JP2022041340A - 歯科用下顎運動測定器用生体標点測定指示具 - Google Patents
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Abstract
【課題】顎運動を測定する前に使用される下顎の動きを測定する歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具を提供する。【解決手段】生体標点測定指示具が上顎の座標系における歯の位置座標を測定する距離測定器、または、三次元形状測定器を有する生体標点測定指示具であって、距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器であることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具とすることで、正確な測定が行える。【選択図】図1
Description
本発明は、下顎の動きを測定する歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具に関する。
各種歯科用下顎運動測定器には生体と測定器の位置関係を特定する生体標点測定指示具がある。生体標点測定指示具の目的は、歯科用下顎運動測定器の基準座標系となる上顎または頭部座標系からみた例えば顆頭、切歯点、左右大臼歯などの生体上の点を特定するためのものであり、一般的に生体標点測定指示具は顎運動を測定する前に使用される。
機械式の歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具の使用方法は、上顎歯列にシーネを介して上顎剛性指示体を患者に取り付けた状態で、生体標点測定指示具を上顎用剛性指示体にセンサ連結部を介して連結された下顎用剛性指示体に取り付け、生体標点測定指示具に取り付けられた円錐状の指示針を上顎歯列の点や顆頭に接触させて、その位置座標を測定する。
光を使用した歯科用下顎運動測定器では、センサの測定範囲内に発光体を設け、生体標点測定指示具に取り付けられた円錐状の指示針を任意の場所に当てることによって、指示針先端の位置座標を測定する。光方式では上下顎の剛性指示体とは独立した治具を用いることが可能である。磁気および超音波を用いた歯科用下顎運動測定器も光を使用した歯科用下顎運動測定器と同様である。
光を使用した歯科用下顎運動測定器では、センサの測定範囲内に発光体を設け、生体標点測定指示具に取り付けられた円錐状の指示針を任意の場所に当てることによって、指示針先端の位置座標を測定する。光方式では上下顎の剛性指示体とは独立した治具を用いることが可能である。磁気および超音波を用いた歯科用下顎運動測定器も光を使用した歯科用下顎運動測定器と同様である。
特開平7-308329号公報には、専用スペースで上下顎剛性指示体の両端に患者から見て右・左方向に発光する発光体を2個ずつ取り付け、この発光体の光を患者の左右に設置された合計6個のCCDカメラで測定し、移動軌跡を測定する歯科用下顎運動測定器と、1本の指示針が複数の角度に変更できる調節機構を有した生体標点測定指示具が示されている。
特許第4191993号記載の顎運動測定器は、上下顎歯列にシーネを介して少なくとも3個以上の同一直線上にないLEDが上顎用剛性指示体及び下顎用剛性指示体に取り付けられ、生体標点測定指示具にも少なくとも3個以上の同一直線上にないLEDが取り付けられ、生体標点測定指示具に取り付けられた指示針は、複数本の指示針を複数方向に設置されていることを特徴とする顎運動測定装置で、口腔内の歯列座標、口腔外の顆頭、鼻翼下縁、眼窩下点、左右外耳道上縁の座標を生体標点測定指示具で測定できるように構成されている。この歯科用下顎運動測定器は基準面をフランクフルト平面、カンペル平面、咬合平面を術者が任意に選択できる構成になっている。
特許第4191993号記載の顎運動測定器は、上下顎歯列にシーネを介して少なくとも3個以上の同一直線上にないLEDが上顎用剛性指示体及び下顎用剛性指示体に取り付けられ、生体標点測定指示具にも少なくとも3個以上の同一直線上にないLEDが取り付けられ、生体標点測定指示具に取り付けられた指示針は、複数本の指示針を複数方向に設置されていることを特徴とする顎運動測定装置で、口腔内の歯列座標、口腔外の顆頭、鼻翼下縁、眼窩下点、左右外耳道上縁の座標を生体標点測定指示具で測定できるように構成されている。この歯科用下顎運動測定器は基準面をフランクフルト平面、カンペル平面、咬合平面を術者が任意に選択できる構成になっている。
