JP2022048450A - 蓄電素子 - Google Patents
蓄電素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022048450A JP2022048450A JP2020154274A JP2020154274A JP2022048450A JP 2022048450 A JP2022048450 A JP 2022048450A JP 2020154274 A JP2020154274 A JP 2020154274A JP 2020154274 A JP2020154274 A JP 2020154274A JP 2022048450 A JP2022048450 A JP 2022048450A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- closing member
- container
- space
- hole
- storage element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000003860 storage Methods 0.000 title claims abstract description 51
- 238000003466 welding Methods 0.000 claims abstract description 25
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims abstract description 6
- 238000005304 joining Methods 0.000 abstract description 16
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 38
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 38
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 27
- 239000000463 material Substances 0.000 description 13
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 9
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 8
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 8
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 8
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 7
- 239000008151 electrolyte solution Substances 0.000 description 7
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 description 4
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 4
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 4
- 239000011255 nonaqueous electrolyte Substances 0.000 description 4
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 description 3
- HBBGRARXTFLTSG-UHFFFAOYSA-N Lithium ion Chemical compound [Li+] HBBGRARXTFLTSG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 239000011149 active material Substances 0.000 description 3
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 3
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910001416 lithium ion Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000007773 negative electrode material Substances 0.000 description 3
- 239000007774 positive electrode material Substances 0.000 description 3
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000004698 Polyethylene Substances 0.000 description 2
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 description 2
- 238000004146 energy storage Methods 0.000 description 2
- 239000011888 foil Substances 0.000 description 2
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 2
- 229920000573 polyethylene Polymers 0.000 description 2
- -1 polypropylene Polymers 0.000 description 2
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 description 2
- 230000036544 posture Effects 0.000 description 2
- 239000004793 Polystyrene Substances 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 1
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 1
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 1
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 1
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 1
- 239000004745 nonwoven fabric Substances 0.000 description 1
- 238000010248 power generation Methods 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 1
