JP2022045556A - タイヤ、タイヤの製造方法及びタイヤの設計方法 - Google Patents

タイヤ、タイヤの製造方法及びタイヤの設計方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022045556000001
【課題】転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることができるタイヤを提供する。
【解決手段】このタイヤのバンド20は、センター部74と、一対のサイド部72とからなり、センター部74は、本体76と、本体76とサイド部72との間に位置する一対の境界部78とからなる。サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高い。軸方向において、バンド20の端42a、42bは接地基準位置の外側に位置する。センター部74の幅Wcは接地面の幅CWと同じであり、バンド20のうち、接地基準位置から軸方向外側に突出している部分は、サイド部72からなる。
【選択図】図5

Description

本発明は、タイヤ、タイヤの製造方法及びタイヤの設計方法に関する。
トレッドとベルトとの間に設けられるバンドは、実質的に周方向に延びるバンドコードを含む。このバンドとして、ベルト全体を拘束するフルバンド、及び、ベルト又はフルバンドの端部を拘束するエッジバンドが知られている。バンドは、高速走行時の膨張を抑制する。
バンドの形成には、バンドコードを含むバンドストリップが用いられる。円筒状のドラムに形成されたベルト上で、バンドストリップを螺旋状に巻き付けて、バンドは形成される。バンドストリップは、テンションをかけながら巻き付けられる。耐久性の向上のために、路面と接触するトレッド面、言い換えれば、タイヤの、路面との接地面内での、バンドストリップの巻き付けのテンションがコントロールされたタイヤが、下記の特許文献1に開示されている。
特開2017-1432号公報
フルバンドと、一対のエッジバンドとで、バンドを構成したタイヤでは、フルバンドのみでバンドを構成したタイヤに比べて、高速耐久性の向上を図ることができる。しかしこのタイヤでは、接地面の輪郭が丸みを帯びる傾向にあり、ショルダー部分の発熱が促される。このタイヤでは、転がり抵抗が増すことが懸念される。
バンドの形成に用いられるドラムの胴部は、通常、フラットなプロファイルで構成される。この胴部のプロファイルを、トレッド面のプロファイルのように、曲面で構成することで、高速耐久性の向上を図ることができる。しかしこの場合においても、接地面の輪郭が丸みを帯びる傾向にあり、転がり抵抗が増すことが懸念される。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることができる、タイヤ、タイヤの製造方法及びタイヤの設計方法の提供を目的とする。
本発明の一態様に係るタイヤは、路面と接触するトレッドと、径方向において前記トレッドの内側に位置し、並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップを螺旋状に巻き付けてなるバンドと、径方向において前記バンドの内側に位置するベルトとを備える。前記バンドは、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する、一対のサイド部とからなり、前記センター部は、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなる。前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsは、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高い。タイヤを正規リムに組み、タイヤの内圧を正規内圧に調整し、タイヤのキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重をタイヤに負荷して平らな路面にタイヤを接触させて得られる、接地面の端に対応する、前記トレッドの外面上の位置が、接地基準位置である。軸方向において、前記バンドの端は前記接地基準位置の外側に位置する。前記センター部の幅は前記接地面の幅と同じであり、前記バンドのうち、前記接地基準位置から軸方向外側に突出している部分は、前記サイド部からなる。
好ましくは、このタイヤでは、前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsに対する、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcの比は、0.05以上0.90以下である。
好ましくは、このタイヤでは、前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsは40N以上150N以下である。
好ましくは、このタイヤでは、前記サイド部の幅の、前記センター部の幅に対する比率は、2.5%以上20.0%以下である。
好ましくは、このタイヤでは、前記バンドは、前記ベルト全体を覆うフルバンドからなる。
好ましくは、このタイヤでは、前記ベルトの端は、軸方向において、前記センター部と前記サイド部との境界と、前記バンドの端との間に位置する。
好ましくは、このタイヤでは、前記境界部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTbは、前記サイド部側から前記本体側に向かって段階的に低下する。
好ましくは、このタイヤでは、JATMA規格における速度記号はV以上である。
本発明の一態様に係るタイヤの製造方法は、路面と接触するトレッドと、径方向において前記トレッドの内側に位置するバンドと、径方向において前記バンドの内側に位置するベルトとを備える、タイヤを製造するための方法である。この製造方法は、
(1)前記タイヤのための生タイヤを準備する工程、及び
(2)前記生タイヤを加硫する工程
を含む。前記生タイヤの準備工程において、並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップにテンションをかけながら前記バンドストリップを螺旋状に巻き付けて、前記バンドは形成される。前記バンドは、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する一対のサイド部とからなり、前記センター部は、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなる。前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsは、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高い。前記センター部は、前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、前記タイヤのキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重を前記タイヤに負荷して平らな路面に前記タイヤを接触させて得られる、接地面の幅と同じ幅を有する。