歯科用下顎運動測定器は頭部を含む上顎と下顎を剛体と仮定し、頭部または上顎に対する下顎の相対運動として測定を行うことが前提である。基準面を測定する生体標点測定指示具においても同様で、測定対象が剛体に近いほど正確な測定が可能であり、上顎歯列を含む頭蓋骨、下顎歯列を含む下顎骨の中で、測定可能で剛体に近い部位は上下顎歯列である。そのため歯列に生体標点測定指示具の指示針を接触させて測定を行うとき、臼歯であれば咬合面、前歯であれば中切歯の切縁部に、指示針を接触させて測定するのが望ましいとされている。しかし、指示針を歯に接触させると滑ってしまい正確な測定を行うことは困難とであった。
本発明は、演算処理装置と、記憶装置と、表示装置と、頭部または上顎に取り付け上顎の座標系と連動する上顎剛性指示体と、
下顎に取り付ける下顎剛性指示体を有し、少なくともX,Y,Z、Θx、Θy、Θzの6要素以上の高次元の歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具において、
生体標点測定指示具が上顎の座標系における歯の位置座標を測定する距離測定器、または、三次元形状測定器を有する生体標点測定指示具であって、
距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器であることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、連続で距離測定、または、三次元形状測定することを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器がCCDカメラやCMOSカメラ、PSDカメラであることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、前記の生体標点測定指示具を備えた歯科用下顎運動測定器である。
下顎に取り付ける下顎剛性指示体を有し、少なくともX,Y,Z、Θx、Θy、Θzの6要素以上の高次元の歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具において、
生体標点測定指示具が上顎の座標系における歯の位置座標を測定する距離測定器、または、三次元形状測定器を有する生体標点測定指示具であって、
距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器であることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、連続で距離測定、または、三次元形状測定することを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器がCCDカメラやCMOSカメラ、PSDカメラであることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具である。
本発明は、前記の生体標点測定指示具を備えた歯科用下顎運動測定器である。
歯科用下顎運動測定器は頭部を含む上顎と下顎を剛体と仮定し、頭部または上顎に対する下顎の相対運動として測定を行うことが前提である。基準面を測定する生体標点測定指示具においても同様で、測定対象が剛体に近いほど正確な測定が可能であり、上顎歯列を含む頭蓋骨、下顎歯列を含む下顎骨で測定可能で剛体に近い部位は上下顎歯である。しかし、歯に生体標点測定指示具の接触式の指示針の代わりに非接触で距離測定、または、3次元測定を連続データとして測定することにより、テクニカルエラーをなくすことが可能であり、高精度な下顎運動測定と分析が可能となる。テクニカルエラーとは術者が、指示針が歯から離れた瞬間を測定した場合、歯に接触しているが、測定の瞬間に指示針が滑って正確な位置が測定できていない場合である。
歯科用下顎運動測定器は頭部を含む上顎と下顎を剛体と仮定し、頭部または上顎に対する下顎の相対運動として測定を行うことが前提であり、下顎運動とは規定されたタイミングごとの上顎に対する下顎の位置の連続データである。
測定データとは磁気式、超音波式であればアナログ信号をデジタル変換したデータ、光学式でセンサにPSDを使用している場合はアナログ信号をデジタル変換したデータ、CCDやCMOSカメラを使用している場合であれば、受光素子の画素番号である。これらをX,Y,Z、Θx、Θy、Θzに変換し、下顎運動のデータとする。演算処理装置は倍精度浮動小数点演算を行えるCPUを搭載した装置であれば何でもよいが、好ましいのはタブレットであり、最も好ましいのはパーソナルコンピュータである。
記憶装置は下顎運動データの計算で使用するメモリと算出された結果を保存するメモリを示し、好ましくは半導体メモリであり、最も好ましいのはハードディスクである。
測定結果を表示する表示装置とは、下顎運動の軌跡を上部から見た水平面投影図、正面から見た前頭面投影図、横からみた矢状面投影図、被験者の斜め前から見た図表示できるものであれば何でもよいが、好ましくはタブレット端末の画面であり、最も好ましいのはパーソナルコンピュータに接続されたディスプレイである。
