JP2022036758A - 多共振アンテナ - Google Patents

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Abstract

Figure 2022036758000001
【課題】 小型化されても広帯域性が確保される多共振アンテナを提供する。
【解決手段】 基板10のおもて面に、第1素子11aと、下端が第1素子11aの下部に接続されている第2素子11bとを備えるホット素子11と、第1素子11aに近接した第1アース素子12aとが形成され、基板10の裏面に第2アース素子12bが形成される。第1素子11aの下端と、第1アース素子12aの下端が接続されている第1グランド13aに同軸ケーブル14から給電される。上端が第1グランド13aに接続され同軸ケーブル14とほぼ平行に延伸された所定長の金属素子15が設けられており、金属素子15の作用により、小型化されても広帯域性が確保される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型かつ広帯域なアンテナに関し、特に通信モジュール用のアンテナに適用して好適な多共振アンテナに関するものである。
従来の小型化された多共振アンテナが特許文献1に開示されており、特許文献1の従来の多共振アンテナの構成を図9および図10に示す。図9は従来の多共振アンテナ100のおもて面の構成を示す図であり、図10は従来の多共振アンテナ100の裏面の構成を示す図である。
これらの図に示す多共振アンテナ100は、高周波特性の良好な絶縁性の基板110にプリントパターンを形成することにより構成されている。基板100は縦方向に細長い矩形状とされ、縦方向の一側辺の上部と下部とにそれぞれ凹部110aが形成され、下部には楕円状の孔部110bが形成されている。基板110のおもて面にはホット素子111と第1アース素子112aと第1グランド113aとが形成されている。ホット素子111は、基板100のほぼ中央部に縦方向に直線状に形成された第1素子111aと、一端が第1素子111aの下部に接続されているL字状の第2素子111dとで構成され、第1素子111aの先端部には矩形ループ状のループ部111bが形成され、中途にはミアンダライン111cが形成されている。第1アース素子112aは、第1素子111aに近接して平行に縦方向に形成され、その先端はループ部111bの下面と対向している。第1アース素子112aの下端は第1グランド113aに接続されており、第1グランド113aは基板110のおもて面の下部に孔部110bを取り囲んでほぼ基板110の横幅一杯に形成されている。ホット素子111はユニポールアンテナを構成しており、第2素子111dが接続されている第1素子111aの下端と第1グランド113a間に同軸ケーブル114から給電されている。この場合、同軸ケーブル114の芯線114aが第1素子111aの下端にハンダ付けされ、同軸ケーブル114の編組線114bが第1グランド113aにハンダ付けされて給電されている。
図10に示すように、基板110の裏面には基板110を挟んで第1アース素子112aと対向するように第2アース素子112bが縦方向に形成されており、第2アース素子112bの下端は第2グランド113bに接続されている。第2グランド113bは基板110の裏面の下部に孔部110bを取り囲むようにほぼ基板110の横幅一杯に形成されている。なお、孔部110bはスルーホールとされており、第1アース素子112aと第2アース素子112bとは孔部110bのスルーホールで電気的に接続されている。
第1素子111aおよび第2素子111dは、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振し、第1アース素子112aおよび第2アース素子112bも、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振するようになる。この場合、第1素子111aの電気長が一番長く、次いで第1アース素子112aの電気長が長く、次いで第2アース素子112bの電気長が長く、第2素子111dの電気長が一番短くされて、第1素子111aと第2素子111dと第1アース素子112aと第2アース素子112bとは、それぞれ異なる周波数で共振するようになる。これにより、多共振アンテナ100は複数の周波数で共振するようになる。
