトリシロキサン、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸およびその三水塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、フェルラ酸、2,2’-メチレンビス(6-(2Hベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール)、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン等の有機系紫外線吸収剤が挙げられるものの、特に限定されず、公知の紫外線吸収剤を好適に用いることができる。
前記例示の紫外線吸収剤のなかでも、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ホモサレート、ポリシリコーン-15、ジメチルPABAエチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、およびエチルへキシルトリアゾンがより好ましく、これらの紫外線吸収剤を2種類以上組み合わせることも好ましい。
本化粧料組成物における紫外線吸収剤の含有量は、特に限定されない。本化粧料組成物における紫外線吸収剤の含有量は、化粧料組成物100重量%中、0.1重量%~50重量%が好ましく、0.1重量%~40重量%がより好ましく、0.5重量%~30重量%がさらに好ましく、1.0重量%~30重量%が特に好ましい。本化粧料組成物における紫外線吸収剤の含有量が、化粧料組成物100重量%中、(a)0.1重量%以上である場合、紫外線吸収剤による日焼け止め効果を十分に期待でき、(b)50重量%以下である場合、化粧料組成物が肌上でより均一な塗膜を形成できるという利点を有する。
(3.エチルアルコール)
本化粧料組成物はエチルアルコールを含むことが好ましい。N-ビニルラクタム架橋重合体は水および水酸基を有する化合物との相溶性に優れるものであるが、一方水酸基を有しない化合物とは相溶し難い。エチルアルコールは、水および水酸基を有する化合物と相溶し、かつ水酸基を有しない化合物とも相溶する。それ故、エチルアルコールを含む化粧料組成物は、紫外線吸収剤またはその他成分として、水酸基を有しない化合物(例えば油系成分)を含む場合であっても、化粧料組成物中ですべての成分が均一に分散し得るという利点を有する。その結果、エチルアルコールを含む化粧料組成物は、紫外線吸収剤またはその他成分として、水酸基を有しない化合物(例えば油系成分)を含む場合であっても、肌上にすべての成分が均一に分散している化粧料組成物による塗膜を均一に形成できる。
本化粧料組成物におけるエチルアルコールの含有量は、特に限定されない。本化粧料組成物におけるエチルアルコールの含有量は、化粧料組成物100重量%中、0.1重量%~60重量%が好ましく、0.5重量%~55重量%がより好ましく、0.5重量%~50重量%がさらに好ましく、1.0重量%~50重量%が特に好ましい。本化粧料組成物におけるエチルアルコールの含有量が、化粧料組成物100重量%中、前記範囲内である場合、当該化粧料組成物は肌上にすべての成分がより均一に分散している化粧料組成物による塗膜をより均一に形成できる。
(4.その他成分)
本化粧料組成物は、N-ビニルラクタム架橋重合体、紫外線吸収剤および任意でエチルアルコールを含む以外にも、各種成分を含むことができる。N-ビニルラクタム架橋重合体、紫外線吸収剤およびエチルアルコール以外の各種成分をその他成分とも称する。その他成分としては、紫外線防御剤(紫外線防御成分)である紫外線散乱剤;水、エチルアルコール等の溶剤;エステル油、シリコーン油、炭化水素油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、ワックス等の油剤;保湿剤;塗膜(皮膜)形成剤;球状粉体;乳化剤;分散剤;増粘剤等のゲル化剤;有機変性粘土鉱物;香料、酸化防止剤;キレート剤、防腐剤、抗菌剤、安定化剤;等が挙げられる。これらその他成分は、肌に化粧料組成物をより均一に塗布するため、および製品(化粧料組成物)の品質を保持するため、等の理由により、化粧料組成物に適宜配合され得る。
紫外線防御剤である紫外線散乱剤には、油分散性または水分散性を有する紫外線散乱剤がある。紫外線散乱剤としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機系紫外線散乱剤が挙げられるものの、特に限定されず、公知の紫外線散乱剤を好適に用いることができる。
本化粧料組成物における紫外線散乱剤の含有量は、特に限定されない。本化粧料組成物における紫外線散乱剤の含有量は、化粧料組成物100重量%中、0.1重量%~50重量%が好ましく、0.1重量%~40重量%がより好ましく、0.5重量%~35重量%がさらに好ましく、1.0重量%~30重量%が特に好ましい。本化粧料組成物における紫外線散乱剤の含有量が、化粧料組成物100重量%中、(a)0.1重量%以上である場合、紫外線散乱剤による日焼け止め効果を十分に期待でき、(b)50重量%以下である場合、化粧料組成物が肌上でより均一な塗膜を形成できるという利点を有する。
紫外線散乱剤は、肌上で化粧料組成物が均一な塗膜を形成し易いように、微細化されていることが好ましい。
溶剤としては、水;エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール等の炭素数5個以下の低級アルコール;等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の溶剤を好適に用いることができる。
