JP2022043659A - 鋳型補強剤と、鋳型の補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間残留強度の高い鋳型を得ることができる鋳型補強剤と、鋳型の補強方法の提供。【解決手段】本発明の鋳型補強剤は、リン酸二水素ナトリウムを含む。前記鋳型補強剤は、硫酸塩を含むことが好ましい。前記鋳型補強剤は、溶剤を含むことが好ましく、増粘剤をさらに含むことがより好ましい。本発明の鋳型の補強方法では、前記鋳型補強剤を鋳型に塗布して、鋳型を補強する。【選択図】なし

Description

本発明は、鋳型補強剤と、鋳型の補強方法に関する。
鋳造用鋳型(以下、単に「鋳型」ともいう。)の製造方法は数多く知られているが、製造方法によっては鋳型の耐熱性が不充分となる場合がある。鋳型は鉄、銅、アルミニウム等の金属を高温で溶かした液体(溶湯)が注湯され高温に曝されるため、鋳型の耐熱性が低いと焼き付きや照らされ等の鋳造欠陥が発生することがある。そのため、鋳型には高温に曝されても充分な強度を発現できる耐熱性が求められる。
鋳造欠陥を抑制する方法として、例えば耐火性粒子を含有する塗型剤組成物を鋳型の表面に塗布して鋳型の表面を保護する方法(特許文献1参照)などが知られている。
特開2006-198677号公報
しかしながら、特許文献1に記載の塗型剤組成物が塗布された鋳型は、耐熱性が必ずしも充分ではない。
本発明は、熱間残留強度の高い鋳型を得ることができる鋳型補強剤と、鋳型の補強方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]リン酸二水素ナトリウムを含む、鋳型補強剤。
[2]硫酸塩をさらに含む、前記[1]の鋳型補強剤。
[3]溶剤をさらに含む、前記[1]又は[2]の鋳型補強剤。
[4]増粘剤をさらに含む、前記[3]の鋳型補強剤。
[5]前記[3]又は[4]の鋳型補強剤を鋳型に塗布する、鋳型の補強方法。
[6]前記[1]~[4]のいずれかの鋳型補強剤と、耐火性粒状材料と、粘結剤と、硬化剤とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、前記粘結剤を硬化させる、鋳型の製造方法。
[7]前記[1]~[4]のいずれかの鋳型補強剤と、耐火性粒状材料と、粘結剤とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、硬化剤を通気させて前記粘結剤を硬化させる、鋳型の製造方法。
[8]耐火性粒状材料に、前記[1]~[4]のいずれかの鋳型補強剤と、粘結剤と、硬化剤とが被覆された被覆砂を、150℃以上に加熱した鋳型製造用の型に充填し、前記粘結剤を硬化させる、鋳型の製造方法。
本発明によれば、熱間残留強度の高い鋳型を得ることができる鋳型補強剤と、鋳型の補強方法を提供できる。
以下の明細書において、「熱間残留強度」とは、鋳型が高温に曝された後、放冷後の強度、例えば溶湯に接した後、放冷後の曲げ強度又は圧縮強度をいう。
[鋳型補強剤]
本発明の鋳型補強剤は、リン酸二水素ナトリウムを含む。鋳型補強剤は、硫酸塩をさらに含んでいてもよい。また、鋳型補強剤は、溶剤をさらに含んでいてもよいし、溶剤に加えて増粘剤をさらに含んでいてもよい。
また、鋳型補強剤は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、リン酸二水素ナトリウム、硫酸塩、溶剤及び増粘剤以外の成分(以下、「任意成分」ともいう。)を含んでいてもよい。
<リン酸二水素ナトリウム>
リン酸二水素ナトリウムは、加熱脱水縮合によりポリマー化して、縮合リン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウムを生成する。
鋳型のリン酸二水素ナトリウムを含む鋳型補強剤により補強された部分は、鋳型を構成する耐火性粒状材料同士の隙間に鋳型補強剤が介在している。このような鋳型を用いて鋳造すると、注湯時の熱によりリン酸二水素ナトリウムがポリマー化することで生成した縮合リン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の無機物のネットワークが、効率的に形成される。その結果、注湯時の熱により弱まる粘結剤の粘結力を補い、耐火性粒状材料同士を充分に粘結するので、鋳型の耐熱性が向上する。
リン酸二水素ナトリウムは、鋳型補強剤の有効成分である。
<硫酸塩>
リン酸二水素ナトリウムは、加熱脱水縮合時の温度が高いほど、ポリマー化しやすい傾向にある。そのため、注湯時の熱が高いほど、リン酸二水素ナトリウムがポリマー化して、鋳型の耐熱性が向上しやすくなる。逆に、注湯時の熱が低い場合(例えば600℃未満の場合)や、溶湯が鋳型に直接触れない等の理由から鋳型の熱履歴が低い場合は、加熱脱水縮合が不充分となることがある。そのような場合は、リン酸二水素ナトリウムに加えて硫酸塩を併用することが好ましい。硫酸塩は無機粘結剤の役割を果たすことから、硫酸塩を併用することで、注湯時の熱でリン酸二水素ナトリウムが充分にポリマー化しなくても、硫酸塩の作用により耐火性粒状材料同士が充分に粘結され、鋳型の耐熱性が向上する。
硫酸塩は、鋳型補強剤の有効成分である。
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウムなどが挙げられる。これらの中でも、水溶性に優れ、鋳型の耐熱性が高まる観点から、硫酸ナトリウムが好ましい。
これら硫酸塩は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<溶剤>
鋳型補強剤を溶液の状態で用いる場合、鋳型補強剤は溶剤をさらに含むことが好ましい。以下、本明細書において、リン酸二水素ナトリウムと溶剤とを含む鋳型補強剤を特に「鋳型補強剤溶液」ともいう。
溶剤としては、水が好ましい。また、鋳型への鋳型補強剤溶液の含浸性を高める観点から、水と有機溶剤とを併用してもよい。
有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン等のケトン系溶剤;乳酸エチル等のエステル系溶剤などが挙げられる。これらの中でも、水溶性に優れ、臭気が少ない観点から、アルコール系溶剤が好ましい。
これら有機溶剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<増粘剤>
増粘剤は、鋳型補強剤溶液の粘度を調節するものである。鋳型補強剤溶液の粘度を調節することで、鋳型への鋳型補強剤溶液の含浸速度を制御できる。
注湯時、熱の影響を最も受けやすいのは鋳型の表面である。そのため、崩壊性の観点からも、鋳型補強剤は、ある程度鋳型の表面近傍に留まっていることが好ましい。その一方で、鋳型補強剤が鋳型の内部に存在していれば、鋳型の内部でも耐火性粒状材料同士が充分に粘結され、鋳型の崩壊性は低くなるものの、鋳型の強度がさらに向上する。
