JP2022042862A - 弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

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【課題】スプリアスを安定に抑制する弾性波デバイスを提供する。【解決手段】弾性波デバイスは、圧電層上に設けられ、弾性波を励振する複数の電極指を備える少なくとも一対の櫛歯状電極と、圧電層に対し前記少なくとも一対の櫛歯状電極と反対側に設けられた低音速層と、低音速層に対し圧電層と反対側に設けられ、バルク波の音速は低音速層のバルク波の音速より速い高音速層と、低音速層と高音速層との間に設けられ、低音速層の主成分の元素と高音速層の主成分の元素を主成分とし、高音速層の主成分の元素のうち低音速層の主成分の元素を除いた元素を第1元素とし、低音速層の主成分の元素のうち高音速層の主成分の元素を除いた元素を第2元素としたとき、高音速層から低音速層にかけて、第1元素と第2元素の合計に対する第1元素の第1原子組成比が減少し、第1元素と前記第2元素の合計に対する前記第2元素の第2原子組成比が増加する中間層12とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサに関し、例えば一対の櫛歯状電極を有する弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
スマートフォン等の通信機器に用いられる弾性波共振器として、弾性表面波共振器が知られている。高音速支持基板と圧電基板との間に低音速層を設け、高音速支持基板内のうち低音速層側の表面領域の結晶性を低音速層に向かうにしたがい低くすることが知られている(例えば特許文献1)
特開2019-220794号公報
高音速支持基板内の表面領域の結晶性を低音速層に向かうにしたがい低くすることで、表面領域の音響インピーダンスは低音速層に向かうにしたがい低くなる。これにより、メイン応答より高周波側に生じるスプリアスを抑制できる。しかしながら、結晶性を低下させるためイオン照射等を行うことになり、音響インピーダンスを再現よく実現できない。これにより、スプリアスを安定に抑制することが難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、スプリアスを安定に抑制することを目的とする。
本発明は、圧電層と、前記圧電層上に設けられ、弾性波を励振する複数の電極指を備える少なくとも一対の櫛歯状電極と、前記圧電層に対し前記少なくとも一対の櫛歯状電極と反対側に設けられた低音速層と、前記低音速層に対し前記圧電層と反対側に設けられ、バルク波の音速は前記低音速層のバルク波の音速より速い高音速層と、前記低音速層と前記高音速層との間に設けられ、前記低音速層の主成分の元素と前記高音速層の主成分の元素を主成分とし、前記高音速層の主成分の元素のうち前記低音速層の主成分の元素を除いた元素を第1元素とし、前記低音速層の主成分の元素のうち前記高音速層の主成分の元素を除いた元素を第2元素としたとき、前記高音速層から前記低音速層にかけて、前記第1元素と前記第2元素の合計に対する前記第1元素の第1原子組成比が減少し、前記第1元素と前記第2元素の合計に対する前記第2元素の第2原子組成比が増加する中間層と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記中間層は、前記低音速層および前記高音速層に接する構成とすることができる。
上記構成において、前記低音速層は、前記圧電層の弾性定数の温度係数の符号と反対の符号の弾性定数の温度係数を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電層はタンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチウムを主成分とし、前記低音速層は酸化シリコンを主成分とし、前記高音速層は酸化アルミニウムを主成分とする構成とすることができる。
上記構成において、前記高音速層に対し前記低音速層と反対側に設けられ、バルク波の音速が前記高音速層のバルク波の音速より速い支持基板を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記低音速層と前記圧電層との間に、バルク波の音速が前記低音速層のバルク波の音速より遅く、前記圧電層の弾性定数の温度係数の符号と反対の符号の弾性定数の温度係数を有する温度補償膜を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記第1原子組成比が徐々に減少し、前記第2原子組成比が徐々に増加する構成とすることができる。
上記構成において、前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記第1原子組成比が階段状に減少し、前記第2原子組成比が階段状に増加する構成とすることができる。
