JP2022049707A - 血液試料中の細菌の検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便性や迅速性に優れ、かつ、血液試料中の細菌を精度よく検出できる方法を提供すること。【解決手段】被験者から採取された血液試料の培養物を、213×g前後の相対遠心力で1分間前後、遠心処理し、上清画分と沈殿画分とに分離する工程(a);工程(a)で得られた上清画分から細菌画分を得る工程(b);及び前記細菌画分に細菌が含まれているか否かを、質量分析計を用いて解析する工程(c);の工程(a)~(c)を順次含む方法を用いると、前記被験者が特定の細菌に感染しているか否かを精度よく検出することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、被験者由来血液試料中の細菌の有無を検出する方法に関する。
細菌感染症、特に敗血症のように重度の感染症の場合、早期に適切な抗菌薬を投与することが、細菌感染症の治癒や良好な予後の面から重要である。細菌感染症に対しては、起炎菌を想定し効果のある抗菌薬を選択し、経験的治療が施される。それと同時に、起炎菌を明らかにするための血液培養検査が実施されるが、起炎菌が明らかになるまで数日間を要する。このため、迅速に起炎菌を明らかにし、経験的治療を根拠ある抗菌薬適正使用とすることが求められていた。
最近、細菌タンパク質又は全細菌について、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI-TOF MS)を用いた質量分析法を行うと、細菌の属、種、及び株固有のバイオマーカーを生成できることが報告されている(特許文献1)。また、尿を2000×gで30秒間の低速回転の遠心処理を行うことにより、細菌画分と生体内細胞(白血球)画分とを比重の違いでそれぞれ上清画分と沈殿画分に分離し、MALDI-TOFMSを用いた質量分析法を行い、細菌を同定する方法が報告されている(非特許文献1)。さらに、比重やサイズが他の細菌よりも大きい連鎖やクラスター形成の著しい細菌は、低速回転の遠心処理では生体内細胞画分と分離することができないため、遠心処理前に、細菌の連鎖やクラスター形成を解消することを目的とし、超音波発生装置を使用する方法が知られている(非特許文献2)。
一方、本発明者らは、塩化アンモニウムにより溶血処理した被験者由来血液培養物を、細菌を通過させない孔径を有する濾過膜で濾過処理し、濾過膜に捕捉された残渣を回収して得られた残渣試料中の細菌を、質量分析計を用いて解析すると、他の溶血剤(例えば、NP-40、Tween 20、Triton X-100)を用いて溶血処理した場合と比べ、前記残渣試料中に、細菌が含まれているか否かを、感度よく検出することができることを見出している(特願2018-61903)。
米国特許第6,177,266号
J Clin Microbiol 48: 2110-2115. 日本臨床微生物学会誌 Vol.26 No.2 79-89 2016
本発明の課題は、簡便性や迅速性に優れ、かつ、血液試料中の細菌を精度よく検出できる方法を提供することにある。
本発明者らは、溶血剤を用いずに、血液培養物中の細菌と血球成分との分離する方法について検討を行った。高速回転の遠心操作では、多くの細菌は血球成分とともに沈殿するため、両者を分離できないことが予想され、また、低速回転の遠心操作では、前述のとおり、比重やサイズが他の細菌よりも大きい連鎖やクラスター形成の著しい細菌は、血球成分と分離できないことが懸念されたが、相対遠心力と遠心時間の検討を重ねたところ、血液培養物を、213×g前後の相対遠心力で1分間前後、遠心処理すると、遠心処理後の上清画分に細菌(特に、ブドウ球菌属細菌やレンサ球菌細菌等の連鎖やクラスター形成の著しい細菌)が含まれているか否かを、質量分析により精度よく検出することができることを見出した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕以下の工程(a)~(c)を含むことを特徴とする、血液試料中の細菌の検出方法。
(a)被験者から採取された血液試料の培養物(以下、「被験者由来血液培養物」ということがある)を、170~800×gの相対遠心力で40~80秒間、遠心処理し、上清画分と沈殿画分とに分離する工程;
(b)工程(a)で得られた上清画分から細菌画分を得る工程;
(c)前記細菌画分に細菌が含まれているか否かを、質量分析計を用いて解析する工程;
〔2〕質量分析計が、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI-TOF MS)であることを特徴とする上記〔1〕に記載の検出方法。
〔3〕工程(b)において、以下の工程(p)及び(q)を実施することにより細菌画分を得ることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の検出方法。
(p)工程(a)で得られた上清画分を、細菌を通過させない孔径を有する濾過膜で濾過処理する工程;
(q)前記濾過処理後の濾過膜に捕捉された残渣を回収し、細菌画分として得る工程;
〔4〕工程(q)において、濾過処理後の濾過膜を純水中に浸し、遠心分離により残渣を回収し、細菌画分として得ることを特徴とする上記〔3〕に記載の検出方法。
〔5〕工程(p)と工程(q)の間に、濾過処理後の濾過膜を、純水を用いて洗浄する工程(r)を含むことを特徴とする上記〔3〕又は〔4〕に記載の検出方法。
また本発明の実施の他の形態として、
上記工程(a)~(c)を含み、さらに、上記工程(c)の後、前記細菌画分に細菌が含まれていた場合、前記被験者は、前記細菌に感染している可能性が高いと診断し、前記細菌画分に細菌が含まれていない場合、前記被験者は、前記細菌に感染している可能性が低いと診断する工程(x);を含む、被験者が細菌に感染しているか否かを診断する方法;や、
上記工程(a)~(c)、及び(x)を含み、さらに、細菌に感染している可能性が高いと診断された被験者に対して、当該細菌に対する抗生物質等の薬剤を用いて治療処理を施す工程(y)を含む、被験者が細菌に感染しているか否かを診断し、細菌感染症を予防又は治療する方法;
を挙げることができる。
近年、血液培養物の検体数が増加傾向ある状況において、血液培養物を、本発明の検出法を用いて、213×g前後の相対遠心力で1分間前後と比較的短時間、遠心処理することにより、多検体の血液培養物であっても、迅速かつ効率的に処理することができる。また、上記遠心処理により、血液培養物中の細菌(特に、ブドウ球菌属細菌やレンサ球菌細菌等の連鎖やクラスター形成の著しい細菌)と、血球成分とを精度よく分離することができるため、分離後の細菌を含む上清画分を基に、質量分析用サンプルを調製し、質量分析計を用いて解析すると、血液培養物中に特定の細菌が含まれているか否かを精度よく判定・評価することができ、被験者が特定の細菌に感染しているか否かを診断する上で有用なデータを提供することができるため、細菌感染症の診断の他、細菌感染症の早期予防や早期治療が期待される。
