JP2022047773A - 脈波センサデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】脈波測定者の動きに起因するノイズの影響を受けにくくし、運動時でも安定した測定結果を得ることができる脈波センサデバイスを提供する事を課題とする。【解決手段】測定光を人体表面に照射する事により発生する反射光を計測する光センサ部103と、光センサ部に電力を供給し、測定動作を制御する電源・制御部102と、を備えており、光センサ部は、測定光を出射する発光チップ104と、人体表面から反射した測定光を受光する受光チップ106と、を備えており、発光チップの表面には、人体表面を穿孔する事により、脈波センサデバイスを人体表面に固定し、安定した密着状態を作り出す事ができる複数の針状体107を備えた透明部材105が備えられている事を特徴とする脈波センサデバイス101。【選択図】図1

Description

本発明は、脈波センサデバイスに関する。
近年、健康志向の高まりを受けて、ウェアラブル端末にて生体情報を測定することが普及しつつある。特に、反射型光電脈波センサ(以下、脈波センサデバイス)を用いた腕時計型の脈拍測定装置は、測定が比較的容易であり、ユーザに不快感を与えないという利点がある。
脈波センサデバイスは、被験者の手首や指先などに光を照射する発光チップと、生体内を反射した赤外光の強度を検出する受光チップと、を用いて脈波の測定を行うセンサデバイスであり、動脈に照射した光の反射光を利用して、脈拍数を測定する。動脈中のヘモグロビンは光を吸収する性質があるため、反射光は拍動時の血管容積変化によるヘモグロビン量の変化に応じて変動する。この反射光の変動により、脈波を測定する。
心臓及び自立神経の支配を受けている脈波は、常に一定の挙動を示すものではなく、被験者の状態によって様々な変化(揺らぎ)を生じるものである。従って、脈波の変化(揺らぎ)を解析することにより、被験者の様々な身体情報を得ることができる。
例えば、心拍数からは、被験者の運動能力や緊張度などを知ることができ、心拍変動からは、被験者の疲労度、快眠度及びストレスの大きさなどを知ることができる。また、脈波を時間軸で2回微分することにより得られる加速度脈波からは、被験者の血管年齢や動脈硬化度などを知ることができる。
脈波センサデバイスは、生体内の血流の変化を捉える事は言うまでもないが、デバイスと生体との接触状態によっても、その測定波形に大きな乱れによる雑音が生じる事が知られている。そのため、被験者の体動が大きい場合は、体動によって生じた雑音を除去する処理を行う必要がある。
雑音を除去する処理は、大量の演算処理を高速に行う必要があるため、処理演算器の大型化および消費電力量の増加をもたらし、それに対応するためのバッテリの大型化が必要になる。この事は、小型化が求められるウェアラブルデバイスにとって大きな問題となる。また、生産コストも高くなる。それらを解決する方法として、測定装置の演算処理量を減らすことが検討されている。
また、従来の脈波センサデバイスは、基本的に被験者の安静時における脈波測定に限定されるものであった為、運動時に脈波を測定した場合、被験者の動きによって、デバイスからの光が届きにくくなり、反射光が突発的に変化し、雑音が発生することがあった。この雑音は、測定波形と重なるため、本来見たい波形が見えにくくなり、測定に悪影響を及ぼす事があった。
この様な問題点を解決する技術に類似する先行技術としては、例えば、特許文献1に、血液を含む生体組織の脈動を利用して酸素飽和度を測定可能とするオキシメータにおいて、被検者の脈動の高低によらず、また、体動に影響され難い測定を行なうことができるオキシメータが開示されている。また、特許文献2には、不特定多数の人が、病院や診療所に出向かなくとも簡単に血糖値等の生体情報を測定することができ、かつその測定した生体情報を管理する事ができる生体情報測定システムが開示されている。しかしながら、これらの技術は、体動によって生じた雑音を除去する技術とは異なる。
また、特許文献3には、すっきりと目覚める事を可能とする技術として、最初のレム睡眠の始まりを検知し、レム睡眠と非レム睡眠を合わせた周期が概ね90分である事に着目して、90分の睡眠サイクルごとにアラームを鳴らす事により、快適に目覚める事を可能とする時計が開示されている。しかしながら、この技術も体動によって生じた雑音を除去する技術とは異なる。
特開平5-212016号公報 国際公開第2002/062222号 特開2003-79588号公報
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、運動時の脈波測定において、被験者の動きに起因する雑音を軽減した脈波センサデバイスを提供することを課題とする。