本発明の一態様に係るタイヤの設計方法は、路面と接触するトレッドと、径方向において前記トレッドの内側に位置し、並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップを螺旋状に巻き付けてなるバンドと、径方向において前記バンドの内側に位置するベルトとを備え、前記バンドが、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する一対のサイド部とからなり、前記センター部が、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなり、前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsが、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高い、タイヤを設計するための方法である。この設計方法は、
(1)前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、前記タイヤのキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重を前記タイヤに負荷して平らな路面に前記タイヤを接触させて得られる、接地面の幅を得る工程、及び
(2)前記接地面の幅を前記センター部の幅に適用して、前記センター部と前記サイド部との境界位置を決定する工程
を含む。
本発明によれば、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上が達成された、タイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの一例が示された断面図である。 図2は、バンドストリップが示された斜視図である。 図3は、バンドの形成に使用される成形機の一例が示された側面図である。 図4は、バンドの形成方法を説明する説明図である。 図5は、バンドストリップの巻き付けのテンションプロファイルの一例を説明する説明図である。 図6は、タイヤの接地面を示す画像図である。 図7は、バンドストリップの巻き付けのテンションプロファイルの他の例を説明する説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
本開示においては、タイヤを正規リムに組み、タイヤの内圧を正規内圧に調整し、このタイヤに荷重をかけない状態は、正規状態と称される。本発明では、特に言及がない限り、タイヤの各部の寸法及び角度は、正規状態で測定される。
正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における適用リムに含まれる「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。
正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。タイヤが乗用車用である場合、特に言及がない限り、正規内圧は180kPaである。
正規荷重とは、タイヤが依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最大負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。タイヤが乗用車用である場合、特に言及がない限り、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
本開示において、バンドストリップの巻き付けのテンションは、バンドストリップに含まれるバンドコード1本当たりの荷重(N)で表される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ2の一例を示す。このタイヤ2は、乗用車に装着される。図1において、タイヤ2はリムRに組まれている。このリムRは正規リムである。タイヤ2の内部には空気が充填され、タイヤ2の内圧が正規内圧に調整されている。このタイヤ2は正規状態にある。リムRに組まれたタイヤ2は、タイヤ-リム複合体とも称される。タイヤーリム複合体は、リムRと、このリムRに組まれたタイヤ2と、を備える。
図1には、タイヤ2の回転軸を含む平面に沿った、このタイヤ2の断面の一部が示される。図1において、左右方向はタイヤ2の軸方向であり、上下方向はタイヤ2の径方向である。この図1の紙面に対して垂直な方向は、タイヤ2の周方向である。この図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表す。
このタイヤ2は、トレッド4、一対のサイドウォール6、一対のクリンチ8、一対のビード10、カーカス12、ベルト14、一対のチェーファー16、インナーライナー18及びバンド20を備える。
トレッド4は、耐摩耗性及びグリップ性能を考慮した架橋ゴムからなる。トレッド4は、その外面22(トレッド面とも称される。)において路面と接触する。このトレッド4には、溝24が刻まれている。
図1において、符号TEで示される位置は、タイヤ2の、路面との接地面の端、詳細には、接地面の軸方向外端に対応する、トレッド4の外面22上の位置を表す。このタイヤ2において位置TEは、接地基準位置とも称される。
接地基準位置TEを特定するための接地面(基準接地面とも称される。)は、例えば、接地面形状測定装置(図示されず)を用いて得られる。この基準接地面は、この装置において、タイヤ2をリムRに組み、タイヤ2の内圧を正規内圧に調整し、このタイヤ2のキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重をこのタイヤ2に負荷して、このタイヤ2を平らな路面に接触させて得られる。
それぞれのサイドウォール6は、トレッド4の端に連なる。サイドウォール6は、トレッド4よりも径方向内側に位置する。サイドウォール6は、トレッド4の端からクリンチ8に向かって延びる。サイドウォール6は耐カット性を考慮した架橋ゴムからなる。
それぞれのクリンチ8は、サイドウォール6よりも径方向内側に位置する。クリンチ8はリムRと接触する。クリンチ8は耐摩耗性を考慮した架橋ゴムからなる。
それぞれのビード10は、クリンチ8の軸方向内側に位置する。ビード10は、コア26と、エイペックス28とを備える。コア26はスチール製のワイヤを含む。エイペックス28は、径方向においてコア26の外側に位置する。エイペックス28は高い剛性を有する架橋ゴムからなる。
カーカス12は、トレッド4、一対のサイドウォール6及び一対のクリンチ8の内側に位置する。カーカス12は、一方のビード10と他方のビード10との間を架け渡す。このカーカス12はラジアル構造を有する。
カーカス12は、少なくとも1枚のカーカスプライ30を含む。このタイヤ2のカーカス12は、1枚のカーカスプライ30からなる。カーカスプライ30は、それぞれのコア26の周りにて折り返される。
図示されないが、カーカスプライ30は並列された多数のカーカスコードを含む。これらカーカスコードはトッピングゴムで覆われる。それぞれのカーカスコードは、赤道面と交差する。カーカスコードは有機繊維からなるコードである。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト14は、径方向において、バンド20の内側に位置する。ベルト14は、トレッド4の内側においてカーカス12に積層される。
ベルト14は、径方向に積層された少なくとも2つの層32で構成される。このタイヤ2のベルト14は、径方向に積層された2つの層32からなる。2つの層32のうち、内側に位置する層32が内側層34であり、外側に位置する層32が外側層36である。図1に示されるように、内側層34は外側層36の幅よりも広い幅を有する。軸方向において、内側層34の端38は外側層36の端40よりも外側に位置する。
