JP2022051097A - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】階調補正とノイズリダクション処理を良好に実現することができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供する。【解決手段】画像処理装置は、階調補正部と、ノイズリダクション強度データ生成部と、ノイズリダクション処理部とを有する。階調補正部は、画像に対して階調補正を行う。ノイズリダクション強度データ生成部は、階調補正後に、画像に応じて生成される複数のデータの任意の組み合わせデータに基づいて、ノイズリダクション強度データを生成する。ノイズリダクション処理部は、ノイズリダクション強度データに基づいて、階調補正された階調補正画像に対してノイズリダクション処理を行う。【選択図】図1

Description

本明細書の開示は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
例えば、特許文献1には、画像に対して階調補正及びノイズリダクション処理を行う画像処理装置が記載されている。
特開2016-127388号公報
しかしながら、特許文献1を含む従来の画像処理装置は、階調補正とノイズリダクション処理を両立させることが難しく、所望のノイズリダクション処理を施せない場合に画像品質の劣化を招いてしまう。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、階調補正とノイズリダクション処理を良好に実現することができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することである。
本発明の一態様に係る画像処理装置は、画像に対して階調補正を行う階調補正部と、前記階調補正後に、前記画像に応じて生成される複数のデータの任意の組み合わせデータに基づいて、ノイズリダクション強度データを生成するノイズリダクション強度データ生成部と、前記ノイズリダクション強度データに基づいて、前記階調補正された階調補正画像に対してノイズリダクション処理を行うノイズリダクション処理部と、を有することを特徴とする。
上記の態様によれば、階調補正とノイズリダクション処理を良好に実現することができる画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供することができる。
デジタルカメラ1Xの一例を示す外観図である。 画像処理装置1の構成を示す第1のブロック図である。 画像処理装置1の構成を示す第2のブロック図である。 ノイズリダクション強度データD9の一例を示す概念図である。 ノイズリダクション強度データ生成部50の詳細構成を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第1の例を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第2の例を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第3の例を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第4の例を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第5の例を示す図である。 ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第6の例を示す図である。
図1~図11を参照して、本実施形態の画像処理装置1について詳細に説明する。なお、本実施形態の画像処理方法及び画像処理プログラムは、画像処理装置1のコンピュータ(回路構成要素)に各種処理ステップを実行させることで実現される。また、画像処理装置1は、例えば、Color Process PipeLineと呼ばれてもよい。また、画像処理装置1は、大規模集積回路(LSI:Large Scale Integration)又はその一部として実装されてもよい。
画像処理装置1は、例えば、セキュリティカメラや監視カメラなどの固定式の撮影装置に搭載されてもよいし、デジタルカメラや各種端末などの可搬式の撮影装置に搭載されてもよい。また、画像処理装置1は、撮影装置やその他の装置から有線、無線で伝送された画像、各種記憶媒体に記憶された画像に対して画像処理を施すことに特化されたものでもよい。すなわち、画像処理装置1の態様には自由度があり、各種の設計変更が可能である。
図1は、デジタルカメラ(撮影装置)1Xの一例を示す外観図である。デジタルカメラ1Xでは、被写体からの光が、レンズ10Xを介してカメラ本体11X内に導かれ、ミラー12Xで反射されて、ピントグラス13X上に被写体の実像を結像する。この実像としての被写体像は、ペンタプリズム14Xによりファインダ15Xに導かれ、観察できるようになっている。ピントグラス13Xとペンタプリズム14Xとの間に、表示装置16Xが配置され、ピントグラス13Xに映った被写体像に各種情報を重ねて表示する。図1中の破線は、ファインダ15Xに導かれる被写体からの光の光路を示している。デジタルカメラ1Xでは、ミラー12Xをアップしてシャッタ17Xを開けて撮像素子18Xに被写体光を導いて撮影を行なうため、ミラーアップ状態では表示装置16Xには被写体像が届かない構造になっている。
デジタルカメラ1Xは、撮像素子18Xによる撮影画像に画像処理を施す、本発明の一態様の画像処理装置1を内蔵していてもよいし、撮像素子18Xによる撮影画像を有線又は無線で、本発明の一態様の外部の画像処理装置1に送信する通信部(接続端子やアンテナ等)を有していてもよい。すなわち本発明は、撮影機能を有するデジタルカメラ1Xに限らず、外部装置で撮影された画像を取得してノイズリダクション処理を適用可能な任意の機器にも適用可能である。換言すれば本発明は、複数の機器で構成されるシステムにも適用可能である。
図2、図3は、画像処理装置1の構成を示す第1、第2のブロック図である。画像処理装置1は、デモザイク処理部10と、階調補正部20と、YUV変換部30と、色解析部40と、ノイズリダクション強度データ生成部(NR強度データ生成部)50と、ノイズリダクション処理部(NR処理部)60と、後処理部70とを有する。
デモザイク処理部10は、階調補正前画像である入力画像(RAW画像、Bayer画像)D1に対してデモザイク処理を施してRGB画像D2に変換する。なお、ここでは図示を省略しているが、デモザイク処理部10の前段には、入力画像D1に対して孤立点除去処理や色収差補正を行うブロックが設けられていてもよい。
