JP2022045996A - ヘリコプタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッドシステムを有するヘリコプタであって、電池の性能向上と劣化防止を両立できるヘリコプタを提供する。【解決手段】本開示の一態様は、エンジン41と、エンジン41を動力源として発電する発電機42と、発電機42により発電された電力を充電可能な電池31とから構成されるハイブリッドシステムを有するマルチコプタ1において、電池温度tbatteryを測定する電池温度測定部61と、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryに基づいて、電池温度tbatteryを制御する電池温度制御部33aと、電池31を充電または放電させる充放電制御を行う充放電制御部33bと、を有し、電池温度制御部33aは、充放電制御部33bにより充放電制御を行うことにより、電池温度tbatteryを制御する。【選択図】図5

Description

本開示は、回転翼によって必要な揚力を得て飛行する回転翼機であるヘリコプタに関し、特に、エンジンと発電機と電池で構成されるハイブリッドシステムを有するヘリコプタに関する。
ハイブリッドシステムを有するヘリコプタに関する技術として、特許文献1には、エンジンと、エンジンに接続された発電機と、発電機で発電された電力を貯留する電池(バッテリ)と、を有する無人航空機が開示されている。
特表2019-501057号公報 特表2019-502237号公報
電池は、ある温度未満で使用されると満足な性能が得られない一方で、ある温度以上で使用されると満足な性能が得られる一方で劣化し易くなって、その寿命が減少するおそれがある。そのため、電池の温度を適切に制御して、電池の性能向上と劣化防止を両立させることが望まれる。ここで、特許文献1においては、電池の温度制御に関しては何ら開示されていない。また、特許文献2では、加熱部材を用いて電池の温度制御を行うことが開示されているに過ぎず、ハイブリッドシステムを有するヘリコプタ(無人飛行機)における電池の温度制御に関しては開示されていない。
そこで、本開示は上記した課題を解決するためになされたものであり、ハイブリッドシステムを有するヘリコプタであって、電池の性能向上と劣化防止を両立できるヘリコプタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、エンジンと、前記エンジンを動力源として発電する発電機と、前記発電機により発電された電力を充電可能な電池とから構成されるハイブリッドシステムを有するヘリコプタにおいて、前記電池の温度を測定する電池温度測定部と、前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度に基づいて、前記電池の温度を制御する電池温度制御部と、前記電池を充電または放電させる充放電制御を行う充放電制御部と、を有し、前記電池温度制御部は、前記充放電制御部により前記充放電制御を行うことにより、前記電池の温度を制御すること、を特徴とする。
この態様によれば、電池の温度を測定しながら積極的に電池の充電と放電を行うように制御することにより、電池の温度を適切な温度に保つことができるので、電池の性能向上と劣化防止を両立できる。
上記の態様においては、前記電池を加熱する加熱部を有し、前記電池温度制御部は、前記充放電制御部により前記充放電制御を行っているときに、前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度が所定温度未満である場合には、前記加熱部を作動させること、が好ましい。
この態様によれば、充放電制御部により充放電制御を行うだけで電池の温度を所定温度以上にできない場合には、加熱部による電池の加熱も行うことにより、電池の温度を所定温度以上にできる。そのため、より確実に、電池の性能向上と劣化防止を両立できる。
一方、充放電制御部により充放電制御を行うだけで電池の温度が所定温度にできる場合には充放電制御のみを優先して行うことにより、加熱部の作動頻度を低くすることができる。そのため、ヘリコプタにおける消費電力を低減できる。
上記の態様においては、前記電池の充電残量を測定する充電残量測定部と、前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、を有し、前記電池温度制御部は、前記充電残量測定部により測定された前記充電残量と、前記高度測定部により測定された前記高度とに基づいて、目標電池温度を算出し、前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度が前記目標電池温度未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、が好ましい。
この態様によれば、充電残量とヘリコプタの高度に基づいて算出された目標電池温度よりも電池の温度が低い場合には、充放電制御を行う、または/および、加熱部を作動させることにより、電池の温度を目標電池温度以上に上昇させることができる。そのため、例えば、充電残量が少なく、かつ、ヘリコプタの高度が高いほど、目標電池温度を高くして、電池の温度を目標電池温度以上に上昇させることにより、電池の性能を上げて、電池が放電できる電力を多くすることができる。したがって、充電残量が少なく、かつ、ヘリコプタの高度が高い場合に、万が一、エンジンが停止して発電機による発電が停止した際であっても、電池が放電する電力のみを用いてヘリコプタを緊急着陸させることができる。
上記の態様においては、前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、パラシュートと、を有し、前記電池温度制御部は、前記高度測定部により測定された前記高度が、閉じた状態の前記パラシュートを開いて前記ヘリコプタを降下させることが可能なパラシュート開可能高度未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、が好ましい。
この態様によれば、ヘリコプタの飛行時に、ヘリコプタの高度がパラシュート開可能高度未満である場合に、充放電制御を行う、または/および、加熱部を作動させることにより、電池の温度を上昇させて、予め、電池の性能を上げておくことができる。そのため、ヘリコプタがパラシュートの開可能高度未満の高度で飛行し、かつ、充電残量が少ない状態で、エンジンが停止した際であっても、電池から放電される電力のみでヘリコプタの機体をパラシュート開可能高度以上の高度に上昇させて、パラシュートを開いてヘリコプタを着陸させることができる。