従来の多共振アンテナ100の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性の一例を図11に示す。図11を参照すると、824MHzないし1026MHzの低域の周波数帯域において約3以下のVSWRが得られている。この時の中心周波数は925MHzとなり、帯域幅は202MHzが得られ、低域の比帯域は約21.8%が得られている。また、1186MHzないし2761MHzの高域の周波数帯域において約3以下のVSWRが得られている。この時の中心周波数は1973.5MHzとなり、帯域幅は1575MHzが得られ、高域の比帯域は約79.8%が得られている。従来の多共振アンテナ100は、図11に示すように複数の帯域に共振するようになり、この広帯域の周波数帯域を利用する各種通信方式において動作するようになる。
特開2015-43504号公報
近年、IoT(Internet of Things)の普及に伴い、多種多様な機器に接続され、LTE(Long Term Evolution)、LPWA(Low Power Wide Area)等の通信回線の多様化によりアンテナを搭載する通信モジュールも様々な周波数帯域をカバーし、グローバルに対応している。アンテナにもグローバル周波数に対応した広帯域性が要求されている。また、様々な機器に搭載、設置環境の省スペース化に伴い、小型化かつ高利得なアンテナが要求されている。例えば、グローバル的なLTEの普及に伴い、699MHz-960MHz、1427MHz-2690MHzと広帯域で動作するアンテナが必要とされる。この場合、一般的に小型化と性能は相反するため、小型化すると必要とする広帯域性や利得を確保できなくなるおそれがある。
しかしながら、例えばIoT/M2M(Machine to Machine)通信モジュールが搭載される機器に外付とされるアンテナとして、小型化されても広帯域性が確保されるアンテナが求められている。
そこで、本発明は小型化されても広帯域性が確保される多共振アンテナを提供することを目的としている。
本発明にかかる多共振アンテナは、縦方向に細長い矩形状の基板と、上端にループ部が形成されている直線状の第1素子と、下端が前記第1素子の下部に接続されているL字状の第2素子とを少なくとも備え、前記基板の一面に形成されているホット素子と、前記基板の一面に形成されている第1グランドに下端が接続され、上端が前記ループ部の下面に対面すると共に、前記第1素子に近接してほぼ平行に前記基板の一面に形成されている第1アース素子と、前記基板の他面の下部に形成されて前記第1グランドと接続される第2グランドに下端が接続され、前記基板を挟んで前記第1アース素子に対向するよう前記基板の他面に形成されている第2アース素子と、前記第1素子の下端と前記第1グランドとの間に給電すると共に、前記基板から下方向に延伸している給電ケーブルと、前記給電ケーブルとほぼ平行に前記基板から下方向に延伸されると共に、上端が前記第1グランドに接続され、使用周波数帯域内の所定の周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされている金属素子とを備えることを最も主要な特徴としている。
また、本発明にかかる多共振アンテナにおいて、前記第1素子とほぼ平行に形成されていると共に、下端が前記第2素子の上端に対面しており、前記基板の一面に形成されている第1無給電素子と、前記基板を挟んで前記第1素子に対向するよう前記基板の他面に形成されている第2無給電素子および第3無給電素子とをさらに備えてもよい。
さらに、本発明にかかる多共振アンテナにおいて、前記給電ケーブルおよび前記金属素子が同軸ケーブルで構成されており、前記金属素子を構成する同軸ケーブルは、上端において芯線と編組線とが短絡されて前記第1グランドに接続され、下端において芯線と編組線とが開放されて、前記金属素子は、前記編組線から構成される第1金属素子と、前記芯線から構成される第2金属素子とからなり、前記第1金属素子と前記第2金属素子とにおける共振周波数が異なっている。
さらにまた、本発明にかかる多共振アンテナにおいて、前記金属素子と前記給電ケーブルとがブッシュに保持されて、前記金属素子が前記給電ケーブルに所定間隔でほぼ平行に配置されてもよい。
本発明の多共振アンテナは、給電ケーブルとほぼ平行に延伸されると共に、上端が第1グランドに接続され、使用周波数帯域内の所定の周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされている金属素子を備えている。また、本発明の多共振アンテナは、第1無給電素子が基板の一面に形成され、第2無給電素子および第3無給電素子が基板の一面に形成されている。これにより、本発明の多共振アンテナは、小型化されても広帯域性が確保される多共振アンテナとすることができる。