記憶装置は下顎運動データの計算で使用するメモリと算出された結果を保存するメモリを示し、好ましくは半導体メモリであり、最も好ましいのはハードディスクである。
測定結果を表示する表示装置とは、下顎運動の軌跡を上部から見た水平面投影図、正面から見た前頭面投影図、横からみた矢状面投影図、被験者の斜め前から見た図表示できるものであれば何でもよいが、好ましくはタブレット端末の画面であり、最も好ましいのはパーソナルコンピュータに接続されたディスプレイである。
頭部または上顎に固定する上顎剛性指示体とは、磁気式の場合3軸コイルを設置できて剛体であり、磁場の影響を受ける金属以外のものであればよい。また、光学式の場合は少なくとも3個以上の同一直線上にない3個以上のLEDが上顎剛性指示体に設置され、剛性が保たれているものであれば何でもよい。
下顎剛性指示体とは磁気式の場合、剛性が保たれ発生された磁場の位相を検出する3軸のコイルが取り付けられるものであれば何でもよい。光学式の場合、剛性が保たれ少なくとも3個以上の同一直線上にない3個以上のLEDが設置されているものであれば何でもよい。上顎の座標系とは、顎運動データの基準となるX,Y,Z軸と原点を示したものであり、これまでの歯科用下顎運動測定器では、左右外耳道上縁と眼窩下点を基準としたフランクフルト平面、左右外耳道上縁と鼻翼下縁を基準としたカンペル平面、切歯点と左右第一大臼歯を基準とした咬合平面が一般的である。例えば咬合平面を基準とした座標系は切歯点、左右第一大臼歯の重心と切歯点を結ぶ直線をX軸、咬合平面上でX軸と直行する軸をY軸、咬合平面に直行する軸をZ軸とし、原点を切歯点に設定していた。
歯の位置情報とは上顎座標系における生体標点の指示した位置座標である。
下顎剛性指示体とは磁気式の場合、剛性が保たれ発生された磁場の位相を検出する3軸のコイルが取り付けられるものであれば何でもよい。光学式の場合、剛性が保たれ少なくとも3個以上の同一直線上にない3個以上のLEDが設置されているものであれば何でもよい。上顎の座標系とは、顎運動データの基準となるX,Y,Z軸と原点を示したものであり、これまでの歯科用下顎運動測定器では、左右外耳道上縁と眼窩下点を基準としたフランクフルト平面、左右外耳道上縁と鼻翼下縁を基準としたカンペル平面、切歯点と左右第一大臼歯を基準とした咬合平面が一般的である。例えば咬合平面を基準とした座標系は切歯点、左右第一大臼歯の重心と切歯点を結ぶ直線をX軸、咬合平面上でX軸と直行する軸をY軸、咬合平面に直行する軸をZ軸とし、原点を切歯点に設定していた。
歯の位置情報とは上顎座標系における生体標点の指示した位置座標である。
生体標点測定指示具とは、X、Y、Z、Θx、Θy、Θzの6要素で表される歯科用下顎運動測定器には付属しているものであり、上顎座標系における歯列の位置情報を非接触で測定できるものであればよいが、好ましくはレーザーを照射し生体標点測定指示具先端からの距離を三角測量できるものや三角測量法を応用した光切断法であり、最も好ましいのはLED光を歯列に照射し、生体標点測定指示具先端に設置されたCCDカメラやCMOSカメラで撮影し形状計測できるものである。
生体標点測定指示具は、頭部、または、上顎歯列にシーネを介して取り付けられた上顎剛性支持体を被験者に装着した状態で、生体標点測定指示具に下顎剛性支持体、または、生体標点測定指示具専用の剛性支持体を取り付け、生体標点測定指示具先端に取り付けられた指示針を測定部に接触させて測定を行う。以上が従来の接触式の方法である。非接触の場合は、生体標点測定指示具に取り付けられた指示針のかわりに、三角測量法を用いた距離測定や光切断、または、三次元形状測定器を設置する。(図1~4)
生体標点測定指示具は、頭部、または、上顎歯列にシーネを介して取り付けられた上顎剛性支持体を被験者に装着した状態で、生体標点測定指示具に下顎剛性支持体、または、生体標点測定指示具専用の剛性支持体を取り付け、生体標点測定指示具先端に取り付けられた指示針を測定部に接触させて測定を行う。以上が従来の接触式の方法である。非接触の場合は、生体標点測定指示具に取り付けられた指示針のかわりに、三角測量法を用いた距離測定や光切断、または、三次元形状測定器を設置する。(図1~4)
歯科用下顎運動測定器の基準面の設定とは、一般的に歯科で用いられるフランクフルト平面、カンペル平面、咬合平面であり、フランクフルト平面とは左右外耳道上縁と眼窩下点、カンペル平面は外耳道上縁と鼻翼下縁、咬合平面は切歯点と左右第一大臼歯である。