階調補正部20は、デモザイク処理部10からの階調補正前のRGB画像D2に対して階調補正を行う。階調補正は、例えば、逆光などの明暗差の大きい被写体の撮影、あるいは、顔などの特定領域を明るく写したい場合などにおいて、画像解析結果により画素単位で適応的に行うものである。また、逆光補正や多重露光合成(HDR:High Dynamic Range)などの処理では、各画素あるいは画素ブロック毎に適応的なゲインアップ量が算出され、画像全体の階調補正を行う場合がある。さらに、ガンマ補正などでも各画素あるいは画素ブロック毎に異なるゲインアップ量が適用される場合がある。このゲインアップ量は、RGBで均一としてもよい。階調補正部20による階調補正の態様には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
階調補正部20は、階調補正を行うことにより、階調補正画像(階調補正後のRGB画像)D3と、ゲインマップデータ(Gain Map)D4と、を出力する。ゲインマップデータD4は、階調補正画像D3の階調補正量に基づくデータであり、階調補正画像D3の階調補正量(ゲイン)を対数化したものに相当する。また、ゲインマップデータD4は、階調補正画像D3を各画素あるいは画素ブロック毎の領域に分割して、その分割領域毎の特徴値を有している。階調補正画像D3はYUV変換部30及び色解析部40に入力し、ゲインマップデータD4はノイズリダクション強度データ生成部50に入力する。
YUV変換部30は、階調補正部20からの階調補正画像(階調補正後のRGB画像)D3をYUV変換することで、輝度データ(階調補正画像の輝度データ)D5を得る。輝度データD5は、階調補正画像D3を各画素あるいは画素ブロック毎の領域に分割して、その分割領域毎の特徴値を有している。輝度データD5は、ノイズリダクション強度データ生成部50に入力する。また、YUV変換部30は、YUV変換した階調補正画像D6をノイズリダクション処理部60に出力する。
色解析部40は、階調補正部20からの階調補正画像(階調補正後のRGB画像)D3を色解析(RGB解析)することで、色尤度データ(階調補正画像の色尤度データ)D7を得る。色尤度データD7は、例えば、人間の肌や皮膚の色などの特定色の尤度を示すものである。色尤度データD7は、階調補正画像D3を各画素あるいは画素ブロック毎の領域に分割して、その分割領域毎の特徴値を有している。色尤度データD7は、ノイズリダクション強度データ生成部50に入力する。
ノイズリダクション強度データ生成部50には、階調補正部20からのゲインマップデータD4と、YUV変換部30からの輝度データD5と、色解析部40からの色尤度データD7とが入力される。
加えて、ノイズリダクション強度データ生成部50には、外部マップデータD8としてのAdditional Map及び/又はExtra Mapが入力される。Additional Mapは、生成済みのノイズリダクション強度データ(NR強度データ)にフィルタ処理を施したもの、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)から入力されるMapデータ(NRレベル出力)に外部でローパスフィルタ処理を施した(LPFを掛けた)ものとすることができる。Extra Mapは、階調補正を行う前の画像に対するHDR処理のゲイン量、例えば、HDR処理時のゲイン量を対数化したものとすることができる。なお、図2では、外部マップデータD8としてのAdditional Map及びExtra Mapを単一のExtra Mapとして纏めて描いており、図3では、外部マップデータD8としてのAdditional Map及びExtra Mapを別々に描いている。図3において、Additional MapとExtra Mapのいずれか一方だけがノイズリダクション強度データ生成部50に入力してもよい。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、階調補正後に、画像に応じて生成される複数のデータの任意の組み合わせデータに基づいて、ノイズリダクション強度データ(NR強度データ)D9を生成する。より具体的に、ノイズリダクション強度データ生成部50は、YUV変換部30からの輝度データD5と、色解析部40からの色尤度データD7と、階調補正部20からのゲインマップデータD4と、外部マップデータD8とを任意に組み合わせたデータに基づいて、ノイズリダクション強度データD9を生成する。これにより様々な条件で撮像された撮像画像に対して、良好にノイズリダクション処理がなされた良質の画像を提供することができる。このノイズリダクション強度データ生成部50が生成したノイズリダクション強度データD9は、ノイズリダクションレベル出力(NRレベル出力)D10として、DRAM(Dynamic Random Access Memory)80に記憶されてもよい。DRAM80は、ノイズリダクション強度データ生成部50、ひいては画像処理装置1とは別の構成要素である。
ノイズリダクション強度データD9は、階調補正画像D3のどの部位にどの程度の階調補正が行われたか(階調補正ゲインのレベル分布)を考慮して最適化されたノイズリダクション処理を階調補正画像D6に施すためのものである。つまり、ノイズリダクション強度データD9は、階調補正画像D3を各画素あるいは画素ブロック毎の領域に分割して、その分割領域毎に、その分割領域にどのレベルのノイズリダクション処理を施せば良いのかが対応付けられたマップ形式とすることができる。
図4A、図4Bは、ノイズリダクション強度データD9の一例を示す概念図である。図4A、図4Bでは、説明の便宜上の理由により、階調補正画像を縦5マス×横5マスの合計25マスの分割領域に簡素化して描いている。図4Aでは、各分割領域のノイズリダクション強度データをH(High)、M(Middle)、L(Low)の三段階で描いている。図4Bでは、各分割領域のノイズリダクション強度データを1、2、3、4、5の五段階で描いている(数字が大きいほど強度が大きく、数字が小さいほど強度が小さいものとする)。図4A、図4Bにおいて、階調補正の度合い(階調補正ゲインのレベル)が大きい分割領域であるほど、ノイズリダクション強度データの強度が大きく設定されており、階調補正の度合い(階調補正ゲインのレベル)が小さい分割領域であるほど、ノイズリダクション強度データの強度が小さく設定されている。なお、階調補正画像の各分割領域をどのように設定するか、ノイズリダクション強度データの強度を何段階で分割するかについては自由度があり、種々の設計変更が可能である。
