JP2022047424A - 熱硬化性白色樹脂組成物、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置 - Google Patents

熱硬化性白色樹脂組成物、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらす熱硬化性白色樹脂組成物;当該熱硬化性白色樹脂組成物を用いて得られる、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置の提供。【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物であって、180℃で90分間熱硬化させて得られる厚み50μmの硬化物を、40mm角に成形した場合において、当該成形後の硬化物を1時間煮沸したときの煮沸吸水率が1.0質量%以下である、熱硬化性白色樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性白色樹脂組成物に関する。さらには、当該熱硬化性白色樹脂組成物を用いて得られる、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置に関する。
プリント配線板においては、携帯端末、コンピューター、テレビ等の液晶ディスプレイのバックライト;照明器具の光源など、低電力で発光する発光ダイオード(LED)を直接実装して用いられる用途が増えてきている。LEDは、近年、小型化が進行し、ミニLEDやマイクロLEDと称されるLEDがある。
このようなプリント配線板の最外層には、光源から発せられる光の取り出し効率を高めるため、光を反射させるための反射シートが形成されている。
この反射シートには、高い光反射率を有することが求められており、反射シートの材料として、例えば、特許文献1には、塩素法により製造されたルチル型酸化チタン、及び硬化性樹脂を含有し、前記のルチル型酸化チタンの配合率が、硬化性樹脂100質量部に対して30~600質量部であり、活性エネルギー線硬化性樹脂は含有しない樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、バインダーポリマー、白色顔料を含有する架橋ポリマー粒子、熱硬化性樹脂、分子内にラジカル重合性基を有する化合物、光重合開始剤及びリン系難燃剤を含有する白色絶縁膜用樹脂組成物が開示されている(段落[0212])。また、特許文献3は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する(段落[0001])。
特開2017-220681号公報 特許第5797279号公報 特許第6095310号公報
ところで、発明者らが検討したところ、白色顔料を含有する熱硬化性の白色樹脂組成物の組成によっては、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物が得られない場合があることが判明した。
本発明の課題は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらす熱硬化性白色樹脂組成物;当該熱硬化性白色樹脂組成物を用いて得られる、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、(A)エポキシ樹脂、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物が、硬化剤として(B)フェノール系硬化剤を含有し、かつ、その硬化物の煮沸吸水率が1.0質量%以下であることで、上記課題を解決して、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらすことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物であって、180℃で90分間熱硬化させて得られる厚み50μmの硬化物を、40mm角に成形した場合において、当該成形後の硬化物を1時間煮沸したときの煮沸吸水率が1.0質量%以下である、熱硬化性白色樹脂組成物。
[2] (B)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以下である、[1]に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[3] (C)成分が、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種以上である、[1]又は[2]に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[4] (C)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[5] 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A)成分の含有量が1~50質量%であり、(B)成分の含有量が1~20質量%であり、かつ、(C)成分の含有量が20~60質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[6] (D)無機充填材をさらに含有する、[1]~[5]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[7] (D)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、70質量%以下である、[6]に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[8] (C)成分の含有量及び(D)成分の含有量の合計が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以上である、[6]又は[7]に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[9] (E-1)厚さ20μmに製膜した場合に波長450nmの光の透過率が80%以上である、重量平均分子量(Mw)が10,000以上の熱可塑性樹脂をさらに含有する、[1]~[8]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[10] 180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物を示差走査熱量測定にて測定した場合、当該硬化物の硬化度が80%以上である、[1]~[9]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[11] 180℃で90分間熱硬化させたフィルム状の硬化物の面内方向における硬化収縮率が、0.5%以下である、[1]~[10]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[12] 波長460nmの光に対する反射率が90%以上である、[1]~[11]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[13] プリント配線板の絶縁層用又はソルダーレジスト層形成用である、[1]~[12]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[14] 光反射用である、[1]~[13]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
[15] [1]~[14]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物の白色硬化物。
[16] 支持体と、該支持体上に設けられた、[1]~[14]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物を含む樹脂組成物層とを含む、樹脂シート。
[17] 前記樹脂組成物層の最低溶融粘度が、5000ポイズ以下である、[16]に記載の樹脂シート。
[18] [1]~[14]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物の硬化物を含む、反射シート。
[19] [18]に記載の反射シートを層間絶縁層又はソルダーレジストとして含む、プリント配線板。
[20] [1]~[14]のいずれかに記載の熱硬化性白色樹脂組成物の硬化物を含む絶縁層を備える、プリント配線板。
[21] [19]又は[20]に記載のプリント配線板を含む、半導体装置。
本発明によれば、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらすことができる熱硬化性白色樹脂組成物;並びに、当該熱硬化性白色樹脂組成物を用いて得られる、白色硬化物、樹脂シート、反射シート、プリント配線板及び半導体装置を提供することができる。
図1は、プリント配線板の一例を示す概略断面図である。 図2は、硬化収縮度及び硬化収縮率を算出する際のシート状硬化物を模式的に示す上面図である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。ただし、本発明は、下記実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施され得る。
[熱硬化性白色樹脂組成物]
本発明の熱硬化性白色樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物であって、180℃で90分間熱硬化させて得られる厚み50μmの硬化物を、40mm角に成形した場合において、当該成形後の硬化物を1時間煮沸したときの煮沸吸水率が1.0質量%以下であることを特徴とする。
本発明の熱硬化性白色樹脂組成物(以下、単に、「本発明の樹脂組成物」又は「樹脂組成物」ともいう)は、上記特徴を有することにより、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらすことができる。ここで、耐劣化性は、例えば、過酷な環境試験に曝した後の光反射率の低下の度合いや導体に対する密着性(以下、「導体密着性」ともいう)の低下の度合いから確認することができる。また、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、煮沸吸水率の値が低いので、耐湿性においても優れる傾向を示す。さらには、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、絶縁性(特には、L/Sが100μm/100μmを下回る狭ピッチ、例えば50μm/50μm以下の狭ピッチにおける絶縁性、特には15μm/15μmをも下回る狭ピッチにおける絶縁性)、低硬化収縮性及び低反り性といった特性においても優れる傾向を示す。したがって、本発明の樹脂組成物は、優れた特性を有する白色硬化物(絶縁層)の提供を実現するものであり、昨今のプリント配線板及び半導体装置に用いられる白色材又は光反射材の要求に著しく寄与するものである。
本発明の樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分に加えて、さらに任意の成分を含有していてもよい。任意の成分としては、例えば、(D)無機充填材、(E)熱可塑性樹脂、(F)硬化促進剤、(G)その他の添加剤、及び(H)有機溶剤等が挙げられる。以下、本発明の樹脂組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
-(A)エポキシ樹脂-
本発明の樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂を含有する。(A)エポキシ樹脂とは、エポキシ基を有する硬化性樹脂を意味する。(A)エポキシ樹脂は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)エポキシ樹脂としては、例えば、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、イソシアヌラート型エポキシ樹脂、フェノールフタルイミジン型エポキシ樹脂、フェノールフタレイン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂として、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含むことが好ましい。(A)エポキシ樹脂の不揮発成分100質量%に対して、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、特に好ましくは70質量%以上である。
エポキシ樹脂には、温度25℃で固体状のエポキシ樹脂(以下「固体状エポキシ樹脂」ということがある。)と、温度25℃で液状のエポキシ樹脂(以下「液状エポキシ樹脂」ということがある。)とがある。本発明の樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂として、固体状エポキシ樹脂のみを含んでいてもよく、或いは液状エポキシ樹脂のみを含んでいてもよく、或いは固体状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂とを組み合わせて含んでいてもよい。
固体状エポキシ樹脂としては、1分子中に3個以上のエポキシ基を有する固体状エポキシ樹脂が好ましく、1分子中に3個以上のエポキシ基を有する芳香族系の固体状エポキシ樹脂がより好ましい。
固体状エポキシ樹脂としては、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、フェノールフタルイミジン型エポキシ樹脂、フェノールフタレイン型エポキシ樹脂が好ましい。
固体状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC社製の「HP4032H」(ナフタレン型エポキシ樹脂);DIC社製の「HP-4700」、「HP-4710」(ナフタレン型4官能エポキシ樹脂);DIC社製の「N-690」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂);DIC社製の「N-695」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂);DIC社製の「HP-7200」、「HP-7200HH」、「HP-7200H」、「HP-7200L」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂);DIC社製の「EXA-7311」、「EXA-7311-G3」、「EXA-7311-G4」、「EXA-7311-G4S」、「HP6000」(ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「EPPN-502H」(トリスフェノール型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「NC7000L」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「NC3000H」、「NC3000」、「NC3000L」、「NC3000FH」、「NC3100」(ビフェニル型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ESN475V」(ナフタレン型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ESN485」(ナフトール型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ESN375」(ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX4000H」、「YX4000」、「YX4000HK」、「YL7890」(ビキシレノール型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YL6121」(ビフェニル型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX8800」(アントラセン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YX7700」(フェノールアラルキル型エポキシ樹脂);大阪ガスケミカル社製の「PG-100」、「CG-500」;三菱ケミカル社製の「YX7760」(ビスフェノールAF型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「YL7800」(フルオレン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER1010」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER1031S」(テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂);日本化薬社製の「WHR991S」(フェノールフタルイミジン型エポキシ樹脂)等が挙げられる。これらは、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