- 238000009751 slip forming Methods 0.000 description 1
- 239000007784 solid electrolyte Substances 0.000 description 1
- 125000006850 spacer group Chemical group 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Filling, Topping-Up Batteries (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
Abstract
【課題】容器及び閉塞部材の接合品質の向上を図ることができる蓄電素子を提供する。【解決手段】蓄電素子10は、貫通孔130が形成された容器100と、容器100に接合されて貫通孔130を閉塞する閉塞部材200と、を備え、容器100及び閉塞部材200は、貫通孔130の貫通方向に重ねられて配置され、その重ねられた部分に、容器100及び閉塞部材200がレーザ溶接により接合されたレーザ溶接部150が形成されており、容器100及び閉塞部材200の間には、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間(第一空間S1及び第二空間S2)が形成されている。【選択図】図4
Description
本発明は、容器を備える蓄電素子に関する。
従来、容器を備え、容器に形成された貫通孔を閉塞部材で閉塞する構成の蓄電素子が知られている。例えば、特許文献1には、電池ケース(容器)に形成された貫通孔を封止部材(閉塞部材)で封止する構成の密閉型電池(蓄電素子)が開示されている。
上記従来の蓄電素子のように、容器に形成された貫通孔を閉塞部材で閉塞する構成において、容器に閉塞部材をレーザ溶接で接合して、当該貫通孔を閉塞部材で閉塞する場合がある。しかしながら、本願発明者は、この場合に、容器及び閉塞部材のレーザ溶接部(溶融部)にピンホールが発生して、接合不良、外観不良等が生じ、接合品質が低下するおそれがあることを見出した。容器及び閉塞部材の接合不良が生じると、容器内の密閉状態を保てなくなったり、容器内の電解液が漏れ出してきたり、接合不良箇所が腐食したりする等の不具合が生じ得る。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を図ることができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、貫通孔が形成された容器と、前記容器に接合されて前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、を備え、前記容器及び前記閉塞部材は、前記貫通孔の貫通方向に重ねられて配置され、その重ねられた部分に、前記容器及び前記閉塞部材がレーザ溶接により接合されたレーザ溶接部が形成されており、前記容器及び前記閉塞部材の間には、前記レーザ溶接部から前記貫通孔に向けて延びる空間が形成されている。
これによれば、蓄電素子において、容器及び閉塞部材は、容器の貫通孔の貫通方向に重ねられて配置され、その重ねられた部分にレーザ溶接部が形成されており、容器及び閉塞部材の間には、レーザ溶接部から貫通孔に向けて延びる空間が形成されている。ここで、レーザ溶接の際に容器及び閉塞部材のレーザ溶接対象箇所から貫通孔に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げるため、ピンホールの発生を抑制することができる。つまり、容器及び閉塞部材の間に、レーザ溶接部から貫通孔に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に容器及び閉塞部材のレーザ溶接対象箇所から貫通孔に向けて延びる空間が形成されていたことが分かる。これにより、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げることができ、ピンホールが発生するのを抑制できた構成であるため、容器及び閉塞部材の接合品質の向上が図られた蓄電素子を実現できている。
前記空間は、前記レーザ溶接部の前記貫通孔側に前記レーザ溶接部に隣接して配置される第一空間と、前記第一空間の前記貫通孔側に前記第一空間に接続されて配置され、前記第一空間よりも体積が大きい第二空間と、を有することにしてもよい。
これによれば、レーザ溶接部の貫通孔側に第一空間が配置され、第一空間の貫通孔側に第一空間よりも体積が大きい第二空間が配置されることで、レーザ溶接部で発生したガスが第一空間に逃げ、さらに第二空間に逃げる。これにより、レーザ溶接部で発生したガスを効果的に逃がすことができるため、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を図ることができる。
前記空間は、前記容器及び前記閉塞部材の少なくとも一方が凹むことにより形成されていることにしてもよい。
これによれば、容器及び閉塞部材の少なくとも一方を凹ますことで、空間を容易に形成することができる。これにより、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を容易に図ることができる。
前記閉塞部材は、前記貫通孔に挿入される軸部を有し、前記軸部と前記貫通孔の内面との間には、前記空間に接続され、かつ、前記容器を貫通する隙間が形成されていることにしてもよい。
これによれば、閉塞部材の軸部と容器の貫通孔の内面との間に、上記空間に繋がる隙間が形成されていることで、レーザ溶接部で発生したガスが当該隙間を介して容器の内部に逃げることができる。これにより、レーザ溶接部で発生したガスを効果的に逃がすことができるため、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を図ることができる。
前記容器及び前記閉塞部材の少なくとも一方は、他方に向けて突出して前記他方に当接する突起であって、前記空間内に配置される突起を有することにしてもよい。
これによれば、容器及び閉塞部材の少なくとも一方に、他方に当接する突起を設けることで、当該突起によって上記空間が形成されるため、上記空間を容易に形成することができる。これにより、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を容易に図ることができる。
本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、容器と閉塞部材との組み合わせとしても実現することができる。