上記のようなノイズリダクション強度データD9をどのように生成するかについては、後に詳細に説明する。
ノイズリダクション処理部60は、ノイズリダクション強度データ生成部50が生成したノイズリダクション強度データD9(例えば図4A、図4B参照)に基づいて、階調補正部20で階調補正され、YUV変換部30でYUV変換された階調補正画像D6に対してノイズリダクション処理(NR処理)を行う。階調補正画像D3のどの部位にどの程度の階調補正が行われたか(階調補正ゲインのレベル分布)を考慮して最適化されたノイズリダクション強度データD9を使用してノイズリダクション処理を行うことにより、階調補正とノイズリダクション処理をバランス良く両立させるとともに、柔軟で適切なノイズリダクション処理に基づいた優れた画像品質を実現することができる。
後処理部70は、ノイズリダクション処理後のYUV画像(NR YUV)D11に対して、例えば、ガンマ補正、エッジ強調処理、超解像処理などの後処理を行って出力画像(YUV)D12とする。なお、後処理部70が行う後処理には自由度があり、種々の設計変更が可能である。
図5は、ノイズリダクション強度データ生成部50の詳細構成を示す図である。上述したように、ノイズリダクション強度データ生成部50には、輝度データD5と、色尤度データD7と、ゲインマップデータD4と、外部マップデータD8とが入力される。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データD5と色尤度データD7とゲインマップデータD4と外部マップデータD8の一部又は全部を選択的に通過させる選択入力部51を有している。以下の説明では、輝度データD5と色尤度データD7とゲインマップデータD4と外部マップデータD8の全てが選択入力部51を通過したものとして説明する。
なお、ノイズリダクション強度データ生成部50から選択入力部51を省略することも可能である。この場合、輝度データD5と色尤度データD7とゲインマップデータD4と外部マップデータD8のうち、使用するデータだけをノイズリダクション強度データ生成部50に入力させるようにして、使用しないデータをノイズリダクション強度データ生成部50に入力させないようにしてもよい。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、選択入力部51を通過したゲインマップデータD4と外部マップデータD8を乗算する乗算部52を有している。ノイズリダクション強度データ生成部50は、ゲインマップデータD4と、乗算部52によるゲインマップデータD4と外部マップデータD8の乗算結果とのいずれかを選択的に通過させる選択入力部53を有している。以下の説明では、ゲインマップデータD4、あるいは、乗算部52によるゲインマップデータD4と外部マップデータD8の乗算結果を一括りにして「ゲインマップデータD4」と総称する(選択入力部53の出力が「ゲインマップデータD4」である。)。
なお、本実施形態において、ある2つのデータを乗算する場合に、一方のデータの入力が存在しないとき(例えば選択入力部51を通過できなかったとき)、一方のデータが1であるとして、他方のデータをそのまま乗算結果として出力してもよい。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データD5と、色尤度データD7と、ゲインマップデータD4と、外部マップデータD8とのそれぞれ(少なくともいずれか)に適用するための前段ルックアップテーブル54を有している。より具体的に、前段ルックアップテーブル54は、輝度データD5に適用される輝度データ用ルックアップテーブル(LUT(Y))54Aと、色尤度データD7に適用される色尤度データ用ルックアップテーブル(LUT(色))54Bと、ゲインマップデータD4に適用されるゲインマップデータ用ルックアップテーブル(LUT(Gain))54Cと、外部マップデータD8に適用される外部マップデータ用ルックアップテーブル(LUT(EXT))54Dと、を有している。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7を乗算する乗算部55Aと、乗算部55Aによる乗算結果にゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータD4を乗算する乗算部55Bと、乗算部55Bによる乗算結果に外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した外部マップデータD8を乗算する乗算部55Cとを有している。乗算部55Cによる乗算結果は、選択入力部(Sel)57に出力される。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータD4と、外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した外部マップデータD8との加算値を演算する加算値演算部(Sum)56Aを有している。加算値演算部56Aによる加算演算結果は、選択入力部(Sel)57に出力される。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータD4と、外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した外部マップデータD8との最大値を選択的に通過させる最大値選択演算部(Max)56Bを有している。最大値選択演算部56Bによる最大値選択演算結果は、選択入力部(Sel)57に出力される。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータD4と、外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した外部マップデータD8との最小値を選択的に通過させる最小値選択演算部(Min)56Cを有している。最小値選択演算部56Cによる最小値選択演算結果は、選択入力部(Sel)57に出力される。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、選択入力部(Sel)57を有している。選択入力部57は、乗算部55Cによる乗算結果と、加算値演算部56Aによる加算演算結果と、最大値選択演算部56Bによる最大値選択演算結果と、最小値選択演算部56Cによる最小値選択演算結果とのいずれか1つを選択的に通過させる。選択入力部57が、乗算部55Cによる乗算結果と、加算値演算部56Aによる加算演算結果と、最大値選択演算部56Bによる最大値選択演算結果と、最小値選択演算部56Cによる最小値選択演算結果とのいずれを選択するかについては、例えば、ランダムに決定してもよいし、使用する演算器を予め設定しておいてもよい。あるいは、選択入力部57は、より適切なノイズリダクション強度データを生成するための何らかの基準に基づいて、乗算部55Cによる乗算結果と、加算値演算部56Aによる加算演算結果と、最大値選択演算部56Bによる最大値選択演算結果と、最小値選択演算部56Cによる最小値選択演算結果とのいずれを選択するかを決定してもよい。