液状エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する液状エポキシ樹脂が好ましい。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂、シクロヘキサン型エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、及びブタジエン構造を有するエポキシ樹脂が好ましい。
液状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC社製の「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」(ナフタレン型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「828US」、「828EL」、「jER828EL」、「825」、(ビスフェノールA型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER807」、「1750」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「jER152」(フェノールノボラック型エポキシ樹脂);三菱ケミカル社製の「630」、「630LSD」、「604」(グリシジルアミン型エポキシ樹脂);ADEKA社製の「ED-523T」(グリシロール型エポキシ樹脂);ADEKA社製の「EP-3950L」、「EP-3980S」(グリシジルアミン型エポキシ樹脂);ADEKA社製の「EP-4088S」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ZX1059」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合品);ナガセケムテックス社製の「EX-721」(グリシジルエステル型エポキシ樹脂);ダイセル社製の「セロキサイド2021P」(エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂);ダイセル社製の「PB-3600」、日本曹達社製の「JP-100」、「JP-200」(ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂);日鉄ケミカル&マテリアル社製の「ZX1658」、「ZX1658GS」(1,4-グリシジルシクロヘキサン型エポキシ樹脂)、三菱ケミカル社製の「YX8000」(水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、信越化学社製「KF-101」(エポキシ変性シリコーン樹脂)等が挙げられる。これらは、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)エポキシ樹脂は、固体状エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂、又はそれらの組み合わせの何れであってもよいが、固体状エポキシ樹脂を含むことが好ましく、固体状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂との組み合わせであることが特に好ましい。
(A)エポキシ樹脂として、固体状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂とを組み合わせて用いる場合、それらの質量比(固体状エポキシ樹脂:液状エポキシ樹脂)は、好ましくは20:1~1:20、より好ましくは10:1~1:10、特に好ましくは3:1~1:3である。
(A)エポキシ樹脂としては、(A-1)シリコーン不含エポキシ樹脂及び(A-2)シリコーン含有エポキシ樹脂から選択される1種以上のエポキシ樹脂を用いることができる。シリコーン含有エポキシ樹脂の典型例は、エポキシ変性されたシリコーン樹脂であり、市販品としては、信越化学社製「KF-101」が挙げられる。耐湿性に優れる硬化物をもたらす観点又はリフロー処理時における硬化物の膨れを防止する観点からは、(A)エポキシ樹脂は、(A-1)成分を少なくとも含み、好ましくは、(A-1)成分の質量が(A-2)成分の質量よりも多く、より好ましくは、(A-2)成分の含有量が、樹脂組成物の不揮発成分の含有量を100質量%とした場合に、10質量%以下であり、さらに好ましくは、(A-1)成分から選択される1種以上からなる(すなわち(A-2)成分不含)。
(A)エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは50g/eq.~5,000g/eq.、より好ましくは60g/eq.~1,000g/eq.、さらに好ましくは80g/eq.~500g/eq.、さらにより好ましくは100g/eq.~300g/eq.である。エポキシ当量は、エポキシ基1当量あたりの樹脂の質量である。このエポキシ当量は、JIS K7236に従って測定することができる。
(A)エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは100~5,000、より好ましくは250~3,000、さらに好ましくは400~1,500である。樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算の値として測定できる。
(A)エポキシ樹脂の含有量は、本発明の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、特に好ましくは15質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下、特に好ましくは30質量%以下である。低硬化収縮性に優れる硬化物をもたらす観点からは、(A)エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。したがって、好適な一実施形態において、(A)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、1~50質量%である。
-(B)フェノール系硬化剤-
本発明の樹脂組成物は、(B)フェノール系硬化剤を含有する。硬化剤は、熱硬化性樹脂と反応して樹脂組成物を硬化させる機能を有する。(B)フェノール系硬化剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)フェノール系硬化剤は、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する硬化剤であることが好ましく、例えば、ビスフェノール系硬化剤、ビフェニル型フェノール系硬化剤、ナフタレン型フェノール系硬化剤、フェノールノボラック型フェノール系硬化剤、ナフチレンエーテル型フェノール系硬化剤、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤、ポリフェニレンエーテル型フェノール系硬化剤、フェノールアラルキル型フェノール系硬化剤、クレゾールノボラック型フェノール系硬化剤、ビスフェノール型フェノール系硬化剤等が挙げられる。中でも好ましくは、ビスフェノール系硬化剤である。
より好ましくは、(B)フェノール系硬化剤は、フッ素原子を有するビスフェノール化合物、脂環構造を有するビスフェノール化合物及びフルオレン骨格を有するビスフェノール化合物から選ばれるビスフェノール系硬化剤である。さらに好ましくは、(B)フェノール系硬化剤は、フッ素原子を有するビスフェノール化合物及び脂環構造を有するビスフェノール化合物から選ばれるビスフェノール系硬化剤である。特に好ましくは、(B)フェノール系硬化剤は、ビスフェノールAF及びビスフェノールZである。
(B-1)フェノール系硬化剤の市販品としては、具体的に、セントラル硝子社製の「BIS-AF」、「BIS-Z」、本州化学工業社製「BisE」、「BisP-TMC」;三井化学ファイン社製「BisA」、「BisF」、「BisP-M」;本州化学工業社製「BisP-AP」、「BisP-MIBK」、「BisP-B」、「Bis-Z」、「BisP-CP」、「o,o’-BPF」、「BisP-IOTD」、「BisP-IBTD」、「BisP-DED」、「BisP-BA」;本州化学工業社製「Bis-C」、「Bis26X-A」、「BisOPP-A」、「BisOTBP-A」、「BisOCHP―A」、「BisOFP-A」、「BisOC-Z」、「BisOC-FL」、「BisOFP-A」、「BisOC-CP」、「BisOCHP-Z」、「メチレンビスP-CR」、「TM-BPF」、「BisOC-F」、「Bis3M6B-IBTD」、「BisOC-IST」、「BisP-IST」、「BisP-PRM」、「BisP-LV」、「BisP-CDE」等が挙げられる。等が挙げられる。
(B)フェノール系硬化剤の反応基当量は、好ましくは50g/eq.~3000g/eq.、より好ましくは100g/eq.~1000g/eq.、さらに好ましくは100g/eq.~500g/eq.、特に好ましくは100g/eq.~300g/eq.である。反応基当量は、反応基1当量あたりの化合物の質量である。反応基は、例えば、フェノール性水酸基である。
(B)フェノール系硬化剤の含有量は、本発明の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、さらに好ましくは3質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。光反射率の耐劣化性に優れる硬化物をもたらす観点からは、(B)フェノール系硬化剤の含有量は、(A)成分の含有量よりも少ないことが好ましく、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。したがって、好適な一実施形態において、(B)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以下である。また、より好適な一実施形態において、(B)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、1~20質量%である。さらに、さらに好適な一実施形態において、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A)成分の含有量が、1~50質量%であり、かつ、(B)成分の含有量が、1~20質量%である。
-(C)白色無機顔料-
本発明の樹脂組成物は、(C)白色無機顔料を含有する。(C)白色無機顔料は、一実施形態において、波長500nmの光に対する反射率が90%以上である無機化合物のことをいう。(C)白色無機顔料には、後述する(D)成分は含まれない。(C)白色無機顔料は、光反射率を向上させる機能を有する。(C)白色無機顔料は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)白色無機顔料の例としては、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化スズ、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ジルコン酸バリウム、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等の白色金属酸化物;硫化亜鉛、硫化ストロンチウム等の白色金属硫化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の白色金属水酸化物;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化マンガン等の白色金属窒化物;炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸鉛等の白色金属炭酸塩;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸鉛等の白色金属硫酸塩;リン酸亜鉛、リン酸チタン、リン酸ジルコニウム、リン酸タングステン酸ジルコニウム等の白色金属リン酸塩;ホウ酸アルミニウム等の白色金属ホウ酸塩;コーディエライト、タルク、クレー、雲母、ハイドロタルサイト、ベーマイト等の白色鉱物類等が挙げられる。
これらの中でも、(C)白色無機顔料が、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種以上であることが好ましい。したがって、好適な一実施形態において、(C)成分が、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種以上である。
(C)白色無機顔料が、酸化チタンを含むことが好ましく、酸化チタンからなることも好ましい。酸化チタンとしては、ルチル型、アナタース型、及びブルカイト型のいずれを用いてもよいが、中でも、光反射率をより向上させる観点及び過酷な環境後の光反射率の低下を抑制する観点から、ルチル型が好ましい。酸化チタンは、硫酸法、塩素法などの方法により得られたものを用いることができる。(C)白色無機顔料の材料は、1種類単独であってもよく、2種類以上の混合物であってもよい。(C)白色無機顔料の形状は、例えば、不定形状、破砕状、鱗片状又は球状の何れであってもよいが、球状であることが好ましい。
(C)白色無機顔料の市販品としては、例えば、堺化学工業社製の「PX3788」;石原産業社製のタイペーク「CR-50」、「CR-57」、「CR-80」、「CR-90」、「CR-93」、「CR-95」、「CR-97」、「CR-60」、「CR-63」、「CR-67」、「CR-58」、「CR-85」、「UT771」;デュポン社製のタイピュア「R-100」、「R-101」、「R-102」、「R-103」、「R-104」、「R-105」、「R-108」、「R-900」、「R-902」、「R-960」、「R-706」、「R-931」;日本軽金属社製「AHP300」;昭和電工社製アルナビーズ「CB-P05」、「CB-A30S」などが挙げられる。
(C)白色無機顔料の比表面積としては、好ましくは0.5m/g以上、より好ましくは1m/g以上、特に好ましくは2m/g以上である。上限に特段の制限は無いが、好ましくは80m/g以下、70m/g以下又は60m/g以下である。比表面積は、BET法に従って、比表面積測定装置(マウンテック社製「Macsorb HM-1210」)を使用して試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出することで得られる。
(C)白色無機顔料の平均粒径は、本発明の所望の効果を顕著に得る観点から、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは2μm以下である。