本発明における蓄電素子によれば、容器及び閉塞部材の接合品質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側、以下同様)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、または、容器の厚み方向を、Y軸方向と定義する。容器の容器本体と蓋体との並び方向、容器(蓋体)の貫通孔の貫通方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。さらに、平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、図1~図3を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、図1~図3を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。また、蓄電素子10は、家庭用または発電機用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子10は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。本実施の形態では、扁平な直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状または直方体以外の多角柱形状等であってもよい。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、閉塞部材200と、一対(正極側及び負極側)の電極端子300と、一対(正極側及び負極側)の上部ガスケット400と、を備えている。図2に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の下部ガスケット500と、一対(正極側及び負極側)の集電体600と、電極体700と、が収容されている。なお、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。上記の構成要素の他、電極体700の側方または下方等に配置されるスペーサ、電極体700等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材である。容器本体110は、X軸方向両側の側面(短側面)に一対の平板状かつ矩形状の短側壁部を有し、Y軸方向両側の側面(長側面)に一対の平板状かつ矩形状の長側壁部を有し、Z軸マイナス方向側に平板状かつ矩形状の底壁部を有している。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向側にX軸方向に延設されて配置されている。
このような構成により、容器100は、電極体700等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。容器100(容器本体110及び蓋体120)の材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
蓋体120には、貫通孔130と、ガス排出弁140とが形成されている。ガス排出弁140は、容器100内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放する安全弁である。貫通孔130は、蓄電素子10の製造時に容器100の内方に電解液を注液するために、蓋体120に形成された注液口である。本実施の形態では、貫通孔130は、蓋体120のX軸マイナス方向寄りかつY軸方向中央部に配置されているが、貫通孔130は、蓋体120のどの位置に配置されていてもよい。この蓋体120の貫通孔130の周囲の構成の詳細な説明については、後述する。
閉塞部材200は、容器100の蓋体120の貫通孔130を閉塞する部材である。具体的には、閉塞部材200は、蓄電素子10の製造時に、貫通孔130から容器100の内方に電解液を注液した後に、容器100(蓋体120)に接合されて貫通孔130を閉塞する注液栓である。閉塞部材200の材質は特に限定されないが、容器100に使用可能ないずれかの金属等を用いることができる。特に、閉塞部材200は、容器100(蓋体120)と同じ材質等、容器100(蓋体120)と溶接可能な素材で形成されている。閉塞部材200の構成の詳細な説明については、後述する。
電極体700は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅または銅合金等からなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートまたは不織布等を用いることができる。
電極体700は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成されている。具体的には、電極体700は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。さらに具体的には、電極体700は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸の方向に互いにずらして巻回されている。巻回軸とは、正極板及び負極板等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体700の中心を通る、X軸方向に平行な直線である。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部710に、活物質が形成(塗工)されず基材層が露出した部分(活物質層非形成部)を有している。なお、本実施の形態では、電極体700の断面形状として長円形状を図示しているが、円形状、楕円形状、または、多角形状等でもよい。
電極端子300は、集電体600を介して、電極体700に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。つまり、電極端子300は、電極体700に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体700に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子300は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。電極端子300は、かしめまたは溶接等によって、集電体600に接続(接合)され、かつ、蓋体120に取り付けられている。
上部ガスケット400は、容器100の蓋体120と電極端子300との間に配置され、蓋体120と電極端子300との間を絶縁し、かつ封止する板状かつ矩形状の部材(正極上部ガスケット及び負極上部ガスケット)である。下部ガスケット500は、容器100の蓋体120と集電体600との間に配置され、蓋体120と集電体600との間を絶縁する板状かつ矩形状の部材(正極下部ガスケット及び負極下部ガスケット)である。上部ガスケット400及び下部ガスケット500は、絶縁性を有していればどのような素材で形成されてもよいが、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)等の絶縁部材により形成されている。
集電体600は、電極体700のX軸方向両側に配置され、電極体700の端部710と電極端子300とに接続(接合)されて、電極体700と電極端子300とを電気的に接続する導電性と剛性とを備えた集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。集電体600は、蓋体120に固定的に接続(接合)される。集電体600の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の集電体600は、電極体700の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成され、負極側の集電体600は、電極体700の負極基材層と同様、銅または銅合金等で形成されている。