本発明の第1実施例にかかる多共振アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第1実施例にかかる多共振アンテナの構成を示す背面図である。 本発明の第1実施例にかかる多共振アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。 本発明の第2実施例にかかる多共振アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第2実施例にかかる多共振アンテナの構成を示す背面図である。 本発明の第2実施例にかかる多共振アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。 本発明の第3実施例にかかる多共振アンテナの構成を示す正面図である。 本発明の第3実施例の多共振アンテナにおける固定ブッシュの構成を示す斜視図、正面図、側面図、上面図、下面図である。 従来の共振アンテナの構成を示す正面図である。 従来の共振アンテナの構成を示す背面図である。 従来の多共振アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。
<第1実施例>
本発明の第1実施例の多共振アンテナ1の構成を示す正面図を図1に示し、本発明の第1実施例の多共振アンテナ1の構成を示す背面図を図2に示す。
これらの図に示す第1実施例の多共振アンテナ1は、高周波特性の良好な絶縁性の基板10にプリントパターンを形成することにより構成されている。基板10は縦方向に細長い矩形状とされ、4つの角部は所定の径のアール部とされ、縦方向の一側辺の上部と下部とにそれぞれ凹部10aが形成され、下部のほぼ中央部に段面が楕円状の孔部10bが形成されている。図1に示す基板10のおもて面にはホット素子11と第1アース素子12aと第1グランド13aとが形成されている。ホット素子11は、基板10のほぼ中央部に縦方向に直線状に形成された第1素子11aと、一端が第1素子11aの下部に接続されているL字状の第2素子11dとで構成され、第1素子11aの先端部には矩形ループ状のループ部11bが形成され、第1素子11aの中途にはミアンダライン11cが形成されている。第1アース素子12aは、第1素子11aに近接して平行に縦に細長い形状で形成され、その先端はループ部11bの下面と対向している。第1アース素子12aの下端は第1グランド13aに接続されており、第1グランド13aは基板10のおもて面の下端部に孔部10bを取り囲むようにほぼ基板10の横幅一杯に形成されている。ホット素子11はユニポールアンテナを構成しており、第2素子11dが接続されている第1素子11aの下端と第1グランド13a間に給電ケーブルとされる同軸ケーブル14から給電されている。この場合、同軸ケーブル14の芯線14aが第1素子11aの下端にハンダ付けされ、同軸ケーブル14の編組線14bが第1グランド13aにハンダ付けされて給電されている。そして、同軸ケーブル14とほぼ平行に基板10から下方向に延伸される金属素子15が設けられている。金属素子15の上端は第1グランド13aにハンダ付けされて接続されており、金属素子15は第1グランド13aから下方へ延伸されている。金属素子15は、例えば同軸ケーブル14と同じ同軸ケーブルを用いることができる。この場合、同軸ケーブルの一端において芯線と編組線とを短絡して第1グランド13aにハンダ付けする。この同軸ケーブルの他端においては芯線は編組線に短絡せずに開放させる。これにより、金属素子15は同軸ケーブルの編組線で構成される第1金属素子と、同軸ケーブルの芯線で構成される第2金属素子との2本から構成されることになる。
図2に示すように、基板10の裏面には基板10を挟んで第1アース素子12aと対向するように第2アース素子12bが縦に細長い形状で形成されており、第2アース素子12bの下端は第2グランド13bに接続されている。第2グランド13bは基板10の裏面の下端部に孔部10bを取り囲むようにほぼ基板10の横幅一杯に形成されている。なお、孔部10bはスルーホールとされており、第1アース素子12aと第2アース素子12bとは孔部10bのスルーホールで電気的に接続されている。
なお、第1アース素子12aは第1素子11aに電磁結合するよう近接され、第2アース素子12bも第1素子11aに電磁結合するよう近接されている。
第1素子11aおよび第2素子11dは、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振し、第1アース素子12aおよび第2アース素子12bも、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振するようになる。この場合、第1素子11aの電気長が一番長く、次いで第1アース素子12aの電気長が長く、次いで第2アース素子12bの電気長が長く、第2素子11dの電気長が一番短くされて、第1素子11aと第2素子11dと第1アース素子12aと第2アース素子12bとは、それぞれ異なる周波数で共振するようになる。また、金属素子15の長さL1は、第1実施例の多共振アンテナ1の使用周波数帯域内の所定の周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされている。これにより、第1実施例の多共振アンテナ1は複数の周波数で共振すると共に、金属素子15の作用により広帯域で動作するようになる。