また、本発明の検出法において、遠心処理後の細菌を含む上清画分を、細菌を通過させない孔径を有する濾過膜で濾過処理すると、濾過処理は、シリンジを用いた手動操作により行うことが可能であるため、真空ポンプ等の大掛かりな機器がなくても、本発明の検出法を実施することができる。
敗血症を診断する血液培養検査は、被験者から採取された血液試料を、培養液中で培養し、血液培養物の濁度の変化、細菌による培養液中のガス発生、pHの変化等を指標にして、1~7日間、細菌増殖の有無を確認することから行われる。次いで、細菌増殖が確認された場合、血液培養物を採取し、グラム染色とサブカルチャー(二次培養)が行われ、グラム染色による大まかな細菌種の分類結果から、経験的治療に使用した抗菌薬の評価が行われる。一方、本発明の検出法を用いると、細菌を効率よく集菌し、細菌種同定を迅速かつ正確に行うことができるため、起炎菌の細菌種を正確に同定することが可能となり、抗菌薬適正治療につながる。このため、本発明は、細菌感染症患者の予後の改善、耐性細菌の増加抑制、コスト削減等に貢献できる。
本発明の血液試料中の細菌の検出方法としては、被験者由来血液培養物を、170~800×gの相対遠心力(RCF;relative centrifugal force;相対遠心加速度ともいう)で40~80秒間、遠心処理し、上清画分と沈殿画分とに分離する工程(a);前記工程(a)で得られた上清画分から細菌画分を得る工程(b);及び前記細菌画分に細菌が含まれているか否かを、質量分析計を用いて解析する工程(c);の工程(a)~(c)を順次含む方法(以下、「本件検出法」)であれば特に制限されず、本件検出法は、前記被験者由来の血液試料中に、細菌が存在するか否かを検出する方法であって、医師による診断行為を含まない。
上記被験者としては、特に制限されず、例えば、細菌感染の有無が不明な者(例えば、健常者;がん患者、糖尿病患者等の非細菌感染症患者)や、特定の細菌に感染しているか否かが不明な者(例えば、健常者;敗血症患者、上気道感染症患者等の細菌感染症患者)を挙げることができる。
[本件検出法における工程(a)について]
上記工程(a)において、170~800×gのRCFで40~80秒間、遠心処理を行うことにより、被験者由来血液培養物中に含まれる細菌の一部又は大部分と、血球成分の一部又は大部分とが、それぞれ上清画分と沈殿画分とに分離される。被験者由来血液培養物は任意の遠心機、例えば、遠心管が所定の角度で配置されているアングルロータ式遠心機;や、遠心管の角度が可変であり遠心処理中に遠心管が水平又はほぼ水平にあるスイングロータ式遠心機;を用いて遠心処理することができる。遠心機は、後述する本実施例で用いたテーブルトップ遠心機4000(久保田商事社製)、ベックマンGPR(himac CF7D2、HITACHI社製)、卓上低速遠心機(LT-015、TOMY社製)等の市販品を用いることができる。
本明細書において、遠心処理におけるRCFは、下記式(1)を基に算出することができる。
RCF(×g)=1118×R×N×10-8・・・(1)
[式中、「R」は回転半径(cm)を示し、「N」は1分間当たりの回転数(rpm=min-1)を示す。]
上記工程(a)において、式(1)中の回転半径Rとして、回転軸から遠心処理中の遠心管までの半径のうち、最大となる半径(すなわち、最大半径[Rmax])と、最小となる半径(すなわち、最小半径[Rmin])とを基に算出した平均半径(Rav=[最大Rmax+Rmin]/2)の値を用いて、RCFが170~800×gの範囲内となるように回転数Nを設定し、遠心処理を行う。
上記工程(a)における遠心処理のRCFとしては、170~800×gの範囲内であればよく、例えば、170~700×g、170~600×g、170~500×g、170~400×g、170~300×g、170~250×g、170~230×g、170~220×g、175~800×g、180~800×g、185~800×g、190~800×g、195~800×g、200~800×g、175~700×g、180~700×g、185~700×g、190~700×g、195~700×g、200~700×g、175~700×g、175~600×g、175~500×g、175~400×g、175~300×g、175~250×g、175~230×g、175~220×g、180~700×g、180~600×g、180~500×g、180~400×g、180~300×g、180~250×g、180~230×g、180~220×g、185~700×g、185~600×g、185~500×g、185~400×g、185~300×g、185~250×g、185~230×g、185~220×g、190~700×g、190~600×g、190~500×g、190~400×g、190~300×g、190~250×g、190~230×g、190~220×g、195~700×g、195~600×g、195~500×g、195~400×g、195~300×g、195~250×g、195~230×g、195~220×g、200~700×g、200~600×g、200~500×g、200~400×g、200~300×g、200~250×g、200~230×g、200~220×g等を挙げることができる。
上記工程(a)における遠心処理時間としては、40~80秒間の範囲内であればよく、例えば、40~76秒間、40~73秒間、40~70秒間、40~66秒間、40~63秒間、43~80秒間、46~80秒間、50~80秒間、53~80秒間、56~80秒間、43~76秒間、46~76秒間、50~76秒間、53~76秒間、56~76秒間、43~73秒間、46~73秒間、50~73秒間、53~73秒間、56~73秒間、43~70秒間、46~70秒間、50~70秒間、53~70秒間、56~70秒間、43~66秒間、46~66秒間、50~66秒間、53~66秒間、56~66秒間、43~63秒間、46~63秒間、50~63秒間、53~63秒間、56~63秒間等を挙げることができる。
遠心処理中の温度は、通常0~40℃の範囲内であり、室温(例えば、10~30℃)を好適に例示することができる。
被験者由来血液培養物は、例えば、被験者から採取された血液試料を、培養温度35℃の条件下で12~48時間培養することにより得ることができる。