図示されないが、内側層34及び外側層36はそれぞれ、並列された多数のベルトコードを含む。これらベルトコードはトッピングゴムで覆われる。それぞれのベルトコードは赤道面に対して傾斜する。ベルトコードの材質はスチールである。
それぞれのチェーファー16は、ビード10の径方向内側に位置する。チェーファー16はリムRと接触する。このタイヤ2では、チェーファー16は布とこの布に含浸したゴムとからなる。
インナーライナー18は、カーカス12の内側に位置する。インナーライナー18は、タイヤ2の内面を構成する。このインナーライナー18は、気体透過係数が低い架橋ゴムからなる。インナーライナー18は、タイヤ2の内圧を保持する。
バンド20は、径方向において、トレッド4の内側に位置する。バンド20は、径方向において、ベルト14の外側に位置し、このベルト14に積層される。図1に示されるように、バンド20の端42は、軸方向において、内側層34の端38、すなわちベルト14の端44よりも外側に位置する。このバンド20は、ベルト14全体を覆うフルバンド46である。このタイヤ2のバンド20はフルバンド46からなる。
バンド20はバンドコードを含む。有機繊維からなるコードがバンドコードとして用いられる。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維及びアラミド繊維が例示される。バンドコードはトッピングゴムで覆われる。
図示されないが、バンドコードは、実質的に周方向に延びる。詳細には、バンドコードが周方向に対してなす角度は、5°以下、好ましくは、2°以下である。このバンド20は、ジョイントレス構造を有する。
次に、タイヤ2を製造するための方法について説明する。このタイヤ2の製造では、トレッド4、ビード10、カーカス12、ベルト14等を組み合わせて、未加硫状態のタイヤ2、すなわち、図1に示されたタイヤ2のための生タイヤが準備される。このタイヤ2の製造方法は、生タイヤを準備する工程を含む。
このタイヤ2の製造では、生タイヤの準備工程においてバンド20は形成される。このバンド20の形成以外は従来の準備工程と同様にして行われるので、その説明は省略される。
このタイヤ2の製造では、バンド20の形成のために、図2に示された、バンドストリップ48が用いられる。バンドストリップ48は、並列した複数本のバンドコード50を含み、これらバンドコード50はトッピングゴム52で覆われる。バンドストリップ48は帯状である。バンドストリップ48に含まれるバンドコード50は、バンドストリップ48の長さ方向に延びる。
図2に示されたバンドストリップ48は4本のバンドコード50を含む。このバンドストリップ48に含まれるバンドコード50の本数は4本に限られない。バンドストリップ48に含まれるバンドコード50の本数は2本以上15本以下の範囲で、タイヤ2の仕様等が考慮され適宜決められる。
図3には、成形機54の一例が示される。この成形機54は、バンド20形成用としては一般的な成形機である。この成形機54は、ドラム56、リール58、送り出しローラ60、ガイド62及び巻き付けローラ64を備える。
この成形機54では、リール58に巻かれているバンドストリップ48がドラム56に供給される。送り出しローラ60は、リール58に巻かれているバンドストリップ48をドラム56に向けて送り出す。ガイド62は、バンドストリップ48を巻き付け位置に案内する。巻き付けローラ64は、バンドストリップ48をドラム56に押し付ける。この成形機54は、ドラム56を回転させるとともに巻き付け位置を軸方向に移動させることで、バンドストリップ48をドラム56の胴部66に螺旋状に巻き付けることができる。
この成形機54では、バンドストリップ48にテンションをかけながらこのバンドストリップ48が巻き付けられる。この成形機54は、このバンドストリップ48の巻き付けのテンションをコントロールするために、張力コントローラ68を備える。張力コントローラ68は、バンドストリップ48の巻き付けのテンションをコントロールする。
このタイヤ2の製造では、バンドストリップ48にテンションをかけながらこのバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けて、バンド20が形成される。バンドストリップ48の巻き付けのテンションがコントロール可能であれば、張力コントローラ68の構成に、特に、制限はない。このタイヤ2の製造では、張力コントローラ68がドラム56の回転速度と送り出しローラ60の回転速度とを調整することで、バンドストリップ48の巻き付けのテンションがコントロールされる。
この成形機54では、ドラム56の胴部66にバンドストリップ48は巻き付けられる。この胴部66の外周面が成形面70である。この成形機54では、ドラム56の回転軸を含む平面に沿った断面において、成形面70のプロファイルは直線で表される。この成形面70は、軸方向においてフラットなプロファイルを有する。
詳述しないが、この成形機54のドラム56は、バンド20以外に、ベルト14及びトレッド4の形成にも使用される。このタイヤ2の製造では、準備工程において、ベルト14、バンド20及びトレッド4をこのドラム56上で組み合わせて、トレッドリングが準備される。この準備工程は、トレッドリングの成形工程を含む。
トレッドリングの成形工程では、ベルト14が形成される。このベルト14の形成では、ベルト14の構成要素である、内側層34及び外側層36の予備成形体として、内側層34のための内側シートと、外側層36のための外側シートとが準備される。内側シート及び外側シートが順にドラム56の胴部66に巻き付けられ、リング状に加工される。これにより、図4(a)に示されるように、内側層34及び外側層36からなるベルト14が形成される。
ベルト14が形成されるとバンド20が形成される。このバンド20の形成では、バンドストリップ48がドラム56に供給される。ドラム56を回転させるとともに、バンドストリップ48の巻き付け位置がベルト14の一端44a側から他端44b側に向けて移動させられる。これにより、図4(b)に示されるように、バンドストリップ48がベルト14の一端44a側から他端44b側に向けて螺旋状に巻き付けられていく。図4(c)に示されるように、バンド20がベルト14上に形成される。このタイヤ2の製造では、1本のバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けることで、バンド20が形成される。このバンド20が、2本のバンドストリップ48を用いて形成されてもよい。この場合、赤道面からベルト14の端44に向かって、それぞれのバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けて、バンド20が形成される、又は、ベルト14の端44から赤道面に向かって、それぞれのバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けて、バンド20が形成される。
前述したように、このタイヤ2のバンド20に含まれるバンドコード50は実質的に周方向に延びる。バンド20は、このバンドコード50を含むバンドストリップ48によって形成される。このバンド20を構成するバンドストリップ48も実質的に周方向に延びる。バンドストリップ48が周方向に対してなす角度は、5°以下、好ましくは、2°以下である。