上記の態様においては、前記電池の充電残量を測定する充電残量測定部と、前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、前記エンジンを駆動させるために使用する燃料の残量を測定する燃料残量測定部と、前記ヘリコプタの位置を取得する位置取得部と、を有し、前記電池温度制御部は、前記充電残量測定部により測定された前記充電残量と、前記高度測定部により測定された前記高度と、前記燃料残量測定部により測定された前記燃料の残量とに基づいて、飛行可能距離を算出し、算出した前記飛行可能距離と、前記位置取得部により取得された前記ヘリコプタの位置から目的地までの距離である目標飛行距離と、を比較し、前記飛行可能距離が前記目標飛行距離未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、が好ましい。
この態様によれば、ヘリコプタの飛行時に、飛行可能距離が目標飛行距離未満となった場合に、充放電制御を行う、または/および、加熱部を作動させることにより、電池の温度を上昇させて、電池の性能を上げておく、すなわち、電池容量を増やしておく。そのため、例えば緊急事態によりヘリコプタを目的地まで飛行させる余裕がない場合であっても、電池の温度を上昇させて電池容量を増やすことにより、飛行可能距離を延ばして、ヘリコプタを目的地まで到達させることができる。
本開示のヘリコプタによれば、ハイブリッドシステムを有するヘリコプタにおいて、電池の性能向上と劣化防止を両立できる。
本実施形態のマルチコプタの側面図である。 図1のマルチコプタの構成を示すブロック図である。 電池温度と内部抵抗との関係を示す図である。 電池温度とサイクル数(充放電の回数)と電池容量との関係を示す図である。 第1-1実施例で行われる制御の内容を示すフローチャート図である。 第1-2実施例で行われる制御の内容を示すフローチャート図である。 第2実施例で行われる制御の内容を示すフローチャート図である。 充電残量と高度と目標電池温度との関係を規定したマップを示す図である。 第3実施例で行われる制御の内容を示すフローチャート図である。 第4実施例で行われる制御の内容を示すフローチャート図である。 充電残量と飛行余裕率と目標電池温度との関係を規定したマップを示す図である。
以下、本開示のヘリコプタの実施形態の一例であるマルチコプタ1について説明する。マルチコプタ1は、回転翼によって必要な揚力を得て飛行する回転翼機であるヘリコプタの一種であり、複数のロータを搭載した回転翼機である。なお、ヘリコプタには、自律飛行が可能な無人航空機(ドローン)も含まれる。
<マルチコプタの概要>
まず、本実施形態のマルチコプタ1の全体の概要について説明する。
(マルチコプタの構成)
図1に示すように、本実施例のマルチコプタ1は、機体11とエンジン発電ユニット12を有する。
機体11は、プロペラ21とモータ22と機体本体部23とアーム24を備えている。
プロペラ21は、複数設けられている。そして、この複数のプロペラ21を回転させることにより、マルチコプタ1は飛行する。なお、プロペラ21の数は、4つ以上の偶数であればいかなる数でもよい。
モータ22(すなわち、プロペラ駆動用のモータ)は、各々のプロペラ21に設けられるようにして複数設けられており、各々のプロペラ21を回転させる。このモータ22は、機体本体部23とアーム24により繋がっている。そして、モータ22は、図2に示すように、機体本体部23に設けられるESC36(Electric Speed Controller)(インバータ(不図示))とパワーコントロールユニット35とを介して、機体本体部23に設けられる電池31やエンジン発電ユニット12に備わる発電機42に電気的に接続されている。これにより、発電機42にて発電された電力や電池31から放電される電力が、パワーコントロールユニット35とESC36とを介して、モータ22に供給される。
機体本体部23には、図2に示すように、電池31(バッテリ)と、燃料タンク32と、制御部33と、フライトコントローラ34と、パワーコントロールユニット35と、ESC36などが設けられている。
電池31は、電力を充放電可能な充放電部(二次電池、蓄電池)である。図2に示すように、電池31は、パワーコントロールユニット35を介して、発電機42と電気的に接続されており、発電機42により発電された電力を充電する。また、電池31は、パワーコントロールユニット35とESC36とを介して、モータ22と電気的に接続されており、モータ22に供給する電力を放電する。
燃料タンク32は、エンジン発電ユニット12に備わるエンジン41を駆動させるために使用する燃料(例えば、ガソリン)を貯留している。
制御部33は、小型のコンピュータとして構成されており、マルチコプタ1の全体を制御する。例えば、制御部33は、エンジン41の駆動を制御して、発電機42での発電を制御する。
本実施形態では、制御部33には、電池温度制御部33aと充放電制御部33bが設けられている。電池温度制御部33aは、後述する電池温度測定部61により測定された電池温度tbattery(すなわち、電池31の温度)に基づいて、電池温度tbatteryを制御する。また、充放電制御部33bは、電池31を充電または放電させる充放電制御を行う。なお、電池温度制御部33aと充放電制御部33bは、制御部33とは別に設けられていてもよい。
フライトコントローラ34は、マルチコプタ1の飛行の制御を行う装置である。このフライトコントローラ34は、制御部33とESC36へ推力指示の信号を送る一方で、制御部33から充電率(State Of Charge、充電残量)の情報に関する信号を受け取る。また、フライトコントローラ34は、後述するコントローラ51から操縦者の操作指示の信号を受け取る。
パワーコントロールユニット35は、モータ22へ供給される電力を制御する装置である。このパワーコントロールユニット35は、発電機42で発電された電力を受給したり、電池31との間で電力の供給および受給を行ったり、ESC36へ電力を供給したりする。また、パワーコントロールユニット35は、制御部33から充放電切替指示の信号を受け取る。
ESC36は、モータ22の回転数を制御する装置である。このESC36は、パワーコントロールユニット35から供給される電力を、駆動電力として、モータ22に供給する。また、ESC36は、フライトコントローラ34から推力指示の信号を受け取る。
エンジン発電ユニット12は、図1と図2に示すように、エンジン41と発電機42(すなわち、ジェネレータ)を備えている。
エンジン41は、発電機42の動力源であって、例えば、小型のディーゼルエンジンやレシプロエンジンなどである。すなわち、エンジン41は、モータ22または電池31へ供給する電力を発電機42で発電するために駆動する。また、エンジン41は、制御部33から、発電電力指示の信号を受け取る。
また、マルチコプタ1は、図2に示すように、コントローラ51を有する。コントローラ51は、マルチコプタ1の操縦者が持つ操作部であり、例えば、ジョイスティックである。
また、本実施形態のマルチコプタ1は、図1と図2に示すように、電池温度測定部61と、発熱被膜62と、充電残量測定部63と、高度測定部64と、パラシュート65と、燃料残量測定部66と、位置取得部67を有する。