鋳型補強剤溶液の粘度が高くなるほど鋳型への含浸速度が遅くなり、鋳型補強剤溶液が鋳型の表面近傍に留まりやすくなる傾向にある。鋳型補強剤溶液の粘度が低くなるほど鋳型への含浸速度が速くなり、鋳型補強剤溶液が鋳型の内部まで浸透しやすくなる傾向にある。そのため、鋳型補強剤溶液が、ある程度鋳型の表面に留まりながらも、必要に応じて鋳型の内部にまで浸透するように、鋳型補強剤溶液の粘度を調節して、鋳型への含浸速度を調整することが好ましい。
また、鋳型が小さい場合は、注湯時の熱による影響が、内部を含めて鋳型全体に直ちに及びやすいが、鋳型が大きい場合は、表面から離れた部分に対する熱の影響はそれほど重要でない場合もある。また、鋳型が大きい場合は、内部まで含めて全体に鋳型補強剤溶液を浸透させようとすると、鋳型補強剤溶液の使用量が多くなる。したがって、鋳型が大きい場合は、鋳型補強剤溶液の鋳型内部への含浸速度をある程度抑制することが好ましい。
すなわち、鋳型の大きさに応じても、鋳型補強剤溶液の粘度を調節して、鋳型への含浸速度を調整することが好ましい。
増粘剤としては、例えばキサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、トラントガム、ガラクトマンナン、ゼラチン、デンプン、カチオン化セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸又はその塩、ポリメタクリル酸又はその塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、増粘性、安定性、溶解性に優れる観点から、キサンタンガムが好ましい。
これら増粘剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<任意成分>
任意成分としては、例えば界面活性剤、分散剤、チキソトロピー付与剤、顔料、染料などが挙げられる。
これら任意成分は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<組成・含有量>
上述したように、リン酸二水素ナトリウム及び硫酸塩は、鋳型補強剤の有効成分に相当する。
リン酸二水素ナトリウムと硫酸塩の質量比(リン酸二水素ナトリウム:硫酸塩)は、100:0~50:50が好ましく、90:10~50:50がより好ましく、80:20~50:50がさらに好ましい。硫酸塩を上記質量比の範囲で使用すれば、リン酸二水素ナトリウムの効果を維持しながら、硫酸塩の効果を発現できる。
特に、本発明の鋳型補強剤により補強された鋳型を用いて鋳造する際、注湯温度が高い場合(例えば600℃以上の場合)、リン酸二水素ナトリウムと硫酸塩の質量比(リン酸二水素ナトリウム:硫酸塩)は、100:0~80:20が好ましく、100:0~90:10がより好ましく、100:0がさらに好ましい。
注湯温度が低い場合(例えば600℃未満の場合)、リン酸二水素ナトリウムと硫酸塩の質量比(リン酸二水素ナトリウム:硫酸塩)は、90:10~30:70が好ましく、70:30~40:60がより好ましく、50:50がさらに好ましい。
なお、鋳型の直接溶湯にあたる部分から離れた上方部分では、溶湯の温度と比較して低い温度までしか上昇しないので、直接溶湯にあたる部分にはリン酸二水素ナトリウムのみを使用し、直接溶湯にあたる部分から離れた上方部分では硫酸塩を併用して照らされによる欠陥を防ぐ等、鋳型の場所により、有効成分の組成を変化させることも有効である。
鋳型補強剤が溶液の状態である場合、有効成分の含有量は、鋳型補強剤溶液の総質量に対して5~40質量%が好ましく、10~30質量%がより好ましい。有効成分の含有量が上記範囲内であれば、詳しくは後述するが、鋳型補強剤溶液を鋳型に塗布する際の塗布量を過大とすることなく、鋳型補強剤溶液の塗布性を確保しやすい。
増粘剤の含有量は、鋳型補強剤溶液の総質量に対して5質量%以下が好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.1~1質量%がさらに好ましい。増粘剤の含有量が多いほど鋳型補強剤溶液の粘度の高くなる傾向にあり、増粘剤の含有量が少ないほど鋳型補強剤溶液の粘度の低くなる傾向にある。増粘剤の含有量が上記範囲内であれば、有効成分の効果を妨げることなく、鋳型補強剤溶液の粘度を所望の値に調整しやすい。
任意成分の含有量は、鋳型補強剤溶液の総質量に対して5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。
溶剤の総質量に対する有機溶剤の含有量は、30質量%以下が好ましく、5~20質量%がより好ましい。有機溶剤の含有量が30質量%以下であれば、リン酸二水素ナトリウムを充分に溶解することができる。有機溶剤の含有量が5質量%以上であれば、鋳型補強剤溶液の含浸性がより向上する。
なお、有効成分と、増粘剤と、任意成分と、溶剤との合計の含有量が、鋳型補強剤溶液の総質量に対して100質量%となる。
<粘度>
鋳型補強剤溶液の粘度は、1~500mPa・sが好ましく、5~300mPa・sがより好ましく、10~200mPa・sがさらに好ましい。鋳型補強剤溶液の粘度が1mPa・s以上であれば、鋳型に浸透しやすく、鋳型全体を補強しやすくなる。鋳型補強剤溶液の粘度が500mPa・s以下であれば、鋳型補強剤溶液が、含浸性を保持しつつ、鋳型の表面に留まりやすくなる。このような粘度特性を考慮することにより、注湯後の鋳型の崩壊性を調整できる。
鋳型補強剤溶液の粘度は、25℃でB型粘度計により測定される値である。
<製造方法>
鋳型補強剤は、リン酸二水素ナトリウムと、必要に応じて硫酸塩、溶剤、増粘剤及び任意成分の1つ以上を混合することで得られる。
<作用効果>
本発明の鋳型補強剤はリン酸二水素ナトリウムを含むので、本発明の鋳型補強剤により補強された鋳型を用いて鋳造すると、注湯時の熱によりリン酸二水素ナトリウムがポリマー化し、縮合リン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の無機物のネットワークが効率的に形成される。その結果、注湯時の熱により弱まる粘結剤の粘結力を補い、耐火性粒状材料同士を充分に粘結するので、鋳型の耐熱性が向上する。よって、本発明の鋳型補強剤を用いれば、熱間残留強度の高い鋳型を得ることができる。
なお、リン酸二水素ナトリウムと組成が類似するリン酸水素二ナトリウム(NaHPO)は、加熱脱水縮合によりピロリン酸ナトリウムを生成するが、その後の縮合は起こらず、ポリマー化しにくい。リン酸二水素ナトリウムと組成が類似するリン酸三ナトリウム(NaPO)はヒドロキシ基を有さないため、脱水縮合が起こらない。リン酸二水素ナトリウムと組成が類似するリン酸二水素カリウム(KHPO)は、加熱によりメタリン酸カリウムを生成するが、粘結力が乏しい。よって、リン酸二水素ナトリウムの代わりに、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム等の他のリン酸塩を鋳型補強剤が含む場合は、本発明の効果は得られない。