バンド20が形成されるとトレッド4が形成される。図示されないが、このトレッド4の形成では、トレッド4の予備成形体である、トレッドシートが準備される。ドラム56の胴部66に形成されたバンド20上に、トレッドシートが巻き付けられ、リング状に加工される。これにより、トレッド4が形成される。トレッド4の予備成形体として、帯状に加工されたトレッドストリップを準備して、このトレッドストリップを巻き付けて、トレッド4が形成されてもよい。
詳述しないが、このタイヤ2の製造では、別の成形機54において、インナーライナー18、一対のチェーファー16、カーカス12、一対のビード10等の要素を組み合わせて、生タイヤ基体が準備される。この生タイヤ基体に、前述のトレッドリングを組み合わせることで、生タイヤが得られる。生タイヤ基体上に、ベルト14、バンド20及びトレッド4を順に形成して、生タイヤが準備されてもよい。
このタイヤ2の製造では、準備工程で準備された生タイヤは、モールド(図示されず)に投入される。生タイヤは、モールド内で加圧及び加熱される。これにより、生タイヤは加硫され、図1に示されたタイヤ2が得られる。このタイヤ2の製造方法は、生タイヤを加硫する工程を含む。このタイヤ2の製造では、加硫工程は従来の加硫工程と同様にして行われるので、その説明は省略される。
このタイヤ2では、バンド20はバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けてなる。成形機54が、バンド20形成の途中で、バンドストリップ48の巻き付けのテンションを変えることができるので、このバンド20は、バンドストリップ48の巻き付けのテンションが異なる、複数のパートを有することができる。以下に、このタイヤ2の、バンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイルが、図5を用いて説明される。
図5(a)は、バンドストリップ48の巻き付けのテンションと、バンド20各部の位置との関係を概念的に示すグラフである。縦軸はテンションの大きさを表し、横軸はバンド20の一端42aからの距離を表す。図5(b)は、図5(a)に示されたテンションプロファイルに対応するバンド20がベルト14とともに示された概略構成図である。図5(c)は、このタイヤ2の基準接地面の画像である。
図5において、左右方向はタイヤ2の軸方向に対応する。この図5においては、図5(a)における左右方向の長さ、図5(b)における左右方向の長さ、そして図5(c)における左右方向の長さは同じ尺度で表されている。
図5において、符号SEは、基準接地面の軸方向外端、言い換えれば、基準接地面の接地端である。この接地端SEに対応する、トレッド4の外面上の位置が、前述の接地基準位置TEである。
図5において、両矢印CWは基準接地面の幅である。この幅CWは、一方の接地端SEから他方の接地端SEまでの軸方向距離により表される。この幅CWは、この基準接地面の画像において特定される。この幅CWは、トレッド面に沿って計測される、一方の接地基準位置TEから他方の接地基準位置TEまでの軸方向距離に等しい。
図5において、両矢印SWは外側層36の幅である。外側層36の幅SWは、外側層36の外面に沿って計測される、外側層36の一方の端40aから他方の端40bまでの軸方向距離で表される。両矢印UWは、内側層34の幅である。内側層34の幅UWは、内側層34の外面に沿って計測される、内側層34の一方の端38aから他方の端38bまでの軸方向距離で表される。両矢印BWは、バンド20の幅である。バンド20の幅BWは、ドラム56の成形面70に沿って計測される、バンド20の一方の端42aから他方の端42bまでの軸方向距離で表される。外側層36の幅SW、内側層34の幅UW及びバンド20の幅BWは、タイヤ2において、特定されてもよい。この場合、バンド20の幅BWは、カーカス12の外面に沿って計測される。
以下に、バンド20の一端42aから他端42bに向かってバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けていく場合を例にして、バンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイルが説明される。
バンド20の一端42aに対応する位置P1から位置P2までの第一ゾーンにおいては、バンドストリップ48の巻き付けのテンションT(以下、テンションT)はテンションTsで保持される。位置P2から位置P3までの第二ゾーンにおいては、テンションTはテンションTsからテンションTcに低下させられる。位置P3から位置P4までの第三ゾーンにおいては、テンションTはテンションTcで保持される。位置P4から位置P5までの第四ゾーンにおいては、テンションTはテンションTcからテンションTsに上昇させられる。そして位置P5からバンド20の他端42bに対応する位置P6までの第五ゾーンにおいては、テンションTはテンションTsで保持される。
このタイヤ2では、テンションTがテンションTsで保持されている第一ゾーンに対応する部分及び第五ゾーンに対応する部分がバンド20のサイド部72である。両サイド部72の間に位置する、第二ゾーン、第三ゾーン及び第四ゾーンからなる部分に対応する部分がこのバンド20のセンター部74である。このセンター部74において、テンションTがテンションTsよりも低いテンションTcで保持されている第三ゾーンに対応する部分がこのセンター部74の本体76であり、本体76とサイド部72との間に位置し、テンションTがテンションTsとテンションTcとの間で変化させられる第二ゾーンに対応する部分及び第四ゾーンに対応する部分がこのセンター部74の境界部78である。
このタイヤ2では、バンド20は、センター部74と、軸方向において、このセンター部74の外側に位置する一対のサイド部72とからなる。センター部74は、本体76と、この本体76とサイド部72との間に位置する一対の境界部78とからなる。そして、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、センター部74の本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高い。
このタイヤ2では、バンド20の一端42a側の境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbは、テンションTsからテンションTcに一気に低下する。他端42b側の境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbは、テンションTcからテンションTsに一気に上昇する。境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbは、バンドストリップ48が1周巻かれるまでの間に、テンションTsからテンションTc、又はテンションTcからテンションTsに変化させられる。
前述したように、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbよりも高い。サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbよりも高い。このタイヤ2では、バンドストリップ48の巻き付けのテンションTは、サイド部72において高く、センター部74において低い。