電池温度測定部61は、電池温度tbatteryを測定する機器(すなわち、温度センサ)である。発熱被膜62は、電池31を加熱する加熱部であり、特殊バインダー内に、各種導通顔料を配合・分散した乾燥性被膜であり、被膜に電極を介して電力を供給することで、被膜全体を発熱させることが可能である。
充電残量測定部63は、電池31の充電残量SOC(すなわち、電池31に残っている充電量)を測定する機器である。高度測定部64は、マルチコプタ1の高度altmを測定する機器である。パラシュート65は、通常時は不図示の収容部に閉じた状態で収容されており、緊急着陸時に図1にて破線で示すように開いた状態になる。
燃料残量測定部66は、エンジン41を駆動させて発電機42により発電を行うために使用される燃料タンク32の燃料の残量を測定する機器である。位置取得部67は、マルチコプタ1の水平方向(高さ方向に直交する方向)の位置を取得する機器(例えば、GPS機器)である。
また、本実施形態のマルチコプタ1は、発電機42と電池31を備えるハイブリッドシステムを有する。詳しくは、ハイブリッドシステムとして、モータ22と電池31とエンジン41と発電機42によりシリーズハイブリッドシステムが構成されている。すなわち、マルチコプタ1においては、エンジン41が発電機42での発電のみに使用され、モータ22がプロペラ21の駆動に使用され、さらに電力を回収するための電池31を有するシステムが構成されている。このようにして、マルチコプタ1は、エンジン41の駆動により発電機42にて発電し、発電した電力でモータ22を駆動してプロペラ21を駆動することにより、飛行する。また、マルチコプタ1は、エンジン41の駆動により発電機42にて発電した際の余剰電力を、電池31に一旦蓄え、必要に応じてモータ22の駆動に用いる。
(マルチコプタの作用)
このような構成のマルチコプタ1は、モータ22に電力を供給し、複数のプロペラ21を回転させることにより飛行する。そして、プロペラ21の回転数を制御し、プロペラ21の回転によって得られる揚力をマルチコプタ1自体の重力とバランスさせることで、マルチコプタ1のホバリング飛行や前進・後進・左右移動飛行を実現させることができる。また、プロペラ21により発生させる揚力を大きくしてマルチコプタ1の上昇飛行を実現させることができ、プロペラ21により発生させる揚力を小さくしてマルチコプタ1の下降飛行を実現させることができる。また、各々のプロペラ21の回転数を制御して、複数のプロペラ21の回転によって発生する揚力に不均衡を生じさせることにより、マルチコプタ1の前進・後進・左右移動飛行を実現することができる。そして、相対回転するプロペラ21の回転数に差を設けることにより、旋回(回転)飛行を実現することができる。また、ブレーキの挙動として、マルチコプタ1の移動時(前進・後進・左右移動飛行時)に機体11が傾斜する方向とは逆方向に機体11を傾斜させる逆傾斜動作を行うことにより、マルチコプタ1を停止させることができる。
<電池温度制御の説明>
次に、電池温度tbatteryを制御する電池温度制御について説明する。
図3に示すように、電池31の内部抵抗は、電池温度tbatteryが高いほど小さくなる。そのため、電池31の性能、すなわち、電池容量は、電池温度tbatteryが高いほど向上する。なお、電池容量とは、所謂、放電容量であって、規定された条件化で放電(または、充電)できる電力の量である。
その一方で、図4に示すように、電池温度tbatteryが高い場合には、電池容量が多くなるが、電池31が劣化し易くなるので、充放電が多く行われて充放電のサイクル数が多くなったときに電池容量が少なくなり、電池31の寿命が短くなるおそれがある。
そのため、電池温度tbatteryを適切な温度に制御して、電池31の性能向上と劣化防止を両立させることが望ましい。
そこで、本実施形態で行われる電池温度制御(すなわち、電池温度tbatteryの制御)について説明する。
[第1-1実施例]
まず、第1-1実施例について説明する。
(制御の内容の説明)
本実施例では、電池温度制御として、電池温度tbatteryを監視し、許容温度未満にならないように電池温度tbatteryを制御する。そして、電池温度tbatteryを制御する際には、まず、充放電制御を行って電池温度tbatteryを上昇させることを優先し、電池温度tbatteryの上昇の不足分を発熱被膜62による電池31の加熱により補うようにする。具体的には、電池温度制御部33aは、図5に示す制御を行う。
図5に示すように、電池温度制御部33aは、飛行制御中であるか否か、すなわち、マルチコプタ1が飛行中であるか否かを判断する(ステップS1)。
そして、電池温度制御部33aは、飛行制御中であると判断した場合(ステップS1:YES)には、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryを取り込み(ステップS2)、発熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS3)。
なお、発熱フラグの値は、発熱被膜62による電池31の加熱が停止されている場合に「0」に設定され、発熱被膜62による電池31の加熱が実行されている場合に「1」に設定される。
そして、電池温度制御部33aは、発熱フラグの値が「0」である場合(ステップS3:YES)、すなわち、発熱被膜62による電池31の加熱が停止されている場合には、電池温度tbatteryが所定温度TA(例えば、25℃)未満であるか否かを判断する(ステップS4)。
ここで、所定温度TAは、マルチコプタ1の安定な飛行に貢献できる電池31の性能として満足な性能を得ることができる適切な温度範囲の下限値である。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TA未満であると判断した場合(ステップS4:YES)には、充放電優先フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS5)。
なお、充放電優先フラグの値は、発熱被膜62による電池31の加熱よりも充放電制御部33bによる充放電制御(以下、単に「充放電制御」という。)が優先して実行されていない場合に「0」に設定され、発熱被膜62による電池31の加熱よりも充放電制御が優先して実行されている場合に「1」に設定される。
そして、電池温度制御部33aは、充放電優先フラグの値が「0」である場合(ステップS5:YES)には、充放電制御による飛行(充放電制御を実行しながらマルチコプタ1を飛行させること)をPCU(すなわち、制御部33)側に優先要求し(ステップS6)、発熱被膜62による電池31の加熱よりも充放電制御を優先して実行することの可否を判断する(ステップS7)。
