JP7304698B2 - 水需要予測方法およびシステム - Google Patents

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Description

本発明は、水道システムの給水区域における水需要を予測する水需要予測方法およびシステムに係り、特に年単位や月単位での長期の時間スケールでの予測を行うに際して、水需要量とその説明変数との因果関係を担保できる解析技術(アナリティクス)を応用した水需要予測方法およびシステムに関する。
基本的な社会インフラである水道システムは、水需要家(市民や事業所など)が必要とする水道水を安定して給水する役割を果たしている。
水道システムは、貯水、取水、導水、浄水、送水、配水の施設から構成されており、これらの施設規模に見合った相当額の投資が必要となる。このため、水道事業体は5~20年程度先までの長期的な水需要量の予測を実施し、将来的に施設規模の過不足が起こらないかどうかを把握するために、施設整備水準の評価を実施しているのが一般的である。
水需要量の構成は、おもに生活用水と都市活動用水の2つに大別される、前者は給水人口の増減や住民の節水意識などに影響される。また、後者は給水区域に存在する事業所の構成、景気動向に伴う生産活動の変化などの影響を受ける。
長期水需要予測においては、こうした需要構造の変化を説明できるデータを用いて、予測モデルを構築するのが一般的である。従来の予測方法では、水道事業体が有する水需要構造に関する知見に基づいて目的変数である水需要量に影響するデータ項目(説明変数)の候補を抽出し、回帰分析などの統計的な手法で説明変数を選定するやり方が一般的である。
また、昨今においては、情報通信技術(Information Communication Technology;ICT)や物のインターネット(Internet of Things;IoT)の進展により、取得できるデータの種類と量が飛躍的に拡大しており、これらのデータを活用するビッグデータ解析が普及しつつある。
水道システムの分野も、こうした動きの例外ではなく、各施設や水道システムの外部から得られるデータを水需要予測を含む各種の水道業務に活用する事例が出てきている。水需要増減に影響する可能性があるデータを多数の種類、かつ大量に活用できることから、これまでの知見にはなかった影響因子が見つかり、より確度の高い予測や様々な将来シナリオ(想定する将来の影響因子の動き)での予測を実施できる可能性が期待される。
こうした期待の一方で、ビッグデータ解析の実用上の欠点が懸念されている。すなわち、ビッグデータ解析においては、統計的な処理により、着目する目的変数と説明変数の相関関係を評価し、所定の相関レベル以上の説明変数を選定して、予測モデルを構築するアプローチがなされる。
このようなアプローチの場合、目的変数と説明変数が表わす事象間の見かけの相関関係は担保されるものの、現象論的な原因と結果の関係である「因果関係」を有するかどうかを担保することが難しい。見かけの相関に基づく予測モデルでも所定の実用性を満足できるケースもあるが、確度の高い予測ができなかった場合のモデル再構築や、予測結果の普遍性の確保が困難である。加えて、基本的な社会インフラである水道システムなどでは、予測結果や予測モデルの根拠についての説明責任を果たすことが強く要請されるため、実用上の制約が大きい。
こうした説明責任や予測確度向上に対する要請に対して、例えば、特許文献1に示されている予測方法においては、予測モデル構築にあたって、目的変数に影響する特徴量と説明変数に影響する特徴量を区別した特徴集合を予め準備し、特徴量(影響因子)の選定を適正化する方法が開示されている。このような方法により、予測に関して事前に有している知見の範囲内においては、選定された特徴量間の因果関係を担保できるとされている。
PCT/JP2017/00664