また、硫酸塩を併用した場合は、注湯時の温度上昇の程度が比較的低く、リン酸二水素ナトリウムによる効果が充分に得られない場合の粘結力を補うことができる。
本発明の鋳型補強剤は鋳型を補強するためのものである。鋳型としては特に制限されず、自硬性鋳型、ガス硬化性鋳型、シェルモールド等のいずれの鋳型を補強する場合にも本発明の鋳型補強剤を用いることができるが、特に自硬性鋳型を補強する場合に好適である。
本発明の鋳型補強剤は、出来上がった鋳型に対して用いられてもよいし、本発明の鋳型補強剤を用いて鋳型そのものを製造してもよい。
以下、本発明の鋳型補強剤を用いた鋳型の補強方法、及び鋳型の製造方法の一例についてそれぞれ説明する。
[鋳型の補強方法]
本実施形態の鋳型の補強方法は、上述したリン酸二水素ナトリウムと溶剤とを含む鋳型補強剤(鋳型補強剤溶液)を鋳型に塗布して、鋳型を補強する方法である。
塗布方法としては特に制限されず、浸漬(どぶ漬け)法、流し塗り(ぶっかけ)法、スプレー法、刷毛塗り法などが挙げられる。
鋳型補強剤溶液の塗布量は、塗布前の鋳型100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分(すなわち、リン酸二水素ナトリウム及び硫酸塩)の割合(X)が1~20質量部となる量が好ましく、より好ましくは2~15質量部である。上記割合(X)が1質量部以上であれば、鋳型の耐熱性がより向上し、熱間残留強度がより高まる。割合(X)が20質量部以下であれば、コストを抑えられる。
鋳型補強剤溶液を塗布した後の鋳型を乾燥して、鋳型に塗布された鋳型補強剤溶液中の溶剤を鋳型から除去することが好ましい。
乾燥温度は50~150℃が好ましく、100~130℃がより好ましい。
乾燥時間は鋳型の大きさに応じて決定すればよい。
鋳型補強剤溶液が塗布される鋳型としては特に制限されず、自硬性鋳型、ガス硬化性鋳型、シェルモールド等のいずれの鋳型であってもよい。
自硬性鋳型は、例えば耐火性粒状材料と粘結剤と硬化剤とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、粘結剤を硬化させることで得られる。
ガス硬化性鋳型は、例えば耐火性粒状材料と粘結剤とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、硬化剤を通気させて粘結剤を硬化させることで得られる。
シェルモールドは、例えば耐火性粒状材料に粘結剤と硬化剤とが被覆された被覆砂を、150℃以上に加熱した鋳型製造用の型に充填し、粘結剤を硬化させることで得られる。
各種鋳型を構成する耐火性粒状材料、粘結剤及び硬化剤については、後述する。
本実施形態の鋳型の補強方法では、鋳型補強剤溶液に加えて従来の塗型剤を併用してもよい。
従来の塗型剤は、例えば耐火性粒子、ジルコン、マイカ、シリカ、酸化マグネシウム、クロマイト、酸化アルミニウム及び黒鉛の1つ以上と、溶剤とを含む。このような塗型剤としては、例えば特開2006-198677号公報等に記載の塗型剤などが挙げられる。
従来の塗型剤を併用する場合、鋳型補強剤溶液を鋳型に塗布し、乾燥した後に、従来の塗型剤を鋳型にさらに塗布することが好ましい。または、鋳型補強剤溶液と従来の塗型剤とを混合した混合溶液を鋳型に塗布し、乾燥することが好ましい。
<作用効果>
本実施形態の鋳型の補強方法によれば、リン酸二水素ナトリウムを含む鋳型補強剤溶液を用いるので、鋳型を充分に補強できる。補強された鋳型は耐熱性に優れ、熱間残留強度が高い。
[鋳型の製造方法]
<第一の態様>
本実施形態の鋳型の製造方法は、自硬性鋳型造型法により鋳型を製造する方法である。
本実施形態の鋳型の製造方法では、上述した本発明の鋳型補強剤と、耐火性粒状材料と、粘結剤と、硬化剤と、必要に応じて任意成分とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、砂組成物に含まれる硬化剤の硬化作用により粘結剤を硬化させて、鋳型を製造する。
耐火性粒状材料としては、珪砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、非晶質シリカ、アルミナ砂、ムライト砂等の天然砂;人工砂などの従来公知のものを使用できる。また、使用済みの耐火性粒状材料を回収したもの(回収砂)や再生処理したもの(再生砂)なども使用できる。
これら耐火性粒状材料は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
鋳型補強剤の含有量は、耐火性粒状材料100質量部に対して、鋳型補強剤に含まれる有効成分の合計量が1~10質量部となる量が好ましく、より好ましくは3~7質量部である。
粘結剤としては、自硬性鋳型造型法に用いられる粘結剤であれば特に制限されず、例えば酸硬化性粘結剤、アルカリフェノール樹脂などが挙げられる。
酸硬化性粘結剤としては、フルフリルアルコール、フラン樹脂、尿素変性フラン樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。これら酸硬化性粘結剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アルカリフェノール樹脂は、アルカリ金属の水酸化物の存在下、常法により、フェノール類及びビスフェノール類よりなる群から選択される1種以上と、アルデヒド類とを水系で反応させることで得られる。
粘結剤の含有量は、耐火性粒状材料100質量部に対して0.3~2質量部が好ましく、0.5~1質量部がより好ましい。
粘結剤として酸硬化性粘結剤を用いる場合、硬化剤としては例えば無機酸(例えば硫酸、リン酸、塩酸等)、有機スルホン酸(例えばキシレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等)、カルボン酸(例えばギ酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、コハク酸、安息香酸等)などの酸触媒が挙げられる。これら酸触媒は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
粘結剤としてアルカリフェノール樹脂を用いる場合、硬化剤としては例えばギ酸メチル、ギ酸エチル、プロピレンカーボネート、モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、γ-ブチロラクトン、プロピオラクトン、ε-カプロラクトン等の有機エステルなどが挙げられる。これら有機エステルは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硬化剤の含有量は、耐火性粒状材料100質量部に対して0.01~3質量部が好ましく、0.02~2質量部がより好ましい。
任意成分としては、例えばシランカップリング剤、滑剤、崩壊剤、硬化促進剤などが挙げられる。
<第二の態様>
本実施形態の鋳型の製造方法は、ガス硬化性鋳型造型法により鋳型を製造する方法である。
