JP2022046145A - 機械学習モデル精度分析システム、機械学習モデル精度分析方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
<分析システムの構成例>
始めに、本発明の第1の実施の形態に係るブラックボックス化された機械学習モデルの精度を分析する機械学習モデル精度分析システムについて説明する。
図1は、制御システム1及び分析システム2の構成例を示すブロック図である。
始めに、制御システム1の内部構成例について説明する。
計測装置11(制御装置の一例)は、顧客で使用される機器12(制御対象機器の一例)の温度等を計測する。計測装置11が機器12を計測して得たデジタル又はアナログの実測値は、入力データとして入力データベース13(図では、「入力DB」と記載)に格納される。
次に、分析システム2の内部構成例について説明する。
分析システム2は、ブラックボックスモデル15の予測値の予測精度を分析する。ブラックボックスモデル15は、ブラックボックス化された機械学習モデルの一例である。ブラックボックスモデル15の内部処理は、サービス提供者が把握できない。この分析システム2は、ブラックボックスモデル15の予測精度が悪化した要因(以下、「精度悪化要因」と呼ぶ)を特定するサービスの提供者によって使用される。この分析システム2は、既存の制御システム1に後付けすることが可能である。この分析システム2は、精度判定部21、検証部22及び提案学習データ抽出部27を備える。
ここで、検証部22の内部構成例及び動作例について説明する。
検証部22は、ブラックボックスモデル15が出力した予測値を検証し、精度悪化要因を特定すると、顧客にブラックボックスモデル15の再モデリング方法を提案する。この検証部22は、顧客が作成した既存のブラックボックスモデル15の性能を評価し、精度悪化要因を特定するために用いられる。そこで、分析システム2と同様に、検証部22だけを既存の制御システム1に後付けすることも可能である。この検証部22は、ホワイトボックスモデル作成部23、ホワイトボックスモデル24、精度悪化要因特定部25、及び再モデリング方法提案部26を備える。
次に、ブラックボックスモデル15の再モデリングの処理について説明する。
図1の左上にある提案学習データ抽出部27(抽出部の一例)は、再モデリング方法提案部26から出力された指示に基づいて、入力データベース13から入力データを抽出する処理を開始する。再モデリング方法提案部26から出力された指示は、例えば、再モデリング方法提案部26がサービス提供者に提案し、了承を得た再モデリング方法の実行指示である。再モデリング方法提案部26は、例えば、複数の再モデリング方法を提案すると、サービス提供者により、一つの再モデリング方法が選択される。そして、サービス提供者が選択した再モデリング方法の実行指示が行われることで、提案学習データ抽出部27が始動する。そして、提案学習データ抽出部27は、再モデリング方法提案部26により指示された再モデリング方法に基づいて入力データベース13から抽出した入力データを、ブラックボックスモデル15を作成するブラックボックスモデル作成装置14に出力する。
次に、各システムで用いられるデータの流れについて説明する。
図2は、制御システム1及び分析システム2で用いられる様々なデータの流れの例を示す図である。図2では、データの流れに注目するため、ブラックボックスモデル作成装置14、精度判定部21及びホワイトボックスモデル作成部23の記載を省略する。
ここで、ホワイトボックスモデル24の一例として用いられる、決定木モデル24a及びクラスタリングモデル24bの構成例について、図3と図4を参照して説明する。
図3は、決定木モデル24aの構成例を示す図である。決定木モデルは、最上位にあるルートと、ルートに接続されたノード、子がないノードであるリーフによって構成される木構造を用いて、事象を分類する手法である。ここでは、ホワイトボックスモデル24が、決定木モデル24aで表されたとする。決定木モデル24aは、所定の発生率で機器12に出現する事象を所定の条件で分岐する決定木で構成され、この決定木により事象が特定される。決定木モデル24aは、ルート31、ノード33、リーフ32,34,35によって構成される。
始めに、ブラックボックスモデル作成装置14がブラックボックスモデル15を作成した学習時に、決定木モデル24aがどのような構成であったかを説明する。決定木モデル24aでは、ルート31にて、発生率が15%の事象(例えば、計測対象である機器12の水分値、機器12の不良等)が分類対象とされる。ここで、学習時には、1000個以上の事象がブラックボックスモデル15及びホワイトボックスモデル24の作成に用いられたとする。そして、学習時には、後述する図10の決定木モデル表示部W1aに示すように、板厚が20以上である分岐条件に対して、決定木モデル24aのノード33で表される事象の発生率が30%であり、加熱温度が200℃未満であるリーフ34で表される事象の発生率が50%であったとする。ここで、学習時に算出された事象の発生率をノード33、リーフ34,35の近傍に括弧書きで併記する。