上記課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、人体の拍動による末梢動脈の動脈血の酸素化ヘモグロビンの吸光度変化を光学的に測定することにより、脈波を測定する脈波センサデバイスであって、
測定光を人体表面に照射する事により発生する反射光を計測する光センサ部と、光センサ部に電力を供給し、測定動作を制御する電源・制御部と、を備えており、
光センサ部は、測定光を出射する発光チップと、人体表面から反射した測定光を受光する受光チップと、を備えており、
発光チップの表面には、人体表面を穿孔する事により、脈波センサデバイスを人体表面に固定し、安定した密着状態を作り出す事ができる複数の針状体を備えた透明部材が備えられている事を特徴とする脈波センサデバイスである。
請求項2に記載の発明は、前記透明部材が、前記発光チップと着脱可能に備えられている事を特徴とする請求項1に記載の脈波センサデバイスである。
請求項3に記載の発明は、前記透明部材が、生体適合材料からなる事を特徴とする請求項1または2に記載の脈波センサデバイスである。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3にいずれかに記載の透明部材の樹脂成形による製造方法であって、
透明部材と凹凸関係が同一の型を作製する工程と、
前記型とは凹凸関係が反転した複製版を作製する工程と、
複製版を使用して透明部材を樹脂成形する工程と、を備えている事を特徴とする透明部材の製造方法である。
本発明の脈波センサデバイスは、測定光を人体表面に照射する事により発生する反射光を計測する光センサ部と、光センサ部に電力を供給し、測定動作を制御する電源・制御部と、を備えている。光センサ部は、測定光を出射する発光チップと、人体表面から反射した測定光を受光する受光チップと、を備えており、発光チップの表面には、人体表面を穿
孔する事により、脈波センサデバイスを人体表面に固定して、安定な密着状態を作り出す事ができる複数の針状体を備えた透明部材が備えられている。そのため、運動時の脈波測定において、被験者の動きに起因する雑音を軽減した脈波センサデバイスを提供することができる。
また、本発明の透明部材の製造方法によれば、本発明の脈波センサデバイスで使用する透明部材を提供可能とする事ができる。
本発明の脈波センサデバイスの側断面の一例を示す断面説明図。 本発明の脈波センサデバイスの上面の一例を示す平面説明図。 本発明の脈波センサデバイスにおける透明部材の断面の一例を示す断面説明図。 本発明の脈波センサデバイスにおける透明部材の上面の一例を示す平面説明図。
<脈波センサデバイス>
以下、本発明の脈波センサデバイスについて、その側断面図である図1を用いて説明を行う。本発明の脈波センサデバイス101は、主に電源・制御部と102と光センサ部103が一体化されて構成されている。
電源・制御部102は、本発明の脈波センサデバイス101を、動作可能とする電源供給手段と、動作を制御する制御手段と、を兼ね備えたものである。
光センサ部103は、発光チップ104と、透明部材105と、受光チップ106を備えている。透明部材105は、発光チップ104と一体化、もしくは、発光チップ104から脱着可能な構成となっている。また、透明部材105の一部には針状体107が形成されている。
さらに、脈波センサデバイス101について、その平面図である図2を用いて説明を行う。本発明の脈波センサデバイス101は、電源・制御部102と透明部材105が電気的に接続されている(図示省略)。また、前述の通り、透明部材205には、その一部に針状体107が形成されている。さらに、透明部材105の一部には、受光チップ106が備えられている。
脈波センサデバイス101の作製方法については、上述の透明部材105を除き、特に限定されず、公知の方法が採用できる。透明部材105の作製方法については、後述する。
次に、上述の透明部材105については、その側断面図である図3を用いて説明を行う。透明部材105の一部には、受光チップ106を配置するスペースである受光チップスペース108が形成されている。受光チップスペース108は、受光チップ106を配置可能なスペースであれば、透明部材105に形成された貫通孔であっても良いし、非貫通孔であっても良い。
次に、上述の透明部材105について、その平面図である図4を用い説明を行う。透明部材105の一部には、受光チップスペース108が形成されている。