水道システムにおける長期水需要予測は、長期的な安定給水に向けた施設更新・拡張または縮小の計画を策定し、必要な投資を実施するために重要である。前述したとおり、多種類で大量のデータを予測に活用するビッグデータ解析は、予測の確度と評価する将来シナリオに多様性を持たせるために有効である。また、統計解析による相関分析をベースとした予測モデルの構築には、見かけの相関を用いることによる普遍性の確保や需要構造が変化した際のモデル再構築に課題を有しているが、これに対しては前述した特許文献1などに開示されている方法によって、より普遍性を高め、予測モデルのロジックや予測結果に説明責任が果たしやすくできるような工夫が試みられている。
しかしながら、特許文献1で例示したような先行技術においては、予測に関して事前に有している知見の範囲内でしか因果関係の有無を確認することができず、知見の範囲を越える新たな因果関係に対応することが困難なケースが避けられないという課題を有している。昨今の適用検討が進んでいるビッグデータ解析においては、多数の種類のデータを大量に活用することで、従来知見の範囲を越えた新しい知見を得ることが主たる適用の目的であることを鑑みると、その効果を大きく減ずるものとなってしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、予測モデルの普遍性や説明性を維持できる水需要の予測方法を実現することができる水需要予測方法およびシステムを提供するものである。
水道システムの給水区域における水需要動向が経年変化する状況において、安定給水を維持するためには、適切な施設整備計画などを策定することが重要である。施設整備計画などに向けた最重要な基本情報である長期的な水需要量は、合理的かつ予測確度が高く、さらに予測モデルの普遍性や説明性に優れた方法で実施される必要がある。
本発明では、水需要予測に関する従来知見の範囲を越えた新たな知見を抽出できる可能性を有するビッグデータ解析の利点を生かしつつ、抽出された新たな知見の候補が現象論的な原因と結果の関係である「因果関係」を有するか否かを確認する手段によって、上記の課題を解消するものである。本発明では複数の実現手段を含んでいるが、その一例を以下に挙げる。
以上のことから本発明においては「給水区域における水需要予測方法であって、モデルを用いた給水区域の属性データの統計処理により、水需要量と相関関係を有する説明変数候補を抽出し、水需要に対して原因と結果の関係となる因果関係を有する前記説明変数候補を選定し、選定した因果関係によりモデルを再構築し、再構築したモデルにより水需要量を予測することを特徴とする水需要予測方法」のようにしたものである。
また本発明は、「給水区域における水需要予測システムであって、モデルを用いた給水区域の属性データの統計処理により水需要量と相関関係を有する説明変数候補を抽出する統計処理手段と、水需要に対して原因と結果の関係となる因果関係を有する説明変数候補を選定する因果関係選定手段と、選定した因果関係によりモデルを再構築し、再構築したモデルにより水需要量を予測するモデル再構築手段を有することを特徴とする水需要予測システム」のようにしたものである。
本発明によれば、水需要に関連する多数の種類のデータを大量に活用しながら、予測モデルの普遍性や説明性を損なう見かけの相関関係に基づく説明変数を排除し、正しい因果関係に基づく説明変数により、予測の確度と説明性を確保できる長期水需要予測方法を実現することができる。
本発明による長期水主要予測システムの構成例を示す図。 統計処理手段の処理フロー例を示す図。 因果関係選定手段の処理フロー例を示す図。 因果関係選定の概要を説明する図。 予測モデル再構築手段の処理フロー例を示す図。 予測実行手段の処理フロー例を示す図。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
本発明では、給水区域における長期水需要予測方法、およびそのシステムの例を説明する。
図1は、本発明による水需要予測システム100の構成例を示す図である。ここでの予測対象は、水道事業体が保有する貯水、取水、導水、浄水、送水、配水の施設から構成される水道システムの給水区域における水需要量である。水需要予測の主な目的は、水道システムの将来的な整備計画や運用計画を策定することであるため、予測の時間的なスケールは月単位また年単位となる。本発明の特徴となる水需要予測システム100は、給水区域データベースDB、水需要予測手段300、および表示手段800を含んでいる。