歯科用下顎運動測定器では付属の生体標点測定指示具に設置された指示針先端を測定部位に接触させて位置座標を測定する。歯科用下顎運動測定器は頭部を含む上顎と下顎を剛体と仮定し、頭部または上顎に対する下顎の相対運動として測定を行うことが前提であるため、基準面を測定する生体標点測定指示具においても同様で、測定対象が剛体に近いほど正確な測定が可能である。上顎歯列を含む頭蓋骨、下顎歯列を含む下顎骨で測定可能で剛体に近い部位は上下顎歯列であり、基準面は咬合平面が好ましい。
解析点とはX,Y,Z、Θx、Θy、Θzの6要素を算出する歯科用顎運動測定器では、左右顆頭などの任意点が代表的であり、顆頭は口腔外の皮膚上の点であるが、上顎歯列にシーネを介して取り付けられた上顎剛性支持体、または、頭部に固定された上顎剛性支持体の座標系での原点の特定が困難なため、上顎剛性支持体で設定された座標系での任意点入力が可能な生体標点測定指示具で測定するのが好ましい。一定時間間隔で連続して測定できるのが好ましい。非接触で連続して測定する三角測量法や三角測量法を応用した光切断法、その他形状計測法で行うのが最も好ましい。
歯科用下顎運動測定器では付属の生体標点測定指示具に設置された指示針先端を測定部位に接触させて位置座標を測定する。歯科用下顎運動測定器は頭部を含む上顎と下顎を剛体と仮定し、頭部または上顎に対する下顎の相対運動として測定を行うことが前提であるため、基準面を測定する生体標点測定指示具においても同様で、測定対象が剛体に近いほど正確な測定が可能である。上顎歯列を含む頭蓋骨、下顎歯列を含む下顎骨で測定可能で剛体に近い部位は上下顎歯列であり、基準面は咬合平面が好ましい。
解析点とはX,Y,Z、Θx、Θy、Θzの6要素を算出する歯科用顎運動測定器では、左右顆頭などの任意点が代表的であり、顆頭は口腔外の皮膚上の点であるが、上顎歯列にシーネを介して取り付けられた上顎剛性支持体、または、頭部に固定された上顎剛性支持体の座標系での原点の特定が困難なため、上顎剛性支持体で設定された座標系での任意点入力が可能な生体標点測定指示具で測定するのが好ましい。一定時間間隔で連続して測定できるのが好ましい。非接触で連続して測定する三角測量法や三角測量法を応用した光切断法、その他形状計測法で行うのが最も好ましい。
本発明の歯科用下顎運動測定器とは、上顎と下顎の相対的な運動である下顎運動を測定及び/又は観察する装置である。下顎運動の測定、観察方法としては、解剖学的法、写真法、映画法、描記法、電気的測定法などを用いる。歯科用下顎運動測定器は顎運動測定器と表現する場合もある。
本発明の歯科用下顎運動測定器について、以下に具体的に例示する。
歯科用下顎運動測定器は上下顎をそれぞれ剛体と仮定し、上顎に対する下顎の位置と方向を 測定することにより、相対的な上下顎運動として定量的に評価する。
これらの方法を使用して顎運動を測定する方法としては、開口量だけを測定する1自由度測定、ゴシックアーチ描記法のように平面内の1点の運動を測定する2自由度測定、生体に取り付けた1個の標点の3次元位置を測定する3自由度測定、2個の標点の3次元位置を測定する5自由度測定、上顎に対する下顎の相対運動としてX、Y、Z、Θx、Θy、Θzを算出する6自由度測定がある。
歯科用下顎運動測定器は上下顎をそれぞれ剛体と仮定し、上顎に対する下顎の位置と方向を 測定することにより、相対的な上下顎運動として定量的に評価する。
これらの方法を使用して顎運動を測定する方法としては、開口量だけを測定する1自由度測定、ゴシックアーチ描記法のように平面内の1点の運動を測定する2自由度測定、生体に取り付けた1個の標点の3次元位置を測定する3自由度測定、2個の標点の3次元位置を測定する5自由度測定、上顎に対する下顎の相対運動としてX、Y、Z、Θx、Θy、Θzを算出する6自由度測定がある。
特に高次元の歯科用下顎運動測定器としては、X、Y、Zの3要素で表される3次元の歯科用下顎運動測定器とX、Y、Z、Θx、Θy、Θzの6要素で表される歯科用下顎運動測定器がある。上下顎の各剛体の位置を検出するには、剛体上の1点にX、Y、Z、Θx、Θy、Θzの6要素や、剛体上の3点にそれぞれX,Y,Zの3要素等を検出する必要がある。
下顎運動のデータは、主に顎機能の異常を歯科医師が診断するのに用いられる。評価する要素としては、各種限界運動の大きさ、運動路の滑らかさ、運動の再現性、運動の対称性、顆路の収斂度などが挙げられる。
下顎運動のデータは、主に顎機能の異常を歯科医師が診断するのに用いられる。評価する要素としては、各種限界運動の大きさ、運動路の滑らかさ、運動の再現性、運動の対称性、顆路の収斂度などが挙げられる。
下顎運動の測定あるいは測定結果の表示には、まず基準となる座標系が必要となる。この基準座標系として直交座標系を用いる場合が圧倒的に多い。歯科用下顎運動測定器で使用される直交座標系は一般的に被験者の前方をX軸のプラス方向、後方をX軸マイナス方向、右方をY軸プラス方向、左方をY軸マイナス方向、上方をZ軸プラス方向、下方をZ軸マイナス方向と設定している場合が多い。