本発明の脈波センサデバイスの装着位置については、腕時計と同様に、手首の背側(外側)に装着しても良いが、これに限定されるものではなく、手首の腹側(内側)であってもよいし、他の部位(指先、指の第3関節、額、眉間、鼻先、頬、眼下、こめかみ、耳たぶなど)であってもよい。
(電源・制御部)
電源・制御部の電源供給手段は、バッテリとDC/DCコンバータを含み、バッテリからの入力電圧を所望の出力電圧に変換して脈波センサデバイスの各部に供給する。このように、バッテリ駆動方式の脈波センサデバイスであれば、脈波の測定時に外部からの給電ケーブルを接続する必要がないので、被験者の行動を制約せずに脈波の測定を行うことが可能となる。
なお、上記のバッテリとしては、繰り返して充電を行うことが可能な二次電池(リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなど)を用いることが望ましい。このように、バッテリとして二次電池を用いる構成であれば、煩わしい電池交換作業が不要となるので、脈波センサデバイスの利便性を高めることができる。
また、バッテリ充電時における外部からの電力供給方式としては、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いる接触給電方式であってもよいし、或いは、電磁誘導方式、電界結合方式、及び磁界共鳴方式などの非接触給電方式であってもよい。ただし、脈波センサデバイスを防水構造とする際には、外部端子を完全に排除するという観点から、外部からの電力供給方式として非接触給電方式を採用することが望ましい。
さらに、電源・制御部の制御手段は、脈波センサデバイス全体の動作を統括的に制御するほか、入力信号に各種の信号処理を施すことにより、脈波に関する種々の情報(脈波の揺らぎ、心拍数、心拍変動、及び、加速度脈波など)を取得する。具体的には、CPU(Central Orocessing Unit)などを用いた制御回路や制御装置を好適に用いることができる。
また、制御の過程や結果において、脈波センサデバイスの表面(生体と対向しない側の面)に設けられた、表示情報(日付や時間に関する情報のほか、脈波の測定結果なども含まれる)を表示しても良い。表示情報の出力には、液晶表示パネルなどを好適に用いることができる。
さらに、脈波センサデバイスの測定データを外部機器(パーソナルコンピュータや携帯電話機など)に無線または有線で送信する機構を備えていても良い。特に、脈波センサデバイスの測定データを外部機器に無線で送信する構成であれば、脈波センサデバイスと外部機器とを有線で接続する必要がなくなるので、例えば、被験者の行動を制約せずに測定データのリアルタイム送信を行うことが可能となる。
また、脈波センサデバイスを防水構造とする際には、外部端子を完全に排除するという観点から、測定データの外部送信方式として無線送信方式を採用することが望ましい。なお、無線送信方式を採用する場合、通信部としては、Bluetooth(Bluetooth Sig、Inc.USAの登録商標)無線通信モジュールなどを好適に用いることができる。
(光センサ部)
光センサ部は、発光チップ、透明部材、及び受光チップで構成されており、脈波センサデバイスの一方の面に設けられている。発光チップから透明部材を介し、所定部位に光を照射し、生体内を反射して戻ってくる光の強度を受光チップで検出することにより、脈波データを取得する。
発光チップ(例えば、LED(Light Emitting Diode)など)から光が照射され、体内を反射して体外に出てくる光の強度が受光チップ(フォトダイオードやフォトトランジスタなど)で検出される。
ここで、生体組織や静脈血中の脱酸素化ヘモグロビンによる光の減衰量(吸光度)は一定であるが、動脈血中の酸素化ヘモグロビンによる光の減衰量(吸光度)は拍動によって時間的に変動する。可視領域から近赤外領域にある「生体の窓」(光が生体を透過しやすい波長領域であり、一般的には650nm~1000nm)を利用して、末梢動脈の吸光度変化を測定することにより、脈波を測定することができる。
透明部材は、発光チップと一体化、もしくは、発光チップから脱着可能な構成となっている。透明部材は、その一部に針状体が形成されており、さらに、発光チップからの光を受光可能な位置に、受光チップを配置可能な受光スペースが、少なくとも一部に形成されている。その為、透明部材は、透明な材料から形成されている。且つ受光チップを配置する為の貫通孔または非貫通孔を容易に加工可能な材料からなる。更に針状体を形成可能な材料である事が求められる。その様な事が可能な材料であれば特に限定されない。例えば、各種の透明な樹脂を好適に使用する事ができるが、これらに限定する必要は無い。