上記構成において、前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記高音速層の主成分の元素の組成比が減少し、前記低音速層の主成分の元素の組成比が増加する構成とすることができる。
本発明は、上記弾性波デバイスを備えるフィルタである。
本発明は、上記フィルタを備えるマルチプレクサである。
本発明によれば、スプリアスを安定に抑制することができる。
図1(a)および図1(b)は、実施例1における弾性波共振器の平面図および断面図である。 図2(a)は、実施例1の中間層におけるZに対するAlおよびSiOの組成比、図2(b)は、中間層におけるZに対するAlおよびSiの組成比、図2(c)は、中間層におけるZに対するバルク波の音速を示す図である。 図3(a)および図3(b)は、比較例1に係る弾性波共振器の断面図および通過特性の模式図である。 図4は、実施例1における弾性波共振器内の弾性波の反射を示す断面図である。 図5は、実施例1と比較例2の中間層12内のZに対するバルク波の音速を示す図である。 図6(a)および図6(b)は、それぞれ実施例1の変形例1および2における中間層におけるZに対するAlおよびSiの組成比を示す図である。 図7(a)および図7(b)は、それぞれ実施例1の変形例3および4に係る弾性波共振器の断面図である。 図8は、実施例1の変形例5に係る弾性波共振器の断面図である。 図9(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図、図9(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。
以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。
実施例1では弾性波デバイスが弾性波共振器を有する例を説明する。図1(a)および図1(b)は、実施例1における弾性波共振器の平面図および断面図である。電極指の配列方向をX方向、電極指の延伸方向をY方向、支持基板および圧電層の積層方向をZ方向とする。X方向、Y方向およびZ方向は、圧電層の結晶方位のX軸方向およびY軸方向とは必ずしも対応しない。圧電層が回転YカットX伝搬基板の場合、X方向は結晶方位のX軸方向となる。
図1(a)および図1(b)に示すように、支持基板10上に圧電層14が設けられている。支持基板10と圧電層14との間に温度補償膜13が設けられている。温度補償膜13と支持基板10との間に境界層11が設けられている。境界層11と温度補償膜13との間に中間層12が設けられている。境界層11、中間層12、温度補償膜13および圧電層14の厚さをそれぞれT1、T2、T3およびT4とする。厚さとは支持基板10および圧電層14の積層方向であるZ方向における基板、層および膜の長さを意味する。中間層12と境界層11との界面を30、中間層12と温度補償膜13との界面を32とする。
圧電層14上に弾性波共振器26が設けられている。弾性波共振器26はIDT22および反射器24を有する。反射器24はIDT22のX方向の両側に設けられている。IDT22および反射器24は、圧電層14上の金属膜16により形成される。
IDT22は、対向する少なくとも一対の櫛歯状電極20を備える。櫛歯状電極20は、複数の電極指18と、複数の電極指18が接続されたバスバー19と、を備える。一対の櫛歯状電極20の電極指18が交差する領域が交差領域25である。交差領域25の長さが開口長である。一対の櫛歯状電極20は、交差領域25の少なくとも一部において電極指18が交互に設けられている。交差領域25において複数の電極指18が主に励振する弾性波は、主にX方向に伝搬する。一対の櫛歯状電極20のうち一方の櫛歯状電極20の電極指18のピッチがほぼ弾性波の波長λとなる。複数の電極指18のピッチ(電極指18の中心間のピッチ)をDとすると、一方の櫛歯状電極20の電極指18のピッチは電極指18の2本分のピッチDとなる。反射器24は、IDT22の電極指18が励振した弾性波(弾性表面波)を反射する。これにより弾性波はIDT22の交差領域25内に閉じ込められる。
圧電層14は、例えば単結晶タンタル酸リチウム(LiTaO)層または単結晶ニオブ酸リチウム(LiNbO)層であり、例えば回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム層または回転YカットX伝搬ニオブ酸リチウム層である。
支持基板10は、例えばサファイア基板、シリコン基板または炭化シリコン基板である。サファイア基板は単結晶Al基板であり、シリコン基板は単結晶または多結晶のシリコン基板であり、炭化シリコン基板は多結晶または単結晶のSiC基板である。支持基板10のX方向の線膨張係数は圧電層14のX方向の線膨張係数より小さい。これにより、弾性波共振器の周波数温度依存性を小さくできる。また、支持基板10として例えば硬い材料および/または熱伝導率の高い材料を選択すると、支持基板10を伝搬するバルク波の音速は境界層11を伝搬するバルク波の音速より速くなる。
