JP2022039375A - 信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法 - Google Patents

信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長時間のシミュレーションを統計量として試行回数を増やすことなく、検出閾値を設定する信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法を提供する。【解決手段】信号追尾装置は、信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾装置であって、信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算する期待値計算部と、期待値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算する収束値計算部と、収束値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する閾値決定部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、追尾目標を追尾する信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法に関する。
従来、雑音中に信号が存在し、ある状態量に対して強度を計測することができる観測値の時系列情報が得られる場合、信号の有無及び信号が存在する状態量の追尾処理を行う信号追尾装置が知られている。例えば、観測値は目標からの音波を受信した場合のパワーであり、状態量は到来方向及び周波数等が該当する。信号追尾装置は、音波による信号の有無の検出、信号が有る場合の同一信号の方向時系列及び周波数時系列の推定を行う。特許文献1には、目標信号の目標らしさの程度を示す確信度に基づいて、目標の位置を予測する閾値を制御する目標信号検出装置が開示されている。非特許文献1には、1つの信号に対応する信号追尾装置が、複数の信号を追尾するために拡張された構成について開示されている。
図4を用いて、従来の信号追尾装置100について説明する。この種のベイズ推定を用いた信号追尾装置では、ベイズ推定及びマルコフ予測が繰り返し計算される。このため、対象としている時刻を決める必要がある。以下の説明では、観測が行われた時刻tを基準に説明する。時刻t条件付き尤度関数101 L^cond (z(t,s),s)は、観測値から得られる尤度関数を、現在追尾している目標のみの信号とした場合の尤度関数である。尤度関数は、信号に該当する状態量の値が大きくなる関数であればよい。例えば、非特許文献1に記載されているような関数を選択することができる。非特許文献1に記載されている関数は、状態量をs、観測値をz(t,s)、尤度関数をL(z(t,s),s)として、信号が存在する仮説をH_1、信号が無く雑音のみの場合の仮説をH_0とすると、次の式(1)で表される。
Figure 2022039375000002
ここで、Λ(z(t,s)|H_1)及びΛ(z(t,s)|H_0)は、それぞれの仮説H_1及びH_0が正しいとした時に時刻t、状態量sの値がz(t,s)となる確率である。この尤度関数に、現在追尾されている目標以外の目標の影響を抑制する関数をq_i (t,s|z(t,s))としたとき、時刻t条件付き尤度関数101 L^cond (z(t,s),s)は、下記式(2)で表される。
Figure 2022039375000003
追尾確率密度関数ベイズ推定102は、時刻t条件付き尤度関数101 L^cond (z(t,s),s)と、1サイクル前の時刻t-Δtに追尾確率密度関数マルコフ予測103で計算された事前追尾確率密度関数p^t (t,s,s │z(t-Δt,s) )を入力とする。これらを入力として、以下の式(3)及び式(4)に従って、ベイズ推定が行われ、時刻t事後追尾確率密度関数p^t (t,s,s │z(t,s) )と時刻t検出尤度105 L^d (t)とが計算される。
Figure 2022039375000004
Figure 2022039375000005
追尾確率密度関数マルコフ予測103は、式(3)により得られた時刻t追尾事後確率密度関数p^t (t,s,s │z(t,s) )を入力として、モデル化した時間変化に従い、時刻t追尾事前確率密度関数p^t (t+Δt,s,s │z(t,s) )を計算する。時間変化のモデル化には、対象としている状態変化に合致するマルコフ過程が用いられる。例えば、信号の状態量がトレンドとして時間変化する場合は、状態量と状態量の時間変化とを取り扱う2次元のマルコフ過程が必要である。典型的な例として、状態量の時間変化に擾乱が加わる場合の追尾確率密度関数の時間変化は、次の式(5)で表される。
Figure 2022039375000006
ここで、確率密度関数の引数は、簡単化のため省略している。また、σ^2は状態量の時間変化の擾乱の分散である。式(5)は、連続系で記載されているが、通常、計算機上ではこのままで解くことは困難なため、有限差分法など適した方式を用いて計算が行われる。式(5)を用いた計算が行われることにより、時刻t追尾事前確率密度関数p^t (t+Δt,s,s │z(t,s) )を求めることができる。
状態量推定104は、追尾確率密度関数ベイズ推定102で計算された追尾事後確率密度関数p^t (t,s,s │z(t,s) )を用いて、状態量を推定する。具体的な方法としては、事後確率密度関数が最大となる状態量が良く用いられるが、期待値が最大となる状態量、メジアン値を用いる方法等があり、追尾対象に適した方式を用いればよい。