油剤としては、具体的には、例えば、安息香酸アルキルエステル(C12~C15)、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、乳酸オクチルドデシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、リシノレイン酸セチル、リシノレイン酸オクチルドデシル、チオジプロピオン酸ジラウリル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、トリエチルヘキノイン、クエン酸トリエチル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、トリメリト酸トリエチルヘキシル等のエステル油;シクロペンタシロキサン、ジメチコン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、ジフェニルジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等のシリコーン油;流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン、水添ポリイソブテン、イソエイコサン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン等の炭化水素油;オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、ラウラミノプロピオン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシデカン酸、ヤシ脂肪酸、水添ヤシ脂肪酸、パーム核脂肪酸等の脂肪酸;ワックス;イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等の脂肪族アルコール;等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の油剤を好適に用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、マロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル、マロン酸ジエチルヘキシルシリンギンデン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、δ-トコフェロール等のビタミンEおよびその誘導体、チオタウリン、メマツヨイグサ抽出液、β-カロチン、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物、アスコルビン酸等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の酸化防止剤を好適に用いることができる。
防腐剤、抗菌剤としては、例えば、イソプロピルパラベン、ベンジルパラベン等のパラべン類;安息香酸、安息香酸塩、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、感光素、クロルクレゾール、クロロブタノール、サリチル酸、サリチル酸塩類、ソルビン酸およびその塩類、デヒドロ酢酸およびその塩類、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、パラオキシ安息香酸エステルおよびそのナトリウム塩、フェノキシエタノール、フェノール、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、レゾルシン、亜鉛・アンモニア・銀複合置換型ゼオライト、安息香酸パントテニルエチルエーテル、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、銀-銅ゼオライト、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルフェネシン、クロルヘキシジン、1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン、臭化アルキルイソキノリニウム、チアントール、チモール、銀、酸化銀、硝酸銀、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、メチルイソチアゾリノン等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の防腐剤、抗菌剤を好適に用いることができる。
安定化剤としては、例えば、フェナセチン、8-ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の安定化剤を好適に用いることができる。
キレート剤としては、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)およびその塩、ジエチレントリアミン五酢酸およびその塩類、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)およびその塩、フィチン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸等が挙げられるものの、特に限定されず、公知のキレート剤を好適に用いることができる。
分散剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;タルク;等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の分散剤を好適に用いることができる。
香料としては、例えば、シトラール、メントール、ショウノウ、サルビノリンA、カンナビノイド、ヒノキチオール、リモネン、ファルネソール、ビタミンA等のテルペン・テルペノイド;フェノキシエタノール等の芳香族アルコール;オイゲノール、ショウガオール等のフェノール類;酪酸エステル、プロピオン酸エステル等のエステル類;γ-ノナラクトン、γ-ウンデカラクトン等のラクトン類;炭素数6~20のアルデヒド類;等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の香料を好適に用いることができる。