そして、電池温度制御部33aは、充放電制御を優先して実行することが可である(認められる)と判断した場合(ステップS7:YES)には、充放電制御を優先して実行する(ステップS8)。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TA未満である場合に、電池31の性能として満足な性能を得るために、充放電制御部33bにより充放電制御を行って、電池温度tbatteryを上昇させるようにして、電池温度tbatteryを制御する。
その後、電池温度制御部33aは、充放電制御の実行開始後、所定時間A経過したら(ステップS9:YES)、充放電優先フラグの値を「1」に設定して(ステップS10)、処理を終了する。なお、所定時間Aは、電池31に流れる電流値が大きいほど短くなる(電流が多いほど発熱量が多くなるため)。また、電池温度制御部33aは、ステップS9の処理に代えて、電池温度tbatteryの変化ΔTを計測し、計測した電池温度tbatteryの変化ΔTが所定の閾値よりも小さくなった時点で、ステップS10に移行して処理を行ってもよい。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS7において、充放電制御を優先して実行することが不可である(認められない)と判断した場合(ステップS7:NO)には、発熱被膜62による電池31の加熱を実行し(ステップS11)、すなわち、発熱被膜62の作動を制御することにより、電池温度tbatteryを制御する。次に、電池温度制御部33aは、発熱フラグの値を「1」に設定する(ステップS12)。
また、電池温度制御部33aは、ステップS4において、電池温度tbatteryが所定温度TA未満であると判断した場合(ステップS4:YES)に、ステップS5において、充放電優先フラグの値が「1」に設定されていると判断した場合(ステップS5:NO)には、充放電制御を実行しながら、発熱被膜62による電池31の加熱も実行し(ステップS11)、発熱フラグの値を「1」に設定する(ステップS12)。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、充放電制御部33bにより充放電制御を行っているときに、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryが所定温度TA未満である場合には、発熱被膜62を作動させる。これにより、充放電制御を行って電池温度tbatteryを上昇させることを優先しながら、電池温度tbatteryの上昇の不足分を発熱被膜62による電池31の加熱により補う。
また、電池温度制御部33aが、ステップS4において、電池温度tbatteryが所定温度TA以上であると判断した場合(ステップS4:NO)には、電池31の性能として満足な性能が得られていると考えられるので、制御部33によりマルチコプタ1の通常の飛行制御が行なわれる(ステップS13)。
また、電池温度制御部33aは、ステップS3において、発熱フラグの値が「1」であると判断した場合(ステップS3:NO)、すなわち、発熱被膜62による電池31の加熱が実行されていると判断した場合には、電池温度tbatteryが所定温度TB以上であるか否かを判断する(ステップS14)。なお、所定温度TBは、所定温度TAよりも高い温度であり、例えば30℃である。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TB以上であると判断した場合(ステップS14:YES)には、発熱被膜62による電池31の加熱を停止し(ステップS15)、すなわち、発熱被膜62の停止を制御することにより、電池温度tbatteryを制御する。次に、電池温度制御部33aは、発熱フラグの値を「0」に設定する(ステップS16)。
このようにして、電池温度tbatteryが高くなり過ぎないようにして、電池31の劣化を防止する。
次に、電池温度制御部33aは、充放電制御による飛行をPCU側に優先要求することを解除し(ステップS17)、充放電優先フラグの値を「0」に設定する(ステップS18)。そして、制御部33によりマルチコプタ1の通常の飛行制御が行なわれる(ステップS13)。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS14において、電池温度tbatteryが所定温度TB未満であると判断した場合(ステップS14:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aが、ステップS1において、飛行制御中でないと判断した場合(ステップS1:NO)には、制御部33によりマルチコプタ1の地上制御(マルチコプタ1が飛行しておらず着地している状態のときに行う制御)が行われる(ステップS15)。
(本実施例の作用効果)
本実施例によれば、電池温度制御部33aは、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryに基づいて、電池温度tbatteryを制御する。
このようにして、電池温度tbatteryを測定しながら制御することにより、電池温度tbatteryを適切な温度に保つことができるので、電池31の性能向上と劣化防止を両立できる。
また、電池温度制御部33aは、電池31を充電または放電させる充放電制御を行うことにより、電池温度tbatteryを制御する。
このようにして、電池31を充電させたり放電させたりすることにより、電池温度tbatteryを適切な温度に保つことができる。そのため、より確実に、電池31の性能向上と劣化防止を両立できる。
また、電池温度制御部33aは、発熱被膜62の作動および停止を制御することにより、電池温度tbatteryを制御する。
このようにして、発熱被膜62を作動させて電池31を加熱したり、発熱被膜62を停止させて電池31を加熱することを止めたりすることにより、発熱被膜62を用いて電池温度tbatteryを適切な温度に保つことができる。そのため、より確実に、電池31の性能向上と劣化防止を両立できる。
また、電池温度制御部33aは、充放電制御部33bにより充放電制御を行っているときに、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryが所定温度TA未満である場合には、発熱被膜62を作動させて電池31を加熱する。
このようにして、充放電制御部33bにより充放電制御を行うだけで電池温度tbatteryを所定温度TA以上にできない場合には、発熱被膜62による電池31の加熱も行うことにより、電池温度tbatteryを所定温度TA以上にできる。
一方、充放電制御部33bにより充放電制御を行うだけで電池温度tbatteryを所定温度TA以上にできる場合には充放電制御のみを優先して行うことにより、発熱被膜62の作動頻度を低くすることができる。そのため、マルチコプタ1における消費電力を低減できる。
[第1-2実施例]
次に、第1-2実施例について説明する。
(制御の内容の説明)