図5において、両矢印Wcはセンター部74の幅であり、両矢印Wsはサイド部72の幅である。幅Wcは及び幅Wsは、生タイヤの準備工程でドラム56の胴部66に形成される、トレッドリングにおいて、特定される。センター部74の幅Wcは、ドラム56の成形面70に沿って計測される、位置P2から位置P5までの軸方向距離により表される。一方のサイド部72の幅Wsは、ドラム56の成形面70に沿って計測される、位置P1から位置P2までの軸方向距離により表される。他方のサイド部72の幅Wsは、ドラム56の成形面70に沿って計測される、位置P5から位置P6までの軸方向距離により表される。この図5において、符号PBは、センター部74とサイド部72との境界を表す、この境界PBは、サイド部72の内端でもあり、センター部74の外端でもある。なお、バンドストリップ48の縁により境界PBの特定が可能な場合は、幅Wc及び幅Wsはタイヤ2において計測されてもよい。この場合、境界PBを通るカーカス12の外面の法線において、この境界PBに対応するカーカス12の外面上の位置が特定され、幅Wc及び幅Wsがこのカーカス12の外面に沿って計測される。
このタイヤ2では、センター部74が基準接地面の幅CWと同じ幅を有するようにバンド20が形成される。言い換えれば、センター部74の幅Wcは基準接地面の幅CWと同じである。ここで、センター部74の幅Wcが基準接地面の幅CWと同じであるとは、幅Wcの、幅CWに対する比(Wc/CW)が0.98以上1.02以下であることを意味する。
図1に示されるように、このタイヤ2では、軸方向において、バンド20の端42は接地基準位置TEの外側に位置する。言い換えれば、このバンド20は、その一部が、接地基準位置TEから軸方向外側に突出するように構成される。このタイヤ2では、バンド20のうち、接地基準位置TEから軸方向外側に突出している部分はサイド部72からなる。前述したように、このサイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは高い。このサイド部72はショルダー部分Shを十分に拘束する。このタイヤ2では、高速耐久性の向上が図られる。
このタイヤ2では、高速耐久性の向上を図るために、例えば、エッジバンド20を設ける必要はない。このバンド20は、部品点数の低減に貢献する。
図6には、このタイヤ2の基準接地面の画像が示される。この基準接地面の画像は、図5(c)に示された基準接地面の画像と同じである。図6において、上下方向はタイヤ2の周方向に相当し、左右方向はタイヤ2の軸方向に相当する。紙面に対して垂直な方向はこのタイヤ2の径方向に相当する。
図6において、一点鎖線LPは、基準接地面における、タイヤ2の赤道面に対応する直線である。基準接地面において赤道面の特定が困難な場合は、この基準接地面の軸方向中心線がこの赤道面に対応する直線として用いられる。両矢印P100は、直線LPを含む平面と基準接地面との交線の長さである。このタイヤ2では、この交線の長さP100が、基準接地面において、赤道面に沿って計測される赤道接地長である。
図6において、実線LMは、基準接地面の接地端SEを通り、直線LPに平行な直線である。実線L80は、直線LMと直線LPとの間に位置し、直線LM及び直線LPに平行な直線である。両矢印A100は、直線LPから直線LMまでの軸方向距離を表す。この距離A100は基準接地面の最大幅、すなわち最大接地幅の半分に相当する。両矢印A80は、直線LPから直線L80までの軸方向距離を表す。この図6においては、距離A80の、距離A100に対する比率は80%に設定される。つまり、直線L80は、基準接地面の最大接地幅の80%の幅に相当する位置を表す。両矢印P80は、直線L80を含む平面と基準接地面との交線の長さである。このタイヤ2では、この交線の長さP80が、基準接地面において、最大接地幅の80%の幅に相当する位置における基準接地長である。
このタイヤ2では、図6に示された基準接地面において、赤道接地長P100及び基準接地長P80を特定することで、赤道接地長P100の、基準接地長P80に対する比(P100/P80)で表される形状指数Fが得られる。この形状指数Fは、値が大きいほど基準接地面が丸みを帯びた輪郭を有することを表す。
接地面が丸みを帯びるとショルダー部分Shの変形量が増し、転がり抵抗が増加することが懸念される。本発明者らは、形状指数Fと転がり抵抗との相関について鋭意検討し、基準接地面の形状指数Fが1.38未満であれば、転がり抵抗の増加が抑えられるとの知見、そして、基準接地面の幅CWを考慮した、バンドストリップ48の巻き付けのテンションコントロールが、基準接地面の輪郭コントロールに有効であるとの知見を見出し、これら知見をこのタイヤ2に適用している。
前述したように、このタイヤ2では、センター部74の幅Wcが基準接地面の幅CWと同じであり、このセンター部74の軸方向外側に位置するサイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsがセンター部74の本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高くなるように、バンド20は構成される。これにより、このタイヤ2では、1.37以下の形状指数Fが達成される。このタイヤ2では、接地面の輪郭が丸みを帯びること、言い換えれば、接地面のラウンド化が抑えられる。
このタイヤ2では、バンド20によってショルダー部分Shを十分に拘束しているにも関わらず、接地面のラウンド化が抑制される。ショルダー部分Shの変形に伴う発熱が抑制されるので、このタイヤ2では、転がり抵抗の増加が抑えられる。このタイヤ2は、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることができる。
基準接地面の輪郭はタイヤ2の耐摩耗性にも影響する。このタイヤ2では、形状指数Fは1.30以上である。このタイヤ2では、良好な耐摩耗性が維持される。
このタイヤ2では、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsに対する、センター部74の本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcの比(Tc/Ts)は、0.05以上が好ましく、0.90以下が好ましい。
比(Tc/Ts)が0.05以上に設定されることにより、サイド部72がショルダー部分Shを十分に拘束する。このタイヤ2では、高速耐久性の向上が図られる。この観点から、この比(Tc/Ts)は0.13以上がより好ましく、0.17以上がさらに好ましく、0.25以上が特に好ましい。
比(Tc/Ts)が0.90以下に設定されることにより、バンド20が接地面のラウンド化を効果的に抑制する。このタイヤ2では、転がり抵抗の増加が抑えられる。この観点から、この比(Tc/Ts)は0.75以下がより好ましく、0.50以下がさらに好ましく、0.40以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは40N以上が好ましく、150N以下が好ましい。
テンションTsが40N以上に設定されることにより、サイド部72がショルダー部分Shを十分に拘束する。このタイヤ2では、高速耐久性の向上が図られる。この観点から、テンションTsは50N以上がより好ましく、60N以上がさらに好ましい。
テンションTsが150N以下に設定されることにより、バンド20が接地面のラウンド化を効果的に抑制する。このタイヤ2では、転がり抵抗の増加が抑えられる。この観点から、テンションTsは100N以下がより好ましく、80N以下がさらに好ましい。