(C)白色無機顔料の平均粒径は、ミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的には、レーザー回折散乱式粒径分布測定装置により、(C)白色無機顔料の粒径分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、(C)白色無機顔料100mg、メチルエチルケトン10gをバイアル瓶に秤取り、超音波にて10分間分散させたものを使用することができる。測定サンプルを、レーザー回折式粒径分布測定装置を使用して、使用光源波長を青色及び赤色とし、フローセル方式で(C)白色無機顔料の体積基準の粒径分布を測定し、得られた粒径分布からメディアン径として平均粒径を算出できる。レーザー回折式粒径分布測定装置としては、例えば堀場製作所社製「LA-960」等が挙げられる。
(C)白色無機顔料は、耐湿性及び分散性を高める観点から、表面処理剤で処理されていることが好ましい。表面処理剤は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を任意に組み合わせて用いてもよい。表面処理剤としては、例えば、ビニル系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、スチリル系シランカップリング剤、(メタ)アクリル系シランカップリング剤、アミノ系シランカップリング剤、イソシアヌレート系シランカップリング剤、ウレイド系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤、イソシアネート系シランカップリング剤、酸無水物系シランカップリング剤、アルキルシランカップリング剤、フェニルシランカップリング剤等のシランカップリング剤が挙げられる。光反射率の耐劣化性を高める観点からは、表面処理剤は、窒素原子を含まない(窒素原子不含の)表面処理剤であることが好ましく、より好ましくは、窒素原子を含まない(窒素原子不含の)シランカップリング剤であることが好ましい。窒素原子を含まない(窒素原子不含の)シランカップリング剤としては、フェニルシランカップリング剤、アルキルシランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、ビニル系シランカップリング剤、(メタ)アクリル系シランカップリング剤及びスチリル系シランカップリング剤から選ばれるシランカップリング剤が挙げられる。
フェニルシランカップリング剤としては、例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。アルキルシランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、1,6-ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等が挙げられる。エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ビニル系シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。(メタ)アクリル系シランカップリング剤としては、例えば、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。スチリル系シランカップリング剤としては、例えば、p-スチリルトリメトキシシラン等が挙げられる。
表面処理剤の市販品としては、例えば、信越化学工業社製の「KBM-103」、「KBE-103」(フェニルシランカップリング剤);「KBM-13」、「KBM-22」、「KBE-13」、「KBE-22」、「KBM-3033」、「KBE-3033」、「KBM-3063」、「KBE-3063」、「KBE-3083」、「KBM-3103C」、「KBM-3066」、「KBM-7103」(アルキルシランカップリング剤);「KBM-1003」、「KBE-1003」(ビニル系シランカップリング剤);「KBM-303」、「KBM-402」、「KBM-403」、「KBE-402」、「KBE-403」(エポキシ系シランカップリング剤);「KBM-1403」(スチリル系シランカップリング剤);「KBM-502」、「KBM-503」、「KBE-502」、「KBE-503」、「KBM-5103」((メタ)アクリル系シランカップリング剤);、信越化学工業社製のオクテニルトリメトキシシラン「KBM-1083」;味の素ファインテクノ社製のカップリング剤「プレンアクト」等が挙げられる。
表面処理剤による表面処理の程度は、(C)白色無機顔料の分散性向上の観点から、所定の範囲に収まることが好ましい。具体的には、(C)白色無機顔料100質量部は、0.2質量部~5質量部の表面処理剤で表面処理されていることが好ましく、0.2質量部~3質量部で表面処理されていることが好ましく、0.3質量部~2質量部で表面処理されていることが好ましい。
表面処理剤による表面処理の程度は、(C)白色無機顔料の単位表面積当たりのカーボン量によって評価することができる。(C)白色無機顔料の単位表面積当たりのカーボン量は、(C)白色無機顔料の分散性向上の観点から、0.02mg/m以上が好ましく、0.1mg/m以上がより好ましく、0.2mg/m以上が更に好ましい。一方、樹脂ワニスの溶融粘度及びシート形態での溶融粘度の上昇を抑制する観点から、1mg/m以下が好ましく、0.8mg/m以下がより好ましく、0.5mg/m以下が更に好ましい。
(C)白色無機顔料の単位表面積当たりのカーボン量は、表面処理後の(C)白色無機顔料を溶剤(例えば、メチルエチルケトン(MEK))により洗浄処理した後に測定することができる。具体的には、溶剤として十分な量のMEKを表面処理剤で表面処理された(C)白色無機顔料に加えて、25℃で5分間超音波洗浄する。上澄液を除去し、固形分を乾燥させた後、カーボン分析計を用いて(C)白色無機顔料の単位表面積当たりのカーボン量を測定することができる。カーボン分析計としては、堀場製作所社製「EMIA-320V」等を使用することができる。
(C)白色無機顔料の含有量は、本発明の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは20質量%以上、より好ましくは21質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上であり、好ましくは60質量%以下、より好ましくは58質量%以下、さらに好ましくは55質量%以下である。したがって、好適な一実施形態において、(C)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20~60質量%である。より好適な一実施形態において、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A)成分の含有量が1~50質量%であり、(B)成分の含有量が1~20質量%であり、かつ、(C)成分の含有量が20~60質量%である。
-(D)無機充填材-
本発明の樹脂組成物は、任意の成分として、(D)無機充填材を含有する場合がある。したがって、好適な一実施形態において、本発明の樹脂組成物は、(D)無機充填材をさらに含有する。(D)無機充填材は、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)無機充填材としては、シリカが挙げられる。シリカとしては、例えば、無定形シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ等が挙げられる。また、(D)無機充填材としては、球状シリカが好ましい。(D)無機充填材の比表面積及び平均粒径は、(C)白色無機顔料と同様である。
シリカの市販品としては、例えば、デンカ社製の「UFP-30」;日鉄ケミカル&マテリアル社製の「SP60-05」、「SP507-05」;アドマテックス社製の「YC100C」、「YA050C」、「YA050C-MJE」、「YA010C」;トクヤマ社製の「シルフィルNSS-3N」、「シルフィルNSS-4N」、「シルフィルNSS-5N」;アドマテックス社製の「SC2500SQ」、「SO-C4」、「SO-C2」、「SO-C1」などが挙げられる。
(D)無機充填材は、耐湿性及び分散性を高める観点から、表面処理剤で処理されていることが好ましい。表面処理剤としては、(C)白色無機顔料における表面処理剤と同様のものが挙げられる。(D)無機充填材の表面処理剤による表面処理の程度は、(C)白色無機顔料と同様である。
(D)無機充填材の含有量は、0質量%以上であり、本発明の効果を顕著に得る観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、特に好ましくは35質量%以下であり、例えば、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上、20質量%以上等であり得る。したがって、好適な一実施形態において、(D)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、70質量%以下である。
(C)白色無機顔料の含有量及び(D)無機充填材の含有量の合計は、高い光反射率を維持しつつクラックを抑制する観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、特に好ましくは50質量%以上であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは75質量%以下、特に好ましくは70質量%以下である。したがって、好適な一実施形態において、(C)成分の含有量及び(D)成分の含有量の合計が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以上である。
(C)白色無機顔料に対する(D)シリカの質量比((D)成分の質量/(C)成分の質量)の値は、0以上であり、高い光反射率を維持しつつクラックを抑制する観点から、好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.5以上であり、好ましくは20.0以下、より好ましくは10.0以下、さらに好ましくは5.0以下、特に好ましくは2.0以下又は1.5以下である。したがって、好適な一実施形態において、(D)成分の(C)成分に対する質量比の値が、20.0以下である。
-(E)熱可塑性樹脂-
本発明の樹脂組成物は、任意の成分として、(E)熱可塑性樹脂を含有する場合がある。(E)熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられ、中でも、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂及びポリフェニレンエーテル樹脂から選ばれる樹脂が好ましい。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA骨格、ビスフェノールF骨格、ビスフェノールS骨格、ビスフェノールアセトフェノン骨格、ノボラック骨格、ビフェニル骨格、フルオレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格、ノルボルネン骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格、アダマンタン骨格、テルペン骨格、及びトリメチルシクロヘキサン骨格からなる群から選択される1種以上の骨格を有するフェノキシ樹脂が挙げられる。フェノキシ樹脂の末端は、フェノール性水酸基、エポキシ基等のいずれの官能基でもよい。フェノキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。フェノキシ樹脂の具体例としては、三菱ケミカル社製の「1256」及び「4250」(いずれもビスフェノールA骨格含有フェノキシ樹脂)、「YX8100」(ビスフェノールS骨格含有フェノキシ樹脂)、及び「YX6954」(ビスフェノールアセトフェノン骨格含有フェノキシ樹脂)、日鉄ケミカル&マテリアル社製の「FX280」及び「FX293」、三菱ケミカル社製の「YX7200B35」、「YL7500BH30」、「YX6954BH30」、「YX7553」、「YX7553BH30」、「YL7769BH30」、「YL6794」、「YL7213」、「YL7290」及び「YL7482」等が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂としては、例えば、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂が挙げられ、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、例えば、電気化学工業社製の「電化ブチラール4000-2」、「電化ブチラール5000-A」、「電化ブチラール6000-C」、「電化ブチラール6000-EP」、積水化学工業社製のエスレックBHシリーズ、BXシリーズ(例えばBX-5Z)、KSシリーズ(例えばKS-1)、BLシリーズ、BMシリーズ等が挙げられる。
アクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを含むモノマー成分を重合してなる重合体を意味する。アクリル樹脂を構成するモノマー成分には、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに加えて、(メタ)アクリルアミド系モノマー、スチレン系モノマー、官能基含有モノマー等が共重合成分として含まれていてもよい。アクリル樹脂の具体例としては、東亜合成社製の「ARUFON UP-1000」、「ARUFON UP-1010」、「ARUFON UP-1020」、「ARUFON UP-1021」、「ARUFON UP-1061」、「ARUFON UP-1080」、「ARUFON UP-1110」、「ARUFON UP-1170」、「ARUFON UP-1190」、「ARUFON UP-1500」、「ARUFON UH-2000」、「ARUFON UH-2041」、「ARUFON UH-2190」、「ARUFON UHE-2012」、「ARUFON UC-3510」、「ARUFON UG-4010」、「ARUFON US-6100」、「ARUFON US-6170」などが挙げられる。これらは、1種類単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体等のエチレン系共重合樹脂;ポリプロピレン、エチレン-プロピレンブロック共重合体等のポリオレフィン系エラストマー等が挙げられる。
ポリブタジエン樹脂としては、例えば、水素化ポリブタジエン骨格含有樹脂、ヒドロキシ基含有ポリブタジエン樹脂、フェノール性水酸基含有ポリブタジエン樹脂、カルボキシ基含有ポリブタジエン樹脂、酸無水物基含有ポリブタジエン樹脂、エポキシ基含有ポリブタジエン樹脂、イソシアネート基含有ポリブタジエン樹脂、ウレタン基含有ポリブタジエン樹脂、ポリフェニレンエーテル-ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。
ポリイミド樹脂の具体例としては、新日本理化社製の「リカコートSN20」及び「リカコートPN20」が挙げられる。ポリイミド樹脂の具体例としてはまた、2官能性ヒドロキシル基末端ポリブタジエン、ジイソシアネート化合物及び四塩基酸無水物を反応させて得られる線状ポリイミド(特開2006-37083号公報記載のポリイミド)、ポリシロキサン骨格含有ポリイミド(特開2002-12667号公報及び特開2000-319386号公報等に記載のポリイミド)等の変性ポリイミドが挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂の具体例としては、東洋紡績社製の「バイロマックスHR11NN」及び「バイロマックスHR16NN」が挙げられる。ポリアミドイミド樹脂の具体例としてはまた、日立化成工業社製の「KS9100」、「KS9300」(ポリシロキサン骨格含有ポリアミドイミド)等の変性ポリアミドイミドが挙げられる。
ポリエーテルスルホン樹脂の具体例としては、住友化学社製の「PES5003P」等が挙げられる。