本実施形態の鋳型の製造方法では、上述した本発明の鋳型補強剤と、耐火性粒状材料と、粘結剤と、必要に応じて任意成分とを含む砂組成物を鋳型製造用の型に充填し、硬化剤を通気させて硬化剤の硬化作用により砂組成物に含まれる粘結剤を硬化させて、鋳型を製造する。
耐火性粒状材料としては、第一の態様の説明において先に例示した耐火性粒状材料が挙げられる。
任意成分としては、第一の態様の説明において先に例示した任意成分が挙げられる。
鋳型補強剤の含有量は、第一の態様と同様である。
粘結剤としては、ガス硬化性鋳型造型法に用いられる粘結剤であれば特に制限されず、例えばアルカリフェノール樹脂など挙げられる。
アルカリフェノール樹脂としては、第一の態様の説明において先に例示したアルカリフェノール樹脂が挙げられる。
アルカリフェノール樹脂の含有量は、第一の態様と同様である。
硬化剤としては、第一の態様の説明において先に例示した有機エステルをガス化したものや、炭酸ガスが挙げられる。
硬化剤の通気流量は1分間あたり5~30Lが好ましく、10~20Lがより好ましい。
硬化剤を通気させる時間(通気時間)は、30~180秒が好ましく、60~180秒がより好ましい。
<第三の態様>
本実施形態の鋳型の製造方法は、シェルモールド法により鋳型を製造する方法である。
本実施形態の鋳型の製造方法では、耐火性粒状材料に、上述した本発明の鋳型補強剤と、粘結剤と、硬化剤と、必要に応じて任意成分とが被覆された被覆砂を、150℃以上に加熱した鋳型製造用の型に充填し、被覆砂に含まれる硬化剤の硬化作用により粘結剤を硬化させて、鋳型を製造する。
耐火性粒状材料としては、第一の態様の説明において先に例示した耐火性粒状材料が挙げられる。
任意成分としては、第一の態様の説明において先に例示した任意成分が挙げられる。
鋳型補強剤の含有量は、第一の態様と同様である。
粘結剤としては、シェルモールド法に用いられる粘結剤であれば特に制限されず、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂など挙げられる。
粘結剤の含有量は、耐火性粒状材料100質量部に対して1~4質量部が好ましい。
硬化剤としては、例えばヘキサメチレンテトラミンなどが挙げられる。
硬化剤の含有量は、粘結剤100質量部に対して1~20質量部が好ましい。
被覆砂は、本発明の鋳型補強剤と、粘結剤と、硬化剤と、必要に応じて任意成分とを含む混合物を耐火性粒状材料にコーティングすることで得られる。
コーティング方法としては特に制限されず、例えばドライホットコート法、セミホットコート法、コールドコート法、粉末溶剤法などの公知の方法を採用できる。特に、以下に述べるドライホットコート法が好ましい。
すなわち、ワールミキサーやスピードミキサー等の混練機内で、予め所定の温度に加熱した耐火性粒状材料と混合物とを混練した後、得られた混練物(塊状内容物)を送風冷却により粒状に崩壊させて、被覆砂を得る。
耐火性粒状材料と混合物とを混練する際の砂の温度は、得られる被覆砂の用途に応じて適宜設定すればよい。
<作用効果>
上述した鋳型の製造方法によれば、リン酸二水素ナトリウムを含む鋳型補強剤を用いて鋳型を製造するので、得られる鋳型は耐熱性に優れ、熱間残留強度が高い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。鋳型の製造に用いた各種材料と、鋳型補強剤溶液の組成を以下に示す。また、各種測定方法は以下の通りである。
<鋳型の材料>
耐火性粒状材料として、珪砂(三菱商事建材株式会社製、フリーマントル新砂)を用いた。
粘結剤として、以下に示すものを用いた。
酸硬化性粘結剤として、酸硬化性粘結剤の総質量に対して尿素変性フラン樹脂(群栄化学工業株式会社製、商品名「GFA-101」)を固形分(純分)で96質量%、水を4質量%含む混合物を用いた。酸硬化性粘結剤の窒素原子含有量は1.8質量%であった。
アルカリフェノール樹脂として、レゾール型フェノール樹脂(群栄化学工業株式会社製、アルファシステム用樹脂「AR-156」、25℃におけるpH:12、固形分(純分)45質量%、水分量55質量%)を用いた。
なお、酸硬化性粘結剤の窒素原子含有量は、JIS K 0102の工場排水試験方法の滴定法によって求めた。
アルカリフェノール樹脂の固形分は、以下のようにして測定した。
スレンレス製皿にアルカリフェノール樹脂を約2g精秤して、100℃に保持した恒温器で180分間乾燥し、放冷後に再び精秤した。下記式(i)よりアルカリフェノール樹脂の固形分を求めた。
固形分[%]=(乾燥後のアルカリフェノール樹脂の重量/乾燥前のアルカリフェノール樹脂の重量)×100 ・・・(i)
硬化剤として、以下に示すものを用いた。
酸触媒(1)として、群栄化学工業株式会社製の商品名「GH-20」と「GH-80」とを質量比(GH-20:GH-80=60:40)で混合した混合物を用いた。
酸触媒(2)として、「GH-20」と「GH-80」とを質量比(GH-20:GH-80=40:60)で混合した混合物を用いた。
酸触媒(3)として、「GH-20」と「GH-80」とを質量比(GH-20:GH-80=80:20)で混合した混合物を用いた。
有機エステルとして、アルカリフェノール樹脂用硬化剤(群栄化学工業株式会社製、アルファシステム硬化剤「AH-530」、トリアセチン及びエチレングリコールジアセテートの混合物)を用いた。
なお、「GH-20」及び「GH-80」は、それぞれ硫酸とメタキシレンスルホン酸を含む硬化剤である。「GH-20」は「GH-80」に比べて硫酸及びメタキシレンスルホン酸の合計の含有量が多く、「GH-80」よりも硬化速度が速い。
<鋳型補強剤溶液(1)の調製>
水80質量部にリン酸二水素ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液(NaHPO水溶液)を調製した。
濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液90質量部と、メタノール10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(1)を得た。鋳型補強剤溶液(1)の組成を表1に示す。
<鋳型補強剤溶液(2)、(3)の調製>
水80質量部にリン酸二水素ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液を調製した。
別途、水80質量部に硫酸ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%の硫酸ナトリウム水溶液(NaSO水溶液)を調製した。
濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液63質量部と、濃度20質量%の硫酸ナトリウム水溶液27質量部と、メタノール10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(2)を得た。鋳型補強剤溶液(2)の組成を表1に示す。