このうち給水区域データベースDBには、給水区域に関するデータ(給水区域の属性データ)が保存されている。水需要に関連するデータ項目としては、給水量、給水人口、事業所の業種や売上げ規模などが基本情報となる。また、給水人口の増減に関連するデータ項目として、年齢別の人口構成やインバウンド旅行者などの居住外人口などが用いられる。事業所の水需要動向に関連するデータ項目としては、給水区域が属する地域の景気動向、業種別の鉱工業生産指数なども用いられる。さらに、給水区域における都市開発計画などに関するデータも用いることができる。例えば、都市開発計画での工業団地整備計画は、事業所の水需要に反映される。また、水需要に影響する気温なども含めた気象情報、給水区域内での各種イベント情報なども活用が可能である。さらに、給水区域データベースDBへのデータソースとして、給水区域内に配置されたスマートメータからの計測情報(流量、水質など)を活用することが望ましい。
給水区域データベースDBには、これらのデータ項目について、実績値、将来予測値、想定するシナリオでの仮定値などを準備する。また、これらのデータについては、給水区域の地理的な区分、たとえば、行政境界または給水ブロックなどの区分、もしくは多くの地域情報が提供されているデータ形式であるメッシュ区分でデータが準備されていることが望ましい。
なお給水区域データベースDBは、上記した入力データ以外に、計算機により構成される水需要予測システム100における各種演算の結果としての中間生成物である中間データや、最終成果物である出力データを記憶するものであってもよい。
水需要予測システム100内の水需要予測手段300は、給水区域データベースDBのデータを用いて水需要予測を行う手段から構成される。主たる手段は、統計処理手段400、因果関係選定手段500、予測モデル再構築手段600、および予測実行手段700の4つである。それぞれの手段の詳細は後述する。
表示手段800は、給水区域データベースDBのデータや水需要予測手段300での予測結果を可視化する機能を有している。具体的には、計算機システムのディスプレイに所定のグラフィカルユーザーインターフェース(Graphical User Interface;以下GUIという)を介して、データや予測結果を可視化するものである。
以上が水需要予測システム100の概要である。次に、本発明の技術的な特徴を実現する手段である水需要予測手段300の具体的な実施工程例を説明する。
図2は、統計処理手段400の処理フロー例を示している。この手段は、機械学習や相関分析などのアナリティクスの適用により、目的変数である水需要量に対する説明変数(影響因子)の候補を抽出し、予測モデルを構築するものである。ここでの各工程は、適宜、給水区域データベースDBや表示手段800とのデータ入出力を行いながら実行する。
最初の統計モデル選定工程410では、水需要の予測モデルを構築する際のモデルの種類を予め準備した候補の中から、水需要予測システム100の実行者が選定する。予め準備するモデルの種類としては、例えば、線形回帰モデル、非線形回帰モデル、ニューラルネットワークモデル、カルマンフィルターモデルなどが代表的なものであるが、これらに限定されるものでない。
モデル調整アルゴリズム選定工程420では、統計モデル選定工程410で選定したモデルで水需要量を定式化するためのアルゴリズムを選定する。ここでの選定は、予め準備されたアルゴリズムの中から、水需要予測システム100の実行者が選定する。例えば、回帰モデルに対しては最小二乗法などの統計アルゴリズムが、またニューラルネットワークモデルに対しては誤差逆伝播法などの機械学習アルゴリズムなどが適用可能である。また、アルゴリズムの適用条件(パラメータ値、アルゴリズム演算終了条件など)も本工程で設定する。
データセット読み込み工程430においては、上述のアルゴリズムによって予測モデルを構築するために必要なデータセットが給水区域データベースDBから読み込まれ、計算機上のソフトウェアで演算ができる状態とする。