なお、第1実施例の多共振アンテナ1は、テフロン(登録商標)基板やガラスエポキシ基板等の高周波特性の良好な絶縁性の基板10のおもて面と裏面とにプリントパターンを形成することにより構成されている。この場合、基板10のおもて面と裏面とにプリントパターンにより形成された第1アース素子12aおよび第2アース素子12bと、第1アース素子12aおよび第2アース素子12bとは基板10の誘電率の影響を受けて波長が短縮される。波長が短縮された場合は、電気長で表した各素子の長さは、波長短縮された分だけ物理長より短くなる。
第1実施例の多共振アンテナ1において、上端にループ部11bを備え中途にミアンダライン11cが挿入された第1素子11aの電気長Aは、700MHzの波長をλとした時に約0.3λとされ、第1素子11aの下端からループ部11bの上端までの電気長Bは、800MHzの波長をλとした時に約0.22λとされる。第1アース素子12aの電気長Cは、1000MHzの波長をλとした時に電気長Cは約0.16λとされる。第2素子11dの電気長Dは、1700MHzの波長をλとした時に約0.17λとされる。第2アース素子12bの電気長Eは、1250MHzの波長をλとした時に約0.12λとされる。
また、同軸ケーブルで構成した金属素子15の長さL1は、例えば、68mmとされる。すると、金属素子15を構成する同軸ケーブルの編組線の長さが68mmとなり、金属素子15における編組線からなる上記第1金属素子は約1102.9MHzで共振する。また、芯線と編組線との間には絶縁体が介在されており、絶縁体の誘電率の影響を受けて芯線上の波長が短縮される。同軸ケーブルの絶縁体による短縮率を0.67とすると、金属素子15における芯線からなる上記第2金属素子は約738.9MHzで共振する。
第1実施例の多共振アンテナ1の各寸法が上記寸法とされた際の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を図3に示す。図3において、横軸は周波数軸とされ縦軸はVSWRの軸とされて、700MHz~2912MHzにおけるVSWRの周波数特性が示されている。図3を参照すると、706MHzないし1042MHzの低域の周波数帯域において約3.00以下のVSWRが得られ、この時の中心周波数は874MHzとなり、帯域幅は336MHzが得られ、低域の比帯域は約38.4%が得られている。このように、従来の多共振アンテナ100に比べて第1実施例の多共振アンテナ1では、低域の帯域幅は広帯域化され比帯域も拡大されていることが分かる。
また、1193MHzないし2800MHzの高域の周波数帯域において約3.00以下のVSWRが得られている。この時の中心周波数は1996.5MHzとなり、帯域幅は1607MHzが得られ、高域の比帯域は約80.5%が得られている。このように、従来の多共振アンテナ100に比べて第1実施例の多共振アンテナ1では、高域の帯域幅も若干ではあるが広帯域化され比帯域も若干ではあるが拡大されていることが分かる。
本発明の第1実施例の多共振アンテナ1は、小型化されているにもかかわらず上記したように広帯域化されることから、IoT/M2M通信モジュールを始めとして、グローバル周波数に対応する各種通信モジュールに適用することができるようになる。
<第2実施例>
本発明の第2実施例の多共振アンテナ2の構成を示す正面図を図4に示し、本発明の第2実施例の多共振アンテナ2の構成を示す背面図を図5に示す。
これらの図に示す第2実施例の多共振アンテナ2は、高周波特性の良好な絶縁性の基板20にプリントパターンを形成することにより構成されている。基板20は縦方向に細長い矩形状とされ、4つの角部は小さい径のアール部とされている。図5に示す基板20のおもて面にはホット素子21と第1アース素子22aと第1グランド23aとが形成されている。ホット素子21は、基板20のほぼ中央部に縦方向に直線状に形成された第1素子21aと、一端が第1素子21aの下部に接続されているL字状の第2素子21dとで構成され、第1素子21aの先端部には矩形ループ状のループ部21bが形成され、第1素子21aの中途にはミアンダライン21cが形成されている。また、ループ部21bには先端から下方へ折り返された折り返し部21eが形成されている。第1アース素子22aは、第1素子21aに近接して平行に縦に細長い形状で形成され、その先端はループ部21bの下面と対向している。第1アース素子22aの下端は第1グランド23aに接続されており、第1グランド23aは基板20のおもて面の下端部にほぼ基板20の横幅一杯に形成されている。