検出確率ベイズ推定106は、時刻t検出尤度105 L^d (t)と、1サイクル前の時刻t-Δtに検出確率マルコフ予測107で計算された信号有り事前検出確率p^d (t|t-Δt,H_1 )及び信号無し事前検出確率p^d (t|t-Δt,H_0 )を用いて、ベイズ推定を行い、時刻t信号有り事後検出確率p^d (t|t,H_1 )及び時刻t信号無し事後検出確率p^d (t|t,H_0)を求める。具体的には、以下の式(6)の計算が行われる。
Figure 2022039375000007
検出確率マルコフ予測107は、時刻t信号有り事後検出確率p^d (t|t,H_1 )及び時刻t信号無し事後検出確率p^d (t|t,H_0)を用いて、時刻t信号無し事前検出確率p^d (t+Δt|t,H_0 )及び時刻t信号有り事前検出確率p^d (t+Δt|t,H_1 )を求める。具体的には、以下の式(7)が用いられる。
Figure 2022039375000008
ここで、p_deathは、検出している目標が消滅する確率であり、p_birthは新たに目標が発生する確率である。検出判定108は、時刻t信号有り事後検出確率p^d (t|t,H_1 )の値に基づいて、検出判定を行う。検出閾値109 p_detectが設定されて、それ以上か否かで目標の有無が判定される。
信号追尾装置は、以下の式(8)が満たされれば目標有りと判断し、以下の式(9)が満たされれば目標無しと判断する。なお、等号をどちらに含めるかは、利用者の裁量であり、発明の内容には依存しない。
Figure 2022039375000009
Figure 2022039375000010
特開2009-53061号公報
R. E. Bethel and G. J. Paras, "A PDF Multitaget Tracker,", IEEE Trans. Aerospace Electron. Syst., 30(2) 1994, 306
検出判定に用いる検出閾値109 p_detectは、検出能力及び誤警報確率を左右する重要なパラメータであるが、従来技術においては、検出閾値109を明確に決める方式が述べられていない。このため、信号の無い疑似信号を用いて、誤警報確率を求め、その値が所望の値になるまで、トライアンドエラーを繰り返して、検出閾値109 p_detectを決める必要がある。このように求めた検出閾値は、理論的な根拠がなく、その設定した検出閾値p_detectの妥当性を示すには、統計量として評価できるだけの十分な試行回数を繰り返さなければ確認することができない。特にSNRが低い信号では、長時間この処理を繰り返すことで、検出を行うことができるようになるものの、統計量として十分な試行回数で、長時間のシミュレーションを行うことは現実的ではない。
本発明は、上記のような課題を背景としてなされたもので、長時間のシミュレーションを統計量として試行回数を増やすことなく、検出閾値を設定する信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法を提供するものである。
本発明に係る信号追尾装置は、信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾装置であって、信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算する期待値計算部と、期待値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算する収束値計算部と、収束値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する閾値決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する。このように、検出閾値を理論的に設定することができる。このため、簡易な計算によって、検出閾値を設定することができる。また、理論的に裏付けられているため、設定した検出閾値を評価するために、長時間のシミュレーションを統計量として試行回数を増やす必要がない。よって、現実的な時間で、検出閾値を設定することができる。
本実施の形態1に係る信号追尾装置を示すブロック図である。 本実施の形態2に係る信号追尾装置を示すブロック図である。 本実施の形態2に係る信号追尾装置の計算結果を示すグラフである。 従来技術に係る信号追尾装置を示すブロック図である。
以下、本発明に係る信号追尾装置、信号追尾システム、信号追尾プログラム及び信号追尾方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」又は「後」等が挙げられる。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係る信号追尾装置200を示すブロック図である。信号追尾装置200は、信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行うものである。図1に示すように、信号追尾装置200は、期待値計算部202と、収束値計算部203と、閾値決定部204とを備える。
期待値計算部202は、尤度関数201を入力として、信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算するものである。期待値計算部202は、計算した期待値を収束値計算部203に出力する。