乳化剤としては、通常化粧料に配合される各種の界面活性剤を好適に用いることができ、特に限定されず、例えば、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性の界面活性剤が挙げられ、シリコーン系または高分子系の乳化剤も使用し得る。
増粘剤としては、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト等が挙げられるものの、特に限定されず、公知の増粘剤を好適に用いることができる。
上述したその他成分以外の各種成分に関しても、特に限定されず、公知の各種成分を好適に用いることができる。
本化粧料組成物におけるその他成分の含有量は、特に限定されない。本化粧料組成物におけるその他成分の含有量は、化粧料組成物に求められる効果、物性等に応じて、公知のどの成分をどの程度含有するかを、必要に応じて適宜決定すればよい。従って、その他成分は任意成分であり、本化粧料組成物はその他成分を含んでいなくてもよい。
(5.化粧料組成物)
化粧料組成物としては、特に日焼け止め効果を有することが要求される化粧料組成物、具体的には、例えば、日焼け止め製剤(「紫外線防御剤」、「日焼け止め化粧料」とも称される);ファンデーション、BB(Blemish Balm)クリーム、CC(Care Control またはColor Control)クリーム等のメイクアップ化粧料;スキンケア化粧料;ヘアケア化粧料;ボディーケア化粧料;等が挙げられる。
日焼け止め製剤の形態(剤形とも称する。)としては、瑞々しい使用感が得られるジェル等の水中油型(O/W型)、耐水性が高く振り混ぜて使用する油中水型(W/O型)等の液状(乳化液);前記液状以外の、例えばエアゾールスプレー等のスプレーとして使用する液状(水溶液、分散液);クリーム状;ゲル状;スティックに固めた固体状;等の種々の形態が挙げられる。
ファンデーションの形態としては、水中油型(O/W型)、油中水型(W/O型)等の液状;練り状;クリーム状;スティックに固めた固体状;等の種々の形態が挙げられる。スキンケア化粧料の形態としては、水中油型(O/W型)、油中水型(W/O型)等の液状;前記液状以外の液状;クリーム状;等の種々の形態が挙げられる。ヘアケア化粧料の形態としては、水中油型(O/W型)、油中水型(W/O型)等の液状;前記液状以外の、例えばエアゾールスプレー等のスプレーとして使用する液状;練り状;クリーム状;等の種々の形態が挙げられる。ボディーケア化粧料の形態としては、水中油型(O/W型)、油中水型(W/O型)等の液状;前記液状以外の、例えばエアゾールスプレー等のスプレーとして使用する液状;クリーム状;等の種々の形態が挙げられる。
本化粧料組成物は日焼け止め製剤であることが好ましい。換言すれば、本化粧料組成物を含む日焼け止め製剤は本発明の一実施形態である、ともいえる。
本化粧料組成物の製造方法は、特に限定されない。本化粧料組成物の好ましい製造方法としては、以下のような製造方法が挙げられる:(1)エチルアルコールを少なくとも含む溶剤にN-ビニルラクタム架橋重合体を混合し、均一になるまで攪拌混合して混合物を得る;(2)得られた混合物に、紫外線吸収剤を少なくとも含む残りの(他の)成分を順次、混合攪拌して均一な混合物とする方法。
(7.用途)
本化粧料組成物は、例えば、日焼け止め製剤、メイクアップ化粧料、スキンケア化粧料、ヘアケア化粧料、ボディーケア化粧料として好適に利用することができる。
上述したように、N-ビニルラクタム架橋重合体は、均一塗膜形成効果、粘性付与効果および肌感触向上効果を有する。また、N-ビニルラクタム架橋重合体は、紫外線吸収剤以外の成分(例えば前記(4.その他成分)に記載のその他成分)についても、化粧料組成物中での分散性を向上させることができる。換言すれば、N-ビニルラクタム架橋重合体は、各種成分分散効果を有するともいえる。これらのN-ビニルラクタム架橋重合体の効果は、紫外線吸収剤を含む化粧料組成物に関わらず、紫外線吸収剤を含まない化粧料組成物においても十分に発揮され得る。すなわち、N-ビニルラクタム架橋重合体は、あらゆる化粧料組成物において配合されることが好ましい。
上述したように、エチルアルコールは、N-ビニルラクタム架橋重合体と油系成分とが共存する化粧料組成物において、N-ビニルラクタム架橋重合体と油系成分とが均一に分散することを可能とする。
本発明の別の一実施形態に係る化粧料組成物は、例えば、日焼け止め製剤、メイクアップ化粧料、スキンケア化粧料、ヘアケア化粧料、ボディーケア化粧料として好適に利用することができる。
以下に示す実施例および比較例に従って本発明の一実施形態をより具体的に説明する。本発明はこれらに限定解釈されるものではなく、各実施例に記載された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施例も、本発明の範囲に含まれることとする。
〔SPF試験(in vitro)〕
SPFアナライザー(Labsphere 社製:UV-2000S)を用いてSPF値を得た。具体的には、50mm×50mmの大きさのPMMA(ポリメチルメタクリレート)板にサンプル(化粧料組成物)を1.3 μg/cmとなるように均一に塗布し、25℃で15分間乾燥させた後、波長250~450nmで強さ0.21J/cm未満の紫外線を5秒以内で照射して、PMMA板を透過した紫外線量を透過率として測定した。そして、測定を3回繰り返し、得られた透過率の平均値を用いてSPF値を算出した。SPF値に基づき、以下の基準で評価した。
AAA(特に良好):SPF値が40.00以上である。
AA(よりさらに良好):SPF値が29.00以上40.00未満である。