次に、制御システム1の運用開始後、すなわち計測装置11による機器12の計測時において、ブラックボックスモデル15の予測精度が変化(悪化)した時点で、決定木モデル24aがどのような構成に変化するかを説明する。決定木モデル24aが、ルート31にて、発生率が15%の事象を分類対象とすることは、学習時と同様である。そして、計測時には、500個の事象がホワイトボックスモデル24の作成に用いられたとする。
図4は、クラスタリングモデル24bの構成例を示す図である。ホワイトボックスモデル24は、クラスタリング手法を用いて説明変数(実測値)について同種の特徴を持つ部分集合に分割したクラスタリングモデル24bを生成する。通常、説明変数(実測値)は複数用いられるが、ここでは分かり易く説明するために2つの説明変数を用いて説明する。例えば、「板厚」と「加熱温度」の説明変数から成る同種の特徴を持つ部分集合として、クラスタ41、42、43という3つのクラスタで構成される。このため、ホワイトボックスモデル24は、機器12に出現する事象を、同じ特徴を持つ部分集合に分割したクラスタ41,42,43ごとに分類するクラスタリングモデル24bで表される。
始めに、ブラックボックスモデル作成装置14がブラックボックスモデル15を作成した学習時に、クラスタリングモデル24bがどのような構成であったかを説明する。クラスタリングモデル24bでは、板厚が20以上、かつ加熱温度が200℃未満であるクラスタ43で表される事象の発生率が50%であったとする。ここで、学習時に算出された事象の発生率をクラスタ41、42、43の近傍に括弧書きで併記する。
次に、制御システム1の運用開始後、すなわち計測装置11による機器12の計測時において、ブラックボックスモデル15の予測精度が変化(悪化)した時点で、クラスタリングモデル24bがどのような構成に変化するかを説明する。
以上の説明により、計測時にブラックボックスモデル15から出力される予測値の精度が悪化したのは、図3に示した分岐条件、又は図4に示したクラスタ間の距離における距離成分が最も大きい説明変数が要因であることが示された。このため、精度悪化要因特定部25は、ホワイトボックスモデル24を用いて精度悪化の要因を特定することが可能となる。
次に、制御システム1及び分析システム2のそれぞれのシステムで構成される計算機60のハードウェア構成を説明する。
図5は、計算機60のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機60は、制御システム1及び分析システム2の各機能を実現するコンピューターとして用いられるハードウェアの一例である。
次に、制御システム1及び分析システム2全体の処理について、図6~図9を参照して説明する。
図6は、制御システム1及び分析システム2全体の処理の例を示すフローチャートである。なお、図6に破線で示す処理は、制御システム1で行われる処理を表し、図6に実線で示す処理は、分析システム2で行われる処理(機械学習モデル精度分析方法の一例)を表す。
図7は、ホワイトボックスモデル24の作成処理の例を示すフローチャートである。
始めに、ホワイトボックスモデル作成部23は、学習データが入力されたブラックボックスモデル15から出力される予測値を用意する(S11)。
図6のステップS2でホワイトボックスモデル24が作成された後、制御システム1の運用が開始される。入力データベース13には、制御システム1で用いられた実測値の入力データが蓄積され、精度データ蓄積データベース16には、入力データベース13から読み出された、制御システム1の運用開始後の入力データが蓄積される。
図8は、分析システム2が、ブラックボックスモデル15の予測値の精度悪化要因を特定する処理の例を示すフローチャートである。
図9は、再モデリング方法提案部26が、ブラックボックスモデル15の再モデリング方法を提案する処理の例を示すフローチャートである。
図10は、再モデリング方法の提案画面W1の表示例を示す図である。この提案画面W1は、例えば、図5に示した表示装置65に表示される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るブラックボックス化された機械学習モデルの機械学習モデル精度分析システムについて説明する。本実施の形態に係る機械学習モデル精度分析システムでは、学習データの取得時と、計測時の入力データの取得時とで、特定の事象の発生率が大きく変化した場合に、発生率の変化が大きい分岐条件を削除してブラックボックスモデルの再学習(再モデリング方法)を提案するものである。第2の実施の形態に係る機械学習モデル精度分析システムの一例として、上述した第1の実施の形態に係る分析システム2が用いられる。ここでは、ブラックボックスモデル15の再モデリング方法を提案する処理、及び再モデリング方法の提案画面について説明する。