別途、濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液45質量部と、濃度20質量%の硫酸ナトリウム水溶液45質量部と、メタノール10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(3)を得た。鋳型補強剤溶液(3)の組成を表1に示す。
<鋳型補強剤溶液(4)の調製>
水70質量部にリン酸二水素ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度22.2質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液を調製した。
濃度22.2質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液90質量部と、メタノール10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(4)を得た。鋳型補強剤溶液(4)の組成と粘度を表1に示す。
なお、鋳型補強剤溶液(4)の粘度は、B型粘度計(BROOKFIELD社製)を用い、ローターの回転数60rpm、測定温度25℃の条件で測定した。ローターとしては、1号ローターを用いた。
<鋳型補強剤溶液(5)の調製>
水80質量部にリン酸二水素ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸二水素ナトリウム水溶液を調製し、これを鋳型補強剤溶液(5)とした。鋳型補強剤溶液(5)の組成と粘度を表1に示す。
<鋳型補強剤溶液(6)の調製>
水79.8質量部を60℃に加温し、増粘剤としてキサンタンガム0.2質量部を少量ずつ添加し、溶解を確認した後、水の温度を60℃に保持した状態でリン酸二水素ナトリウム20質量部を添加し、鋳型補強剤溶液(6)を得た。鋳型補強剤溶液(6)の組成と粘度を表1に示す。
なお、鋳型補強剤溶液(6)の粘度は、B型粘度計(BROOKFIELD社製)を用い、ローターの回転数60rpm、測定温度25℃の条件で測定した。ローターとしては、2号ローターを用いた。
<鋳型補強剤溶液(7)の調製>
水80質量部にリン酸水素二ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸水素二ナトリウム水溶液(NaHPO水溶液)を調製した。
濃度20質量%のリン酸水素二ナトリウム水溶液90質量部と、水10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(7)を得た。鋳型補強剤溶液(7)の組成を表1に示す。
<鋳型補強剤溶液(8)の調製>
水80質量部にリン酸三ナトリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸三ナトリウム水溶液(Na3PO水溶液)を調製した。
濃度20質量%のリン酸三ナトリウム水溶液90質量部と、水10質量部とを混合し、鋳型補強剤溶液(8)を得た。鋳型補強剤溶液(8)の組成を表1に示す。
<鋳型補強剤溶液(9)の調製>
水80質量部にリン酸二水素カリウム20質量部を添加して溶解させ、濃度20質量%のリン酸二水素カリウム水溶液(KHPO水溶液)を調製し、これを鋳型補強剤溶液(9)とした。鋳型補強剤溶液(9)の組成と粘度を表1に示す。
Figure 2022043659000001
<測定方法>
(可使時間の測定)
可使時間は、JACT試験法HM-2に記載の測定方法に準じて測定した。
(曲げ強度の測定)
テストピースの曲げ強度は、JACT試験法SM-1に記載の測定方法に準じて、デジタル鋳物砂強度試験機(高千穂精機株式会社製)を用いて測定した。
(圧縮強度の測定)
テストピースの圧縮強度は、JIS Z 2601の鋳物砂の試験方法に準じて、卓上抗圧力試験機(関東精機株式会社製)を用いて測定した。
[実施例1-1]
耐火性粒状材料100質量部に酸触媒(1)を0.32質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物に酸硬化性粘結剤を0.8質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表2に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度20℃、湿度40%の条件下、縦60mm、横10mm、深さ10mmの直方体の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度20℃、湿度40%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(I)」ともいう。また、砂組成物の製造において、混合物に粘結剤を添加した時点を「硬化開始」とする。
テストピース(I)のうち、2個のテストピース(I)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
別途、複数のテストピース(I)を鋳型補強剤溶液(1)に1分以上、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を以下のようにして求めた。
鋳型補強剤溶液に浸漬する前のテストピースの重量(W1)と、テストピースに含浸した鋳型補強剤溶液の重量(W2)を測定した。なお、テストピースに含浸した鋳型補強剤溶液の重量(W2)は、テストピースが浸漬する前の鋳型補強剤溶液の重量から、テストピースを浸漬させた後に残った鋳型補強剤溶液の重量を差し引くことで求めた。
下記式(ii)より、テストピースに含浸した鋳型補強剤溶液の有効成分の重量(W3)を求め、下記式(iii)より、割合(X)を求めた。2個又は3個のテストピースについて割合(X)を求め、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
重量(W3)=鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の含有量×重量(W2)/100 ・・・(ii)
割合(X)=重量(W3)/重量(W1)×100 ・・・(iii)
次いで、浸漬後のテストピースを105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、3個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
残りのテストピースを2個ずつに分け、350℃、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、350℃又は500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
[実施例1-2]