A(さらに良好):SPF値が20.00以上29.00未満である。
B(より良好):SPF値が12.00以上20.00未満である。
C(良好):SPF値が8.00以上12.00未満である。
D(不良):SPF値が8.00未満である。
〔初期粘度〕
B型粘度計(東機産業(株)製;機種 BMII)を用い、ローター:No.2、回転数:60rpm、測定時間:60秒間、温度:25℃の条件下で初期粘度(単位:mPa・s)を測定した。
また、官能評価でも初期の粘性を判定した。判定基準は「とろみ無し」、「僅かにとろみあり」、「少しとろみあり」、「とろみあり」、「低粘度のゲル状」、「ゲル状」の6段階とした。
〔外観〕
目視で、サンプル(化粧料組成物)の外観が透明であるかどうかを判定した。
〔初期配合性〕
サンプル(化粧料組成物)を観察し、サンプルが分離しているか否か、サンプル中の沈降した成分の有無、および、サンプルが透明で均一な状態であるかどうかを確認した。そして、以下の基準で評価した。
A(良好):サンプルが分離しておらず、サンプル中に沈降した成分が無く、かつサンプルが透明で均一な状態である。
B(不良):上記以外。具体的には、サンプルが分離しているか、サンプル中に沈降した成分があるか、またはサンプルが透明でなく不均一な状態である。
〔保存安定性〕
室温で、並びに、5℃に設定されたインキュベーターおよび50℃に設定されたインキュベーターを用いて、サンプル(化粧料組成物)を一ヶ月間保管する加速試験を行った。そして、加速試験後の各サンプルを観察し、サンプルが分離しているか否か、サンプル中の沈降した成分の有無、および、サンプルが透明で均一な状態であるかどうかを確認した。そして、以下の基準で評価した。
A(良好):全ての温度(室温、5℃および50℃)において、サンプルが分離しておらず、サンプル中に沈降した成分が無く、かつサンプルが透明で均一な状態である。
B(不良):上記以外。具体的には、何れかの温度において、サンプルが分離しているか、サンプル中に沈降した成分があるか、またはサンプルが透明でなく不均一な状態である。
〔取り扱い性〕
A(良好):初期粘度が5以上であるか、または、初期の粘性の官能評価の結果が「僅かにとろみあり」、「少しとろみあり」、「とろみあり」、「低粘度のゲル状」もしくは「ゲル状」の何れかである。
B(不良):初期粘度が5未満であるか、または初期の粘性の官能評価の結果が「とろみ無し」である。
(製造例1)
(N-ビニルラクタム架橋重合体の製造)
攪拌装置(パドル翼タイプ)、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた容量300mlのフラスコに、シクロヘキサン:100gを初期仕込みし、窒素雰囲気下で85℃のオイルバスで加熱した。フラスコ内の温度が一定になった後、滴下成分1(N-ビニルピロリドン:25g、アクリル酸:0.025g、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル:0.05g)および滴下成分2(油溶性アゾ重合開始剤V-65(富士フイルム和光純薬株式会社製):0.075g、ヘプタン:40g)の投入を開始した。滴下成分1は3時間、滴下成分2は4.5時間かけて一定速度で計量投入した。滴下開始から10分程度で、重合体の析出が始まり次第に析出量が増えていった。滴下成分2の投入終了後、さらに0.5時間加熱を継続した後、フラスコを冷却し反応を終了した。フラスコ内の温度は、79℃から81℃の間であり、概ね時間の経過と共に上昇する傾向であった(中間値は80℃)。
続いて、反応液をろ過して重合体である沈殿物を回収し、125℃で1時間減圧乾燥を行い、架橋体を得た。架橋体は、適度な大きさの球形物として得られたため、短時間でデカンテーションとろ過が終了し、粉体を取り扱う際に気流や静電気の影響が小さく、取り扱いが容易であった。マイクロスコープで観察すると、大部分が直径約200~600μmの球形であり、球形物の平均粒子径は460μmであった。
得られた球形物の全量を、大阪ケミカル株式会社製のラボ用粉砕機OML-1によって粉砕すると、20秒程度で容易に粉砕され、きめの細かい均一な粉体としてのNビニルラクタム架橋重合体の粉体が得られた。固形分は99%であった。
〔実施例1〕
溶剤であるエチルアルコール(富士フイルム和光純薬(株)製:99.5度特級エタノール)29.5重量部とN-ビニルラクタム架橋重合体0.5重量部とを混合し、混合物を得た。得られた混合物は、本発明の別の一実施形態に係る化粧料組成物でもある。得られた混合物を1500rpmで10分間攪拌した。その後、得られた混合物に、酸化防止剤であるマロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル(メルク(株)製:RonaCare AP)1.0重量部を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合し、N-ビニルラクタム架橋重合体組成物を得た。
また、別途、紫外線吸収剤であるメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(メルク(株)製:Eusolex 2292)10.5重量部、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(BASF社製:Uvinul A Plus Granular)4.5重量部、およびオクトクリレン(メルク(株)製:Eusolex OCR)3.0重量部を混合して、紫外線吸収剤組成物を得た。