さらに、次のアルゴリズム実行工程440では、選定したモデルとアルゴリズムにデータセットを用いて、水需要予測モデルを構築するための演算を実行する。確認判断工程441では、当該データセットを用いて予測モデルの精度を評価し、目標精度をクリアしていれば次の工程であるモデルパラメータ出力工程450へ、目標精度をクリアできていなければ、前段の統計モデル選定工程410に戻って、選定するモデルやアルゴリズム、アルゴリズムの適用条件を変更して演算を繰り返す。この繰り返し工程により、予め準備されたモデルの種類のなかから、精度的条件を満足するモデルが選定される。
最後のモデルパラメータ出力工程450では、アルゴリズム実行で得られたモデルパラメータを給水区域データベースDBに出力し、例えば中間生成物として記憶する。ここでのモデルパラメータとは、例えば、回帰モデルに対しては回帰係数、ニューラルネットモデルに対しては重み係数などである。
以上が、統計処理手段400の全体の処理フローの説明である。図2の実施例における一連の手順を通じて実行される統計処理手段400の機能は、モデルを用いた給水区域の属性データの統計処理により水需要量と相関関係を有する説明変数候補を抽出するものということができる。特に統計処理手段400は、水需要量とその説明変数候補のデータセットを所定のアルゴリズムによって学習する工程を含むものである。
図3は、因果関係選定手段500の処理フロー例を示している。この手段は前述した統計処理手段400で得られた水需要予測モデルの説明変数が、水需要量に対しての見かけの相関関係だけでなく、因果関係を有しているかどうかを判定し、選定する機能を実現するものである。たとえば、モデルの説明性が低く、ブラックボックスモデルであると云われているニューラルネットモデルの学習内容を可視化し、さらに学習内容が現象論的に正しいか否か(正しい因果関係であるか否か)を判定し、正しい説明変数の選定が可能となる。
図4は、因果関係選定の概要を説明する図である。ビッグデータ解析に代表されるような統計処理においては、多数の相関関係が抽出される。たとえば、図4中の相関関係についての散布図の例に示すように、所定人数が所定期間に必要とする水需要量を意味する水需要原単位(横軸)は、給水地区最高気温(縦軸)と正の相関関係を示すことが一般的に知られている。
この事例に関して、水需要に関する知見を用いずに解釈すると、水需要原単位が増加すると給水地区最高気温が上昇するという因果関係の候補が抽出される可能性がある。この解釈では、水需要原単位が原因であり、給水地区最高気温が結果を示すという因果関係である。
しかしながら、本来抽出されるべき正しい因果関係は、給水地区最高気温が上昇すると水需要原単位が増加する、というものである。給水地区最高気温が原因であり、水需要原単位が結果を示すという因果関係である。
正しい因果関係に基づかない解釈は、普遍性が無いばかりでなく、その説明も困難なケースが多い。因果関係選定手段500は、本例のような不適切な因果関係を排除し、予測モデル構築に用いる因果関係の正しさを担保するための機能を提供するものである。
図4に示したような事例において正しい因果関係のものを選定するために、図3の因果関係選定手段500は、以下のように機能する。
まずモデルパラメータ読み込み工程510では、統計処理手段400から出力されたモデルパラメータを給水区域データベースDBから読み込む処理を行い、以降の工程に利用できるようにする。
モデルパラメータ分析工程520では、モデルパラメータを分析することで、予測モデル内に獲得されたデータ項目間の関係を定量化する。具体的には、回帰モデルの回帰係数やニューラルネットワークモデルの重み係数によって、目的変数である水需要量と説明変数との相関関係を評価する。
回帰係数の場合は、係数の絶対値の大小が相関関係の強弱を示しており、係数の符号が相関関係の正負を示している。また、重み係数の場合は、入力層の入力ニューロンから中間層の隠れニューロンを経て、出力層の出力ニューロンに至る経路の重み係数の積和値で分析することができる。この積和値の絶対値の大小が相関関係の強弱を示しており、積和値の符号が相関関係の正負を示している。本工程では、ここで例示したような分析によって、次工程で判定すべき相関関係を抽出することができる。
次の因果関係判定工程530では、モデルパラメータ分析工程520での分析で抽出された因果関係が現象論的に正しい因果関係であるかどうかを判定する。ここでの判定の代表的な手法としては、現象論に関する知見を用いる手法と統計的な手法の2つに大別される。