本実施例では、電池温度tbatteryを上昇させる制御を行う際には、充放電制御部33bによる充放電制御を行うこと、または/および、発熱被膜62を作動させることにより、電池31を加熱する。具体的には、電池温度制御部33aは、図6に示す制御を行う。
図6に示すように、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryを取り込み(ステップS101)、加熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS102)。
なお、加熱フラグの値は、電池31の加熱が停止されている場合に「0」に設定され、電池31の加熱が実行されている場合に「1」に設定される。
そして、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」である場合(ステップS102:YES)、すなわち、電池31の加熱が停止されている場合には、電池温度tbatteryが所定温度TA(例えば、25℃)未満であるか否かを判断する(ステップS103)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TA未満であると判断した場合(ステップS103:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を実行し(ステップS104)、加熱フラグの値を「1」に設定して(ステップS105)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS103において、電池温度tbatteryが所定温度TA以上であると判断した場合(ステップS103:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS102において、加熱フラグの値が「1」である場合(ステップS102:NO)、すなわち、電池31の加熱が実行されている場合には、電池温度tbatteryが所定温度TB(例えば、30℃)以上であるか否かを判断する(ステップS106)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TB以上であると判断した場合(ステップS106:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を停止し(ステップS107)、加熱フラグの値を「0」に設定して(ステップS108)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS106において、電池温度tbatteryが所定温度TB未満であると判断した場合(ステップS106:NO)には、そのまま処理を終了する。
(本実施例の作用効果)
本実施例によれば、前記の実施例にて説明した作用効果の他に、さらに以下の作用効果を奏する。
本実施例によれば、電池温度制御部33aは、発熱被膜62の作動および停止の制御を行わないで、充放電制御部33bによる充放電制御のみを行うことにより、電池温度tbatteryを制御してもよい。
このようにして、発熱被膜62の作動および停止の制御を行わないことにより、マルチコプタ1の消費電力を低減できる。
また、電池温度制御部33aは、充放電制御部33bによる充放電制御を行わないで、発熱被膜62の作動および停止のみを制御することにより、電池温度tbatteryを制御してもよい。
このようにして、充放電制御部33bによる充放電制御を行わないことにより、充放電制御と比較して、確実かつ瞬時に電池温度tbatteryを上昇させることができる。
さらに、電池温度制御部33aは、充放電制御部33bによる充放電制御を行うとともに、発熱被膜62の作動および停止を制御することにより、電池温度tbatteryを制御してもよい。
これにより、効率的に、電池温度tbatteryを制御できる。
[第2実施例]
次に、第2実施例について説明する。
(制御の内容の説明)
本実施例では、電池温度制御として、充電残量SOCと高度altmに応じて電池温度tbatteryを制御し、万が一、エンジン41が停止した場合には電池31の電力のみでマルチコプタ1を着陸させるようにする。具体的には、電池温度制御部33aは、図7に示す制御を行う。
図7に示すように、電池温度制御部33aは、充電残量測定部63で測定される充電残量SOCと、高度測定部64で測定される高度altmを取り込み(ステップS201)、電池温度測定部61で測定される電池温度tbatteryを取り込む(ステップS202)。
次に、電池温度制御部33aは、充電残量SOCと高度altmに応じた目標電池温度ktbatteryを算出する(ステップS203)。
ここで、目標電池温度ktbatteryは、図8のマップを用いて算出される。なお、図8において、温度T4、温度T3、温度T2、温度T1の順に温度が高い(温度T1<温度T2<温度T3<温度T4)とする。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、充電残量測定部63により測定された充電残量SOCと、高度測定部64により測定された高度altmとに基づいて、目標電池温度ktbatteryを算出する。
図7の説明に戻って、次に、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS204)。
そして、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」である場合(ステップS204:YES)、すなわち、電池31の加熱が停止されている場合には、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery未満であるか否かを判断する(ステップS205)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery未満であると判断した場合(ステップS205:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を実行し(ステップS206)、加熱フラグの値を「1」に設定して(ステップS207)、処理を終了する。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryが、充電残量SOCと高度altmに基づいて算出された目標電池温度ktbattery未満である場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS205において、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery以上であると判断した場合(ステップS205:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS204において、加熱フラグの値が「1」である場合(ステップS204:NO)、すなわち、電池31の加熱が実行されている場合には、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)以上であるか否かを判断する(ステップS208)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)以上であると判断した場合(ステップS208:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を停止し(ステップS209)、加熱フラグの値を「0」に設定して(ステップS210)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS208において、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)未満であると判断した場合(ステップS208:NO)には、そのまま処理を終了する。