ここで、乗算部55A、乗算部55B、乗算部55C、加算値演算部56A、最大値選択演算部56B、最小値選択演算部56C及び選択入力部57は、前段ルックアップテーブル54(54A、54B、54C、54D)の各出力に加算処理と、乗算処理と、最大値選択処理と、最小値選択処理と、ランダム選択処理との少なくとも1つを適用して単一出力を演算する「演算部」として機能する。なお、図5を参照して説明した「演算部」の構成は一例にすぎず、前段ルックアップテーブル54(54A、54B、54C、54D)の各出力から単一出力を演算することができればよい。
ノイズリダクション強度データ生成部50は、上記の「演算部」によって演算された単一出力に適用するための後段ルックアップテーブル58を有している。後段ルックアップテーブル58は、上記の「演算部」によって演算された単一出力に対応する単一ルックアップテーブル(LUT)58Aから構成されている。後段ルックアップテーブル58(単一ルックアップテーブル58A)を通過した出力が、階調補正画像のどの部位にどの程度の階調補正が行われたか(階調補正ゲインのレベル分布)を考慮して最適化されたノイズリダクション強度データとなる(例えば図4A、図4B)。
このように、「演算部」を挟んだ前段と後段に、輝度データD5と色尤度データD7とゲインマップデータD4と外部マップデータD8とのそれぞれ(少なくともいずれか)に適用するための前段ルックアップテーブル54(54A、54B、54C、54D)と、前段ルックアップテーブル54(54A、54B、54C、54D)の各出力から演算した単一出力に適用するための後段ルックアップテーブル58(58A)とを配置している。これにより、柔軟で適切な特性変換が可能になる。例えば、前段ルックアップテーブルにおいて、対数による処理を適用して広いレンジを扱うとともに、前段ルックアップテーブルの各出力から演算した単一出力に適用する後段ルックアップテーブルにおいて、対数を真数に戻すような特性変換が可能になる。あるいは、これとは逆に、前段ルックアップテーブルで真数を演算して、後段ルックアップテーブルで対数を演算してもよい。
このように、本実施形態の画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムでは、入力画像に対して、階調補正、ノイズリダクション強度データ生成、ノイズリダクション処理の順番に行う。階調補正ブロックは、階調補正画像とともに、階調補正ゲイン(ゲインマップ)を出力する。ノイズリダクション強度データ生成ブロックは、階調補正後の画像から輝度とゲインマップを受け取り、更に色解析を行って色尤度を生成する。更に、外部から画素毎のMapを入力し、ゲイン量、輝度、色尤度、外部Mapのそれぞれに前段のルックアップテーブル(LUT)を適用し、それぞれの加算、乗算、最大値、最小値などを選択し、更に後段のルックアップテーブル(LUT)を適用した結果をノイズリダクション強度データとする。また、外部Mapは、階調補正入力前にHDR処理などでゲインを掛けた際のゲイン量を入力することもでき、その場合はゲインマップに直接加算することもできる。HDRゲインと階調補正ゲインは対数で扱うことにより、単純な加算が可能となる。ノイズリダクション強度データは、自画素と周辺画素の相関に対して係数として寄与させることで実現される。例えば、BiLateralフィルタであれば、自画素と周辺画素の差分に対する係数として、NonLocalMeansフィルタであれば、パッチ相関に対する係数として寄与させることで、ノイズリダクション強度に応じてノイズリダクション効果の強弱を制御することができる。
逆光補正や多重露光合成(HDR)などの処理では、画素又は画素ブロック毎に適応的なゲインアップ量が算出され、画像全体の階調補正が行われる場合がある。また、ガンマ補正などでも画素又は画素ブロック毎に異なるゲインアップ量が適用される。これらそれぞれの状態に応じて、ノイズリダクションの強度を変えることができれば、階調補正と、ノイズリダクションをバランスよく両立させることができる。そこで、ゲイン量、輝度のみでなく、色尤度、外部マップも加味した処理を可能とすることで、肌色部分の滑らかさを制御したり、自由に設定した特定領域の滑らかさを制御したりすることができる。また、外部から自由なマップ入力を可能とすることで、ゲイン、輝度、色尤度以外の要素によっても、ノイズリダクションの強度を変更でき、背景、顔、車両番号などの特定領域ボカシなどの用途にも適用できる。
図6は、ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第1の例を示す図である。図6の第1の例は、肌色ノイズリダクション強化(肌色NR強化)に特化したものである。
階調補正画像(RGB画像)D3に色尤度解析(肌マップ化)を行うことで色尤度データD7が得られる。色尤度データD7は、肌色らしさの特徴を際立たせるためのMapデータであり、例えば、肌色らしいと判断されたピクセルを階調補正画像(RGB画像)より明るくするためのものである。色尤度データD7に、肌マップ乗算テーブルとしての色尤度データ用ルックアップテーブル54Bが適用される。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bは、肌色部のノイズリダクション強度を上げるため、肌尤度が高いほどノイズリダクション強度が上がるような特性を有している。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bは、尤度0で1.0倍、尤度255で4.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7は、肌尤度をノイズリダクション強度の寄与率に変換した結果、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bの通過前よりも肌色部のピクセルが明るくなっている。