実施例1-1で作製したテストピース(I)のうち、2個のテストピース(I)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(2)を用いた以外は実施例1-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例1-1で作製したテストピース(I)を使用した。結果を表2に示す。また、実施例1-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表2に示す。
[実施例1-3]
実施例1-1で作製したテストピース(I)のうち、2個のテストピース(I)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(3)を用いた以外は実施例1-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例1-1で作製したテストピース(I)を使用した。結果を表2に示す。また、実施例1-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表2に示す。
[比較例1-1]
実施例1-1で作製したテストピース(I)のうち、2個のテストピース(I)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
別途、実施例1-1で作製したテストピース(I)の複数を105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
残りのテストピースを2個ずつに分け、350℃、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、350℃又は500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2022043659000002
表2の結果より、各実施例で得られたテストピースは、高温で熱処理しても曲げ強度が高かった。
対して、比較例で得られたテストピースは、熱処理の温度が高くなるに連れて曲げ強度が低下した。
よって、本発明の鋳型補強剤を用いれば、注湯時に高温に曝されても耐えられる程度の耐熱性を有し、熱間残留強度の高い鋳型が得られることが示された。
[実施例2-1]
耐火性粒状材料100質量部に有機エステルを0.3質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物にアルカリフェノール樹脂を1.5質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表3に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度20℃、湿度40%の条件下、縦60mm、横10mm、深さ10mmの直方体の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度20℃、湿度40%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(II)」ともいう。
テストピース(II)のうち、2個のテストピース(II)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
別途、複数のテストピース(II)を鋳型補強剤溶液(1)に1分以上、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を、実施例1-1と同様にして求めた。結果を表3に示す。
次いで、浸漬後のテストピースを105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、3個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
残りのテストピースを2個と2個と3個に分け、350℃、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、350℃又は500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
[実施例2-2]
実施例2-1で作製したテストピース(II)のうち、2個のテストピース(II)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(2)を用いた以外は実施例2-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例2-1で作製したテストピース(II)を使用した。結果を表3に示す。また、実施例2-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表3に示す。
[実施例2-3]
実施例2-1で作製したテストピース(II)のうち、2個のテストピース(II)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(3)を用いた以外は実施例2-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例2-1で作製したテストピース(II)を使用した。結果を表3に示す。また、実施例2-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表3に示す。
[比較例2-1]
実施例2-1で作製したテストピース(II)のうち、2個のテストピース(II)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
別途、実施例2-1で作製したテストピース(II)の複数を105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
残りのテストピースを2個ずつに分け、350℃、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、350℃又は500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2022043659000003
表3の結果より、各実施例で得られたテストピースは、高温で熱処理しても曲げ強度が高かった。
対して、比較例で得られたテストピースは、熱処理の温度が高くなるに連れて曲げ強度が低下した。
よって、本発明の鋳型補強剤を用いれば、注湯時に高温に曝されても耐えられる程度の耐熱性を有し、熱間残留強度の高い鋳型が得られることが示された。
[実施例3-1]