(本実施例の作用効果)
本実施例によれば、前記の実施例にて説明した作用効果の他に、さらに以下の作用効果を奏する。
本実施例によれば、電池温度制御部33aは、充電残量測定部63により測定された充電残量SOCと、高度測定部64により測定された高度altmとに基づいて、目標電池温度ktbatteryを算出する。そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbatteryよりも低い場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
このようにして、充電残量SOCと高度altmに基づいて算出された目標電池温度ktbatteryよりも電池温度tbatteryが低い場合には、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させることにより、電池温度tbatteryを目標電池温度ktbattery以上に上昇させることができる。そのため、例えば、充電残量SOCが少なく、かつ、高度altmが高いほど、目標電池温度ktbatteryを高くして、電池温度tbatteryを目標電池温度ktbattery以上に上昇させることにより、電池31の性能を上げて、電池31が放電できる電力を多くすることができる。したがって、充電残量SOCが少なく、かつ、高度altmが高い場合に、万が一、エンジン41が停止して発電機42による発電が停止した際であっても、電池31が放電する電力のみを用いてマルチコプタ1を緊急着陸させることができる。
[第3実施例]
次に、第3実施例について説明する。
(制御の内容の説明)
本実施例では、電池温度制御として、マルチコプタ1がパラシュート開可能高度未満の高度で飛行している場合に、電池温度tbatteryを電池31の性能が向上する温度に制御しておき、万が一、エンジン41が停止した場合には電池31の電力のみでマルチコプタ1をパラシュート開可能高度以上の高度まで上昇させて、パラシュート65を開いて着陸させるようにする。具体的には、電池温度制御部33aは、図9に示す制御を行う。
図9に示すように、電池温度制御部33aは、高度altmと、電池温度tbatteryを取り込む(ステップS301)。
次に、電池温度制御部33aは、高度altmがパラシュート開可能高度以上であるか否かを判断する(ステップS302)。
ここで、パラシュート開可能高度は、閉じた状態のパラシュート65を開いてマルチコプタ1を降下させることが可能な高度である。
そして、電池温度制御部33aは、高度altmがパラシュート開可能高度未満であると判断した場合(ステップS302:NO)には、加熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS310)。
そして、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」である場合(ステップS310:YES)すなわち、電池31の加熱が停止されている場合には、電池温度tbatteryが所定温度TC未満であるか否かを判断する(ステップS311)。なお、所定温度TCは、所定温度TAや所定温度TBよりも高い温度であり、例えば60℃である。所定温度TCは、電池31が劣化し易くなる温度である。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TC未満であると判断した場合(ステップS311:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を実行し(ステップS305)、加熱フラグの値を「1」に設定して(ステップS306)、処理を終了する。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、高度altmが、パラシュート開可能高度未満である場合に、電池温度tbatteryが所定温度TC未満であれば、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
一方、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TC以上であると判断した場合(ステップS311:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS310において、加熱フラグの値が「1」である場合(ステップS310:NO)、すなわち、電池31の加熱が実行されている場合には、電池温度tbatteryが(所定温度TC+温度α)以上であるか否かを判断する(ステップS312)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが(所定温度TC+温度α)以上であると判断した場合(ステップS312:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を停止し(ステップS308)、加熱フラグの値を「0」に設定して(ステップS309)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS312において、電池温度tbatteryが(所定温度TC+温度α)未満であると判断した場合(ステップS312:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS302において、高度altmがパラシュート開可能高度以上であると判断した場合(ステップS302:YES)には、加熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS303)。