一方、階調補正画像の階調補正ゲインを対数表現したゲインマップデータ(Gain Map)D4には、対数to真数テーブルとしてのゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cが適用される。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cは、後段の乗算器において真数どうしの乗算を行うために、ゲインマップデータ(Gain Map)D4を対数から真数に変換する。このため、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4は、対数表現から真数表現に変換されている。
色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4とが乗算される。この乗算結果は、肌色らしさとゲイン量を掛けたものであるため、肌色らしさが高くてもゲインの低いところは暗くなり、ゲインが高くても肌色らしさが低いところは暗くなる。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4との乗算結果には、レベル調整テーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。単一ルックアップテーブル58Aは、色尤度の乗算で1/4スケールになっているデータを4倍することにより元のスケールに戻す。このようにして、肌色とゲイン量の両方を加味した結果に基づいて最適化されたノイズリダクション強度データD9が出力される。
図7は、ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第2の例を示す図である。図7の第2の例は、ガンマ事前付与に特化したものである。
階調補正前のRGB画像D2に階調補正を行うことで、階調補正画像(RGB画像)D3と、階調補正画像の階調補正ゲインを対数表現したゲインマップデータ(Gain Map)D4と、が得られる。
階調補正画像(RGB画像)D3に輝度解析(輝度変換)を行うことで輝度データD5が得られる。輝度データD5に、γゲイン乗算テーブルとしての輝度データ用ルックアップテーブル54Aが適用される。輝度データ用ルックアップテーブル54Aは、ノイズリダクション処理後に適用するガンマ補正量をテーブル化して規定したものである。輝度データ用ルックアップテーブル54Aは、低輝度で4.0倍、飽和部で1.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5は、ノイズリダクション処理後に適用するガンマ補正量に合わせて最適化されたものとなっている。
一方、階調補正画像の階調補正ゲインを対数表現したゲインマップデータ(Gain Map)D4には、対数to真数テーブルとしてのゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cが適用される。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cは、後段の乗算器において真数どうしの乗算を行うために、ゲインマップデータ(Gain Map)D4を対数から真数に変換する。このため、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4は、対数表現から真数表現に変換されている。
輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4とが乗算される。この乗算結果は、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)を反映したものとなっている。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5と、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータ(Gain Map)D4との乗算結果には、レベル補正テーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。単一ルックアップテーブル58Aは、ガンマゲインの乗算で1/4スケールになっているデータを4倍することにより元のスケールに戻す。このようにして、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)を加味した結果に基づいて最適化されたノイズリダクション強度データが出力される。
図8は、ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第3の例を示す図である。図8の第3の例は、HDR階調補正に特化したものである。
図1、図2におけるデモザイク処理部10への入力前の段階で、Under RAW画像及びOver RAW画像のHDR補正処理が行われる。その結果、Under RAW画像及びOver RAW画像を合成したHDR RAW画像と、HDR補正ゲインを対数表現したHDRゲインとが出力される。HDRゲインは、例えば、動き保証型のHDR合成を行うために、動きのある部分を高いゲインとすることができる。HDR RAW画像は、RGB変換及び階調補正されてHDR RGB画像が出力されるとともに、HDR RGB画像の階調補正ゲイン(対数表現)が出力される。
HDR補正ゲインを対数表現したHDRゲインと、HDR RGB画像の階調補正ゲイン(対数表現)とが、対数空間で加算される。この加算結果に、対数to真数テーブルとしてのゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cが適用される。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cは、HDRゲインと階調補正ゲインの加算結果を対数から真数に変換する。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDRゲインと階調補正ゲインの加算結果は、HDR対応ゲインマップとなる。このHDR対応ゲインマップには、Linearテーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。最終段で変換しない場合にリニアテーブルを通すことで、HDR階調補正を加味した結果に基づいて最適化されたノイズリダクション強度データが出力される。