耐火性粒状材料100質量部に酸触媒(2)を0.32質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物に酸硬化性粘結剤を0.8質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表4に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度26℃、湿度60%の条件下、縦60mm、横10mm、深さ10mmの直方体の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度26℃、湿度60%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(III)」ともいう。
テストピース(III)のうち、2個のテストピース(III)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
別途、複数のテストピース(III)を鋳型補強剤溶液(4)に1分以上、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を、実施例1-1と同様にして求めた。結果を表4に示す。
次いで、浸漬後のテストピースを105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
残りのテストピースを850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。
電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
[実施例3-2]
実施例3-1で作製したテストピース(III)のうち、2個のテストピース(III)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(4)の代わりに鋳型補強剤溶液(5)を用いた以外は実施例3-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例3-1で作製したテストピース(III)を使用した。結果を表4に示す。また、実施例3-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表4に示す。
[比較例3-1]
実施例3-1で作製したテストピース(III)のうち、2個のテストピース(III)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
別途、実施例3-1で作製したテストピース(III)の複数を105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
残りのテストピースを850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。
電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2022043659000004
表4の結果より、各実施例で得られたテストピースは、高温で熱処理しても曲げ強度が高かった。
対して、比較例で得られたテストピースは、高温で熱処理すると曲げ強度が低下した。
よって、本発明の鋳型補強剤を用いれば、注湯時に高温に曝されても耐えられる程度の耐熱性を有し、熱間残留強度の高い鋳型が得られることが示された。特に、溶剤として水と有機溶剤とを併用すると、鋳型の耐熱性がより向上することが示された。
[実施例4-1]
耐火性粒状材料100質量部に酸触媒(3)を0.32質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物に酸硬化性粘結剤を0.8質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表5に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度17.1℃、湿度20%の条件下、内径50mm、深さ50mmの円柱状の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度17.1℃、湿度20%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(IV)」ともいう。
テストピース(IV)のうち、2個のテストピース(IV)の圧縮強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表5に示す。
別途、複数のテストピース(IV)を鋳型補強剤溶液(4)に10秒、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を、実施例1-1と同様にして求めた。結果を表5に示す。
次いで、浸漬後のテストピースを120℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は2時間とした。
乾燥後のテストピースの圧縮強度を測定した。結果を表5に示す。
[実施例4-2]
実施例4-1で作製したテストピース(IV)のうち、2個のテストピース(IV)の圧縮強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表5に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(4)の代わりに鋳型補強剤溶液(6)を用いた以外は実施例4-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例4-1で作製したテストピース(IV)を使用した。結果を表5に示す。また、実施例4-1と同様にして乾燥後のテストピースの圧縮強度を測定した。結果を表5に示す。
[比較例4-1]
実施例4-1で作製したテストピース(IV)のうち、2個のテストピース(IV)の圧縮強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表5に示す。
別途、実施例4-1で作製したテストピース(IV)を120℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は2時間とした。
乾燥後のテストピースの圧縮強度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 2022043659000005
表5の結果より、実施例4-1と実施例4-2との比較において、鋳型補強剤溶液への増粘剤の添加の有無で、鋳型補強剤溶液の鋳型への含浸量が異なることが確認できた。
[実施例5-1]
耐火性粒状材料100質量部に酸触媒(2)を0.32質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物に酸硬化性粘結剤を0.8質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表6に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度24℃、湿度35%の条件下、縦60mm、横10mm、深さ10mmの直方体の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度24℃、湿度35%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(V)」ともいう。