ポリスルホン樹脂の具体例としては、ソルベイアドバンストポリマーズ社製のポリスルホン「P1700」、「P3500」等が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル樹脂の具体例としては、三菱ガス化学社製のオリゴフェニレンエーテル・スチレン樹脂「OPE-2St1200」、「OPE-2St2200」、SABIC製「Noryl(登録商標)SA90」等が挙げられる。ポリエーテルイミド樹脂の具体例としては、GE社製の「ウルテム」等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂としては、ヒドロキシ基含有カーボネート樹脂、フェノール性水酸基含有カーボネート樹脂、カルボキシ基含有カーボネート樹脂、酸無水物基含有カーボネート樹脂、イソシアネート基含有カーボネート樹脂、ウレタン基含有カーボネート樹脂等が挙げられる。ポリカーボネート樹脂の具体例としては、三菱瓦斯化学社製の「FPC0220」、旭化成ケミカルズ社製の「T6002」、「T6001」(ポリカーボネートジオール)、クラレ社製の「C-1090」、「C-2090」、「C-3090」(ポリカーボネートジオール)等が挙げられる。ポリエーテルエーテルケトン樹脂の具体例としては、住友化学社製の「スミプロイK」等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
(E)熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは8,000以上、より好ましくは10,000以上、さらに好ましくは20,000以上であり、好ましくは100,000以下、より好ましくは70,000以下、さらに好ましくは60,000以下である。樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算の値として測定できる。
(E)熱可塑性樹脂は、(E-1)高分子量の熱可塑性樹脂、及び、(E-2)低分子量の熱可塑性樹脂から選択される1種以上である。ここで、高分子量の熱可塑性樹脂は、重量平均分子量(Mw)が10,000以上の熱可塑性樹脂である。光反射率が高く、導体密着性に優れ、かつ、絶縁性に優れる硬化物をもたらす観点からは、(E)熱可塑性樹脂が、(E-1)高分子量の熱可塑性樹脂から選択される1種以上、例えば三菱ケミカル社製「YX7200B35」を含むことが好ましい。低硬化収縮性に優れる硬化物をもたらす観点からは、(E)熱可塑性樹脂が、(E-2)低分子量の熱可塑性樹脂から選択される1種以上、例えばSABIC社製「Noryl(登録商標)SA90」を含むことが好ましい。光反射率が高く、導体密着性、絶縁性及び低硬化収縮性に優れる硬化物をもたらす観点からは、(E)熱可塑性樹脂が、(E-1)高分子量の熱可塑性樹脂から選択される1種以上と、(E-2)低分子量の熱可塑性樹脂から選択される1種以上とを含んでいてもよい。
(E)熱可塑性樹脂は、厚さ20μmに製膜した場合に波長450nmの光の透過率が80%以上であることが好ましい。したがって、好適な一実施形態において、本発明の樹脂組成物は、(E-1)厚さ20μmに製膜した場合に波長450nmの光の透過率が80%以上である、重量平均分子量(Mw)が10,000以上の熱可塑性樹脂をさらに含有する。
(E)熱可塑性樹脂の含有量は、0質量%以上であり、本発明の効果を顕著に得る観点からは、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、特に好ましくは25質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上である。
-(F)硬化促進剤-
本発明の樹脂組成物は、任意の成分として、(F)硬化促進剤を含有する場合がある。(F)硬化促進剤は、(A)エポキシ樹脂の硬化反応を促進させる機能を有する。(F)硬化促進剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(F)硬化促進剤としては、例えば、リン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤、金属系硬化促進剤等が挙げられる。中でも、(F)硬化促進剤としては、より高い光反射率を達成する観点から、リン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤が好ましく、リン系硬化促進剤がより好ましい。
リン系硬化促進剤としては、より高い光反射率を達成する観点から、ホスホニウム塩及びホスフィンからなる群より選ばれる1以上を含むことが好ましい。
ホスホニウム塩としては、例えば、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムデカノエート、テトラブチルホスホニウムラウレート、ビス(テトラブチルホスホニウム)ピロメリテート、テトラブチルホスホニウムハイドロジェンヘキサヒドロフタレート、テトラブチルホスホニウム2,6-ビス[(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノラート、ジ-tert-ブチルメチルホスホニウムテトラフェニルボレート等の脂肪族ホスホニウム塩;メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、プロピルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、p-トリルトリフェニルホスホニウムテトラ-p-トリルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラp-トリルボレート、トリフェニルエチルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリス(3-メチルフェニル)エチルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリス(2-メトキシフェニル)エチルホスホニウムテトラフェニルボレート、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート等の芳香族ホスホニウム塩等が挙げられる。
ホスフィンとしては、例えば、トリブチルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、ジ-tert-ブチル(2-ブテニル)ホスフィン、ジ-tert-ブチル(3-メチル-2-ブテニル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の脂肪族ホスフィン;ジブチルフェニルホスフィン、ジ-tert-ブチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、トリ-m-トリルホスフィン、トリ-p-トリルホスフィン、トリス(4-エチルフェニル)ホスフィン、トリス(4-プロピルフェニル)ホスフィン、トリス(4-イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリス(4-ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(4-tert-ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4-ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,5-ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6-ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6-ジメチル-4-エトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4-エトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4-tert-ブトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニル-2-ピリジルホスフィン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)アセチレン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)ジフェニルエーテル等の芳香族ホスフィン;トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン等の芳香族ホスフィン・ボラン複合体;トリフェニルホスフィン・p-ベンゾキノン付加反応物等の芳香族ホスフィン・キノン付加反応物等が挙げられる。
リン系硬化促進剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、北興化学工業社製の「TBP-DA」等が挙げられる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、2-メチルイミダゾリン、2-フェニルイミダゾリン等のイミダゾール化合物及びイミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体が挙げられ、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾールが好ましい。
イミダゾール系硬化促進剤としては、市販品を用いてもよく、例えば、三菱ケミカル社製の「P200-H50」、四国化成社製の「1B2PZ-10M」等が挙げられる。
アミン系硬化促進剤としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6,-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセン等が挙げられ、4-ジメチルアミノピリジン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-ウンデセンが好ましい。
グアニジン系硬化促進剤としては、例えば、ジシアンジアミド、1-メチルグアニジン、1-エチルグアニジン、1-シクロヘキシルグアニジン、1-フェニルグアニジン、1-(o-トリル)グアニジン、ジメチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トリメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ペンタメチルグアニジン、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、1-メチルビグアニド、1-エチルビグアニド、1-n-ブチルビグアニド、1-n-オクタデシルビグアニド、1,1-ジメチルビグアニド、1,1-ジエチルビグアニド、1-シクロヘキシルビグアニド、1-アリルビグアニド、1-フェニルビグアニド、1-(o-トリル)ビグアニド等が挙げられ、ジシアンジアミド、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エンが好ましい。
金属系硬化促進剤としては、例えば、コバルト、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、マンガン、スズ等の金属の、有機金属錯体又は有機金属塩が挙げられる。有機金属錯体の具体例としては、コバルト(II)アセチルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナート等の有機コバルト錯体、銅(II)アセチルアセトナート等の有機銅錯体、亜鉛(II)アセチルアセトナート等の有機亜鉛錯体、鉄(III)アセチルアセトナート等の有機鉄錯体、ニッケル(II)アセチルアセトナート等の有機ニッケル錯体、マンガン(II)アセチルアセトナート等の有機マンガン錯体等が挙げられる。有機金属塩としては、例えば、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸スズ、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
(F)硬化促進剤の含有量は、0質量%以上であり、本発明の効果を顕著に得る観点又は硬化時間を制御する観点から、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、特に好ましくは0.8質量%以下であり、例えば、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上、特に好ましくは0.1質量%以上である。
-(G)その他の添加剤-
本発明の樹脂組成物は、不揮発成分として、さらに任意の添加剤を含有する場合がある。このような添加剤としては、例えば、カルボジイミド系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、ベンゾオキサジン系硬化剤、シアネートエステル系硬化剤、チオール系硬化剤等の(B)成分以外の硬化剤、このうち、絶縁性に優れる硬化物をもたらす観点からは、酸無水物系硬化剤(例えば、新日本理化社製「リカシッドTH」)以外の硬化剤;(メタ)アクリル樹脂、ラジカル重合性化合物等の光硬化性成分並びにその助剤としての希釈剤、光重合開始剤等;ゴム粒子等の有機充填材;シリコーン系レベリング剤、アクリルポリマー系レベリング剤等のレベリング剤;ベントン、モンモリロナイト等の増粘剤;シリコーン系消泡剤、アクリル系消泡剤、フッ素系消泡剤、ビニル樹脂系消泡剤等の消泡剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤;尿素シラン等の接着性向上剤;トリアゾール系密着性付与剤、テトラゾール系密着性付与剤、トリアジン系密着性付与剤等の密着性付与剤;ヒンダードフェノール系酸化防止剤等の酸化防止剤;スチルベン誘導体等の蛍光増白剤;フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤;リン系難燃剤(例えばリン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスフィン酸化合物、赤リン)、窒素系難燃剤(例えば硫酸メラミン)、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤(例えば三酸化アンチモン)等の難燃剤;リン酸エステル系分散剤、ポリオキシアルキレン系分散剤、アセチレン系分散剤、シリコーン系分散剤、アニオン性分散剤、カチオン性分散剤等の分散剤;ボレート系安定剤、チタネート系安定剤、アルミネート系安定剤、ジルコネート系安定剤、イソシアネート系安定剤、カルボン酸系安定剤、カルボン酸無水物系安定剤等の安定剤等が挙げられる。(G)その他の添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。(G)その他の添加剤の含有量は当業者であれば適宜設定できる。例えば、光硬化性成分及びその助剤は、通常、本発明の樹脂組成物の熱硬化性が損なわれない量で含まれる。
-(H)有機溶剤-
本発明の樹脂組成物は、上述した不揮発成分以外に、揮発性成分として、さらに任意の有機溶剤を含有する場合がある。(H)有機溶剤としては、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されるものではない。(H)有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ-ブチロラクトン等のエステル系溶剤;テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール系溶剤;酢酸2-エトキシエチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルジグリコールアセテート、γ-ブチロラクトン、メトキシプロピオン酸メチル等のエーテルエステル系溶剤;乳酸メチル、乳酸エチル、2-ヒドロキシイソ酪酸メチル等のエステルアルコール系溶剤;2-メトキシプロパノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)等のエーテルアルコール系溶剤;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶剤;ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤等を挙げることができる。(H)有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(H)有機溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、樹脂組成物中の全成分を100質量%とした場合、例えば、60質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、5質量%以下等であり得る。