次いで、前記N-ビニルラクタム架橋重合体組成物に、当該紫外線吸収剤組成物を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合した。続いて、得られた混合物に、油剤である安息香酸アルキルエステル(C12~C15)(クローダジャパン(株)製:CRODAMOL AB)21.0重量部を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合した。その後、さらに、得られた混合物に、油剤であるイソドデカン(丸善石油化学(株)製:マルカゾールR)30.0重量部を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合した。以上の操作により、化粧料組成物である日焼け止め製剤を得た。従って、各種成分を混合して得た化粧料組成物における当該各種成分の配合量は、上述した重量部の数値を重量%に置き換えた数値となる。
得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例2〕
エチルアルコールの配合量を29.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を1.0重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例3〕
エチルアルコールの配合量を28.5重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を1.5重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例4〕
エチルアルコールの配合量を28.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を2.0重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例5〕
エチルアルコールの配合量を27.5重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を2.5重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例6〕
エチルアルコールの配合量を27.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を3.0重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例7〕
エチルアルコールの配合量を26.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を4.0重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔実施例8〕
エチルアルコールの配合量を25.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を5.0重量%に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
〔比較例1〕
エチルアルコールの配合量を30.0重量%とし、N-ビニルラクタム架橋重合体を配合しなかった以外は、実施例1と同じ操作を行って比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表1に示す。
Figure 2022051995000001
実施例1~5で得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、SPF試験(in vitro)がB、A、AAまたはAAAの何れかであり、かつ取り扱い性がAであった。実施例6~8で得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、SPF試験(in vitro)がCであり、かつ取り扱い性がAであった。一方、比較例1で得られた比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、取り扱い性がBであった。以上の結果から、本発明の一実施形態に係る化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有することがわかる。
〔実施例9〕
溶剤であるエチルアルコール(実施例1と同じ)54.0重量部とN-ビニルラクタム架橋重合体(実施例1と同じ)1.0重量部とを混合し、混合物を得た。得られた混合物は、本発明の別の一実施形態に係る化粧料組成物でもある。得られた混合物を1500rpmで10分間攪拌した。その後、得られた混合物に、酸化防止剤であるマロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル(実施例1と同じ)10.0重量部を添加した。得られた混合物を、均一になるまで攪拌混合し、N-ビニルラクタム架橋重合体組成物を得た。
また、別途、紫外線吸収剤であるメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(実施例1と同じ)7.0重量部、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(実施例1と同じ)3.0重量部、およびオクトクリレン(実施例1と同じ)3.0重量部を混合して、紫外線吸収剤組成物を得た。
次いで、前記N-ビニルラクタム架橋重合体組成物に、当該紫外線吸収剤組成物を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合した。続いて、得られた混合物に、油剤である安息香酸アルキルエステル(C12~C15)(実施例1と同じ)22.0重量部を添加した。得られた混合物を均一になるまで攪拌混合した。以上の操作により、化粧料組成物である日焼け止め製剤を得た。従って、各種成分を混合して得た化粧料組成物における当該各種成分の配合量は、上述した重量部の数値を重量%に置き換えた数値となる。
得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表2に示す。