時刻t条件付き尤度関数101 L^cond (z(t,s),s)は、他の目標からの信号を適切に抑制できていると想定される。この場合、信号が1つ入った場合の尤度関数に置き換えることができる。この信号が1つ入った場合の尤度関数をL(z(t,s))と表現する。更に、信号は定常状態であると仮定する。そうすると、時変しない尤度関数201 L(z(s))を考えることができる。なお、この関数自体は、時変はしないが実際に追尾処理に用いるものと同じ関数を用いることが必要である。以降、動作を具体的にするため、ガウス分布の比を尤度関数として用いる場合も併せて例示する。ここで、p(z|H_1)は信号が有る場合に観測値がzとなる確率密度関数であり、p(z|H_0)は信号が無い場合の観測値がzとなる確率密度関数である。また、下記式(10)で求まる<L(H_1 )>は信号が有る場合の尤度の期待値であり、下記式(11)で求まる<L(H_0)>は信号が無い場合の尤度の期待値である。
Figure 2022039375000011
Figure 2022039375000012
尤度関数がガウス分布の比の場合は、下記式(12)となる。
Figure 2022039375000013
ここで、σ^2は雑音の分散、SL_assumeは想定する信号の追尾処理入力時点での音源レベルである。信号が有る場合の観測値の確率密度関数p(z|H_1)と、信号が無い場合の観測値の確率密度関数p(z|H_0)とは、ガウス分布を仮定するとそれぞれ下記式(13)及び下記式(14)から求められる。
Figure 2022039375000014
Figure 2022039375000015
ここで、SLは実際に受信される信号の追尾処理入力時点での音源レベルである。この場合に、式(10)及び式(11)を計算すると下記式(15)及び下記式(16)となる。
Figure 2022039375000016
Figure 2022039375000017
このように、具体的に分布が決まっていれば、尤度関数の期待値を求めることができる。もし、尤度関数の期待値が解析的な関数でなかった場合は、十分な試行回数で、信号有り及び信号無しの観測値を疑似的に発生させてその平均値をとることで代用することができる。
収束値計算部203は、期待値計算部202によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算するものである。収束値計算部203は、計算した収束値を閾値決定部204に出力する。収束値計算部203は、信号が有る場合、信号が有る場合の尤度の期待値<L(H_1)>を、信号が無い場合、信号が無い場合の尤度の期待値<L(H_0)>を用いて、それぞれの検出確率の収束値を計算する。具体的には、収束値計算部203は、式(6)のL^d (t)の代わりに、<L(H_1)>又は<L(H_0)>を用いて、下記式(17)により計算する。
Figure 2022039375000018
ここで、<L(H_1 or H_0 )>という表現は、信号有りの場合の検出確率の収束値を計算するとき、<L(H_1 )>を用いることを意味し、信号無しの場合の検出確率の収束値を計算するとき、<L(H_0 )>を用いることを意味する。式(17)を、式(7)に代入して、事後確率のみの式に変形すると、下記式(18)が得られる。
Figure 2022039375000019
ここで、p^d (t│t,H_1 )+p^d (t│t,H_0 )=1であるので、p^d (t│t,H_1 )=p_find (t)と表すとすると、式(18)は式(19)のように変形することができる。
Figure 2022039375000020
上記式(19)から、収束する値を求めたいのだが、その前に式(21)がt→∞の場合に収束性か否かを調べる。式(19)では式が複雑なので、簡略化のために下記式(20)で示す変数を定義する。
Figure 2022039375000021
式(20)を用いて、式(19)を書き直すと、下記式(21)が得られる。
Figure 2022039375000022
更に、下記式(22)を定義する。
Figure 2022039375000023
式(22)を用いて、式(21)を書き直すと、下記式(23)が得られる。
Figure 2022039375000024
式(23)は連分数の形になっているため、収束性は保証されている。次に、収束した値をq_convとすると、q(t)=q(t-Δt)=q_convが成り立つ。
Figure 2022039375000025
上記式(24)の2次方程式の解は容易に求められる。解は2つ出てくるが、その値が0<q_conv<1となる解を選べばよい。その解と式(22)を用いる。
Figure 2022039375000026
上記式(25)を用いることによって、信号有りの検出確率の収束値lim┬(t→∞)(p^d (t|t,H_1 ))と、信号無しの検出確率の収束値lim┬(t→∞)(p^d (t|t,H_0 ))とを求めることができる。
閾値決定部204は、収束値計算部203によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定するものである。ここでは、検出閾値p_detectは下記式(26)のように設定される。
Figure 2022039375000027
これにより、妥当な検出閾値p_detectを設定することができる。
本実施の形態1によれば、検出閾値p_detectを、理論的に設定することができる。このため、より簡単な計算にて、検出閾値p_detectを設定することができる。また、理論的な裏付けがあるので、設定した値の妥当性を評価するために長時間のシミュレーションを統計量として十分な試行回数で行う必要はなく、現実的な時間で、検出閾値p_detectを設定することができる。
実施の形態2.