本発明において、樹脂組成物は、例えば、任意の調製容器に(A)成分、(B)成分及び(C)成分、また、必要に応じて(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)その他の添加剤や(H)有機溶剤を、任意の順で及び/又は一部若しくは全部同時に加えて混合することによって、製造することができる。また、各成分を加えて混合する過程で、温度を適宜設定することができ、一時的に又は終始にわたって、加熱及び/又は冷却してもよい。また、加えて混合する過程において又はその後に、樹脂組成物を、例えば、ミキサーなどの撹拌装置又は振盪装置を用いて撹拌又は振盪し、均一に分散させてもよい。また、撹拌又は振盪と同時に、真空下等の低圧条件下で脱泡を行ってもよい。
先述のとおり、本発明の(A)エポキシ樹脂、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物が、硬化剤として(B)フェノール系硬化剤を含有し、かつ、その硬化物の煮沸吸水率が1.0質量%以下であることで、高い光反射率を有しかつ耐劣化性に優れる硬化物をもたらす。また、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、耐湿性においても優れる傾向を示す。さらには、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、絶縁性、低硬化収縮性及び低反り性といった特性においても優れる傾向を示す。したがって、本発明の樹脂組成物は、優れた特性を有する白色硬化物(絶縁層)の提供を実現するものであり、昨今のプリント配線板及び半導体装置に用いられる白色材又は光反射材の要求に著しく寄与するものである。
一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、高い光反射率を有するという特徴を呈する。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、波長460nmの光に対する反射率Ref0が90%以上、好ましくは95%超である。一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物の高い光反射率は、耐劣化性に優れるという特徴を呈する。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、リフロー試験後において、膨れが発生することがなく、波長460nmの光に対する反射率Ref1が90%以上である。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、耐熱試験後において、波長460nmの光に対する反射率Ref2が90%以上である。ここで、反射率Ref0、Ref1及びRef2は、それぞれ、リフロー試験及び耐熱試験前の反射率、リフロー試験後の反射率、並びに、耐熱試験後の反射率を示し、後述する<反射率の耐劣化性の評価-反射率Ref0,Ref1,Ref2の測定及び総合評価->欄に記載の方法で測定できる。このように、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、リフロー試験前、耐熱試験前、リフロー試験後及び耐熱試験後において共通して高い光反射率を有し、波長460nmの光に対する反射率が90%以上である。
一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、導体密着性に優れるという特徴を呈する。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、密着強度S0が0.5kgf/cm以上、好ましくは0.8kgf/cm以上である。一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物の優れる導体密着性は、耐劣化性に優れるという特徴を呈する。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、高温高湿試験後において、密着強度S1が0.3kgf/cm以上、好ましくは0.7kgf/cm以上である。ここで、密着強度S0及びS1は、それぞれ、高温高湿試験前の密着強度及び高温高湿試験後の密着強度を示し、後述する<導体密着性の耐劣化性の評価-密着強度S0,S1の測定及び評価->欄に記載の方法で測定できる。このように、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、高温高湿試験前、高温高湿試験後において共通して優れる導体密着性を有し、0.3kgf/cm以上である。
一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、絶縁性に優れるという特徴を呈する傾向にある。例えば、180℃で90分間熱硬化させて得られる硬化物は、きわめて狭いピッチ(L/S:10μm/10μm)の線間の抵抗値Res0が1×10Ω以上、好ましくは、1×10Ω以上である。一実施形態において、本発明の樹脂組成物の白色硬化物の優れる絶縁性は、耐劣化性に優れるという特徴を呈する。例えば、180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物は、高温高湿試験後において、抵抗値Res1が1×10Ω以上、好ましくは、1×10Ω以上である。ここで、抵抗値Res0及びRes1は、それぞれ、高温高湿試験前の密着強度及び高温高湿試験後の絶縁抵抗値を示し、後述する<絶縁性の評価-抵抗値Res0、Res1の測定及び評価->欄に記載の方法で測定できる。このように、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、高温高湿試験前、高温高湿試験後において共通して優れる絶縁性を有し、1×10Ω以上である。上述した優れる絶縁性は、L/S:100μm/100μmといった広ピッチでも実現されるが、本発明によれば、L/S:50μm/50μmを下回るピッチでも、さらに狭いピッチでも実現できることは有利な点である。
また、本発明の樹脂組成物を180℃で90分間熱硬化させて得られる厚み50μmの硬化物を、40mm角に成形した場合において、当該成形後の硬化物を1時間煮沸したときの煮沸吸水率が1.0質量%以下であることからも明らかなとおり、本発明の樹脂組成物の白色硬化物は、耐湿性においても優れる。上記煮沸吸水率は、好ましくは0.9質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.7質量%以下、0.6質量%以下、0.5質量%以下又は0.4質量%以下である。煮沸吸水率は、後述する<耐湿性の評価-煮沸吸水率の測定->欄に記載の方法で測定できる。煮沸吸水率は、例えば、(C)成分や(D)成分の含有量によって制御することができる。
一実施形態において、本発明の樹脂組成物は、低硬化収縮性に優れる白色硬化物をもたらす傾向にある。例えば、本発明の樹脂組成物を180℃で90分間熱硬化させたフィルム状の硬化物の面内方向における硬化収縮率s’は、0.5%以下、好ましくは0.4%以下である。面内方向における硬化収縮率s’は、後述する<低硬化収縮性の評価-硬化収縮率の測定->欄に記載の方法で測定できる。したがって、好適な一実施形態では、180℃で90分間熱硬化させたフィルム状の硬化物の面内方向における硬化収縮率が0.5%以下である熱硬化性白色樹脂組成物が提供される。硬化収縮率は、例えば、(A)成分、(C)成分、(D)成分の含有量や(メタ)アクリル樹脂の含有量によって制御することができる。
一実施形態において、本発明の樹脂組成物は、低反り性に優れる白色硬化物をもたらす傾向にある。例えば、本発明の樹脂組成物を180℃で90分間熱硬化させた場合、得られる白色硬化物の反り量の絶対値が20mm未満、好ましくは10mm未満である。反り量は、後述する<低反り性の評価-反り量の測定及び評価->欄に記載の方法で測定できる。
また、本発明の樹脂組成物は、180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物を示差走査熱量測定にて測定した場合に当該硬化物の硬化度が80%以上であるように調整されていることが好ましい。したがって、好適な一実施形態では、180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物を示差走査熱量測定にて測定した場合、当該硬化物の硬化度が80%以上である熱硬化性白色樹脂組成物が提供される。硬化度は、例えば、(F)成分の選定及びその含有量によって制御することができる。
本発明の熱硬化性白色樹脂組成物は、高い光反射率を有する白色硬化物を得ることができる。さらには、耐劣化性に優れる白色硬化物を得ることができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、光源からの光を反射させるための光反射用途の硬化物を得るための樹脂組成物(光反射用樹脂組成物)として好適に使用することができる。具体的には、プリント配線板の最外層上に形成される反射シート用途の樹脂組成物として好適に使用することができる。光源としては、発光ダイオード(LED)、ミニLED、マイクロLED等が挙げられる。また、本発明の樹脂組成物は、プリント配線板のソルダーレジスト層の絶縁用途の樹脂組成物(ソルダーレジスト層形成用樹脂組成物)としても好適に使用することができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、ソルダーレジスト層及び反射シートの両方を兼ねる層を形成するための樹脂組成物として好適に使用することができる。さらには、本発明の樹脂組成物は、プリント配線板の絶縁層用途、特には層間絶縁用途の樹脂組成物としても好適に使用することができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、層間絶縁層を形成するための樹脂組成物として好適に使用することができる。
[樹脂シート]
本発明の樹脂シートは、支持体と、該支持体上に設けられた、本発明の熱硬化性白色樹脂組成物を含む樹脂組成物層を含む。
樹脂組成物層の厚さは、プリント配線板の薄型化、及び当該樹脂組成物の硬化物が薄膜であっても絶縁性に優れた硬化物を提供できるという観点から、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。樹脂組成物層の厚さの下限は、特に限定されないが、通常、5μm以上、10μm以上等とし得る。
支持体としては、例えば、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔、離型紙が挙げられ、プラスチック材料からなるフィルム、金属箔が好ましい。
支持体としてプラスチック材料からなるフィルムを使用する場合、プラスチック材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート(以下「PEN」と略称することがある。)等のポリエステル、ポリカーボネート(以下「PC」と略称することがある。)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル、環状ポリオレフィン、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルファイド(PES)、ポリエーテルケトン、ポリイミド等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく、安価なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
支持体として金属箔を使用する場合、金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられ、銅箔が好ましい。銅箔としては、銅の単金属からなる箔を用いてもよく、銅と他の金属(例えば、スズ、クロム、銀、マグネシウム、ニッケル、ジルコニウム、ケイ素、チタン等)との合金からなる箔を用いてもよい。
支持体は、樹脂組成物層と接合する面にマット処理、コロナ処理、帯電防止処理を施してあってもよい。
また、支持体としては、樹脂組成物層と接合する面に離型層を有する離型層付き支持体を使用してもよい。離型層付き支持体の離型層に使用する離型剤としては、例えば、アルキド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂からなる群から選択される1種以上の離型剤が挙げられる。離型層付き支持体は、市販品を用いてもよく、例えば、アルキド樹脂系離型剤を主成分とする離型層を有するPETフィルムである、リンテック社製の「PET501010」、「SK-1」、「AL-5」、「AL-7」;東レ社製の「ルミラーT60」;帝人社製の「ピューレックス」;ユニチカ社製の「ユニピール」等が挙げられる。
支持体の厚みとしては、特に限定されないが、5μm~75μmの範囲が好ましく、10μm~60μmの範囲がより好ましい。なお、離型層付き支持体を使用する場合、離型層付き支持体全体の厚さが上記範囲であることが好ましい。
樹脂組成物層は、その最低溶融粘度が5000ポイズ以下であることが好ましく、より好ましくは2000ポイズ以下、さらに好ましくは1000ポイズ以下、特に好ましくは500ポイズ以下である。したがって、好適な一実施形態では、樹脂組成物層の最低溶融粘度が、5000ポイズ以下である樹脂シートが提供される。
一実施形態において、樹脂シートは、さらに必要に応じて、その他の層を含んでいてもよい。斯かるその他の層としては、例えば、樹脂組成物層の支持体と接合していない面(即ち、支持体とは反対側の面)に設けられた、支持体に準じた保護フィルム等が挙げられる。保護フィルムの厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、1μm~40μmである。保護フィルムを積層することにより、樹脂組成物層の表面へのゴミ等の付着やキズを抑制することができる。
樹脂シートは、例えば、液状の樹脂組成物をそのまま、或いは有機溶剤に樹脂組成物を溶解した樹脂ワニスを調製し、これを、ダイコーター等を用いて支持体上に塗布し、更に乾燥させて樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。
有機溶剤としては、樹脂組成物の成分として説明した有機溶剤と同様のものが挙げられる。有機溶剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
乾燥は、加熱、熱風吹きつけ等の公知の方法により実施してよい。乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層中の有機溶剤の含有量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。樹脂組成物(樹脂ワニス)中の有機溶剤の沸点によっても異なるが、例えば30質量%~60質量%の有機溶剤を含む樹脂組成物(樹脂ワニス)を用いる場合、50℃~150℃で3分間~10分間乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成することができる。