図9は、ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第4の例を示す図である。図9の第4の例は、図6~図8の第1~第3の例をまとめたものである。
図1、図2におけるデモザイク処理部10への入力前の段階で、Under RAW画像及びOver RAW画像のHDR補正処理が行われる。その結果、Under RAW画像及びOver RAW画像を合成したHDR RAW画像と、HDR補正ゲインを対数表現したHDRゲインとが出力される。HDRゲインは、例えば、動き保証型のHDR合成を行うために、動きのある部分を高いゲインとすることができる。HDR RAW画像は、RGB変換及び階調補正されてHDR RGB画像が出力されるとともに、HDR RGB画像の階調補正ゲイン(対数表現)が出力される。
HDR補正ゲインを対数表現したHDRゲインと、HDR RGB画像の階調補正ゲイン(対数表現)とが、対数空間で加算される。この加算結果に、対数to真数テーブルとしてのゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cが適用される。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cは、HDRゲインと階調補正ゲインの加算結果を対数から真数に変換する。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDRゲインと階調補正ゲインの加算結果は、HDR対応ゲインマップとなる。
階調補正画像(HDR RGB画像)に色尤度解析(肌マップ化)を行うことで色尤度データD7が得られる。色尤度データD7に、肌マップ乗算テーブルとしての色尤度データ用ルックアップテーブル54Bが適用される。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bは、尤度0で1.0倍、尤度255で4.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7は、肌尤度をノイズリダクション強度の寄与率に変換した結果、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bの通過前よりも肌色部のピクセルが明るくなっている。
階調補正画像(HDR RGB画像)に輝度解析(輝度変換)を行うことで輝度データD5が得られる。輝度データD5に、γゲイン乗算テーブルとしての輝度データ用ルックアップテーブル54Aが適用される。輝度データ用ルックアップテーブル54Aは、低輝度で4.0倍、飽和部で1.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5は、ノイズリダクション処理後に適用するガンマ補正量に合わせて最適化されたものとなっている。
このように、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7、及び、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDR対応ゲインマップは、真数空間に変換されており、これらが乗算器で乗算される。この乗算結果は、肌色ノイズリダクション強化(肌色NR強化)、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)、及び、HDR階調補正を考慮して最適化したものとなっている。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7、及び、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDR対応ゲインマップの乗算結果には、レベル調整テーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。単一ルックアップテーブル58Aは、色尤度とガンマの乗算で1/16スケールになっているデータを16倍することにより元のスケールに戻す。このようにして、肌色ノイズリダクション強化(肌色NR強化)、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)、及び、HDR階調補正を考慮して最適化されたノイズリダクション強度データが出力される。
図10は、ノイズリダクション強度データD9(NRレベル出力D10)の生成パターンの第5の例を示す図である。図10の第5の例は、被写体距離マップを利用した背景ぼかしに特化したものである。
例えば、TOF(Time Of Flight)センサや画像解析などによりカメラ(撮影装置)と被写体の間の距離を測定して、これを被写体距離マップとして生成する。生成した被写体距離マップには、ノイズリダクションレベル化(NR Level化)テーブルとしての外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dが適用される。外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dは、入力された被写体距離が大きいほど出力を大きくするものであり、例えば、被写体距離0(近接状態)で等倍出力とし、被写体距離が大きくなるに連れて最大で4.0倍出力とすることができる。
外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した被写体距離マップは、被写体距離をぼかし量に変換したぼかし量マップとなる。このぼかし量マップには、Linearテーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。最終段で変換しない場合にリニアテーブルを通すことで、被写体距離に起因するぼかし量を加味した結果に基づいて最適化されたノイズリダクション強度データが出力される(NRレベル出力)。
図10には、背景ぼかしを行っていない通常のRGB出力に基づく画像と、被写体距離マップを利用した背景ぼかしを行ったRGB出力に基づく画像を例示して描いている。被写体距離が遠いほど、ノイズリダクション強度が強く、背景がぼけたRGB画像が作られる。