そして、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」である場合(ステップS303:YES)には、電池温度tbatteryが所定温度TA(例えば、25℃)未満であるか否かを判断する(ステップS304)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが所定温度TA未満であると判断した場合(ステップS304:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を実行し(ステップS305)、加熱フラグの値を「1」に設定して(ステップS306)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS304において、電池温度tbatteryが所定温度TA以上であると判断した場合(ステップS304:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS303において、加熱フラグの値が「1」である場合(ステップS303:NO)、すなわち、電池31の加熱が実行されている場合には、電池温度tbatteryが(所定温度TA+温度α)以上であるか否かを判断する(ステップS307)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが(所定温度TA+温度α)以上であると判断した場合(ステップS307:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を停止し(ステップS308)、加熱フラグの値を「0」に設定して(ステップS309)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS307において、電池温度tbatteryが(所定温度TA+温度α)未満であると判断した場合(ステップS307:NO)には、そのまま処理を終了する。
(本実施例の作用効果)
本実施例によれば、前記の実施例にて説明した作用効果の他に、さらに以下の作用効果を奏する。
本実施例によれば、電池温度制御部33aは、高度altmがパラシュート開可能高度未満である場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
このようにして、マルチコプタ1の飛行時に、高度altmがパラシュート開可能高度未満である場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させることにより、電池温度tbatteryを上昇させて、予め、電池31の性能を上げておくことができる。そのため、マルチコプタ1がパラシュート開可能高度未満の高度で飛行し、かつ、充電残量SOCが少ない状態で、エンジン41が停止した際であっても、電池31から放電される電力のみで機体11をパラシュート開可能高度以上の高度に上昇させ、パラシュート65を開いてマルチコプタ1を着陸させることができる。
[第4実施例]
次に、第4実施例について説明する。
(制御の内容の説明)
本実施例では、電池温度制御として、充電残量SOCが低いほど電池温度tbatteryを上昇させる制御を行うことにより、電池31の性能を最大限に引き出しておき、非常事態における墜落を回避する。詳しくは、向かい風などで目的地までの飛行に余裕がない場合には、電池温度tbatteryを通常の制御温度よりも上昇させて、電池31の劣化が生じ得るとしても、電池31の性能を最大限に引き出すことを優先する。具体的には、電池温度制御部33aは、図10に示す制御を行う。
図10に示すように、電池温度制御部33aは、充電残量SOCと、燃料残量fuelと、電池温度tbatteryと、高度altmを取り込む(ステップS401)。
次に、電池温度制御部33aは、GPS位置情報(すなわち、位置取得部67で取得されたマルチコプタ1の位置の情報)より、目的地までの距離targetm(すなわち、目標飛行距離)を取り込む(ステップS402)。
次に、電池温度制御部33aは、充電残量測定部63により測定された充電残量SOCと、燃料残量測定部66により測定された燃料残量fuelと、電池温度tbatteryと、高度測定部64により測定された高度altmより、飛行可能距離flimを算出して取り込む(ステップS403)。
次に、電池温度制御部33aは、以下の数式を用いて、飛行余裕率kfliを算出する(ステップS404)。
[数1]
(kfli)(%)=(flim)/(targetm)×100
次に、電池温度制御部33aは、図11のマップを使用して、充電残量SOCと飛行余裕率kfliに応じた(基づいて)目標電池温度ktbatteryを算出する(ステップS405)。なお、図11において、温度T13、温度T12、温度T11の順に温度が高い(温度T11<温度T12<温度T13)とする。
図10の説明に戻って、次に、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS406)。
そして、電池温度制御部33aは、加熱フラグの値が「0」である場合(ステップS406:YES)には、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery未満であるか否かを判断する(ステップS407)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery未満であると判断した場合(ステップS407:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を実行し(ステップS408)、発熱フラグの値を「1」に設定して(ステップS409)、処理を終了する。
このようにして、本実施形態では、電池温度制御部33aは、算出した飛行可能距離flimと、位置取得部67により取得されたマルチコプタ1の位置から目的地までの距離targetmと、を比較し、算出した目的地に到達するまでに必要な目標電池温度ktbatteryよりも電池温度tbatteryが低いと判断した場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS407において、電池温度tbatteryが目標電池温度ktbattery以上であると判断した場合(ステップS407:NO)には、そのまま処理を終了する。
また、電池温度制御部33aは、ステップS406において、加熱フラグの値が「1」である場合(ステップS406:NO)、すなわち、電池31の加熱が実行されている場合には、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)以上であるか否かを判断する(ステップS410)。
そして、電池温度制御部33aは、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)以上であると判断した場合(ステップS410:YES)には、充放電制御(または/および、発熱被膜62)による電池31の加熱を停止し(ステップS411)、加熱フラグの値を「0」に設定して(ステップS412)、処理を終了する。