図12は、再モデリング方法の提案画面W2の表示例を示す図である。この提案画面W2は、例えば、図5に示した表示装置65に表示される。
なお、上述した実施の形態では、分析システム2が精度判定部21及び提案学習データ抽出部27を含む構成としたが、制御システム1が精度判定部21及び提案学習データ抽出部27のうち、少なくとも一つを含む構成としてもよい。このような構成とした場合、分析システム2は、制御システム1で稼働する精度判定部21が不良の精度判定結果を出力したタイミングで、精度悪化要因特定部25及び再モデリング方法提案部26の処理を行ってもよい。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するためにシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
Claims (13)
- 制御システムで使用される制御対象機器に対して制御装置が行った処理の結果を含む入力データが蓄積された入力データベースより、予め設定された学習期間で読み出した前記入力データに基づいて学習されるブラックボックス化された機械学習モデルであって、前記入力データから前記処理の結果を予測値として出力可能な前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に合わせて、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に用いられた前記入力データを説明変数とし、前記ブラックボックス化された機械学習モデルが出力する予測値を目的変数としてホワイトボックスモデルを作成するホワイトボックスモデル作成部と、
前記ブラックボックス化された機械学習モデルの予測値の精度が判定される判定期間に、前記ブラックボックス化された機械学習モデルから出力される前記予測値の精度が変化したことが判定されると、前記判定期間に蓄積された前記入力データを前記ホワイトボックスモデルに入力して、前記予測値の精度が変化した要因を特定する要因特定部と、を備える
機械学習モデル精度分析システム。 - 前記判定期間に、前記ブラックボックス化された機械学習モデルから出力される前記予測値の精度が閾値よりも変化した場合に、前記予測値の精度が悪化したと判定する精度判定部を備え、
前記要因特定部は、前記精度判定部により前記予測値の精度が悪化したと判定された場合に、前記予測値の精度が変化した要因を特定する
請求項1に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記要因特定部により前記予測値の精度が変化した要因が特定されると、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの再モデリング方法を提案する提案部を備える
請求項2に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記提案部は、前記要因特定部により特定された前記予測値の精度が変化した要因を示し、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの予測値の精度を判定する判定条件の変更を提案する
請求項3に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記提案部は、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの学習時に用いられた前記入力データが入力された前記ホワイトボックスモデルの出力結果と、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの前記予測値の精度が変化した時点を含む前記判定期間の前記入力データが作成された前記ホワイトボックスモデルの出力結果とを示す
請求項4に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記提案部により指示された、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの再モデリング方法に基づいて前記入力データベースから抽出した前記入力データを、前記ブラックボックス化された機械学習モデルを作成するブラックボックス化された機械学習モデルの作成装置に出力する抽出部を備える
請求項3に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記ホワイトボックスモデルは、所定の発生率で前記制御対象機器に出現する事象を所定の条件で分岐する決定木により前記事象を特定する決定木モデルで表され、