[2 蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材200の説明]
次に、蓋体120の貫通孔130の周囲の構成、及び、閉塞部材200の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材200の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図3の(a)は、図2に示した蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材200を拡大して示す拡大斜視図である。図3の(b)は、図3の(a)の構成を、貫通孔130の中心軸を含み、かつ、XZ平面に平行な面で切断した場合の断面を示す断面図である。図4は、本実施の形態に係る蓋体120に閉塞部材200が接合される構成を示す断面図である。具体的には、図4の(a)は、蓋体120に閉塞部材200が取り付けられた状態を示し、図4の(b)は、蓋体120に閉塞部材200が接合された状態を示している。
次に、蓋体120の貫通孔130の周囲の構成、及び、閉塞部材200の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材200の構成を示す斜視図及び断面図である。具体的には、図3の(a)は、図2に示した蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材200を拡大して示す拡大斜視図である。図3の(b)は、図3の(a)の構成を、貫通孔130の中心軸を含み、かつ、XZ平面に平行な面で切断した場合の断面を示す断面図である。図4は、本実施の形態に係る蓋体120に閉塞部材200が接合される構成を示す断面図である。具体的には、図4の(a)は、蓋体120に閉塞部材200が取り付けられた状態を示し、図4の(b)は、蓋体120に閉塞部材200が接合された状態を示している。
これらの図に示すように、貫通孔130は、蓋体120をZ軸方向に貫通する、Z軸方向から見て(上面視で)円形状の貫通孔(注液口)であり、この貫通孔130を介して、電解液が容器100の内方に注液される。また、貫通孔130の周囲には、容器第一凹部131が形成されている。容器第一凹部131は、貫通孔130の周囲を囲うように、蓋体120のZ軸プラス方向の外面121からZ軸マイナス方向に凹んだ、Z軸方向から見て円環状の凹部である。つまり、蓋体120の外面121が凹んで容器第一凹部131が形成され、容器第一凹部131の内方かつZ軸方向から見て容器第一凹部131の中央部に、貫通孔130が形成されている。
閉塞部材200は、貫通孔130を塞いだ状態で、蓋体120に溶接によって接合される部材(注液栓)である。閉塞部材200は、本体部210と、軸部220とを有している。
本体部210は、貫通孔130及び容器第一凹部131のZ軸プラス方向に配置されて、貫通孔130及び容器第一凹部131を覆う閉塞部材200の本体部である。本体部210は、閉塞部材200のZ軸プラス方向側に位置するZ軸方向から見て円形状(円板状)の部位(鍔部)であり、貫通孔130及び容器第一凹部131の全体を覆った状態で蓋体120に接合される。本体部210には、閉塞部材第一凹部211と、閉塞部材第二凹部212と、閉塞部材外周部213と、が設けられている。
閉塞部材第一凹部211は、本体部210の外面(Z軸プラス方向の面)の中央位置に配置され、Z軸マイナス方向に向けて凹んだ略円錐状の凹部である。閉塞部材第一凹部211は、例えば、蓋体120に閉塞部材200を接合する際の目印として用いられる。つまり、閉塞部材第一凹部211によって、閉塞部材200の位置を把握することができるため、閉塞部材200を、蓋体120上の正確な位置に配置して、蓋体120に接合することができる。
閉塞部材第二凹部212は、軸部220の周囲を囲うように、本体部210のZ軸マイナス方向の面がZ軸プラス方向に凹んだ、Z軸方向から見て円環状の凹部である。閉塞部材第二凹部212は、全周に亘って、貫通孔130の中心軸を含む面で切断した場合の断面形状が矩形状となる凹部である。閉塞部材第二凹部212は、Z軸方向から見て、その内周が、貫通孔130よりも大きく、かつ、容器第一凹部131内に配置され、また、その外周が、容器第一凹部131よりも大きく形成されている。
閉塞部材外周部213は、閉塞部材第二凹部212の周囲を囲うように、本体部210の外縁を含む外周部がZ軸マイナス方向に突出した、Z軸方向から見て円環状の凸部である。閉塞部材外周部213は、全周に亘って、貫通孔130の中心軸を含む面で切断した場合の断面形状が矩形状となる凸部である。
軸部220は、閉塞部材200の本体部210から突出して形成され、蓋体120の貫通孔130に挿入される突出部である。軸部220は、Z軸方向から見て、本体部210の中央位置に配置され、当該中央位置からZ軸マイナス方向に延設されて配置される円柱状の部位である。軸部220は、閉塞部材第一凹部211のZ軸マイナス方向に配置される柱部221と、柱部221からZ軸マイナス方向に向けて徐々に縮径する縮径部222と、縮径部222からZ軸マイナス方向に延設された先端部223と、を有している。
柱部221は、軸部220のZ軸プラス方向側に位置する円柱形状の部位である。柱部221は、Z軸方向から見て、貫通孔130の内周形状とほぼ同一の外周形状を有している。縮径部222は、XZ平面で切断した断面形状において、柱部221のZ軸マイナス方向の端部から、Z軸マイナス方向に向けて径(直径)が徐々に小さくなる円錐台形状の部位である。先端部223は、縮径部222のZ軸マイナス方向の端部から、Z軸マイナス方向に向けて延設された円柱形状の部位であり、軸部220の先端部分である。このように、軸部220は、蓋体120の貫通孔130に挿入しやすいように、先端部分が細くなった形状を有している。
このような構成において、閉塞部材200が蓋体120に接合される際には、図4の(a)に示すように、閉塞部材200の軸部220が、蓋体120の貫通孔130に挿入(圧入)されて、貫通孔130と嵌合される。また、閉塞部材200の本体部210の閉塞部材外周部213が、蓋体120の外面121に重ねられ、かつ、外面121に当接した状態で、外面121上に載置される。これにより、閉塞部材第二凹部212及び外面121の間に、第一空間S1が形成され、かつ、閉塞部材第二凹部212及び容器第一凹部131の間に、第二空間S2が形成される。
第一空間S1は、閉塞部材外周部213の貫通孔130側に、閉塞部材外周部213に隣接して配置される、Z軸方向から見て円環状の空間である。第二空間S2は、第一空間S1の貫通孔130側に、第一空間S1に接続されて配置される、Z軸方向から見て円環状の空間である。つまり、第二空間S2は、第一空間S1の内側、かつ、軸部220(柱部221)の外側において、閉塞部材第二凹部212及び容器第一凹部131の間に配置される空間である。
このように、第一空間S1及び第二空間S2は、容器100及び閉塞部材200の少なくとも一方が凹むことにより形成されている。つまり、第一空間S1は、閉塞部材200が凹む(閉塞部材第二凹部212が形成される)ことにより、形成されている。第二空間S2は、容器100が凹み(容器第一凹部131が形成され)、かつ、閉塞部材200が凹む(閉塞部材第二凹部212が形成される)ことにより、形成されている。これにより、第二空間S2は、第一空間S1よりも体積が大きい。つまり、第二空間S2は、第一空間S1よりも深さが深い(Z軸方向の高さが高い)ことにより、体積(容積)が大きくなるように形成されている。