上記工程(a)における遠心処理により、被験者由来血液培養物中の血球成分(例えば、ヘモグロビン)は、その後の工程(b)及び/又は工程(c)の操作に妨げのならない程度まで除去することができる。このため、上記工程(a)で得られた上清画分を、溶血剤を用いて溶血処理しなくてもよいが、上記工程(a)で得られた上清画分中に含まれるおそれがある血球成分を溶血処理し、血液試料中の細菌の検出精度をより高めるために、上記工程(b)の前に、上記工程(a)で得られた上清画分を、溶血剤と混合し、溶血処理してもよい。また、上記工程(a)において、予め溶血剤で溶血処理した被験者由来血液培養物を遠心処理してもよい。
上記溶血剤としては、例えば、本発明者らの先願(特願2018-61903)に記載の塩化アンモニウムの他、界面活性剤、低張液等を挙げることができる。ここで、塩化アンモニウム以外の溶血剤としては、例えば、界面活性剤、低張液等を挙げることができる。かかる界面活性剤としては、Triton X-100(Tritonは登録商標)(ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル)、Triton X-114(ポリオキシエチレン(8)オクチルフェニルエーテル)、Triton X-405(ポリオキシエチレン(40)イソオクチルフェニルエーテル)、NP-40(Nonidet P-40)(ポリオキシエチレン(9)オクチルフェニルエーテル)等のポリオキシエチレンp-t-オクチルフェニルエーテル(Triton系界面活性剤);Tween 20(Tweenは登録商標)、Tween 40、Tween 60、Tween 80、Tween65、Tween 85等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(Tween系界面活性剤);Briji 35(Brijiは登録商標)(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル(Briji系界面活性剤);Dodecyl-β-D-maltose;Octyl-β-D-glucoside等の非イオン性界面活性剤やドデシル硫酸ナトリウム(SDS)等の陰イオン性界面活性剤や塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド等の陽イオン性界面活性剤やCHAPS(3-(3-cholamidepropyl)dimethylammonio-1-propanesulphonate)、塩化アルキルポリアミノエチルグリシン等の両性界面活性剤を挙げることができる。
上記低張液としては、体液(例えば血漿)や細胞液の浸透圧よりも低くなるようにナトリウムやカリウムなどによって塩や糖濃度等を調整した低張液であれば特に制限されない。本明細書において「低張」とは、浸透圧が250mOsm/Lよりも低いことを意味する。
[本件検出法における工程(b)について]
上記工程(a)で得られた上清画分は、血球成分の一部又は大部分が除去された被験者由来血液培養物である。上記工程(b)においては、かかる上清画分中に含まれる細菌を分離し、細菌画分を得る。上清画分から細菌を分離する方法としては、非溶解成分である細菌と、溶解成分とを分離できる方法であればよく、例えば、上記工程(a)で得られた上清画分を遠心処理により、沈殿画分と、上清画分とに分離し、沈殿画分を細菌画分として得る方法や、上記工程(a)で得られた上清画分を、細菌を通過させない孔径を有する濾過膜で濾過処理する工程(p)と、前記濾過処理後の濾過膜に捕捉された残渣を回収し、細菌画分として得る工程(q)とを実施することにより細菌画分を得る方法を挙げることができ、これらの中でも上記工程(p)及び(q)を実施することにより細菌画分を得る方法を好適に例示することができる。
遠心処理により細菌画分を得る場合、上清画分中に含まれる細菌が十分沈殿するように、RCF及び時間を設定し、遠心処理を行う。遠心処理におけるRCFは、例えば、3000×g以上であり、好ましくは6000×g以上、より好ましくは9000×g以上である。また、遠心時間は、例えば、3分以上であり、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上である。
[本件検出法における工程(p)について]
上記工程(p)の濾過処理により、溶解成分は、濾過膜を通過する。このため、上記工程(a)で得られた上清画分中に細菌が含まれる場合、細菌は、残渣として濾過膜に捕捉され、上記工程(a)で得られた上清画分の溶解成分と分離することができる。
上記濾過処理する方法としては、例えば、上記工程(a)で得られた上清画分を、濾過膜を備え、プラスチック、金属、ガラス等の材質により製造された容器内に移し、シリンジ、真空ポンプ、アスピレーター、コンプレッサー等の機器を用いて吸引又は加圧することにより濾過処理する方法や、濾過膜を備え、プラスチック、金属、ガラス等の材質により製造された遠沈管又は試験管内に移し、遠心することにより濾過処理する方法を挙げることができ、大掛かりな機器を使用しないで、より簡便に濾過処理する観点から、シリンジを手動操作することにより加圧又は減圧し、濾過処理する方法や、遠心することにより濾過処理する方法が好ましい。また、細菌のコンタミネーションを防ぐ観点から、濾過処理は密閉系で行うことが好ましく、濾過膜は、ディスポーザブルのものが好ましい。
上記濾過膜の孔径としては、細菌を通過させない孔径であればよく、通常1.5μm以下、好ましくは1.2μm以下、より好ましくは0.8μm以下、さらに好ましくは0.7μm以下、さらにより好ましくは0.6μm以下、最も好ましくは0.5μm以下であり、ヘモグロビン等の血球成分による目詰まりを回避する観点から、通常0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは0.25μm以上、さらに好ましくは0.3μm以上、さらにより好ましくは0.35μm以上、最も好ましくは0.4μm以上である。したがって、濾過処理に使用する濾過膜の孔径としては、通常0.1~1.5μmの範囲内、好ましくは0.2~1.2μm、より好ましくは0.25~0.8μm、さらに好ましくは0.3~0.7μm、さらにより好ましくは0.35~0.6μm以下、最も好ましくは0.4~0.5μm以下である。