温度補償膜13は、圧電層14の弾性定数の温度係数の符号と反対の符号の弾性定数の温度係数を有する。例えば圧電層14の弾性定数の温度係数は負であり、温度補償膜13の弾性定数の温度係数は正である。温度補償膜13は、例えば無添加または弗素等の添加元素を含む酸化シリコン(SiO)膜であり、例えば非晶質層である。これにより、弾性波共振器の周波数温度係数を小さくできる。温度補償膜13が酸化シリコン膜の場合、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルクの音速より遅くなる。
温度補償膜13が温度補償の機能を有するためにはメイン応答の弾性波のエネルギーが温度補償膜13内にある程度存在することが求められる。弾性表面波のエネルギーが集中する範囲は弾性表面波の種類に依存するものの、典型的には弾性表面波のエネルギーは圧電層14の上面から2λ(λは弾性波の波長)の範囲に集中し、特に圧電層14の上面からλの範囲に集中する。そこで、圧電層14の厚さT4は、好ましくは2λ以下であり、より好ましくはλ以下であり、さらに好ましくは0.6λ以下である。
境界層11を伝搬するバルク波の音速は、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速より速い。これにより、圧電層14および温度補償膜13内にバルク波が閉じ込められる。さらに、境界層11を伝搬するバルク波の音速は、支持基板10を伝搬するバルク波の音速より遅い。境界層11は、例えば多結晶または非晶質であり、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウムまたは窒化シリコンである。境界層11は異なる材料からなる複数の層が積層されていてもよい。
中間層12は、温度補償膜13を構成する元素と境界層11を構成する元素の両方を含む。例えば、温度補償膜13が酸化シリコンを主成分とし、境界層11が酸化アルミニウムを主成分とする場合、中間層12はシリコン(Si)、アルミニウム(Al)および酸素(O)を主成分とする。
金属膜16は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)またはモリブデン(Mo)を主成分とする膜である。電極指18と圧電層14との間にチタン(Ti)膜またはクロム(Cr)膜等の密着膜が設けられていてもよい。密着膜は電極指18より薄い。電極指18を覆うように絶縁膜が設けられていてもよい。絶縁膜は保護膜または温度補償膜として機能する。
弾性波の波長λは例えば1μmから6μmである。2本の電極指18を1対としたときの対数は例えば20対から300対である。IDT22のデュティ比は、電極指18の太さを電極指18のピッチで除した値であり、例えば30%から70%である。IDT22の開口長は例えば10λから50λである。
表1に各材料のヤング率、ポアソン比、密度およびバルク波の音速を示す。バルク波の音速Vは、ヤング率E、ポアソン比γおよび密度ρを用い数式1により算出できる。
Figure 2022042862000002
Figure 2022042862000003
表1において、LT、Al、SiOおよびSAはそれぞれ単結晶タンタル酸リチウム、多結晶酸化アルミニウム、非晶質酸化シリコンおよびサファイア(単結晶酸化アルミニウム)である。LN、Si、AlN、SiNおよびSiCは、それぞれ単結晶ニオブ酸リチウム、多結晶シリコン、多結晶窒化アルミニウム、多結晶窒化シリコンおよび多結晶炭化シリコンである。
表1のように、タンタル酸リチウム基板およびニオブ酸リチウム基板を圧電層14としたとき、温度補償膜13として酸化シリコン膜を用いると、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速より遅くなる。境界層11として酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜または窒化シリコン膜を用いると、境界層11を伝搬するバルク波の音速は温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速より速くなる。支持基板10としてサファイア基板または炭化シリコン基板を用いると、支持基板10を伝搬するバルク波の音速は境界層11を伝搬するバルク波の音速より速くなる。境界層11が酸化アルミニウム膜のときは支持基板10をシリコン基板としても支持基板10を伝搬するバルク波の音速は境界層11を伝搬するバルク波の音速より速くなる。
温度補償膜13が酸化シリコンを主成分とし、境界層11が酸化アルミニウムを主成分とする場合について説明する。
図2(a)は、実施例1の中間層におけるZに対するAlおよびSiOの組成比、図2(b)は、中間層におけるZに対するAlおよびSiの組成比、図2(c)は、中間層におけるZに対するバルク波の音速を示す図である。図2(a)では、全体の元素に対するAlの組成比およびSiOの組成比を原子単位で示している。図2(b)は、Al+Siに対するAlおよびSiの原子組成比を示している。