知見を用いる手法として、予め準備した因果関係リストを用いて、バックドア基準法などを適用することができる。また、統計的な手法としては、ランダム化比較試験法などを適用することができる。目的変数Yと説明変数Xが見かけの相関関係を有している場合、A:説明変数Xが目的変数Yに影響を与えている、B:目的変数Yが説明変数Xに影響を与えている、C:Zという第3の変数が説明変数Xと目的変数Yの両方に影響を与えている、という3つのケースが存在する。この3つのうち、予測モデルに反映すべき正しい因果関係はAである。上述の手法により、モデルパラメータ分析工程520で得られた複数の相関関係のうち、どれがケースAであるかを判定することができる。
モデルパラメータ選定工程540では、因果関係判定工程530で正しい因果関係と判定されたデータ項目に対応するモデルパラメータのみを選定する。また、正しい因果関係と判定された全てのデータ項目ではなく、予め設定したしきい値よりも相関関係が強い項目、または相関関係の上位の所定数に相当する項目のみを選定することもできる。
さらに、最後の選定結果出力工程550では、選定されたデータ項目とモデルパラメータを給水区域データベースDBに出力し、中間生成物として記憶する。
以上が因果関係選定手段500の全体の処理フローの説明である。図3、図4の実施例における一連の手順を通じて実行される因果関係選定手段500の機能は、水需要に対して原因と結果の関係となる因果関係を有する該説明変数候補を選定するものということができる。特に因果関係選定手段500は、原因と結果の関係である因果関係を有するか否かを統計的に検定する工程を含むものである。
図5は、予測モデル再構築手段600の処理フロー例を示す図である。この手段600では、因果関係選定手段500で選定されたデータ項目のみを用いて、予測モデルを再構築する。
図5の選定モデルパラメータ読み込み工程610では、選定されたデータ項目のモデルパラメータを給水区域データベースDBから読み込む。また、データセット読み込み工程620では、選定されたデータ項目のデータセットを給水区域データベースDBから読み込む。
アルゴリズム実行工程630では、対象とする予測モデルに対応したアルゴリズムを読み込んだデータセットに適用する。ここでのアルゴリズムは、前述のとおり、回帰モデルに対しては最小二乗法などが、ニューラルネットモデルに対しては逆誤差伝播法などを適用することになる。これにより、選定されたデータ項目だけを用いて予測モデルを再構築した場合のモデルパラメータを得ることができる。
最後のモデルパラータ出力工程640では、得られたモデルパラメータを給水区域データベースDBに出力し、中間生成物として記憶する。
以上が予測モデル再構築手段600の全体の処理フローの説明である。図5の実施例における一連の手順を通じて実行される予測モデル再構築手段600の機能は、選定した因果関係によるモデルを再構築するものということができる。特に予測モデル再構築手段600は、因果関係選定手段500で選定された説明変数を用いた予測モデルの係数を調整する工程を含むものである。
図6は、予測実行手段の処理フロー例を示す図である。この手段700では、正しい因果関係を持つ説明変数のみで再構築された予測モデルを用いて水需要予測を実行する。
再構築モデルパラメータ読み込み工程710では、予測モデル再構築手段600から出力されたモデルパラメータを給水区域データベースDBから読み込んで、以降の工程での演算に利用可能な状態とする。ここでいうモデルパラメータとは、回帰モデルの場合には回帰係数、ニューラルネットモデルの場合には重み係数を指す。また、モデル実行に必要な実行条件(演算回数、演算終了条件など)も本工程で読み込まれる。
データセット読み込み工程720では、予測モデル実行に必要なデータセットを給水区域データベースDBから読み込む。具体的には、説明変数に相当するデータ項目の予測期間に対応する時系列データである。
予測モデル演算実行工程730では、モデルパラメータとデータセットにより予測モデルを実行し、予測期間に対応する水需要量を演算する。