さらに、第1素子21aに近接して平行に所定長さで形成された縦に長い矩形状の第1無給電素子26aを備えている。第1無給電素子26aの下端は第2素子21dの上端に対向している。ホット素子21はユニポールアンテナを構成しており、第2素子21dが接続されている第1素子21aの下端と第1グランド23a間に給電ケーブルとされる同軸ケーブル24から給電されている。この場合、同軸ケーブル24の芯線24aが第1素子21aの下端にハンダ付けされ、同軸ケーブル24の編組線24bが第1グランド23aにハンダ付けされて給電されている。そして、同軸ケーブル24とほぼ平行に基板20から下方向に延伸される金属素子25が設けられている。金属素子25の上端は第1グランド23aにハンダ付けされて接続されており、金属素子25は第1グランド23aから下方へ延伸されている。金属素子25は、例えば同軸ケーブル24と同じ同軸ケーブルを用いることができる。この場合、同軸ケーブルの一端において芯線と編組線とを短絡して第1グランド23aにハンダ付けする。この同軸ケーブルの他端においては芯線は編組線に短絡せずに開放させる。これにより、金属素子25は同軸ケーブルの編組線で構成される第1金属素子と、同軸ケーブルの芯線で構成される第2金属素子との2本から構成されることになる。
図5に示すように、基板20の裏面には基板20を挟んで第1アース素子22aと対向するように第2アース素子22bが縦に細長い形状で形成されており、第2アース素子22bの下端は第2グランド23bに接続されている。第2グランド23bは基板20の裏面の下端部に第1グランド23aに対向するようほぼ基板20の横幅一杯に形成されている。なお、第1アース素子22aと第2アース素子22bとは図示しないスルーホールで電気的に接続されている。また、基板20の裏面には基板20を挟んで第1素子21aと対向するように縦に長い矩形状の第2無給電素子26bと第3無給電素子26cとが縦に並んで形成されている。この場合、第3無給電素子26cは第2アース素子22bにも近接して平行に形成されている。
なお、第1アース素子22aは第1素子21aに電磁結合するよう近接され、第1無給電素子26aは第1素子21aおよび第2素子21dに電磁結合するよう近接され、第2アース素子22bも第1素子21aに電磁結合するよう近接されている。また、第2無給電素子26bは第1素子21aおよび第1アース素子22aに電磁結合するよう近接され、第3無給電素子26cは第1素子21aおよび第2素子21dと第2アース素子22bに電磁結合するよう近接されている。
第1素子21aおよび第2素子21dは、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振し、第1アース素子22aおよび第2アース素子22bも、その電気長が約1/4波長に相当する周波数に共振するようになる。この場合、第1素子21aの電気長が一番長く、次いで第1アース素子22aの電気長が長く、次いで第2アース素子22bの電気長が長く、第2素子21dの電気長が一番短くされて、第1素子21aと第2素子21dと第1アース素子22aと第2アース素子22bとは、それぞれ異なる周波数で共振するようになる。また、金属素子25の長さL2は、第2実施例の多共振アンテナ2の使用周波数帯域内の所定の周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされている。これにより、第2実施例の多共振アンテナ2は複数の周波数で共振すると共に、金属素子25および第1無給電素子26a,第2無給電素子26b,第3無給電素子26cの作用により広帯域で動作するようになる。
なお、第2実施例の多共振アンテナ2は、テフロン(登録商標)基板やガラスエポキシ基板等の高周波特性の良好な絶縁性の基板20のおもて面と裏面とにプリントパターンを形成することにより構成されている。この場合、基板20のおもて面と裏面とにプリントパターンにより形成された第1アース素子22aおよび第2アース素子22bと、第1アース素子22aおよび第2アース素子22bとは基板20の誘電率の影響を受けて波長が短縮される。波長が短縮された場合は、電気長で表した各素子の長さは、波長短縮された分だけ物理長より短くなる。
第2実施例の多共振アンテナ2における第1素子21aの電気長は、第1実施例の多共振アンテナにおける第1素子11aの電気長A,電気長Bとほぼ同様とされ、第2実施例の多共振アンテナ2における第1アース素子22aの電気長は、第1実施例の多共振アンテナにおける第1アース素子12aの電気長Cとほぼ同様とされ、第2実施例の多共振アンテナ2における第2素子21dの電気長は、第1実施例の多共振アンテナにおける第2素子11dの電気長Dとほぼ同様とされ、第2実施例の多共振アンテナ2における第2アース素子22bの電気長は、第1実施例の多共振アンテナにおける第2アース素子12bの電気長Eとほぼ同様とされている。