図11は、ノイズリダクション強度データD9の生成パターンの第6の例を示す図である。図11の第6の例は、図6~図8、図10の第1~第3、第5の例をまとめたものである。
図1、図2におけるデモザイク処理部10への入力前の段階で、Under RAW画像及びOver RAW画像のHDR補正処理が行われる結果、Under RAW画像及びOver RAW画像を合成したHDR RAW画像が出力される。HDR RAW画像は、RGB変換及び階調補正されてHDR RGB画像が出力されるとともに、HDR RGB画像の階調補正ゲイン(対数表現)が出力される。階調補正ゲインは、HDR補正ゲインを対数表現したHDRゲインと加算されてゲインマップデータD4となる。ゲインマップデータD4には、対数to真数テーブルとしてのゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cが適用される。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cは、ゲインマップデータD4を対数から真数に変換する。ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したゲインマップデータD4は、HDR対応ゲインマップとなる。
階調補正画像(HDR RGB画像)に色尤度解析(肌マップ化)を行うことで色尤度データD7が得られる。色尤度データD7に、肌マップ乗算テーブルとしての色尤度データ用ルックアップテーブル54Bが適用される。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bは、尤度0で1.0倍、尤度255で4.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7は、肌尤度をノイズリダクション強度の寄与率に変換した結果、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bの通過前よりも肌色部のピクセルが明るくなっている。
階調補正画像(HDR RGB画像)に輝度解析(輝度変換)を行うことで輝度データD5が得られる。輝度データD5に、γゲイン乗算テーブルとしての輝度データ用ルックアップテーブル54Aが適用される。輝度データ用ルックアップテーブル54Aは、低輝度で4.0倍、飽和部で1.0倍となる特性を有しており、この時点ではその1/4の出力となる。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5は、ノイズリダクション処理後に適用するガンマ補正量に合わせて最適化されたものとなっている。
例えば、TOFセンサや画像解析などによりカメラ(撮影装置)と被写体の間の距離を測定して、これを被写体距離マップとして生成する。生成した被写体距離マップには、ノイズリダクションレベル化(NR Level化)テーブルとしての外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dが適用される。外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dは、入力された被写体距離が大きいほど出力を大きくするものであり、例えば、被写体距離0(近接状態)で等倍出力とし、被写体距離が大きくなるに連れて最大で4.0倍出力とすることができる。外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過した被写体距離マップは、被写体距離をぼかし量に変換したぼかし量マップとなる。
このように、輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDR対応のゲインマップデータD4、及び、外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過したぼかし量マップ(外部マップデータD8)は、真数空間に変換されており、これらが乗算器で乗算される。この乗算結果は、肌色ノイズリダクション強化(肌色NR強化)、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)、HDR階調補正、及び、被写体距離を考慮して最適化したものとなっている。輝度データ用ルックアップテーブル54Aを通過した輝度データD5、色尤度データ用ルックアップテーブル54Bを通過した色尤度データD7、ゲインマップデータ用ルックアップテーブル54Cを通過したHDR対応のゲインマップデータD4、及び、外部マップデータ用ルックアップテーブル54Dを通過したぼかし量マップ(外部マップデータD8)の乗算結果には、レベル調整テーブルとしての単一ルックアップテーブル58Aが適用される。単一ルックアップテーブル58Aは、色尤度とガンマの乗算で1/16スケールになっているデータを16倍することにより元のスケールに戻す。このようにして、肌色ノイズリダクション強化(肌色NR強化)、ガンマ補正と階調補正の両成分(ガンマ補正ゲインと階調補正ゲイン)、HDR階調補正、及び、被写体距離を考慮して最適化されたノイズリダクション強度データが出力される。
本実施形態の画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムの優位性としては、複数の要素(輝度、色尤度、ゲインマップ(階調補正ゲイン)、外部マップ(外部要素)など)を自由に関連付ける(前後段の二段階ルックアップテーブルや関係式選択(加算、乗算、最大値、最小値)など)ことで、優れた階調補正に加えて、次のような機能を実現できることが挙げられる。
(1)肌色や青空などの領域のノイズリダクション強度を自由に変化させることができる(例えば肌色部はより滑らかにするなどの柔軟で適切な制御が可能になる)。
(2)ノイズリダクション処理後に行われる各処理(例えばガンマ補正など)の成分を事前に寄与させることができる。
(3)HDR処理を行った際のHDRゲインと階調補正ゲインとを掛け合わせることができる。HDRゲインと階調補正ゲインは特別に一段目(前段)のルックアップテーブルで加算できるようになっている。ゲインどうしなので掛け合わせることになるが、対数値のゲインの場合は加算になる。
(4)外部マップ(Extra Map)に被写体距離を入れることで、背景のぼけ具合を制御することができる。
(5)その他、外部マップ(Extra Map)には何を入力してもよく、外部マップの入力に応じた柔軟で適切なノイズリダクション強度制御が可能となる。