また、最後の予測結果出力工程740では、予測モデル演算実行工程730で演算された水需要量の予測結果を給水区域データベースDBに出力し、出力データとして記憶する。給水区域データベースDBに保存された予測結果は、適宜、表示手段800のGUI上で可視化し、水需要予測システム100の実行者に提示する。
以上の図6に示す一連の手順を通して実行される予測実行手段700の機能は、再構築したモデルにより水需要量を予測するものである。
以上が本発明の特徴である水需要予測システム100の機能と動作に関する代表的な実施例の説明である。
100:水需要予測システム
DB:給水区域データベース
300:水需要予測手段
400:統計処理手段
500:因果関係選定手段
600:予測モデル再構築手段
700:予測実行手段
800:表示手段

Claims (8)

  1. 給水区域における水需要を予測する水需要予測方法であって、
    給水区域の属性データを保有する給水区域データベースと、前記給水区域データベースに保有される給水区域の属性データを入力する計算機を備え、
    前記計算機は、モデルで水需要を定式化するためのアルゴリズムに前記給水区域データベースに保有する給水区域の属性データのデータセットを与えてモデルの予測精度を評価し、予測精度を満たすモデルのモデルパラメータを得ることにより水需要量と相関関係を有する説明変数候補を抽出する工程と、予測精度を満たすモデルの前記モデルパラメータを分析して、目的変数である水需要と説明変数の間における原因と結果の関係となる因果関係を有する前記説明変数候補を選定する工程と、選定した前記説明変数候補の前記モデルパラメータと前記データセットにより前記予測精度を満たすモデルを再構築する工程とを実行し、再構築したモデルにより前記水需要量を予測することを特徴とする水需要予測方法。
  2. 請求項1に記載の水需要予測方法であって、
    前記因果関係を有する前記説明変数候補を選定するにあたり、原因と結果の関係である因果関係を有するか否かを統計的に検定することを特徴とする水需要予測方法。
  3. 請求項1に記載の水需要予測方法であって、
    前記モデルを再構築するにあたり、選定された前記説明変数候補を用いて前記モデルの係数を調整することを特徴とする水需要予測方法。
  4. 請求項1に記載の水需要予測方法であって、
    前記給水区域の水道管路に配置された計測用メータからのデータを取得することを特徴とする水需要予測方法。
  5. 給水区域における水需要予測システムであって、
    給水区域の属性データを保有する給水区域データベースと、前記給水区域データベースに保有される給水区域の属性データを入力する水需要予測手段を備え、
    前記水需要予測手段は、モデルで水需要を定式化するためのアルゴリズムに給水区域の属性データのデータセットを与えてモデルの予測精度を評価し、予測精度を満たすモデルのモデルパラメータを得ることにより水需要量と相関関係を有する説明変数候補を抽出する統計処理手段と、予測精度を満たすモデルの前記モデルパラメータを分析して、目的変数である水需要と説明変数の間における原因と結果の関係となる因果関係を有する前記説明変数候補を選定する因果関係選定手段と、選定した前記説明変数候補の前記モデルパラメータと前記データセットにより前記予測精度を満たす前記モデルを再構築し、再構築したモデルにより前記水需要量を予測するモデル再構築手段を有することを特徴とする水需要予測システム。
  6. 請求項5に記載の水需要予測システムであって、
    前記因果関係選定手段は、原因と結果の関係である因果関係を有するか否かを統計的に検定する工程を含むことを特徴とする水需要予測システム。
  7. 請求項5に記載の水需要予測システムであって、
    前記モデル再構築手段は、前記因果関係選定手段で選定された説明変数を用いた予測モデルの係数を調整する工程を含むことを特徴とする水需要予測システム。
  8. 請求項5に記載の水需要予測システムであって、
    該給水区域の水道管路に配置された計測用メータからのデータを取得するデータ取得手段を有することを特徴とする水需要予測システム。
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