図2(a)に示すように、境界層11ではAlの組成比は1でありSiOの組成比は0である。温度補償膜13ではAlの組成比は0でありAlの組成比は1である。中間層12においては、界面30から32にかけてAlの組成比が徐々に減少しSiOの組成比が徐々に増加する。
温度補償膜13の主成分と境界層11の主成分とにおいて、酸素(O)は共通である。このように、温度補償膜13の主成分と境界層11の主成分とに共通の元素が存在する場合、図2(b)に示すように、Oを除いたAl+Siに対するSiの原子組成比およびAlの原子組成比を用いる。境界層11ではAl/(Al+Si)は1であり、Si/(Al+Si)は0である。温度補償膜13ではAl/(Al+Si)は0であり、Si/(Al+Si)は1である。中間層12においては、界面30から32にかけてAl/(Al+Si)が徐々に減少しSi/(Al+Si)が徐々に増加する。すなわち中間層12をAlSiとすると、界面30から32にかけてxが徐々に減少し、yが徐々に増加する。
図2(c)に示すように、温度補償膜13のバルク波の音速は約3700m/sであり、境界層11のバルク波の音速は約4600m/sである。中間層12においては、界面30から32にかけてAlの組成比が徐々に減少しSiOの組成比が徐々に増加すると、バルク波の音速は徐々に低くなる。
中間層12の成膜には、例えばスパッタリング法を用いる。シリコンターゲットとアルミニウムターゲットを準備し、スパッタリングガスとしてアルゴン等の希ガスに酸素ガスを混入する。シリコンターゲットからスパッタリングされたシリコン原子、アルミニウムターゲットからスパッタリングされたアルミニウム原子は酸素と反応し、酸化シリコンと酸化アルミニウムとして成膜される。シリコンターゲットに印加されるパワーとアルミニウムターゲットに印加されるパワーの比を変えることで酸化シリコンと酸化アルミニウムの組成比を変化できる。
境界層11を成膜するときには、アルミニウムターゲットにパワーを印加しシリコンターゲットにはパワーを印加しない。これにより、境界層11として酸化アルミニウムが成膜できる。中間層12を成膜するときは、アルミニウムターゲットに印加するパワーを徐々に小さくし、シリコンターゲットに印加するパワーを徐々に大きくする。これにより、中間層12においては界面30から32にかけてAlの組成比が徐々に減少しSiOの組成比が徐々に増加する。温度補償膜13を成膜するときには、シリコンターゲットにパワーを印加しアルミニウムターゲットにはパワーを印加しない。これにより、温度補償膜13として酸化シリコンが成膜できる。中間層12の成膜には真空蒸着法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いてもよい。
[比較例1]
図3(a)および図3(b)は、比較例1に係る弾性波共振器の断面図および通過特性の模式図である。図3(a)に示すように、比較例1では、中間層12が設けられていない。境界層11のバルク波の音速は温度補償膜13のバルク波の音速より速い。弾性波50は温度補償膜13と境界層11との界面34において反射し弾性波52となる。弾性波50の一部は界面34において屈折し境界層11に侵入する。周波数の低い主モードの弾性波は界面34で反射し易く、バルク波等の高周波の弾性波は界面34を通過し易い。このため、主モードの弾性波は圧電層14および温度補償膜13に閉じ込められやすくなる。バルク波等の高周波の弾性波の一部は界面34において反射し弾性波52となり、一部は界面34において屈折し弾性波51となる。界面34で反射したバルク波等はIDT22に達し、スプリアス応答の原因となる。境界層11に侵入したバルク波等は、境界層11の厚さを適切に設定することでIDT22への到達が抑制されスプリアス応答が抑制される。
図3(b)に示すように、通過特性には、メイン応答54と、メイン応答54より高い周波数にスプリアス応答56と、が生じる。スプリアス応答56は主に界面34において反射したバルク波等の弾性波52に起因する。比較例1のように、境界層11を設けることで、主モードの弾性波は圧電層14および温度補償膜13に閉じ込められるため、メイン応答54が大きくなる。しかし、界面34において反射されたバルク波によりスプリアス応答56(高周波スプリアス)が生じる。
図4は、実施例1における弾性波共振器内の弾性波の反射を示す断面図である。実施例1では、温度補償膜13と境界層11との間にバルク波の音速が変化する中間層12が設けられている。これにより、弾性波50が反射する界面が不明瞭となり、中間層12内で反射され弾性波52a~52cとなる。これにより、弾性波52a~52cの位相がずれスプリアス応答56を抑制できる。
[比較例2]
中間層12として、特許文献1のようにイオン照射等により結晶性を変化させることが考えられる。しかしながら、イオン照射等により結晶性を変化させる方法では、中間層12内のバルク波の音速が安定しない。例えば中間層12内のバルク波の音速が温度補償膜13のバルク波の音速より遅くなることもあり得る。