前記要因特定部は、前記判定期間に蓄積された前記入力データを前記決定木モデルに入力して、前記決定木の分岐ごとに前記事象の発生率を算出し、
前記学習期間における前記事象の発生率が予測される前記予測値と、前記判定期間における前記事象の発生率が予測される前記予測値との変化量が、閾値よりも大きくなった場合に、前記決定木の分岐条件を前記予測値の精度が変化した要因として特定する
請求項1~6のいずれか一項に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記提案部は、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの前記予測値の精度が変化した時点を示し、前記判定条件の変更として、前記再モデリングで用いられる前記入力データを取得する期間を提案する
請求項7に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記提案部は、前記判定条件の変更として、前記要因特定部により特定された前記要因により、前記発生率の変化が前記閾値より大きくなった分岐条件の削除を提案する
請求項7に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記ホワイトボックスモデルは、前記制御対象機器に出現する事象を、同じ特徴を持つ部分集合に分割したクラスタごとに分類するクラスタリングモデルで表され、
前記要因特定部は、前記判定期間に蓄積された前記入力データを前記クラスタリングモデルに入力して、前記クラスタごとに前記事象の発生率を算出し、
前記学習期間における前記事象の発生率が予測される前記予測値と、前記判定期間における前記事象の発生率が予測される前記予測値との変化量が、閾値よりも大きくなった場合に、前記変化量が大きくなった前記クラスタについて、距離が最も近いクラスタとの中心間の距離を算出し、
前記距離における距離成分が最も大きい説明変数を前記予測値の精度が変化した要因として特定する
請求項1~6のいずれか一項に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 前記制御装置が前記制御対象機器に行った処理は、前記制御対象機器が加工した加工物を計測する処理を含む
請求項1に記載の機械学習モデル精度分析システム。 - 制御システムで使用される制御対象機器に対して制御装置が行った処理の結果が蓄積された入力データベースより、予め設定された学習期間で読み出した入力データに基づいて学習されるブラックボックス化された機械学習モデルであって、前記入力データから前記処理の結果を予測値として出力可能な前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に合わせて、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に用いられた前記入力データを説明変数とし、前記ブラックボックス化された機械学習モデルが出力する予測値を目的変数としたホワイトボックスモデルを作成するステップと、
前記ブラックボックス化された機械学習モデルの予測値の精度が判定される判定期間に、前記ブラックボックス化された機械学習モデルから出力される前記予測値の精度が変化したことが判定されると、前記判定期間に蓄積された前記入力データを前記ホワイトボックスモデルに入力して、前記予測値の精度が変化した要因を特定するステップと、を含む
機械学習モデル精度分析方法。 - 制御システムで使用される制御対象機器に対して制御装置が行った処理の結果が蓄積された入力データベースより、予め設定された学習期間で読み出した入力データに基づいて学習されるブラックボックス化された機械学習モデルであって、前記入力データから前記処理の結果を予測値として出力可能な前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に合わせて、前記ブラックボックス化された機械学習モデルの作成に用いられた前記入力データを説明変数とし、前記ブラックボックス化された機械学習モデルが出力する予測値を目的変数としたホワイトボックスモデルを作成する手順と、
前記ブラックボックス化された機械学習モデルの予測値の精度が判定される判定期間に、前記ブラックボックス化された機械学習モデルから出力される前記予測値の精度が変化したことが判定されると、前記判定期間に蓄積された前記入力データを前記ホワイトボックスモデルに入力して、前記予測値の精度が変化した要因を特定する手順と、を
コンピューターに実行させるためのプログラム。
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