そして、図4の(b)に示すように、Z軸方向において蓋体120に重ねられた、閉塞部材200の本体部210の閉塞部材外周部213が、全周に亘って、蓋体120の外面121に接合される。具体的には、Z軸プラス方向から閉塞部材外周部213に向けてレーザ光Lが照射されて、閉塞部材外周部213及び外面121がレーザ溶接された、Z軸方向から見て円環状のレーザ溶接部150が形成される。つまり、容器100及び閉塞部材200は、貫通孔130の貫通方向(Z軸方向)に重ねられて配置され、その重ねられた部分に、容器100及び閉塞部材200がレーザ溶接により接合されたレーザ溶接部150が形成される。レーザ溶接部150は、閉塞部材外周部213及び蓋体120の外面121側の部位が、レーザ溶接によって溶融した溶融部である。
このように、閉塞部材外周部213の全体が溶融してレーザ溶接部150になるため、容器100及び閉塞部材200の間には、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間(第一空間S1及び第二空間S2)が形成されることとなる。つまり、第一空間S1は、レーザ溶接部150の貫通孔130側にレーザ溶接部150に隣接して配置される空間となる。
[3 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、容器100及び閉塞部材200は、容器100の貫通孔130の貫通方向(Z軸方向)に重ねられて配置され、その重ねられた部分にレーザ溶接部150が形成されている。そして、容器100及び閉塞部材200の間には、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間(第一空間S1及び第二空間S2)が形成されている。ここで、レーザ溶接の際に容器100及び閉塞部材200のレーザ溶接対象箇所から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げるため、ピンホールの発生を抑制することができる。つまり、容器100及び閉塞部材200の間に、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に容器100及び閉塞部材200のレーザ溶接対象箇所から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていたことが分かる。これにより、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げることができ、ピンホールが発生するのを抑制できた構成であるため、容器100及び閉塞部材200の接合品質の向上が図られた蓄電素子10を実現できている。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、容器100及び閉塞部材200は、容器100の貫通孔130の貫通方向(Z軸方向)に重ねられて配置され、その重ねられた部分にレーザ溶接部150が形成されている。そして、容器100及び閉塞部材200の間には、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間(第一空間S1及び第二空間S2)が形成されている。ここで、レーザ溶接の際に容器100及び閉塞部材200のレーザ溶接対象箇所から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げるため、ピンホールの発生を抑制することができる。つまり、容器100及び閉塞部材200の間に、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていれば、レーザ溶接の際に容器100及び閉塞部材200のレーザ溶接対象箇所から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていたことが分かる。これにより、レーザ溶接の際に発生するガスが当該空間に逃げることができ、ピンホールが発生するのを抑制できた構成であるため、容器100及び閉塞部材200の接合品質の向上が図られた蓄電素子10を実現できている。
レーザ溶接部150の貫通孔130側に第一空間S1が配置され、第一空間S1の貫通孔130側に第一空間S1よりも体積が大きい第二空間S2が配置されることで、レーザ溶接部150で発生したガスが第一空間S1に逃げ、さらに第二空間S2に逃げる。これにより、レーザ溶接部150で発生したガスを効果的に逃がすことができるため、容器100及び閉塞部材200の接合品質の向上を図ることができる。
容器100及び閉塞部材200の少なくとも一方を凹ますことで、空間を容易に形成することができる。これにより、容器100及び閉塞部材200の接合品質の向上を容易に図ることができる。特に、本実施の形態では、閉塞部材200を凹ますことで、第一空間S1を形成している。このため、容器100を凹ますことなく(例えば、既存の容器100の形状を活用して)、第一空間S1を形成することができる。
[4 変形例の説明]
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図5は、本実施の形態の変形例1に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材201の構成を示す断面図である。具体的には、図5は、蓋体120に閉塞部材201が接合される構成を示し、図4に対応する図である。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図5は、本実施の形態の変形例1に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材201の構成を示す断面図である。具体的には、図5は、蓋体120に閉塞部材201が接合される構成を示し、図4に対応する図である。
図5に示すように、本変形例における閉塞部材201は、本体部210に、上記実施の形態における閉塞部材200の本体部210に形成された閉塞部材第二凹部212に代えて、閉塞部材第二凹部214が形成されている。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
閉塞部材第二凹部214は、上記実施の形態における閉塞部材第二凹部212とは異なり、本体部210のZ軸マイナス方向の面がZ軸プラス方向に湾曲状に凹んだ、Z軸方向から見て円環状の凹部となっている。つまり、閉塞部材第二凹部214は、全周に亘って、貫通孔130の中心軸を含む面で切断した場合の外縁形状が、Z軸プラス方向に向かうほど幅が小さくなる曲線形状(略円弧形状)を有している。