図5は、実施例1と比較例2の中間層12内のZに対するバルク波の音速を示す図である。図5に示すように、比較例2では中間層12内のバルク波の音速を安定に設定できないため、中間層12の界面32付近のバルク波の音速が中間層12より小さくなることがある。これにより、中間層12内に弾性波のエネルギーが存在してしまい、損失が大きくなる。このように適切なスプリアスの低減が難しくなる。
実施例1によれば、櫛歯状電極20は、圧電層14上に設けられ、弾性波を励振する複数の電極指18を備え、少なくとも一対である。温度補償膜13(低音速層)は、圧電層14に対し櫛歯状電極20と反対側に設けられている。境界層11(高音速層)は、温度補償膜13に対し圧電層14と反対側に設けられ、バルク波の音速は温度補償膜13のバルク波の音速より速い。
このような構成において、中間層12は、温度補償膜13と境界層11との間に設けられ、温度補償膜13の主成分の元素と境界層11の主成分の元素を主成分とする。境界層11の主成分の元素のうち温度補償膜13の主成分の元素を除いた元素を第1元素(例えばAl)とし、温度補償膜13の主成分の元素のうち境界層11の主成分の元素を除いた元素を第2元素(例えばSi)としたとき、図2(b)のように、境界層11から温度補償膜13にかけて、第1元素と第2元素の合計に対する第1元素の第1原子組成比(例えばAl/(Al+Si))が減少し、第1元素と第2元素の合計に対する第2元素の第2原子組成比(例えばSi/(Al+Si))が増加する。
すなわち、中間層12において、境界層11から温度補償膜13にかけて境界層11の主成分の元素の組成比が減少し、温度補償膜13の主成分の元素の組成比が増加する。
これにより、中間層12のバルク波の音速は、境界層11から温度補償膜13にかけて遅くなる。よって、図4のようにスプリアス応答を抑制できる。また、中間層12内のバルク波の音速は境界層11のバルク波の音速以下かつ温度補償膜13のバルク波の音速以上となる。よって、図5の比較例2のような中間層12内のバルク波の音速が温度補償膜13のバルク波の音速より遅くなることを抑制できる。よって、適切にスプリアスを抑制できる。
第1元素および第2元素は各々複数の元素でもよい。この場合は、第1原子組成比は、複数の第1元素の組成比の合計であり、第2原子組成比は複数の第2元素の組成比の合計である。低音速層の主成分の元素と高音速層の主成分の元素とに共通の元素がなくてもよい。この場合、第1元素は低音速層の主成分の元素であり、第2元素は高音速層の主成分の元素である。
層または膜がある元素を主成分とするとは、層または膜はその機能を発揮する程度に主成分とする元素を含めばよい。層または膜は主成分以外に意図的または意図せず不純物を含んでもよい。層または膜における主成分の元素の濃度の合計は例えば50原子%以上または80原子%以上である。
例えば、温度補償膜13が酸化シリコンを主成分とするとは、温度補償膜13は温度補償の効果を発揮する程度にシリコンおよび酸素を含めばよく、温度補償膜13が意図的または意図せず弗素等の不純物を含んでもよい。温度補償膜13におけるシリコンと酸素の濃度の合計は例えば50原子%以上または80原子%以上である。シリコン濃度および酸素濃度は各々10原子%以上であることが好ましい。
例えば、境界層11が酸化アルミニウムを主成分とするとは、境界層11はバルク波の音速が温度補償膜13のバルク波の音速より速くなる程度にアルミニウムおよび酸素を含めばよく、境界層11が意図的または意図せず不純物を含んでもよい。境界層11におけるアルミニウムと酸素の濃度の合計は例えば50原子%以上または80原子%以上である。アルミニウム濃度および酸素濃度は各々10原子%以上であることが好ましい。
中間層12が温度補償膜13の主成分の元素と境界層11の主成分の元素を主成分とするとは、中間層12が温度補償膜13の主成分および境界層11の主成分以外の意図的または意図しない不純物を含んでもよい。例えば、温度補償膜13が酸化シリコンを主成分とし、境界層11が酸化アルミニウムを主成分とする場合、中間層12におけるシリコン濃度、アルミニウム濃度および酸素濃度の合計は例えば50原子%以上または80原子%以上である。
中間層12は、温度補償膜13および境界層11に接する。これにより、温度補償膜13と境界層11との間におけるバルク波の音速は、温度補償膜13のバルク波の音速以上かつ境界層11のバルク波の音速以下となる。よって、スプリアスを適切に抑制できる。
支持基板10は、境界層11に対し温度補償膜13と反対側に設けられ、バルク波の音速が境界層11のバルク波の音速より速い。これにより、バルク波の音速が速く硬い支持基板10が境界層11、中間層12、温度補償膜13および圧電層14を支持できる。
[実施例1の変形例1]