図2は、本実施の形態2に係る信号追尾装置300を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態2は、確率計算部320、分布計算部330及び閾値計算部310を備えている点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態2では、誤警報確率が設定された場合に、検出閾値を制御するために、検出閾値を求める事項について説明する。これまでの説明において、時間をΔtの離散的な状態で観測値が入力される状態を扱ってきたが、以下の説明では、簡単化のため、時間をインデックスkを用いて表すこととする。
確率計算部320は、ベイズ推定及びマルコフ予測繰り返し回数303及び試行回数302に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率を計算するものである。確率計算部320は、信号有り確率計算部304及び信号無し確率計算部307を有している。
信号有り確率計算部304は、試行回数302 M、ベイズ推定及びマルコフ予測繰り返し回数303 K回分の信号有り尤度関数L((k,m|H)_1 )=L(z(k,m)|H_1 ),m=1~M,k=1~Kを用いて、M回分の信号有り検出確率p_find (k,m|H_1)を求める。具体的には、試行回をmとすると、信号有り尤度関数301 L(k,m|H_1 )を用い、K回だけ下記式(27)の漸化式を計算する。
Figure 2022039375000028
信号有り確率計算部304は、上記式(27)の計算を、試行回数302 M回試行し、そのM回分の信号有り検出確率p_find (K,m|H_1)を信号有り分布計算部305に出力する。
信号無し確率計算部307は、信号有り確率計算部304と同様に、試行回数302 M、ベイズ推定及びマルコフ予測繰り返し回数303 K回分の信号無し尤度関数306 L((k,m|H)_0 )=L(z(k,m)|H_0 ),m=1~M,k=1~Kを用いて、M回分の信号無し検出確率p_find (k,m|H_0)を求める。具体的には、信号無し尤度関数306のあるmに着目して信号無し尤度関数306 L((k,m|H)_0 )を用い、K回だけ下記式(28)の漸化式を計算する。
Figure 2022039375000029
信号無し確率計算部307は、上記式(28)の計算を、試行回数302 M回試行し、そのM回分の検出確率p_find (K,m|H_0)を信号無し分布計算部308に出力する。
分布計算部330は、確率計算部320によって計算された信号有り及び信号無しの場合の検出確率に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の確率分布を計算するものである。分布計算部330は、信号有り分布計算部305及び信号無し分布計算部308を有している。
信号有り分布計算部305は、M回試行した信号有り検出確率p_find (K,m|H_1)を、検出確率の値順に、発生頻度を求め、これから確率分布を計算する。
信号無し分布計算部308は、M回試行した信号無し検出確率p_find (K,m|H_0)を、検出確率の値順に、発生頻度を求め、これから確率分布を計算する。
閾値計算部310は、分布計算部330によって計算された信号有り及び信号無しの場合の確率分布と、誤警報確率設定値309とに基づいて、検出閾値及び該検出閾値に対する検出確率を計算するものである。閾値計算部310は、誤警報確率設定値309に従い、信号無し確率分布から設定した誤警報確率となる検出閾値311を求める。それと同時に、閾値計算部310は、信号有り確率分布から、検出閾値に対する検出確率312を求める。
図3は、本実施の形態2に係る信号追尾装置の計算結果を示すグラフであり、確率密度関数を求めた結果である。図3において、検出閾値が設定された場合、雑音の分布が検出閾値よりも大きい部分の頻度から求められる確率が誤警報確率である。従って、誤警報確率が設定値となるように、検出閾値を決定することができる。この検出閾値に対して、信号+雑音の分布が検出閾値よりも大きい部分の頻度から求められる確率が検出確率である。このように、設定した誤警報確率に対する検出閾値311、検出閾値に対する検出確率312を求めることができる。
本実施の形態2によれば、実際に疑似信号を発生させなくとも、設定した誤警報確率に対する検出閾値を求めることができる。通常、信号追尾装置では、誤警報確率を制御するものが知られている。本実施の形態2は、この目的に合致した設定を、簡単な計算により求めることができる。
実施の形態1及び実施の形態2は、雑音環境中に時系列信号で複数の信号がある場合に、状態量推定を行う場合に適用することができる。状態量の検出を、ベイズ推定及びマルコフ予測の繰り返しにて目標の有無を判断する方式には、全て同様の考えを適用することができる。
また、実施の形態1及び実施の形態2に例示した信号追尾装置は、信号追尾システムに適用することができる。更に、実施の形態1及び実施の形態2に例示した信号追尾装置の機能を、コンピュータ上で実現させる信号追尾プログラムに適用することもできる。更にまた、信号追尾装置の機能を有する信号追尾方法とすることもできる。
100 信号追尾装置、101 時刻t条件付き尤度関数、102 追尾確率密度関数ベイズ推定、103 追尾確率密度関数マルコフ予測、104 状態量推定、105 時刻t検出尤度、106 検出確率ベイズ推定、107 検出確率マルコフ予測、108 検出判定、109 検出閾値、200 信号追尾装置、201 尤度関数、202 期待値計算部、203 収束値計算部、204 閾値決定部、300 信号追尾装置、301 信号有り尤度関数、302 試行回数、303 ベイズ推定及びマルコフ予測繰り返し回数、304 信号有り確率計算部、305 信号有り分布計算部、306 信号無し尤度関数、307 信号無し確率計算部、308 信号無し分布計算部、309 誤警報確率設定値、310 閾値計算部、311 検出閾値、312 検出閾値に対する検出確率、320 確率計算部、330 分布計算部。

Claims (8)

  1. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾装置であって、
    信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算する期待値計算部と、