この様に、透明部材は、発光チップと一体化することにより、発光チップから出た光を透過し、透明部材の一部に形成された針状体によって、皮膚を穿孔することができる。この機能により、当該脈波センサデバイスが皮膚に固定され、安定して密着可能となる為、雑音を抑制する事ができる。
(透明部材の作製方法)
次に、透明部材の作製方法について記載する。
針状体を有した透明部材の作製方法としては、適宜公知の微細加工技術を用いて行う事ができる。例えば、原版から複製版を介した転写成形技術により、透明部材の成形品を得ることができる。
原版の作製方法としては、基板に対し、研削加工や切削加工など微細機械加工を用いた方法、リソグラフィ法やエッチング法など微細加工技術を用いた方法、など、が挙げられる。
また、上記原版を作製するための基板材料は、加工方法に応じて適宜選択することができる。例えば、カーボン、セラミックス、シリコン、石英、金属、樹脂などの基板材料を用いても良い。
さらに、転写成形により成形する透明部材の材質については、皮膚を穿孔する為の生体安全性と、発光チップからの光を透過する特性があるものから適宜選択することができる。例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、環状オレフィン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などの高分子材料が好適に用いられる。
透明部材の光透過性は、分光光度計を用いることにより、特定波長に対する光透過率として測定することが可能である。
光透過率は、上記高分子材料の成形条件によって調整可能であるが、好ましくは、光が生体内に行き届く一定の閾値である、80%以上であることが望ましい。
透明部材に形成する針状体の形状および寸法については、適宜設計し、決定してよい。例えば、具体的には、円錐、角錐、円柱、角柱、円錐台形、角錐台形、などであっても良い。
また、針状体の形状は、基板に複数の単位針状体が林立した針状体形状であっても良い。基板に複数の単位針状体が林立した針状体形状の場合、各単位針状体の長さは各単位針状体間において、同一であっても良いし、同一でなくとも良い。
各単位針状体同士の長さが異なる場合、例えば、アレイ状の外周のみ長い単位針状体とすることで、曲面に対し、好適に接触することが出来る、アレイ状の外周のみ短い単位針状体とすることで、破損しやすい外周部の針状体の機械的強度を補強することが出来る、などの利点が挙げられる。また、各単位針状体間の距離であるピッチ寸法は、用途ごとに決定される仕様に応じて適宜設計および決定して良い。
また、針状体の寸法は、皮膚を穿孔するための十分な細さおよび神経層へ到達しない長さを有していることが望ましく、具体的には、針状体の直径は数μmから数百μm程度、針状体の長さは数μmから数百μm程度、であることが望ましい。
また、特に、「穿孔について、角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない長さ」に留める場合、針状体の長さは、具体的には、200μm以上700μm以下、より好適には200μm以上500μm以下、更には、200μm以上300μm以下程度の範囲内にあることが好ましい。
針状体による穿孔の深さを「角質層を貫通しかつ神経層へ到達しない深さ」に留める場合、針状体による送達物質を、角質層より深い位置に送達することが出来る。
また、特に、穿孔を角質層内に留める場合、針状体の長さは、具体的には、30μm以上300μm以下、より好適には30μm以上250μm以下、更には、30μm以上40μm以下、程度の範囲内にあることが好ましい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、各工程において類推することのできる他の公知の方法をも含むものとする。
<脈波センサデバイスの作製>
まず、前記電源・制御部、及び光センサ部を組み合わせ、手首の背側(外側)に装着する腕時計型の脈波センサデバイスのモジュールを準備した。このモジュールは、図1において、透明部材105を除いたものである。即ち、電源・制御部102と、光センサ部103のうち、発光チップ104のみを備えているものである。
(透明部材の作製)
さらに、上記腕時計型の脈波センサデバイスのモジュールに対し、下記方法によって、上記モジュールに着脱可能な透明部材105を作製した。
まず、基板に微細機械加工を用いて、透明部材の原版A(本発明の針状体有りの透明部材)と原版B(従来の針状体無しの透明部材)の2種類を作製した。
原版Aの基板材料として、2mm厚さのカーボン板を用意した。また、微細機械加工として、ボール半径0.01mmの二枚刃のボールエンドミルを用いた。XYZ軸を持つNC制御フライス盤に、切削工具として上記のボールエンドミルを取り付け、工具を針状体の中心から外周方向へ公転させるにつれ切り込み量を増やすことで、円錐型が形成されるように加工を行った。