樹脂シートは、ロール状に巻きとって保存することが可能である。樹脂シートが保護フィルムを有する場合、保護フィルムを剥がすことによって使用可能となる。
樹脂組成物層に用いられる本発明の樹脂組成物は溶融粘度が低く、よって、柔軟性に優れる。したがって、樹脂シートは、柔軟性に優れるという特性を示す。具体的には、樹脂シートを、支持体が内側になるように直径1mmの軸に沿わせて180℃折り曲げた場合に、樹脂シートの割れが抑制される。
[白色硬化物]
本発明の白色硬化物は、本発明の熱硬化性白色樹脂組成物の硬化物であり、通常、本発明の樹脂組成物を硬化させることで得られる。樹脂組成物の硬化条件は、後述する工程(II)の条件を使用してよい。また、樹脂組成物を硬化させる前に予備加熱をしてもよく、加熱は予備加熱を含めて複数回行ってもよい。
[反射シート、プリント配線板]
本発明の反射シートは、本発明の白色熱硬化性樹脂組成物の硬化物を含む。また、本発明のプリント配線板は、本発明の反射シートを含む。図1に一例を示したように、プリント配線板1は、基板2上に反射シート3が形成されており、反射シート3の面31上に発光ダイオード(LED)等の光源4が配置されている。
反射シートは、本発明の樹脂組成物の硬化物を含むことから、高い反射率で光を反射でき、例えば、波長が460nmの光に対する反射率が、好ましくは90%以上、さらに好ましくは92%以上である。反射率の上限値は100%以下等とし得る。また、反射シートは、本発明の樹脂組成物の硬化物を含むことから、耐熱試験処理後でも高い反射率で光を反射でき、例えば、耐熱試験処理後の波長が460nmの光に対する反射率が、好ましくは90%を以上、より好ましくは91%以上、さらに好ましくは92%以上である。耐熱試験処理後の反射率の上限値は100%以下等とし得る。反射率及び耐熱試験処理後の反射率は、例えば、マルチチャンネル分光器(大塚電子社製「MCPD-7700」)を用いて測定することができる。
本発明のプリント配線板及び反射シートは、例えば、上述の樹脂シートを用いて下記(I)、(II)及び(III)の工程を含む方法により製造することができる。
(I)基板上に、樹脂シートの樹脂組成物層が基板と接合するように積層する工程
(II)樹脂組成物層を熱硬化して反射シートを形成する工程
(III)反射シートに光源を配置する工程
工程(I)で用いる基板に制限はなく、例えば、絶縁層と、この絶縁層上に形成された導体層と、導体層上に形成されたソルダーレジスト層とを備える回路基板を用い得る。
基板と樹脂シートの積層は、例えば、支持体側から樹脂シートを基板に加熱圧着することにより行うことができる。樹脂シートを基板に加熱圧着する部材(以下、「加熱圧着部材」ともいう。)としては、例えば、加熱された金属板(SUS鏡板等)又は金属ロール(SUSロール)等が挙げられる。なお、加熱圧着部材を樹脂シートに直接プレスするのではなく、基板の表面凹凸に樹脂シートが十分に追随するよう、耐熱ゴム等の弾性材を介してプレスするのが好ましい。
基板と樹脂シートの積層は、真空ラミネート法により実施してよい。真空ラミネート法において、加熱圧着温度は、好ましくは60℃~160℃、より好ましくは80℃~140℃の範囲であり、加熱圧着圧力は、好ましくは0.098MPa~1.77MPa、より好ましくは0.29MPa~1.47MPaの範囲であり、加熱圧着時間は、好ましくは20秒間~400秒間、より好ましくは30秒間~300秒間の範囲である。積層は、好ましくは圧力26.7hPa以下の減圧条件下で実施する。
積層は、市販の真空ラミネーターによって行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、名機製作所社製の真空加圧式ラミネーター、ニッコー・マテリアルズ社製のバキュームアップリケーター、バッチ式真空加圧ラミネーター等が挙げられる。
積層の後に、常圧下(大気圧下)、例えば、加熱圧着部材を支持体側からプレスすることにより、積層された樹脂シートの平滑化処理を行ってもよい。平滑化処理のプレス条件は、上記積層の加熱圧着条件と同様の条件とすることができる。平滑化処理は、市販のラミネーターによって行うことができる。なお、積層と平滑化処理は、上記の市販の真空ラミネーターを用いて連続的に行ってもよい。
支持体は、工程(I)と工程(II)の間に除去してもよく、工程(II)の後に除去してもよい。
工程(II)において、樹脂組成物層を熱硬化して反射シートを形成する。例えば、樹脂組成物層の熱硬化条件は、樹脂組成物の種類等によっても異なるが、硬化温度は好ましくは120℃~240℃、より好ましくは130℃~220℃、さらに好ましくは150℃~210℃である。硬化時間は好ましくは5分間~120分間、より好ましくは10分間~100分間、さらに好ましくは15分間~100分間とすることができる。
樹脂組成物を硬化させる前に、樹脂組成物を硬化温度よりも低い温度にて予備加熱してもよい。例えば、樹脂組成物を熱硬化させるのに先立ち、50℃以上120℃未満(好ましくは60℃以上115℃以下、より好ましくは70℃以上110℃以下)の温度にて、樹脂組成物を5分間以上(好ましくは5分間~150分間、より好ましくは15分間~120分間、さらに好ましくは15分間~100分間)予備加熱してもよい。
反射シートは、光源から発せられる光の取り出し効率を高めるため、反射シートの光源側の面は、図1のような平面状以外に凹部を有していてもよい。
工程(III)において、光源を反射シートに配置する。例えば、反射シートの面に凹部を有する場合は、凹部内に光源を配置する。
必要に応じて光源を電気的に接続した後、光源に封止処理等を行い、光源を固定してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、プリント配線板が含む絶縁層を形成するために用いることができる。この場合、本発明の樹脂組成物は、上述したようなプリント配線板の製造方法において形成される絶縁層を形成するために用いられる。本発明の樹脂組成物は、プリント配線板のソルダーレジスト層を形成するために用いることができる。この場合、本発明の樹脂組成物は、上述したプリント配線板の製造方法において形成されるソルダーレジスト層を形成するために用いられる。上述した反射シートが層間絶縁層又はソルダーレジストの一部又は全部をなしていてもよい。したがって、好適な一実施形態では、反射シートを層間絶縁層又はソルダーレジストとして含む、プリント配線板が提供される。絶縁層を形成する技術及びソルダーレジスト層を形成する技術は、当分野において広く知られており、本発明の樹脂組成物は、何れの方法・技術にも適用可能である。
[半導体装置]
本発明の半導体装置は、本発明のプリント配線板を含む。本発明の半導体装置は、本発明の樹脂組成物層の硬化物を含む絶縁層を含んでいてもよい。このような半導体装置としては、例えば、プリント配線板そのもの、半導体チップパッケージ、マルチチップパッケージ、パッケージオンパッケージ、ウェハレベルパッケージ、パネルレベルパッケージ、システムインパッケージ等が挙げられる。
半導体装置は、電気製品(例えば、コンピューター、携帯電話、デジタルカメラ及びテレビ等)及び乗物(例えば、自動二輪車、自動車、電車、船舶及び航空機等)等に供される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において、量を表す「部」及び「%」は、別途明示のない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。特に温度の指定が無い場合の温度条件及び圧力条件は、室温(25℃)及び大気圧(1atm)である。
-実施例1乃至6並びに比較例1乃至4-
以下、(A)成分、(B)成分及び(C)成分から選択された成分を含む樹脂組成物の態様について、実施例及び比較例を例示的に示す。
[実施例1]
(1) 樹脂ワニスの調製
(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1a(三菱ケミカル社製の液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂「jER828EL」、エポキシ当量:180g/eq.)4部と、(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1b(三菱ケミカル社製の固体状フッ素原子含有エポキシ樹脂「YX7760」、エポキシ当量:245g/eq.)4部と、(E-1)成分としての熱可塑性樹脂e1(三菱ケミカル社製のビフェニル骨格及びシクロヘキサン骨格含有フェノキシ樹脂「YX7200B35」、重量平均分子量(Mw):30,000、不揮発成分35質量%のメチルエチルケトン(MEK)溶液)20部とを、MEK8部に撹拌しながら加熱溶解させた。熱可塑性樹脂e1を厚さ20μmに製膜して波長450nmの光の透過率を測定したところ、88%であった。製膜には、市販のバーコーターを用い、透過率の測定には、市販の分光光度計(大塚電子社製のマルチチャンネル分光器「MCPD-7700」)を用いた。
そこへ、(C)成分としての白色無機顔料c(堺化学工業社製のルチル型酸化チタン「PX3788」、信越化学工業社製のフェニルシラン「KBM-103」による処理済み、平均粒径:0.26μm、比表面積:13.2m/g、波長460nmの光に対する反射率:99%、波長500nmの光に対する反射率:99%)10部と、(D)成分としての無機充填材d(アドマテックス社製の球形シリカ「SO-C2」、信越化学工業社製のメタクリル系シラン「KBM-503」による処理済み、平均粒径0.5μm、波長500nmの光に対する反射率:約80%)10部と、(B)成分としてのフェノール系硬化剤baの溶液(セントラル硝子社製のビスフェノールAF「BIS-AF」をMEKで不揮発成分50質量%に調整した溶液)4部と、(F)成分としての硬化促進剤(北興化学工業社製のリン系触媒「TBP-DA」)0.2部とを混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した。これにより、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する樹脂組成物の樹脂ワニス(不揮発成分:61.8質量%)を調製した。このようにして調製される樹脂ワニスを「樹脂ワニスA」ともいう。
(2) 樹脂シートの作製
支持体として、離型層付きPETフィルム(リンテック社製「PET501010」、厚さ:38μm)を用意した。この支持体の離型層上に、乾燥後の樹脂組成物層の厚さが50μmとなるように、前記の樹脂ワニスAを均一に塗布した。その後、80℃で4分間加熱した。これにより、支持体及び厚さが50μmの樹脂組成物層を有する樹脂シートを得た。このようにして作製される樹脂シートを「熱硬化性樹脂シートB1」ともいう。
また、実施例1で得られた熱硬化性樹脂シートB1の樹脂組成物層を180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物を、示差走査熱量測定装置(日立ハイテクサイエンス社製「DSC7020」)を用いて示差走査熱量測定にて測定したところ、当該硬化物の硬化度が88%であることが確認された。同様に、実施例2~6及び比較例3において、樹脂組成物層の硬化物の硬化度が80%以上であることが確認され、他方、比較例1~2では、同硬化度が80%未満であることが確認された。
(3) 評価
熱硬化性樹脂シートB1を用いて後述の「-測定方法・評価方法-」に記載する各種測定・評価を行った。
[実施例2]
(B)成分としてのフェノール系硬化剤baの溶液4部に代えて、フェノール系硬化剤bbの溶液(セントラル硝子社製のビスフェノールZ「BIS-Z」)をMEKで不揮発成分50質量%に調整した溶液)4部を用いた。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[実施例3]
(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1a4部及びシリコーン不含エポキシ樹脂a1b4部に代えて、シリコーン不含エポキシ樹脂a1c(三菱ケミカル社製の水添液状エポキシ樹脂「YX8000」、エポキシ当量:205g/eq.)4部及びシリコーン不含エポキシ樹脂a1d(三菱ケミカル社製のビフェニル型エポキシ樹脂「YX4000H」、エポキシ当量:195g/eq.)4部を用いた。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[実施例4]
(E-1)成分としての熱可塑性樹脂e1(不揮発成分35質量%)20部に代えて、(E-2)成分としての熱可塑性樹脂e2(SABIC社製の低分子ポリフェニレンエーテル「Noryl(登録商標)SA90」、分子量:1700、不揮発成分100質量%)7部を用いた。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。熱可塑性樹脂e2を厚さ20μmに製膜して波長450nmの光の透過率を測定したところ、85%であった。
[実施例5]
(C)成分としての白色無機顔料cの配合量を10部から16部に変更し、かつ、(D)成分としての無機充填材dの配合量を10部から16部に変更した。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[実施例6]
(C)成分としての白色無機顔料c10部及び(D)成分としての無機充填材d10部に代えて、白色無機顔料c20部を用いた。すなわち、(C)成分の配合量を増やし、かつ、(D)成分を用いなかった。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[比較例1]
(B)成分としてのフェノール系硬化剤baの溶液4部に代えて、(B’)成分としての酸無水物系硬化剤の溶液(新日本理化社製「リカシッドTH」(1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸)をMEKで不揮発成分50質量%に調整した溶液)4部を用いた。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[比較例2]
(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1a4部及びシリコーン不含エポキシ樹脂a1b4部に代えて、(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1a4部及び(A-2)成分としてのシリコーン含有エポキシ樹脂(信越化学社製の液状エポキシ変性シリコーン樹脂「KF-101」、エポキシ当量:350g/eq.)4部を用いた。すなわち、(A)エポキシ樹脂の一部として、シリコーン不含エポキシ樹脂a1b4部に代えて、シリコーン含有エポキシ樹脂を用いた。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[比較例3]
(C)成分としての白色無機顔料c10部及び(D)成分としての無機充填材d10部に代えて、無機充填材d20部を用いた。すなわち、(D)成分の配合量を増やし、かつ、(C)成分を用いなかった。以上の事項以外は、実施例1と同様にして、樹脂ワニスAを調製し、熱硬化性樹脂シートB1を作製し、かつ、熱硬化性樹脂シートB1を用いて評価を行った。
[比較例4]
(1) 樹脂ワニスの調製
(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1e(日本化薬社製のビフェニル型エポキシ樹脂「NC3000H」、エポキシ当量:272g/eq.)3部と、(A-1)成分としてのシリコーン不含エポキシ樹脂a1f(三菱ケミカル社製のテトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂「jER1031S」、エポキシ当量:200g/eq.)2部と、(G-1)成分としてのアクリレート(日本化薬社製のビスフェノールA型エポキシアクリレート「ZAR-2000」、酸価:99mgKOH/g、不揮発成分70質量%)10部と、(G-2)成分としての希釈剤(日本化薬社製のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート「DPHA」、アクリル基当量:96g/eq.)1部とを、MEK6部とエチルジグリコールアセテート10部に撹拌しながら加熱溶解させた。