図6(a)は、実施例1の変形例1における中間層におけるZに対するAlおよびSiの組成比を示す図である。図6(a)に示すように、実施例1の変形例1では、中間層12は複数の層12~12を備えている。各層12の組成比をA1x1Siy1z1とし、各層12の組成比をA1xiSiyiziとする。このとき、xi-1>xiかつyi-1<yiである。ziは任意である。実施例1の図2(b)のように、中間層12において、境界層11から温度補償膜13にかけて第1原子組成比(例えばAl/(Al+Si))が徐々に減少し、第2原子組成比(例えばSi/(Al+Si))が徐々に増加してもよい。実施例1の変形例1のように、中間層12において、境界層11から温度補償膜13にかけて第1原子組成比(例えばAl/(Al+Si))が階段状に減少し、第2原子組成比(例えばSi/(Al+Si))が階段状に増加してもよい。
[実施例1の変形例2]
図6(b)は、実施例1の変形例2における中間層におけるZに対するAlおよびSiの組成比を示す図である。図6(b)に示すように、実施例1の変形例2では、界面30および31において、Alの組成比およびSiの組成比が不連続に変化する。界面30における中間層12のAl/(Al+Si)(30)は1より小さく、Si/(Al+Si)(30)は0より大きい。界面32における中間層12のAl/(Al+Si)(32)は0より大きく、Si/(Al+Si)(32)は1より小さい。このように、界面30および32の少なくとも一方において、境界層11の主成分の元素濃度および温度補償膜13の主成分の原子濃度は不連続に変化してもよい。
実施例1およびその変形例2において、境界層11の主成分の元素濃度および温度補償膜13の主成分の原子濃度は直線的に変化しているが曲線的に変化してもよい。
[実施例1の変形例3]
図7(a)は、実施例1の変形例3に係る弾性波共振器の断面図である。図7(a)に示すように、実施例1の変形例3では支持基板10と境界層11との間の界面35は凹凸面である。界面35の凹凸は規則的でもよいし非規則的でもよい。界面35の凹凸が規則的な場合、凹凸の高さは例えば0.3λ以上であり、凹凸の周期は例えば0.8λ以上である。界面35の凹凸が非規則的な場合、界面35の算術平均粗さRaは例えば0.02μm以上である。その他の界面は平坦面である。中間層12において反射されなかったバルク波等の弾性波の一部が界面35において散乱されるためスプリアス応答をより抑制できる。
[実施例1の変形例4]
図7(b)は、実施例1の変形例4に係る弾性波共振器の断面図である。図7(b)に示すように、実施例1の変形例4では支持基板10と境界層11との間に中間層12が設けられている。支持基板10のバルク波の音速は境界層11のバルク波の音速より速い。中間層12は、境界層11の主成分の元素と支持基板10の主成分の元素を主成分とし、支持基板10から境界層11にかけて支持基板10の主成分の組成比が減少し、境界層11の主成分の組成比が増加する。例えば、境界層11が酸化アルミニウム層の場合、支持基板10は、シリコン基板または炭化シリコン基板である。支持基板10が炭化シリコン基板の場合、中間層12は、シリコン、炭素、アルミニウムおよび酸素を主成分とし、界面36から界面38にかけて、シリコンおよび炭素の合計の組成比が減少し、アルミニウムおよび酸素の合計の組成比が増加する。
実施例1の変形例4のように、境界層11が低音速層として機能し、支持基板10が高音速層として機能してもよい。この場合、低音速層である境界層11と圧電層14との間に、バルク波の音速が境界層11のバルク波の音速より遅い温度補償膜13を備える。これにより、温度補償膜13と境界層11との間の界面34において反射されなかったバルク波等の弾性波の一部が中間層12において分散して反射される。よって、スプリアス応答をより抑制される。
中間層12は、支持基板10と境界層11との間、および境界層11と温度補償膜13との間の少なくとも一方に設けられていればよい。
[実施例1の変形例5]
図8は、実施例1の変形例5に係る弾性波共振器の断面図である。図8に示すように、圧電層14と温度補償膜13との間の接合層15が設けられている。接合層15は、圧電層14と温度補償膜13とを接合する。圧電層14と温度補償膜13とを直接接合させることが難しい場合、接合層15を設けてもよい。接合層15は、例えば、酸化アルミニウム膜、シリコン膜、窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜または炭化シリコン膜である。接合層15の厚さは、圧電層14および温度補償膜13の機能を損なわない観点から、20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。接合層15としての機能を損なわない観点から、接合層15の厚さT5は、1nm以上が好ましく、2nm以上がより好ましい。メイン応答の弾性波を圧電層14に閉じ込める観点から、接合層15を伝搬するバルク波の音速は温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速より速いことが好ましい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