〔実施例10〕
エチルアルコールの配合量を53.0重量%に、N-ビニルラクタム架橋重合体の配合量を2.0重量%に変更した以外は、実施例9と同じ操作を行って化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表2に示す。
〔比較例2〕
エチルアルコールの配合量を55.0重量%とし、N-ビニルラクタム架橋重合体を配合しなかった以外は、実施例9と同じ操作を行って比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)を得た。得られた比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)の各種物性を測定または判定した。結果を各種成分の配合量と共に、表2に示す。
Figure 2022051995000002
実施例9で得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、SPF試験(in vitro)がAAAであり、かつ取り扱い性がAであった。実施例10で得られた化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、取り扱い性がAであった。一方、比較例2で得られた比較用の化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、取り扱い性がBであった。以上の結果から、本発明の一実施形態に係る化粧料組成物(日焼け止め製剤)は、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有することがわかる。
以下に本発明の皮膚洗浄剤用組成物の処方例を示す。なお、配合量は「質量%」を表す。
〔実施例14:水中油型日焼け止め化粧料(ジェルクリーム)〕
Figure 2022051995000003
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を均一に加温溶解する。
B:成分(6)に(7)を加えて均一混合する。
C:BにAおよび成分(8)~(10)を加えて均一混合する。
D:成分(11)に成分(12)~(15)を加えて均一混合する。
E:DにCを加えて乳化し、水中油型日焼け止め化粧料を得た。
(結果)
実施例14の水中油型日焼け止め化粧料(ジェルクリーム)は高いSPF値を示し、経時安定性に優れ、更にはべたつきのなさといった使用感にも優れたものであった。
〔実施例15:油中水型日焼け止め化粧料(乳液)〕
Figure 2022051995000004
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を均一に加温溶解する。
B:成分(6)に(7)を加えて均一混合する。
C:BにAおよび成分(8)~(14)を加えて均一混合する。
D:成分(15)~(19)を均一混合する。
E:CにDを加えて乳化し、油中水型日焼け止め化粧料を得た。
(結果)
実施例15の油中水型日焼け止め化粧料(乳液)は高いSPF値を示し、経時安定性に優れ、更にはべたつきのなさといった使用感にも優れたものであった。
〔実施例16:液状日焼け止め化粧料(ミスト、スプレー、エアゾール)〕
Figure 2022051995000005
(製造方法)
A:成分(1)~(5)を均一に加温溶解する。
B:成分(6)に(7)を加えて均一混合する。
C:BにAおよび成分(8)~(12)を加えて均一混合し、液状日焼け止め化粧料を得た。
D:Cで得られた原液をアルミ製耐圧容器に充填した後バルブ固着し、バルブを通じてLPGを充填し、エアゾール製品としても使用できる。
(結果)
実施例16の液状日焼け止め化粧料は高いSPF値を示し、経時安定性に優れ、更にはべたつきのなさといった使用感にも優れたものであった。
本発明の一実施形態に係る化粧料組成物は、良好な紫外線防御機能(例えばSPF値)と良好な取り扱い性とを有する。そのため、本発明の一実施形態は、例えば、日焼け止め製剤、メイクアップ化粧料、スキンケア化粧料、ヘアケア化粧料、ボディーケア化粧料として好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位、(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位および架橋剤に由来する構造単位を含むN-ビニルラクタム架橋重合体と、紫外線吸収剤とを含み、
    前記N-ビニルラクタム架橋重合体は、前記N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位と前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位との合計100モル%中、前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%以上20.0モル%以下含む、化粧料組成物。
  2. 前記N-ビニルラクタム架橋重合体は、前記N-ビニルラクタム系単量体に由来する構造単位と前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位との合計100モル%中、前記(メタ)アクリル酸系単量体に由来する構造単位を0モル%以上5.0モル%以下含む、請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. エチルアルコールをさらに含む、請求項1または2に記載の化粧料組成物。
  4. 日焼け止め製剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧料組成物。
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