一方、電池温度制御部33aは、ステップS410において、電池温度tbatteryが(目標電池温度ktbattery+温度α)未満であると判断した場合(ステップS410:NO)には、そのまま処理を終了する。
(本実施例の作用効果)
本実施例によれば、前記の実施例にて説明した作用効果の他に、さらに以下の作用効果を奏する。
本実施例によれば、電池温度制御部33aは、充電残量測定部63により測定された充電残量SOCと、高度測定部64により測定された高度altmと、燃料残量測定部66により測定された燃料残量fuelとに基づいて、飛行可能距離flimを算出する。そして、電池温度制御部33aは、算出した飛行可能距離flimと、位置取得部67により取得された現在のマルチコプタ1の位置から目的地までの距離targetmと、を比較し、飛行可能距離flimが目的地までの距離targetm未満である場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させる。
このようにして、マルチコプタ1の飛行時に、飛行可能距離flimが目的地までの距離targetm未満となった場合に、充放電制御を行う、または/および、発熱被膜62を作動させることにより、電池温度tbatteryを上昇させて、電池31の性能を上げておく、すなわち、電池容量を増やしておく。そのため、例えば緊急事態によりマルチコプタ1を目的地まで飛行させる余裕がない場合であっても、電池温度tbatteryを上昇させて電池容量を増やすことにより、飛行可能距離flimを延ばして、マルチコプタ1を目的地まで到達させることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
例えば、本開示は、エタノール燃料やLPガス、天然ガスなどを燃料としたエンジンや、ディーゼルエンジンなどを搭載したマルチコプタ(ハイブリッドドローン)にも適用できる。また、マルチコプタは、シリーズハイブリッドシステムで構成される必要はなく、パラレルハイブリッドシステムで構成されていてもよい。また、本開示は、シングルロータのヘリコプタにも適用できる。
また、第1-1実施例の変形例として、例えば、電池温度制御部33aは、発熱被膜62を優先して作動させているときに、電池温度測定部61により測定された電池温度tbatteryが所定温度TA未満である場合には、充放電制御部33bにより充放電制御を行ってもよい。
1 マルチコプタ
11 機体
21 プロペラ
22 モータ
23 機体本体部
24 アーム
31 電池(バッテリ)
33 制御部
33a 電池温度制御部
33b 充放電制御部
41 エンジン
61 電池温度測定部
62 発熱被膜
63 充電残量測定部
64 高度測定部
65 パラシュート
66 燃料残量測定部
67 位置取得部
tbattery 電池温度
ktbattery 目標電池温度
SOC 充電残量
altm 高度
fuel 燃料残量
flim 飛行可能距離
kfli 飛行余裕率
TA,TB,TC 所定温度
A 所定時間

Claims (5)

  1. エンジンと、前記エンジンを動力源として発電する発電機と、前記発電機により発電された電力を充電可能な電池とから構成されるハイブリッドシステムを有するヘリコプタにおいて、
    前記電池の温度を測定する電池温度測定部と、
    前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度に基づいて、前記電池の温度を制御する電池温度制御部と、
    前記電池を充電または放電させる充放電制御を行う充放電制御部と、を有し、
    前記電池温度制御部は、前記充放電制御部により前記充放電制御を行うことにより、前記電池の温度を制御すること、
    を特徴とするヘリコプタ。
  2. 請求項1のヘリコプタにおいて、
    前記電池を加熱する加熱部を有し、
    前記電池温度制御部は、前記充放電制御部により前記充放電制御を行っているときに、前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度が所定温度未満である場合には、前記加熱部を作動させること、
    を特徴とするヘリコプタ。
  3. 請求項1または2のヘリコプタにおいて、
    前記電池の充電残量を測定する充電残量測定部と、
    前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、
    を有し、
    前記電池温度制御部は、
    前記充電残量測定部により測定された前記充電残量と、前記高度測定部により測定された前記高度とに基づいて、目標電池温度を算出し、
    前記電池温度測定部により測定された前記電池の温度が前記目標電池温度未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、
    を特徴とするヘリコプタ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つのヘリコプタにおいて、
    前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、
    パラシュートと、
    を有し、
    前記電池温度制御部は、
    前記高度測定部により測定された前記高度が、閉じた状態の前記パラシュートを開いて前記ヘリコプタを降下させることが可能なパラシュート開可能高度未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、
    を特徴とするヘリコプタ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つのヘリコプタにおいて、
    前記電池の充電残量を測定する充電残量測定部と、
    前記ヘリコプタの高度を測定する高度測定部と、
    前記エンジンを駆動させるために使用する燃料の残量を測定する燃料残量測定部と、
    前記ヘリコプタの位置を取得する位置取得部と、
    を有し、
    前記電池温度制御部は、
    前記充電残量測定部により測定された前記充電残量と、前記高度測定部により測定された前記高度と、前記燃料残量測定部により測定された前記燃料の残量とに基づいて、飛行可能距離を算出し、
    算出した前記飛行可能距離と、前記位置取得部により取得された前記ヘリコプタの位置から目的地までの距離である目標飛行距離と、を比較し、
    前記飛行可能距離が前記目標飛行距離未満である場合に、前記充放電制御を行う、または/および、前記電池を加熱する加熱部を作動させること、
    を特徴とするヘリコプタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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