実施例1のおよびその変形例において、境界層11の厚さT1が厚くなると、支持基板10と境界層11との界面で反射したバルク波等の弾性波51(図3(a)参照)がIDT22に到達しにくくなりスプリアス応答56が抑制される。この観点から、境界層11の厚さT1は電極指18の平均ピッチDの0.6倍(0.3λ)以上が好ましく、2倍(1λ)以上がより好ましい。製造工程を削減する観点から、境界層11の厚さT1は電極指18の平均ピッチDの20倍(10λ)以下が好ましい。
図3(a)の弾性波50の一部を境界層11に通過させる観点から、温度補償膜13の厚さT3は、電極指18の平均ピッチDの1.5倍(0.75λ)以下が好ましく、1倍(0.5λ)以下がより好ましい。温度補償膜13の温度補償機能を発揮させる観点から、厚さT3は、電極指18の平均ピッチDの0.05倍(0.1λ)以上が好ましく、0.1倍(0.2λ)以上がより好ましい。電極指18の平均ピッチDは、交差領域25におけるIDTのX方向の幅を電極指18で除することにより算出できる。
メイン応答の弾性波のエネルギーを温度補償膜13内に存在させる観点から、圧電層14の厚さT4は複数の電極指18の平均ピッチDの2倍(1λ)以下が好ましく、1倍(0.5λ)以下がより好ましい。圧電層14を機能させる観点から、圧電層14の厚さT4は複数の電極指18の平均ピッチDの0.05倍(0.1λ)以上が好ましく、0.1倍(0.2λ)以上がより好ましい。
弾性表面波のエネルギーが圧電層14の表面から2λまでの範囲にほとんど存在する場合には、メイン応答の弾性波を圧電層14および温度補償膜13内に閉じ込め、かつスプリアス応答を抑制する観点から、温度補償膜13の支持基板10側の面と圧電層14の櫛歯状電極20側の面との距離(T3+T4)は複数の電極指18の平均ピッチDの4倍(2λ)以下が好ましく、3倍(1.5λ)以下がより好ましく、2倍(1λ)以下がより好ましい。
スプリアス応答を抑制する観点から、図4の弾性波52a~52cは位相が異なることが好ましい。この観点から、中間層12の厚さT2は電極指18の平均ピッチDの0.02倍(0.01λ)以上が好ましく、0.2倍(0.1λ)以上がより好ましい。また、厚さT2は平均ピッチDの10倍(5λ)以下が好ましい。
実施例1の変形例2の図6(b)において、Al/(Al+Si)(30)とAl/(Al+Si)(32)との差、およびSi/(Al+Si)(30)とSi/(Al+Si)(32)との差が小さいと中間層12において反射される弾性波52a~52cの位相差が小さく、スプリアス応答56の抑圧効果が小さくなる。この観点から|Al/(Al+Si)(30)-Al/(Al+Si)(32)|は0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。|Si/(Al+Si)(32)-Si/(Al+Si)(30)|は0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。
温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速より速くてもよいが、弾性波が温度補償膜13内に存在しやすくなるため、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速より遅いことが好ましい。これにより、温度補償膜13としてより機能することができる。温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速の0.99倍以下が好ましい。温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速が遅すぎると、圧電層14内に弾性波が存在しにくくなる。よって、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速の0.9倍以上が好ましい。
境界層11を伝搬するバルク波の音速は、温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましい。また、境界層11を伝搬するバルク波の音速は圧電層14を伝搬するバルク波の音速より大きいことが好ましい。境界層11を伝搬するバルク波の音速が速すぎると、バルク波を含む弾性波52が境界層11と温度補償膜13との界面34で反射されてしまう。この観点から境界層11を伝搬するバルク波の音速は温度補償膜13を伝搬するバルク波の音速の2.0倍以下が好ましく、1.5倍以下がより好ましい。
支持基板10を伝搬するバルク波の音速は境界層11を伝搬するバルク波の音速の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましい。支持基板10を伝搬するバルク波の音速は境界層11を伝搬するバルク波の音速の2.0倍以下が好ましい。