上記濾過膜の材質としては、例えば、セルロース混合エステル(MCE;Mixed cellulose esters)、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、親水性PTFE、ポリエーテルスルホン(PES)、親水性ポリエーテルスルホン(hydrophilic polyethersulfone)、親水性ポリプロピレン(GHP)、ナイロン(NYL)、セルロースアセテート(CA;cellulose acetate)、ポリスルフォン(PSF)、アクリル系共重合体(acrylic copolymer)、ポリアミド、ナイロン6,6、ポリエステル、ポリカーボネート、ニトロセルロース、ニトロセルロースとセルロースエステルの混合物等を挙げることができる。
[本件検出法における工程(q)について]
上記工程(q)において、残渣を回収し、細菌画分として得る方法としては、工程(p)の濾過処理後の濾過膜から、残渣を遊離させ、回収できる方法であればよく、薬さじ等を用いて上記濾過膜に捕捉された残渣を掻き取る方法であってもよいが、残渣に含まれる細菌の回収効率の観点から、上記濾過膜の一部又は全部を純水中に浸し、濾過膜及び/又は純水を撹拌した後、残渣を含む水から遠心分離により残渣を回収する方法が好ましく、ここで遠心分離は、細菌のコンタミネーションを防ぐ観点から、密閉系で行うことが好ましい。また、残渣を回収する前に、上記濾過膜を、純水を用いて洗浄することが好ましい。洗浄回数としては、少なくとも1回であればよく、複数回(2、3、4回等)であってもよいが、時間対効果及び費用対効果を考慮すると、1回が好ましい。また、濾過膜の洗浄は、工程(p)の濾過処理後の濾過膜に純水を添加し、濾過処理と同様の吸引又は加圧方法により、純水を濾過膜内に通過させることにより行うことができる。
本明細書において、「純水」とは、不純物やイオン性物質を除去した水のことを意味し、具体的には、電気伝導率が24~26℃条件下で、10μS/cm以下の水を意味する。純水は、水道水を、蒸留及び/又はイオン交換することにより、調製することができる。
[本件検出法における工程(c)について]
上記工程(c)において、質量分析計を用いて解析する方法としては、上記工程(b)で得られた細菌画分を、イオン源を用いて気体状のイオンとし(イオン化)、分析部において、真空中で運動させ電磁気力を用いて、あるいは飛行時間差によりイオン化した細菌画分を質量電荷比に応じて分離し、検出できる質量分析計を用いた解析方法であれば特に制限されない。ここで、イオン源を用いてイオン化する方法としては、電子イオン化(EI)法、化学イオン化(CI)法、電界脱離イオン化(FD)法、高速原子衝撃(FAB)法、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法、エレクトロスプレーイオン化(ESI)法等の方法を適宜選択することができ、また、分析部において、イオン化した細菌画分を分離する方法としては、磁場偏向型、四重極型、イオントラップ型、飛行時間(TOF)型、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型等の分離方法を適宜選択することができる。また、2以上の質量分析法を組み合わせたタンデム型質量分析(MS/MS)を利用することができる。また、ガスクロマトグラフィー(GC)や液体クロマトグラフィー(LC)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、SBPやメチルシステインを夾雑物から分離・精製して分析することができる。質量分析計としては、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI-TOFMS)が好ましい。
上記工程(c)において、細菌画分中に細菌が含まれているか否かは、細菌画分から質量分析用のサンプルを調製し、質量分析計を用いて解析する。細菌画分における解析対象物としては、細菌由来の物質(例えば、タンパク質、ペプチド、化合物)であればよく、細菌における発現量が多く;イオン化されやすく;トリプシン等のタンパク質分解酵素によりペプチド断片化処理することなく、分子量が約4000~15,000Daの範囲内でTOFMSに検出されやすい;細菌の種類を判別することができるマススペクトルパターンが、多数の種類の細菌について既に知られている;等の理由から、細菌由来のリボソームタンパク質が好ましい。
上記工程(c)において、細菌画分中に特定の細菌が検出された場合、上記被験者は、前記特定の細菌に感染している可能性が高いと診断するためのデータを取得することができ、細菌画分中に特定の細菌が検出されない場合、上記被験者は、前記特定の細菌に感染している可能性が低いと診断するためのデータを取得することができる。このため、本発明の実施の他の形態として、上記工程(a)~(c)を含み、さらに、これらのデータを取得する工程を含む、被験者が細菌に感染しているか否かを診断するためのデータを収集する方法を挙げることができる。
本件検出法において、被験者由来血液培養物を、213×g前後と比較的弱い相対遠心力で、かつ、1分間前後と比較的短い遠心処理時間で遠心処理を行う。かかる特定の条件での遠心処理により、血液培養物中に含まれる細菌、特に、比重やサイズが他の細菌よりも大きい連鎖やクラスター形成の著しい細菌(例えば、ブドウ球菌属細菌、レンサ球菌細菌)であっても、超音波発生装置を使用して、細菌の連鎖やクラスター形成を解消することなく、血球成分とともに沈殿する菌体数が抑えられ、検出可能な多くの菌体を上清画分に分画することができる。このため、本件検出法には、通常、被験者由来血液培養物を、超音波発生装置を使用して処理する工程は含まれない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、本実施例で用いる血液培養物は、2016年6月~2017年4月の間に、重症感染症患者から採取された血液試料を、培養温度35℃の条件下で12~48時間培養することにより得られた培養物のうち、血液培養自動分析装置(BACTEC FX SYSTEM、BD Bioscience社製)により培養陽性となった培養物(n=120)である。
実施例1.血液培養物の分離条件の検討1
本発明者らは、血液培養物中の細菌と血球成分との分離する場合、相対遠心力が強い高速遠心操作では、菌体が血球成分とともに沈殿画分に分画されることが予想されるため、相対遠心力が比較的弱い(具体的には、相対遠心力が37~213×g)低速遠心操作での検討を行った。なお、本実施例において、相対遠心力は、回転半径として平均半径(Rav)をの値を用いて算出したものである。
1-1 方法
以下の手順〔1〕~〔7〕に従って行った。
〔1〕3mLの血液培養物を15mLコニカル管に移し、3mLのPBS溶液で希釈した後、テーブルトップ遠心機 4000(ロータ半径:13.29、15mLコニカル管×16チューブラック、スイングロータ、久保田商事社製)を用いて、相対遠心力が5種類の条件(213×g[回転数換算で1200rpm]、148×g[回転数換算で1000rpm]、95×g[回転数換算で800rpm]、53×g[回転数換算で600rpm]、又は37×g[回転数換算で500rpm])、室温で1分間、遠心処理した。