加工によって形成される円錐底面の直径は280μm、ピッチを900μm、加工深さ
を450μmとした。また、針状体の無い部分は450μmの深さで均一に切削することで針状体頂点から基板上で最も高くなる構造とした。上記のように原版Aを作製した。
原版Bは、上記微細機械加工を用い、上記原版の針状体だけが無いものを準備した。
上記の原版Aと原版Bを、走査型電子顕微鏡で観察した。その結果、原版Aは、根元幅280μm、高さ445μmであり、先端角が35°の円錐状の針状体が作製できたことを確認した。原版の基板の厚みは1mm、基板上に針状体は6本配置されていた。また、原版Bは、針状体が無いことを確認した。
次に、複製版の作製材料として、ポリジメチルシロキサン(PDMS、信越シリコン製KE1300)樹脂を準備した。原版Aと原版Bを用いて、熱転写成形により、発光部の複製版Aと複製版Bをそれぞれ得た。
複製版Aと複製版Bに対し、医療用のポリカーボネート(PC、三菱樹脂製ユーピロン)樹脂ペレットを配置し、熱転写成形を行うことで、透明部材Aと透明部材Bを得た。
各透明部材の光透過度を、分光光度計で測定した。一例として、本測定に有効な緑色LED(発光ダイオード)の波長である560nmに対する光透過度は、何れも92%であった。
また、各透明部材は、脈波センサデバイスの光センサ部に着脱可能であることを確認した。以上により、透明部材Aをモジュールに装着した脈波センサデバイスAと、透明部材Bをモジュールに装着した脈波センサデバイスBを得た。
(評価)
上記、脈波センサデバイスAと脈波センサデバイスBを腕に装着し、脈波を測定した。
脈波センサデバイスAを装着した場合に、被験者の安静時(座位)とジョギング時(12km/h)で、それぞれ5分間脈波を測定した。結果として、一度も波形にノイズが入ることなく、安定した脈波測定を行うことができた。
一方、脈波センサデバイスBを装着した場合に、安静時(座位)やジョギング時(12km/h)で、それぞれ5分間脈波を測定した。結果として、座位では、一度も波形にノイズが入ることなく、安定した脈波測定を行うことができたが、ジョギング時(12km/h)には、頻繁に波形にノイズが入り、安定した脈波測定を行うことができなかった。
上記の結果から、従来タイプの脈波センサデバイスBよりも本発明の脈波センサデバイスAの方が、体動時の雑音除去に高い効果があることが示された。
(その他の変形例)
なお、本明細書中に開示された種々の発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている種々の発明は、脈波センサや睡眠センサの利便性を高めるための技術として利用することが可能であり、ヘルスケアサポート機器、ゲーム機器、音楽機器、ペットコミュニケーションツール、車両の運転手の居眠り防止機器など、様々な
分野への応用が可能であると考えられる。
101…脈波センサデバイス
102…電源・制御部
103…光センサ部
104…発光チップ
105…透明部材
106…受光チップ
107…針状体
108…受光チップスペース

Claims (4)

  1. 人体の拍動による末梢動脈の動脈血の酸素化ヘモグロビンの吸光度変化を光学的に測定することにより、脈波を測定する脈波センサデバイスであって、
    測定光を人体表面に照射する事により発生する反射光を計測する光センサ部と、光センサ部に電力を供給し、測定動作を制御する電源・制御部と、を備えており、
    光センサ部は、測定光を出射する発光チップと、人体表面から反射した測定光を受光する受光チップと、を備えており、
    発光チップの表面には、人体表面を穿孔する事により、脈波センサデバイスを人体表面に固定し、安定した密着状態を作り出す事ができる複数の針状体を備えた透明部材が備えられている事を特徴とする脈波センサデバイス。
  2. 前記透明部材が、前記発光チップと着脱可能に備えられている事を特徴とする請求項1に記載の脈波センサデバイス。
  3. 前記透明部材が、生体適合材料からなる事を特徴とする請求項1または2に記載の脈波センサデバイス。
  4. 請求項1~3にいずれかに記載の透明部材の製造方法であって、
    透明部材と凹凸関係が同一の型を作製する工程と、
    前記型とは凹凸関係が反転した複製版を作製する工程と、
    複製版を使用して透明部材を樹脂成形する工程と、を備えている事を特徴とする透明部材の製造方法。
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