テストピース(V)のうち、3個のテストピース(V)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
別途、複数のテストピース(V)を鋳型補強剤溶液(1)に1分以上、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を、実施例1-1と同様にして求めた。結果を表6に示す。
次いで、浸漬後のテストピースを105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、3個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
残りのテストピースを3個ずつに分け、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
[比較例5-1]
実施例5-1で作製したテストピース(V)のうち、3個のテストピース(V)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(7)を用いた以外は実施例5-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例5-1で作製したテストピース(V)を使用した。結果を表6に示す。また、実施例5-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表6に示す。
[比較例5-2]
実施例5-1で作製したテストピース(V)のうち、3個のテストピース(V)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
別途、鋳型補強剤溶液(1)の代わりに鋳型補強剤溶液(8)を用いた以外は実施例5-1と同様にして、割合(X)を求めた。テストピースとしては、実施例5-1で作製したテストピース(V)を使用した。結果を表6に示す。また、実施例5-1と同様にして乾燥後及び熱処理後のテストピースの曲げ強度を測定した。結果を表6に示す。
[比較例5-3]
実施例5-1で作製したテストピース(V)のうち、3個のテストピース(V)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
別途、実施例5-1で作製したテストピース(V)の複数を105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、3個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
残りのテストピースを3個ずつに分け、500℃又は850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。なお、500℃でテストピースを熱処理する場合は、テストピースをアルミホイルで包んで熱処理した。
各電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表6に示す。
Figure 2022043659000006
表6の結果より、実施例で得られたテストピースは、高温で熱処理しても曲げ強度が高かった。
対して、各比較例で得られたテストピースは、熱処理の温度が高くなるに連れて曲げ強度が低下した。
よって、本発明の鋳型補強剤を用いれば、注湯時に高温に曝されても耐えられる程度の耐熱性を有し、熱間残留強度の高い鋳型が得られることが示された。
[比較例6-1]
耐火性粒状材料100質量部に酸触媒(1)を0.32質量部添加し、品川式万能撹拌機(株式会社品川工業所製、商品名「MIXER」)を用いて1分間撹拌し、混合物を得た。得られた混合物に酸硬化性粘結剤を0.8質量部添加し、さらに1分間撹拌して砂組成物を得た。
得られた砂組成物について、可使時間を測定した。結果を表7に示す。
別途、得られた砂組成物を直ちに温度18℃、湿度30%の条件下、縦60mm、横10mm、深さ10mmの直方体の型が複数形成されたテストピース作製用木型に充填して硬化させ、充填開始から1時間以上経過した後に、型からテストピースを取り出した。
取り出したテストピースを温度18℃、湿度30%の条件下、硬化開始から24時間放置した。なお、24時間放置したテストピースを「テストピース(VI)」ともいう。
テストピース(VI)のうち、2個のテストピース(VI)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
別途、複数のテストピース(VI)を鋳型補強剤溶液(9)に1分以上、浸漬させた。
浸漬前のテストピース100質量部に対する、鋳型補強剤溶液に含まれる有効成分の割合(X)を、実施例1-1と同様にして求めた。結果を表7に示す。
次いで、浸漬後のテストピースを105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
残りのテストピースを850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。
電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
[比較例6-2]
比較例6-1で作製したテストピース(VI)のうち、2個のテストピース(VI)の曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
別途、比較例6-1で作製したテストピース(VI)の複数を105℃に設定した電気炉に入れ、乾燥した。乾燥時間は1時間とした。
乾燥後のテストピースのうち、2個のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
残りのテストピースを850℃に設定した電気炉に入れ、熱処理した。熱処理時間は10分とした。
電気炉から取り出し、放冷した後のテストピースの曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。結果を表7に示す。
Figure 2022043659000007
表7の結果より、各比較例で得られたテストピースは、高温で熱処理すると曲げ強度が低下した。

Claims (5)

  1. リン酸二水素ナトリウムを含む、鋳型補強剤。
  2. 硫酸塩をさらに含む、請求項1に記載の鋳型補強剤。
  3. 溶剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の鋳型補強剤。
  4. 増粘剤をさらに含む、請求項3に記載の鋳型補強剤。
  5. 請求項3又は4に記載の鋳型補強剤を鋳型に塗布する、鋳型の補強方法。
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