〔2〕遠心処理後の上清画分を、孔径が0.45μmの濾過膜(37mmクオリティモニター[日本PALL社製])上に添加した。
〔3〕上清画分を、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過した。なお、上記5種類の条件うち、3種類の条件(95×g、53×g、及び37×g)下での遠心処理により得られた上清画分では、濾過処理により濾過膜が目詰まりした。このため、以降の操作は、2種類の条件(213×g及び148×g)下での遠心処理により得られた上清画分についてのみ行った。
〔4〕2mLの蒸留水を37mmクオリティモニター上に添加し、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過洗浄した。
〔5〕洗浄後の37mmクオリティモニターを取り出し、1mLの蒸留水中に浸し、30秒間ボルテックスミキサーを用いて撹拌した後、遠心処理(20630×g、3分間、室温)し、上清を除去した。
〔6〕得られた沈殿物(すなわち、細菌画分)のうち、数μgをMALDIサンプルターゲット(BrukerDaltonics社製)上に載せ、1μLの70%ギ酸と、1μLのマトリックス溶液(2,5-ジヒドロキシ安息香酸、80mg/mL、30%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸)を添加し、乾燥処理による結晶化を行った。
〔7〕乾燥後のサンプルに、α-Cyano-4-hydroxycinnamic Acid(CHCA)マトリックス試薬(Bruker Daltonics社製)を1μL添加し、乾燥後にMALDI-TOF MS(Microflex[Bruker Daltonics社製])に導入し、2重測定を行い、その平均値を算出した。マススペクトルの取得は、Flex Controlソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行い、リボソームタンパク質のフィンガープリント(マススペクトルパターン)を基にした3種類のブドウ球菌属細菌(S. aureus、S. epidermidis、及びS.capitis)の同定は、MALDIバイオタイパー3.1ソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行った。スコア値が2.0以上の場合、菌種レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7以上~2.0未満の場合、属レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7未満の場合、同定不能と評価した。
1-2 結果
血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて上記3種類のブドウ球菌属細菌を検出した場合、種レベル(スコア値≧2.0)の同定確率は100%(7/7)であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が148×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて上記3種類のブドウ球菌属細菌を検出した場合、種レベルの同定確率は0%(0/7)であり、すべて属レベル(1.7≦スコア値<2.0)での同定にとどまった(表1参照)。
この結果は、血液培養物中に含まれる細菌(特に、ブドウ球菌属細菌等のクラスター形成の著しい細菌)を精度よく検出するためには、血液培養物を1分間前後の時間で遠心処理するときの相対遠心力は、少なくとも148×gよりも大きく、かつ213×gに近い値とすることが必要であることを示している。
Figure 2022049707000001
実施例2.血液培養物の分離条件の検討2
血液培養物中の細菌と血球成分との分離する遠心処理条件として、213×gよりも強い相対遠心力(具体的には、1337×g)について検討を行った。
2-1 方法
以下の手順〔1〕~〔7〕に従って行った。
〔1〕3mLの血液培養物を15mLコニカル管に移し、3mLのPBS溶液で希釈した後、テーブルトップ遠心機 4000(ロータ半径:13.29、15mLコニカル管×16チューブラック、久保田商事社製)を用いて、相対遠心力が2種類の条件(213×g[回転数換算で1200rpm]、又は1337×g[回転数換算で3000rpm])、室温で1分間、遠心処理した。
〔2〕遠心処理後の上清画分を、孔径が0.45μmの濾過膜(37mmクオリティモニター[日本PALL社製])上に添加した。
〔3〕上清画分を、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過した。
〔4〕2mLの蒸留水を37mmクオリティモニター上に添加し、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過洗浄した。
〔5〕洗浄後の37mmクオリティモニターを取り出し、1mLの蒸留水中に浸し、30秒間ボルテックスミキサーを用いて撹拌した後、遠心処理(20630×g、3分間、室温)し、上清を除去した。
〔6〕得られた沈殿物(すなわち、細菌画分)のうち、数μgをMALDIサンプルターゲット(BrukerDaltonics社製)上に載せ、1μLの70%ギ酸と、1μLのマトリックス溶液(2,5-ジヒドロキシ安息香酸、80mg/mL、30%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸)を添加し、乾燥処理による結晶化を行った。