このタイヤ2では、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性を向上できる観点から、サイド部72の幅Wsの、センター部74の幅Wcに対する比率(Ws/Wc)は2.5%以上が好ましく、5.0%以上がより好ましく、7.5%以上がさらに好ましい。この比(Ws/Wc)は20.0%以下が好ましく、15.0%以下がより好ましく、10.0%以下がさらに好ましい。
図1に示されるように、このタイヤ2では、ベルト14の端44は、軸方向において、センター部74とサイド部72との境界PBと、バンド20の端42との間に位置する。このタイヤ2では、ベルト14もトレッド4の部分の剛性コントロールに効果的に貢献するので、バンド20がショルダー部分Shをより効果的に拘束でき、接地面のラウンド化をより効果的に抑制できる。この観点から、このタイヤ2では、ベルト14の端44は、軸方向において、センター部74とサイド部72との境界PBと、バンド20の端42との間に位置するのが好ましい。
このタイヤ2では、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることに、ベルト14がより効果的に貢献できる観点から、軸方向において、ベルト14の一部をなす外側層36の端40が境界PBよりも外側に位置し、ベルト14の他の一部をなす内側層34の端38が外側層36の端40よりも外側に位置し、バンド20の端42が内側層34の端38よりも外側に位置するのがより好ましい。言い換えれば、外側層36の幅SWが基準接地面の幅CWよりも広く、内側層34の幅UWが外側層36の幅SWよりも広く、バンド20の幅BWが内側層34の幅UWよりも広いのがより好ましい。
このタイヤ2では、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上が図れる観点から、外側層36の幅SWの基準接地面の幅CWに対する比(SW/CW)は1.01以上が好ましく、1.03以下が好ましい。同様の観点から、内側層34の幅UWの外側層36の幅SWに対する比(UW/SW)は1.06以上が好ましく、1.10以下が好ましい。同様の観点から、バンド20の幅BWの内側層34の幅UWに対する比(BW/UW)は1.03以上が好ましく、1.07以下が好ましい。
図7には、バンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイルの他の例が示される。図7(a)は、バンドストリップ48の巻き付けのテンションと、バンド20各部の位置との関係を概念的に示すグラフである。縦軸はテンションの大きさを表し、横軸はバンド20の一端42aからの距離を表す。図7(b)は、図7(a)に示されたテンションプロファイルに対応するバンド20がベルト14とともに示された概略構成図である。図7(c)は、このタイヤ2の基準接地面の画像である。バンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイル、及び基準接地面の画像以外は、図5に示された内容と同じであるので、その説明は省略する。
図7(a)に示されるように、このバンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイルにおいても、バンド20の一端42aに対応する位置P1から位置P2までの第一ゾーンにおいて、テンションTはテンションTsで保持される。位置P2から位置P3までの第二ゾーンにおいて、テンションTはテンションTsからテンションTcに低下させられる。位置P3から位置P4までの第三ゾーンにおいて、テンションTはテンションTcで保持される。位置P4から位置P5までの第四ゾーンにおいて、テンションTはテンションTcからテンションTcに上昇させられる。そして位置P5からバンド20の他端42bに対応する位置P6までの第五ゾーンにおいて、テンションTはテンションTsで保持される。
この図7(a)に示されたテンションプロファイルで構成されたバンド20においても、テンションTがテンションTsで保持されている第一ゾーンに対応する部分及び第五ゾーンに対応する部分がサイド部72である。両サイド部72の間に位置する、第二ゾーン、第三ゾーン及び第四ゾーンからなる部分に対応する部分がセンター部74である。このセンター部74において、テンションTsよりも低いテンションTcでテンションTが保持されている第三ゾーンに対応する部分がこのセンター部74の本体76であり、本体76とサイド部72との間に位置し、テンションTがテンションTsとテンションTcとの間で変化させられる第二ゾーンに対応する部分及び第四ゾーンに対応する部分がこのセンター部74の境界部78である。
このバンド20も、センター部74と、軸方向において、このセンター部74の外側に位置する一対のサイド部72とからなる。センター部74は、本体76と、この本体76とサイド部72との間に位置する一対の境界部78とからなる。そして、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、センター部74の本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高い。
このバンド20では、一端42a側の境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbは、テンションTsからテンションTcに段階的に低下する。他端42b側の境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbも、テンションTcからテンションTsに段階的に上昇する。言い換えれば、このバンド20では、境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションは、サイド部72側から本体76側に向かって段階的に低下する。
境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbを、サイド部72側から本体76側に向かって、一気ではなく、段階的に、低下させても、タイヤ2においては、軸方向において、バンド20の端42は接地基準位置TEの外側に位置し、バンド20のうち、接地基準位置TEから軸方向外側に突出している部分はサイド部72からなる。サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは高いので、このサイド部72はショルダー部分Shを十分に拘束する。このタイヤ2では、高速耐久性の向上が図られる。
境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションを、サイド部72側から本体76側に向かって段階的に低下させても、センター部74の幅Wcは基準接地面の幅CWと同じであり、このセンター部74の軸方向外側に位置するサイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、境界部78におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTbよりも高い。前述したように、このサイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsは、本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高い。バンドストリップ48の巻き付けのテンションTが、サイド部72において高く、センター部74において低いので、このバンド20も接地面のラウンド化の抑制に貢献する。ショルダー部分Shの変形に伴う発熱が抑制されるので、転がり抵抗の増加が抑えられる。