このような構成において、上記実施の形態と同様に、閉塞部材第二凹部214及び外面121の間に、第一空間S3が形成され、かつ、閉塞部材第二凹部214及び容器第一凹部131の間に、第二空間S4が形成される。第一空間S3は、閉塞部材外周部213の貫通孔130側に、閉塞部材外周部213に隣接して配置される、Z軸方向から見て円環状の空間である。第二空間S4は、第一空間S3の貫通孔130側に、第一空間S3に接続されて配置される、Z軸方向から見て円環状の空間である。そして、閉塞部材201の閉塞部材外周部213及び蓋体120の外面121がレーザ溶接されて、レーザ溶接部150が形成される。これにより、第一空間S3は、レーザ溶接部150の貫通孔130側にレーザ溶接部150に隣接して配置される空間となる。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、閉塞部材第二凹部214の形状は、図5に示したような断面が略円弧形状には限定されず、断面が、長円形状の一部、楕円形状の一部、三角形状等の矩形状以外の多角形状等、どのような形状であってもよい。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図6は、本実施の形態の変形例2に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材202の構成を示す断面図である。具体的には、図6は、蓋体120に閉塞部材202が接合される構成を示し、図4に対応する図である。
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図6は、本実施の形態の変形例2に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材202の構成を示す断面図である。具体的には、図6は、蓋体120に閉塞部材202が接合される構成を示し、図4に対応する図である。
図6に示すように、本変形例における閉塞部材202は、本体部210に、突起215が形成されることで、蓋体120との間に空間(第一空間S5及び第二空間S2)が形成される。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
突起215は、閉塞部材202の本体部210のZ軸マイナス方向の面から蓋体120の外面121に向けてZ軸マイナス方向に突出し、外面121に当接する突起であって、本体部210と外面121との間の第一空間S5内に配置される。突起215は、貫通孔130の中心軸を含む面で切断した場合の断面形状が三角形状となる円錐形状の突起であり、本体部210の外周に沿って、複数の突起215が間隔を空けて(例えば4つの突起215が等間隔に)環状に配置されている。なお、突起215の個数及び配置位置は、特に限定されない。突起215は、本体部210の外周に沿って連続して形成された、Z軸方向から見て円環状の1つの突起であってもよい。
このような構成において、閉塞部材202の本体部210の閉塞部材外周部216と蓋体120の外面121とは離間して配置されているものの、閉塞部材外周部216の全周と外面121とがレーザ溶接されて、Z軸方向から見て円環状のレーザ溶接部160が形成される。これにより、第一空間S5は、本体部210及び外面121の間に配置され、かつ、レーザ溶接部160の貫通孔130側にレーザ溶接部160に隣接して配置される、Z軸方向から見て円環状の空間となる。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、本変形例において、閉塞部材202が突起215を有する代わりに、蓋体120が突起を有していてもよい。つまり、容器100(蓋体120)及び閉塞部材202の少なくとも一方が、他方に向けて突出して他方に当接する突起であって、空間(第一空間S5)内に配置される突起を有していればよい。このように、容器100及び閉塞部材202の少なくとも一方に、他方に当接する突起を設けることで、当該突起によって上記空間が形成されるため、上記空間を容易に形成することができる。これにより、容器100及び閉塞部材202の接合品質の向上を容易に図ることができる。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。図7は、本実施の形態の変形例3に係る蓋体120aの貫通孔130の周囲及び閉塞部材203の構成を示す斜視図及び断面図である。図8は、本実施の形態の変形例3に係る蓋体120aに閉塞部材203が接合される構成を示す断面図である。具体的には、図7及び図8は、図3及び図4に対応する図である。
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。図7は、本実施の形態の変形例3に係る蓋体120aの貫通孔130の周囲及び閉塞部材203の構成を示す斜視図及び断面図である。図8は、本実施の形態の変形例3に係る蓋体120aに閉塞部材203が接合される構成を示す断面図である。具体的には、図7及び図8は、図3及び図4に対応する図である。
図7及び図8に示すように、本変形例においては、容器100は蓋体120aを有しており、蓋体120aには、貫通孔130の周囲に、容器第一凹部131に加え、容器第二凹部132が形成されている。また、本変形例においては、閉塞部材203は、本体部210に、上記実施の形態における閉塞部材200の本体部210に形成されていた閉塞部材第二凹部212が形成されていない。このため、閉塞部材外周部213は、上記実施の形態のような凸部ではなく、平板状の本体部210の外周部分となる。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
容器第二凹部132は、容器第一凹部131の周囲を囲うように、蓋体120aのZ軸プラス方向の外面121からZ軸マイナス方向に凹んだ、Z軸方向から見て円環状の凹部である。容器第二凹部132は、Z軸方向から見て、その外周が、閉塞部材203の本体部210の外縁よりも小さい。つまり、蓋体120aの外面121が凹んで容器第二凹部132が形成され、容器第二凹部132の内方かつZ軸方向から見て容器第二凹部132の中央部に、容器第一凹部131が形成されている。そして、容器第一凹部131の内方かつZ軸方向から見て容器第一凹部131の中央部に、貫通孔130が形成されている。
このような構成において、閉塞部材203が蓋体120aに接合される際には、図8の(a)に示すように、閉塞部材203の本体部210の閉塞部材外周部213が、蓋体120aの外面121に重ねられ、かつ、外面121に当接した状態で、外面121上に載置される。これにより、本体部210及び容器第二凹部132の間に、第一空間S6が形成され、かつ、本体部210及び容器第一凹部131の間に、第二空間S7が形成される。
そして、図8の(b)に示すように、閉塞部材203の本体部210の閉塞部材外周部213の全周と、蓋体120aの外面121とがレーザ溶接されて、レーザ溶接部150が形成される。これにより、第一空間S6は、閉塞部材203及び蓋体120aの間に配置され、かつ、レーザ溶接部150の貫通孔130側にレーザ溶接部150に隣接して配置される、Z軸方向から見て円環状の空間となる。第二空間S7は、第一空間S6の貫通孔130側に、第一空間S6に接続されて配置される、Z軸方向から見て円環状の空間である。つまり、閉塞部材外周部213の全体が溶融してレーザ溶接部150になるため、蓋体120a及び閉塞部材203の間には、レーザ溶接部150から貫通孔130に向けて延びる空間(第一空間S6及び第二空間S7)が形成されることとなる。