    前記期待値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算する収束値計算部と、
    前記収束値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する閾値決定部と、
    を備えることを特徴とする信号追尾装置。
  2. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾装置であって、
    前記ベイズ推定及び前記マルコフ予測の繰り返し回数及び試行回数に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率を計算する確率計算部と、
    前記確率計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の検出確率に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の確率分布を計算する分布計算部と、
    前記分布計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の確率分布と、誤警報確率設定値とに基づいて、検出閾値及び該検出閾値に対する検出確率を計算する閾値計算部と、
    を備えることを特徴とする信号追尾装置。
  3. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾システムであって、
    信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算する期待値計算部と、
    前記期待値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算する収束値計算部と、
    前記収束値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する閾値決定部と、
    を備えることを特徴とする信号追尾システム。
  4. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾システムであって、
    前記ベイズ推定及び前記マルコフ予測の繰り返し回数及び試行回数に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率を計算する確率計算部と、
    前記確率計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の検出確率に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の確率分布を計算する分布計算部と、
    前記分布計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の確率分布と、誤警報確率設定値とに基づいて、検出閾値及び該検出閾値に対する検出確率を計算する閾値計算部と、
    を備えることを特徴とする信号追尾システム。
  5. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾方式を、コンピュータ上で実現させる信号追尾プログラムであって、
    信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算する期待値計算部と、
    前記期待値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算する収束値計算部と、
    前記収束値計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定する閾値決定部としての機能をコンピュータ上で実現させることを特徴とする信号追尾プログラム。
  6. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾方式を、コンピュータ上で実現させる信号追尾プログラムであって、
    前記ベイズ推定及び前記マルコフ予測の繰り返し回数及び試行回数に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率を計算する確率計算部と、
    前記確率計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の検出確率に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の確率分布を計算する分布計算部と、
    前記分布計算部によって計算された信号有り及び信号無しの場合の確率分布と、誤警報確率設定値とに基づいて、検出閾値及び該検出閾値に対する検出確率を計算する閾値計算部としての機能をコンピュータ上で実現させることを特徴とする信号追尾プログラム。
  7. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾方法であって、
    信号有り及び信号無しの場合の入力データである尤度関数の期待値を計算するステップと、
    計算された信号有り及び信号無しの場合の期待値に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率の収束値を計算するステップと、
    計算された信号有り及び信号無しの場合の収束値に基づいて、収束値の検出閾値を決定するステップと、
    を備えることを特徴とする信号追尾方法。
  8. 信号の検出をベイズ推定及びマルコフ予測によって時間方向の積分効果を考慮して行う信号追尾方法であって、
    前記ベイズ推定及び前記マルコフ予測の繰り返し回数及び試行回数に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の検出確率を計算するステップと、
    計算された信号有り及び信号無しの場合の検出確率に基づいて、信号有り及び信号無しの場合の確率分布を計算するステップと、
    計算された信号有り及び信号無しの場合の確率分布と、誤警報確率設定値とに基づいて、検出閾値及び該検出閾値に対する検出確率を計算するステップと、
    を備えることを特徴とする信号追尾方法。
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