〔7〕乾燥後のサンプルに、CHCAマトリックス試薬(Bruker Daltonics社製)を1μL添加し、乾燥後にMALDI-TOFMS(Microflex[Bruker Daltonics社製])に導入し、2重測定を行い、その平均値を算出した。マススペクトルの取得は、Flex Controlソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行い、リボソームタンパク質のフィンガープリント(マススペクトルパターン)を基にした8種類のブドウ球菌属細菌(S. aureus、S. capitis、S. caprae、 S.epidermidis、S. haemolyticus、S. hominis、S. lugdunesis、及びS. warneri)、3種類の連鎖球菌属細菌(S. dysgalactiae、S. mitis、及びS. pneumoniae)、2種類のバクテロイデス属細菌(B. fragilis及びB. vulgatus)、1種類のプロピオニバクテリウム属細菌(P. acnes)、1種類のシトロバクター属細菌(C. freundii)、3種類のエンテロバクター属細菌(E. cloacae、E. faecalis、及びE. faecium)、1種類のクロストリジウム属細菌(C. septicum)、1種類のコリネバクテリウム属細菌(C. striatum)、1種類のクレブシエラ属細菌(K. oxytoca)、1種類のプロテウス属細菌(P. mirabilis)、1種類のプロビデンシア属細菌(P. rettgeri)、及び1種類のシュードモナス属細菌(P. aeruginosa)の同定は、MALDIバイオタイパー3.1ソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行った。スコア値が2.0以上の場合、菌種レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7以上~2.0未満の場合、属レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7未満の場合、同定不能と評価した。
2-2 結果
上記8種類のブドウ球菌属細菌の種レベル(スコア値≧2.0)の同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において100%(S. aureus[16/16]、S. capitis[7/7]、S. caprae[4/4]、S. epidermidis[13/13]、S. haemolyticus[1/1]、S. hominis[5/5]、S. lugdunesis[2/2]、及びS. warneri[1/1])であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、S. warneriでは100%(1/1)であったものの、S. aureusでは37.5%(6/16)、S. capitisでは28.6%(2/7)、S. capraeでは25%(1/4)、S. epidermidisでは7.70%(1/13)、S. haemolyticusでは0%(0/1)、S. hominisでは0%(0/5)、S. lugdunesisでは0%(0/2)と大幅に低下していた(表2参照)。
また、上記3種類の連鎖球菌属細菌の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において100%(S. dysgalactiae[1/1]、S. mitis[1/1]、及びS. pneumoniae[2/2])であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において0%(S. dysgalactiae[0/1]、S. mitis[0/1]、及びS. pneumoniae[0/2])であった(表3参照)。
また、上記2種類のバクテロイデス属細菌の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において100%(B. fragilis[1/1]及びB. vulgatus[1/1])であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において0%(B. fragilis[0/1]及びB. vulgatus[0/1])であった(表4参照)。
また、上記1種類のプロピオニバクテリウム属細菌(P. acnes)の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、100%(1/1)であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、0%(0/1)であった(表5参照)。
また、上記1種類のシトロバクター属細菌(C. freundii)の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、100%(2/2)であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、50%(1/2)であった(表6参照)。
また、上記3種類のエンテロバクター属細菌の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、すべての種において100%(E. cloacae[1/1]、E. faecalis[2/2]、及びE. faecium[1/1])であったのに対して、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合、E. cloacaeの種レベルの同定確率は、100%(1/1)であり、E. faecalisの種レベルの同定確率は、100%(2/2)であったものの、E. faeciumの種レベルの同定確率は、0%(0/1)であった(表7参照)。なお、上記1種類のクロストリジウム属細菌(C. septicum)、上記1種類のコリネバクテリウム属細菌(C. striatum)、上記1種類のクレブシエラ属細菌(K. oxytoca)、上記1種類のプロテウス属細菌(P. mirabilis)、上記1種類のプロビデンシア属細菌(P. rettgeri)、及び上記1種類のシュードモナス属細菌(P. aeruginosa)の種レベルの同定確率は、血液培養物を相対遠心力が213×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合と、血液培養物を相対遠心力が1337×gで1分間遠心処理することにより得られた上清画分を用いて検出した場合とで、ともに100%と変わらなかった(表8~13参照)。
以上の結果は、血液培養物中に含まれる細菌(特に、ブドウ球菌属細菌やレンサ球菌細菌等の連鎖やクラスター形成の著しい細菌;バクテロイデス属細菌;プロピオニバクテリウム属細菌)を精度よく検出するためには、血液培養物を1分間前後の時間で遠心処理するときの相対遠心力は、少なくとも1337×gよりも小さく、かつ213×gに近い値とすることが必要であることを示している。
Figure 2022049707000002
Figure 2022049707000003
Figure 2022049707000004
Figure 2022049707000005
Figure 2022049707000006
Figure 2022049707000007