このように、バンドストリップ48の巻き付けのテンションTが図7(a)に示されたテンションプロファイルで構成される場合においても、転がり抵抗の増加が抑えられるとともに、高速耐久性の向上が図られる。この場合、バンドストリップ48を巻きながらテンションTbが段階的に低下させられるが、テンションTbをテンションTsからテンションTc、又はテンションTcからテンションTsに変化させる過程で巻かれるバンドストリップ48の巻数としては、7回以下が好ましく、5回以下がより好ましく、3回以下がさらに好ましい。転がり抵抗の増加を十分に抑えながら、高速耐久性の向上を効果的に図れる観点から、このタイヤ2では、バンドストリップ48の巻き付けのテンションプロファイルとしては、図5(a)に示されたテンションプロファイルが特に好ましい。
以上説明したタイヤ2は、次のようにして設計される。このタイヤ2の設計方法は、路面と接触するトレッド4と、径方向においてトレッド4の内側に位置し、並列した複数本のバンドコード50を含むバンドストリップ48を螺旋状に巻き付けてなるバンド20と、径方向においてバンド20の内側に位置するベルト14とを備え、バンド20が、センター部74と、軸方向においてセンター部74の外側に位置する一対のサイド部72とからなり、センター部74が、本体76と、この本体76とサイド部72との間に位置する一対の境界部78とからなり、サイド部72におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTsが、本体76におけるバンドストリップ48の巻き付けのテンションTcよりも高い、タイヤ2を設計するための方法である。そしてこの設計方法は、
(1)タイヤ2を正規リム(リムR)に組み、タイヤ2の内圧を正規内圧に調整し、タイヤ2のキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重をタイヤ2に負荷して平らな路面にタイヤ2を接触させて得られる、接地面、すなわち基準接地面の幅CWを確認する工程、及び
(2)基準接地面の幅CWをセンター部74の幅Wcに適用して、センター部74とサイド部72との境界PBの位置を決定する工程
を含む。前述の製造方法にこの設計方法を適用することにより、センター部74が基準接地面の幅CWと同じ幅Wcを有するとともに、バンドストリップ48の巻き付けのテンションTが、サイド部72において高く、センター部74において低くなるように構成されたバンド20を有するタイヤ2が得られる。このバンド20は、ショルダー部分Shを十分に拘束するとともに、接地面のラウンド化を効果的に抑制する。このタイヤ2は、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図ることができる、タイヤ2、タイヤ2の製造方法及びタイヤ2の設計方法が得られる。本発明は、特に、JATMA規格における速度記号がV以上であるタイヤ2において、顕著な効果を奏する。
以下、実施例などにより、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた乗用車用の空気入りタイヤ(タイヤサイズ=225/45R17 91V)を得た。
この実施例1では、基準接地面の幅CWは179mmであった。センター部の幅Wcの、基準接地面の幅CWに対する比(Wc/CW)は1.01に設定された。センター部の幅Wcは基準接地面の幅CWと実質的に同じである。サイド部の幅Wsの、センター部の幅Wcに対する比率(Ws/Wc)は7.5%であった。
サイド部におけるバンドストリップの巻き付けのテンションTsは60N、センター部の本体におけるバンドストリップの巻き付けのテンションTcは20Nに設定された。したがって、テンションTsに対するテンションTcの比(Tc/Ts)は0.33であった。
この実施例1では、外側層の幅SWの基準接地面の幅CWに対する比(SW/CW)は1.02、そして内側層の幅UWの外側層の幅SWに対する比(UW/SW)は1.08に設定された。
[比較例1]
バンドストリップの巻き付けのテンションを20Nに設定してバンド全体を形成するとともに、バンドの幅BWの基準接地面の幅CWに対する比(BW/CW)を1.01に設定した他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。この比較例1は従来のタイヤである。
[比較例2]
テンションTc及びテンションTsを変えて比(Tc/Ts)を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。
[比較例3]
バンドストリップの巻き付けのテンションを60Nに設定してバンド全体を形成するとともに、バンドの幅BWの基準接地面の幅CWに対する比(BW/CW)を1.15に設定した他は実施例1と同様にして、比較例3のタイヤを得た。
[比較例4]
比(Wc/CW)を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、比較例4のタイヤを得た。この比較例4では、センター部の幅Wcが基準接地面の幅CWよりも狭くなるように、バンドが構成された。
[比較例5]
比(Wc/CW)を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、比較例5のタイヤを得た。この比較例5では、センター部の幅Wcが基準接地面の幅CWよりも広くなるように、バンドが構成された。この比較例5では、バンドのうち、接地基準位置TEから軸方向外側に突出している部分にセンター部が含まれていた。
[実施例2-5]
テンションTc及びテンションTsを変えて比(Tc/Ts)を下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2-5のタイヤを得た。
[実施例6-7]
テンションTc及びテンションTsを変えて比(Tc/Ts)を下記の表2及び表3に示される通りとし、比率(Ws/Wc)をこの表2及び表3に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6-7のタイヤを得た。
[実施例8-11]
比(Ws/Wc)を下記の表3に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例8-11のタイヤを得た。
[転がり抵抗係数(RRC)]
転がり抵抗試験機を用い、試作タイヤが下記の条件でドラム上を速度80km/hで走行するときの転がり抵抗係数(RRC)を測定した。この結果が、下記の表1-3に、比較例1を基準とする指数で示されている。数値が小さいほど、転がり抵抗は小さい。この評価では、指数が0.3以下であれば、転がり抵抗の増加が抑えられているとして許容される。
リム:7.5J
内圧:250kPa
縦荷重:5.26kN
[高速耐久性(H/S)]
ドラム試験機を用い、下記の条件で、ステップスピード方式による高速耐久性の評価を行った。この評価では、走行速度を段階的に上昇させ、タイヤが破壊したときの速度と時間が測定された。比較例1が破壊した速度を基準ステップとし、この基準ステップからの変化ステップ数が、下記の表1-3に示されている。数値が大きいほど、高速耐久性に優れる。破壊ステップにおける破壊時間が、そのステップの設定時間の半分以上の時間を経過していた場合には、0.5ステップが加算された。
リム:7.5J
内圧:250kPa