そこへ、(C)成分としての白色無機顔料c4部と、(D)成分としての無機充填材d4部と、(G-3)成分としての光重合開始剤(BASF社製「Irgacure819」(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド))0.04部とを混合し、高速回転ミキサーで均一に分散した。これにより、比較例4の樹脂ワニスを得た。
(2) 樹脂シートの作製
支持体として、離型層付きPETフィルム(リンテック社製「PET501010」、厚さ:38μm)を用意した。この支持体の離型層上に、乾燥後の感光性樹脂組成物層の厚さが50μmとなるように、比較例4の樹脂ワニスを均一に塗布した。その後、80℃で4分間加熱した。これにより、支持体及び厚さが50μmの感光性樹脂組成物層を有する樹脂シートを得た。このようにして作製される樹脂シートを「光硬化性樹脂シートB2」ともいう。
(3) 評価
光硬化性樹脂シートB2を用いて後述の「-測定方法・評価方法-」に記載する各種測定・評価を行った。
-測定方法・評価方法-
続いて、各種測定方法・評価方法について説明する。
<柔軟性の評価-最低溶融粘度の測定->
柔軟性を評価するため、以下のようにして最低溶融粘度を測定した。
実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂シートB1又は光硬化性樹脂シートB2(以下、これらをまとめて、単に「樹脂シートB」ともいう)から支持体を剥離して、同じ樹脂組成物層を25枚重ね合わせて、厚み1.25mmの樹脂組成物層積層体を得た。続いて、樹脂組成物層積層体を、積層方向に直径20mmで打ち抜き、測定試料を作製した。作製した測定試料について、動的粘弾性測定装置(UBM社製「Rheogel-G3000」)を使用して、開始温度60℃から200℃まで、昇温速度5℃/min、測定温度間隔2.5℃、振動周波数1Hz、ひずみ5degの測定条件にて動的粘弾性率を測定することで得られる溶融粘度曲線から、最低溶融粘度(ポイズ)を特定した。
<反射率の耐劣化性の評価-反射率Ref0,Ref1,Ref2の測定及び総合評価->
1.反射率Ref0(硬化後の反射率)の測定
(1)内層回路基板の下地処理
ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ:18μm、基板の厚さ:0.8mm、松下電工社製「R5715ES」)の両面に、エッチングにより回路パターンを形成し、面内銅面積が30%の内層回路基板を作製した。得られた内層回路基板の銅回路を、マイクロエッチング剤(メック社製「CZ8100」)で粗化処理した。このようにして、下地処理が施された内層回路基板Sを複数用意した。
(2)樹脂シートのラミネート
樹脂シートBを、バッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社(現:日本製鋼所社)製「MVLP-500」)を用いて、内層回路基板Sの両面に、樹脂組成物層が接合するように、ラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後120℃、30秒間、圧力0.74MPaで圧着させるとのラミネート条件にしたがって行った。
(3)樹脂シートBの硬化
(3-1)熱硬化性樹脂シートB1の熱硬化
内層回路基板の両面にラミネートされた熱硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の手順で硬化させた。
内層回路基板の両面にラミネートされた熱硬化性樹脂シートB1から、支持体を剥離し、180℃で90分間熱硬化させた。これにより、樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。このようにして評価用サンプルC1を得た。
(3-2)光硬化性樹脂シートB2の光硬化
内層回路基板の両面にラミネートされた光硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の手順で硬化させた。
内層回路基板の両面にラミネートされた光硬化性樹脂シートB2から、支持体を剥離し、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。このようにして評価用サンプルC2を得た。
(4)測定
評価用サンプルC1,C2を、幅50mm、長さ50mmに切り出した。その後、得られた評価用サンプルC1,C2について、マルチチャンネル分光器(大塚電子社製「MCPD-7700」)にて、波長460nmの光に対する反射率Ref0(%)を測定した。この反射率Ref0は、樹脂組成物層硬化後の評価用サンプルであって、後記のリフロー試験及びHAST試験に供される前の評価用サンプルの反射率を示す。
2.反射率Ref1(リフロー試験後の反射率)の測定
(1)リフロー試験
評価用サンプルC1,C2を切断して、100mm×50mmの小片を得た。この小片を、ピーク温度260℃の半田リフロー温度を再現するリフロー装置(日本アントム社製「HAS-6116」)に2回通す試験を行い、サンプルDを得た(リフロー温度プロファイルは、IPC/JEDEC J-STD-020Cに準拠)。
(2)測定
その後、サンプルDについて、マルチチャンネル分光器(大塚電子社製「MCPD-7700」)にて、波長460nmの光に対する反射率Ref1(%)を測定した。この反射率Ref1は、リフロー試験に供されたサンプルの反射率を示す。ただし、比較例2については、サンプルDに膨れが認められたため、反射率の測定を見送った。反射率Ref1の評価基準の一例を以下に示す。
反射率Ref1の評価基準:
◎:反射率が90%を超える
○:反射率が85%以上90%未満
△:反射率が80%以上85%未満
×:反射率が80%未満
×:膨れが発生
3.反射率Ref2(HAST試験後の反射率)の測定
(1)第1のHAST試験(高温高湿試験)
評価用サンプルC1,C2を切断して、100mm×50mmの小片を得た。この小片を、125℃、85%相対湿度、100時間の高温高湿条件で加熱して(第1のHAST試験)、サンプルEを得た。
(2)測定
その後、サンプルEについて、マルチチャンネル分光器(大塚電子社製「MCPD-7700」)にて、波長460nmの光に対する反射率Ref2(%)を測定した。この反射率Ref2は、HAST試験に供されたサンプルの反射率を示す。反射率Ref2の評価基準の一例を以下に示す。
反射率Ref2の評価基準:
◎:反射率が90%を超える
○:反射率が85%以上90%未満
△:反射率が80%以上85%未満
×:反射率が80%未満
4.反射率の総合評価
上記1.~3.で測定された反射率Ref0、Ref1及びRef2に基づき、実施例及び比較例で得られた樹脂組成物の硬化物の反射率を総合評価した。このたび採用した樹脂組成物の硬化物の反射率の耐劣化性の評価基準を以下に示す。
反射率の耐劣化性の総合評価基準:
◎:反射率Ref0が95%超、Ref1が90%超及びRef2が90%超との3つの優良条件をすべて満たし、かつ、リフロー試験において膨れが発生しない
○:上記3つの優良条件の少なくとも1つを満たさないものの、反射率Ref0が90%超であり、反射率Ref1及びRef2の一方又は双方が85%以上90%未満であるとの3つの良好条件を満たし、かつ、リフロー試験において膨れが発生しない
△:上記3つの良好条件の少なくとも1つを満たさず、かつ、下記3つの不良条件のすべてを満たさず、かつ、リフロー試験において膨れが発生しない
×:反射率Ref0が85%未満、Ref1が80%未満及びRef2が80%未満との3つの不良条件の少なくとも1つを満たすか、又は、リフロー試験において膨れが発生との不良条件を満たす
上記評価の結果、「◎」及び「〇」と評価された実施例の樹脂組成物の硬化物につき、可視光領域(波長範囲:380nm~750nm)の光に対する反射率を測定したところ、評価用サンプルC1,C2、サンプルD及びサンプルEのいずれにおいても、85%以上であることが確認された。
<導体密着性の耐劣化性の評価-密着強度S0,S1の測定及び評価->
1.密着強度S0(HAST試験前の密着強度)の取得
(1)銅箔の下地処理
三井金属鉱山社製の銅箔「3EC-III」(電界銅箔、35μm)の光沢面をメック社製メックエッチボンド「CZ-8101」に浸漬して銅表面に粗化処理(Ra値=1μm)を行い、防錆処理(CL8300)を施した。この銅箔をCZ銅箔という。さらに、130℃のオーブンで30分間加熱処理した。
(2)樹脂シートのラミネート
熱硬化性樹脂シートB1、光硬化性樹脂シートB2の各々を、バッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社製「MVLP-500」)を用いて、上記(1)で作製したCZ銅箔の光沢面に、樹脂組成物層が接合するように、ラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後120℃、30秒間、圧力0.74MPaで圧着させることにより行った。これにより、銅箔付きの熱硬化性樹脂シートF1、銅箔付きの光硬化性樹脂シートF2を得た。
(3)銅箔付きの樹脂シートFの硬化
(3-1)銅箔付きの熱硬化性樹脂シートF1の熱硬化
銅箔付きの熱硬化性樹脂シートF1に関しては、下記の手順で硬化させた。
銅箔付きの熱硬化性樹脂シートF1から、支持体を剥離し、180℃で90分間熱硬化させた。これにより、樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。このようにして、銅箔付きの硬化物G1を得た。
(3-2)銅箔付きの光硬化性樹脂シートF2の光硬化
銅箔付きの光硬化性樹脂シートF2に関しては、下記の方法で硬化させた。
銅箔付きの光硬化性樹脂シートF2から支持体を剥離し、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。このようにして、銅箔付きの硬化物G2を得た。
(4)内装回路基板への接着
銅箔付きの硬化物G1、G2の各々を、内層回路基板Sの両面に、樹脂組成物層の硬化物が接合するように、アロンアルファExを用いて接着した。続いて、この接着体を、バッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社製「MVLP-500」)に入れて、先述のラミネート条件と同じ条件を施した。これにより、平坦化がなされた。このようにして、CZ銅箔、樹脂組成物層の硬化物、内層回路基板S、樹脂組成物層の硬化物及びCZ銅箔をこの順で含む評価用サンプルHを得た。
(5)測定
評価用サンプルHを150mm×30mmの小片に切断した。小片の銅箔部分に、カッターを用いて幅10mm、長さ100mmの部分の切込みをいれて、銅箔の一端を剥がしてつかみ具(ティー・エス・イー社製のオートコム型試験機「AC-50C-SL」)で掴み、インストロン万能試験機を用いて、室温中にて、50mm/分の速度で垂直方向に35mmを引き剥がした時の荷重をJIS C6481に準拠して測定し、密着強度S0(kgf/cm(=N/cm))を得た。この密着強度S0は、以下に説明する第2のHAST試験前の密着強度である。
2.密着強度S1(HAST試験後の密着強度)の取得
(1)第2のHAST試験(高温高湿試験)
評価用サンプルHを130℃、85%相対湿度、100時間の高温高湿条件で加熱して(第2のHAST試験)、評価用サンプルIを得た。
(2)測定
その後、評価用サンプルIを150mm×30mmの小片に切断して、この小片について、上記の密着強度S0の測定と同様に、荷重を測定し、密着強度S1を得た。この密着強度S1は、第2のHAST試験後の密着強度である。
3.導体密着性の耐劣化性の総合評価
上記1.~2.で取得した密着強度S0及びS1に基づき、実施例及び比較例で得られた樹脂組成物の硬化物の導体密着性の耐劣化性を総合評価した。このたび採用した樹脂組成物の硬化物の導体密着性の評価基準を以下に示す。
導体密着性の耐劣化性の総合評価基準:
◎:密着強度S0が0.8kgf/cm以上、かつ、密着強度S1が0.7kgf/cm以上との2つの優良条件をすべて満たす
〇:上記2つの優良条件の少なくとも1つを満たさないものの、密着強度S0が0.5kgf/cm以上、密着強度S1が0.3kgf/cm以上であるとの2つの良好条件を満たす
△:上記3つの良好条件の少なくとも1つを満たさず、かつ、下記3つの不良条件のすべてを満たさない
×:密着強度S0が0.3kgf/cm未満、かつ、密着強度S1が0.2kgf/cm未満との2つの不良条件の少なくとも1つを満たす
<絶縁性の評価-抵抗値Res0、Res1の測定及び評価->
1.抵抗値Res0(HAST試験前の絶縁抵抗値)の測定
(1)粗化処理
評価用サンプルC1、C2を、まず、膨潤液(アトテックジャパン社製「スウェリング・ディップ・セキュリガントP」、ジエチレングリコールモノブチルエーテル含有の水酸化ナトリウム水溶液)に60℃で10分間、次いで、粗化液(アトテックジャパン社製「コンセントレート・コンパクトP」、KMnO:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液)に80℃で20分間、最後に、中和液(アトテックジャパン社製「リダクションソリューション・セキュリガントP」、硫酸水溶液)に40℃で5分間浸漬した。その後、80℃で30分間乾燥させた。このようにして粗化処理が施された基板を得た。
(2)無電解めっき層の形成
粗化処理が施された基板に、セミアディティブ法により、導体層を形成した。具体的には、粗化処理が施された基板を、まず、PdClを含む無電解めっき用溶液に40℃で5分間浸漬し、次に、無電解銅めっき液に25℃で20分間浸漬した。その後、150℃にて30分間加熱してアニール処理を行った。このようにして導体層が設けられた基板を得た。
(3)ドライフィルムのラミネート
ドライフィルム(日立化成社製「RY-5107」)をバッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社製「MVLP-500」)を用いて、導体層が設けられた基板の片面(導体層側)に積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後100℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着することにより実施した。
(4)露光
露光機(ウシオ電機社製の投影露光機「UX-2240SM」)を用いて、櫛刃パターンの配線(ライン/スペース(L/S)比:10μm/10μm)となるようにドライフィルムの露光を行い(200mJ)、その後、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行った。
(5)電気めっき層の形成
(4)で作成した基板に硫酸銅電解めっきを行い、5μmの厚さで導体層を形成した。次いで、アニール処理を190℃にて60分間行った。
(6)櫛刃パターンの配線の形成
(5)で得られた基板の表面を洗浄し、ドライフィルムを除去した。その後エッチングを行い、櫛刃パターンの配線を形成した。
(7)接着フィルムのラミネート
樹脂シートBを、バッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社製社製「MVLP-500」)を用いて、樹脂組成物層が(6)で得られた基板の櫛刃パターンの配線と接合するように積層した。積層は、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後100℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着することにより実施した。このようにして、樹脂シートBが設けられた基板Jを得た。
(8)樹脂シートBの硬化
(8-1)熱硬化性樹脂シートB1の熱硬化
基板Jに設けた熱硬化性樹脂シートB1に関しては、下記の手順で硬化させた。
基板Jに設けた熱硬化性樹脂シートB1から、支持体を剥離し、樹脂組成物層を露出させた。その後、190℃で90分間熱硬化させた。これにより、樹脂組成物層がほぼ完全に硬化し絶縁層が形成された。このようにして、絶縁層が形成された基板K1を得た。