Figure 2022049707000008
Figure 2022049707000009
Figure 2022049707000010
Figure 2022049707000011
Figure 2022049707000012
Figure 2022049707000013
Figure 2022049707000014
実施例3.本件検出法と従来法との比較
血液培養物を213×g前後の相対遠心力で1分間前後、遠心処理し、細菌画分を調製する本件検出法を用いた場合と、血液培養物を溶血剤により細菌画分を調製する従来法を用いた場合とで、その後の質量分析により検出される細菌レベルに違いがあるかどうかを検討した。
3-1 方法
3-1-1 本件検出法
本件検出法は、以下の手順〔1〕~〔7〕に従って行った。
〔1〕3mLの血液培養物を15mLコニカル管に移し、3mLのPBS溶液で希釈した後、テーブルトップ遠心機 4000(ロータ半径:13.29、15mLコニカル管×16チューブラック、久保田商事社製)を用いて、相対遠心力の値が213×g(回転数換算で1200rpm)、室温で1分間の条件下で遠心処理を行った。
〔2〕遠心処理後の上清画分を、孔径が0.45μmの濾過膜(37mmクオリティモニター[日本PALL社製])上に添加した。
〔3〕上清画分を、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過した。
〔4〕2mLの蒸留水を37mmクオリティモニター上に添加し、37mmクオリティモニターに装着したシリンジによる手動操作により濾過洗浄した。
〔5〕洗浄後の37mmクオリティモニターを取り出し、1mLの蒸留水中に浸し、30秒間ボルテックスミキサーを用いて撹拌した後、遠心処理(20630×g、3分間、室温)し、上清を除去した。
〔6〕得られた沈殿物(すなわち、細菌画分)のうち、数μgをMALDIサンプルターゲット(BrukerDaltonics社製)上に載せ、1μLの70%ギ酸と、1μLのマトリックス溶液(2,5-ジヒドロキシ安息香酸、80mg/mL、30%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸)を添加し、乾燥処理による結晶化を行った。
〔7〕乾燥後のサンプルに、CHCAマトリックス試薬(Bruker Daltonics社製)を1μL添加し、乾燥後にMALDI-TOFMS(Microflex[Bruker Daltonics社製])に導入し、2重測定を行い、その平均値を算出した。マススペクトルの取得は、Flex Controlソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行い、リボソームタンパク質のフィンガープリント(マススペクトルパターン)を基にした8種類のブドウ球菌属細菌(S. aureus、S. epidermidis、S.capitis、S. caprae、S. hominis、S. haemolyticus、S. lugdunesis、及びS. warneri)、5種類の連鎖球菌属細菌(S. agalactiae、S. anginosus、S. dysgalactiae、S. mitis、及びS. sanguinis)、1種類のブドウ糖非発酵菌(P. aeruginosa)、2種類の腸球菌属細菌(E. faecium及びE. faecalis)、6種類の腸内細菌科に属する細菌(E. coli、E. aerogenes、K. pneumoniae、P. mirabilis、R. ornithinolytica、及びC. freundii)、2種類のバシラス属細菌(B. cereus及びB. Subtilis)、1種類のコリネバクテリウム属細菌(C. striatum)、及び1種類のクロストリジウム属細菌(C.perfringens)の同定は、MALDIバイオタイパー3.1ソフトウェア(Bruker Daltonics社製)を用いて行った。スコア値が2.0以上の場合、菌種レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7以上~2.0未満の場合、属レベルの一致が高いと評価し、スコア値が1.7未満の場合、同定不能と評価した。
3-1-2 従来法
従来法は、以下の手順〔1〕~〔8〕に従って行った。
〔1〕1mLの血液培養物を1.5mLチューブに移し、200μLのSepsityperlysis buffer(Bruker社製)と混和した後、卓上マイクロ遠心機セントリック3300 アングルロータ(ロータ半径:8.20cm、1.5/2mL×24本、久保田商事社製)を用いて15000rpm(20630×g)で2分間遠心処理を行った。
〔2〕遠心処理後の上清画分を除去し、沈殿画分に1mLのSepsityper Washing buffer(Bruker社製)を加え、混和した後、卓上マイクロ遠心機セントリック3300 アングルロータを用いて15000rpm(20630×g)で1分間遠心処理を行った。
〔3〕上清画分を除去し、沈殿画分に300μLの精製水を加え、混和した。
〔4〕900μLの100%エタノールを加え、混和した後、卓上マイクロ遠心機セントリック3300 アングルロータを用いて15000rpm(20630×g)で2分間遠心処理を行った。
〔5〕上清画分を除去した後、卓上マイクロ遠心機セントリック3300 アングルロータを用いて15000rpm(20630×g)で2分間遠心処理を行った。
〔6〕チューブの蓋を開けた状態で5分間乾燥させた。
〔7〕30μLの70%ギ酸及び30μLのアセトニトリルを添加し、分散・混和した後、卓上マイクロ遠心機セントリック3300 アングルロータを用いて15000rpm(20630×g)で3分間遠心処理した。
〔8〕上清を回収し、MALDI-TOF MS(Microflex[Bruker Daltonics社製])に導入し、2重測定を行い、その平均値を算出した。マススペクトルの取得や、細菌種の同定は、上記「3-1-1 本件検出法」の項目の手順〔7〕に記載の方法に従って行った。
3-2 結果
上記8種類のブドウ球菌属細菌の種レベル(スコア値≧2.0)の同定確率は、本件検出法を用いた場合、100%(24/24;S. aureusでは100%[10/10]、S. epidermidisでは100%[6/6]、S. capitisでは100%[1/1]、S. capraeでは100%[1/1]、S. hominisでは100%[1/1]、S. haemolyticusでは100%[2/2]、S. lugdunesisでは100%[2/2]、及びS. warneriでは100%[1/1])であったのに対して、従来法を用いた場合、58.4%(14/24;S. aureusでは80%[8/10]、S.epidermidisでは50%[3/6]、S. capitisでは100%[1/1]、S. capraeでは0%[0/1]、S. hominisでは100%[1/1]、S. haemolyticusでは0%[0/2]、及びS. warneriでは100%[1/1])であった(表14参照)。