このように、第一空間S6及び第二空間S7は、容器100(蓋体120a)が凹むことにより形成されている。つまり、第一空間S6及び第二空間S7は、蓋体120aが凹む(容器第二凹部132及び容器第一凹部131が形成される)ことにより、形成されている。これにより、第二空間S7は、第一空間S6よりも深さが深い(Z軸方向の高さが高い)ことにより、体積(容積)が大きくなるように形成されている。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、容器100(蓋体120a)を凹ますことで、空間(第一空間S6及び第二空間S7)を形成しているため、当該空間を容易に形成することができている。つまり、蓋体120aを凹ます加工は、閉塞部材203を凹部が形成された複雑な形状に加工するよりも容易であるため、上記空間を容易に形成することができる。これにより、容器100及び閉塞部材203の接合品質の向上を容易に図ることができる。
なお、本変形例において、閉塞部材203に代えて、上記実施の形態の閉塞部材200、上記変形例1の閉塞部材201、または、変形例2の閉塞部材202が配置されてもよい。
(変形例4)
次に、上記実施の形態の変形例4について、説明する。図9は、本実施の形態の変形例4に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材204の構成を示す断面図である。具体的には、図9は、蓋体120に閉塞部材204が接合された状態を示し、図4の(b)に対応する図である。
次に、上記実施の形態の変形例4について、説明する。図9は、本実施の形態の変形例4に係る蓋体120の貫通孔130の周囲及び閉塞部材204の構成を示す断面図である。具体的には、図9は、蓋体120に閉塞部材204が接合された状態を示し、図4の(b)に対応する図である。
図9に示すように、本変形例における閉塞部材204は、軸部220に、切欠部224が形成されている。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
切欠部224は、軸部220(柱部221)のX軸マイナス方向の側面に形成された切り欠き状の部位である。つまり、軸部220は、切欠部224が形成されることにより、X軸マイナス方向の側面が、例えば平面状に形成されている。これにより、軸部220のX軸マイナス方向の側面と貫通孔130のX軸マイナス方向の内面との間には、蓋体120を貫通し、かつ、第二空間S2に繋がる隙間S8が形成される。このように、軸部220と貫通孔130の内面との間には、空間(第二空間S2)に接続され、かつ、容器100(蓋体120)を貫通する隙間S8が形成される。
以上のように、本変形例に係る蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、閉塞部材204の軸部220と容器100の貫通孔130の内面との間に、上記空間(第二空間S2)に繋がる隙間S8が形成されていることで、レーザ溶接部150で発生したガスが隙間S8を介して容器100の内部に逃げることができる。これにより、レーザ溶接部150で発生したガスを効果的に逃がすことができるため、容器100及び閉塞部材204の接合品質の向上を図ることができる。
なお、本変形例において、切欠部224は、どのような形状の切り欠きでもよく、また、軸部220のX軸プラス方向の側面等、軸部220のどの方向の側面に形成されてもよい。軸部220の全周が切り欠かれて、軸部220の全周と貫通孔130の内面との間に、蓋体120を貫通し、かつ、第二空間S2に繋がる、Z軸方向から見て円環状の隙間が形成されてもよい。上記変形例1~3の構成において、閉塞部材201~203に、切欠部224が形成されていてもよい。
(その他の変形例)
以上、本発明の実施の形態(その変形例も含む。以下同様)に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
以上、本発明の実施の形態(その変形例も含む。以下同様)に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態では、貫通孔130は、容器100の蓋体に形成され、閉塞部材は、蓋体に接合されることとした。しかし、貫通孔130は、容器100の容器本体110に形成され、閉塞部材は、容器本体110に接合されることにしてもよい。
上記実施の形態では、貫通孔130は、電解液を注液するための注液口であり、閉塞部材は、注液栓であることとした。しかし、貫通孔130は、注液口には限定されず、容器100に形成された貫通孔であればよく、閉塞部材は、注液栓には限定されず、貫通孔130を閉塞する部材であればよい。例えば、貫通孔130は、蓋体の中央部分に形成された貫通孔であり、閉塞部材が貫通孔130を閉塞することで、ガス排出弁140が形成されることにしてもよい。
上記実施の形態では、閉塞部材の外周部(閉塞部材外周部)が容器100にレーザ溶接されてレーザ溶接部が形成されることとした。しかし、閉塞部材における外周部よりも内側の部位が、容器100にレーザ溶接されてレーザ溶接部が形成されることにしてもよい。この場合でも、容器100及び閉塞部材の間に、当該レーザ溶接部から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されていればよい。
上記実施の形態では、第二空間は、第一空間よりも体積(容積)が大きいこととしたが、第二空間は、第一空間と体積が同じでもよいし、第一空間よりも体積が小さくてもよい。
上記実施の形態では、貫通孔130の周囲に容器第一凹部131が形成されていることとした。しかし、貫通孔130の周囲に容器第一凹部131が形成されていなくてもよい。つまり、容器100及び閉塞部材の間に第二空間は形成されておらず、第一空間が、レーザ溶接部から貫通孔130に向けて延びる構成でもよい。
上記実施の形態では、閉塞部材は、貫通孔130に挿入される軸部220を有していることとした。しかし、閉塞部材は、軸部220を有しておらず、本体部210が容器100に接合されることで貫通孔130を閉塞する構成でもよい。閉塞部材の本体部210は、閉塞部材第一凹部211を有していなくてもよい。
上記実施の形態では、貫通孔130の周囲の全周に亘って、上記の構成(レーザ溶接部が形成され、容器100及び閉塞部材の間に、レーザ溶接部から貫通孔130に向けて延びる空間が形成される等)が適用されることとした。しかし、貫通孔130の周囲の一部に、上記の構成が適用されないことにしてもよい。つまり、貫通孔130の周囲の一部において、レーザ溶接部が形成されなくてもよいし、レーザ溶接部から貫通孔130に向けて延びる空間が形成されなくてもよいし、その他の上記した構成を有していなくてもよい。
上記実施の形態では、電極体700は、巻回軸が蓋体に平行となるいわゆる縦巻きの巻回型電極体であることとした。しかし、電極体700は、巻回軸が蓋体に垂直となるいわゆる横巻きの巻回型電極体であってもよい。また、電極体700の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層したスタック型、または、極板及び/又はセパレータを蛇腹状に折り畳んだ形状(セパレータを蛇腹状にして矩形の極板を挟む形態、極板とセパレータとを重ねた後に蛇腹状にする形態等)等であってもよい。これらの場合、端部710は、電極体700の本体部分から突出するタブであってもよい。