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
画像に対して階調補正を行う階調補正部と、
前記階調補正後に、前記画像に応じて生成される複数のデータの任意の組み合わせデータに基づいて、ノイズリダクション強度データを生成するノイズリダクション強度データ生成部と、
前記ノイズリダクション強度データに基づいて、前記階調補正された階調補正画像に対してノイズリダクション処理を行うノイズリダクション処理部と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
[付記2]
前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記階調補正画像の輝度データと、前記階調補正画像の色尤度データと、前記階調補正画像の階調補正量に基づくゲインマップデータと、外部マップデータとを任意に組み合わせたデータに基づいて、前記ノイズリダクション強度データを生成する、
ことを特徴とする付記1の画像処理装置。
[付記3]
前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記輝度データと、前記色尤度データと、前記ゲインマップデータと、前記外部マップデータの少なくともいずれかに適用するための前段ルックアップテーブルを有する、
ことを特徴とする付記2の画像処理装置。
[付記4]
前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記前段ルックアップテーブルの各出力に加算処理と、乗算処理と、最大値選択処理と、最小値選択処理と、ランダム選択処理との少なくとも1つを適用して単一出力を演算する演算部を有する、
ことを特徴とする付記3の画像処理装置。
[付記5]
前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記演算部によって演算された前記単一出力に適用するための後段ルックアップテーブルを有する、
ことを特徴とする付記4の画像処理装置。
[付記6]
前記外部マップデータは、階調補正を行う前の画像に対するHDR処理のゲイン量と、生成済みのノイズリダクション強度データにフィルタ処理を施したものとの少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする付記2から付記5のいずれかの画像処理装置。
[付記7]
コンピュータが付記1から付記6のいずれかの画像処理装置の各処理を実行する方法。
[付記8]
コンピュータに付記1から付記6のいずれかの画像処理装置の各処理を実行させるプログラム。
1・・・画像処理装置
1X・・・デジタルカメラ(撮影装置)
10・・・デモザイク処理部
20・・・階調補正部
30・・・YUV変換部
40・・・色解析部
50・・・ノイズリダクション強度データ生成部(NR強度データ生成部)
51・・・選択入力部
52・・・乗算部
53・・・選択入力部
54・・・前段ルックアップテーブル
54A・・・輝度データ用ルックアップテーブル(LUT(Y))
54B・・・色尤度データ用ルックアップテーブル(LUT(色))
54C・・・ゲインマップデータ用ルックアップテーブル(LUT(Gain))
54D・・・外部マップデータ用ルックアップテーブル(LUT(EXT))
55A・・・乗算部(演算部)
55B・・・乗算部(演算部)
55C・・・乗算部(演算部)
56A・・・加算値演算部(Sum)(演算部)
56B・・・最大値選択演算部(Max)(演算部)
56C・・・最小値選択演算部(Min)(演算部)
57・・・選択入力部(Sel)(演算部)
58・・・後段ルックアップテーブル
58A・・・単一ルックアップテーブル(LUT)
60・・・ノイズリダクション処理部(NR処理部)
70・・・後処理部
80・・・DRAM(Dynamic Random Access Memory)

Claims (8)

  1. 画像に対して階調補正を行う階調補正部と、
    前記階調補正後に、前記画像に応じて生成される複数のデータの任意の組み合わせデータに基づいて、ノイズリダクション強度データを生成するノイズリダクション強度データ生成部と、
    前記ノイズリダクション強度データに基づいて、前記階調補正された階調補正画像に対してノイズリダクション処理を行うノイズリダクション処理部と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記階調補正画像の輝度データと、前記階調補正画像の色尤度データと、前記階調補正画像の階調補正量に基づくゲインマップデータと、外部マップデータとを任意に組み合わせたデータに基づいて、前記ノイズリダクション強度データを生成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記輝度データと、前記色尤度データと、前記ゲインマップデータと、前記外部マップデータの少なくともいずれかに適用するための前段ルックアップテーブルを有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記前段ルックアップテーブルの各出力に加算処理と、乗算処理と、最大値選択処理と、最小値選択処理と、ランダム選択処理との少なくとも1つを適用して単一出力を演算する演算部を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記ノイズリダクション強度データ生成部は、前記演算部によって演算された前記単一出力に適用するための後段ルックアップテーブルを有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記外部マップデータは、階調補正を行う前の画像に対するHDR処理のゲイン量と、生成済みのノイズリダクション強度データにフィルタ処理を施したものとの少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. コンピュータが請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置の各処理を実行する方法。
  8. コンピュータに請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置の各処理を実行させるプログラム。
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