また、同軸ケーブルで構成した金属素子25の長さL2は、例えば、70mmとされる。すると、金属素子25を構成する同軸ケーブルの編組線の長さが70mmとなり、金属素子25における編組線からなる上記第1金属素子は約1071.4MHzで共振する。また、芯線と編組線との間には絶縁体が介在されており、絶縁体の誘電率の影響を受けて芯線上の波長が短縮される。同軸ケーブルの絶縁体による短縮率を0.67とすると、金属素子25における芯線からなる上記第2金属素子は約717.8MHzで共振する。
第2実施例の多共振アンテナ1の各寸法が上記寸法とされた際の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を図6に示す。図6において、横軸は周波数軸とされ縦軸はVSWRの軸とされて、600MHz~4761MHzにおけるVSWRの周波数特性が示されている。図6を参照すると、680MHzないし1004MHzの低域の周波数帯域において約3.00以下のVSWRが得られ、この時の中心周波数は842MHzとなり、帯域幅は324MHzが得られ、低域の比帯域は約38.5%が得られている。このように、従来の多共振アンテナ100に比べて第2実施例の多共振アンテナ2では、低域の帯域幅は広帯域化され比帯域も拡大されていることが分かる。
また、1310MHzないし3433MHzの高域の周波数帯域において約3.00以下のVSWRが得られている。この時の中心周波数は2371.5MHzとなり、帯域幅は2123MHzが得られ、高域の比帯域はより拡大された約89.5%が得られている。このように、従来の多共振アンテナ100に比べて第2実施例の多共振アンテナ2では、高域の帯域幅は広帯域化され比帯域も拡大されていることが分かる。また、第2実施例の多共振アンテナ2では、第1実施例の多共振アンテナ1より低域の中心周波数が低くなって高域の中心周波数が高くなっており、比帯域がより拡大していることが分かる。
本発明の第2実施例の多共振アンテナ2は、小型化されているにもかかわらず上記したように広帯域化されることから、IoT/M2M通信モジュールを始めとして、グローバル周波数に対応する各種通信モジュールに適用することができるようになる。
<第3実施例>
本発明の第3実施例の多共振アンテナ3の構成を示す正面図を図7に示す。図7に示す第3実施例の多共振アンテナ3は、第2実施例の多共振アンテナ2において、同軸ケーブル24と同軸ケーブルで構成された金属素子24とを固定ブッシュ31で保持する構成とされている。すなわち、第3実施例の多共振アンテナ3におけるアンテナ自体に関する構成は第2実施例の多共振アンテナ2における構成と同様とされているので、その説明は省略する。
図7に示す第3実施例の多共振アンテナ3においては、固定ブッシュ31により金属素子25の下端部と同軸ケーブル24の中途とが保持されている。固定ブッシュ31により同軸ケーブル24と同軸ケーブルで構成された金属素子25とが保持されることにより、同軸ケーブル24と金属素子25が等間隔で平行に保持されるようになる。
金属素子25の下端部と同軸ケーブル24の中途とが保持される固定ブッシュ31の構成を図8(a)~(e)に示す。図8(a)は固定ブッシュ31の構成を示す上方からの斜視図であり、図8(b)は固定ブッシュ31の構成を示す正面図であり、図8(c)は固定ブッシュ31の構成を示す側面図であり、図8(d)は固定ブッシュ31の構成を示す上面図であり、図8(e)は固定ブッシュ31の構成を示す下面図である。
これらの図に示す固定ブッシュ31は、例えば軟質のポリ塩化ビニル製とされている。固定ブッシュ31の断面は楕円形状とされ、正面および側面から見て中央部が若干膨出された形状とされている。側周面には左右前後にそれぞれ縦方向に3つ並んで凹部42が形成されている。これらの凹部42は、固定ブッシュ31に弾性を有させて屈曲性を高める作用を有している。また、固定ブッシュ31には縦方向の第1挿通孔41aと第2挿通孔41bとが横に並んで形成されており、第1挿通孔41aは固定ブッシュ31を貫通して形成され、第2挿通孔41bは下端が閉じるように形成されている。第1挿通孔41aには同軸ケーブル24が挿通され、第2挿通孔41bには金属素子25を構成する同軸ケーブルが挿通されるが、この同軸ケーブルの下端が第2挿通孔41bの下端に当接するまで挿通されている。なお、同軸ケーブル24と金属素子25との上部を保持する固定ブッシュをさらに設けて、同軸ケーブル24と金属素子24とを2つの固定ブッシュで保持するようにしてもよい。
本発明にかかる多共振アンテナは、IoT/M2M、LTE、LPWA等の様々な周波数帯域をカバーする通信システムの通信モジュールに適用することができる。この場合、通信モジュールに適用される通信システムの複数の動作周波数帯域に応じて、本発明にかかる多共振アンテナの各素子の電気長を変更することができる。