また、上記5種類の連鎖球菌属細菌の種レベルの同定確率は、本件検出法を用いた場合、71.4%(5/7;S. agalactiaeでは100%[1/1]、S. anginosusでは100%[1/1]、S. dysgalactiaeでは100%[2/2]、S. mitisでは50%[1/2]、及びS. sanguinisでは0%[0/1])であったのに対して、従来法を用いた場合、42.9%(3/7;S. agalactiaeでは100%[1/1]、S. anginosusでは100%[1/1]、S. dysgalactiaeでは0%[0/2]、S. mitisでは50%[1/2]、及びS. sanguinisでは0%[0/1])であった(表15参照)。また、上記5種類の連鎖球菌属細菌の属レベル(スコア値≧1.7)の同定確率は、本件検出法を用いた場合、100%(7/7;S. agalactiaeでは100%[1/1]、S. anginosusでは100%[1/1]、S. dysgalactiaeでは100%[2/2]、S. mitisでは100%[2/2]、及びS. sanguinisでは100%[1/1])であったのに対して、従来法を用いた場合、71.4%(5/7;S. agalactiaeでは100%[1/1]、S. anginosusでは100%[1/1]、S. dysgalactiaeでは50%[1/2]、S. mitisでは100%[2/2]、及びS. sanguinisでは0%[0/1])であった(表15参照)。
また、上記1種類のブドウ糖非発酵菌(P. aeruginosa)の種レベルの同定確率は、本件検出法を用いた場合、100%(1/1)であったのに対して、従来法を用いた場合、0%(0/1)であった(表16参照)。
また、上記2種類の腸球菌属細菌の種レベルの同定確率は、本件検出法を用いた場合、100%(3/3;E. faeciumでは100%[2/2]、及びE. faecalisでは100%[1/1])であったのに対して、従来法を用いた場合、66.7%(2/3;E. faeciumでは100%[2/2]、及びE. faecalisでは0%[0/1])であった(表17参照)。
また、上記6種類の腸内細菌科に属する細菌の種レベルの同定確率は、本件検出法を用いた場合、100%(17/17;E. coliでは100%[10/10]、E. aerogenesでは100%[1/1]、K. pneumoniaeでは100%[2/2]、P. mirabilisでは100%[1/1]、R. ornithinolyticaでは100%[1/1]、及びC. freundiiでは100%[2/2])であったのに対して、従来法を用いた場合、94.1%(16/17;17/17;E. coliでは100%[10/10]、E. aerogenesでは100%[1/1]、K. pneumoniaeでは100%[2/2]、P. mirabilisでは100%[1/1]、R. ornithinolyticaでは100%[1/1]、及びC. freundiiでは50%[1/2])であった(表18参照)。なお、上記2種類のバシラス属細菌(B. cereus及びB. Subtilis)、上記1種類のコリネバクテリウム属細菌(C. striatum)、及び上記1種類のクロストリジウム属細菌(C.perfringens)の種レベルの同定確率は、本件検出法を用いた場合と、従来法を用いた場合とで、ともに100%と変わらなかった(表19~21参照)。
以上の結果を総合すると、全細菌の同定率は、従来法を用いた場合、属レベルでは90%、種レベルでは72%にとどまったのに対して、本件検出法を用いた場合、属レベルでは100%、種レベルでは96%と高かった。
以上の結果は、本件検出法は、従来法と比べ、血液培養物中の細菌(特に、ブドウ球菌属細菌やレンサ球菌細菌等の連鎖やクラスター形成の著しい細菌)を高い精度で検出できることを示すとともに、従来法とは異なり、溶血剤を用いることなく、1分前後と比較的短時間の遠心処理により、血球成分と細菌とを分離することができ、また、その後の質量分析用サンプルの調製も比較的短時間で行うことができるため、簡便性及び迅速性にも優れていることを示している。
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本発明は、被験者における細菌(特に、ブドウ球菌属細菌やレンサ球菌細菌等の連鎖やクラスター形成の著しい細菌)感染症の診断や、早期予防又は早期治療に資するものである。

Claims (5)

  1. 以下の工程(a)~(c)を含むことを特徴とする、血液試料中の細菌の検出方法。
    (a)被験者から採取された血液試料の培養物を、170~800×gの相対遠心力で40~80秒間、遠心処理し、上清画分と沈殿画分とに分離する工程;
    (b)工程(a)で得られた上清画分から細菌画分を得る工程;
    (c)前記細菌画分に細菌が含まれているか否かを、質量分析計を用いて解析する工程;
  2. 質量分析計が、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI-TOF MS)であることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
  3. 工程(b)において、以下の工程(p)及び(q)を実施することにより細菌画分を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出方法。
    (p)工程(a)で得られた上清画分を、細菌を通過させない孔径を有する濾過膜で濾過処理する工程;
    (q)前記濾過処理後の濾過膜に捕捉された残渣を回収し、細菌画分として得る工程;
  4. 工程(q)において、濾過処理後の濾過膜を純水中に浸し、遠心分離により残渣を回収し、細菌画分として得ることを特徴とする請求項3に記載の検出方法。
  5. 工程(p)と工程(q)の間に、濾過処理後の濾過膜を、純水を用いて洗浄する工程(r)を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の検出方法。
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