(8-2)光硬化性樹脂シートB2の光硬化
基板Jに設けた光硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の方法で硬化させた。
基板Jに設けた光硬化性樹脂シートB2から支持体を剥離し、樹脂組成物層を露出させた。その後、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。このようにして、絶縁層が形成された基板K2を得た。
(9)抵抗値測定用の試験片の作製
(8)で得られた基板K1、K2の櫛刃パターンの両端の樹脂を削って銅を露出させ、10箇所を電極として銅線をはんだ付けした。次いで、ジクロロメタン、メタノールで順に洗浄し、その後、130℃のオーブンで30分間乾燥させた。このようにして、試験片L0を得た。
(10)測定
試験片L0の各線間の抵抗値Res0を、抵抗測定機(J-RAS社製の絶縁抵抗測定器「ECM-100」)にて測定した。この抵抗値Res0は、以下に説明する第3のHAST試験前の絶縁抵抗値である。抵抗値Res0の平均値を表1及び表2に示す。
2.抵抗値Res1(HAST試験後の抵抗値)の測定及び評価
(1)第3のHAST試験
試験片L0を、HAST試験機(楠本化成社製「PM422」)を用いて温度130℃、相対湿度85%の高温高湿環境に付し、さらに、電極の両端に3.3Vの電圧を印加した。200時間後、HAST試験(第3のHAST試験)後の試験片(以下、「試験片L1」ともいう)を取り出した。
(2)測定
試験片L1につき、試験片L0の抵抗値Res0の測定と同様に、抵抗値Res1を測定した。この抵抗値Res1は、上記の第3のHAST試験後の絶縁抵抗値である。抵抗値Res1の平均値を表1及び表2に示す。
(3)評価
抵抗値Res1を以下に示す評価基準にしたがって評価した。
抵抗値Res1の評価基準:
○:抵抗値Res1が1×10Ω未満の配線が3箇所未満
×:抵抗値Res1が1×10Ω未満の配線が3箇所以上
(4)線間絶縁膜厚の確認
抵抗値Res1を測定した後、試験片L1の断面を光学顕微鏡で確認し、線間絶縁膜厚が4~6μmであることを確認した。
<耐湿性の評価-煮沸吸水率の測定->
(1)評価用硬化物の作製
240mm角にした樹脂シートBを、その支持体の未処理面が、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(松下電工社製「R5715ES」、厚み:0.7mm、255mm角)と面するように、ガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板上に配置し、該樹脂シートBの四辺をポリイミド接着テープ(幅10mm)で固定した。このようにして、樹脂シートBを固定した基板Mを得た。
(3)樹脂シートBの硬化
(2-1)熱硬化性樹脂シートB1の熱硬化
基板Mに固定されている熱硬化性樹脂シートB1に関しては、下記の手順で硬化させた。
樹脂シートBを固定した基板Mを190℃で90分間の環境下に入れ、樹脂組成物層をほぼ完全に熱硬化させた。基板Mを取り出した後、室温雰囲気下で、ポリイミド接着テープを剥がし、続いて、樹脂組成物層の硬化物を支持体とともに、基板から取り外した。その後、硬化物から支持体を剥離した。このようにして、厚み50μmのシート状硬化物N1を得た。
(2-2)光硬化性樹脂シートB2の光硬化
基板Mに固定されている光硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の方法で硬化させた。
基板Mに固定されている光硬化性樹脂シートF2から、ポリイミド接着テープ及び支持体を剥離し、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。そして、基板M上に載置された状態にあるシート状の硬化物を取り出した。このようにして、厚み50μmのシート状硬化物N2を得た。
(3)煮沸吸水率の測定
シート状硬化物N1、N2の各々を、40mm角の試験片に切断した。該試験片を130℃で30分間乾燥し、その後、秤量を行った(この秤量した質量をA(g)とする)。
次に、試験片を、煮沸させたイオン交換水中に1時間浸漬した。続いて、室温(25℃)のイオン交換水中に試験片を1分間浸漬した。その後、取り出した試験片につき、クリーンワイパー(クラレクラフレックス社製)を用いて表面の水滴をふき取った後、秤量した(この秤量した質量をB(g)とする)。5つの試験片につき、煮沸吸水率(質量%)を下記式からそれぞれ求めた。煮沸吸水率は、試験片を沸騰水中に1時間浸漬した後に増加した質量の、浸漬前の試験片の質量に対する百分率を意味する(JIS K6911-1995)。煮沸吸水率を表1及び表2に示した。
煮沸吸水率=((B-A)/A)×100
<低硬化収縮性の評価-硬化収縮率の測定->
(1)樹脂シート付ポリイミドフィルムの作製
樹脂シートBを、バッチ式真空加圧ラミネーター(ニッコー・マテリアルズ社製の2ステージビルドアップラミネーター「CVP700」)を用いて、樹脂組成物層がポリイミドフィルム(宇部興産社製の「ユーピレックス(登録商標)25S」、25μm厚、240mm角)の平滑面の中央部と接合するように、片面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後、100℃、圧力0.74MPaにて30秒間圧着させることにより実施した。これにより、樹脂シート付ポリイミドフィルムを得た。
(2)初期長Lの測定
樹脂シート付ポリイミドフィルムにつき、樹脂組成物層の4つの角部から20mm程度離間した位置において、樹脂シートBの支持体側から、パンチングによって貫通穴(直径約6mm)を4つ形成した。これらの貫通穴を、時計回りにA、B、C、Dと仮に称する。(図2参照)。続いて、樹脂シート付ポリイミドフィルムから支持体を剥離した後、2つの貫通穴の中心間の距離L(図2に示すLAB、LBC、LCD、LDA、LAC、LBD)を非接触型画像測定器(ミツトヨ社製、Quick Vision、「QVH1X606-PRO III_BHU2G」)で測定した。
(3)樹脂シートBの硬化
(3-1)熱硬化性樹脂シートB1の硬化
ポリイミドフィルム上の熱硬化性樹脂シートB1に関しては、下記の手順で硬化させた。
樹脂シート付ポリイミドフィルムを、そのポリイミドフィルム面が、255mm×255mmサイズのガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(松下電工社製「R5715ES」、0.7mm厚)に面するように載置し、4辺をポリイミド接着テープ(幅10mm)で固定した。続いて、180℃で90分間加熱した。これにより、樹脂組成物層がほぼ完全に熱硬化し、硬化物層となった。その後、樹脂シート付ポリイミドフィルムが固定された積層板を取り出し、ポリイミド接着テープを剥がし、続いて、硬化物層付ポリイミドフィルムを積層板から取り外し、さらに、硬化物層をポリイミドフィルムから剥離した。これにより、シート状硬化物O1を得た。
(3-2)光硬化性樹脂シートB2の光硬化
ポリイミドフィルム上の光硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の方法で硬化させた。
樹脂シート付ポリイミドフィルムから、支持体を剥離し、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化し、硬化物層となった。そして、硬化物層をポリイミドフィルムとともに取り出し、その後、ポリイミドフィルムを剥離した。このようにして、シート状硬化物O2を得た。
(4)熱硬化収縮率の算出
シート状硬化物O1、O2につき、上記(2)で形成した2つの貫通穴の中心間の距離L’(L’AB、L’BC、L’CD、L’DA、L’AC、L’BD)を、距離Lと同じように非接触型画像測定器で測定した。
貫通穴A-B間の距離LABの熱硬化収縮度sABを、下記式により求めた。ここで、熱硬化収縮度は、下記式からも明らかなとおり、フィルム状の硬化物の面内方向(図2に示すx軸及びy軸を含む面内方向)における硬化後の収縮度を意味する。
AB=(LAB-L’AB)/LAB
同様にして、距離LBC、LCD、LDA、LAC及びLBDの熱硬化収縮率sBC、sCD、sDA、sAC及びsBDを求めた。
次に、硬化物層の熱硬化収縮率s’(%)を下記式により求めた。ここで、熱硬化収縮率は、下記式によって算出される、フィルム状の硬化物の面内方向(図2に示すx軸及びy軸を含む面内方向)における硬化後の収縮率(百分率)を意味する。
熱硬化収縮率s’={(sAB+sBC+sCD+sDA+sAC+sBD)/6}×100
<低反り性の評価-反り量の測定及び評価->
(1)樹脂シートのラミネート
樹脂シートBを、バッチ式真空加圧ラミネーター(名機製作所社製「MVLP-500」)を用いて、厚み0.2mm、15cm×30cmのSUS304板(以下、単に「SUS板」ともいう)上に樹脂組成物層が接合するようにラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaでプレスすることにより行った。これにより、樹脂シートBが積層されたSUS板を得た。ここで、このSUS板上の樹脂シートBのサイズは、SUS板と同じく、15cm×30cmである。
(2)樹脂シートBの硬化
(2-1)熱硬化性樹脂シートB1の硬化
SUS板上の熱硬化性樹脂シートB1に関しては、下記の手順で硬化させた。
樹脂シートBが積層されたSUS板から、支持体を剥離し、180℃90分間加熱した。これにより、樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。その後、硬化した樹脂組成物層を、SUS板から剥離した。このようにして、反り評価用サンプルP1を得た。
(2-2)光硬化性樹脂シートB2の光硬化
SUS板上の光硬化性樹脂シートB2に関しては、下記の手順で硬化させた。
樹脂シートBが積層されたSUS板から、支持体を剥離し、露出した感光性樹脂組成物層に、100mJ/cmの紫外線で露光を行い光硬化させた。その後、感光性樹脂組成物層の全面に、現像液としての30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を、スプレー圧0.2MPaにて2分間のスプレー現像を行った。スプレー現像後、1J/cmの紫外線照射を行い、さらに、190℃で90分間の加熱処理を行った。これにより、感光性樹脂組成物層がほぼ完全に硬化した。その後、硬化した感光性樹脂組成物層を、SUS板から剥離した。このようにして、反り評価用サンプルP2を得た。
(3)反り量の計測
反り評価用サンプルP1、P2を、その中央部が凸部となる側の面を下向きにして平滑な台の上に載置し、さらに、その4つの角部のうち3つの角部を台に固定した。これにより、残る1つの角部が台から離間した状態となった。続いて、台の上面から反り評価用サンプルP1、P2の残る1つの角部の底面までの距離が最も大きい箇所の距離を測定し反り量とした。反り量の絶対値を下記の評価基準にしたがって評価した。
反り評価基準:
〇:反り量の絶対値が10mm未満
△:反り量の絶対値が10mm以上20mm未満
×:反り量の絶対値が20mm以上
実施例1乃至6並びに比較例1乃至4の結果を表1及び表2に示す。表2は、表1に続く部分である。
Figure 2022047424000001
Figure 2022047424000002
1 プリント配線板
2 基板
3 反射シート
31 反射シートの面
4 光源

Claims (21)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、及び、(C)白色無機顔料を含有する熱硬化性白色樹脂組成物であって、
    180℃で90分間熱硬化させて得られる厚み50μmの硬化物を、40mm角に成形した場合において、当該成形後の硬化物を1時間煮沸したときの煮沸吸水率が1.0質量%以下である、熱硬化性白色樹脂組成物。
  2. (B)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以下である、請求項1に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  3. (C)成分が、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  4. (C)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  5. 樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、(A)成分の含有量が1~50質量%であり、(B)成分の含有量が1~20質量%であり、かつ、(C)成分の含有量が20~60質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  6. (D)無機充填材をさらに含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  7. (D)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、70質量%以下である、請求項6に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  8. (C)成分の含有量及び(D)成分の含有量の合計が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%とした場合、20質量%以上である、請求項6又は7に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  9. (E-1)厚さ20μmに製膜した場合に波長450nmの光の透過率が80%以上である、重量平均分子量(Mw)が10,000以上の熱可塑性樹脂をさらに含有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  10. 180℃で30分間熱硬化させて得られる硬化物を示差走査熱量測定にて測定した場合、当該硬化物の硬化度が80%以上である、請求項1~9のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  11. 180℃で90分間熱硬化させたフィルム状の硬化物の面内方向における硬化収縮率が、0.5%以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  12. 波長460nmの光に対する反射率が90%以上である、請求項1~11のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  13. プリント配線板の絶縁層用又はソルダーレジスト層形成用である、請求項1~12のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  14. 光反射用である、請求項1~13のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物の白色硬化物。
  16. 支持体と、該支持体上に設けられた、請求項1~14のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物を含む樹脂組成物層とを含む、樹脂シート。
  17. 前記樹脂組成物層の最低溶融粘度が、5000ポイズ以下である、請求項16に記載の樹脂シート。
  18. 請求項1~14のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物の硬化物を含む、反射シート。
  19. 請求項18に記載の反射シートを層間絶縁層又はソルダーレジストとして含む、プリント配線板。
  20. 請求項1~14のいずれか1項に記載の熱硬化性白色樹脂組成物の硬化物を含む絶縁層を備える、プリント配線板。
  21. 請求項19又は20に記載のプリント配線板を含む、半導体装置。
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