上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、容器と閉塞部材との組み合わせとしても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
120、120a 蓋体
121 外面
130 貫通孔
131 容器第一凹部
132 容器第二凹部
150、160 レーザ溶接部
200、201、202、203、204 閉塞部材
210 本体部
211 閉塞部材第一凹部
212、214 閉塞部材第二凹部
213、216 閉塞部材外周部
215 突起
220 軸部
224 切欠部
300 電極端子
600 集電体
700 電極体
S1、S3、S5、S6 第一空間
S2、S4、S7 第二空間
S8 隙間
100 容器
110 容器本体
120、120a 蓋体
121 外面
130 貫通孔
131 容器第一凹部
132 容器第二凹部
150、160 レーザ溶接部
200、201、202、203、204 閉塞部材
210 本体部
211 閉塞部材第一凹部
212、214 閉塞部材第二凹部
213、216 閉塞部材外周部
215 突起
220 軸部
224 切欠部
300 電極端子
600 集電体
700 電極体
S1、S3、S5、S6 第一空間
S2、S4、S7 第二空間
S8 隙間
Claims (5)
- 貫通孔が形成された容器と、
前記容器に接合されて前記貫通孔を閉塞する閉塞部材と、を備え、
前記容器及び前記閉塞部材は、前記貫通孔の貫通方向に重ねられて配置され、その重ねられた部分に、前記容器及び前記閉塞部材がレーザ溶接により接合されたレーザ溶接部が形成されており、
前記容器及び前記閉塞部材の間には、前記レーザ溶接部から前記貫通孔に向けて延びる空間が形成されている
蓄電素子。 - 前記空間は、
前記レーザ溶接部の前記貫通孔側に前記レーザ溶接部に隣接して配置される第一空間と、
前記第一空間の前記貫通孔側に前記第一空間に接続されて配置され、前記第一空間よりも体積が大きい第二空間と、を有する
請求項1に記載の蓄電素子。 - 前記空間は、前記容器及び前記閉塞部材の少なくとも一方が凹むことにより形成されている
請求項1または2に記載の蓄電素子。 - 前記閉塞部材は、前記貫通孔に挿入される軸部を有し、
前記軸部と前記貫通孔の内面との間には、前記空間に接続され、かつ、前記容器を貫通する隙間が形成されている
請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電素子。 - 前記容器及び前記閉塞部材の少なくとも一方は、他方に向けて突出して前記他方に当接する突起であって、前記空間内に配置される突起を有する
請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020154274A JP2022048450A (ja) | 2020-09-15 | 2020-09-15 | 蓄電素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020154274A JP2022048450A (ja) | 2020-09-15 | 2020-09-15 | 蓄電素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022048450A true JP2022048450A (ja) | 2022-03-28 |
Family
ID=80844111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020154274A Pending JP2022048450A (ja) | 2020-09-15 | 2020-09-15 | 蓄電素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022048450A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7536058B2 (ja) | 2022-08-29 | 2024-08-19 | プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 | 蓄電デバイス及びその製造方法 |
-
2020
- 2020-09-15 JP JP2020154274A patent/JP2022048450A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7536058B2 (ja) | 2022-08-29 | 2024-08-19 | プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 | 蓄電デバイス及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6806217B2 (ja) | 二次電池 | |
JP5651557B2 (ja) | 単電池および組電池 | |
JP5868265B2 (ja) | 単電池および組電池 | |
JP6138963B2 (ja) | 角形電池 | |
JP5941654B2 (ja) | 単電池および組電池 | |
JP5795937B2 (ja) | 二次電池 | |
JPWO2014033906A1 (ja) | 角形二次電池 | |
JP2023137007A (ja) | 蓄電素子及びその製造方法 | |
JP2022048450A (ja) | 蓄電素子 | |
JP5651556B2 (ja) | 二次電池 | |
JP2019145294A (ja) | 蓄電素子 | |
WO2019116914A1 (ja) | 蓄電素子 | |
JP2020166969A (ja) | 蓄電素子及びその製造方法 | |
JP2020202162A (ja) | 蓄電素子 | |
WO2022163790A1 (ja) | 蓄電素子 | |
US9437862B2 (en) | Container for energy storage device including full penetration welded sealing member and method of producing the same | |
WO2022163520A1 (ja) | 蓄電素子 | |
WO2023176109A1 (ja) | 蓄電素子 | |
WO2019013326A1 (ja) | 蓄電素子 | |
WO2024150803A1 (ja) | 蓄電素子及びその製造方法 | |
JP2019057444A (ja) | 蓄電素子 | |
WO2024071059A1 (ja) | 蓄電装置 | |
WO2023063329A1 (ja) | 蓄電素子 | |
WO2023063332A1 (ja) | 蓄電素子 | |
JP2022137620A (ja) | 蓄電素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230724 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20240621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240702 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240830 |