歯科用下顎運動測定器は、上顎歯列にシーネを介して上顎剛性支持体、下顎歯列にシーネを介して下顎剛性指示体が取り付けられる装置と上顎歯列ではなく頭部に上顎剛性指示体、下顎歯列にシーネを介して下顎剛性指示体が取り付けられる装置がある。
6要素で表される歯科用下顎運動測定器は各種測定原理が異なるものがあり、近年では磁気、光、機械式、超音波を使用した歯科用下顎運動測定器が一般的となっている。その中で、磁気を利用する歯科用下顎運動測定器は磁場を上顎歯列にシーネ、上顎剛性指示体を介して取り付けた3軸コイルで磁場を発生させて、下顎歯列にシーネ、下顎剛性指示体を介して取り付けた3軸コイルで測定するものもある。この方式は測定時に測定エリア内でのコイルの位置や方向によって、磁場の影響を受けるために、コイルは位相の変化を出力する。
6要素で表される歯科用下顎運動測定器は各種測定原理が異なるものがあり、近年では磁気、光、機械式、超音波を使用した歯科用下顎運動測定器が一般的となっている。その中で、磁気を利用する歯科用下顎運動測定器は磁場を上顎歯列にシーネ、上顎剛性指示体を介して取り付けた3軸コイルで磁場を発生させて、下顎歯列にシーネ、下顎剛性指示体を介して取り付けた3軸コイルで測定するものもある。この方式は測定時に測定エリア内でのコイルの位置や方向によって、磁場の影響を受けるために、コイルは位相の変化を出力する。
光を利用する歯科用下顎運動測定器は、頭部に固定された上顎剛性指示体、または、上顎歯列にシーネを介して固定された上顎剛性指示体に直線状にない3個以上の発光ダイオードが取り付けられ、下顎には下顎歯列にシーネを介して固定された下顎剛性指示体に直線状にない3個以上の発光ダイオードが取り付けられる。センサはPSD(Position Sensitive Detector)、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementaly Metal Oxide Semiconductor)を内蔵したカメラで発光ダイオードの位置を検出するものである。
機械式を利用する歯科用下顎運動測定器は、上顎剛性指示体に複数のセンサを装備し、下顎の動きを上顎剛性指示体に取り付けられたセンサで検出するものである。ここでのセンサは、機械的な接触を基準として位置関係を算出するものである。
超音波式の顎運動測定器は、超音波の発信器と受信器を頭部に固定された上顎剛性指示体と下顎歯列にシーネを介して固定された下顎剛性指示体に取り付け、位置と角度を検出するものである。
機械式を利用する歯科用下顎運動測定器は、上顎剛性指示体に複数のセンサを装備し、下顎の動きを上顎剛性指示体に取り付けられたセンサで検出するものである。ここでのセンサは、機械的な接触を基準として位置関係を算出するものである。
超音波式の顎運動測定器は、超音波の発信器と受信器を頭部に固定された上顎剛性指示体と下顎歯列にシーネを介して固定された下顎剛性指示体に取り付け、位置と角度を検出するものである。
歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具であり、産業上利用するものである。
Claims (4)
- 演算処理装置と、記憶装置と、表示装置と、頭部または上顎に取り付け上顎の座標系と連動する上顎剛性指示体と、
下顎に取り付ける下顎剛性指示体を有し、少なくともX,Y,Z、Θx、Θy、Θzの6要素以上の高次元の歯科用下顎運動測定器に用いる生体標点測定指示具において、
生体標点測定指示具が上顎の座標系における歯の位置座標を測定する距離測定器、または、三次元形状測定器を有する生体標点測定指示具であって、
距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器であることを特徴とする歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具。 - 連続で距離測定、または、三次元形状測定することを特徴とする請求項1記載の歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具。
- 距離測定器、または、三次元形状測定器が歯と非接触で測定できる測定器がCCDカメラやCMOSカメラ、PSDカメラであることを特徴とする請求項1記載の歯科用下顎運動測定器付属の生体標点測定指示具。
- 請求項1-3いずれかに記載の生体標点測定指示具を有する歯科用下顎運動測定器。
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