実施例1およびその変形例において、一対の櫛歯状電極20が主に励振する弾性波がSH(Shear Horizontal)波であるとき、不要波としてバルク波が励振しやすい。圧電層14が36°以上かつ48°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム層のとき、SH波が励振される。よって、このとき、境界層11を設けることが好ましい。一対の櫛歯状電極20が主に励振する弾性波は、SH波に限らず例えばLamb波であってもよい。
図9(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図である。図9(a)に示すように、入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の直列共振器S1からS3が直列に接続されている。入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の並列共振器P1およびP2が並列に接続されている。1または複数の直列共振器S1からS3および1または複数の並列共振器P1およびP2の少なくとも1つに実施例1およびその変形例の弾性波共振器を用いることができる。ラダー型フィルタの共振器の個数等は適宜設定できる。フィルタは、多重モード型フィルタでもよい。
[実施例2の変形例1]
図9(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図9(b)に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 支持基板
11 境界層
12 中間層
13 温度補償膜
14 圧電層
15 接合層
16 金属膜
18 電極指
20 櫛歯状電極
22 IDT
26 弾性波共振器
40 送信フィルタ
42 受信フィルタ

Claims (11)

  1. 圧電層と、
    前記圧電層上に設けられ、弾性波を励振する複数の電極指を備える少なくとも一対の櫛歯状電極と、
    前記圧電層に対し前記少なくとも一対の櫛歯状電極と反対側に設けられた低音速層と、
    前記低音速層に対し前記圧電層と反対側に設けられ、バルク波の音速は前記低音速層のバルク波の音速より速い高音速層と、
    前記低音速層と前記高音速層との間に設けられ、前記低音速層の主成分の元素と前記高音速層の主成分の元素を主成分とし、前記高音速層の主成分の元素のうち前記低音速層の主成分の元素を除いた元素を第1元素とし、前記低音速層の主成分の元素のうち前記高音速層の主成分の元素を除いた元素を第2元素としたとき、前記高音速層から前記低音速層にかけて、前記第1元素と前記第2元素の合計に対する前記第1元素の第1原子組成比が減少し、前記第1元素と前記第2元素の合計に対する前記第2元素の第2原子組成比が増加する中間層と、
    を備える弾性波デバイス。
  2. 前記中間層は、前記低音速層および前記高音速層に接する請求項1に記載の弾性波デバイス。
  3. 前記低音速層は、前記圧電層の弾性定数の温度係数の符号と反対の符号の弾性定数の温度係数を有する請求項2に記載の弾性波デバイス。
  4. 前記圧電層はタンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチウムを主成分とし、
    前記低音速層は酸化シリコンを主成分とし、
    前記高音速層は酸化アルミニウムを主成分とする請求項2に記載の弾性波デバイス。
  5. 前記高音速層に対し前記低音速層と反対側に設けられ、バルク波の音速が前記高音速層のバルク波の音速より速い支持基板を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  6. 前記低音速層と前記圧電層との間に、バルク波の音速が前記低音速層のバルク波の音速より遅く、前記圧電層の弾性定数の温度係数の符号と反対の符号の弾性定数の温度係数を有する温度補償膜を備える請求項1または2に記載の弾性波デバイス。
  7. 前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記第1原子組成比が徐々に減少し、前記第2原子組成比が徐々に増加する請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  8. 前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記第1原子組成比が階段状に減少し、前記第2原子組成比が階段状に増加する請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  9. 前記中間層において、前記高音速層から前記低音速層にかけて前記高音速層の主成分の元素の組成比が減少し、前記低音速層の主成分の元素の組成比が増加する請求項1から8のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを備えるフィルタ。
  11. 請求項10に記載のフィルタを備えるマルチプレクサ。
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