縦荷重:5.26kN
キャンバー角:3°
温度:25℃
Figure 2022045556000002
Figure 2022045556000003
Figure 2022045556000004
表1-3に示されるように、実施例では、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上が達成されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された、転がり抵抗の増加を抑えながら、高速耐久性の向上を図る技術は種々のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
12・・・カーカス
14・・・ベルト
20・・・バンド
22・・・トレッド4の外面
34・・・内側層
36・・・外側層
46・・・フルバンド
48・・・バンドストリップ
50・・・バンドコード
54・・・成形機
56・・・ドラム
60・・・送り出しローラ
66・・・ドラム56の胴部
68・・・張力コントローラ
70・・・成形面
72・・・サイド部
74・・・センター部
76・・・本体
78・・・境界部

Claims (10)

  1. 路面と接触するトレッドと、
    径方向において前記トレッドの内側に位置し、並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップを螺旋状に巻き付けてなるバンドと、
    径方向において前記バンドの内側に位置するベルトと
    を備え、
    前記バンドが、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する、一対のサイド部とからなり、
    前記センター部が、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなり、
    前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsが、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高く、
    正規リムに組み、内圧を正規内圧に調整し、キャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重を負荷して平らな路面に接触させて得られる、接地面の端に対応する、前記トレッドの外面上の位置が、接地基準位置であり、
    軸方向において、前記バンドの端が前記接地基準位置の外側に位置し、
    前記センター部の幅が前記接地面の幅と同じであり、
    前記バンドのうち、前記接地基準位置から軸方向外側に突出している部分が、前記サイド部からなる、タイヤ。
  2. 前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsに対する、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcの比が、0.05以上0.90以下である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsが40N以上150N以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記サイド部の幅の、前記センター部の幅に対する比率が、2.5%以上20.0%以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記バンドが、前記ベルト全体を覆うフルバンドからなる、請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記ベルトの端が、軸方向において、前記センター部と前記サイド部との境界と、前記バンドの端との間に位置する、請求項1から5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記境界部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTbが、前記サイド部側から前記本体側に向かって段階的に低下する、請求項1から6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. JATMA規格における速度記号がV以上である、請求項1から7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 路面と接触するトレッドと、径方向において前記トレッドの内側に位置するバンドと、径方向において前記バンドの内側に位置するベルトとを備える、タイヤを製造するための方法であって、
    前記タイヤのための生タイヤを準備する工程と、
    前記生タイヤを加硫する工程と
    を含み、
    前記生タイヤの準備工程において、
    並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップにテンションをかけながら前記バンドストリップを螺旋状に巻き付けて、前記バンドが形成され、
    前記バンドが、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する一対のサイド部とからなり、
    前記センター部が、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなり、
    前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsが、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高く、
    前記センター部が、前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、前記タイヤのキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重を前記タイヤに負荷して平らな路面に前記タイヤを接触させて得られる、接地面の幅と同じ幅を有する、タイヤの製造方法。
  10. 路面と接触するトレッドと、径方向において前記トレッドの内側に位置し、並列した複数本のバンドコードを含むバンドストリップを螺旋状に巻き付けてなるバンドと、径方向において前記バンドの内側に位置するベルトとを備え、前記バンドが、センター部と、軸方向において前記センター部の外側に位置する一対のサイド部とからなり、前記センター部が、本体と、前記本体と前記サイド部との間に位置する一対の境界部とからなり、前記サイド部における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTsが、前記本体における前記バンドストリップの巻き付けのテンションTcよりも高い、タイヤを設計するための方法であって、
    前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、前記タイヤのキャンバー角を0°とした状態で、正規荷重の80%の縦荷重を前記タイヤに負荷して平らな路面に前記タイヤを接触させて得られる、接地面の幅を得る工程と、
    前記接地面の幅を前記センター部の幅に適用して、前記センター部と前記サイド部との境界位置を決定する工程と
    を含む、タイヤの設計方法。
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