なお、本発明の多共振アンテナの各素子の形状は、上記した形状に限定されることはないと共に、上記した各部の寸法以外の幅、長さ、間隔としてもよく、各素子の寸法を変化させることにより動作周波数帯域を変更することができる。
さらに、本発明にかかる多共振アンテナは、ユニポールアンテナとして動作しており、多共振アンテナを垂直に配置することにより垂直偏波受信用アンテナとすることができ、多共振アンテナを水平に配置することにより水平偏波受信用アンテナとすることができる。また、上記の説明では基板の表面および裏面にプリントパターンを形成することにより広帯域アンテナを構成したが、これに限ることはなく、例えば樹脂基板上に導体蒸着や板金貼着などにより多共振アンテナを構成するようにしてもよい。
1 多共振アンテナ、2 多共振アンテナ、3 多共振アンテナ、10 基板、10a 凹部、10b 孔部、11 ホット素子、11a 第1素子、11b ループ部、11c ミアンダライン、11d 第2素子、12a 第1アース素子、12b 第2アース素子、13a 第1グランド、13b 第2グランド、14 同軸ケーブル、14a 芯線、14b 編組線、15 金属素子、20 基板、21 ホット素子、21a 第1素子、21b ループ部、21c ミアンダライン、21d 第2素子、21e 折り返し部、22a 第1アース素子、22b 第2アース素子、23a 第1グランド、23b 第2グランド、24 同軸ケーブル、24 金属素子、24a 芯線、24b 編組線、25 金属素子、26a 第1無給電素子、26b 第2無給電素子、26c 第3無給電素子、31 固定ブッシュ、41a 第1挿通孔、41b 第2挿通孔、42 凹部、100 基板、100 多共振アンテナ、110 基板、110a 凹部、110b 孔部、111 ホット素子、111a 第1素子、111b ループ部、111c ミアンダライン、111d 第2素子、112a 第1アース素子、112b 第2アース素子、113a 第1グランド、113b 第2グランド、114 同軸ケーブル、114a 芯線、114b 編組線

Claims (4)

  1. 縦方向に細長い矩形状の基板と、
    上端にループ部が形成されている直線状の第1素子と、下端が前記第1素子の下部に接続されているL字状の第2素子とを少なくとも備え、前記基板の一面に形成されているホット素子と、
    前記基板の一面に形成されている第1グランドに下端が接続され、上端が前記ループ部の下面に対面すると共に、前記第1素子に近接してほぼ平行に前記基板の一面に形成されている第1アース素子と、
    前記基板の他面の下部に形成されて前記第1グランドと接続される第2グランドに下端が接続され、前記基板を挟んで前記第1アース素子に対向するよう前記基板の他面に形成されている第2アース素子と、
    前記第1素子の下端と前記第1グランドとの間に給電すると共に、前記基板から下方向に延伸している給電ケーブルと、
    前記給電ケーブルとほぼ平行に前記基板から下方向に延伸されると共に、上端が前記第1グランドに接続され、使用周波数帯域内の所定の周波数の波長をλとした際に約λ/4の長さとされている金属素子と、
    を備えることを特徴とする多共振アンテナ。
  2. 前記第1素子とほぼ平行に形成されていると共に、下端が前記第2素子の上端に対面しており、前記基板の一面に形成されている第1無給電素子と、
    前記基板を挟んで前記第1素子に対向するよう前記基板の他面に形成されている第2無給電素子および第3無給電素子と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の多共振アンテナ。
  3. 前記給電ケーブルおよび前記金属素子が同軸ケーブルで構成されており、前記金属素子を構成する同軸ケーブルは、上端において芯線と編組線とが短絡されて前記第1グランドに接続され、下端において芯線と編組線とが開放されて、前記金属素子は、前記編組線から構成される第1金属素子と、前記芯線から構成される第2金属素子とからなり、前記第1金属素子と前記第2金属素子とにおける共振周波数が異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の多共振アンテナ。
  4. 前記金属素子と前記給電ケーブルとがブッシュに保持されて、前記金属素子が前記給電ケーブルに所定間隔でほぼ平行に配置されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多共振アンテナ。
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